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JP5149768B2 - タクソノミ補完方法、タクソノミ補完プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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タクソノミ補完方法、タクソノミ補完プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、タクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法、タクソノミ補完プログラム及びプログラムを記憶した記憶媒体に関するものであり、特に予め構築されたタクソノミのクラスを自動的に補完するのに好適なものである。
ネットワークサービスや金融サービスを提供するシステムなど、システムを開発する際には、複数の部署に属する多数の技術者が、自身が担当するシステム構成プロダクトの仕様設計からコーディング、試験までの開発業務を、他構成プロダクトの技術者と連携しながら実施することが多い。開発業務に携わる技術者のソーシャルネットワーク上でのやりとりを通じて得られる、各プロダクトに対するシステム開発業務に詳しいユーザ(ノウフウ:know-who)や、開発業務の方法論(ノウハウ:know-how)は、現在のシステム開発に必要とされるだけではなく、今後のシステムの更新や運用時にも必要とされることが多い重要な知識である。
一方、ノウフウやノウハウを形式知として表現し構築することは、不慣れなユーザにとっては手間のかかる作業であるから、後回しにされることも多い。そうした場合、ノウフウやノウハウは、開発に関わった技術者自身が暗黙知として保持することになるのであるが、同じ技術者が同じ部署や開発に長期間関与できないことも多く、結果、ノウフウやノウハウが失われ、新たに別の技術者が1から知識を学習し直す必要が発生する。そこで、技術者が短時間で構築できる程度の小規模なタクソノミを始めに用意し、このタクソノミを補完して、ノウフウやノウハウの分析に用いることが考えられる。タクソノミとは、ドメイン毎の専門家が構築する、そのドメインの情報を網羅的に分類する概念(クラス)階層として定義される。
このようなタクソノミの補完に関する研究として、下記非特許文献1に記載される従来技術としては、LSA(Latent Semantec Analysis)を利用して、文書集合から、オントロジ内のインスタンス(実体)に関連するキーフレーズを抽出し、そのキーフレーズをインスタンスとして持つ新たなクラスをオントロジ内に生成する。また、下記非特許文献2に記載される従来技術としては、ブログを対象として、サービスプロバイダの構築するコンテンツのタクソノミに対し、ブログ記事を分類することで、ユーザの興味をタクソノミに沿って抽出し、95%以上の適合率を確認している。このような音楽ドメインのコンテンツのタクソノミなど、コンテンツのタクソノミは現在比較的多数存在している。
Gliozzo, A.~M., Gangemi, A., Presutti, V., Cardillo, E., Dage, E., Salvati, A. and Troiani, G.: A Collaborative Semantec Web Layer to Enhance Legacy Systems,ISWC/ASWC, pp. 764--777(2007) Nakatsuji, M., Miyoshi, Y. and Otsuka, Y.,: Innovation Detection Based on User-Interest Ontology of Blog Community., ISWC, pp 515--528(2006)
しかしながら、前記非特許文献1に記載される従来技術では、タクソノミを考慮した関連フレーズの抽出を試みておらず、ノウフウやノウハウ抽出への試みも行わない。また、前記非特許文献2に記載される従来技術では、暗黙知に関するタクソノミは存在していないため、暗黙知解析においては、タクソノミを構築する手間が大きな問題となっている。また、非特許文献1に記載される従来技術でタクソノミを補完し、非特許文献2に記載される従来技術でタクソノミに沿ってユーザ興味やユーザナレッジを抽出することはできる。しかしながら、非特許文献1に記載される従来技術が、タクソノミを利用したタクソノミ補完ではないため、親クラスの性質を継承した補完クラスを生成することができず、結果として、抽出されるユーザのナレッジやクラスに分類される記事から得られるノウハウの精度が低い。
本発明は、これらの諸問題に着目して開発されたものであり、専門家が作成し得る程度のタクソノミをまず構築し、それを利用して、電子メールを基にタクソノミの自動補完を行うことで、クラスの属性を継承し得る補完クラスを作成し、高精度のノウフウ、ノウハウの確認を可能とするタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法、タクソノミ補完プログラム及びプログラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的とするものである。
上記諸問題を解決するため、本発明のタクソノミ補完方法は、ソフトウエアに基づいてコンピュータが実行するタクソノミ補完方法であって、親クラスの性質を継承する子クラスを当該親クラスに属する子クラスとして設定すると共に、子クラスには、親クラスに共通する名前属性を付与することでタクソノミを構築し、所定期間の同一スレッドに関する電子メールの集合をメールセットとし、特定のメールセットの記事内の記述にタクソノミ上の特定のクラスの名前属性がある場合に、当該特定のメールセットを当該特定のクラスに分類するようにして全メールセットをタクソノミに分類し、特定のクラスの特定のフレーズが、当該特定のクラスの名前属性を継承し得るか否かを判定し、当該特定のフレーズが当該特定のクラスの名前属性を継承し得る場合に、当該特定のフレーズを名前属性とする子クラスを当該特定のクラスの子クラスとして補完する処理を行い、前記判定及び前記補完の処理は、前記特定のクラスCiの記事数と同等の記事数で且つ当該特定のクラスCiの親クラスに属する他のクラスCjを選択し、特定のクラスCiに分類されたメールセットにおける前記特定のフレーズKの出現頻度Kiと、他のクラスCjに分類されたメールセットにおける特定のフレーズKの出現頻度Kjとによって、出現頻度スコアU(K)を算出し、他のクラスCjを変えながら所定回数繰り返して算出された出現頻度スコアU(K)の平均値が閾値以上である場合に、当該特定のフレーズKを名前属性とする関連クラスを前記特定のクラスCiの子クラスとして補完することを特徴とするものである。
