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JP5133744B2 - 形状測定装置 - Google Patents
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JP5133744B2 - 形状測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は形状測定装置、特にその測定力制御機構の改良に関する。
従来より、被測定物の表面形状を測定するため、被測定物表面の凹凸を探針でなぞり、探針の高さ位置が被測定物表面の凹凸の高さ方向に関して変位する量を観測する接触式の形状測定装置が知られている。
形状測定装置としては、例えばシリコンを素材とした極めて柔らかいカンチレバーの探針を使って被測定物の表面をなぞり、被測定物と探針との間に作用する原子間力を利用して被測定物と探針との間の離隔距離または接触力(測定力)を一定に保ち、被測定物の表面形状を測定するものがある。
ところで、高精度でかつ被測定物を破損したり探針を磨耗することなく、微細形状測定を実現するためには、被測定物と探針との間の測定力を一定に保つための制御は不可欠である。
すなわち、装置内に設置されたシリコンカンチレバーで被測定物の表面をなぞると、被測定物の表面形状に応じてカンチレバーが撓むため、被測定物に対する探針の測定力は変化する。そのため、ナノメートルオーダの微細な形状を測定する場合には、被測定物と探針の原子間の反発や引力といった極めて微弱な力により、探針先端と被測定物との間のわずかな間隔が変化してしまい、精度の高い測定をすることができない。そればかりか、被測定物に傷をつけてしまう。
従来は、測定力を一定に保ったまま被測定物の凹凸をなぞり、形状を測定するため、被測定物の凹凸の応じて探針の高さ位置が変位する量を検出するセンサとは別に、探針先端と被測定物との間の測定力を検出するセンサを設けていた(例えば特許文献1)。
特開2002−181687号公報
しかしながら、従来方式にあっても、装置の精度とコストとの両立は改善の余地が残されていた。
すなわち、装置の構成簡略化やコスト低減化を優先すると、測定精度が犠牲になる。一方、測定精度を優先すると、装置のコストが高くなったり、構成が複雑になったりする。
したがって、微細形状測定を行う分野では、装置の測定精度とコストとを極めて高レベルで両立することのできる技術の開発が強く望まれていたが、従来は、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、装置の測定精度とコストとの両立を図ることのできる形状測定装置を提供することにある。
本発明者が課題について鋭意検討を重ねた結果、形状測定に必要なデータを活用して測定力を制御することにより、測定力を検出するためだけに特別な構成を付加することなく、被測定物の微細な形状の測定を実現することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、目的を達成するために本発明にかかる形状測定装置は、探針と、支持手段と、走査手段と、上下方向駆動手段と、基準部材と、距離検出手段と、測定力制御手段と、形状算出手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、探針は、被測定物との間に測定力を作用させた状態で所定の走査軸方向に走査され、その被測定物の凹凸の高さに応じて高さ位置が変位する。
また、探針を備えたカンチレバーを支持する支持手段は、探針による被測定物の走査中、被測定物の凹凸に応じて探針の高さ位置が変位するようにカンチレバーを介して探針を支持する。
査手段は、探を走査軸方向に走査するため、支持手段を走査軸方向に駆動する。
上下方向駆動手段は、探針による被測定物の走査中、その被測定物と探針との間に所定の測定力が作用するように支持手段を高さ方向に駆動する。
準部材は、被測定物に対する相対的な位置及び姿勢が変化しないように保持されている。
離検出手段は、探針の走査中、走査軸方向の各位置ごとに、基準部材と探針との高さ方向の距離を検出し、これを高さ方向距離データとして出力する。
定力制御手段は、探針による被測定物の走査中、走査軸方向の各位置ごとに、距離検出手段より送られてきた高さ方向距離データをモニタし、最新の高さ方向距離データの変化に追従して支持手段の高さ位置が変化するように、上下方向駆動手段によって駆動させる支持手段の高さ位置の駆動量を制御する。
状算出手段は、走査軸方向の各位置ごとに距離検出手段で得られた高さ方向距離データに基づいて、被測定物の形状を算出する。
