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JP5145172B2 - 回路遮断装置 - Google Patents
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本発明は,電路に接続されて使用される作業用電気機器などの使用状態を監視し,該作業用電気機器の使用状態に応じて電路への電源供給を自動的に遮断制御する回路遮断装置に関する。
建設現場などで,作業の進行状況に応じ,臨時に電力の使用が必要となるような場所では,作業用電気機器への電源供給のために,仮設用分電盤を設置して工事作業を行っている。
このような仮設用分電盤としては,例えば特許文献1に開示されたような分電盤が使用される。仮設用分電盤は,その外郭をなす筐体内に,主開閉器と該主開閉器の負荷側に接続された分岐開閉器とを備えて構成される。そして,前記筐体内の主開閉器には分電盤の一次側電路を構成する電線を引き込み接続するとともに,分岐開閉器には分電盤の二次側電路を構成する電線を引き込み接続して,前記作業用電気機器への電源供給を行うよう用いられる。
特開2001−157328号 図1
前述したような仮設用分電盤の使用形態としては,日毎の始業時に主開閉器および分岐開閉器をON操作し,終業時にOFF操作して用いられることが多い。
しかしながら,建設現場などでは,土木工事,建築工事,配管工事など様々な業種の作業者が多数出入りして工事を進めることが一般的であり,前記仮設用分電盤に設けられる主開閉器ならびに分岐開閉器のON操作もしくはOFF操作は,個々の業者や作業員がそれぞれ必要に応じて行うことが常である。
そして,日毎の終業時に誰が責任を持って開閉器をOFFするのかは,その時々の作業の進捗具合や出入りする作業者でまちまちであり,終業後も開閉器がOFF操作されず,開閉器を切り忘れた場合には翌日の作業開始まで作業用電気機器に電力が供給され続ける事例が見受けられる。
さて,このように作業の終了後も開閉器がOFF操作されず,電源が電路に供給され続けた場合,次のような不都合がある。
第一に余分なエネルギーが消費されることによる環境面での問題がある。
例えば,作業現場等で用いられる交流アーク溶接機の溶接作業時の消費電力は,出力にもよるが約1kWから数kW程度であり,待機電力は1台当たり200W〜300W程度である。
即ち,溶接機に電源の供給が続けられている限り待機電力だけで1台当り数百ワットもの余分な電力を消費し続けることとなり,COの排出など環境負荷が高くなるという課題がある。
仮に,終業時(17:00)から翌朝の始業時(8:00)まで,夜間15時間の待機電力量は,200W×15h=3kWhとなる。1月では,3kWh×30日=90kWhとなり,1年では,90kWh×12カ月=1080kWhとなる。これは,「地球温暖化対策の推進に関する法律施行令」により,二酸化炭素に換算すれば,1カ月で約50kgの二酸化炭素の排出量に相当し,1年では約600kgもの二酸化炭素の排出量に相当する量となる。
第二に安全上の問題がある。
仮設現場における電路は移動用の電線や機器がほとんどで,電気・機械的な保護が他の設備に比べて十分でない場合が多い。そのような電路で,且つ無人の状態で電気供給が継続されていると,短絡や漏電などの事故が起こった際に発見が遅れ火災に至る危険性がある。
また,始業時に機器の配線替えなどを行う場合,前日に仮設用分電盤の開閉器がOFFされているものと勘違いして,充電部に直接触れてしまい,感電し人身災害に至る場合もある。このようなことから工事作業現場では作業の終了後は開閉器がOFFされていることが望ましい。
そこで,本件の発明の目的とするところは,建設現場などで現場作業が終了し,作業が行われていないと判断された場合は,自動的に電路への電源供給を停止する回路遮断装置を提供することである。
上記の課題を解決するため,本件発明の請求項1では,工事作業に伴い電路に接続されて使用される作業用電気機器の使用状態を検出し該電気負荷の使用状態に応じて信号を出力する機器使用状態検出手段と,前記機器使用状態検出手段から出力された信号に基づいて,作業が行われているか否かを第一の所定時間の間に判定し作業が行われていないと判定した場合には信号を出力する一方,前記第一の所定時間の間に作業が行われていると判定した場合には,再び該第一の所定時間の間作業が行われているか否かの判定を行う判定手段と,前記判定手段から出力された信号に基づいて動作する引外し手段と,該引外し手段が作用することにより電路を切にする接点開閉手段と,を備えたことを特徴として回路遮断装置を提供した。