また、本発明のタクソノミ補完方法は、ソフトウエアに基づいてコンピュータが実行するタクソノミ補完方法であって、親クラスの性質を継承する子クラスを当該親クラスに属する子クラスとして設定すると共に、子クラスには、親クラスに共通する名前属性を付与することでタクソノミを構築し、所定期間の同一スレッドに関する電子メールの集合をメールセットとし、特定のメールセットの記事内の記述にタクソノミ上の特定のクラスの名前属性がある場合に、当該特定のメールセットを当該特定のクラスに分類するようにして全メールセットをタクソノミに分類し、特定の2つのクラスの間に関連があるか否かを判定し、関連がある場合に、当該2つのクラスに共通する子クラスを生成する処理を行い、前記特定の2つのクラスは同じ親クラスに属する異なる子クラスであり、その2つの子クラスの夫々のメールセットの関連度をsimpson係数に基づいて算出し、その関連度が、前記1つの親クラスに属する全比較対象クラスの中で所定上位以内の場合に、前記2つの異なる子クラスの共通メールセットからなる融合クラスを、当該2つの異なる子クラスに属する共通子クラスとして補完することを特徴とするものである。
また、本発明のタクソノミ補完プログラムは、前記タクソノミ補完方法を、コンピュータに実行させるためのものである。
また、本発明の記憶媒体は、前記タクソノミ補完プログラムを記憶した、コンピュータが読取り可能なものである。
本発明によれば、特定のクラスの特定のフレーズが、当該特定のクラスの名前属性を継承し得るか否かを判定し、当該特定のフレーズが当該特定のクラスの名前属性を継承し得る場合に、当該特定のフレーズを名前属性とする子クラスを当該特定のクラスの子クラスとして補完することにより、専門家が作成し得る程度のタクソノミをまず構築し、それを利用して、クラスの属性を継承し得る補完クラスを作成することができ、これにより高精度のノウフウ、ノウハウの確認が可能となる。特に、特定のクラスの特定のフレーズの出現頻度の平均値が閾値以上である場合に、当該特定のフレーズを名前属性とする関連クラスを特定のクラスの子クラスとして補完したり、2つの異なる子クラスの夫々のメールセットの関連度が、親クラスに属する全比較対象クラスの中で所定上位以内の場合に、当該2つの異なる子クラスの共通メールセットからなる融合クラスを、当該2つの異なる子クラスに属する共通子クラスとして補完したりすることで、クラスの属性を継承する補完クラスを正確に作成することができ、この正確な補完クラスを閲覧することで、高精度のノウフウ、ノウハウを確認することができる。
以下、本発明のタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法を、ネットワークシステム開発のためのソーシャルネットワークに適用した実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のソーシャルネットワークを示すシステムの概略構成のブロック図である。図1において、端末2〜4及びサーバ5が通信網1を介して接続されている。また、サーバ5にも、夫々、端末7〜9が接続されている。なお、通信網1としては、例えば、IP通信を行う公衆通信網を用いることができ、インターネットであってもよい。また、企業間の専用通信網であっても、公衆通信網であってもよいが、高信頼性とセキュリティを備えた専用通信を提供できるIP−VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)のような網であってもよい。また、端末2〜4、7〜9としては、ノート型パーソナルコンピュータ或いはデスクトップ型パーソナルコンピュータでもよく、携帯電話端末やPDA(Personal Data Assistant)なども使用可能である。また、サーバ5は、各種のサービスプロバイダ上に設置することができる。また、サーバ5も、各端末2〜4と同様に、各種のコンピュータシステムで構築される。
図2は、各端末2〜4、7〜9或いはサーバ5内のコンピュータシステムのハードウエアの概略構成図であり、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づいて、本発明のタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法を実行するためのシステムである。このコンピュータシステムのハードウエアは、各種制御や演算処理を担う中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Access Memory)62と、読出し専用の記憶装置であるROM(Read Only Memory)64との間をPCI(Peripheral Component Interconnect)バスやISA(Industrial Standard Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD等の外部記憶装置(Secondary Storage)70や、印刷部、CRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボード、スキャナ等の入力装置74、及び通信網1に接続するためのネットワークケーブルL等を接続したものである。
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラムをRAM62にロードし、RAM62にロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して所定の制御及び演算処理を行うことで、後述する各機能をソフトウエア上で実現するようになっている。
次に、実際には、プログラムに従った演算処理によって何れかのコンピュータシステム内で構築されるタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法の概略構成について、図3のブロック図を用いて説明する。このタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法は、ネットワークシステム開発のための技術者の専門家が、電子メールに記述されるであろう記事の小規模なタクソノミを構築する。ソフトウエアで構築される記事分類部は、この小規模なタクソノミの一部を取得すると共に、技術者間で情報交換に用いられるメーリングリスト(ML)上のトピックと取得したタクソノミ上のトピックとの関連性を計算し、関連トピックによってタクソノミを補完しながら、メーリングリストの記事をタクソノミのクラスに分類すると共に、ユーザIDが付与される。このタクソノミ上のクラスに分類されたユーザの記事とユーザIDから、ナレッジ抽出部12が、タクソノミに沿ったユーザのナレッジを抽出し、そのユーザのナレッジから、ナレッジ類似度計算部13が、ユーザ間の類似度を算出し、そのユーザ間の類似度から、ユーザ間関係解析部14が、タクソノミによって意味づけされたユーザ間の関係を解析する。
次に、前記図3のタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法を達成する演算処理の第1実施形態として、図4のフローチャートについて説明する。
この演算処理は、まずステップS1010で、後述する図5の演算処理を行うことにより、メーリングリスト上の記事及び構築されたタクソノミの一部を入力し、それらの記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及びユーザIDを出力する。