そして、本発明においては、距離検出手段により得られた高さ方向距離データに基づき、測定力の制御、及び被測定物の形状算出を行う。
ここにいう測定力とは、被測定物と探針とが微少距離だけ離隔している場合は例えば原子間力等の相互作用力をいい、被測定物と探針とが接触している場合は接触力をいう。
また、ここにいう「探針は、被測定物との間に測定力を作用させた状態で所定の走査軸方向に走査され、被測定物の凹凸の高さに応じて高位置が変位する」とは、探針が走査軸方向と交わる方向に変位することを意味する。具体的には、走査軸に対し直交する方向に探針の変位軸が厳密に一致する場合と、走査軸と直交する方向に対し探針の変位軸が若干傾いている場合とが含まれる。
なお、本発明においては、記憶手段と、制御量補正手段と、を備えることが好適である。
ここで、記憶手段は、被測定物をセットしていない状態又は被測定物と探針との間に相互作用力が作用しない距離だけ被測定物と探針との間を離隔している状態で、その探針を走査軸方向の所定範囲において走査した際に距離検出手段より送られてきた基準部材と探針との高さ方向距離データを、制御量補正用データとして、走査軸方向の各位置ごとに記憶している。
また、制御量補正手段は、被測定物の凹凸を探針でトレースしている際に距離検出手段より送られてきた高さ方向距離データと、記憶手段に記憶している制御量補正用データとを用いて、制御に用いるべき高さ位置の駆動量る。
そして、測定力制御手段は、制御量補正手段で得られた高さ位置の駆動量に基づき、基準部材に対する支持手段の高さ方向に関する距離と基準部材に対する探針の高さ方向に関する距離との差を所定の値に保つように、走査軸方向の各位置ごとに、上下方向駆動手段を制御する。
また、形状算出手段は、測定力制御手段により、逐次、測定力の一定制御を行いながら被測定物の凹凸をトレースした際に得られた高さ方向距離データに基づき、被測定物の形状を求める。
ここにいう基準部材に対する支持手段の高さ方向に関する距離と基準部材に対する探針の高さ方向に関する距離との差とは、基準部材に対する、探針と支持手段との相対的な高さを意味する。
また、本発明においては、距離検出手段が、光波干渉計を含むことが好適である。その距離検出手段は、光波干渉計よりの可干渉光を基準部材に高さ方向より入射して得られたその基準部材での反射光と基準部材を透過し探針に高さ方向より入射して得られたその探針での反射光とを干渉させ、その干渉に基づいて高さ方向距離データを出力する。
本発明にかかる形状測定装置によれば、距離検出手段と、測定力制御手段と、形状算出手段と、を備え、形状算出に必要な高さ方向距離データを用いて測定力を制御することとしたので、簡単で且つ低コストで、被測定物の微細な形状を測定することができる。
本発明にかかる形状測定装置によれば、制御量補正手段を備え、支持手段の運動誤差に起因する支持手段の高さ方向の距離の変化を補正することにより、接触力をより正確に所定の値に制御することが出来、被測定物の破損や探針の磨耗を生じさせること無く、微細な形状の測定を、より高精度に行うことができる。
本発明にかかる形状測定装置によれば、距離検出手段が、光波干渉計よりの可干渉光を基準部材に高さ方向より入射して得られた基準部材での反射光と基準部材を透過し探針に高さ方向より入射して得られた探針での反射光とを干渉させ、その干渉に基づいて高さ方向距離データを出力することにより、被測定物の微細な形状の測定を、より高精度に行うことができる。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる形状測定装置の概略構成が示されている。なお、同図では、基準部材方向及び走査軸方向が水平方向を向いており、カンチレバー固定端を支持する支持手段を水平方向に走査した場合を想定している。
同図に示す形状測定装置10は、例えば走査プローブ顕微鏡等の微細形状測定装置よりなり、探針12と、支持手段14と、走査手段16と、上下方向駆動手段18と、基準部材20と、距離検出手段22と、測定力制御手段24と、形状算出手段26とを備える。
ここで、探針12は、可撓性カンチレバー28の自由端に設けられ、可撓性カンチレバー28の固定端が支持手段14に支持されている。この探針12は、被測定物30に接触して被測定物30との間に接触力(測定力)を作用させた状態で、X軸方向(走査軸方向)に走査され、被測定物30の凹凸の高さに応じて、X軸方向と直交するZ軸方向(高さ方向)に変位する。
また、支持手段14は、カンチレバー28の固定端を支持する。
