JP6119430B2 - 静電チャック装置 - Google Patents
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Description
この静電チャック装置は、誘電体であるセラミック板状体の内部あるいはその下面に静電吸着用内部電極を設けた静電チャック部を必須とするもので、セラミック板状体の表面(吸着面)に半導体ウエハ、金属ウエハ、ガラス基板等の板状試料を載置し、この板状試料と静電吸着用内部電極との間に電圧を印加することにより発生する静電吸着力により、この板状試料をセラミック板状体の吸着面上に吸着固定している。
例えば、基材の被処理基板を載置する載置面の周縁部にシールリングを設け、この載置面のうちシールリングが囲む領域内に、このシールリングと同一の高さを有する複数の突起部を設け、複数の突起の配置ピッチと、最もシールリングへ近接した突起とシールリングとの位置関係を定めることで、シールリングにおける接触ムラに起因する被処理基板の温度ばらつきが起きない静電チャックが提案されている(特許文献1)。
静電チャックには、誘電層の電気抵抗率を1×108〜1×1012Ω・cmとしてジョンソンラーベック力により吸着させる型のものと、誘電層の電気抵抗率を1×1014Ω・cm以上としてクーロン力により吸着する型のものが知られている。
ところで、ジョンソンラーベック力型の静電チャックでウェハとの接触面積を小さくした場合、接触部に電流が集中することから発熱やプラズマの不均一性等の問題が生じる。
また、板状試料を載置する基材の載置面の外周縁部とその内側に同心円状の環状突起を設け、内側の環状突起の高さを外側の環状突起の高さよりも高くすることで、ウェハの跳ね上げや温度の均一性を改善した静電チャック装置が提案されている(特許文献4)。
また、特許文献2に記載の静電チャックでは、外周のシールリング部の高さをガス充填面の高さよりも高くすることでウェハを反らしているので、ガス封止特性や脱離特性を高めることはできるものの、ガス封止層の厚みが静電チャックの載置面内で一定ではないことから、静電チャックとウェハとの間の熱伝達にばらつきが生じるという問題点があった。また、ジョンソンラーベック力型の静電チャックであることから、十分な吸着力を得るためにはウェハとの接触面積を広げる必要があり、したがって、封止ガスによる冷却特性を十分に活用することが出来ないという問題点があった。
また、特許文献4に記載の静電チャック装置では、内側の環状突起の高さを外側の環状突起の高さよりも高くすることで、ウェハの跳ね上げや温度の均一性を改善することができるものの、封止層の厚さが中央部と外周部とで異なることから、熱伝達が中央部と外周部で異なるという問題点があった。また、ウェハの載置面を凹状とすると、吸着や脱離の際にウェハが変形してしまい、よって、載置面とウェハの下面との接触面が摺れてパーティクルが発生し易くなるという問題点があった。
また、環状突起部の上端部と複数の突起部の上端部とで板状試料を密着状態で支持することにより、これらの上端部と板状試料との接触面が摺れる虞がなくなり、パーティクルが発生し難くなる。
この静電チャック装置では、環状突起部の上端部の面積と、複数の突起部それぞれの上端部の面積の合計面積との和を、一主面の面積の30%以下としたことにより、封止用媒体の流路の全面積の一主面の面積に対する割合を多くすることとなり、封止用媒体による均熱性を向上させ、この封止用媒体の漏れ量(リーク量)を減少させる。よって、プラズマの発生を安定化させる。
この静電チャック装置では、基材を、電気抵抗が1×1014Ω・cm以上、かつ周波数20Hzにおける比誘電率が13以上のセラミックスとしたことにより、この基材と板状試料との接触面積が小さい場合においても高い吸着力を得ることが可能となり、板状試料を、基材の一主面の中心部を底面とする凹面上に位置している環状突起部の上端部及び複数の突起部の各上端部に確実に接触させることが可能となる。よって、板状試料の温度が均一化され、封止用媒体の漏れ量(リーク量)が減少し、プラズマが安定化する。
この静電チャック装置では、セラミックスの粒径を2μm以下としたことにより、粒径の小さいセラミックスを使用することで、吸着時の板状試料の変形に伴い生じる板状試料と環状突起部及び複数の突起部との摺れによるパーティクルの発生を抑制する。
また、環状突起部の厚み及び複数の突起部の大きさを小さくすることが可能になり、よって、これら環状突起部及び複数の突起部と板状試料との接触面積を小さくすることが可能となる。