次に、ステップS1020で、タクソノミ上のクラスに分類されたユーザ記事並びにユーザIDを用い、後述のようにしてユーザナレッジをタクソノミに沿って抽出する。
次に、ステップS1030で、タクソノミに沿って抽出されたユーザナレッジを用い、後述のようにして、タクソノミを考慮しながらユーザナレッジの類似度を計算する。
次に、ステップS1040で、タクソノミに沿ったユーザのナレッジ並びにユーザ間の類似度を用い、後述のようにして、タクソノミを参照してユーザ間の関係を意味づけ、タクソノミによって意味づけされたユーザ間の関係を出力する。
次に、前記ステップS1010で行われる図5の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS2010で、後述するようにして、メーリングリスト上の記事及び構築されたタクソノミの一部を入力し、それらの記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及びユーザIDを出力する。
次に、ステップS2020で、後述する図6、図7の演算処理を行うことにより、タクソノミ上のクラスに対し、その性質を継承する子クラスを自動生成したり、別のタクソノミ上のクラスとの関係を解析し、両者の性質を併せ持つ融合クラスを生成し、タクソノミ上のクラスの子クラスとして自動生成したりすることで、タクソノミの補完を行う。
次に、ステップS2030で、補完されたタクソノミのクラスをも含めて、後述するようにして、メーリングリスト上の記事及び構築されたタクソノミの一部を入力し、それらの記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及びユーザIDを出力する。
次に、前記ステップS2020で行われる図6の演算処理について説明する。この演算処理は、S3010で、後述する図8の演算処理を行うことにより、タクソノミ上のクラスに対し、その性質を継承する子クラスを自動生成する。
次に、前記ステップS2020で行われる図7の演算処理について説明する。この演算処理は、S3020で、後述する図10の演算処理を行うことにより、異なるタクソノミ上のクラス間の関係を解析し、両者の性質を併せ持つ融合クラスを生成し、それを各タクソノミ上のクラスの子クラスとして自動生成する。
次に、前記ステップS3010で行われる図8の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS4010で、ユーザによってホップ数(図ではHop数)を設定してもらう。ホップ数とは、フィルタ対象クラス(補完クラスを設定しようとするクラス)から隣接クラスまでの間に、タクソノミ上に存在するクラス数を意味する。特定のクラスCiがクラス階層として別のクラスCjに近いことは、タクソノミの性質上意味的にも近いことを意味し、この意味的近さを制御するパラメータとしてホップ数を用いる。
次に、ステップS4020で、設定されたホップ数内で、メーリングリストから重要フレーズ集合Kを抽出する。この抽出には、専門分野ごとに用意されるコーパス(電子化テキスト)から専門用語となりうるフレーズを自動抽出する研究で開発されたtermEX(http://gensen.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/win.html)を用いることができる。termEXは、ある単名詞が符号名詞を形成する際の隣接名詞の頻度を用いて専門用語を抽出するものである。これにより、後述するように開発プロジェクトの技術者が、抽出されたフレーズの中で開発プロジェクトに関し重要なトピックとなりうるフレーズ集合Kを抽出する。
次に、ステップS4030で、重要フレーズ集合Kから1つの重要フレーズKlをランダムに選択する。
次に、ステップS4040で、親子関係を保持したリストCにタクソノミ上のクラスを保持し、リストCから、ある(特定の)クラスCiをランダムに選択する。各クラスは、1つの親クラスを持つ。なお、ルートクラスは、その旨を明示する。
次に、ステップS4050で、後述する図9の演算処理を行うことにより、特定のクラスCiの属性(性質)を重要フレーズKlが継承し得るかチェックし、重要フレーズKlが特定のクラスCiの属性を継承し得る場合には、当該重要フレーズKlをクラス名(属性でもある)とするクラスCrを作成し、そのクラスCrを特定のクラスCiの子クラス(関連クラスとも称する)とする。
次に、ステップS4060で、フレーズ集合K内の全てのフレーズKlについてチェックしたか否かを判定し、フレーズ集合K内の全てのフレーズKlについてチェックした場合にはステップS4070に移行し、そうでない場合にはステップS4030に移行する。
ステップS4070では、リストC内の全てのクラスCiについてチェックしたか否かを判定し、リストC内の全てのクラスCiについてチェックした場合には復帰し、そうでない場合にはステップS4040に移行する。なお、親クラスを除く。また、概念(クラス)の粒度が粗すぎると考えられる場合は、第1階層、第2階層などの、階層の浅いクラスに補完クラスを加えないようにするため、それらの階層の子クラスを除いてもよい。
次に、前記ステップS4050で行われる図9の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS5010で、ユーザに設定されたホップ数を越えるクラスを、特定のクラスCiの隣接クラスとして、当該特定のクラスCiと同程度の記事数を持つクラス集合Gをリスト化する。
次に、ステップS5020で、クラス集合G内の、特定のクラスCiと異なるクラスCjを1つ選択する。記事数を同程度としたのは、記事数を多く持つクラスほど、意味的成生度が粗くなると予測され、重要フレーズKlの出現頻度が特定のクラスCiより多くなる傾向にあり、比較対象としてふさわしくないためである。
次に、ステップS5030で、特定のクラスCiに分類されたメールセットS(Ci)における重要フレーズKlの出現頻度│Kl∈S(Ci)│を算出すると共に、異なるクラスCjに分類されたメールセットS(Cj)における重要フレーズKlの出現頻度│Kl∈S(Cj)│を算出し、それらの出現頻度を用いて、下記1式に従って、出現頻度スコアU(Kl)を算出する。
Figure 0005149768
次に、ステップS5040で、異なるクラスCjをクラス集合G内で変えながら、予め設定されたヒューリスティック(経験値的)な試行回数X回、ステップS5020、S5030を繰り返し、出現頻度スコアU(Kl)を算出する。
次に、ステップS5050で、試行回数X回の出現頻度スコアU(Kl)の平均値をU(Kl)a算出する。
次に、ステップS5060で、算出された出現頻度スコア平均値U(Kl)aがヒューリスティックな閾値α以上であるか否かを判定し、出現頻度スコア平均値U(Kl)aが閾値α以上である場合にはステップS5070に移行し、そうでない場合にはステップS5080に移行する。
ステップS5070では、重要フレーズKlが特定のクラスCiの属性(性質)を継承し得るとして「True」とする。
ステップS5080では、重要フレーズKlが特定のクラスCiの属性(性質)を継承し得ないとして「False」とする。