これにより,出力回路からの出力信号に基づいて,引外し手段を駆動させることにより,接点開閉機構が電路を切り状態とし,作業の終了後に電力が電路に供給され続けるようなことがなく,余分なエネルギーが消費されることに伴う環境面での問題が解消できるとともに,安全上の問題も解消することができる。
また,前記機器使用状態検出手段は,電路に流れる電流を検出する電流検出手段であって,前記判定手段は,該電流検出手段により検出された検出電流が,前記第一の所定時間の間予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断する一方,前記検出電流が,前記第一の所定時間の間に閾値以上になると再び該第一の所定時間の間作業が行われているか否かの判断を継続することを特徴として回路遮断装置を提供してもよい。
これにより,電流の検出が簡易な方法で行えつつ,前記閾値を適宜定めることにより,種々の作業現場毎で異なる作業用電気機器の消費電流状態に応じた対応が可能となり,工事作業が終了したことを的確に判定することができるため,出力回路からの出力信号に基づいて適切な制御を行うことができ,余分なエネルギーが消費されることに伴う環境面での問題が解消できるとともに,安全上の問題も解消することができる。
また,前記機器使用状態検出手段は,電路に流れる電流を検出する電流検出手段であって,前記判定手段は,該電流検出手段により検出された検出電流に対して,第二の所定時間毎にサンプリングされた電流データを経時的に比較し,比較した結果の変化幅データが,前記第一の所定時間の間予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断する一方,前記変化幅データが,前記第一の所定時間の間に前記閾値を超えた場合は,再び該第一の所定時間の間変化幅データと閾値の比較演算を継続することを特徴として回路遮断装置を提供してもよい。
また,工事作業に伴い電路に接続されて使用される作業用電気機器の使用状態を検出し該電気負荷の使用状態に応じて信号を出力する機器使用状態検出手段と,前記機器使用状態検出手段から出力された信号に基づいて,作業が行われているか否かを判定し作業が行われていないと判定した場合には信号を出力する判定手段と,前記判定手段から出力された信号に基づいて動作する引外し手段と,該引外し手段が作用することにより電路を切にする接点開閉手段と,を備えた回路遮断装置を,前記機器使用状態検出手段は,電路に流れる電流を検出する電流検出手段であって,前記判定手段は,該電流検出手段により検出された検出電流に対して,所定時間毎にサンプリングされた電流データを経時的に比較し,比較した結果の変化幅データが,予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断することを特徴として回路遮断装置を提供してもよい。
これにより,電流の検出が簡易な方法で行えつつ,前記閾値を適宜定めることにより,種々の作業現場毎で異なる作業用電気機器の消費電流状態に応じた対応が可能となり,作業用電気機器の動作状態と停止状態とで変化する電流の大きさの変化幅を捉えて比較演算を行うことで,工事作業が終了したことをより的確に判定することができるため,作業終了時における作業用電気機器を使用しない場合の電流状態を適切に把握することができる。
本件の発明によれば,建設現場などにおいて,作業終了後には自動的に電源供給を停止することができ,余分なエネルギーが消費されることに伴う環境面での問題,ならびに安全上の問題を解消することかできる回路遮断装置を提供することができる。
次に本件発明を図面により詳細に説明する。図1は本発明の一実施例である。図1において1は電路で単相3線式,三相3線式などであり,単線図で省略して記載している。2は接点装置で,電磁接触器でもよいし配線用遮断器あるいは漏電遮断器でもよい。3は検出手段で判定手段4への信号を入力する。4は判定手段で検出手段3の信号から所定の手順に基づき作業用電気機器を使用した作業が終了したかどうかを判定する。作業が終了していると判定すれば5の出力回路から6の接点開離手段を駆動して電路への電源の供給を停止する。
