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JP5160419B2 - 新規アミノグリコシド系抗生物質 - Google Patents
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JP5160419B2 - 新規アミノグリコシド系抗生物質 - Google Patents

新規アミノグリコシド系抗生物質 Download PDF

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Description

関連出願
本特許出願は、先に出願された日本国における特許出願である特願2006−155062号(出願日:2006年6月2日)に基づく優先権の主張を伴うものである。先の特許出願の明細書の記載は、引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
発明の背景
発明の分野
本発明は、臨床における重篤な感染症の起因菌、特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して有効であり、腎毒性が低いことを特徴とする、新規アミノグリコシド系抗生物質に関する。また、本発明は、上記アミノグリコシド系抗生物質の製造に有用な、新規中間体に関する。
背景技術
近年、感染症の治療に用いられる抗菌剤に対して抵抗性を示す薬剤耐性菌が出現し、その耐性菌を起因菌とする感染症の治療が医療現場で大きな問題となっている。特にMRSAは、院内感染により急速に伝播し、臨床上重篤な感染症を引き起こす主要な薬剤耐性菌のひとつであることが知られており、その治療薬剤の開発が盛んに行われている。
アミノグリコシド系抗生物質は、グラム陽性菌からグラム陰性菌までの幅広い抗菌スペクトラムを有しかつ優れた殺菌力を有することから、MRSAを含めた各種耐性菌を克服する有望な薬剤になるものと期待され、その誘導体の研究が継続的に行われている。
例えば、Journal of Antibiotics、24巻、1971年、485頁には、アミノグリコシド抗生物質カナマイシンの種々の誘導体を合成し、カナマイシン誘導体の中から3’, 4’−デオキシカナマイシンB(ジベカシン)を見出したことが開示されている。ジベカシンは1975年以来耐性菌に有効な化学療法剤として広く使用されている。
また、Journal of Antibiotics、26巻、1973年、412頁には、ジベカシンの1位のアミノ基が、アミノヒドロキシブチリル酸でアシル化された(S)−1−N−(4−アミノ−2−ヒドロキシブチロイル)ジベカシン(アルベカシン)が開示されている。さらに、特公昭63−10719号公報には、アルベカシンの製造方法が開示されている。
アルベカシンは、1990年末よりMRSA感染症の治療薬として使用されており、MRSAを含むグラム陽性菌から緑膿菌を含むグラム陰性菌までの幅広い抗菌スペクトラムを有することが知られている。アルベカシンはMRSA感染症治療薬として使用され始めてから10年以上経過しているにもかかわらず深刻な耐性化進行の報告はない。一方、臨床分離のMRSAの中にはアルベカシンに対して感受性が低下した菌株もあることが日本化学療法学会雑誌、50巻、2002年、494頁に報告されている。
また、種々のアルベカシン類縁体の研究が継続的に行われている。例えば、WO2005/070945には、アルベカシンの5位に相当する部位の立体配置が反転しており、かつ種々の置換基が導入されたことを特徴とする化合物群がMRSAに対して抗菌活性を示すことが開示されている。
一方、アミノグリコシド系抗生物質の副作用の一つとして、腎毒性が古くから知られている。アルベカシン(特開昭55−164696号公報)についても、臨床での腎に対する影響について報告されている(日本化学療法学会雑誌、51巻、2003年、717頁)。
また、第44回Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy(2004年)の演題番号F-716において、本発明者らは、WO2005/070945に記載されるアルベカシン類縁体(化合物番号TS2037:5,4”−ジエピアルベカシン)に関し、β−N−アセチル−D−グルコサミニダーゼ(以下「NAG」という)を指標とする、ブタの腎の近位尿細管上皮細胞を用いた腎毒性評価の結果を記載している。それによれば、上記アルベカシン類縁体の腎毒性はアルベカシンより高いことが報告されている。
アミノグリコシド系抗生物質の腎毒性を低減するために様々な方法が従前検討されている。そのような方法の一つとして、アミノグリコシド系抗生物質とその腎毒性を低減する物質とを併用する方法が報告されている。例えば、ホスホマイシンは幾つかのアミノグリコシド系抗生物質の腎毒性を軽減することが知られている。さらに、ラットを用いた試験において、ホスホマイシンとアルベカシンとの併用により腎毒性が低減されたことが報告されている(The Japanese Journal of Antibiotics、47巻、1994年、664頁)。
また、ファーマコキネティクス(Pharmacokinetics)およびファーマコダイナミクス(Pharmacodynamics)に基づいて薬剤投与設計を立てることにより、副作用を抑えながら高い治療効果を実現させる、いわゆるTDM(Therapeutic Drug Monitoring)を用いる手法も近年検討されている。例えば、アルベカシンによる抗MRSA治療についてもTDMの活用が報告されている(日本化学療法学会雑誌、51巻、2003年、717頁)。
しかしながら、臨床上使用されている従前のアミノグリコシド系抗生物質を単独で用いる場合にはその幅広い抗菌スペクトラムと、MRSAをはじめとする重篤な感染症の起因菌に対する優れた抗菌活性とを維持しながら、一方で腎毒性を低減することが依然として必要とされる。したがって、アミノグリコシド系抗生物質においては、幅広い抗菌スペクトラムと優れた殺菌力とを有し、かつ腎毒性の低い新規化合物を創出することが望まれる。また、従前のアミノグリコシド系抗生物質においては、薬剤耐性菌の出現が問題となっており、かかる薬剤耐性菌に対しても、優れた抗菌活性を有する化合物が依然として必要とされている。さらに、優れた抗生物質の製造を勘案すれば、かかる抗生物質の安定な生産を検討することもまた重要な課題である。
発明の概要
本発明者らは、今般、式(Ia)で示される化合物において、幅広い抗菌スペクトラムと優れた抗菌活性とを有し、かつ腎毒性が低い新規化合物を得た。さらに、本発明者らは、上記新規化合物が、臨床分離のMRSAの中に見出された、アルベカシンに対し低感受性を示す菌株に対しても、優れた抗菌活性を示すとの知見を得た。
さらに、本発明者らは、上記新規化合物の安定な製造に有用な製造法と重要な中間体を得た。
本発明はこれら知見に基づくものである。
したがって、本発明は、幅広い抗菌スペクトラムと優れた抗菌活性とを有し、かつ腎毒性が低い新規化合物およびその合成中間体の提供をその目的としている。
そして、本発明による化合物は、式(Ia)で表される化合物もしくはその*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物、またはそれらの薬理学的に許容されうる塩もしくは溶媒和物である。
Figure 0005160419
〔式中、R5axおよびR5eqが、同一または異なっていてもよく、水素原子または水酸基を表し、
axおよびReqが、同一または異なっていてもよく、水素原子または水酸基を表し、
nが1〜4の整数を表し、
* の炭素原子の立体配置がRまたはSを表す〕。
また、本発明によれば、式(Ia)で表される化合物の合成に有用な中間体が提供される。
本発明の式(Ia)で表される化合物によれば、幅広い抗菌スペクトラムと優れた抗菌活性とを発揮し、かつ重篤な腎毒性を回避することが可能となる。さらに、式(Ia)で表される化合物は、アルベカシンに対して低感受性のMRSAに対しても、優れた抗菌活性を発揮することができる。さらに、式(Ia)で表される化合物の腎毒性がアルベカシンよりも低いことは、感染症患者等に適用する上で有利である。したがって、かかる本発明による式(Ia)で表される化合物は、MRSAをはじめとする感染症の治療において有利に利用することができる。さらに、式(Ia)で表される化合物は、後述する式(Xa)、式(Xb)または式(XXV)で表される化合物を介し安定に供給することが可能であり、感染症の治療剤として有利に利用することができる。
発明の具体的説明
本明細書において、特に断らない限り、基または基の一部としての「アルキル」とは、基が直鎖状、分枝鎖状、または環状のアルキルを意味する。また、特に断らない限り、「アリール」とは、フェニルまたはナフチルを意味する。また、「アリールアルキル」とは、1以上の水素がアリール基で置換されたアルキルを意味する。
式(Ia)で表される化合物
本発明による式(Ia)で表される化合物は、その2位に水酸基を有することを一つの特徴とする。
Figure 0005160419
かかる構造を有する上記化合物は、腎毒性が低く、かつMRSAを含むグラム陽性菌から緑膿菌を含むグラム陰性菌までの幅広い抗菌スペクトラムと、優れた抗菌活性とを有するものである。
そして、本発明の好ましい態様によれば、式(Ia)で表される化合物は、R5axおよびR5eqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、RaxおよびReqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表すものである。
また、式(Ia)で表される化合物において、nは、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1〜2である。
また、好ましい態様によれば、式(Ia)で表される化合物の5位の水酸基の立体配置は、エカトリアルである。したがって、上記態様によれば、上記式(Ia)で表される化合物において、R5axが水素原子を表し、R5eqが水酸基を表す。さらに、本発明のより好ましい態様によれば、該式(Ia)で表される化合物において、RaxおよびReqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す。
また、本発明のより好ましい態様によれば、式(I)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物が提供される。
Figure 0005160419
また、別の態様によれば、式(Ia)で表される化合物の5位の水酸基の立体配置は、アキシアルである。したがって、上記態様によれば、式(Ia)で表される化合物において、R5axが水酸基を表し、R5eqが水素原子を表す。さらに、本発明の好ましい態様によれば、上記式(Ia)で表される化合物において、RaxおよびReqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す。
式(Ia)で表される化合物は、塩として存在することができる。その塩としては、例えば、薬学的に許容な非毒性塩が挙げられる。それらの塩の具体例としては、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩またはヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩または炭酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ヒドロキシ酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、酪酸塩、マレイン酸塩、プロピオン酸塩、ギ酸塩またはリンゴ酸塩等のカルボン酸塩、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩またはグルタミン酸塩等のアミノ酸塩、あるいはメタンスルホン酸塩またはp―トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられ、好ましくは硫酸塩等の無機酸塩である。
また、式(Ia)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩は、それらの溶媒和物として存在することができる。好ましい溶媒和物としては、水和物またはエタノ−ル和物が挙げられる。
また、上述の通り、式(Ia)で表される化合物は、上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物の形態であってもよく、本発明はかかる態様も包含する。
合成中間体
式(Ia)で表される化合物は、後述する二つの方法によって製造することができる。これら方法によれば、式(Ia)で表される化合物の製造は、後述する合成中間体を介して有利に行われる。
第一の製造方法における合成中間体
そして、本発明の第一の製造方法においては、式(Xa)および式(Xb)で表される化合物が合成中間体として用いられる。
したがって、一つの態様によれば、式(Xa)で表される化合物が提供される。
Figure 0005160419
〔式中、R5axおよびR5eqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す〕。
また、別の態様によれば、式(Xb)で表される化合物が提供される。
Figure 0005160419
〔式中、R5axおよびR5eqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
axおよびReqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す〕。
また、好ましい態様によれば、式(Xb)で表される化合物は、下記の式(XIV)で表されるものである。
Figure 0005160419
本発明の第二の製造方法における合成中間体
また、本発明の第二の製造方法においては、式(XXV)で表される化合物またはその*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物が合成中間体として用いられる。式(XXV)で表される化合物は、この製造方法においては、5位の水酸基の立体配置がエカトリアルであり、したがって、式(Ia)で表される化合物であって、5位の水酸基の立体配置がエカトリアルである化合物の製造に好適である。
Figure 0005160419
〔式中、RおよびGが水酸基の保護基を表し、R、R2’、R6’ およびEがアミノ基の保護基を表し、nが1〜4の整数を表し、*の炭素原子の立体配置が、RまたはSを表す〕。
また、本発明のより好ましい態様によれば、式(XXV)で表される化合物において、
が、置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基を表し、
、R’ およびR6’ が、同一または異なっていてもよく、
置換されていてもよいC1〜6アルキルスルホニル基、
置換されていてもよいアリールスルホニル基、または
置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基
を表し、
Eが、置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基を表し、
Gが、水素原子、
置換されていてもよいC1〜6アルキルカルボニル基、または
置換されていてもよいアリールカルボニル基
を表す。
式(XXV)で表される化合物において、Rで表されるアリールC1〜3アルキル基は、好ましくはアリールC1〜2アルキル基であり、より好ましくはベンジル基である。
さらに、Rで表されるアリールC1〜3アルキル基の1以上の水素原子は、メトキシ基またはニトロ基等で置換されていてもよく、置換されたアリールC1〜3アルキル基の具体例としては、メトキシベンジル基またはニトロベンジル基等を挙げることができる。
式(XXV)で表される化合物において、R、R’ またはR6’で表されるC1〜6アルキルスルホニル基は、好ましくはC1〜3アルキルスルホニル基であり、より好ましくは、メタンスルホニル基であり、さらに好ましくはメタンスルホニル基である。
さらに、R、R’ またはR6’で表されるC1〜6アルキルスルホニル基の1以上の水素原子は、置換されていてもよいフェニル基(フェニル基、トリル基)等で置換されていてもよく、置換されたC1〜6アルキルスルホニル基の具体例としては、ベンジルスルホニル基またはトルエンスルホニル基等を挙げることができる。
また、R、R’ またはR6’で表されるアリールスルホニル基の1以上の水素原子は、
メチル基等で置換されていてもよく、置換されていてもよいアリールスルホニル基の具体例としては、ベンジルスルホニル基またはトルエンスルホニル基等を挙げることができる。
式(XXV)で表される化合物において、R、R’ またはR6’で表されるC1〜6アルキルオキシカルボニル基は、好ましくはC1〜4アルキルオキシカルボニル基であり、より好ましくは、メトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基である。
さらに、R、R’ またはR6’で表されるC1〜6アルキルオキシカルボニル基の1以上の水素原子は、置換されていてもよいフェニル基(例えば、フェニル基、メトキシフェニル基、ニトロフェニル基)等で置換されていてもよく、置換されたC1〜6アルキルオキシカルボニル基の具体例としては、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基またはp−ニトロベンジルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
式(XXV)で表される化合物において、Eで表されるC1〜6アルキルオキシカルボニル基は、好ましくはC1〜3アルキルオキシカルボニル基であり、より好ましくは、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基であり、さらに好ましくはメトキシカルボニル基である。
さらに、Eで表されるC1〜6アルキルオキシカルボニル基の1以上の水素原子は、置換されていてもよいフェニル基(例えば、フェニル基、メトキシフェニル基、ニトロフェニル基)等で置換されていてもよい。したがって、置換されていてもよいフェニル基で置換されたC1〜6アルキルオキシカルボニル基の具体例としては、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
式(XXV)で表される化合物において、Gで表されるC1〜6アルキルカルボニル基は、好ましくはC1〜3アルキルカルボニル基であり、より好ましくはアセチル基である。
さらに、Gで表されるC1〜3アルキルカルボニル基の1以上の水素原子は、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子等で置換されていてもよく、置換されたC1〜3アルキルカルボニル基の具体例としては、トリクロロアセチル基またはトリフルオロアセチル基等を挙げることができる。
式(XXV)で表される化合物において、Gで表されるアリールカルボニル基は、好ましくは、ベンゾイル基である。
さらに、Gで表されるアリールカルボニル基の1以上の水素原子は、フェニル基、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、ニトロ基またはメトキシ基等で置換されていてもよく、置換されたアリールカルボニル基の具体例としては、p−フェニルベンゾイル基、p−ブロモベンゾイル基、p−ニトロベンゾイル基、p−メトキシベンゾイル基等を挙げることができる。
式(XXV)で表される化合物において、Gで表されるアリールC1〜3アルキル基は、好ましくはアリールC1〜2アルキル基であり、より好ましくは、ベンジル基またはトリフェニルメチル基である。
さらに、Gで表されるアリールC1〜3アルキル基の1以上の水素原子は、メトキシ基等で置換されていてもよく、置換されたC1〜3アルキルスルホニル基の具体例としては、p−メトキシベンジル基等を挙げることができる。
また、式(XXV)で表される化合物において、nは1〜4であり、好ましくは1〜3であり、さらに好ましくは1〜2である。
また、本発明のより好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、メトキシ基もしくはニトロ基で置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基を表し、
、R’ およびR6’ が、同一または異なっていてもよく、
置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜6アルキルスルホニル基、
メチル基で置換されていてもよいアリールスルホニル基、または
置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基
を表し、
Eが、置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基を表し、
Gが、水素原子、
C1〜6アルキルカルボニル基、
アリールカルボニル基、
または
メトキシ基で置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基
を表す。
また、本発明のさらに好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、メトキシ基もしくはニトロ基で置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基を表し、
、R’ およびR6’ が、同一または異なっていてもよく、
置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜3アルキルスルホニル基、
メチル基で置換されていてもよいアリールスルホニル基、または
置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニル基
を表し、
Eが、置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニル基を表し、
Gが、水素原子、
C1〜3アルキルカルボニル基、
アリールカルボニル基、または
メトキシ基で置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基
を表す。
また、本発明のさらに好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基を表し、
、R’ 、R6’およびEがいずれも、置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基を表し、
Gが、置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基を表す。
また、本発明のさらに好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基を表し、
、R’ 、R6’およびEがいずれも、置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニル基を表し、
Gが、置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基を表す。
また、本発明のさらに好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、メトキシ基もしくはニトロ基で置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基を表し、
、R’ 、R6’およびEがいずれも、メトキシ基もしくはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニル基を表し、
Gが、メトキシ基で置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基を表す。
また、本発明の別の好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、ベンジル基、メトキシベンジル基またはニトロベンジル基を表し、
、R’ およびR6’ が、同一または異なっていてもよく、
、R’およびR’が、
メタンスルホニル基、ベンジルスルホニル基、
p−トルエンスルホニル基、
ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基またはp−ニトロベンジルオキシカルボニル基
を表し、
Eが、ベンジルオキシカルボニル基を表し、
Gが、水素原子、