異なるクラスCjがクラス階層として特定のクラスCiに近いほど、つまり意味的に近いほど、各クラスにより特徴的なフレーズが抽出されるが、その数が少なくなると言える。従って、ホップ数は、この特定のクラスCiと異なるクラスCjのタクソノミ上での距離の調整パラメータとなる。なお、試行回数Xが多くなるほど、各クラスに特徴的なフレーズがメールセットに残るが、残るフレーズ数は少なくなる。
次に、前記ステップS3020で行われる図10の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS6010で、親子関係を保持した2つのリストC1、C2の夫々に、異なる2つのタクソノミ上のクラスを保持し、リストC1、つまりある(特定の)タクソノミからある(特定の)クラスCiをランダムに選択する。各クラスは、1つの親クラスを持つ。ルートクラスは、その旨を明示する。
次に、ステップS6020で、クラスC2、つまり異なるタクソノミから異なるクラス(特定のクラスでもある)Cjをランダムに選択する。
次に、ステップS6030で、特定のクラスCi及び異なるクラスCjの夫々に分類されたメールセットS(Ci)、S(Cj)に対し、simpson係数(Rasmussen, E. m.,: Clustering Algorithms, Information Retieval : Data Structures & Algorithms, pp. 419--442(1992))に基づく関連度Rを下記2式に従って算出する。なお、simpson係数では、メールセットS(Ci)、S(Cj)内の記事数が極端に少ない場合、特に関連度Rが大きくなってしまう問題があるため、記事数が極端に少ない場合は関連度Rを0とすることで、この問題を回避する。
Figure 0005149768
次に、ステップS6040で、関連度Rが、全比較対象クラスCの中で予め設定された上位Y以内の場合、共通メールセット│S(Ci)∩S(Cj)│からなる融合クラスCijを、特定のクラスCi及び異なるクラスCjに共通する子クラスとして生成する。
次に、前記図3のタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法を達成する演算処理の第2実施形態として、図11のフローチャートについて説明する。
この演算処理は、まずステップS7010で、前記ステップS1010と同様に、後述する図12の演算処理を行うことにより、メーリングリスト上の記事及び構築されたタクソノミの一部を入力し、それらの記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及びユーザIDを出力する。
次に、ステップS7020で、後述する図13の演算処理を行うことにより、タクソノミ上のクラスに分類されたユーザ記事並びにユーザIDを用い、ユーザナレッジをタクソノミに沿って抽出する。
次に、ステップS7030で、前記ステップS1030と同様に、タクソノミに沿って抽出されたユーザナレッジを用い、タクソノミを考慮しながらユーザナレッジの類似度を計算する。
次に、ステップS7040で、前記ステップS1040と同様に、タクソノミに沿ったユーザのナレッジ並びにユーザ間の類似度を用い、タクソノミを参照してユーザ間の関係を意味づけ、タクソノミによって意味づけされたユーザ間の関係を出力する。
次に、前記ステップS7010で行われる図12の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS8010で、前記ステップS2010と同様に、メーリングリスト上の記事及び構築されたタクソノミの一部を入力し、それらの記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及びユーザIDを出力する。
次に、ステップS8020で、前記ステップS2020と同様に、タクソノミ上のクラスに対し、その性質を継承する子クラスを自動生成したり、別のタクソノミ上のクラスとの関係を解析し、両者の性質を併せ持つ融合クラスを生成し、タクソノミ上のクラスの子クラスとして自動生成したりすることで、タクソノミの補完を行う。
次に、ステップS8030で、前記ステップS2030と同様に、補完されたタクソノミのクラスをも含めて、メーリングリスト上の記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及び分類結果を出力する。特に、補完されたタクソノミにメールセットを分類することにより、ユーザ毎のナレッジを補完タクソノミに沿って抽出することができる。特定のクラスCiの関連クラスCrや融合クラスCijについては、特定のクラスCiの名前属性と、関連クラスCr又は融合クラスCijの名前属性の記述を同時に持つメールセットを分類する。
次に、前記ステップS7020で行われる図13の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS9010で、補完されたクラスへのナレッジ分析を行い、補完クラスに対するユーザのナレッジを検出する。その際、タクソノミを構成する各クラスに対するユーザのナレッジの深さを示すナレッジスコアNを導入することで、クラス毎に知識を持つユーザの解析を行う。ナレッジスコアNを以下に定義する。
1)1記事当たりのユーザのナレッジスコアNは1とする。
2)ある(特定の)記事miに記述されるクラスの種類をN(mi)個とすると、その記事おけるユーザのナレッジスコアNは1/N(mi)とする。
3)ユーザの全記事集合をMとすると、そのユーザの各クラス(特定のクラス)Ciに対するナレッジスコアN(Ci)は下記3式で与えられる。
4)特定のクラスCiの子クラス、関連クラス、融合クラスの集合をCとすると、特定のクラスCi配下に対するユーザのナレッジスコアN(Ci+C)は下記4式で与えられる。
Figure 0005149768
補完タクソノミを利用すれば、後述するように、人手で作成したタクソノミに加え、関連クラスや融合クラスに対するナレッジも踏まえ、特定のクラスCiに対するユーザナレッジを解析することができる。
次に、ステップS9020で、前記ステップS1020と同様に、タクソノミ上のクラスに分類されたユーザ記事並びにユーザIDを用い、ユーザナレッジをタクソノミに沿って抽出する。
次に、前記図3のタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法を達成する演算処理の第3実施形態として、図14のフローチャートについて説明する。
この演算処理は、前記図11のステップS7010で行われるサブルーチンが変更されたもので、まずステップS10010で、前記ステップS2010と同様に、メーリングリスト上の記事及び構築されたタクソノミの一部を入力し、それらの記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及びユーザIDを出力する。
次に、ステップS10020で、前記ステップS2020と同様に、タクソノミ上のクラスに対し、その性質を継承する子クラスを自動生成したり、別のタクソノミ上のクラスとの関係を解析し、両者の性質を併せ持つ融合クラスを生成し、タクソノミ上のクラスの子クラスとして自動生成したりすることで、タクソノミの補完を行う。