この静電チャック装置では、環状突起部の上端部に微小突起部を1つ以上設けたことにより、環状突起部の上にも一定量の封止用媒体を流すことが可能になり、板状試料の最外周部の温度が均一化される。
また、環状突起部と板状試料との間にパーティクルが入った場合においても、このパーティクルは微小突起部の下に落下し、パーティクルによる封止用媒体の流量の変化を防止する。これにより、板状試料の温度を安定かつ均一に保持し、封止用媒体の漏れ量(リーク量)が減少し、プラズマが安定化する。
また、環状突起部の上端部と複数の突起部の上端部とで板状試料を密着状態で支持するので、これらの上端部と板状試料との接触面が摺れる虞がなく、パーティクルを発生し難くすることができる。
また、環状突起部と板状試料との間にパーティクルが入った場合においても、このパーティクルが微小突起部の下に落下し、パーティクルにより封止用媒体の流量が変化する虞が無くなる。よって、板状試料の温度を安定かつ均一に保持することができ、封止用媒体の漏れ量(リーク量)を減少させることができ、プラズマを安定化することができる。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、これらの実施形態では、発明の特徴をより明確にするために、構成要素のうち特徴となる構成要素については、実際の形状及び寸法と異ならせている。
図1は、本発明の第1の実施形態の静電チャック装置を示す断面図、図2は同静電チャック装置の静電チャック部の周縁部近傍を示す部分拡大断面図である。
この静電チャック装置1は、円板状の静電チャック部2と、この静電チャック部2を所望の温度に冷却する厚みのある円板状の冷却用ベース部3と、これら静電チャック部2と冷却用ベース部3とを接着一体化する有機系接着剤層4とにより主として構成されている。
静電チャック部2は、載置板11、支持板12、静電吸着用内部電極13、絶縁材層14及び給電用端子15が一体化された状態で、全体が、中心部を底面とする凹面状となるように曲げ加工されている。
ここで、載置板11および支持板12の電気抵抗を1×1014Ω・cm以上、かつ周波数20Hzにおける比誘電率を13以上と限定した理由は、これらの範囲が板状試料Wの温度が均一化され、封止用媒体の漏れ量(リーク量)が減少し、プラズマが安定化する範囲だからである。
なお、高周波によりプラズマを発生させるエッチング装置での使用においては、高周波透過性を有する側面より、1MHz以上の比誘電率が20Hzの比誘電率と比較して小さいことが好ましい。
このように、セラミックスの粒径を2μm以下としたことにより、粒径の小さいセラミックスを使用することで、吸着時の板状試料Wの変形に伴い生じる板状試料Wと環状突起部21及び複数の突起部22との摺れによるパーティクルの発生を抑制する。
また、環状突起部21の幅及び高さ、及び複数の突起部22の高さ及び大きさを小さくすることが可能となり、よって、これら環状突起部21及び複数の突起部22と板状試料Wとの接触面積を小さくすることが可能となる。
この環状突起部21では、板状試料Wを載置して封止した際のリーク量を外周部のそれぞれの位置で一定とするために、この上端部21aの表面粗さRaを0.001μm以上かつ0.050μm以下とすることが好ましい。
このように、環状突起部21の上端部21a及び複数の突起部22それぞれの上端部22aを、凹面23から高さ±1μmの範囲内としたことにより、環状突起部21の上端部21a及び複数の突起部22それぞれの上端部22aが、凹面23上に高さ±1μmの範囲内で位置することとなり、これらの上端部21a、22aと板状試料Wとの接触が板状試料Wの全面にて、より確実となり、よって、板状試料Wを吸着する際や脱離する際に板状試料Wが変形する虞がなく、この板状試料Wの温度がさらに均一化される。
また、板状試料Wを静電吸着した際に過剰な変形等が生じ難くなり、板状試料Wの破損等の不具合を防止する。
ここで、環状突起部21の上端部21aの面積と、複数の突起部22それぞれの上端部22aの面積の合計面積との和を表面11aの面積の30%以下とすることにより、窒素ガスやヘリウムガス等の封止用媒体の流路の全面積の表面11aの面積に対する割合を多くすることができる。したがって、封止用媒体による均熱性を向上させることができる。その結果、封止用媒体の漏れ量(リーク量)を減少させることができ、プラズマの発生を安定化させることができる。