アセチル基、
ベンゾイル基
ベンジル基、p−メトキシベンジル基、またはトリフェニルメチル基
を表す。
また、本発明のより好ましい態様によれば、上記式(XXV)で表される化合物において、
が、ベンジル基、メトキシベンジル基またはニトロベンジル基を表し、
、R’ 、R6’およびEがいずれも、ベンジルオキシカルボニル基を表し、
Gが、ベンジル基を表す。
製造方法
本発明において、式(Ia)で表される化合物の製造方法としては、例えば、以下の二つが挙げられる。
第一の製造方法
本発明による第一の製造方法においては、上述の式(Xa)および式(Xb)で表される化合物が合成中間体として用いられる。
そして、本発明の一つの態様によれば、式(Ia)で表される化合物の製造方法であって、
Figure 0005160419
〔式中、R5axおよびR5eqは、同一または異なっていてもよく、水素原子または水酸基を表し、
axおよびReqは、同一または異なっていてもよく、水素原子または水酸基を表し、
nは1〜4の整数を表し、
* の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
式(Xa)で表される化合物のアミノ基に保護基を導入し、
Figure 0005160419
〔式中、R5axおよびR5eqは、上記式(Ia)に定義される通りである〕
該式(Xa)で表される化合物と、式(Xc)で表される化合物とを反応させ、
Figure 0005160419
〔式中、Wは脱離基を表し、YaxおよびY eqは、同一または異なっていてもよく、-OR4”基または水素原子を表し、R”、 R4”およびR”は水酸基の保護基を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
得られる化合物の保護基を除去し、かつ該化合物のアジド基をアミノ基に変換し、式(Xb)で表される化合物を得、
Figure 0005160419
〔式中、R5ax、R5eq、RaxおよびReqは、上記式(Ia)に定義される通りである〕
式(Xb)で表される化合物の1位のアミノ基以外の官能基に、所望により保護基を導入し、
得られる化合物と、式(XVII)で表される化合物とを反応させ、
Figure 0005160419
〔式中、Eはアミノ基の保護基を表し、Gは水酸基の保護基を表し、Fは水素原子またはカルボン酸活性化基を表し、nが1〜4の整数を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
得られる化合物の保護基を除去し、式(Ia)で表される化合物を得ること
を含んでなる方法が提供される。
本発明による第一の製造方法においては、式(XVII)で表される化合物は、その*の炭素原子についてのエナンチオマー混合物を用いてもよい。したがって、本発明の第一の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物の*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物を製造することができ、本発明にはかかる態様も包含される。
また、本発明の第一の製造方法においては、式(Ia)で表される化合物において、5位および4”位に水酸基が存在することが好ましい。したがって、本発明の好ましい態様によれば、本発明の第一の製造方法においては、R5axおよびR5eqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、RaxおよびReqが、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す。
また、本発明の第一の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物において、5位の水酸基が存在する場合、該水酸基の立体配置はエカトリアルであってもよい。したがって、本発明の別の好ましい態様によれば、本発明の第一の製造方法においては、R5axが水素原子を表し、R5eqが水酸基を表す。
また、本発明の第一の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物において、5位の水酸基が存在する場合、該水酸基の立体配置はアキシアルであってもよい。したがって、本発明の別の好ましい態様によれば、本発明の第一の製造方法においては、R5axが水酸基を表し、R5eqが水素原子を表す。
本発明の第一の製造方法において、式(Xa)で表される化合物のアミノ基に導入される保護基は、式(Xa)で表される化合物の1、3、2’、6’位に導入することが好ましい。該保護基としては、例えば、上述する式(XXV)で表される化合物におけるR、R’、R’で表される保護基、あるいは後述するスキーム2においてR、R、R’、R’で示されるものが挙げられる。より具体的には、式(Xa)で表される化合物の1、3、2’、6’位のアミノ基に導入される保護基は、好ましくは、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、または置換されていてもよいアルキルオキシカルボニル基等であり、より好ましくは、置換されていてもよいC1〜6アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、または置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基であり、さらに好ましくは、置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜6アルキルスルホニル基、メチル基で置換されていてもよいアリールスルホニル基、または置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜6アルキルオキシカルボニル基であり、さらに好ましくは、置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜3アルキルスルホニル基、メチル基で置換されていてもよいアリールスルホニル基、または置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニル基であり、さらに好ましくはメタンスルホニル基、ベンジルスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基またはp−ニトロベンジルオキシカルボニル基等の有機合成化学において汎用される保護基であり、さらに好ましくはp−トルエンスルホニル基またはベンジルオキシカルボニル基である。
また、式(Xb)で表される化合物の1位のアミノ基以外の官能基に導入される保護基は、式(Xb)で表される化合物の2’、6’、3”位のアミノ基に導入することが好ましい。2’、6’位に導入される保護基は、上記式(Xa)で表される化合物の2’、6’位に導入されるものと同様である。また、3”位のアミノ基に導入される保護基は、後述するスキーム3で示されるR”と同様であり、有機合成化学において汎用される保護基を用いることができ、好ましくは置換されていてもよいアルキルカルボニル基であり、より好ましくはハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜3アルキルカルボニル基、さらに好ましくはトリフルオロアセチル基である。
また、式(Xc)で表される化合物において、Wで表される脱離基は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、アルキルチオ基またはアリールチオ基であり、より好ましくはハロゲン原子またはC1〜3アルキルチオ基またはアリールチオ基であり、さらに好ましくは臭素またはフェニルチオ基である。
また、R”で表される水酸基の保護基は、好ましくは置換されていてもよいアリールアルキル基であり、より好ましくは、ニトロ基等で置換されていてもよいアリールC1〜2アルキル基であり、さらに好ましくはベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基であり、さらに好ましくはベンジル基である。
また、R”およびR”で表される水酸基の保護基は、同一であっても異なっていてもよく、例えば、エステル型保護基またはエーテル型保護基等が挙げられるが、好ましくは、アルキルカルボニル基、アリールアルキルカルボニル基、または置換されていてもよいアリールアルキル基であり、より好ましくはC1〜6アルキルカルボニル基、アリールC1〜3アルキルカルボニル基、またはメトキシ基で置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基であり、さらに好ましくはアセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基またはトリフェニルメチル基等である。
さらに、R”およびR”で表される水酸基の保護基は、一緒になって環状の保護基を形成してもよい。かかる環状の保護基は、好ましくはC3〜8であり、具体的には、アセタールやケタール等の環状の保護基(例えば、シクロヘキシリデンアセタール、イソプロピリデンアセタール、ベンジリデンアセタール等)が挙げられる
また、式(XVII)で表される化合物において、Eで表されるアミノ基の保護基は、例えば、上述の式(XXV)において示されるものが挙げられる。より具体的には、Eで表されるアミノ基の保護基は、好ましくは置換されていてもよいアリールアルキルオキシカルボニル基であり、より好ましくは、置換されていてもよいアリールC1〜6アルキルオキシカルボニル基であり、さらに好ましくは、置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよいアリールC1〜6アルキルオキシカルボニル基であり、さらに好ましくはベンジルオキシカルボニル基である。
また、Fで表されるカルボン酸活性化基は、カルボキシル基を活性化してペプチド結合の形成を行う反応(活性エステル化法)において用いられるものであり、好ましくはスクシンイミド基、p−ニトロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール基等であり、より好ましくはスクシンイミド基である。
また、Gで表される水酸基の保護基は、エステル型保護基またはエーテル型保護基等であってよく、例えば、上述の式(XXV)において示されるものが挙げられる。より具体的には、Gで表される水酸基の保護基は、好ましくは、置換されていてもよいアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアリールアルキルカルボニル基、または置換されていてもよいアリールアルキル基であり、より好ましくは置換されていてもよいC1〜6アルキルカルボニル基、置換されていてもよいアリールアルキルカルボニル基、または置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基であり、さらに好ましくは、C1〜6アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、またはメトキシ基等で置換されていてもよいアリールC1〜3アルキル基であり、さらに好ましくはアセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等である。
なお、本発明の第一の製造方法の各工程の反応条件のさらになる詳細は、後述する(1)、(4)、(5)において記載する。
第二の製造方法
また、本発明の第二の製造方法においては、上述の式(Xa)で表される化合物に加え、式(XXV)で表される化合物が合成中間体として用いられる。かかる方法は、式(Ia)で表される化合物のうち、5位の水酸基の立体配置がエカトリアルである化合物の製造に好適である。
そして、本発明の別の態様によれば、下記の式(Ia)で表される化合物の製造方法であって、
Figure 0005160419
〔式中、R5axは水素原子を表し、
5eqは水酸基を表し、
axおよびReqは、同一または異なっていてもよく、水素原子または水酸基を表し、
nは1〜4の整数を表し、
* の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
式(Xa)で表される化合物の3、2’および6’位のアミノ基および2位の水酸基に保護基を導入し、
Figure 0005160419
〔式中、R5axおよびR5eqは上記式(Ia)に定義される通りである〕
得られる化合物と、式(XVII)で表される化合物とを反応させ、式(XXV)で表される化合物を得、
Figure 0005160419
〔式中、Eはアミノ基の保護基を表し、Gは水酸基の保護基を表し、Fは水素原子またはカルボン酸活性化基を表し、nは1〜4の整数を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
Figure 0005160419
〔式中、Rは水酸基の保護基を表し、R、R2’およびR6’はアミノ基の保護基を表し、E、G、nおよび*の炭素原子の立体配置は、上記式(XVII)に定義される通りである〕
式(XXV)で表される化合物と、式(Xc)もしくは(Xd)で表される化合物とを反応させ、
Figure 0005160419
〔式中、Wは脱離基を表し、YaxおよびY eqは、同一または異なっていてもよく、-OR4”基または水素原子を表し、R”、 R4”およびR”は水酸基の保護基を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
Figure 0005160419
〔式中、W、Yax、Yeq、R”、R”および*の炭素原子の立体配置は式(Xc)に定義される通りであり、R3”はアミノ基の保護基を表す〕
得られる化合物の保護基を除去し、かつ式(Xc)で表される化合物を用いる場合、前記化合物のアジド基をアミノ基に変換し、式(Ia)で表される化合物を得ること
を含んでなる方法が提供される。
本発明による第二の製造方法においては、式(XVII)で表される化合物は、その*の炭素原子についてのエナンチオマー混合物を用いてもよい。したがって、本発明の第二の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物の*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物を製造することができ、本発明にはかかる態様も包含される。
また、本発明の第二の製造方法においては、式(Ia)で表される化合物において、4”位に水酸基が存在することが好ましい。したがって、本発明の好ましい態様によれば、本発明の第二の製造方法において、RaxおよびReqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す。
また、本発明の第二の製造方法において、上記3、2’および6’位のアミノ基および2位の水酸基に導入される保護基R、R、R2’およびR6’の具体的態様は、上記の通りである。また、W、Yax、Yeq、R”、R”は、第一の製造方法と同様である。
また、本発明の第二の製造方法の各工程の反応条件の詳細は、後述する(2)および(3)において記載する。
合成中間体(Xa)の製造工程
また、本発明による式(Ia)で表される化合物は、製造原料の一つとして式(II)で表される化合物:O−3−デオキシ−4−C−メチル−3−(メチルアミノ)−β−L−アラビノピラノシル−(1→6)−O−[2,6−ジアミノ−2,3,4,6−テトラデオキシ−α−D−エリスロ−グルコピラノシル−(1→4)]−D−ストレプタミン(以下、「2−ヒドロキシゲンタミシンC1a」という)を用い、合成することができる。式(II)で表される化合物は、上述の二つの製造方法において、(Xa)で表される化合物を製造する原料として有利に用いられる。
Figure 0005160419
式(II)で表される化合物(2−ヒドロキシゲンタミシンC1a)は、ゲンタミシン類縁体のゲンタミシンC1aにおいて、その部分構成要素である2−デオキシストレプタミンをストレプタミンで置換した化合物である。該化合物は、公知の手法、すなわち、アミノグリコシドのデオキシストレプタミン依存性生産株に、デオキシストレプタミンの類似物質を添加し、該生産株を培養し、得られた培養物から、添加した類似物質でアミノグリコシドの構成要素の一部が置換された新規アミノグリコシド抗生物質を単離することにより製造することができる。より具体的には、式(II)で表される化合物は、ゲンタミシンC1aのデオキシストレプタミン依存性生産株に、ストレプタミンを添加・培養することにより製造することができる。かかる生産株としては、例えば、ミクロモノスポラ プルプレア(Micromonospora purpurea)ATCC 31119等が挙げられる。さらに、上記製造方法の詳細は、特開昭51−108041号公報に記載されており、その全内容は引用することにより本明細書の一部とされる。さらに、上述の様なアミノグリコシド抗生物質誘導体の製造方法およびそれに用いる生産株の取得法は、例えば、ネオマイシンを対象とする、Shier, W.T., K.L. Rinehart Jr. & D. Gottlieb et al., Proc. Nat. Acad. Sci. 63: 198-204, (1969)や、リボスタマイシンおよびカナマイシンを対象とする、Kojima M, Sato A et.al., J. Antibiot 26(12):784-6(1973)に記載されている。
そして、本発明による製造方法において、式(Ia)で表される化合物であって、5位の水酸基がエカトリアルである化合物を製造する場合、式(II)で表される化合物を加水分解し、式(Xa)で表される化合物を得ることが好ましい。かかる加水分解の条件の詳細は、後述のスキーム2の第1−6工程において記載する。
Figure 0005160419
Figure 0005160419
〔式中、R5axが水素原子であり、R5eqが水酸基である〕
また、本発明による製造方法において、式(Ia)で表される化合物であって、5位の水酸基の立体配置がアキシアルである化合物を製造する場合、式(II)で表される化合物において、5位の水酸基の立体配置は反転させる。したがって、別の態様によれば、式(Ia)で表される化合物の製造方法は、式(II)で表される化合物の4”および5位の水酸基以外の水酸基およびアミノ基に保護基を導入し、
得られる化合物の5位の水酸基の立体配置を反転し、
得られる化合物の保護基を除去し、かつ加水分解を行い、式(Xa)で表される化合物を得ることを含んでなる。
Figure 0005160419
〔式中、R5axが水酸基であり、R5eqが水素原子である〕
また、好ましい態様によれば、上記製造方法は、5位の水酸基の立体配置を反転する前にまたは同時に、4”位の水酸基を脱離させることをさらに含んでなる。この工程の詳細は、後述のスキーム10の第5−3工程から第5−5工程において記載されている。
また、式(II)で表される化合物の4”および5位の水酸基以外の水酸基およびアミノ基に導入される保護基R、R、R、R’、R’、R”、R”は、上述の通りである。
以下、本発明による製造方法を、5位および4”位の水酸基の立体配置および製造方法の種類に従って分類し、さらに具体的に説明する。
(1)5および4”位エカトリアル化合物の製造:第一の製造方法
本発明の第一の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物のうち、R5axおよびRaxがともに水素原子であり、R5eqおよびReqがともに水酸基である化合物は、以下に示す3つのスキーム、すなわち、スキーム1(第1−1工程から第1−5a工程および第1−5b工程)、スキーム2(第1−6工程から第1−7工程)およびスキーム3(第1−8工程から第1−14工程)に沿って製造することができる。
スキーム1においては、本発明による製造方法で用いられる、式(Xc)で表される化合物の製造方法を具体的に説明する。
Figure 0005160419
〔式中、Wが脱離基を表し、Y axが水素原子を表し、Y eqが-OR4”基を表し、R”、 R4”およびR”が水酸基の保護基を表し、*の炭素原子の立体配置がRまたはSを表す〕
スキーム1
先ず、スキーム1において、第1−1工程から第1−5a工程および第1−5b工程について説明する。なお、以下のスキーム1では、式(Xc)で表される化合物は、Wで表される脱離基の種類によって、式(VIII)で表される化合物または式(IX)で表される化合物に分類されている。
Figure 0005160419
(上記スキーム1中、Bは、メチルチオ基、エチルチオ基またはフェニルチオ基等の硫黄原子を含有する脱離基であり、好ましくはフェニルチオ基であり、Xは、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子であり、好ましくは臭素原子であり、R”は、水酸基の保護基であり、好ましくはアセチル基、ベンゾイル基等のエステル型保護基等であり、より好ましくはアセチル基であり、R”は、水酸基の保護基であり、好ましくはベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基等の接触水素還元反応により除去が可能であるベンジル型保護基であり、より好ましくはベンジル基であり、
”およびR”は、各々独立して水酸基の保護基を表し、同一であっても異なっていてもよく、例えば、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基、あるいは、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等のエーテル型保護基が挙げられ、好ましくは、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基であり、あるいは、R”とR”が一緒になって2個の水酸基を同時に保護するアセタールやケタール等の環状の保護基を示し、例えば、シクロヘキシリデンアセタール、イソプロピリデンアセタール、ベンジリデンアセタール等などが挙げられる)。
第1−1工程
第1−1工程は、式(III)で表される化合物の4位および6位の2つの水酸基に保護基を導入し、式(IV)で表される化合物を製造する工程である。保護基はR”とR”が一つになって保護基を形成するアセタールまたはケタール型保護基が挙げられるが、好ましくはイソプロピリデン基である。この工程は、酸存在下、式(III)で表される化合物と、アセトンで代表されるケトン、または2,2−ジメトキシプロパンに代表されるアセタールを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンまたは酢酸エチル等が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドである。使用される酸としては、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム p−トルエンスルホナ−ト、カンファ−スルホン酸または塩酸等が挙げられ、好ましくはp−トルエンスルホン酸である。
反応温度は20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は、例えば、1〜24時間である。
本反応において2,2−ジメトキシプロパンに代表されるアセタール等を用いる場合、反応を促進するために副生する当該のアルコールを減圧下に反応系内から留去しながら反応を行うこともできる。
第1−2工程
第1−2工程は、式(IV)で表される化合物の2位の水酸基に保護基(R”)を導入し、式(V)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、塩基存在下、式(IV)で表される化合物と、R”X(R”はベンジル基、p−メトキシベンジル基またはp−ニトロベンジル基等を表し、Xとしては塩素、臭素またはヨウ素等を表す)とを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としてはピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンまたは塩化メチレン等が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、ピリジン、ルチジン、コリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンまたは水素化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウムである。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−3工程