次に、ステップS10030で、後述する図15の演算処理を行うことで、補完されたタクソノミのクラスをも含めて、メーリングリスト上の記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類されたユーザ記事及び分類結果を出力する。
次に、前記ステップS10030で行われる図15の演算処理について説明する。この演算処理は、まずステップS11010で、前記ステップS8030と同様に、補完されたタクソノミのクラスをも含めて、メーリングリスト上の記事をタクソノミ上のクラスに分類し、その分類結果を出力する。
次に、ステップS11020で、補完クラスに分類された記事並びに分類結果をユーザに提示する。後述するように、ユーザは補完タクソノミ上のクラスに分類されているメールセットを閲覧することで、各クラスに関するノウハウを獲得することができる。また、タクソノミ上のクラス閲覧による情報探索は、対象についてあまり詳しくないユーザでも、専門知識に沿ってシステム開発トピックを把握することができる。
次に、ステップS11030で、特に融合クラスCijに分類された記事及び分類結果をユーザに提示する。後述するように、融合クラスCijには、プロダクトに対する開発ラスクのトピックが集約するため、システム開発に必要となるノウハウを発見することができる。なお、クラス内のメールセットをユーザが閲覧する際には、メールセットの中でも、特にそのクラスの名前属性が多く登場するメールセット順にランキングして提示する。
次に、前記各実施形態の演算処理による作用について説明する。始めに、図16に示す、人手でタクソノミを作成する手順について説明する。まず、設計者はナレッジマネージメントの対象とする開発プロジェクトを決定する。対象プロジェクトの粒度としては、メーリングリストなどで情報交換されている程度のものが、技術者間で共通して議論する必要があるという認識を持たれていることから適切と考えられる。次に、対象プロジェクトで開発されているプロダクトに対するタクソノミと、タスクに対するタクソノミを、図16に示すように構築する。ここで、タクソノミ上のインスタンス(実体)は、開発対象プロダクト又は開発タスクのトピックであり、クラスはトピックに対するタクソノミで定義される。タクソノミの構築を容易にするため、タクソノミ上のクラス間の関係は、上位クラスの性質を下位クラスが継承するという制約のみとする。例えば、図16のクラス「ルータ障害管理装置」は、上位クラス「ネットワーク(図ではNW)管理装置」における「ネットワーク管理」という属性を継承している。なお、クラスには複数の名前属性を与える。例えば、「ネットワーク管理装置」というクラスは「ネットワーク管理装置」と「ネットワークオペレーション装置」という2つの属性を持つ。
前記ステップS1020、S1030、S2010、S2030など、電子メールのタクソノミへの分類には、本発明者等が先に提案した特開平2008−27142号公報に記載される、ブログ記事をタクソノミへ分類する手法が適用できる。しかし、電子メールはブログと異なり、スレッド単位で様々なトピックを時系列に従って議論するという特徴がある。本実施形態では、システム開発に関するトピックは1週間単位程度で変化することが多いと考え、分類する電子メール集合の単位を、同一スレッドの1週間単位の電子メール集合とし、この単位をメールセットと名付ける。
まず、メール記事に対する前処理として、引用部の除去(>で始まる行など)や、署名(住所やメールアドレスを含む行)の除去を行う。その後、タクソノミにメーリングリスト内のメールセットを分類する。図17に示す例を用いて、メールセットの分類手順を説明する。
1)全メールセットをタクソノミに分類する。分類方法としては、ある(特定の)メールセットの記事内の記述にタクソノミ上のある(特定の)クラスCiの名前属性があれば、その記事をクラスCiに分類する。なお、記事が複数クラスに分類されてもよい。
2)次に、分類誤りのフィルタリングを実施する。例えば、図17のクラス「getter」の名前属性は、ネットワーク管理情報をルータなどから取得するプロダクトという意味があるだけでなく、java言語におけるフィールドの値を返すメソッドという意味で利用されることも多く、分類誤りが多くなってしまう。そこで、クラス階層の近いクラス間の性質は近いというタクソノミの性質を利用し、以下のようなフィルタリングアルゴリズムを導入する。
即ち、ある(特定の)電子メールm内にある(特定の)クラスCiの名前属性が記述されている場合、電子メールmが属するメールセットS内に、特定のクラスCiの隣接クラスCjの記述があるか否かをチェックする。記述がある場合に、特定の電子メールmとメールセットSは特定のクラスCiに関するトピックとして分類し、ない場合は誤りとする。例えば、図17の「getter」に対する記述が、ある(特定の)電子メールmに存在し、そのメールセットS内に、例えば「ネットワーク管理」という記述がある場合、当該メールセットSはクラス「ネットワーク管理」のサブクラス「getter」に属する電子メールとして分類する。ここで、隣接クラスの範囲は、フィルタ対象クラスから隣接クラスまでの間にタクソノミ上に存在するクラス数、即ちホップ数を用いて変更可能とする。例えば、ホップ数1の場合の隣接クラスは親クラスと子クラスであり、「getter」をフィルタ対象クラスとした場合では、「ルータ障害管理装置」である。ホップ数2の場合は祖父クラスと兄弟クラスも含み、図17では「setter」と「ネットワーク管理装置」も含む。
3)このような分類結果から、メールセット内のメール記事のユーザIDに基づいて分類結果を整理すれば、ユーザ毎のシステム開発知識を抽出することができる。
前記ステップS1040など、ユーザ間の関係解析は、以下のようにして行うことができる。図18は、ユーザの関係に意味情報を付与し、再構築された興味体系グラフの概念図である。ここでは、ユーザ間の興味オントロジを比較し、興味一致度の高いクラス又はインスタンスを興味一致情報とし、他方、興味が一致しないクラス又はインスタンスをズレ情報として、エッジに与える。また、ユーザカテゴリ間の関係にも意味情報を与える。ユーザカテゴリに属するユーザ集合の興味オントロジをカテゴリ間で比較し、ユーザカテゴリで共有する数の多いクラス又はインスタンスを興味一致情報とし、他方、興味が一致しないクラス又はインスタンスをズレ情報として、エッジに与える。前述において、クラスをも意味情報として付与することによって、各ユーザカテゴリの持つインスタンスが過大となる場合には、探索ユーザはクラスを確認し、自身の興味を満足する探索方向を容易に見出すことができる。
図18において、ユーザグラフのデータはユーザカテゴリ10、ユーザカテゴリ20、…、ユーザカテゴリNの複数のユーザカテゴリを包摂する。また、これら各ユーザカテゴリ10、ユーザカテゴリ20、…、ユーザカテゴリNには、夫々複数の下位のユーザカテゴリを包摂する。図18では、説明の便宜上、ユーザカテゴリ10についてのみ、その下位のユーザカテゴリである、ユーザカテゴリ11及びユーザカテゴリ12のサブグラフが例示されている。また、図18において、サブグラフやユーザ間のつながりの関係は実線で示され、サブグラフやユーザ間の意味関係が破線で示されている。