走査手段16は、探針12をX軸方向に走査するため、支持手段14をX軸方向に駆動することにより、カンチレバー28の固定端をX軸方向に駆動する。
上下方向駆動手段18は、探針12による被測定物30の走査中、被測定物30と探針12との間に所定の接触力が作用するように、支持手段14をZ軸方向に駆動することにより、カンチレバー28の固定端をZ軸方向に駆動する。
基準部材20は、平面板状のものであり、その平面方向を水平方向に向けており、探針12の駆動によっても、被測定物30に対する相対的な位置と姿勢とが変化しないように保持されている。
距離検出手段22は、探針12の走査中、X軸方向の各位置xごとに、Z軸方向より、基準部材20と探針12とのZ軸方向の距離(高さ方向の距離)hを検出する。距離検出手段22は、これをZ軸方向距離データ(高さ方向距離データ)hとして出力する。
本発明においては、距離検出手段により得られた高さ方向距離データに基づき、測定力の検出、測定力の制御、及び被測定物の形状算出を行ったことである。このために本実施形態においては、探針12による被測定物30の走査中、測定力制御手段24が、X軸方向の各位置xごとに、距離検出手段22より送られてきたZ軸方向距離データhをモニタし、最新のZ軸方向距離データhi−1とZ軸方向距離データhとの変化に追従して支持手段14のZ軸位置(高さ位置)が変化するように、上下方向駆動手段18による支持手段14のZ軸方向駆動量(駆動する高さ位置の変位量)を制御する。
形状算出手段26は、X軸方向の各位置xごとに、距離検出手段22で得られたZ軸方向距離データhに基づいて、被測定物30の形状を求める。
なお、本実施形態においては、被測定物30と探針12との接点位置のX軸方向位置を検出するため、探針走査軸方向位置検出手段31を備える。
また、本実施形態においては、走査手段16による探針12のX軸方向への走査を制御するため、走査軸方向駆動制御手段32を備える。
本実施形態においては、支持手段14、つまりカンチレバー28の固定端のZ軸方向位置を検出するため、カンチレバー固定端(支持手段)さ位置検出手段33を備える。
本実施形態においては、被測定物30が形状測定装置10のベース34上にセットされる。被測定物30に対する基準部材20の位置及び姿勢が変化しないように基準部材20を保持するため、ベース34に対する基準部材20の位置及び姿勢を固定部材36により固定している。
本実施形態にかかる形状測定装置10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態では、被測定物30上での各位置xiで得られる探針12の高さ方向に関する位置の変位データ、つまりZ軸方向距離データhを用いて、被測定物30と探針12との接触力を求め、接触力を制御し、及び被測定物30の形状を求めている。
すなわち、本実施形態では、被測定物30上での各位置xで得られるZ軸方向距離データhを用いて、カンチレバー28のたわみ量の変化を検出している。カンチレバー28のたわみ量の変化に基づいて、被測定物30と探針12との接触力の変化を検出することができる。このため、カンチレバー28のたわみ量が許容範囲内で一定になるようにカンチレバー28の固定端をZ軸方向に駆動することにより、被測定物30と探針12との実際の接触力が所定の接触力となるように一定に制御することができる。
また、本実施形態では、被測定物30上での各位置xで得られるZ軸方向距離データhを用いて、被測定物30の形状を求めることができる。
また、本実施形態においては、探針12の駆動によっても、被測定物30に対する位置及び姿勢が変化しない基準部材20のZ軸方向位置を基準に、探針12のZ軸方向位置を検出している。
この結果、本実施形態においては、被測定物30上での各位置xで得られる探針12の高さ方向についての変位、つまりZ軸方向距離データhを正確に検出することができるので、カンチレバー28固定端のZ軸方向駆動量の算出、及び被測定物の形状算出も正確に行うことができる。
以下、本実施形態の測定力制御方法について、具体的に説明する。
本実施形態においては、測定前、走査手段16及び上下方向駆動手段18により、探針12をXYZ軸方向に駆動し、被測定物30上の所定の測定開始点に探針12を接触させる。次に、被測定物30と探針12との間に所定の接触力がかかるように、上下方向駆動手段18により支持手段14のZ軸方向位置を調整しておく。
このようにして所定の測定力を設定した状態で、探針12のX軸方向への走査を開始する。走査中、距離検出手段22より送られてきた基準部材20と探針12とのZ軸方向の距離データの変化を監視し、その変化分だけ支持手段14のZ軸方向位置が変化するように、上下方向駆動手段18による支持手段14のZ軸方向駆動量を決定して制御している。