第1−3工程は、式(V)で表される化合物の4位および6位の保護基を除去して式(VI)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、式(V)で表される化合物を、酸と反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエ−テル、1,4−ジオキサン、メタノ−ル、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸、水またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは酢酸と水との混合溶媒である。使用される酸としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸または三塩化ホウ素等が挙げられ、好ましくは酢酸である。
反応温度は0℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.1〜12時間である。
第1−4工程
第1−4工程は、式(VI)で表される化合物の4位、6位の水酸基に各々保護基を導入し、さらに、式(VI)で表される化合物の1位のメトキシ基をアシルオキシ基に変換することにより、式(VII)で表される化合物を製造する工程である。
この工程は、例えば、酸触媒存在下に、酢酸等のR”OHで表されるカルボン酸および無水酢酸等のR”2O(あるいはR”2O)で表される酸無水物を、式(VI)で表される化合物と同時に反応させることにより達成される。
上記工程で使用される溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸、無水酢酸またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは酢酸と無水酢酸との混合溶媒である。使用される酸としては、塩化水素または硫酸等が挙げられ、好ましくは硫酸である。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
また、上記第1−4工程を2つの工程に分けて実施することも可能である。この場合、はじめに4位、6位の水酸基に各々保護基を導入する前半の工程を行い、続いて1位のメトキシ基をアシルオキシ基に変換する後半の工程を行う。
上記前半の工程は、塩基存在下、式(VI)で表される化合物と、無水酢酸等の酸無水物あるいはアセチルクロリド等の酸ハライドとを反応させることにより実施される。使用される溶媒としては、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、クロロホルムまたは1,2−ジクロロエタン等が挙げられ、好ましくはピリジンである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられ、好ましくはピリジンである。反応温度は−20℃〜50℃である。反応時間は1〜24時間である。
上記後半の工程では、上記前半の工程で得られた化合物と、酸触媒存在下、R”OHで表される酢酸等のカルボン酸およびR”2Oで表される無水酢酸等の酸無水物とを反応させる。後半の工程で使用される溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸、無水酢酸またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは酢酸と無水酢酸との混合溶媒である。使用される酸としては、塩化水素または硫酸等が挙げられ、好ましくは硫酸である。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−5a工程
第1−5a工程は、式(VII)で表される化合物の1位のアシルオキシ基(OR”)をハロゲン原子に変換し、式(VIII)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、式(VII)で表される化合物と、HXで表されるハロゲン化水素またはTiX4(Xは、塩素原子または臭素原子を表す)で表されるハロゲン化チタンとを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチルまたはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは塩化メチレンと酢酸エチルとの混合溶媒である。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−5b工程
第1−5b工程は、ルイス酸存在下、式(VII)で表される化合物の1位のアシルオキシ基(OR”)をチオアルキル基またはチオアリール基に変換し、式(IX)で表される化合物を製造する工程である。具体的には、ルイス酸存在下、式(VII)で表される化合物と、BH(Bはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基等である)で表されるチオールまたはTMS−B(TMSはトリメチルシリル基であり、Bは上記の通りである)で表されるトリメチルシリル化されたチオールとを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチルまたはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは塩化メチレンである。使用するルイス酸としては、トリメチルシリルトリフラ−トまたは塩化スズ等が挙げられ、好ましくはトリメチルシリルトリフラ−トである。反応温度は20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は1〜48時間である。
なお、スキーム1に示された化合物の1位の置換基はいずれも、アキシアル体とエカトリアル体の2種類の立体配置を取りうる。スキーム1において、それらを個々に分離して反応に用いてもよく、また、混合物のまま反応を行ってもよい。さらには、スキーム1で得られる式(VIII)と式(IX)で示される化合物は、アキシアル体とエカトリアル体を分離して、別々にスキーム3で用いることもでき、また、混合物のまま用いることもできる。
次に、スキーム2は、第1−6工程から第1−7工程について、式(Xa)で表される化合物の製造方法を具体的に説明する。なお、スキーム2では、5位の水素原子の立体配置がエカトリアルである式(Xa)で表される化合物は、式(X)で表される化合物に相当する。
Figure 0005160419
〔式中、R5axが水素原子を表し、R5eqが水酸基を表す〕
Figure 0005160419
(上記スキーム2中、
、R、R’およびR’は、アミノ基の保護基であり、好ましくはメタンスルホニル基、ベンジルスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基またはp−ニトロベンジルオキシカルボニル基等の有機合成化学において汎用される保護基であり、より好ましくはp−トルエンスルホニル基およびベンジルオキシカルボニル基である。)
第1−6工程
第1−6工程は、製造原料として上述した式(II)で表される化合物(2−ヒドロキシゲンタミシンC1a)を加水分解し、式(X)である化合物を製造する工程である。この工程は、酸の存在下、式(II)で表される化合物を加温することにより達成される。
上記工程で使用される溶媒としては水が好ましい。使用する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸または臭化水素酸等が挙げられ、好ましくは3〜5Mの塩酸である。
反応温度は20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.5〜24時間である。
第1−7工程
第1−7工程は、式(X)で表される化合物の4個のアミノ基に保護基を導入し、式(XI)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、塩基存在下、式(X)で表される化合物と、クロロギ酸ベンジル、クロロギ酸p−メトキシベンジルまたはクロロギ酸p−ニトロベンジル等のクロロギ酸エステル、炭酸ジtert−ブチル等の炭酸ジエステルあるいは塩化メタンスルホニル、塩化ベンジルスルホニルや塩化p−トルエンスルホニル等のスルホニル化剤とを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、水、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトンまたはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくは水と1,4−ジオキサンとの混合溶媒である。使用される塩基としては、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンを挙げることができ、好ましくは炭酸ナトリウムである。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
次に、スキーム3は、第1−8工程から第1−14工程において、本発明の第一の製造方法を具体的に説明する。スキーム3においては、式(Ia)で表される化合物は、その鍵中間体である式(XIV)で表される化合物を経て最終的に合成される。
Figure 0005160419
(スキーム3中、
B、X、R、R、R’、R’、R”、R”、R”、nおよび*の炭素原子の立体配置は、上記スキーム1、2に記載の通りであり、
Eは、アミノ基の保護基であり、好ましくは有機合成化学において汎用されるアミノ基の保護基であり、より好ましくはベンジルオキシカルボニル基であり、
Fは、水素原子、あるいは、カルボキシル基を活性化してペプチド結合の形成を行う反応(活性エステル化法)において用いられるカルボン酸活性化基であり、好ましくはスクシンイミド基、p−ニトロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール基等であり、より好ましくはスクシンイミド基であり、
Gは、水素原子、あるいは、水酸基の保護基であり、例えばアセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基、あるいは、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等のエーテル型保護基が挙げられる。
”は、アミノ基の保護基であり、好ましくは有機合成化学において汎用されるアミノ基の保護基であり、より好ましくはトリフルオロアセチル基である。)
第1−8工程
第1−8工程は、式(XI)で表される化合物の6位水酸基に、第1−5a工程で得られる式(VIII)または第1−5b工程で得られる式(IX)で表される化合物を縮合し、式(XII)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、触媒および脱水剤存在下、式(XI)で表される化合物と、式(VIII)または式(IX)で表される化合物とを反応させることにより達成される。
上記工程で使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジエチルエ−テルまたは酢酸エチル等が挙げられ、好ましくは1,2−ジクロロエタンである。使用される触媒としては、トリフルオロメタンスルホン酸、シアン化第二水銀、N−ヨードスクシンイミド、トリフルオロ酢酸、臭化水銀または黄色酸化水銀等が挙げられ、好ましくはシアン化第二水銀である。使用される脱水剤としては、モレキュラ−シ−ブス4Aまたはドライライト等が挙げられ、好ましくはドライライトである。
反応温度は−20℃〜60℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−5a工程で得られる式(VIII)のXが臭素原子である場合、上記工程は、Koenigs-Knorrのグリコシル化反応(Chem.Ber.,Vol.34,957(1901))と称される、臭素化された糖供与体を用いる公知のグリコシル化反応を応用して実施することができる。かかる反応条件は、例えば、H. Paulsenらの総説(Angew. Chem. Int. Ed. Engl., Vol. 21, pp 155-173 (1982))、R. R. Schmidtの総説(Angew. Chem. Int. Ed. Engl., Vol. 25, pp 212-235 (1986))等を参考にして適切に設定することができる。
一方、第1−5b工程で得られる式(IX)のBがチオフェニル基である場合、上記工程は、G. H. Veenemanらの報告(Tetrahedron Letters, Vol. 31, pp 1331-1334 (1990))やP. Konradssonらの報告(Tetrahedron Letters, Vol. 31, pp 4313-4316 (1990))を参考にして実施することができる。
第1−9工程
第1−9工程は、式(XII)で表される化合物の4”位の保護基(R”)と6”位の保護基(R”)を除去し、式(XIII)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、式(XII)で表される化合物と塩基とを反応させることにより達成される。
上記工程で使用される溶媒としては、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、tert−ブチルアルコ−ル、塩化メチレン、クロロホルムまたはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはメタノ−ルである。使用される塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドまたはtert−BuOK等が挙げられ、好ましくはナトリウムメトキシドである。
反応温度は−20℃〜60℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−10工程
第1−10工程は、上述した鍵中間体である式(XIV)で表される化合物を製造する工程である。式(XIV)で表される化合物は、式(Ia)で表される化合物の基本骨格を構成するものである。したがって、式(XIV)で表される化合物は、式(Ia)で表される化合物、さらにはその誘導体の製造のための中間体として使用することができ、本発明にはかかる態様も包含される。
第1−10工程においては、式(XIII)で表される化合物のすべての保護基を除去し、さらに3”位のアジド基をアミノ基に変換して、式(XIV)で表される化合物を製造する。この工程は、式(XIII)で表される化合物をアルカリ金属とラジカル反応させ、すべてのアミノ基および2”位水酸基の保護基を除去し、3”位のアジド基をアミノ基に変換すること、すなわち、いわゆるBirch還元の条件により達成される。
上記工程で使用される溶媒としては、液体アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ヘキサメチルホスホアミド、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフランまたはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは液体アンモニアである。使用されるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウムまたはカリウム等が挙げられ、好ましくはナトリウムである。
反応温度は−60℃〜20℃である。また、反応時間は0.5〜24時間である。
式(XIII)で表される化合物のアミノ基の保護基が、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基またはp−ニトロベンジルオキシカルボニル基等の接触水素還元反応により除去できる保護基である場合には、式(XIII)で表される化合物を、接触水素還元触媒の存在下に水素と反応させることによっても、上記工程を実施することができる。使用される接触水素還元触媒としては、パラジウム−炭素、パラジウムブラック、水酸化パラジウムまたは酸化白金等を挙げることができ、好ましくは、パラジウム−炭素である。使用される溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、好ましくはメタノ−ル、エタノ−ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、またはこれらの混合溶媒か、あるいはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒である。
また、反応温度は10℃〜30℃である。また、反応時間は通常1〜8時間である。
式(XIII)で表される化合物のアミノ基の保護基がtert−ブトキシカルボニル基である場合には、式(XIII)で表される化合物を、接触水素還元触媒の存在下に水素と反応させることによって2”位水酸基の保護基の除去と3”位のアジド基のアミノ基への変換を行い、その後、得られた化合物を酸と反応させてtert−ブトキシカルボニル基を除去することもできる。この場合、アミノ基の保護基を除去する工程で使用される溶媒としては、酢酸エチル、塩化メチレン、アセトニトリル、アセトン、アニソールまたは水またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは水である。使用される酸としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸またはトリフルオロ酢酸等が挙げられ、好ましくはトリフルオロ酢酸である。
反応温度は通常0℃〜30℃である。また、反応時間は1〜12時間である。
第1−11工程
第1−11工程は、式(XIV)で表される化合物の2’位および6’位のアミノ基に選択的に保護基(R’とR’)を導入し、式(XV)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、金属塩存在下、式(XIV)の化合物と、クロロギ酸ベンジル、クロロギ酸p−メトキシベンジルまたはクロロギ酸p−ニトロベンジル等のクロロギ酸エステル、炭酸ジtert−ブチルエステル等の炭酸ジエステルあるいはN−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミドとを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノ−ル、エタノ−ルまたはイソプロピルアルコ−ル等が挙げられ、好ましくはメタノ−ルである。使用される遷移金属塩としては、酢酸亜鉛、酢酸ニッケルまたは酢酸コバルト等が挙げられ、好ましくは酢酸ニッケルである。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−12工程
第1−12工程は、式(XV)で表される化合物の3”位アミノ基に選択的に保護基(R”)を導入し、式(XVI)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、式(XV)で表される化合物と、無水トリフルオロ酢酸または無水トリクロロ酢酸等のハロゲン化カルボン酸の無水物、トリフルオロ酢酸メチルまたはトリフルオロ酢酸エチル等のハロゲン化カルボン酸のエステル、あるいはハロゲン化カルボン酸の酸ハライド等とを反応させることにより達成できる。
上記工程において、使用される反応剤としては、好ましくはトリフルオロ酢酸エチルである。
本工程で使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサン等が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドである。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第1−13工程
第1−13工程は、式(XVI)で表される化合物の1位のアミノ基に、式(XVII)で表されるω−アミノ−α−ヒドロキシカルボン酸の誘導体を反応させ、式(XVIII)で表される化合物を製造する工程であり、いわゆるペプチド結合形成反応である。式(XVII)で表される化合物は、適切な出発原料を選択し通常の有機合成により調製することができる、例えば、4−アミノ−2−ヒドロキシブチリル酸誘導体が挙げられるが、H. Kawaguchi らにより報告されている方法(Journal of Antibiotics, Vol. 25, pp.695-708 (1972))を参考にして合成することができる。本工程の式(XVII)においてFが水素原子である化合物を用いる場合には、有機合成において汎用されるペプチド縮合剤を用いる。ペプチド縮合剤として、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N’−ジメチルアミノプロピルカルボジイミドおよびその塩酸塩、ベンゾトリアゾール−1−イル−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化物塩およびジフェニルホスホリルアジド等を単独で用いることができ、更には、N−ヒドロキシスクシンイミドや1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等と組み合わせて用いることもできる。また、カルボキシル基を活性化してペプチド結合の形成を行う反応(活性エステル化法)を用いる場合には、式(XVII)においてFはスクシンイミド基、p−ニトロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール基等から選択されるカルボン酸活性化基であり、いわゆる活性エステルと称される化合物を形成する。この活性エステルは単離して用いることもある。
上記工程で使用される溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサン等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフランである。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜48時間である。
第1−14工程
第1−14工程は、式(XVIII)で表される化合物の保護基を除去し、本発明による式(Ia)で表され、R5axおよびRaxがともに水素原子であり、R5eqおよびReqがともに水酸基である化合物を製造する工程である。この工程は、式(XVIII)で表される化合物と、塩基とを反応させて3”位アミノ基の保護基を除去し、次いで得られた化合物を、接触水素還元触媒存在下に水素と反応させることによって、残るアミノ基の保護基を除去することにより達成される。
3”位アミノ基の保護基を除去する上記工程で使用される溶媒としては、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、tert−ブチルアルコ−ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、水またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフランと水との混合溶媒である。使用される塩基としては、アンモニア水、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム等が挙げられ、好ましくはアンモニア水である。
反応温度は0℃〜50℃である。また、反応時間は1〜48時間である。
上記3”位アミノ基以外の残存するアミノ基の保護基を除去する工程において、使用される接触水素還元触媒としては、パラジウム−炭素、パラジウムブラック、水酸化パラジウム、ラネーニッケルまたは酸化白金等を挙げることができ、好ましくはパラジウムブラックである。使用される溶媒としては本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、好ましくはメタノ−ル、エタノ−ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸またはこれらの混合溶媒かあるいはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒である。添加する水素は、水素ガスを用いることができ、水素ガスは大気圧と同じ1atmから、必要に応じて加圧して使用することもできる。水素ガスとは異なる水素源としては、ギ酸、ギ酸の塩、シクロヘキセンなども必要に応じて用いることができる。
反応温度は10℃〜30℃である。また、反応時間は通常1〜8時間である。