この静電吸着用内部電極13は、酸化アルミニウム−炭化タンタル(Al2O3−Ta4C5)導電性複合焼結体、酸化アルミニウム−タングステン(Al2O3−W)導電性複合焼結体、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)導電性複合焼結体、窒化アルミニウム−タングステン(AlN−W)導電性複合焼結体、窒化アルミニウム−タンタル(AlN−Ta)導電性複合焼結体、酸化イットリウム−モリブデン(Y2O3−Mo)導電性複合焼結体等の導電性セラミックス、あるいは、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等の高融点金属により形成されている。
このような厚みの静電吸着用内部電極13は、スパッタ法や蒸着法等の成膜法、あるいはスクリーン印刷法等の塗工法により容易に形成することができる。
そして、この給電用端子15は支持板12に接合一体化され、さらに、載置板11と支持板12とは、静電吸着用内部電極13及び絶縁材層14により接合一体化されて静電チャック部2を構成している。
この冷却用ベース部3としては、例えば、その内部に水を循環させる流路31が形成された水冷ベース等が好適である。
これにより、静電チャック部2と冷却用ベース部3との間の接着強度を十分保持することができ、しかも、静電チャック部2と冷却用ベース部3との間の熱伝導性を十分確保することができる。
シリコーン系樹脂組成物は、耐熱性、弾性に優れた樹脂であり、シロキサン結合(Si−O−Si)を有するケイ素化合物である。このシリコーン系樹脂組成物は、例えば、下記の式(1)または式(2)の化学式で表すことができる。
ここで、熱硬化温度が70℃を下回ると、静電チャック部2と冷却用ベース部3とを対向させた状態で接合する際に、接合過程で硬化が十分に進まないことから、作業性に劣ることとなるので好ましくない。一方、熱硬化温度が140℃を超えると、静電チャック部2及び冷却用ベース部3との熱膨張差が大きく、静電チャック部2と冷却用ベース部3との間の応力が増加し、これらの間で剥離が生じる虞があるので好ましくない。
この表面被覆窒化アルミニウム(AlN)粒子は、シリコーン樹脂の熱伝導性を改善するために混入されたもので、その混入率を調整することにより、有機系接着剤層4の熱伝達率を制御することができる。
また、窒化アルミニウム(AlN)粒子の表面に酸化ケイ素(SiO2)からなる被覆層が形成されているので、表面被覆が施されていない単なる窒化アルミニウム(AlN)粒子と比較して優れた耐水性を有している。したがって、シリコーン系樹脂組成物を主成分とする有機系接着剤層4耐久性を確保することができ、その結果、静電チャック装置1の耐久性を飛躍的に向上させることができる。
なお、この表面被覆窒化アルミニウム(AlN)粒子は、半導体ウエハ等の板状試料Wへの汚染源となる虞もなく、この点からも好ましいフィラーということができる。
まず、酸化アルミニウム−炭化ケイ素(Al2O3−SiC)複合焼結体または酸化イットリウム(Y2O3)焼結体により、載置板11及び支持板12となる一対の板状体を作製する。
例えば、炭化ケイ素粉末及び酸化アルミニウム粉末を含む混合粉末または酸化イットリウム粉末を所望の形状に成形し、その後、1400℃〜2000℃程度の温度、非酸化性雰囲気下、好ましくは不活性雰囲気下にて所定時間、焼成することにより、一対の板状体を得ることができる。
次いで、給電用端子15が嵌め込まれた板状体の表面の所定領域に、給電用端子15に接触するように、上述した導電性セラミックス等の導電材料を有機溶媒に分散した静電吸着用内部電極形成用塗布液を塗布し乾燥して、静電吸着用内部電極形成層とし、さらに、この板状体上の静電吸着用内部電極形成層を形成した領域以外の領域に、この板状体と同一組成または主成分が同一の粉末材料を含む絶縁材層を形成する。
ここでは、スペーサの上端部が、冷却用ベース部3上の中心部から周縁部に向かって凹面23と同一形状となるように、スペーサの高さ及び位置を設定する。
次いで、シリコーン系樹脂組成物からなる接着剤を塗布する。この接着剤の塗布量は、静電チャックと冷却用ベース部3とがスペーサにより所望の形状を保持した状態で接合一体化できるように調整する。
この接着剤の塗布方法としては、ヘラ等を用いて手動で塗布する他、バーコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
また、立設した給電用端子15及び碍子16を、冷却用ベース部3中に穿孔された給電用端子収容孔(図示略)に挿入し嵌め込む。
次いで、静電チャックを冷却用ベース部3に対して所定の圧力にて押圧し、静電チャックの底面の中央部が冷却用ベース部3の上面に密着するまで落し込み、押し出された余分な接着剤を除去する。