この結果、本実施形態においては、探針12による被測定物30の走査中は常に、被測定物30と探針12との接触力を、測定開始点で設定した所定の測定力に保つことができる。
以下、本実施形態の測定力制御方法について、図2を参照しつつ、より具体的に説明する。
すなわち、図2(A)は被測定物30上をカンチレバー28で走査した際に、被測定物30の形状に応じて探針12がZ軸方向(高さ方向)に変位する様子を示しており、X軸方向位置x、x、xでの探針12の背面と基準部材20とのZ軸方向距離をそれぞれh、h、hで表している。
カンチレバー28を支持している支持手段14を基準部材20に対して水平に走査したとすると、カンチレバー28のたわみ量が変化することにより、探針12の先端は被測定物30との接触状態を保っている。そのため、被測定物30が出っ張っているか引っ込んでいるか、言い換えると、カンチレバー28のたわみ量が小さいか大きいかで、探針12を押し付けている接触力が変化している。
そして、同図(B)において、カンチレバー28をX軸方向位置(x)からX軸方向位置(x)へ水平走査したときのZ軸方向距離の測定値が、Z軸方向距離(h)からZ軸方向距離(h)に変化する場合、Z軸方向距離(h)とZ軸方向距離(h)との差分(△h)だけ探針12は下がる。
基準部材20に対してカンチレバー28が理想的に平行に走査されている場合には、△hの変化量は、カンチレバー28のたわみ量の変化となる。同図(B)では、カンチレバー28のたわみ量が小さくなったことを表している。
このため、カンチレバー28を支持している支持手段14を、現在のZ軸方向位置に対し△h分だけ、被測定物30に近づけることで、カンチレバー28のたわみ量を一定に保つことができる。
このように、X軸方向位置(x)でのZ軸方向距離(h)の測定値とX軸方向位置(x)でのZ軸方向距離(h)の測定値とを比較して、その変化分だけカンチレバー28を支持している支持手段14を被測定物30に対して近づけたり遠ざけたりする。この動作を走査中、逐次、行っていくことにより、測定開始点において所定の接触力を設定した後は、測定終了点まで、測定力の変化を生じさせずに、高精度な形状測定を実現することができる。
以上、本実施形態にかかる形状測定装置によれば、カンチレバーをX軸方向に走査しながら、X軸方向の各位置で得られる探針12のZ軸方向の変位データにより、支持手段14のZ軸駆動量を決定することにより探針と被測定物との間の接触力を許容範囲内で一定に保ちながら、被測定物の微細な形状を測定している。
このように本実施形態にかかる形状測定装置によれば、接触力を一定に保つのに必要な接触力の検出に、形状算出で必要な信号処理により得られる探針12のZ軸方向の変位データのみを活用しているので、付加的な部品構成を必要としない。そのために、本実施形態では、簡単で且つ低コストで、被測定物の微細な形状の測定が行える。
ここで、従来方式では、接触力を一定に保つため、加振手段、振動振幅検出手段を付加し、カンチレバーの探針を加振して、探針の振動振幅を検出することで、接触力を検出することが考えられる。
この場合、測定の速度であるサンプリング周波数よりも高い周波数で加振しなければならない。そのため、接触力検出のためカンチレバーの加振を行うものでは、高速測定を行う場合、共振周波数が十分に高いカンチレバーを使用するとともに、十分に高い周波数で信号処理できる装置が必要となる。
このため、従来方法では、測定の速度や精度を得るため、装置のコストが高くなったり、構成が複雑になったりする。一方、従来方式では、装置の構成簡略化やコスト低減化を優先すると、測定の速度や精度が犠牲になる。
これに対し、本実施形態では、接触力を検出するため、形状算出に必要なZ軸方向距離データを活用しているので、従来方式のように、接触力を検出するためだけに加振手段や振動振幅検出手段等の特別な機構を付加することなく、簡単で且つ低コストで、被測定物の微細な形状の測定を行うことができる。
なお、本実施形態では、走査軸方向として水平方向、高さ方向(上下方向)として垂直方向の例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、本発明の走査軸方向として水平方向以外の方向、本発明の高さ方向(上下方向)として垂直方向以外の方向にも適用することができる。例えば本実施形態では、探針の変位軸方向を、走査軸に直交する方向とした例について説明したが、本発明の探針の変位軸方向は、これに限定されるものでなく、探針の変位軸方向を、走査軸と直交する方向に対して若干傾いている方向とすることもできる。