式(XVIII)で表される化合物のアミノ保護基がtert−ブトキシカルボニル基やp−メトキシベンジルオキシカルボニル基等の酸性条件下で除去できる保護基である場合には、3”位アミノ基の保護基を除去して得られた化合物を酸と反応させることによっても上記3”位アミノ基以外の残存するアミノ基の保護基を除去することができる。この場合、アミノ基の保護基を除去する工程で使用される溶媒としては、酢酸エチル、塩化メチレン、アセトニトリル、アセトン、アニソール、水またはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくは水である。使用される酸としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸またはトリフルオロ酢酸等が挙げられ、好ましくはトリフルオロ酢酸である。
反応温度は通常0℃〜30℃である。また、反応時間は1〜12時間である。
(2)5および4”位エカトリアル化合物の製造:第二の製造方法
また、本発明の第二の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物であって、R5axおよびRaxがともに水素原子であり、R5eqおよびReqがともに水酸基である化合物は、以下に示すスキーム4(第2−1工程から第2−7工程)、スキーム5(第2−8工程から第2−10工程)に沿って製造することができる。ここで、出発化合物(X)は、上述のスキーム2において式(II)で表される化合物(2−ヒドロキシゲンタミシンC1a)から合成される化合物と同一である。
Figure 0005160419
(スキーム4中、
、R、R’、R’、E、F、G、nおよび*の炭素原子の立体配置は上記スキーム1,2に記載した通りであり、Rは有機合成において汎用される水酸基の保護基であり、好ましくはベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基等の接触水素還元反応により除去が可能であるベンジル型保護基であり、より好ましくはベンジル基であり、RとRは水酸基の保護基であり、各々独立して水酸基の保護基を表すか、あるいは、RとRが一緒になって2個の水酸基を同時に保護するアセタールやケタール等の環状の保護基を示し、好ましくはシクロヘキシリデンアセタールである)。
スキーム4のうち、第2−1工程から第2−6工程までは、式(X)で表される化合物の3、2’および6’位のアミノ基および2位の水酸基に保護基を導入する工程である。
第2−1工程
第2−1工程は、スキーム2で合成された式(X)で表される化合物の4つのアミノ基に同一の保護基を導入して式(XI)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、塩基存在下、式(X)で表される化合物と、クロロギ酸ベンジル、クロロギ酸p−メトキシベンジルまたはクロロギ酸p−ニトロベンジル等のクロロギ酸エステル、炭酸ジtert−ブチルエステル等の炭酸ジエステルあるいはN−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミドとを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルムおよび水等が挙げられ、これらを混合して混合溶媒として用いることもできる。好ましくは1,2−ジメトキシエタンまたは1,4−ジオキサンと水の混合溶媒である。使用する塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン等の有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基を用いることができ、好ましくはトリエチルアミンである。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第2−2工程
第2−2工程は、式(XI)で示される化合物の5位と6位にある隣接する水酸基に保護基(RとR)を導入して式(XX)で示される化合物を合成する工程である。選択される水酸基の保護基としては、RとRが各々独立して水酸基の保護基となす保護基であっても良いが、RとRがひとつになって環状の保護基を形成する水酸基の保護基が好ましい。例えば、シクロヘキシリデンアセタール、イソプロピリデンアセタール、ベンジリデンアセタール等などが挙げられ、本スキームにおいて好ましくはシクロヘキシリデンアセタールである。
本工程で使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタンまたは酢酸エチル等が挙げられ、これらの混合溶媒であってもよく、好ましくは1,2−ジメトキシエタンである。使用される酸としては、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム p−トルエンスルホナ−ト、カンファ−スルホン酸または塩酸等が挙げられ、好ましくはピリジニウム p−トルエンスルホナ−トである。
反応温度は20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は、例えば、1〜24時間である。
本反応において2,2−ジメトキシプロパンやシクロヘキサノン ジメチルアセタールなどのアセタールを用いる場合、反応を促進するために、副生する当該のアルコールを減圧下に反応系内から留去しながら反応を行うこともできる。
第2−3工程
第2−3工程は、式(XX)で表される化合物の2位の水酸基に保護基(R)を導入し、式(XXI)で表される化合物を製造する工程である。この工程は、塩基存在下、式(XX)で表される化合物と、R-X(R”はベンジル基、p−メトキシベンジル基またはp−ニトロベンジル基等を表し、Xとしては塩素、臭素またはヨウ素等を表す)とを反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としてはピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンまたは塩化メチレン等が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドやテトラヒドロフランである。使用される塩基としては、ピリジン、ルチジン、コリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジンまたは水素化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウムである。
本反応において、反応を加速することを目的として、ナトリウムヨーダイドやテトラブチルアンモニウムヨーダイド等のヨウ化物、酸化銀や硝酸銀などの銀塩、さらには、クラウンエーテル等を添加することもできる。
反応温度は−20℃〜50℃である。また、反応時間は1〜24時間である。
第2−4工程
第2−4工程は、第2−3工程で導入したRとRの水酸基の保護基を脱保護して式(XXII)で表される化合物を得る工程である。用いる反応条件は、RとRに導入した保護基に対応して、有機合成において汎用される条件が選択される。
式(XXI)でRとRがひとつになって環状の保護基を形成する水酸基の保護基である場合には、式(XXI)で表される化合物を酸と反応させることにより達成される。
本工程で使用される溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエ−テル、1,4−ジオキサン、メタノ−ル、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸、水またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはクロロホルムとメタノールの混合溶媒、あるいは、酢酸と水との混合溶媒である。使用される酸としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸または三塩化ホウ素等が挙げられ、好ましくはトリフルオロ酢酸、あるいは酢酸である。
反応温度は0℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.1〜12時間である。
第2−5工程
第2−5工程は、式(XXI)で表される化合物の1位アミノ基の保護基(R)を脱保護しながら、隣接する6位水酸基との間で環状のカルバメートを形成させ、式(XXIII)を得る工程である。
本工程は、式(XXI)で表される化合物を塩基で処理することにより達成されるが、使用される塩基としては、水素化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウムである。使用される溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンまたは塩化メチレン等が挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドである。
第2−6工程
第2−6工程は、式(XXIII)の1位と6位の間で形成されている環状カルバメートを開裂させて式(XXIV)で表される化合物を得る工程であり、式(XXIII)で表される化合物を塩基で処理することにより達成される。
使用できる塩基としては、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の金属アルコキシドなどが例として
挙げられる。
使用される溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、塩化メチレンおよび水等が挙げられ、それらの混合溶媒であっても良く、好ましくは1,4−ジオキサンと水の混合溶媒である。
反応温度は0℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.1〜12時間である。
第2−7工程
第2−7工程は、第2−6工程で得られた式(XXIV)で表された化合物の1位アミノ基に式(XVII)で表される化合物を縮合して式(XXV)で表される化合物を得る工程である。
本工程は、スキーム3の第1−13工程で説明した反応条件と同様の反応条件で、あるいは、類似の条件にて達成することができる。
次に、スキーム5は、式(XXV)で表される化合物と、式(Xc)で表される化合物とを反応させる工程(第2−8工程)、
Figure 0005160419
〔式中、W、Yax、Yeq、R”およびR”*の炭素原子の立体配置が上記の通りである〕
得られる化合物の保護基を除去する工程(第2−9工程から第2−10工程)、化合物のアジド基を還元し、式(Ia)で表される化合物を得る工程(第2−10工程)について説明する。
Figure 0005160419
(スキーム5中、
、R、R’、R’、R”、R”、R”、B、X、E、G、nおよび*で示した炭素原子の立体配置は、上記の通りである)。
第2−8工程
第2−8工程は、上記のスキーム4で得た式(XXV)で表された化合物に、式(Xc)で表される化合物(式(VIII)で表される化合物または式(IX)で表される化合物)を縮合させて式(XXVI)で表される化合物を合成する工程である。
本工程は、スキーム3の第1−8工程で説明した反応条件と同様の反応条件で、あるいは、類似の条件にて達成することができる。
第2−9工程
第2−9工程は、式(XXVI)で表される化合物の2つの水酸基の保護基(R”とR”)を脱保護して、式(XXVII)で表される化合物を得る工程である。
本工程は、塩基性条件下あるいは酸性条件下での加水分解により達成することができ、また、無水条件下では求核性のある塩基、例えば、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等の処理により達成することができる。
反応溶媒としては、加水分解の場合には、水に加えて、メタノールやエタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフランや1、4―ジオキサンなどの水と混和する溶媒が使用でき、あるいは酢酸エチルや塩化メチレンなどの水と混和しない溶媒も水との二層系の反応とすることで使用することができる。無水条件下で使用する溶媒については、通常の有機合成で使用される溶媒が使用できる。
第2−10工程
第2−10工程は、第2−9工程で得た式(XXVII)で表される化合物のアジド基を還元してアミノ基とし、さらに、3つのアミノ基の保護基(R、R’、R’)と2位水酸基の保護基(R)を脱保護して、式(Ia)で表され、R5axとRaxが共に水素原子であり、R5eqとReqが共に水酸基である式(XIX)で表される化合物を得る工程である。
本反応は、アジド基の還元反応と脱保護を個々に段階を経て実施することができるが、同一の反応条件で両反応が実施できる場合には、単一の反応により実施してもよい。
アジド基を還元してアミノ基に変換する反応としては、接触水素還元触媒存在下に水素と反応させる方法があり、使用される接触水素還元触媒としては、パラジウム−炭素、パラジウムブラック、水酸化パラジウム、ラネーニッケルまたは酸化白金等を挙げることができ、好ましくはパラジウムブラックである。使用する溶媒としては本反応に関与しないものであれば特に限定はしないが、好ましくはメタノ−ル、エタノ−ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸またはこれらの混合溶媒かあるいはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒である。添加する水素は、水素ガスを用いることができ、水素ガスは大気圧と同じ1atmから、必要に応じて加圧して使用することもできる。水素ガスとは異なる水素源としては、ギ酸、ギ酸の塩、シクロヘキセンなども必要に応じて用いることができる。
アジド基を還元してアミノ基に変換する方法としては、アジド化合物にホスフィンやホスファイトを作用させて生成するイミノホスホランを加水分解してアミノ基に変換するStaudingerらの方法(Helvetica Chemica Acta、Vol. 2, pp.635(1919))を用いることもできる。この方法で使用するホスフィン試薬としてはトリフェニルホスフィンやトリメチルホスフィン等が挙げられ、ホスファイト試薬としてはトリメチルホスファイト等が挙げられる。反応に用いる溶媒としては、、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、塩化メチレンおよび水等が挙げられ、それらの混合溶媒であってもよい。中間体として生成するイミノホスホランは単離してから加水分解をしてもよく、反応溶媒に水を加えることによりイミノホスホランの生成と加水分解を一段階で行うことも可能である。
3つのアミノ基の保護基(R、R’、R’)と2位水酸基の保護基(R)を脱保護する方法は、保護基の種類に対応して有機合成で汎用される脱保護の条件から選択される。その工程は段階的に行ってもよく、一段階で行ってもよい。
3つのアミノ基の保護基(R、R’、R’)と2位水酸基の保護基(R)に共に接触水素添加反応により脱保護できる保護基を選択した場合、例えば、具体的にはR、R’、R’に共にベンジルオキシカルボニル基を選択し、Rにはベンジル基を選択した場合はアジド基のアミノ基への還元反応も同時に一段階の接触水素添加反応で達成することができるので、好適である。
(3)5および4”位エカトリアル化合物の製造:第二の製造方法
また、本発明による第二の製造方法によれば、本式(Ia)で表される化合物は、式(Xc)の化合物の代わりに、式(Xd)で表される化合物を用いても製造することができる。
Figure 0005160419
〔式中、W、Yax、Yeq、R”、R3”、R”および”*の炭素原子の立体配置が上記の通りである〕
以下に、第二の製造方法をスキーム6(第3−1工程から第3−4工程)とスキーム7(第3−5工程から第3−7工程)で説明する。
以下のスキーム6では、式(Xd)で表される化合物であって、Yaxが水素原子を表し、Yeqが水酸基を表し、Wが脱離基(B)を表す化合物を式(XXXI)で表される化合物として記載し、その製造方法を説明する。
Figure 0005160419
(スキーム6中、
”、R”、R”、R”、Bは、上記の通りであり、R”とR”はエステル型保護基が好ましい)。
第3−1工程
第3−1工程は、式(IX)で表される化合物の2つの水酸基の保護基(R”、R”)を脱保護して式(XXVIII)を得る工程である。
”とR”がエステル型保護基である場合、加水分解反応あるいは、加溶媒分解反応を適用することができ、より好ましくは加溶媒分解反応である。
より具体的な加溶媒分解反応の条件としては、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシドなどを用いて実施することができる。使用する溶媒としては、本反応に影響を与えない範囲であれば制限されることはないが、メタノールあるいはエタノール等のアルコール系溶媒が好ましい。
反応温度は−20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.1〜12時間である。
第3−2工程
第3−2工程は、式(XXVIII)で表される化合物のアジド基を還元してアミノ基として式(XXIX)で表される化合物を得る工程である。
スキーム5の第2−10工程にアジド基を還元してアミノ基とする工程について詳述しているが、第3−2工程においても同様な条件を適用することができ、スキーム6においてはStaudingerらの方法(Helvetica Chemica Acta、Vol. 2, pp.635(1919))を用いることがより好ましい。本工程で得られる式(XXIX)で表される化合物は、単離して第3−3工程に用いることもできるが、単離することなく引き続いて第3−3工程の原料として使用することもできる。
第3−3工程
第3−3工程は、式(XXIX)で表される化合物のアミノ基を保護して式(XXX)で表される化合物を得る工程である。
保護基としては、有機合成において汎用されるアミノ保護基が用いられるが、好ましくは、接触水素添加反応で脱保護できる保護基であり、具体的には、ベンジルオキシカルボニル基等のベンジル型保護基が挙げられる。保護基の導入の方法は、スキーム2の第1−7工程で記した方法やスキーム4の第2−1工程で示したクロロギ酸エステルを用いる方法、あるいは、N−ベンジルオキシカルボニルスクシンイミド等のベンジルオキシカルボニル化試薬を用いる方法も適用できる。
第3−4工程
第3−4工程は、式(XXX)で表される化合物の4位水酸基と6位水酸基を同時に保護して式(XXXI)で表される化合物を得る工程である。スキーム6におけるR”、R”は、エステル型保護基が好ましく、特にアセチル基が好適である。
エステル型保護基の導入は、通常の有機合成において汎用される方法を用いることができ、当該の酸無水物あるいは酸ハライドを用いて、塩基の存在下あるいは塩基を使用することなく、行うことができる。使用する溶媒は、反応を妨げないものであれば制限はないが、ピリジン等の塩基を兼ねた溶媒が好適である。
反応温度は−20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.1〜72時間である。
次に、スキーム7では、式(XXV)で表される化合物と、式(XXXI)で表される化合物とを反応させる工程(第3−5工程)、得られる化合物の保護基を除去し、式(XIX)で表される化合物を得る工程(第3−6工程から第3−7工程)について説明する。
Figure 0005160419
(スキーム7中、R、R、R’、R’、R”、R”、R”、R”、B、E、G、nおよび*で示した炭素原子の立体配置は、上記の通りである)。
第3−5工程
第3−5工程は、スキーム4で得た式(XXV)で表される化合物をスキーム6の式(XXXI)で表される化合物と縮合させて式(XXXII)で表される化合物に誘導する工程である。
具体的な方法は、スキーム5の第2−8工程と同様に行うことができる。
第3−6工程
第3−6工程は、上記第3−5工程で得られた式(XXXII)で表される化合物の2つの水酸基の保護基(R”とR”)を脱保護して式(XXXIII)で表される化合物に変換する工程である。
具体的な方法は、スキーム5の第2−9工程と同様に行うことができる。
第3−7工程
第3−7工程は、上記第3−6工程で得られた式(XXXIII)で表される化合物のすべての保護基(R、R、R’、R’、R”、R”、E、G)を脱保護して、式(Ia)で表され、R5axとRaxが共に水素原子であり、R5eqとReqが共に水酸基である式(XIX)で表される化合物を得る工程である。
式(XXXIII)で表される化合物のすべての保護基(R、R、R’、R’、R”、R”、E、G)は、通常の有機合成における脱保護の条件を用いて、段階的に、あるいは、可能であれば1工程で行うことが出来るが、例えば、式(XXXIII)で表される化合物のすべての保護基が接触水素添加反応による脱保護できる保護基である場合、スキーム3の第1−14工程で詳述した接触水素添加反応の条件あるいは類似の条件を適用して1工程で達成することができる。
(4)5位エカトリアル−4”位アキシアル化合物の製造:第二の製造方法
また、本発明の第二の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物であって、R5axおよびReqがとも水素原子であり、R5eqおよびRaxがともに水酸基である化合物は、次のスキーム8(第4−1工程から第4−5a工程および第4−5b工程)とスキーム9により製造することができる。
スキーム8においては、以下の式(Xc)で表される化合物の製造方法を具体的に説明する。
Figure 0005160419
〔式中、Wが脱離基を表し、Y axが-OR4”基を表し、Y eqが水素原子を表し、R”、 R4”およびR”が水酸基の保護基を表し、*の炭素原子の立体配置がRまたはSを表す〕
なお、以下のスキーム8では、式(Xc)で表される化合物は、Wで表される脱離基の種類によって、式(XXXVIII)で表される化合物または式(XXXIX)で表される化合物に分類されている。
Figure 0005160419
(スキーム8中、
”は水酸基の保護基を表し、好ましくは、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等のベンジルエーテル型保護基から選択され、R”とR”は異なって、水酸基の保護基を表し、例えばアセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基やトリフルオロメタンスルホニル基等のスルホニル型保護基から各々選択され、B、Xは、上記の通りである)。
第4−1工程
第4−1工程は、スキーム1の式(VI)で表される化合物の2つの水酸基のうち、6位の水酸基のみに選択的に保護基(R”)を導入して式(XXXIV)で表される化合物を得る工程である。
導入される保護基としては、有機合成において水酸基の保護基として使用される保護基のうちで、構造的に嵩高い大きな保護基が好ましく、具体的にはベンゾイル基あるいは置換ベンゾイル基が好適である。
反応の条件としては、スキーム6の第3−4工程に記載の条件と同様に実施することができる。
第4−2工程
第4−2工程は、式(XXXIV)で表される化合物の4位水酸基に脱離基を導入し、4位水酸基が反転した式(XXXVI)を合成するための第4−3工程の原料である式(XXXV)で表される化合物を合成する工程である。
導入される脱離基としては、有機合成において水酸基の脱離基として使用される脱離基のうちで、第4−2工程でR”に導入した保護基よりも脱離能が高い脱離基が選択される。具体的には、スルホニル型の脱離基が選択され、より具体的に例示するならば、式(XXXV)におけるR”はトリフルオロメタンスルホニル基が好ましい。
反応の条件としては、スキーム6の第3−4工程に記載の条件と同様に実施することができる。
第4−3工程
第4−3工程は、式(XXXV)の4位の脱離基を利用して、4位の立体配置が反転した式(XXXVI)で表される化合物を得る工程である。
式(XXXVI)で示される化合物のR”は4位水酸基の保護基となり、6位水酸基のR”と同一の条件下で脱保護できる保護基が好ましい。従って、R”はエステル型の保護基が選択され、好適にはアセチル基である。
式(XXXVI)で示される化合物を得る反応では、当該カルボン酸の金属塩を式(XXXV)の化合物と反応させることにより達成される。R”の好適であるアセチル基を導入する場合には、酢酸セシウムなどの酢酸の塩を用いることにより達成される。
使用する溶媒としては、反応を妨げないものであれば制限はないが、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドである。
反応温度は−20℃〜還流温度の範囲である。また、反応時間は0.1〜72時間である。
第4−4工程