サブグラフのユーザカテゴリ11はユーザ1及びユーザ2を擁し、これらユーザ1及びユーザ2の関係は、両者を結ぶ破線に付随して:
一致:インスタンス1ofクラスA
ズレ:インスタンス2ofクラスA(ユーザ1)
ズレ:インスタンス3ofクラスA(ユーザ2)
と表記の通りである。
「一致:インスタンス1ofクラスA」とは、クラスAに所属するインスタンス1が、ユーザ1とユーザ2の間で一致している意である。「ズレ:インスタンス2ofクラスA(ユーザ1)」とは、クラスAに所属するインスタンス2をユーザ1は持っているが、ユーザ2は持っていない意である。「ズレ:インスタンス3ofクラスA(ユーザ2)」とは、クラスAに所属するインスタンス3をユーザ2は持っているが、ユーザ1は持っていない意である。
また、サブグラフのユーザカテゴリ12はユーザ3及びユーザ4を擁し、これらユーザ3及びユーザ4の関係は、両者を結ぶ破線に付随して:
一致:インスタンス2ofクラスA
ズレ:インスタンス4ofクラスB(ユーザ3)
ズレ:インスタンス5ofクラスB(ユーザ4)
と表記の通りである。
「一致:インスタンス2ofクラスA」とは、クラスAに所属するインスタンス2が、ユーザ3とユーザ4の間で一致している意である。「ズレ:インスタンス4ofクラスB(ユーザ3)」とは、クラスBに所属するインスタンス4をユーザ3は持っているが、ユーザ4は持っていない意である。「ズレ:インスタンス5ofクラスB(ユーザ4)」とは、クラスBに所属するインスタンス5をユーザ4は持っているが、ユーザ3は持っていない意である。
更に、サブグラフであるユーザカテゴリ11とユーザカテゴリ12の間の関係は、両者を結ぶ破線に付随して:
一致:インスタンス2ofクラスA
ズレ:インスタンス1ofクラスA(カテゴリ11)
ズレ:インスタンス3ofクラスA(カテゴリ11)
ズレ:インスタンス4ofクラスB(カテゴリ12)
ズレ:インスタンス5ofクラスB(カテゴリ12)
と表記の通りである。
「一致:インスタンス2ofクラスA」とは、クラスAに所属するインスタンス2が、カテゴリ11とカテゴリ12の間で一致している意である。「ズレ:インスタンス1ofクラスA(カテゴリ11)」とは、クラスAに所属するインスタンス1をカテゴリ11は持っているが、カテゴリ12は持っていない意である。「ズレ:インスタンス3ofクラスA(カテゴリ11)」とは、クラスAに所属するインスタンス3をカテゴリ11は持っているが、カテゴリ12は持っていない意である。「ズレ:インスタンス4ofクラスB(カテゴリ12)」とは、クラスBに所属するインスタンス4をカテゴリ12は持っているが、カテゴリ11は持っていない意である。「ズレ:インスタンス5ofクラスB(カテゴリ12)」とは、クラスBに所属するインスタンス5をカテゴリ12は持っているが、カテゴリ11は持っていない意である。
以上において、例えばインスタンス1がクラスAに所属しているということは、インスタンスのタクソノミに基づいている、即ち専門家が専門知識で定義していることを意味する。図18のような興味体系グラフでは、単純なユーザグラフを、階層的なコミュニティ(カテゴリ)分布に置き換え、コミュニティ間に関係を与えている。従って、従来、この関係がないため、距離が離れたユーザは、互いを参照するために、その間に介在するユーザ全てを辿る必要があったのに対し、前述のような関係を与えることによって、ユーザ自身の興味と合致すれば一挙に所望のコミュニティ(カテゴリ)を探索可能となる。
図18のような興味体系グラフにおいて、ユーザカテゴリ11に属するユーザ1が探索ユーザであると仮定し、クラスB配下のインスタンス4及びインスタンス5に興味があったとする。ユーザ1は、ユーザの関係を見て、ユーザ2のズレ情報には前記インスタンス4及びインスタンス5の情報はないので、隣接ユーザカテゴリ12のズレ情報を見ると、クラスBの情報を持つことが分かり、その中のユーザ3とユーザ4を探索して、インスタンス4及びインスタンス5を発見することができる。
前記の例では、ユーザグラフの規模があまり大きくないので、その効果は顕著ではないように見えるが、グラフの規模が大きい場合には、意味づけ情報を辿るという探索手段を持つことによる効果は大きい。
このようなユーザ間の関係解析では、ユーザの嗜好情報からユーザの嗜好に沿ったグラフベースのデータを蓄積管理して、興味体系グラフを形成することができる。また、前述のように、専門家が専門知識で定義したタクソノミに依拠するため、所期の意図に沿った管理体系のマッピングが行われる。従って、ユーザにとっては、直感的な探索操作によって所望の通りのコンテンツを発見し易くなる。特に、従来の推薦(レコメンデーション)では、唐突感のある所謂プッシュ型のレコメンデーションが多かったところ、ユーザ間の関係を明示しながら関係性をユーザが能動的に追跡操作可能とすることによって、そうしたプッシュ型のレコメンデーションの謂わば強引さを払拭することができる。例えば、「一致理由」という意味づけを参照して納得感を得たり、「ズレ理由」という意味づけを参照しながら新たな情報に興味を持ったりする。
次に、本実施形態のタクソノミの自動補完と、その作用について説明する。タクソノミの補完を行うために、前述したtermEXを用いて、メーリングリストから開発に関するフレーズの切出しを行う。そして、開発プロジェクトの技術者が抽出されたフレーズの中で開発プロジェクトに関し重要なトピックとなり得るフレーズ集合Kを抽出する。次に、フレーズ集合Kからある(特定の)フレーズKlを選択し、そのフレーズKlとタクソノミ上のある(特定の)クラスCiに分類されたメールセットS(Ci)との関連性を算出する。関連性は、前記1式によるフレーズKlの出現頻度スコアU(Kl)で求める。そして、前述のように、異なるクラスCjを変化させながら、出願頻度スコアU(Kl)をヒューリスティックな試行回数X回算出し、その出現頻度スコア平均値U(Kl)aがヒューリスティックな閾値α以上である場合には、そのフレーズKlを、特定のクラスCiに対してのみ特徴的な関連トピックとして抽出し、当該特定のクラスCiの子クラスとして関連クラスCrに付与する。
タクソノミを利用することの利点は、単純な共起のみでなく、タクソノミ上のクラス間の距離を踏まえた共起の検出を行えることである。例えば、図19において、「getter」が特定のクラスCiだとすると、ホップ数を4以上にすると、「ログファイル」などの一般フレーズは除去され、「SNMP」など、比較的「getter」に特徴的なフレーズが残る。また、ホップ数を2程度に小さくすると、「SNMP」というフレーズもなくなり、「エラー解析」というフレーズのみが残るようになる。
一方、例えばプロダクトのタクソノミ上のクラスと、タスクのタクソノミ上のクラス両方に属するトピックは、プロダクトの開発タスクに関するトピックであり、ノウハウを含むと考えられるため、前述のようにして、こうしたトピックからなる融合クラスCijを抽出する。