次に,前述の判定手段4の第一の判定方法について説明する。第一の判定方法は通電電流を検出し,電流に閾値を設ける方法である。検出電流に閾値を設け閾値以下であれば作業が行われていないと判断するものである。
第一の判定方法を図2でより詳細に説明する。図2において321は機器使用状態検出手段としての電流検出手段であり,変流器やシャント抵抗などによる方法が考えられる。単相2線式のときは,2本のうち一線に,単相3線式のときは,電圧側の2線に,3相3線式のときは,UVWのうち2本の線の電流を検出するように設置する。
421は電流値判定手段で,前記電流検出手段から出力される電流情報に基づいて,電流値が予め閾値設定手段423により定められた閾値以下かどうかを判定し,閾値以上になるとタイマー422がリセットするようにする。より詳しくは,商用周波数の10波毎に電流の平均値を前記電流値判定手段421で演算して求め,その平均値が予め閾値設定手段423により定められた閾値以下かどうかを判定し,閾値以上になるとタイマー422がリセットするようにするとよい。
タイマーのカウントアップ時間は,切替スイッチにより,30分とか1時間程度に設定し,電流が閾値以下の状態がカウントアップ時間継続すれば作業が終了したと判定し,5の出力回路により引き外し手段6を駆動させて接点2を開路する。
電流が零かそうでないかでなく閾値を設けたのは,負荷を接続していなくても電路と大地間の静電容量による暗電流が流れることや,機器の切り忘れによる待機電流があることを考慮したものである。現場の状況に応じて閾値を切り替えられるようにするとよい。
この閾値としては,切替スイッチなどを用いて,5A,10A,15A,20A,25A,30Aなど,種々の工事現場で想定しうる電流値に切替設定できるようにするとよい。なお,切替スイッチではなく,閾値の値を連続的に変更できる無段階スイッチを用いて構成してもよい。
次に,前述の判定手段6の第二の判定方法について図2を用いて説明する。第二の判定方法は電路に流れる電流を電流検出手段321により検出し,該電流検出手段321により検出された検出電流に対して,電流値判定手段421により所定時間の間にサンプリングされた電流データをひとつのユニットデータとして扱い,経時的に得られる前記ユニットデータ毎の電流の大きさを比較し,比較した結果の電流の大きさの変化幅データが,閾値設定手段423により予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断するものである。
前記所定の時間としては,本実施例では商用周波数の10サイクルをひとつのユニットデータとして扱い,その間の平均値をユニットデータにおける電流データとして扱うようにしている。
第二の判定方法が,第一の方法と異なる点は,図の電流値判定手段421が,前記ユニットデータ毎の電流の大きさを経時的に比較し,比較した結果の電流の大きさの差分を変化幅データとして,該変化幅データを判定材料とする点である。また,該変化幅データと予め設定された閾値と演算により比較することである。なお,前記変化幅データが閾値を超えた場合はタイマー422のカウントをリセットし,継続して変化幅データと閾値の比較演算を行う。
第一の判定方法によって判定を正しく行うためには,予め定めておく閾値の設定が重要となる。即ち,作業現場で使用する作業用電気機器の台数や,種類,そして,消費電流の大きさ,待機電流の状態に応じて閾値をこまめに調整しなければならない煩わしさが残る。
例えば,建設現場などで多用される交流アーク溶接機においては,待機時の電流は無効電流を含めると約10A〜20Aであり,溶接時の電流約30A〜40Aに比べて待機時の電流の割合が多い。また,溶接機の使用台数は作業現場によってまちまちであり,使用する溶接機の種類によっても待機電流と溶接時の電流は異なることから個々の現場で待機電流は大幅に異なることが通常である。
このような状況下において,1台の溶接機の稼動を検出しようとすると,第一の方法によれば予め設定する閾値は,その現場における待機電流を適切に反映したものでなければ作業が行われている/いないという状態を検出することが困難であるが,その点,第二の方法によれば,前記ユニットデータ毎の電流の大きさの変化幅に基づいて判断を行うため,待機電流の大きさにかかわらず,作業が行われている/いないという状態を適切に判定できるから,第一の方法に比べ閾値をこまめに設定しなくても正確に判定ができ,設定の煩わしさがなくなる。