更なる高精度化
<誤差補正>
ところで、本実施形態においては、装置の更なる高精度化のためには、カンチレバーを支持する支持手段が実際には水平方向に走査されていない場合を想定することも非常に重要である。
すなわち、被測定物に与える接触力は形状の凹凸によってのみで変わるわけではなく、支持手段の案内面の精度や支持手段が案内面に対してどのように動いたかによっても変わってしまう。このため、距離検出手段より送られてきたZ軸方向距離データだけで支持手段14をZ軸方向に駆動したのでは、カンチレバーの撓み量を一定に保つことが出来ずに、接触力を一定に保つことが出来ないことがある。
このために本実施形態においては、前述のような支持手段の運動誤差によっても生じる接触力変化分を加味して接触力を一定に保つために、下記の図3に示されるような測定力制御機構を用いることが、より好ましい。
同図においては、図1に示した測定力制御機構に対し、さらに、記憶手段40と、制御量補正手段42とを備える。
ここで、記憶手段40は、被測定物30をセットしていない状態又は被測定物30と探針12との間に原子間力が作用しない十分な距離だけ被測定物30と探針12との間を離隔している状態で、探針12をX軸方向の所定範囲において走査した際に、距離検出手段22より送られてきたZ軸方向距離データtを、制御量補正用データとして、X軸方向の各位置xごとに記憶している。
また、制御量補正手段42は、X軸方向の各位置xごとに、支持手段14の運動誤差に起因する接触力変化を補正するように、制御量補正用データを得た時と同じX軸方向の所定範囲において、探針12を走査して探針12で被測定物30の凹凸のトレースしている際に、距離検出手段22より送られてきたZ軸方向距離データhを、記憶手段40に記憶している制御量補正用データで補正し、補正済みのZ軸方向距離データh´を出力する。
そして、測定力制御手段24は、X軸方向の各位置xごとに制御量補正手段40で補正されたZ軸方向距離データh´に基づいて、上下方向駆動手段18を制御する。
また、形状算出手段26は、Z軸方向距離データh´に基づいて測定力制御手段24によって接触力を一定に保ちながら得られたZ軸方向距離データhによって被測定物30の形状を求める。
この結果、本実施形態においては、カンチレバー28を支持する支持手段14が理想的な水平方向に走査されていない場合であっても、接触力を所定の値で一定に保ち測定することができる。
このため、本実施形態においては、被測定物30と探針12との接触力を、走査手段16の運動誤差が発生しているような状況でも、正確に求めることができるので、より正確な接触力の一定制御を行うことができる。したがって本実施形態においては、被測定物の破損や探針の磨耗を生じさせることなく、被測定物30の形状を、より正確に求めることができる。
以下、図3に示した測定力制御機構の作用について、図4を参照しつつ、より具体的に説明する。
すなわち、図4では、支持手段14が、実際には、理想的な水平方向に走査されておらず、図中、矢印M方向に走査されている場合について示す。
同図では、例として、図4(A)に示されるような、支持手段14の実際の走査方向MがX軸方向(水平方向)に対して傾斜している場合の接触力の補正の方法を示す。事前に、被測定物30にカンチレバー28の探針12を接触させない状態で、カンチレバー30を走査して、そのときに探針12背面と基準部材20との間のZ軸方向距離を測定する。この測定では、被測定物30を形状測定装置のベースに設置していても、設置していなくても、いずれの状態で行ってもよい。すなわち、形状測定装置のベースに被測定物30を設置している場合には、探針12を被測定物30から十分に遠ざけて、測定すればよい。
また、同図(B)では、被測定物なしの状態で事前に探針12をX軸方向に走査して測定した際の、X軸方向位置x、x、xでのZ軸方向距離の測定値がそれぞれt、t、tだった場合を表している。
次に、探針12を被測定物30に接触させた状態で、探針12で被測定物30をなぞってX軸方向位置x、xで得られるZ軸方向距離の測定値が、同図(C)に示すように、それぞれh、hだったとする。
この場合、カンチレバー28のたわみ量は、Z軸方向距離(h)とZ軸方向距離(h)との差(△h)に対して、被測定物30をなぞらずに測定したときのZ軸方向距離(t)からZ軸方向距離(t)への変化分(△t)を、加算又は減算した値によって示される。
同図の場合には、(△h−△t)の分だけ被測定物30側に、カンチレバー28の固定端(支持手段)を近づければ、接触力は走査前のX軸方向位置(x)での接触力と同じにできる。