第4−4工程は、式(XXXVI)で表される化合物の1位のメトキシ基をアシルオキシ基(OR”)に変換することにより、式(XXXVII)で表される化合物を製造する工程である。
この工程は、スキーム1の第1−4工程と同様の条件を用いることにより達成される。
第4−5a工程
第4−5a工程は、式(XXXVII)で表される化合物の1位のアシルオキシ基(OR”)をハロゲン原子に変換し、式(XXXVIII)で表される化合物を製造する工程である。
この工程は、スキーム1の第1−5a工程と同様の条件を用いることにより達成される。
第4−5b工程
第4−5b工程は、ルイス酸存在下、式(XXXVII)で表される化合物の1位のアシルオキシ基(OR”)をチオアルキル基またはチオアリール基に変換し、式(XXXIX)で表される化合物を製造する工程である。
この工程は、スキーム1の第1−5b工程と同様の条件を用いることにより達成される。
スキーム8に示された化合物の1位の置換基は、エカトリアルとアキシアルの2種類の立体配置を取りうる。スキーム8において、それらを個々に分離して反応に用いてもよく、また、混合物のまま反応を行ってもよい。更には、スキーム8で得られる式(XXXVIII)と式(XXXIX)で示される化合物は、エカトリアルとアキシアルを分離して、別々にスキーム9で用いることもでき、また、混合物のまま用いることもできる。
Figure 0005160419
(スキーム9中、
、R、R’、R’、R”、R”、R”、B、E、G、X、nおよび*の炭素原子の立体配置は、上記の通りである)。
第4−6工程
第4−6工程は、スキーム4で得た式(XXV)で表される化合物をスキーム8の式(XXXVIII)または式(XXXIX)で表される化合物と縮合させて式(XXXX)で表される化合物に誘導する工程である。
具体的な方法は、スキーム5の第2−8工程と同様に行うことができる。
第4−7工程
第4−7工程は、上記第4−6工程で得られた式(XXXX)で表される化合物の2つの水酸基の保護基(R”とR”)を脱保護して式(XXXXI)で表される化合物に変換する工程である。
具体的な方法は、スキーム5の第2−9工程と同様に行うことができる。
第4−8工程
第4−8工程は、上記第4−7工程で得られた式(XXXXI)で表される化合物のすべての保護基(R、R、R’、R’、R”、E、G)を脱保護して、式(Ia)で表され、R5axとReqが共に水素原子であり、R5eqおよびRaxがともに水酸基であり式(XXXXII)で表される化合物を得る工程である。
具体的な方法は、スキーム5の第2−10工程と同様に行うことができる。
(5)5位アキシアル−4”位エカトリアル化合物の製造:第一の製造方法
また、本発明の第一の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物であって、R5eqおよびRaxがともに水素原子であり、R5axおよびReqがともに水酸基である化合物は、次のスキーム10(第5−1工程から第5−6工程)とスキーム11(第5−7工程から第5−13工程)に沿って製造することができる。
スキーム10では、第5−1工程から第5−6工程において、式(Xa)で表される化合物であって、5位の水酸基の立体配置がアキシアルである化合物の製造方法を具体的に説明する。なお、スキーム10では、5位の水酸基の立体配置がアキシアルである式(Xa)で表される化合物は、式(XXXXVIII)で表される化合物に相当する。
Figure 0005160419
〔式中、R5axが水酸基を表し、R5eqが水素原子を表す〕
Figure 0005160419
(スキーム10中、R、R、R’、R’、R”は、上記の通りである。また、Rは水酸基の保護基を表し、例えばアセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基やトリフルオロメタンスルホニル基等のスルホニル型保護基から選択される。また、R、R”はエステル型保護基が好ましい)。
第5−1工程
第5−1工程は、式(II)で表される2−ヒドロキシゲンタミシンC1aの5つのアミノ基に保護基を導入する工程である。
導入される保護基としては、スキーム2において例示した保護基が好ましく、とりわけ式(XXXXIII)を得るこの工程ではtert−ブトキシカルボニル基が好ましく、その導入条件はスキーム2の第1−7工程に詳述した条件を適用することができる。
第5−2工程
第5−2工程は、式(XXXXIII)で表される化合物の2つの水酸基に保護基(RとR”)を導入する工程である。導入する保護基としては、共にアセチル基などのエステル型の保護基が好ましく、式(XXXXIV)ではアセチル基が選択される。
アセチル基を導入する方法としては、スキーム6の第3−4工程の条件が適用できる。
第5−3工程
第5−3工程は、式(XXXXIV)で表される化合物の3級水酸基に脱離基を塩基存在下に導入することにより脱離させて不飽和結合を形成させると同時に、5位水酸基にも当該の脱離基を導入して式(XXXXV)で表される化合物を得る工程である。
導入する脱離基としては、メタンスルホニル基やトルフルオロメタンスルホニル基などのアルキルスルホニル基、あるいは、p−トルエンスルホニル基などのアリールスルホニル基が選択されてよく、式(XXXXV)で表される化合物の製造においてはメタンスルホニル基が選択されることが好ましい。反応は塩基の存在下に当該の塩化スルホニルと式(XXXXIV)を処理することにより実施される。用いる塩基としては、トリエチルアミンや4−ジメチルアミピリジンなどの有機塩基を用いることができ、好ましくは4−ジメチルアミピリジンである。
反応溶媒としては、反応を妨げない溶媒であれば限定されないが、好ましくは塩化メチレン等のハロゲン化溶媒である。
第5−4工程
第5−4工程は、式(XXXXV)の5位の立体配置を反転させて、保護された水酸基を導入して式(XXXXVI)で表される化合物を合成する工程である。保護された水酸基としては、後の脱保護工程を考慮してエステル基が好ましく、式(XXXXVI)で表される化合物においてはアセチル基が好適である。
アセチル基を導入して5位水酸基を反転させるこの工程は、スキーム8の第4−3工程と同様な反応条件により達成される。
第5−5工程
第5−5工程は、式(XXXXVI)の3つの水酸基の保護基(R、R”、R)を脱保護して式(XXXXVII)で表される化合物を得る工程である。
式(XXXXVI)において3つの水酸基の保護基(R、R”、R)はアセチル基であり、その脱保護は、スキーム6の第3−1工程の条件あるいはそれに準じた条件により達成できる。
第5−6工程
第5−6工程は、式(XXXXVII)で表される化合物を酸加水分解して、式(XXXXVIII)で表される化合物を得る工程である。
この工程の反応条件としては、スキーム2の第1−6工程の反応条件を参考にして実施することができ、式(XXXXVII)で表される化合物の溶解性を高めて反応を促進させるためにメタノールなどの反応を阻害しない溶媒を併用することもできる。
第5−7工程
第5−7工程は、上記の第5−6工程で得られた式(XXXXVIII)で表される化合物の4つのアミノ基に保護基を導入し、式(XXXXIX)で表される化合物を得る工程である。
導入される保護基としては、好ましくはスキーム2において例示した保護基であり、より好ましくはp−トルエンスルホニル基であり、その導入条件はスキーム2の第1−7工程に詳述した条件を適用することができる。
そして、式(Ia)で表される化合物であって、R5eqおよびRaxがともに水素原子を表し、R5axおよびReqがともに水酸基を表す化合物は、スキーム12(第5−8工程から第5−14工程)により製造することができる。スキーム12では、該化合物は式(XXXXXVI)で表される。
スキーム11では、式(XXXXIX)で表される化合物と、式(Xc)で表される化合物とを反応させる工程(第5−8工程)、得られる化合物の保護基を除去し、かつ該化合物のアジド基をアミノ基に変換する工程(第5−9工程から第5−10工程)、得られる化合物の1位のアミノ基以外の官能基に、所望により保護基を導入する工程(第5−11工程から第5−12工程)、得られる化合物と、式(XVII)で表される化合物とを反応させる工程(第5−13工程)、得られる化合物の保護基を除去し、目的化合物である式(XXXXXVI)で表される化合物を得る工程(第5−14工程)を含んでいる。なお、スキーム11では、式(Xc)で表される化合物は、式(VIII)または式(IX)で表される化合物に相当する。
Figure 0005160419
(スキーム11中、R、R、R’、R’、R”、B、E、F,G、X、nおよび*の炭素原子の立体配置は、上記の通りであり、R”、R”はスキーム1で定義した保護基の中で、各々独立して同一の水酸基の保護基を表し、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基から選択される)。
第5−8工程
第5−8工程は、スキーム10で得られた式(XXXXIX)で表される化合物にスキーム1で得られた式(VIII)で表される化合物あるいは式(IX)で表される化合物を縮合させて式(XXXXX)で表される化合物を得る工程である。式(VIII)あるいは式(IX)において、エステル型の水酸基の保護基であるR”とR”は、アセチル基が好ましい。
本工程の反応は、スキーム3の第1−8工程で用いている反応条件あるいはそれに準じた条件により達成することができる。
第5−9工程
第5−9工程は、第5−8工程で得られた式(XXXXX)で表された化合物の2つの水酸基の保護基(R”とR”)を脱保護して式(XXXXXI)で表される化合物を得る工程である。
式(XXXXX)の2つの水酸基の保護基(R”とR”)はアセチル基であり、スキーム6の第3−1工程の条件により脱保護することができる。
第5−10工程
第5−10工程は、第5−9工程で得られた式(XXXXXI)で表される化合物のアジド基をアミノ基に還元し、さらに、4つのアミノ基の保護基(R、R、R’およびR’)と水酸基の保護基(R”)を一段階で脱保護して式(XXXXXII)で表される化合物を得る工程である。
この工程は、スキーム3の第1−10工程と同様であり、その条件のうちBirch還元の条件が適用できる。
第5−11工程
第5−11工程は、第5−10工程で得られた式(XXXXXII)で表される化合物の2’位および6’位のアミノ基に選択的に保護基(R’およびR’)を導入し、式(XXXXXIII)で表される化合物を製造する工程である。式(XXXXXIII)においてR’とR’はベンジルオキシカルボニル基であり、スキーム3の第1−11工程に記載の当該の反応条件が適用できる。
第5−12工程
第5−12工程は、式(XXXXXIII)で表される化合物の3”位アミノ基に選択的に保護基(R”)を導入し、式(XXXXXIV)で表される化合物を製造する工程である。式(XXXXXIV)においてR”は、トリフルオロアセチル基が好ましく、その反応条件件はスキーム3の第1−12工程の反応条件を適用することができる。
第5−13工程
第5−13工程は、式(XXXXXIV)で表される化合物の1位のアミノ基に、式(XVII)で表されるω−アミノ−α−ヒドロキシカルボン酸の誘導体を反応させ、式(XXXXXV)で表される化合物を製造する工程であり、いわゆるペプチド結合形成反応である。この工程はスキーム3の第1−13工程と同様に実施することができる。
第5−14工程
第5−14工程は、式(XXXXXV)で表される化合物のすべての保護基を除去し、本発明による式(Ia)で表され、R5eqおよびRaxがともに水素原子であり、R5axおよびReqがともに水酸基である化合物を製造する工程である。
この工程は、スキーム3の第1−14工程と同様の反応条件により達成される。
(6)5位アキシアル−4”位アキシアル化合物の製造:4”位の立体配置の反転反応
また、式(Ia)で表される化合物であって、R5eqおよびReqがともに水素原子を表し、R5axおよびRaxがともに水酸基を表す化合物は、スキーム12(第6−1工程から第6−8工程)により製造することができる。スキーム12では、該化合物は式(XXXXXXIV)で表される。
スキーム12は、スキーム11で得られた式(XXXXXVI)で表される化合物に対し、4”位以外の官能基に保護基を導入する工程(第6−1工程から第第6−5工程)、4”位の水酸基の立体配置を反転する工程(第6−6工程)、および保護基を除去する工程(第6−7工程から第6−8工程)を含んでいる。
Figure 0005160419
(スキーム12中、R、R’、R’、R”およびEは、アミノ基の保護基であり、好ましくはt−ブトキシカルボニル基であり、R、R”およびGは、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基であり、好ましくはアセチル基であり、R”は、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基やトリフルオロメタンスルホニル基等のスルホニル型保護基からなる群から選択されるものであり、R”はトリフェニルメチル基などの酸性条件下に脱保護できる水酸基の保護基であり、Aは、C1から6の低級アルキル基を示すか、2つのAが一緒になって5員環から8員環の環状のアルキル基を形成してもよく、nと*で示した炭素原子の立体配置は上記の通りである)。
第6−1工程
第6−1工程は、スキーム11で得られた式(XXXXXVI)で表される化合物の5つのアミノ基に保護基を導入して式(XXXXXVII)で表される化合物を得る工程である。本工程はスキーム2の第1−7工程に詳述した方法により実施できる。
第6−2工程
第6−2工程は、式(XXXXXVII)の2つの水酸基を環状のアセタールにより保護基を導入する工程であり、好ましくは、シクロヘキシリデンアセタールである。本工程は、スキーム4の第2−2工程と類似であり、その反応条件を適用して達成することができる。
第6−3工程
第6−3工程は、第6−2工程で得られた式(XXXXXVIII)で表される化合物の3つの水酸基をエステル型保護基で保護する工程である。
本工程は、有機合成における水酸基のエステル型保護基の導入条件が適用でき、例えば、スキーム6の第3−4工程で用いている条件が適用できる。
第6−4工程
第6−4工程は、第6−3工程で得られた式(XXXXXIX)で表される化合物の環状アセタールを脱保護して、式(XXXXXX)で表される化合物を得る工程である。
本工程は、スキーム4の第2−4工程の条件を適用して実施することができる。
第6−5工程
第6−5工程は、第6−4工程で得られた式(XXXXXX)で表される化合物の一級水酸基に選択的に保護基を導入して式(XXXXXXI)で表される化合物を得る工程である。
導入される保護基としては、通常の有機合成において水酸基の保護基として使用される保護基の中からとりわけ嵩高い保護基、具体的にはトリフェニルメチル基等が選択される。反応は、塩基存在下に、塩化トリフェニルメチルや臭化塩化トリフェニルメチルを作用させることにより実施される。用いる塩基としては、反応を阻害しない塩基であれば制限はないが、ピリジンや4−ジメチルアミノピリジンなどが好ましい。また、使用できる溶媒も反応を阻害しない溶媒であれば制限はない。
第6−6工程
第6−6工程は、第6−5工程で得られた式(XXXXXXI)で表される化合物の4”位の水酸基を反転させて式(XXXXXXII)で表される化合物を得る工程である。
本工程は、スキーム8の第4−2工程と第4−3工程の2つの工程と類似の工程であり、その反応条件を適用して実施することができる。また、第6−6工程をスキーム8と同様に2段階に分けて実施することも可能である。
第6−7工程
第6−7工程は、第6−6工程で得られた式(XXXXXXII)で表される化合物の水酸基の保護基のうち4つのエステル型保護基(R、R”、 R”およびG)を脱保護して式(XXXXXXIII)で表される化合物を得る工程である。本工程は、スキーム5の第2−9工程を適用して実施できる。
第6−8工程
第6−8工程は、第6−7工程で得られた式(XXXXXXIII)で表されるすべての保護基を脱保護して、式(XXXXXXIV)で示される化合物、すなわち、本発明による式(Ia)で表される化合物であって、R5eqとReqがともに水素原子であり、R5axとRaxがともに水酸基である化合物を得る工程である。
式(XXXXXXIII)において脱保護の反応条件は、選択した保護基に依存するが、例えば、R、R’、R’、R”およびEがt−ブトキシカルボニル基であり、R”がトリフェニルメチル基である場合には、トリフルオロ酢酸などの酸性条件下に脱保護することができる。
上述の通り、スキーム12の反応によれば、本発明による第一または第二の製造方法により得られた式(Ia)で表される化合物において、4”位の立体配置の水酸基の立体配置を反転させ、アキシアルにすることができる。よって、本発明の第一または第二の製造方法においては、式(Ia)で表される化合物の4”位の水酸基以外の官能基に保護基を導入し、4”位の水酸基の立体配置を反転させ、保護基を除去し、4”位の水酸基の立体配置の反転した式(Ia)で表される化合物を得ることを含んでいてもよく、本発明にはかかる態様も包含される。
(7)5位アキシアル−4”位アキシアル化合物の製造:5位アキシアル−4”位アキシアル−合成中間体の製造(第一の製造方法)
また、本発明の第一の製造方法によれば、式(Ia)で表される化合物であって、R5eqおよびReqがともに水素原子を表し、R5axおよびRaxがともに水酸基を表す化合物は、スキーム13に従って得られる合成中間体を用い、製造することができる。
スキーム13では、式(XXXXXXVII)で表される化合物は、本発明の第一の製造方法における合成中間体である、式(Xb)で表される化合物であって、5位および4“位の水酸基の立体配置がアキシアルである化合物に相当する。
Figure 0005160419
〔式中、R5eqおよびReqがともに水素原子を表し、R5axおよびRaxがともに水酸基を表す〕
Figure 0005160419
(スキーム13中、R1、R、R’、R’は、アミノ基の保護基であり、好ましくはp−トルエンスルホニル基であり、R”は、ベンジル基等のエーテル型保護基であり、好ましくはベンジル基であり、R”は、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基であり、好ましくはアセチル基であり、R6”は、アセチル基やベンゾイル基等のエステル型保護基であり、好ましくはベンゾイル基であり、Bは、メチルチオ基、エチルチオ基またはフェニルチオ基等の硫黄原子を含有する脱離基であり、好ましくはフェニルチオ基であり、Xは、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子であり、好ましくは臭素原子である)。
第7−1工程
第7−1工程は、スキーム10で得られた式(XXXXIX)で表される化合物をスキーム8の式(XXXVIII)で表される化合物あるいは式(XXXIX)で表される化合物と縮合させて式(XXXXXXV)で表される化合物に誘導する工程である。本工程はスキーム5の第2−8工程に詳述した方法により実施できる。
第7−2工程
第7−2工程は、式(XXXXXXV)の2つのエステル型保護基(R4”、 R6”)を脱保護して式(XXXXXXVI)で表される化合物を得る工程である。本工程は、スキーム11の第5−9工程と類似であり、その反応条件を適用して達成することができる。
第7−3工程
第7−3工程は、第7−2工程で得られた式(XXXXXXVI)で表されるすべての保護基を脱保護し、アジド基を還元してアミノ基とし、式(XXXXXXVII)で表される化合物を得る工程である。
式(XXXXXXVII)において脱保護の反応条件は、選択した保護基に依存するが、例えば、R1、R3、R’、R’がp−トルエンスルホニル基である場合には、液体アンモニアと金属ナトリウムを用いてラジカル反応させるBirch還元などにより脱保護することができる。
第7−3工程の後、式(XXXXXXVII)で表される化合物に対し、スキーム3の第1−11工程から第1−14工程を適用することにより、式(Ia)で表される化合物を得ることができるのは、当業者にとって明らかであろう。
本発明による化合物およびその製造工程で得られる上述の化合物は、通常の精製操作により精製単離することができる。精製単離法としては、例えば、分液操作法、蒸留法、昇華法、沈殿法、結晶化法、順相または逆相のシリカゲルを充填剤とするシリカゲルカラムクロマトグラフィー法、Amberlite CG-50、Dowex 50W X 2またはCM−セファデックスC−25等のイオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー法、セルロース等を用いたカラムクロマトグラフィー法、分取薄層クロマトグラフィー法あるいは高速液体クロマトグラフィー法等を用いることができる。なお、上述の製造工程において得られる化合物は単離精製を行うことなしに適宜後続の工程に用いることもできる。
抗菌剤
本発明による式(Ia)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物は、感染症の起因菌(MRSA、黄色ブドウ球菌、大腸菌、および緑膿菌等)に対して優れた抗菌活性を有し、好ましくは抗菌剤、より好ましくは抗MRSA剤として用いられる。したがって、本発明の別の態様によれば、抗菌剤の製造のための、本発明による化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩またはそれらの溶媒和物の使用が提供される。また、本発明の別の好ましい態様によれば、抗MRSA剤の製造のための、本発明による化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩またはそれらの溶媒和物の使用が提供される。
医薬
また、式(Ia)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物は、所望により薬学的に許容される添加剤等とともに、医薬として用いることができる。したがって、本発明の別の態様によれば、式(Ia)で表される化合物もしくはそれらの薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物を含んでなる組成物、とりわけ、医薬組成物が提供される。さらに、本発明の別の態様によれば、医薬組成物の製造のための、式(Ia)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物の使用が提供される。本発明による医薬組成物は、具体的には、感染症の予防または治療に用いられるものであり、感染症としては、好ましくは院内感染症、日和見感染症等を挙げられるが、より好ましくは皮膚化膿疾患、中耳炎、副鼻腔炎、結膜炎、肺炎、気管支炎、敗血症、膀胱炎、腎盂腎炎または腸炎(食中毒を含む)等である。
本発明による医薬組成物は、病原菌や疾患の種類、患者の性質等に応じて、非経口(例えば、静注、筋注、皮下投与、直腸投与、経皮投与)または経口のいずれかの投与経路により患者に投与することができる。また、本発明による医薬組成物は、投与経路に応じた適当な製剤形態とすることができ、かかる製剤としては、例えば、主として静注、筋注等に用いられる注射剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、眼軟膏剤、皮膚粘膜吸収剤、外皮用剤、吸入剤または坐剤等の非経口投与の外用剤、カプセル剤、錠剤、丸剤細粒剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤またはトロ−チ剤等の経口投与剤等が挙げられる。