これにより、静電チャックは曲げ加工されて、中心部に位置する部分を底面とする凹面23が形成された静電チャック部2となる。
以上により、静電チャック部2及び冷却用ベース部3は、有機系接着剤層4を介して接合一体化され、静電チャック部2の載置板11の表面11aに環状突起部21及び複数の突起部22が形成された本実施形態の静電チャック装置1が得られることとなる。
また、環状突起部21の上端部21aと複数の突起部22各々の上端部22aとで板状試料Wを密着状態で支持するので、これら上端部21a、22aと板状試料Wとの接触面が摺れる虞がなく、パーティクルを発生し難くすることができる。
また、有機系接着剤層4の厚みを、中心部で薄く、外周部で厚くなるようにしたので、中心部での熱伝達を低下させること無く、熱膨張差による応力が大きくなる外周部での応力を緩和することができる。
これにより、環状突起部21の上端面21aの微小突起部24を除く領域に、封止用媒体を流すことができ、板状試料Wの最外周部の温度を均一化することができる。
図4は、本発明の第2の実施形態の静電チャック装置を示す断面図であり、本実施形態の静電チャック装置41が、第1の実施形態の静電チャック装置1と異なる点は、第1の実施形態の静電チャック装置1では、載置板11、支持板12、静電吸着用内部電極13及び絶縁材層14が接合一体化された静電チャックに、中心部に位置する部分を底面とする凹面23を有するように曲げ加工が施され、得られた静電チャック部2の底面の中央部が冷却用ベース部3の上面に密着した状態で、有機系接着剤層4を介して接合一体化されているのに対し、本実施形態の静電チャック装置41では、静電チャック部42の支持板43の上面43aのみに、中心部に位置する部分を底面とする凹面となるように機械加工を施すとともに、下面43bを平坦面とし、これら静電チャック部42と冷却用ベース部3とを、厚みが均一な有機系接着剤層44により接着一体化した点である。
しかも、静電チャック部42と冷却用ベース部3とを、厚みが均一な有機系接着剤層44により接着一体化したので、外周部における有機系接着剤層44の厚みが一定となり、外周部の熱伝達を高くすることができる。
図5は、本発明の第3の実施形態の静電チャック装置を示す断面図であり、本実施形態の静電チャック装置51が、第1の実施形態の静電チャック装置1と異なる点は、静電チャック部52の載置板53の表面(一主面)53a上に、第2の実施形態の載置板11と同様に環状突起部21及び複数の突起部22を設け、これらの上端面を凹面23に位置するようにするとともに、裏面(他の主面)53bを平坦面とし、この載置板53と厚みが一様な板状体からなる支持板54との間に静電吸着用内部電極13及び絶縁材層14を設け、これら静電チャック部52と冷却用ベース部3とを、厚みが均一な有機系接着剤層44により接着一体化した点である。
しかも、載置板53と厚みが一様な板状体からなる支持板54との間に静電吸着用内部電極13及び絶縁材層14を設けた静電チャック部52と冷却用ベース部3とを、厚みが均一な有機系接着剤層44により接着一体化したので、静電吸着用内部電極13、絶縁材層14及び有機系接着剤層44の厚みが一定となり、外周部の熱伝達を高くすることができる。
(静電チャック装置の作製)
公知の方法により、内部に厚み10μmの静電吸着用内部電極が埋設された静電チャック部を作製した。
この静電チャック部の載置板は、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム−炭化ケイ素複合焼結体であり、直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であった。
また、支持板も載置板と同様、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム−炭化ケイ素複合焼結体であり、直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であった。
次いで、載置板の表面を研磨加工することにより、この表面を平坦面とし、次いで、この表面にブラスト加工を施すことにより、この表面の周縁部に、幅500μm、高さ30μmの環状突起部を、この表面のうち環状突起部に囲まれた領域に直径500μm、高さ40μmの円柱状の複数の突起部を、それぞれ形成した。これにより、この表面のうちブラスト加工により掘削された領域、すなわち環状突起部及び複数の突起部を除く領域は、封止用媒体の流路となった。