そして、これらの補完タクソノミへ再度メールセットを分類すれば、ユーザ毎のナレッジを補完タクソノミに沿って抽出できる。その際、前述したように、タクソノミを構成する各クラスに対するユーザのナレッジの深さを示すナレッジスコアN(Ci+C)を導入することで、クラス毎に知識を持つユーザの解析を行う。補完タクソノミを利用すれば、人手で作成したタクソノミに加え、関連クラスや融合クラスに対するナレッジも踏まえ、ある(特定の)クラスCiに対するナレッジを解析できる。これにより、タクソノミ上のある(特定の)クラスCiについて、開発者が、そのクラス名をあまり記述していない場合でも、そのクラスCiの関連クラスCrの名前を頻繁に記述していれば、ある(特定の)クラスCiについてナレッジを多く持つユーザとして抽出できるようになる(ノウフウ分析)。開発に関わる担当者は、タクソノミ上のクラス名よりもより細かなトピックに対して記述する傾向にあることを考えると、補完タクソノミ、特に関連クラスを利用したノウフウ分析は有効である。
また、前述したように、ユーザは補完タクソノミ上のクラスに分類されているメールセットを閲覧することで、各クラスに関するノウハウを獲得できる。タクソノミ上のクラス閲覧による情報探索は、対象についてあまり詳しくないユーザでも、専門知識に沿ってシステム開発トピックを把握できる。また、融合クラスCijには、プロダクトに対する開発タスクのトピックが集約するため、システム開発に必要となるノウハウを発見できる。
また、前述した類似ユーザ間の関係解析にも、補完タクソノミを用いることで、精度向上を期待できる。つまり、前述したように、実際に開発に関わる担当者は、タクソノミ上のクラスに含まれるトピックよりもより細かなトピックに対し記述する傾向があることから、そうしたユーザ間では、タクソノミ上のクラス以外にも、関連クラスCrや融合クラスCijでも類似性を判定することができる。
また、タクソノミを用いる重要な利点は、図20に示すように、ユーザ間の関係を、より詳細に意味づけできることである。従来、ユーザ間の関係には、類似するユーザ間でナレッジの一致している点、また異なっている点を、キーワードで与えることしかできなかったが、これでは、例えば類似している点が「postgres」、「oracle」、異なる点が「zone」、「アドレス設計」というようにキーワードで全て列挙しなければならない。しかし、ユーザにとっては全キーワードを確認するのは苦痛であるし、キーワードが理解できないことも多い。これに対し、タクソノミを利用することで、図20に示すように、ユーザAとユーザBでナレッジが類似している点は、(パス設定)配下の(パス設定&アドレス設計)クラスであり、異なっている点は、(DB)クラス配下の(oracle)と(DNSサーバ)配下の(zone & 設計)であるというように、専門知識に基づいてユーザ間の関係を把握できる。
次に、ネットワークサービスを管理するシステムの開発プロジェクトで用いられているメーリングリストと、技術者が作成したタクソノミを用いて、本実施形態の検証を実施した。検証に用いたメーリングリストは、23833件の電子メール、13342メールセット、111人が投稿を行った2年2ヶ月間利用されていたものである。また、3名の技術者が、プロダクトに関しては49クラス、タスクに関しては57クラスのみから構成される小規模なタクソノミを、約6時間程度で作成した。更に、フレーズ集合として、前記メーリングリストからtermEXで切り出したフレーズから、一文字のみのものを削除するなど、簡単なルールに基づいて、人手で3時間程度、前処理を行った。最終的に抽出された開発知識のトピックとなりうるフレーズ数は3952フレーズ、そしてタクソノミ補完アルゴリズムによって、約1575クラスからなる補完タクソノミを構成した。
検証は、1)関連クラスの妥当性、2)ノウフウ抽出の有効性、3)ノウハウ抽出の有効性の3点を確認した。検証方法として、各検証においてアルゴリズムが出した結果のうち、スコアの高い結果上位を、開発プロジェクトの技術者が確認し、正解数の割合(適合率)を確認した。結果の上位確認数を変化させ、結果を確認することで、確認数がどの程度であればよい適合率を得られるかを判断することができる。また、検証する技術者による結果のバラつきを抑えるため、開発プロジェクトに深く関わる技術者3名によるクロスチェックを行いながら、検証を実施した。検証に当たり、前記試行回数Xを、3、5、10と比較して事前検証を実施し、3では関連クラスが少なくなりすぎ、10では多くなりすぎるため、5と設定した。また、前記閾値αは、0.8、0.85、0.9、0.95と変化させ、閾値αが低すぎると結果の精度が落ちるが、高すぎるとクラスに関連するトピックがあまり抽出されなくなったため、0.85として検証を実施した。更に、前記上位Yは5として検証した。比較対象としては、タクソノミを補完しない方法、TF/iDFと用いてタクソノミを補完する方法と比較した。
まず、ある(特定の)クラスCiに対し、補完された関連クラスCrの妥当性を検証した。正解として、クラスCiに対し、関連するとされたトピックが、(a)クラスCiの性質を継承し且つノウハウとして確認したいトピック、(b)クラスCiの性質を継承しないがノウハウとして確認したいトピック、という2種類の基準を用意した。検証対象としては、タクソノミ上の全クラスの約1割にあたる10クラスを選択し、夫々に対し、結果を、上位5トピック、10トピックと変化させ、出力して検証を行い、検証結果を下記表1にまとめた。これによると、本発明の実施例は、(a)に属する正解を、TF/iDFに対して、2倍以上多く抽出できる。また、(b)に属する正解は、本発明の実施例もTF/iDFも同程度の精度が得られる。なお、以後の検証では、上位10トピックを用い、タクソノミを補完したものを用いた。
Figure 0005149768
次に、ノウフウ分析に対する効果を検証した。検証の正解の基準としては、人手で作成されたタクソノミ上にあるクラスに対し、ナレッジスコアの高いユーザが、実際にナレッジを深く持つユーザであった場合を正解とした。比較対象としては、タクソノミの補完を行わない場合と、TF/iDFを用いてタクソノミを補完する場合との比較を実施した。また、検証対象としては、プロダクトのタクソノミの全クラスの2割にあたる10クラスを選択し、夫々に対し、特にナレッジスコアが大きいユーザを上位5、10、15、20人と変化させて出力し、検証結果をまとめた。
図21に、全結果の平均値からなる結果を示す。これによると、元々のタクソノミを利用した場合(補完を行わない場合)よりも、本発明の実施例では、3%〜10%程度、TF/iDFに比べても3%〜8%程度よい適合率を得ることができている。
更に、ユーザ間のナレッジの類似度を求めた際の有効性を検証した。検証対象として、メーリングリストの参加メンバーの約1割にあたる10人を対象とし、各ユーザと類似する他の技術者を、類似度に基づき上位5、10、15、20人と変化させて出力し、検証結果をまとめた。ここで、検証対象としてユーザ10人の選択に当たり、プロジェクト全体に関係の深いユーザ、ある(特定の)プロダクト開発にのみ関わったユーザを混ぜて選択し、検証した。