上記製剤は、賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤化剤、崩壊剤、界面活性化剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤等の添加剤を用いて常法により製造することができる。使用可能な無毒性の上記添加剤の具体例としては、注射剤、点眼剤、点耳剤および点鼻剤にあっては、水性あるいは用時溶解型の剤形を構成しうる溶解剤または溶解補助剤(注射用蒸留水、生理食塩水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、トウモロコシ油、ゴマ油等)、pH調整剤(無機酸付加塩:オルトリン酸三ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等、有機酸性塩:クエン酸ナトリウム等、有機塩基性塩:L−リジン、L―アルギニン等)、等張化剤(塩化ナトリウム、ブドウ糖、グリセリン等)、緩衝剤(塩化ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、クエン酸ナトリム等)、界面活性剤(モノオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80等)、分散剤(D−マンニトール等)、安定化剤(抗酸化剤:アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等、キレート剤:クエン酸、酒石酸等)等が挙げられる。また、眼軟膏剤、皮膚粘膜吸収剤および外皮用剤にあっては、軟膏剤、クリーム剤、貼付剤として適切な製剤成分(白色ワセリン、マクロゴール、グリセリン、流動パラフィン、綿布等)が挙げられる。また、液状の吸入剤にあっては、pH調整剤(クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、クエン酸ナトリウム等)および緩衝剤(塩化ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、クエン酸ナトリム等)等が挙げられ、粉末吸入剤にあっては、キャリアーとしての乳糖等が挙げられる。また、経口投与剤および坐剤にあっては、賦形剤(乳糖、D−マンニトール、トウモロコシデンプン、結晶セルロース等)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク等)、コーテイング剤(セラック、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、酸化チタン等)、可塑剤(グリセリン、ポリエチレングリコール等)、基質(カカオ脂、ポリエチレングリコール、ハードファット等)等が挙げられる。
また、本発明による医薬組成物は、感染症の治療または予防の効果を高めることを勘案すれば、本発明による化合物の他に、臨床的に有用な1つ以上の既存の抗菌剤(例えば、β―ラクタム系抗菌剤(カルバペネム類、セファロスポリン類、セファマイシン類、ペニシリン類)、グリコペプチド系抗菌剤、アンサマイシン系抗菌剤、アミノグリコシド系抗菌剤、キノロン系抗菌剤、モノバクタム系抗菌剤、マクロライド系抗菌剤、テトラサイクリン系抗菌剤、クロラムフェニコール系抗菌剤、リンコマイシン系抗菌剤、ストレプトグラミン系抗菌剤、オキサゾリジノン系抗菌剤、ホスホマイシン類、ノボビオシン類、サイクロセリン類、モエノマイシン類等)を含有してもよく、または上記抗菌剤と共に生体へ投与してもよい。また、本発明による医薬組成物は、グラム陰性菌および既存抗菌剤の耐性菌に対する有効性を拡張ないしは向上させることを勘案すれば、薬剤排出ポンプ(Efflux pump)阻害剤や既存抗菌剤分解酵素(β―ラクタマーゼ等)阻害剤等を含有してもよく、またはこれら阻害剤等と共に生体へ投与してもよい。さらに、本発明による医薬組成物は、感染症の治療または予防の効果を高めることを勘案すれば、抗菌活性を持たない化合物(例えば合併症を治療するための薬剤等)と組み合わせて用いることもでき、本発明にはかかる態様も包含される。
本発明による式(Ia)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物は、上述の通り、感染症の予防または治療において、抗菌剤または医薬として有利に利用することができる。したがって、本発明の別の態様によれば、感染症を予防または治療する方法であって、式(Ia)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物を、ヒトを含む動物に投与することを含んでなる方法が提供される。ここで、予防または治療の対象とされる動物は、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。また、式(Ia)で表される化合物もしくはその薬理学的に許容されうる塩、またはそれらの溶媒和物の投与量は、用法、病原菌の種類、患者の年齢、性別、体重、疾患の重篤度等に応じて当業者により適宜決定され、とりわけ、その一日の投与量および投与回数は、必要に応じて、適宜変更することができる。
以下、本発明を実施例によって、より具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでない。
なお、以下の実施例において、すべての温度は摂氏温度を意味する。
また、H−NMRはプロトン核磁気共鳴スペクトル法を意味し、13C−NMRはカーボン核磁気共鳴スペクトル法を意味する。さらに、それらの化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS)からの低磁場側へのシフト(ppm)で表したものである。
また、MSはマススペクトル法を意味し、エレクトロンスプレーイオン化法(ESI)、大気圧イオン化法(API)、高速原子衝撃法(FAB)、高速液体クロマトグラフィー−質量分析法(LCMS)で測定した結果をm/z(質量/電荷)の単位で示す。
また、薄層クロマトグラフィーにおけるRf値は、Merck社製 ART5715のシリカゲルプレートを用いて測定した値を表し、括弧内にそのRf値を与えた展開溶媒を示す。
また、以下の構造式中、Bnはベンジル基、Acはアセチル基、Phはフェニル基、Tsはp-トルエンスルホニル基、Cbzはベンジルオキシカルボニル基を表す。
実施例1
2−ヒドロキシアルベカシンの製造
Figure 0005160419
製造工程1−1
メチル 3-アジド-3-デオキシ-4,6-O-イソプロピリデン-D-グルコピラノシド
Figure 0005160419
C. B. Barlowらの方法(J. Chem. Soc., Abstracts pp3870 - 3871, (June), (1965))の記載に準じて合成したメチル 3-アジド-3-デオキシ-D-グルコピラノシド 32.7 gをN,N−ジメチルホルムアミド330 mLに溶解し、2,2-ジメトキシプロパン26.8 mLおよびp-トルエンスルホン酸1.92 gを加えて50°Cで攪拌した。3 時間後、反応液に2,2-ジメトキシプロパン26.8 mLをさらに加えた。5.5 時間後、反応液にp-トルエンスルホン酸2.10 g をさらに加えた。6.5 時間後、反応液に2,2-ジメトキシプロパンを17.9 mL をさらに加えた。24 時間後、氷冷下、反応液にトリエチルアミン16.2 mLを加え、真空ポンプを用いて濃縮乾固した。次に、その残渣にクロロホルム1.5 Lを加えた。そして、得られた溶液を、飽和重曹水 500 mL で2回、さらに飽和食塩水 500 mL で2回洗浄し、芒硝で乾燥し、濃縮乾固して、褐色シロップ状の表題化合物(α体とβ体の混合物:36.3 g、収率96%)を得た。
ESIMS: m/z 282[M+Na]+
α体
1H−NMR (CDCl3) : δ 4.74 (d, 1H, J = 4 Hz), 3.88 (dd, 1H, J = 5, 10 Hz), 3.72 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.65 (dddd 1H, J = 5, 9, 10 Hz), 3.61 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.55 (dt, 1H, J = 4, 10, 10 Hz), 3.45 (s, 3H), 3.47 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.35 (d, 1H, J = 10 Hz), 1.51 (s, 3H), 1.44 (s, 3H)。
β体
1H−NMR (CDCl3) : δ 4.27 (d, 1H, J = 8 Hz), 3.95 (dd, 1H, J = 5, 10 Hz), 3.78 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.64 (m, 1H), 3.56 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.55 (s, 3H), 3.50 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.37 (dd, 1H, J = 8, 10 Hz), 2.67 (br. s, 1H), 1.51 (s, 3H), 1.44 (s, 3H)。
製造工程1−2
メチル 3-アジド-2-O-ベンジル-3-デオキシ-4,6-O-イソプロピリデン-D-グルコピラノシド
Figure 0005160419
製造工程1−1で得た上記化合物46.0 gをN,N−ジメチルホルムアミド690 mLに溶解した。次に、その溶液に、氷冷、窒素雰囲気下に撹拌しながら水素化ナトリウム11.4 g (60% oil suspension)を加え、さらに氷冷、窒素雰囲気下に30分撹拌した。次に反応液に臭化ベンジル27.4mLを加えた後、窒素雰囲気下、室温で1.5 時間 撹拌した。次に、反応液を氷令し、50%酢酸水を加え、pH 4〜5とした。次に、得られた反応混合物を濃縮乾固し、クロロホルム2.0Lを加えた。この溶液を、飽和重曹水500 mL で2回、水500 mL で1回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固して73.4gの粗生成物を得た。次に、上記粗生成物を350gの中性シリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 7:1〜3:1)で精製し、表題化合物(α体とβ体の混合物:55.1g、収率89%)を得た。
ESIMS: m/z 372[M+Na]+
α体
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.30 - 7.40 (m, 5H), 4.70 - 4.90 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.52 (d, 1H, J = 4 Hz), 3.85 (dd, J = 2, 10 Hz), 3.82 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.66 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.65 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.36 (s, 3H), 3.39 (dt, 1H, J = 2, 10, 10 Hz), 3.37 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 1.47 (s, 3H), 1.43 (s, 3H)。
β体
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.30 - 7.40 (m, 5H), 4.71 - 4.88 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.38 (d, 1H, J = 8 Hz), 3.93 (dd, J = 5, 10 Hz), 3.75 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.56 (s, 3H), 3.51 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.45 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.27 (dd, 1H, J = 8, 10 Hz), 3.26 (dt, 1H, J 5, 10, 10 Hz), 1.49 (s, 3H), 1.44 (s, 3H)。
製造工程1−3
メチル 3-アジド-2-O-ベンジル-3-デオキシ-D-グルコピラノシド
Figure 0005160419
製造工程1−2で得た上記化合物37.3 gに80%酢酸水186 mLを加え、80°Cで反応させた。30分後、反応液を室温に冷却した後、濃縮乾固して32.9 gの表題化合物(α体とβ体の混合物)を定量的な収率で得た。
ESIMS: m/z 332[M+Na]+
α体
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.30 - 7.45 (m, 5H), 4.63 - 4.80 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.57 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 3.78 - 3.85 (m, 2H), 3.63 (dt, 1H, J = 4, 4, 10 Hz), 3.44 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.40 (dd, 1H, J = 3.5, 10 Hz), 3.38 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.37 (s, 3H), 2.44 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 1.82 (dd, 1H, J = 6, 7.5 Hz)。
β体
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.30 - 7.45 (m, 5H), 4.71 - 4.92 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.39 (d, 1H, J = 8 Hz), 3.91 (m, 1H), 3.78 - 3.85 (m, 2H), 3.58 (s, 3H), 3.45 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.39 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.27 (dd, 1H, J = 8, 10 Hz), 2.50 (d, 1H, J = 2.5 Hz), 1.97 (dd, 1H, J = 6, 7.5 Hz)。
製造工程1−4
1,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-2-O-ベンジル-3-デオキシ- D-グルコピラノース
Figure 0005160419
製造工程1−3で得た化合物32.8 gに酢酸−無水酢酸−濃硫酸(50:50:1) 164 mLを加え、超音波洗浄器を用いて溶解し、室温で5 時間反応させた。次に、反応液を、氷冷した10%酢酸ナトリウム水1.7 Lに激しく撹拌しながら滴下した。次に、反応液にクロロホルム20 mL を4回加えて、氷冷下に20分激しく撹拌した。次に、室温に戻してさらに反応液を1時間激しく撹拌した後、クロロホルム2.5 L (900 mL で1回, 800 mL で 2回)で抽出し、得られたクロロホルム層を飽和食塩水500 mL で1回、飽和重曹水500 mLで2回洗浄し、飽和食塩水500 mL で1回洗浄した。さらに、得られたクロロホルム層を芒硝で乾燥し、濃縮乾固して48.4 gの粗生成物を得た。得られた組成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー250 g (ヘキサン:酢酸エチル= 5 : 1)で精製し、淡黄色シロップ状の表題化合物(α体とβ体の混合物: 41.3 g、収率92%)を得た。
ESIMS: m/z 444[M+Na]+
α体
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.30 - 7.40 (m, 5H), 6.32 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.90 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.62 - 4.71 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.22 (dd, 1H, J = 5, 13 Hz), 4.01 (dd, 1H, J = 2.5, 10 Hz), 3.98 (m, 1H), 3.88 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.58 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 2.06, 2.12, 2.17 (each s, each 3H)。
β体
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.30 - 7.40 (m, 5H), 5.62 (d, 1H, J = 9 Hz), 4.91 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.72 - 4.82 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.25 (dd, 1H, J = 5, 13 Hz), 3.99 (dd, 1H, J = 2.5, 13 H), 3.74 (ddd, 1H, J = 2.5, 5, 10 Hz), 3.66 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.59 (dd, 1H, J = 9, 10 H),2.07, 2.12, 2.22 (each s, each 3H)。
製造工程1−5a
4,6-ジ-O-アセチル-3-アジド-2-O-ベンジル-1-ブロモ-3-デオキシ-α-D-グルコピラノース
Figure 0005160419
製造工程1−4で合成した上記化合物347 mgを、塩化メチレン6.2 mLおよび酢酸エチル0.69 mLの混合液に溶解し、該混合液に氷冷撹拌下、四臭化チタン605 mgを加えて室温で14.5 時間 撹拌した。反応液を氷冷し、氷冷した塩化メチレン30 mLを加え、氷冷した水15 mL で 8回、水層がpH 7になるまで洗浄し、氷冷下に芒硝乾燥した後、濃縮乾固して淡黄色シロップ状の表題化合物(352 mg、収率97%)を得た。
1H−NMR(CDCl3): δ 7.20 - 7.45 (m, 5H), 6.32 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 4.92 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.68 - 4.74 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.27 (dd, 1H, J = 4.5, 12.5 Hz), 4.17 (ddd, 1H, J = 2.5, 4.5, 10 Hz), 4.03 (dd, 1H, J = 2.5, 12.5 Hz), 3.98 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.43 (dd, 1H, J = 3.5, 10 Hz), 2.13(s, 3H), 2.06 (s, 3H)。
製造工程1−5b
4,6-ジ-O-アセチル-3-アジド-2-O-ベンジル-3-デオキシ-1-チオフェニル-α-D-グルコピラノース
Figure 0005160419
製造工程1−4で得た上記化合物19.9 gを塩化メチレン200 mLに溶解し、トリメチルシリルチオフェノール26.8 mLおよびトリメチルシリルトリフラート11.0 mLを加えて還流した。41 時間後、反応混合物を氷冷し、さらに氷冷したクロロホルム1.8 Lを加えた。次に、反応混合物を、氷冷した5%NaOH水 1 Lで3回、氷冷した水 1 L で2回洗浄し、芒硝乾燥、濃縮乾固し、粗生成物(22.1 g)を得た。次に、粗生成物を酢酸エチル20 mLに溶解し、さらにヘキサン120 mLを加えて再結晶を行い、得られた結晶を氷冷した酢酸エチル:ヘキサン (1 : 9)で洗浄し、表題化合物(17.7 g、収率79%)を得た。さらに、母液と結晶の洗液を合わせて濃縮乾固し、表題化合物(4.3 g)を得た。
ESIMS: m/z 494[M+Na]+
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.20 - 7.48 (m, 10H), 5.59 (d, 1H, J = 5 Hz), 4.83 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.68 - 4.78 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.46 (ddd, 1H, J = 2.5, 5, 10 Hz), 4.22 (dd, 1H, J = 5, 12 Hz), 3.96 (t, 1H, J = 2.5, 12 Hz), 3.86 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.79 (dd, 1H, J = 5, 10 Hz), 2.13 (s, 3H), 1.99 (s, 3H)。
製造工程1−6
3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン
Figure 0005160419
A法: 式(II)で表される18.0 gの2−ヒドロキシゲンタミシンC1aを特開昭51−108041号公報の記載に準じて生産し、精製した。 次に、得られた2−ヒドロキシゲンタミシンC1aに3M HCl 360 mLを加え、1.5時間還流した。反応液を室温に戻した後、氷冷して4M NaOHでpH ~6.8に調整し、水 1.8 Lで希釈してAmberlite CG-50 (事前に0.005 M アンモニア水で平衡化したもの) 500 mL カラムに添加した。上記カラムを0.005M アンモニア水 1 Lで洗浄した後、0.1 M, 0.3 M アンモニア水 各2 Lで溶出し、表題化合物を含む画分を合わせ、濃縮乾固し、6.1 gの表題化合物を得た。さらに不純物を含む画分を再度Amberlite CG-50カラムで精製し、0.6 gの表題化合物を得た。合計 6.7 gの表題化合物(1炭酸塩、収率72%)が得られた。
B法: 式(II)で表される600 gの2−ヒドロキシゲンタミシンC1aを特開昭51−108041号公報の記載に準じて生産し、精製した。次に、2−ヒドロキシゲンタミシンC1a(300 g, 2.5炭酸塩として483 mmol)を3N HCl(3 L)に溶解し、95℃にて70分間攪拌した。放冷後、氷冷にて10℃に冷却した後、5N NaOHにて中和しpH 6.88に調整した。さらに、2−ヒドロキシゲンタミシンC1a(300 g, 2.5炭酸塩として483 mmol)を用いて同様の反応を再度実施した。2つの反応混合物を合わせ、Amberlite CG-50(NH4 type; 0.005 M NH3で平衡化, 10 L)を用いて精製した。溶出溶媒:0.1 M→0.2 M→0.3 M NH3。凍結乾燥して、表題の化合物を得た。収量335.9 g(2炭酸塩として781 mmol)。収率81 %。
ESIMS: m/z 329[M+Na]+
1H−NMR (26%ND3-D2O) : δ5.09 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 3.82 (m, 1H), 3.56 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.30 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.35 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.08 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.82 (dt, 1H, J = 3.5, 3.5, 12 Hz), 2.78 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.58 - 2.68 (m, 2H), 2.63 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 1.67 - 1.79 (m, 2H), 1.60 (dq, 1H, J = 4, 12, 12, 12 Hz), 1.36 (dq, 1H, J = 4, 12, 12, 12 Hz) 。
製造工程1−7
3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシル-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシルネアミン
Figure 0005160419
製造工程1−6で得た上記化合物6.7 gを水 67 mLに溶解し、炭酸ナトリウム11.6 gを加え、ジオキサン134 mLを加えた後、氷冷下に塩化p−トルエンスルホニル20.8 gを加えて15分氷冷下に激しく攪拌した。室温に戻して一晩激しく攪拌した後、反応液にジオキサン 134 mLを加えた。42.5 時間後、反応液に炭酸ナトリウム 3.9 gを加えた。88 時間後、反応液に塩化p−トルエンスルホニル3.5 gをさらに加えた。112.5 時間後、反応液に濃アンモニア水8.5 mLを加えて30分攪拌した後、濃縮乾固した。残渣に酢酸エチル700 mLを加え、水300 mL で2回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた粗生成物を250 gのシリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール =20 : 1)で精製し、表題化合物を 3.47 gを得た。不純物を含む画分についてもまた、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、7.05gの表題化合物をさらに得た。表題化合物は、合計10.52 g、収率63%で得られた。
ESIMS: m/z 945[M+Na]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ9.20 (d, 1H, J = 7 Hz), 9.15 (d, 1H, J = 8 Hz), 8.80 (d, 1H, J = 8 Hz), 8.46 (t, 1H, J = 6, 6 Hz), 7.90 - 8.18 (m, 8H), 7.00 - 7.15 (m, 8H), 5.97 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.09 (m, 1H), 4.14 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.07 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.91 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.79 - 3.86 (m, 2H), 3.7
4 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.73 (m, 1H), 3.30 - 3.47 (m, 2H), 2.40 (dq, 1H, J = 5, 12, 12, 12 Hz), 2.17 (s, 6H), 2.16 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 1.77 (m, 1H), 1.58 - 1.72 (m, 2H)。
製造工程1−8
4”,6”-ジ-O-アセチル-3”-アジド-2”-O-ベンジル-3”-デオキシ-2-ヒドロキシル-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシルジベカシン
Figure 0005160419
A法:製造工程1−7で得た上記化合物363 mgに製造工程1−5aで得た化合物352 mgの 1.2-ジクロロエタン7.3 mL溶液を加え、ドライライト 1070 mgを加えて室温で30分撹拌した。反応液にシアン化第二水銀 397 mgを加え、製造工程1−5aで得た化合物がTLCの反応追跡において消失するまで、遮光下に60°Cで撹拌した。反応液を室温に戻し、セライト濾過を行い、不溶物をクロロホルム 73 mLで洗浄した。次に、濾液と洗液を合わせ、飽和重曹水 36 mLで3回、10%ヨウ化ナトリウム水 36 mL で3回、水 36 mLで2回順次洗浄し、芒硝乾燥し、濃縮乾固した。残渣を36 gのシリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:酢酸エチル= 5 : 2)で精製し、表題化合物(190 mg、収率37.5%)を得た。
B法: 製造工程1−7で得た上記化合物10.52 g および製造工程1−5bで得た化合物9.67 gを塩化メチレン210 mLに溶解し、モレキュラーシーブス4A粉末31.6 gを加えて室温で30分撹拌した。次に、反応液に、-20°C、遮光、撹拌下、N-ヨードスクシンイミド5.54 gおよびトリフルオロメタンスルホン酸0.55 mL の塩化メチレン 9.45 mL溶液を加え、さらに-20°Cで遮光しながら30分撹拌した。次に、反応液にトリエチルアミン3.4 mLを加えてセライト濾過し、不溶物をクロロホルム1.8Lで洗い出した。次に、濾液と洗液を合わせて飽和重曹水 1 Lで2回、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液 1 Lで2回、水 500 mLで2回順次洗浄し、芒硝乾燥し、濃縮乾固して粗生成物20.2 gを得た。次に、粗生成物を、500 gのシリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:酢酸エチル= 5 : 2)で精製し、表題化合物(5.4 g、収率37%)得た。
Rf値 0.68 (クロロホルム:酢酸エチル=2 : 3)
ESIMS: m/z 1306[M+Na]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ9.22 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 8.82 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 8.73 (t, 1H, J = 6, 6 Hz), 8.25 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.8 - 8.1 (m, 10H), 7.0 - 7.45 (m, 11H), 6.75 (d, 1H, J = 3 Hz), 6.09 (d, 1H, J = 2 Hz), 5.51 (ABq, 1H, Jgem = 11 Hz), 5.23 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 5.03 (m, 1H), 4.96 (m, 1H), 4.93 (ABq, 1H, Jgem = 11 Hz), 4.41 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.38 (dd, 1H, J = 4, 12 Hz), 4.23 (m, 1H), 4.07 - 4.21 (m, 5H), 3.83 (dd, 1H, J = 3, 10 Hz), 3.78 (t, 1H, J = 9, 9 Hz), 3.72 (m, 1H), 3.27 (m, 1H), 3.17 (m, 1H), 2.35 (m, 1H), 2.21 (s, 3H), 2.20 (s, 6H), 2.19 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.01 (s, 3H), 1.65 (m, 1H), 1.45 - 1.60 (m, 2H)。
製造工程1−9
3”-アジド-2”-O-ベンジル-3”-デオキシ-2-ヒドロキシル-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシルジベカシン
Figure 0005160419
製造工程1−8で得た上記化合物5.91 gに0.1%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液 118 mLを加え、室温で反応させた。50分後、反応液に28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液 1.74 mLを加えた。1.5 時間後、反応液をDowex 50W X 2 (H+ form, 200 - 400 mesh, MeOH置換)で中和してpH6~7とした。次に、反応液からレジンを濾去した後、不溶物をメタノールで5回以上洗った。得られた濾液と洗液を合わせて濃縮乾固し、粗精製の表題化合物5.2 gを得た。この化合物をそのまま、次の反応に用いた。
Rf値 0.39(クロロホルム:酢酸エチル=2 : 3)
ESIMS: m/z 1222[M+Na]+
製造工程1−10
2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程1−9で得た上記化合物45.7 mgの入ったナスフラスコに-50°C下に液体アンモニアを約10 mL蓄えた。次に、上記ナスフラスコに、-50°Cで金属ナトリウム 70 mgを加え、ガラス製スターラーバーで2時間激しく撹拌した。次に、上記ナスフラスコに、メタノールをラジカルの色が消えるまでゆっくりと加えた後、室温に戻してアンモニアを蒸発させ、最後にエバポレーターで濃縮乾固した。さらに、上記ナスフラスコ中に水 3 mLを加えて、 Dowex 50W X 2 (H+ form)でpH4~5としてから、同じレジン2 mLを充填したカラムにフラスコ内容物をレジンごと添加した。カラムは水20 mLで洗浄し、1M アンモニア水で溶出し、ニンヒドリン陽性の画分を合わせて濃縮乾固し、粗生成物20.1 mgを得た。これを水溶液(10 mL)とし、CM-セファデックス C-25カラム (0.005M アンモニア水で平衡化、10 mL)に添加し、カラムを水 (10 mL)で洗浄した。次に0.05M (50 mL) から0.2M アンモニア水 (100 mL、カット2 mL)まで順次濃度を変えて溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、16.4 mgの表題化合物(1炭酸塩・1水塩、収率79% )を得た。
Rf値 0.35(1−ブタノール:エタノール:クロロホルム:17%アンモニア水=4:7:2:7)
ESIMS: m/z 490[M+Na]+
1H−NMR (26%ND3-D2O) : δ5.12 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.01 (d, 1H, J = 4 Hz), 3.88 (m, 1H), 3.83 (m, 1H), 3.75 (dd, 1H, J = 2.5, 12 Hz), 3.68 (dd, 1H, J = 5 , 12 Hz), 3.66 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.46 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.35 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.28 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.27 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.10 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.99 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.83 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.80 (m, 1H), 2.79 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.66 (dd, 1H, J = 4.5, 13 Hz), 2.62 (dd, 1H, J = 7, 13 Hz), 1.68 - 1.77 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 1.37 (m, 1H)。
13C−NMR (26%ND3-D2O) : δ102.62, 101.41, 85.70, 84.53, 75.36, 74.00, 73.67, 72.89, 71.83, 70.35, 61.35, 57.67, 56.81, 55.65, 51.35, 46.60, 28.97, 27.45。
製造工程1−11
2’,6’-ジ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程1−10で得た上記化合物625 mg (1炭酸塩・1水塩として計算)に、酢酸ニッケル4水塩 1136 mgを加え、メタノール 25 mLを加えて超音波洗浄器を用いて均一溶液とした。得られた溶液に氷冷下、N-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド626 mgを約2分かけて少しずつ加え、氷冷下に1 時間撹拌した後、室温に戻してさらに2.5 時間撹拌した。次に、氷冷下、反応液にN-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド57 mgを追加し、室温に戻してさらに2 時間撹拌した。得られた反応液を濃縮乾固し、残渣に塩化ナトリウム飽和濃アンモニア水30 mLを加え、1-ブタノール 20 mL で3回抽出した。得られたブタノール層を濃縮乾固した。得られた1423 mgの残渣にN,N−ジメチルホルムアミドを加え、セライト濾過し、セライト上の物質をN,N−ジメチルホルムアミド(20 mL X 1, 10 mL X 4)で洗浄し、濾液および洗液を濃縮乾固して1222 mgの粗生成物を得た。
Rf値 0.60(1−ブタノール:エタノール:クロロホルム:17%アンモニア水=4:7:2:7)
ESIMS: m/z 758 [M+Na]+
1H−NMR(Pyridine-d5) : δ8.35 (br. s, 1H), 7.90 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.15 - 7.55 (m, 10H), 5.62 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.41 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.33 (s, 2H), 5.30 (ABq, 1H, Jgem = 12 Hz), 5.14 (ABq, 1H, Jgem = 12 Hz), 4.64 (m, 1H), 4.44 (dd, 1H, J = 2, 12 Hz), 4.42 (m, 1H), 4.28 (dd, 1H, J = 5, 12 Hz), 4.24 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.20 (dd, 1H, J = 3, 10 Hz), 4.05 (m, 1H), 4.04 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.90 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.85 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.68 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.60 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.52 (m 1H), 3.39 (m 1H), 3.29 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.11 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.05 (m, 1H), 1.89 (dq, 1H, J = 3.5, 13, 13, 13 Hz), 1.64 (m, 1H), 1.43 (q, 1H, J = 13, 13, 13 Hz)。
製造工程1−12
2’,6’-ジ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシ-3”-N-トリフルオロアセチルジベカシン
Figure 0005160419
製造工程1−11で得た上記粗生成物1222 mgを無水N,N−ジメチルホルムアミド 17 mLに溶解し、氷冷撹拌下にトリフルオロ酢酸エチル0.15 mLを加え、室温に戻して8 時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、1416 mgの生成物を得た。
Rf値 0.42(クロロホルム:メタノール:15Mアンモニア水(濃アンモニア水)=1 : 1 : 1の溶液の下層部を使用)
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ10.65 (d, 1H, J = 9 Hz), 8.35 (br. s, 1H), 7.89 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.10 - 7.55 (m, 10H), 5.70 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.41 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.33 (s, 2H), 5.30 (ABq, 1H, Jgem = 12 Hz), 5.26 (ABq, 1H, Jgem = 12 Hz), 5.18 (m, 1H), 4.77 (m, 1H), 4.58 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.50 (dd, 1H, J = 3, 10 Hz), 4.31 - 4.46 (m, 3H), 4.18 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.04 (m, 1H), 3.96 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.82 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.71 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.51 (m, 1H), 3.40 (m, 1H), 3.31 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.10 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.05 (m, 1H), 1.89 (m, 1H), 1.64 (m, 1H), 1.43 (m, 1H)。
製造工程1−13
1-N-(4-ベンジルオキシカルボニルアミノ-2-(S)-ヒドロキシブチリル)-2’,6’-ジ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシ-3”-N-トリフルオロアセチルジベカシン
Figure 0005160419
製造工程1−12で得た上記生成物438 mgをテトラヒドロフラン 6.2 mLに溶解した。次に、この溶液に、Kawaguchi らの報告(Journal of Antibiotics, Vol. 25, pp695-708 (1972))に従って合成した(S)-4-N-ベンジルオキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ酪酸スクシンイミドエステル149 mg の テラヒドロフラン溶液(2 mL)を氷冷撹拌下2分かけて滴下し、室温に戻して撹拌した。19 時間後、反応液に、氷冷撹拌下、N-ベンジルオキシカルボニル-4-アミノ-2-(S)-ヒドロキシブチリル酸スクシンイミドエステル149 mg の テトラヒドロフラン溶液(2 mL)を加え、室温に戻して撹拌した。20.5 時間後、反応液を濃縮乾固し、酢酸エチル70 mLを加え、飽和重曹水14 mL で2回、水14 mLで2回洗浄し、濃縮乾固して571 mgの反応混合物を得た。
Rf値 0.59(クロロホルム:メタノール:15Mアンモニア水(濃アンモニア水)=1 : 1 : 1の溶液の下層部を使用)
製造工程1−14
2−ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程1−13で得た反応混合物571 mgにテトラヒドロフラン 22.8 mLおよび3.5M アンモニア水 17.8 mLを加えて室温で20 時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、得られた624 mgの残渣にテトラヒドロフラン−酢酸−水 (4:1:1) 22 mLを加え、さらにパラジウムブラックの水懸濁液を12滴加えて、常圧で6 時間水素ガスを吹き込みながら撹拌した。次に、反応液からパラジウムブラックを濾去し、濾去したパラジウムブラックを水で洗い、濾液と洗液を合わせて濃縮乾固した。得られた残渣に2M アンモニア水 15 mLを加えて室温で一晩放置した。不溶物を綿栓濾過して除き、濃縮乾固して467 mgの粗生成物を得た。この粗生成物を水50 mL溶液とし、CM-セファデックス C-25カラム (0.005M アンモニア水で平衡化、50 mL)に添加した。カラムは0.005M アンモニア水 100 mLで洗浄し、0.05 M (250 mL) から0.5 M (500 mL) 、さらには0.75 M (500 mL) のアンモニア水で溶出した。相当する画分を濃縮し、表題化合物:2−ヒドロキシアルベカシン39.1 mgを得た。
1H−NMR (26%ND3-D2O) : δ5.13 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.03 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.16 (dd, 1H, J = 4, 9.5 Hz), 3.98 (m, 1H), 3.83 - 3.90 (m, 2H), 3.65 - 3.77 (m, 4H), 3.37 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.34 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.32 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.25 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.97 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.86 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.82 (m, 1H), 2.70 - 2.78 (m, 2H), 2.65 (dd, 1H, J = 5, 13 Hz), 2.62 (dd, 1H, J = 7, 13 Hz), 1.86 - 1.96 (m, 1H), 1.69 -1.80 (m, 3H), 1.61 (dq, 1H, J = 4, 13, 13, 13 Hz), 1.37 (dq, 1H, J = 4, 13, 13, 13 Hz)。
13C−NMR (26%ND3-D2O) : δ177.84, 102.09, 98.99, 83.65, 78.17, 75.41, 72.87, 72.23, 71.71, 71.28, 70.45, 69.81, 60.79, 56.60, 56.15, 54.88, 50.71, 46.02, 38.26, 37.23, 28.39, 26.94。
実施例2
2−ヒドロキシアルベカシン2.5硫酸塩・3水和物
Figure 0005160419
実施例1の製造工程1−14で得た、式(I)で表される化合物(2−ヒドロキシアルベカシン)126.8 mgを水溶液とし、0.1M 硫酸でpH 7.0に調製し、凍結乾燥して表題化合物の2.5硫酸塩(3水和物)147.3 mgを得た。
Calcd. for C22H44N6O11・2.5H2SO4・3H2O. C, 30.45; H, 6.39; N, 9.67. Found, C, 30.41; H, 6.45; N, 9.46.