したがって、探針12を被測定物30に接触させた状態で、探針12で被測定物30上を走査することによりそれぞれの位置(x)で得られた、探針12と基準部材20とのZ軸方向距離(h)の測定値に、被測定物30なしの状態で事前に走査して得られたZ軸方向距離(t)の測定値を加味して、カンチレバー28の固定端を被測定物30に近づけたり、遠ざけたりする、Z軸方向(垂直方向)の駆動を逐次行うことにより、支持手段14の運動誤差にかかわらず、探針12と被測定物30との間の接触力を一定に保って測定することができる。
<距離検出手段>
また、本実施形態においては、接触力を検出するため、探針の変位データを用いているので、接触力の制御のためには、探針の変位データの検出を、より正確に行うことも非常に重要である。このために本実施形態においては、本発明の距離検出手段として、下記のものを用いることが特に好ましい。
図5には本実施形態にかかる形状測定装置10において得に好適な距離検出手段22の概略構成が示されている。
同図に示す距離検出手段22は、基準部材20と、光波干渉計50とを備える。
ここで、基準部材20は、例えば平板状の半透鏡よりなり、被測定物30の被測定面と同程度のサイズを有する。
また、光波干渉計50は、光射出手段52と、ビームスプリッタ54と、光検出手段56とを備える。
そして、光射出手段52よりのレーザ光(可干渉光)Lは、ビームスプリッタ54を透過し、基準部材20に入射する。
基準部材20に入射したレーザ光Lの一部は、基準部材20でZ軸方向に反射される。これを、本実施形態では、参照光Lという。
また、基準部材20に入射したレーザ光Lの残りは、基準部材20を透過し、探針12の背面にZ軸方向より入射する。探針12の背面に入射したレーザ光Lは、探針12のZ軸方向に反射され、基準部材20に戻る。これを、本実施形態では、測定光Lという。
基準部材20では、参照光Lと測定光Lとが干渉し、その干渉光Lは、ビームスプリッタ54で反射され、光検出手段56にて光電変換される。また、この光検出手段56では、光強度データを探針変位データに変換し、Z軸方向距離データhを得ている。
次に、図5に示した距離検出手段22によるZ軸方向距離の検出方法について、図6を参照しつつ、より具体的に説明する。
同図では、被測定物30に対する位置及び姿勢が固定されている基準部材20での反射光(参照光L)と探針12での反射光(測定光L)とを基準部材20で干渉させ、その干渉に基づいて、走査時の探針12と基準部材20とのZ軸方向距離を検出する様子を示している。なお、同図において、点線は走査前の様子、実線は走査後の様子を示している。
同図では、点線位置(x)から実線位置(x)にかけて、X軸方向にカンチレバー28を走査すると、基準部材20上での測定位置も点線位置(x)から実線位置(x)で示したようにX軸方向に移動している。
この結果、本実施形態においては、カンチレバー28のX軸方向への走査時、X軸方向の点線位置(x)での基準部材20と探針12とのZ軸方向距離(h)、X軸方向の実線位置(x)での基準部材20と探針12とのZ軸方向距離(h)を、常にZ軸方向において測定することができる。
このため、本実施形態においては、カンチレバー28の探針12が被測定物30に接触している状態、さらに言えば、探針と被測定物の間に働く原子間力が一定である場合には、X軸方向の点線位置(x)から実線位置(x)にかけての被測定物30の凹凸量(△d)と、X軸方向の点線位置(x)から実線位置(x)にかけての基準部材20と探針12とのZ軸方向の距離の変化量(△h=h−h)は一致する。
本実施形態においては、X軸方向の点線位置(x)から実線位置(x)にかけてカンチレバー28を走査した時、基準部材20と探針12とのZ軸方向距離の変化量(△h=h−h)を正確に測定する。
これにより、本実施形態では、距離検出手段22として、同図に示す距離検出手段を用いることにより、他の距離検出手段を用いたものに比較し、被測定物30と探針12との接触力の検出、及び被測定物30の形状算出を高精度に行うことができる。
変形例
なお、本発明は実施形態に限定されるものでなく、発明の要旨の範囲内であれば、種々の変更が可能である。
<測定力>
例えば実施形態では、被測定物30と探針12とが接触しており、測定力として被測定物30に対する探針12の接触力を一定に制御した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、被測定物30と探針12とが微少の距離だけ離隔しており、被測定物30と探針12との間に働く原子間力等の相互作用力を一定に制御するものに適用することも好ましい。