以上の第一もしくは第二の方法は,判定手段で行う判定方法として単独で用いることもできるし,組み合わせて用いることも可能である。
なお,前述の第一の判定方法と第二の判定方法は,前述の電路に設置した電流検出手段の変流器やシャント抵抗のひとつひとつに対して行ってもよいし,単相3線式や,三相3線式では,3線のうち2線に設置した変流器や,シャント抵抗など,2つの電流検出素子の出力を合計して判定してもよい。
また,その他の実施の形態として,2の接点装置,3の検出手段,4の判定手段,5の出力回路,6の接点開離手段は,例えば,配線用遮断器や,漏電遮断器のように,同一函体中に一体に構成してもよいし,2の接点装置と6の接点開離手段に電磁接触器を用い,2の検出手段から,5の出力回路までを別ユニットとして構成してもよい。
本発明は,工事現場や建設現場の仮設用分電盤に用いることができる。また電気の切り忘れを防止することができることから,同様な目的で可能な範囲で家庭用やその他業務用途としても用いることができる。
第一の実施例の回路遮断装置を示すブロック図。 第二の実施例の回路遮断装置を示すブロック図。
1 電路
2 接点装置
3 検出手段
4 判定手段
5 出力回路
6 接点開離手段

Claims (4)

  1. 工事作業に伴い電路に接続されて使用される作業用電気機器の使用状態を検出し該電気負荷の使用状態に応じて信号を出力する機器使用状態検出手段と,
    前記機器使用状態検出手段から出力された信号に基づいて,作業が行われているか否かを第一の所定時間の間に判定し作業が行われていないと判定した場合には信号を出力する一方,
    前記第一の所定時間の間に作業が行われていると判定した場合には,再び該第一の所定時間の間作業が行われているか否かの判定を行う判定手段と,
    前記判定手段から出力された信号に基づいて動作する引外し手段と,
    該引外し手段が作用することにより電路を切にする接点開閉手段と,
    を備えたことを特徴とする回路遮断装置。
  2. 前記機器使用状態検出手段は,電路に流れる電流を検出する電流検出手段であって,
    前記判定手段は,該電流検出手段により検出された検出電流が,前記第一の所定時間の間予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断する一方,
    前記検出電流が,前記第一の所定時間の間に閾値以上になると再び該第一の所定時間の間作業が行われているか否かの判断を継続することを特徴とする請求項1記載の回路遮断装置。
  3. 前記機器使用状態検出手段は,電路に流れる電流を検出する電流検出手段であって,
    前記判定手段は,該電流検出手段により検出された検出電流に対して,
    第二の所定時間毎にサンプリングされた電流データを経時的に比較し,
    比較した結果の変化幅データが,前記第一の所定時間の間予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断する一方,
    前記変化幅データが,前記第一の所定時間の間に前記閾値を超えた場合は,再び該第一の所定時間の間変化幅データと閾値の比較演算を継続することを特徴とする請求項1記載の回路遮断装置。
  4. 工事作業に伴い電路に接続されて使用される作業用電気機器の使用状態を検出し該電気負荷の使用状態に応じて信号を出力する機器使用状態検出手段と,
    前記機器使用状態検出手段から出力された信号に基づいて,作業が行われているか否かを判定し作業が行われていないと判定した場合には信号を出力する判定手段と,
    前記判定手段から出力された信号に基づいて動作する引外し手段と,
    該引外し手段が作用することにより電路を切にする接点開閉手段と,
    を備えた回路遮断装置であって、
    前記機器使用状態検出手段は,電路に流れる電流を検出する電流検出手段であり,
    前記判定手段は,該電流検出手段により検出された検出電流に対して,
    所定時間毎にサンプリングされた電流データを経時的に比較し,
    比較した結果の変化幅データが,予め定められた閾値以下であれば作業が行われていないと判断することを特徴とする回路遮断装置。
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