図22に、全結果の平均値からなる結果を示す。これによると、元々もタクソノミを利用した場合(補完を行わない場合)よりも、本発明の実施例では、10%〜20%以上の適合率を得ることが分かる。また、TF/iDFに比べても、高い適合率を得ることができる。これらの結果より、タクソノミを本発明によって補完することは、適切なノウフウ検出に繋がることを示せた。
更に、プロダクトのタクソノミ上のクラスの1割にあたる5クラスに対して生成された関連クラス、融合クラス、夫々に分類されたメールセットが、そのクラスに関するノウハウを実際に含んでいるかを検証した。検証では、スレッドに分類されたメールスレッドのうち、上位3、6メールセットと変化させて出力し、その中での正解の割合を確認した。
下記表2に全結果の平均値からなる結果を示す。これによると、元々のタクソノミ上のクラスよりも、関連クラスに多数のノウハウを含むことが分かる。これは、深い階層のクラスの方がより詳細なノウハウを持つということからも妥当といえる。しかし、表の融合クラス1のように、融合クラスでは、正解の割合が低かった。結果を確認したところ、「問題」と「テスト」というタスク上のクラスとの融合クラスの精度が悪いことが分かった。これは、前記フィルタリングアルゴリズムを用いても、「問題」や「テスト」というフレーズが、多義語による誤りを除去し切れなかったためである。そこで、これらのクラスと融合クラスを除いて検証したところ、表2の融合クラス2に示すように精度が向上することを確認した。多義語の問題は、タスクとプロダクト間のクラスの名前属性の共起の確認を、メールセット内ではなく、同一電子メール内にすればよくなると考えられる。
Figure 0005149768
本発明を適用したソーシャツネットワークの一例を示すブロック図である。 図1の端末又はサーバに用いられるコンピュータシステムのブロック図である。 プログラムに従った演算処理によってコンピュータシステム内に構築されるタクソノミ補完方法、ノウフウ分析方法、ノウハウ分析方法の概略構成である。 図3の演算処理の第1実施形態を示すフローチャートである。 図4の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図5の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図5の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図6の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図8の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図7の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図3の演算処理の第2実施形態を示すフローチャートである。 図11の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図11の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図3の演算処理の第3実施形態として図11の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図14の演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 最初に構築される小規模なタクソノミの説明図である。 タクソノミの各クラスへのメールセット分類の説明図である。 ユーザの関係に意味情報を付与して再構築された興味体系グラフの概念図である。 ホップ数による隣接クラス設定の説明図である。 タクソノミを用いたユーザ間の関係解析の説明図である。 本発明による効果の説明図である。 本発明による効果の説明図である。
符号の説明
1は通信網、2〜4、7〜9は端末、5はサーバ、11は記事分類部、12はナレッジ抽出部、13はナレッジ類似度計算部、14はユーザ間関係解析部、60はCPU、62はRAM、64はROM、66はインターフェース、68はバス、70は記憶装置、72は出力装置、74は入力装置

Claims (4)

  1. ソフトウエアに基づいてコンピュータが実行するタクソノミ補完方法であって、親クラスの性質を継承する子クラスを当該親クラスに属する子クラスとして設定すると共に、子クラスには、親クラスに共通する名前属性を付与することでタクソノミを構築し、所定期間の同一スレッドに関する電子メールの集合をメールセットとし、特定のメールセットの記事内の記述にタクソノミ上の特定のクラスの名前属性がある場合に、当該特定のメールセットを当該特定のクラスに分類するようにして全メールセットをタクソノミに分類し、特定のクラスの特定のフレーズが、当該特定のクラスの名前属性を継承し得るか否かを判定し、当該特定のフレーズが当該特定のクラスの名前属性を継承し得る場合に、当該特定のフレーズを名前属性とする子クラスを当該特定のクラスの子クラスとして補完する処理を行い、前記判定及び前記補完の処理は、前記特定のクラスCiの記事数と同等の記事数で且つ当該特定のクラスCiの親クラスに属する他のクラスCjを選択し、特定のクラスCiに分類されたメールセットにおける前記特定のフレーズKの出現頻度Kiと、他のクラスCjに分類されたメールセットにおける特定のフレーズKの出現頻度Kjとによって、出現頻度スコアU(K)を算出し、他のクラスCjを変えながら所定回数繰り返して算出された出現頻度スコアU(K)の平均値が閾値以上である場合に、当該特定のフレーズKを名前属性とする関連クラスを前記特定のクラスCiの子クラスとして補完することを特徴とするタクソノミ補完方法。
  2. ソフトウエアに基づいてコンピュータが実行するタクソノミ補完方法であって、親クラスの性質を継承する子クラスを当該親クラスに属する子クラスとして設定すると共に、子クラスには、親クラスに共通する名前属性を付与することでタクソノミを構築し、所定期間の同一スレッドに関する電子メールの集合をメールセットとし、特定のメールセットの記事内の記述にタクソノミ上の特定のクラスの名前属性がある場合に、当該特定のメールセットを当該特定のクラスに分類するようにして全メールセットをタクソノミに分類し、特定の2つのクラスの間に関連があるか否かを判定し、関連がある場合に、当該2つのクラスに共通する子クラスを生成する処理を行い、前記特定の2つのクラスは同じ親クラスに属する異なる子クラスであり、その2つの子クラスの夫々のメールセットの関連度をsimpson係数に基づいて算出し、その関連度が、前記1つの親クラスに属する全比較対象クラスの中で所定上位以内の場合に、前記2つの異なる子クラスの共通メールセットからなる融合クラスを、当該2つの異なる子クラスに属する共通子クラスとして補完することを特徴とするタクソノミ補完方法。
  3. 請求項1又は2に記載のタクソノミ補完方法を、コンピュータに実行させるためのタクソノミ補完プログラム。
  4. 請求項3に記載のタクソノミ補完プログラムを記憶した、コンピュータが読取り可能な記憶媒体。
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