<走査>
また、実施形態では、被測定物30(ベース34)及び基準部材20の位置及び姿勢を固定し、探針12(カンチレバー28)をX軸方向及びZ軸方向に駆動した例に説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、被測定物30に対する基準部材20の相対的な位置及び姿勢が変化しないものであれば、任意のもの、例えば探針12のX軸方向位置を固定し被測定物30(ベース34)及び基準部材20をX軸方向に駆動することも好ましい。
<距離検出>
距離検出手段においては、レーザ光を使った干渉による手法を示したが、基準部材20と探針12背面の距離hを測定できるものであれば、これに限らない。
本発明の一実施形態にかかる形状測定装置の概略構成の説明図である。 図1に示した形状測定装置での測定力制御方法の説明図である。 り好適な測定力制御機構を有した形状測定装置の説明図である。 図3に示した形状測定装置での測定力制御方法の説明図である。 図1に示した形状測定装置において好適な距離検出手段の概略構成の説明図である。 図5に示した距離検出手段の作用の説明図である。
10 形状測定装置
12 探針
14 支持手段
16 走査手段
18 上下方向駆動手段
20 基準部材
22 距離検出手段
24 測定力制御手段
26 形状算出手段
28 カンチレバー

以 上

Claims (1)

  1. 被測定物との間に測定力を作用させた状態のまま所定の走査軸方向走査され、該被測定物の表面の走査の間、前記被測定物の表面の凹凸形状の高さに応じて、高さ位置がする探針と、
    前記探針による被測定物の表面の走査の間前記探針を備えたカンチレバーを支持する支持手段と、
    前記カンチレバーを介して探針を支持する支持手段を前記走査軸方向駆動する走査手段と、
    前記探針による被測定物の表面の走査の間、被測定物と探針との間に作用する前記測定力が所定の測定力となるよう、前記支持手段を駆動し、前記支持手段の高さ位置を変更する上下方向駆動手段と、
    前記被測定物に対する相対的な位置及び姿勢が変化しないように保持され、かつ半透鏡で構成される基準部材と、
    前記探針による被測定物の表面の走査の間、前記走査軸方向の各位置において、前記基準部材と前記探針との間の高さ方向に関する距離を検出し、検出値を高さ方向距離データとして出力する距離検出手段と、
    前記探針による被測定物の表面の走査の間、前記走査軸方向の各位置において、前記距離検出手段より送られてきた高さ方向距離データをモニタし、最新の高さ方向距離データの変化に追従して前記支持手段の高さ位置が変化するよう、前記上下方向駆動手段によって駆動させる支持手段の高さ位置の駆動量を、制御する測定力制御手段と、
    前記走査軸方向の各位置ごとに前記距離検出手段で得られた高さ方向距離データに基づいて、前記被測定物の形状を算出する形状算出手段と、
    前記被測定物をセットしていない状態、または該被測定物と前記探針との間を相互作用力が作用しない距離だけ離間させた状態で、該探針を前記走査軸方向の所定範囲内で走査させた際に前記距離検出手段から送信される前記基準部材と探針との間の高さ方向に関する距離データを、制御量補正用データとして、該走査軸方向の各位置ごとに記憶している記憶手段と、
    前記被測定物の表面の走査の間に前記距離検出手段から送信される高さ方向距離データと、前記記憶手段に記憶している制御量補正用データとを用いて、制御に使用される前記高さ方向の駆動量を求める制御量補正手段と、を備え、
    前記距離検出手段は、光波干渉計を含み、該光波干渉計からの可干渉光を前記基準部材の高さ方向から入射して得られる該基準部材での反射光と、該基準部材を透過した後、前記探針の高さ方向から入射して得られた該探針での反射光とを干渉させ、その干渉光に基づいて、該基準部材と該探針との高さ方向に関する距離データを出力し、
    前記測定力制御手段は、前記制御量補正手段で求められた高さ位置の駆動量に基づき、前記基準部材と支持手段との間の距離と、前記基準部材と探針との間の距離との差を所定の値に保つように、前記走査軸方向の各位置毎に、前記上下方向駆動手段を制御し、
    前記形状算出手段は、前記測定力の一定制御を行いながら被測定物の凹凸を走査した際に、前記測定力制御手段によって、逐次得られた高さ方向距離データに基づき、前記被測定物の形状を求めることを特徴とする形状測定装置。
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