また、幅2.0μm、長さ2.0μm、高さ50μmの角柱状の第1のスペーサを複数個、幅2.0μm、長さ2.0μm、高さ75μmの角柱状の第2のスペーサを複数個、幅2.0μm、長さ2.0μm、高さ100μmの角柱状の第3のスペーサを複数個、酸化アルミニウム焼結体にて作製した。
次いで、静電チャック部の支持板を第1〜第3のスペーサの上面に近接させ、この静電チャック部を冷却用ベース部に対して60kgの圧力で押圧することにより、静電チャック部全体を断面弓形状に変形させ、この静電チャック部の環状突起部の上端面及び複数の突起部各々の上端面を、曲率半径Rが75000mmの凹面上に位置させ、実施例1の静電チャック装置を得た。
この静電チャック装置の(1)シリコンウエハの面内温度特性、(2)ガスのリーク量、(3)シリコンウエハの吸着特性、それぞれについて評価した。
a.静電チャック部の載置面に直径300mmのシリコンウエハを静電吸着させ、冷却用ベース部の流路に30℃の冷却水を循環させながら、このときのシリコンウエハの面内温度分布をサーモグラフィTVS−200EX(日本アビオニクス社製)を用いて測定した。その結果、シリコンウエハの面内温度が±3.5℃の範囲内で良好に制御されていることが分かった。
静電チャック部の載置面に直径300mmのシリコンウエハを静電吸着させ、冷却用ベース部の流路に30℃の冷却水を循環させながら、このときのシリコンウエハとその面内に不活性ガスを40Torrの圧力を与えて不活性ガスの漏れ量を測定した。
その結果、ガスのリーク量は2Sccmであり、リーク量が少ないことが分かった。
静電チャック部の載置面に直径40mmのシリコンウエハを静電吸着させ、冷却用ベース部の流路に30℃の冷却水を循環させながら、静電チャック部の載置面に2.0kVの直流電圧を印加し、プローブ法を用いて測定した。
その結果、静電チャック部の載置面に固定されているシリコンウエハの吸着力は0.25MPaであった。
(静電チャック装置の作製)
公知の方法により、内部に厚み10μmの静電吸着用内部電極が埋設された静電チャック部を作製した。
この静電チャック部の載置板は、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム−炭化ケイ素複合焼結体であり、直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であった。
また、支持板も載置板と同様、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム−炭化ケイ素複合焼結体であり、直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であった。
次いで、この凹面状に加工された表面にブラスト加工を施すことにより、この表面の周縁部に、幅500μm、高さ40μmの環状突起部を、この表面のうち環状突起部に囲まれた領域に直径500μm、高さ30μmの円柱状の複数の突起部を、それぞれ形成した。これにより、この表面のうちブラスト加工により掘削された領域、すなわち環状突起部及び複数の突起部を除く領域は、封止用媒体の流路となった。
次いで、冷却用ベース部の接合面に、有機系接着剤であるシリコーン樹脂系接着剤を塗布し、このシリコーン樹脂系接着剤に静電チャック部の支持板を密着させた。
次いで、この静電チャック部を冷却用ベース部に対して60kgの圧力で押圧することにより、静電チャック部を冷却用ベース部に接着させ、実施例2の静電チャック装置を得た。
この静電チャック装置の(1)シリコンウエハの面内温度特性、(2)ガスのリーク量、(3)シリコンウエハの吸着特性、それぞれについて実施例1に準じて評価した。
その結果、シリコンウエハの面内温度が±3.5℃の範囲内で良好に制御されていることが分かった。
また、ガスのリーク量は0.5Sccmであり、リーク量が非常に少ないことが分かった。
また、静電チャック部の載置面に固定されているシリコンウエハの吸着力は0.25MPaであった。
(静電チャック装置の作製)
実施例1に準じて静電チャック装置を作製した。
この静電チャック部の載置板の直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であり、支持板の直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であり、これら載置板及び支持板を接合一体化して得られた静電チャック部の全体の厚みは1.0mmであった。
次いで、冷却用ベース部の接合面に、有機系接着剤であるシリコーン樹脂系接着剤を塗布し、このシリコーン樹脂系接着剤に静電チャック部の支持板を密着させた。
次いで、この静電チャック部を冷却用ベース部に対して60kgの圧力で押圧することにより、静電チャック部を冷却用ベース部に接着させ、比較例1の静電チャック装置を得た。
この静電チャック装置の(1)シリコンウエハの面内温度特性、(2)ガスのリーク量、(3)シリコンウエハの吸着特性、それぞれについて実施例1に準じて評価した。
その結果、シリコンウエハの面内温度が±4℃であり、実施例1、2の静電チャック装置と比べて面内温度差が大きかった。
また、ガスのリーク量は3Sccmであり、実施例1、2の静電チャック装置と比べても大きかった。
また、静電チャック部の載置面に固定されているシリコンウエハの吸着力は0.2MPaであった。
(静電チャック装置の作製)
実施例1に準じて静電チャック装置を作製した。
この静電チャック部の載置板の直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であり、支持板の直径は450mm、厚みは4.0mmの円板状であった。そして、これら載置板及び支持板を接合一体化した後、この静電チャック部の全体の厚みを1.0mm、かつ、この静電チャック部の載置板の表面全体を曲率半径Rが75000mmの凹面に研磨加工した。
次いで、冷却用ベース部の接合面に、有機系接着剤であるシリコーン樹脂系接着剤を塗布し、このシリコーン樹脂系接着剤に静電チャック部の支持板を密着させた。
次いで、この静電チャック部を冷却用ベース部に対して60kgの圧力で押圧することにより、静電チャック部を冷却用ベース部に接着させ、比較例2の静電チャック装置を得た。
この静電チャック装置の(1)シリコンウエハの面内温度特性、(2)ガスのリーク量、(3)シリコンウエハの吸着特性、それぞれについて実施例1に準じて評価した。
その結果、シリコンウエハの面内温度が±5℃であり、実施例1、2の静電チャック装置と比べて面内温度差が大きかった。
また、ガスのリーク量は3Sccmであり、実施例1、2の静電チャック装置と比べても大きかった。
また、静電チャック部の載置面に固定されているシリコンウエハの吸着力は0.2MPaであった。
2 静電チャック部
3 冷却用ベース部
4 有機系接着剤層
11 載置板
11a 表面
12 支持板
13 静電吸着用内部電極
14 絶縁材層
15 給電用端子
16 碍子
21 環状突起部
21a 上端部
22 突起部
22a 上端部
23 凹面
24 微小突起部
41 静電チャック装置
42 静電チャック部
43 支持板
43a 上面
43b 下面
44 有機系接着剤層
51 静電チャック装置
52 静電チャック部
53 載置板
53a 表面
53b 裏面
54 支持板
W 板状試料
Claims (5)
- 一主面を板状試料を載置する載置面とした基材と、前記板状試料を前記載置面に静電吸着する静電吸着用内部電極とを有する静電チャック部を備えた静電チャック装置において、
前記一主面上の周縁部に環状突起部を設け、前記一主面上の前記環状突起部に囲まれた領域に前記環状突起部と同一の高さの複数の突起部を設け、
前記環状突起部の上端部及び前記複数の突起部の上端部は、前記一主面の中心部を底面とする凹面上に位置しており、
前記静電チャック部の他の主面側に冷却用ベース部を設け、
前記環状突起部の前記冷却用ベース部の一主面からの高さと、前記領域の中央近傍に位置する前記突起部の前記冷却用ベース部の一主面からの高さとの差は、1μm以上かつ30μm以下であり、
前記基材は、電気抵抗が1×10 14 Ω・cm以上であることを特徴とする静電チャック装置。 - 前記環状突起部の上端部の面積と、前記複数の突起部それぞれの上端部の面積の合計面積との和は、前記一主面の面積の30%以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック装置。
- 前記基材は、周波数20Hzにおける比誘電率が13以上のセラミックスからなることを特徴とする請求項1または2に記載の静電チャック装置。
- 前記セラミックスの粒径は2μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の静電チャック装置。
- 前記環状突起部の上端部に、微小突起部を1つ以上設けてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の静電チャック装置。
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