実施例3:2−ヒドロキシアルベカシンの製造
Figure 0005160419
製造工程3−1
1,3,2’,6’−テトラ−N−ベンジルオキシカルボニル−3’,4’−ジデオキシ−2−ヒドロキシネアミン
Figure 0005160419
A法:製造工程1−6で得た化合物(16.5g, 38.3 mmol:2炭酸塩として計算)を水(83 ml)に溶解し、ジメトキシエタン (165 ml )を加え攪拌後、N-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド(66.8g, 268mmol)を加えた後、トリエチルアミン(56.0ml, 402mmol)を加え一晩攪拌した(発熱45℃くらいまで)。反応液に酢酸エチル(490 ml)、水(83 mL)を加え分液操作を行い、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(247 mL)、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(247 mL)の順で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過後、減圧濃縮した。得られた残渣(フォーム状)にメタノール(133 ml)を加え60℃に加温した水浴上で攪拌したところ、結晶の析出がみられたため、室温で一晩攪拌(スラリー洗)した。析出した結晶を濾取、40℃で一晩減圧乾燥し表題化合物を得た(収量33.8 g、定量的)。
B法:製造工程1−6で得た化合物(303 g, 2炭酸塩として704 mmol)を水(1.5 L)に溶解し、1,2−ジメトキシエタン(3.0 L)を加えた。N-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド(1229 g, 4.93 mol, 7.0 eq.)を加えた後、トリエチルアミン(1013 mL, 7.40 mol, 10.5 eq.)を加え一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(9.1 L)および水(1.5 L)を加え分液し、水層を酢酸エチル:1,2−ジメトキシエタン= 3:1(1.8 L)で再抽出した。得られた有機層を合わせ、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(4.6 L)で1回、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(4.6 L)で1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣にメタノール(2.4 L)を加え室温で一晩攪拌した。析出した結晶をろ過し表題の化合物を得た。収量619.1 g(734 mmol)。収率104 %。
APIMS: m/z 843[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ7.73(d,1H,J =6.9Hz),7.12-7.56(m,22H),6.82-6.95(m,1H),5.67 (d, 1H, J = 2.9 Hz), 5.12-5.31 (m, 8H), 4.26-4.40 (m, 1H), 3.90-4.30 (m, 7H), 3.35-3.50 (m, 2H), 1.85-2.01 (m, 2H), 1.43-1.65 (m, 2H)。
製造工程3−2
1,3,2’,6’−テトラ−N−ベンジルオキシカルボニル−5,6−O−シクロヘキシリデン−3’,4’−ジデオキシ−2−ヒドロキシネアミン
Figure 0005160419
A法:製造工程3−1で得た化合物(2.0 g, 2.4 mmol)をジメトキシエタン(40ml)に溶解し、1,1-ジメトキシシクロヘキサン(0.54 mL, 3.56 mmol)、ピリジニウム p-トルエンスルホネート(PPTS)(0.060g, 0.24mmol)を加え、モレキュラーシーブス 5A 1/16 (30 g, 40 mL)を入れた滴下ロートの上にジムロートコンデンサーを付けた装置を用いて、オイルバス110℃で2時間攪拌した (内温85℃)。反応液に酢酸エチル(40ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)を加えた後分液操作を行い、有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜1:3、クロロホルム:メタノール=9:1)にて精製し、表題化合物を得た(収量1.75 g, 1.89mmol、収率80%)。
B法:製造工程3−1で得た化合物(150 g, 178 mmol)を1,2−ジメトキシエタン(3.0 L)に懸濁させ、1,1−ジメトキシシクロヘキサン(38.5 g, 267 mmol, 1.5 eq.)およびピリジニウム p−トルエンスルホネート(4.47 g, 17.8 mmol, 0.1 eq.)を加え加熱し、モレキュラーシーブス 5A (1/16) 1.5 kgを通して4時間還流させた。酢酸エチル(3 L)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(4.6 L)で1回、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(3 L)で1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。同様の反応をさらに3回実施した。合わせた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製して表題の化合物を得た。展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル= 2:1→1:1→1:2→1:3。収量557.93 g(604 mmol)。収率85 %。
APIMS: m/z 923[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ7.96(d,1H,J = 6.2Hz),7.68(d,1H,J=6.8Hz),
7.22 - 7.57 (m, 20H), 6.75-7.05(m,2H), 5.57 (s, 1H),5.12 - 5.35 (m, 8H), 3.96 - 4.45 (m, 6H), 3.92 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.79 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.30 - 3.47 (m, 2H), 1.77 - 2.00 (m, 2H),1.45 - 1.70 (m, 10H), 1.16 - 1.35 (m, 2H)。
製造工程3−3
2−ベンジルオキシ−1,3,2’,6’−テトラ−N−ベンジルオキシカルボニル−5,6−O−シクロヘキシリデン−3’,4’−ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
A法:
製造工程3−2で得た化合物(4.970g 5.38mmol)にテトラヒドロフラン(99ml)を加え、内温4℃で水素化ナトリウム Dispersion in Paraffin Liquid 60%(0.26g 6.50mmol)、臭化ベンジル(1.15ml 9.67mmol)を加え、内温7〜8℃で21時間攪拌した。内温4℃で飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)を加えて、pH7にした。酢酸エチル 100ml、水50mlで分液した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=3:1)にて精製し、表題化合物を得た(収量4.492g、 4.43mmol、収率83%)。
B法:製造工程3−2で得た化合物(396 g, 429 mmol)をテトラヒドロフラン(8 L)およびN,N−ジメチルホルムアミド(158 mL)の混合溶液に溶解し、5℃に冷却した。水素化ナトリウム(Dispersion in Paraffin Liquid, 60%; 20.6 g, 515 mmol, 1.2 eq.)、臭化ベンジル(91.8 mL, 772 mmol, 1.8 eq.)を加え、同温度で6時間攪拌した。10% 塩化アンモニウム水溶液(8 L)を加えて、反応を停止させた後、酢酸エチル(8 L)で抽出した。有機層を20%食塩水(8 L)で1回、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(8 L)で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し表題の化合物を得た。展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル = 1:1→1:3。収量320.24 g(316 mmol)。収率74 %。
APIMS: m/z 1014[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ8.08-8.16(m,1H), 7.88-7.96(m,1H),7.10 - 7.48 (m,25H), 6.70-6.95(m,2H),5.53 (s, 1H),
5.15 - 5.46 (m, 8H), 4.91 (AB, 2H, Jgem = 11 Hz), 4.40-4.51 (m, 1H),
4.20 - 4.35 (m, 2H), 3.93-4.16 (m, 4H), 3.72 (t, 1H, J = 10, 10 Hz),
3.32-3.50 (m, 2H), 1.77-2.00 (m, 2H), 1.45 -1.72 (m, 10H) , 1.15 -1.35 (m, 2H)。
製造工程3−4
2−ベンジルオキシ−1,3,2’,6’−テトラ−N−ベンジルオキシカルボニル−3’,4’−ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
A法:製造工程3−3で得た化合物(22.75 g, 22.5 mmol)をクロロホルム(460 mL)とメタノール(46 mL)の混合溶液に溶解し、7 °Cに冷却した。上記溶液に90 % トリフルオロ酢酸(46 mL)を加え、室温にて2時間攪拌した。減圧下にて溶媒を留去した後、残渣にメタノール(460 mL)を加え、2時間スラリー洗した後、濾過して表題化合物を得た(収量19.47 g、0.9 mmol、収率93 %)。
B法:製造工程3−3で得た化合物(376 g, 371 mmol)をクロロホルム(7.5 L)とメタノール(750 mL)の混合溶液に溶解し、10°Cに冷却した。90 % トリフルオロ酢酸(750 mL)を加え、20℃にて3時間20分攪拌した。減圧下にて溶媒を留去した後、残渣にメタノール(7.5 L)を加え、一晩スラリー攪拌した後、ろ過して表題の化合物を得た。収量313 g(335 mmol)。収率90 %。
APIMS: m/z 933[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 7.86(d, 1H, J = 6.6 Hz), 7.62 - 7.70 (m, 1H),7.10 -7.55 (m, 26H), 6.80-6.95 (m, 1H), 5.64 (d, 1H, J= 2.9 Hz),
5.13 - 5.37 (m, 8H), 4.91 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.29-4.37 (m, 3H),
3.90 - 4.17 (m, 3H), 4.02 (dd, 1H, J = 9.1, 10 Hz), 3.94 (dd, 1H, J = 8.8, 9.0 Hz), 3.92-3.52 (m, 2H), 1.86-2.04 (m, 2H), 1.47 -1.66 (m, 2H)。
製造工程3−5
2−ベンジルオキシ−3,2’,6’−トリ−N−ベンジルオキシカルボニル−1,6−N,O−カルボニル−3’,4’−ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
A法:製造工程3−4で得た化合物(19.291 g, 20.7 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(390 mL)に溶解し、3 °Cに冷却した。水素化ナトリウム(60 %, in oil; 4.968 g, 0.124 mol)を加え、同温度にて1.5時間攪拌した。氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液(400 mL)を加えてpH 7程度とし、酢酸エチル(800 mL)と飽和塩化アンモニウム水溶液(400 mL)を加えて攪拌した後、分液した。有機層を5 % 塩化アンモニウム水溶液(800 mL)で2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣にメタノール(400 mL)を加え、種結晶を加えて緩やかに攪拌しながら目的物を結晶化させた後、濾過して表題化合物を得た。母液を減圧下にて濃縮し、メタノール / ジイソプロピルエーテル(1/1; 100 mL)のスラリー洗より、さらに表題化合物を得た(収量15.70 g、19.0 mmol、収率92 %)。
B法:製造工程3−4で得た化合物(293 g, 314 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5.9 L)に溶解し、3 °Cに冷却した。水素化ナトリウム(Dispersion in Paraffin Liquid, 60%; 75.4 g, 1.88 mol, 6.0 eq.)を加え、同温度にて1時間攪拌した。氷冷下、20%塩化アンモニウム水溶液(12 L)と酢酸エチル(5 L)の2層溶液に激しく攪拌しながら反応混合物を投入し、さらに酢酸エチル(7 L)を加えて攪拌後、分液した。有機層を5 % 塩化アンモニウム水溶液(12 L)で2回洗浄した後、、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣にメタノール(5.9 L)を加えて、一晩スラリー攪拌した後、ろ過して表題の化合物を得た。収量248 g(301 mmol)。収率95 %。
APIMS: m/z 825[M+H]+
1H−NMR(Pyridine-d5): δ8.80(s,1H), 8.67(s,1H), 8.17-8.24(m,1H), 7.75-7.53(m,1H),7.12 - 7.53 (m, 20H), 6.93-7.10(m,1H),5.22 (d, 1H, J = 3.1 Hz), 5.11-5.39 (m, 6H), 4.88 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 3.95-4.38 (m, 7H), 3.73 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.38-3.53 (m, 2H), 1.77-1.95 (m, 2H), 1.45-1.72 (m, 2H)。
製造工程3−6
2−ベンジルオキシ−3,2’,6’−トリ−N−ベンジルオキシカルボニル−3’,4’−ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
A法:製造工程3−5で得た化合物(822 mg, 0.997 mmol)を1,4-ジオキサン(25 mL)と水(25 mL)の混液に溶解し、炭酸ナトリウム(127 mg, 1.20 mmol)を加え、80 °Cにて5時間攪拌した。反応混合物を冷却し、クロロホルム(50 mL)で1回、クロロホルム(25 mL)とメタノール(25 mL)の混液で1回抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(16 mL)に溶解し、種結晶を加え緩やかに攪拌しながら目的物を結晶化させた後、濾過して化合物7を得た。母液を減圧下にて濃縮し、酢酸エチル / ジイソプロピルエーテル(1/1; 4 mL)のスラリー洗より、さらに表題化合物を得た(収量617 mg、0.772 mmol、収率77 %)。
B法:製造工程3−5で得た化合物(228 g, 276 mmol)を1,4−ジオキサン(6.8 L)と水(6.8 L)の混液に溶解し、炭酸ナトリウム(29.30 g, 276 mmol, 1.0 eq.)を加え、80 °Cにて6時間攪拌した。反応混合物を冷却した後、食塩(1.37 kg)を溶解させ、クロロホルム(13.7 L)で抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下にて溶媒を留去して表題の化合物を得た。収量157.87 g(198 mmol)。収率71 %。
FABMS: m/z 799[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 7.10 - 7.60 (m, 22H), 6.65-6.90(m,1H), 5.66 (d, 1H, J = 2.9 Hz), 5.34 (s, 2H), 5.24 (ABq, 2H, Jgem = 13 Hz), 5.21 (ABq, 2H, Jgem = 13 Hz), 4.97 (ABq, 2H, Jgem = 11 Hz), 3.64-4.36 (m, 5H), 3.89 (t, 1H, J = 9.0, 9.0 Hz), 3.54 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.39-3.50 (m, 2H), 3.07 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 1.87-2.02 (m, 2H), 1.45-1.65 (m, 2H)。
製造工程3−7
1−N−[(S)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ベンジルオキシブチリル]−2−ベンジルオキシ−3,2’,6’−トリ−N−ベンジルオキシカルボニル−3’,4’−ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
A法:参考例1で合成した(S)-2-ベンジルオキシ-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル酸(9.065 g, 26.4 mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、2 °Cに冷却した。N-ヒドロキシサクシイミド(3.038 g, 26.4 mmol)とジシクロヘキシルカルボジイミド(5.447 g, 26.4 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌し、不溶物を濾過して、活性エステル溶液とした。製造工程3−6で得た化合物(10.552 g, 13.2 mmol)をテトラヒドロフラン(210 mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.7 mL, 27 mmol)と上記活性エステル溶液を加え、50 °Cにて3.5時間攪拌した。クロロホルム(800 mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(800 mL)で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : 酢酸エチル = 1:1 → クロロホルム:メタノール= 30:1 → 20:1)で精製し、表題化合物を得た(収量11.352 g、10.1 mmol、収率76 %)。
B法:参考例1で合成した(S)-2-ベンジルオキシ-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル酸(101.78 g, 296 mmol, 1.5 eq.)をテトラヒドロフラン(2.04 L)に溶解し、3.4 ℃に冷却した。N-ヒドロキシサクシイミド(37.53 g, 326 mmol, 1.65 eq.)とジシクロヘキシルカルボジイミド(67.28 g, 326 mmol, 1.65 eq.)を加え、25℃にて3時間攪拌した後、不溶物を濾過して、活性エステル溶液とした。製造工程3−6で得た化合物(157.87 g, 198 mmol)をテトラヒドロフラン(3.16 L)に溶解し、トリエチルアミン(41.34 mL, 296 mmol, 1.5 eq.)と上記活性エステル溶液を加え、53 ℃にて4.5時間攪拌した。クロロホルム(12.63 L)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(12.63 L)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た。展開溶媒 クロロホルム:アセトン=3.5:1 → 3:1 → クロロホルム:メタノール= 30:1 → 20:1。収量158.45 g(140 mmol)。収率71 %。
LCMS: m/z 1124[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 8.15(d, 1H, J = 8.3 Hz), 7.60-7.72 (m, 1H), 7.10 - 7.55 (m, 32H), 6.83-7.00(m,1H), 5.65 (d, 1H, J = 2.9 Hz), 5.12-5.36 (m, 8H), 4.98 (ABq, 2H, Jgem = 11,11 Hz), 4.60 (ABq, 2H, Jgem = 12,12 Hz), 3.90-4.49 (m, 8H), 4.08 (t, 1H, J = 9.8, 9.8 Hz), 3.38-3.70 (m, 4H), 2.20-2.36 (m, 2H), 1.85-2.01 (m, 2H), 1.45-1.65 (m, 2H)。
製造工程3−8
4”,6”-ジ-O-アセチル-3”-アジド-2”, 2”’-ジ-O-ベンジル-1,3,2’,6’-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-3”-デオキシ-2-ヒドロキシルアルベカシン
Figure 0005160419
減圧下に2時間乾燥させた、製造工程3−7で得られた化合物(11.249 g, 10.0 mmol)および4,6-ジ-O-アセチル-3-アジド-2-O-ベンジル-1,3-ジデオキシ-1-フェニルチオ-α-D-グルコピラノース(9.440 g, 20.0 mmol)を塩化メチレン(225 mL)に溶解し、減圧下に2時間乾燥させたモレキュラーシーブス4A(powder, 33.7 g)を加え、アルゴン雰囲気下室温にて1時間攪拌した。反応容器を遮光し、-20°Cに冷却した後、N-ヨードスクシンイミド(10.811 g, 48.1 mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(178 mL, 2.01 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。N-ヨードスクシンイミド(5.405 g, 24.0 mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(88 mL, 0.99 mmol)を加え、室温にてさらに2時間攪拌した後、氷冷下、トリエチルアミン(431 mL, 3.09 mmol)を加え反応を停止した。不溶物を濾過した後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500 mL)で1回10 % チオ硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : アセトン = 10:1 → :/1 → クロロホルム : メタノール = 10:1)で精製し、表題化合物を得た(収量9.388 g、6.32 mmol、収率63 %)。なお、未反応の製造工程3−7で得られた化合物を3.16 g(2.81 mmol)回収した。
LCMS: m/z 1485[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 8.30 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.75-7.83 ( m, 1H),7.20 - 7.67 (m, 36H), 6.92-7.05 ( m, 1H), 6.75-6.90 ( m, 1H),
5.92 (d, 1H, J = 3.4 Hz), 5.65 (d, 1H, J = 2.9 Hz), 4.94 - 5.35 (m, 12H),
4.62-4.76 (m, 4H), 4.35-4.50 (m, 3H), 3.92-4.35 (m, 9H), 3.71 (dd, 1H, J = 3.4, 10 Hz), 3.34-3.62 (m, 4H), 2.18-2.43 (m, 2H), 2.00 (s, 3H), 1.99 (s, 3H), 1.80-1.93 (m, 2H), 1.43-1.65 (m, 2H)。
製造工程3−9
3”-アジド-2”, 2”’-ジ-O-ベンジル-1,3,2’,6’-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-3”-デオキシ-2-ヒドロキシルアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程3−8で得られた化合物(8.819 g, 5.94 mmol)をクロロホルム(180 mL)とメタノール(90 mL)の混液に溶解し、0.5M ナトリウムメトキシド(メタノール溶液, 3.6 mL, 1.8 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。酢酸(0.14 mL, 2.4 mmol)を加え、飽和炭酸ナトリウム水溶液(250 mL)で洗浄した。水層をクロロホルム(200 mL)で再抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 30:1)で精製し、表題化合物を得た(収量7.263 g、5.18 mmol、収率87 %)。
LCMS: m/z 1401[M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 8.11 (d, 1H, J = 8.3 Hz), 7.50-7.62 (m, 1H),7.10 - 7.58 (m, 35H), 6.96-7.10 (m, 1H), 6.80-6.96 (m, 1H), 6.14-6.23 (m, 1H), 5.50-5.65 (m, 3H), 5.12 - 5.33 (m, 8H), 4.91 (ABq, 2H, Jgem = 11, 11 Hz), 4.83 (ABq, 2H, Jgem = 12, 12 Hz), 4.58 (ABq, 2H, Jgem = 12, 12 Hz), 3.85-4.51 (m, 14H), 3.37-3.64 (m, 5H),2.20-2.42 (m, 2H), 1.80-1.95 (m, 2H), 1.45-1.65 (m, 2H)。
製造工程3−10
2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程3−9で得られた化合物(154mg, 0.110mmol)を1,4-ジオキサン:水:1N 塩酸=40:19:1の溶液3mlに溶解し、pH1.53として、パラジウムブラック粉末(154mg)加え、水素雰囲気下、激しく攪拌した。3時間後に反応系のpHが8.50となったので、1N 塩酸(500μl)加え、pH1.68として、H2雰囲気下、激しく15時間攪拌した。パラジウムブラック粉末を綿濾過にて濾去し、触媒を水で洗い、濾液と洗液を合わせて濃縮乾固した。水 10ml溶液としてBio Rex 70カラム(0.005M アンモニア水で平衡化)で精製し、表題化合物を得た(収量51.1mg, 0.079mmol、収率72%)。
LCMS: m/z 569[M+H]+
1H−NMR (26%ND3-D2O) : δ5.13 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.03 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.16 (dd, 1H, J = 4, 9.5 Hz), 3.98 (m, 1H), 3.83 - 3.90 (m, 2H), 3.65 - 3.77 (m, 4H), 3.37 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.34 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.32 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.25 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.97 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.86 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.82 (m, 1H), 2.70 - 2.78 (m, 2H), 2.65 (dd, 1H, J = 5, 13 Hz), 2.62 (dd, 1H, J = 7, 13 Hz), 1.86 - 1.96 (m, 1H), 1.69 -1.80 (m, 3H), 1.61 (dq, 1H, J = 4, 13, 13, 13 Hz), 1.37 (dq, 1H, J = 4, 13, 13, 13 Hz)。
実施例4
2−ヒドロキシアルベカシンの製造
Figure 0005160419
製造工程4−1
3-アジド-2-O-ベンジル-3-デオキシ-1-チオフェニル-α-D-グルコピラノース
Figure 0005160419
A法:製造工程1−5bで得た上記化合物 (2.67 g) に0.13 % ナトリウムメトキシド/メタノール溶液 40.5 ml, クロロホルム 13.5 mlを加え、室温で1.5時間反応させた。Dowex 50W X2 (H+ form, メタノールで置換) を加えて中和し (pH 6~7)、レジンを濾去してメタノール (4ml x 5) で洗浄した。濾液と洗液を合わせて濃縮乾固し、粗生成物 (2.193 g) を定量的に得た。
B法:製造工程1−5bで得た上記化合物 (26.0 g) をメタノール 260 mlに懸濁させた後、0.5 M ナトリウムメトキシド/メタノール溶液 33.3 mlを加えた。室温にて30分反応させた後、酢酸1 mlを滴下した。反応液を濃縮乾固し、粗生成物を得、そのまま次の反応に用いた。
ESIMS: m/z 388 [M+H]+
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.28 - 7.47 (m, 10H), 5.56 (d, 1H, J = 4.6 Hz), 4.68 - 4.79 (ABq, 2H, Jgem = 11.7, 12.3 Hz), 4.21 (dt, 1H, J = 3.9, 9.7 Hz), 3.70-3.81 (m, 4H), 3.45 (t, 1H, J = 9.3, 9.5 Hz)。
製造工程4−2
2-O-ベンジル-3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,3-ジデオキシ-1-フェニルチオ-α-D-グルコピラノース
Figure 0005160419
A法:製造工程4−1のA法で得た化合物 (2.19 g) を無水テトラヒドロフラン 44 ml (20 v/w) に溶解し、トリフェニルホスフィン 7.43 g (5倍 mol) を加え、室温で反応させた。18.5時間後、水0.71 ml (7倍 mol)、N-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド(1.83 g、1.3倍 mol)、トリエチルアミン 2.37 ml (3倍 mol) を加え、室温で攪拌した。2.5時間後濃縮乾固し、12.6 gの粗生成物を得た。
B法:製造工程4−1のB法で得た化合物 (約22.0 g) をテトラヒドロフラン/水 (1:1)の混液 550 ml (10 v/mol)に溶解し、トリフェニルホスフィン 36.1 g (2.5倍 mol) を加え、室温で反応させた。2時間後、N-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド17.84 g (1.3倍 mol)、トリエチルアミン 10 ml (1.3倍 mol)を加え、室温で攪拌した。2.5時間後濃縮乾固し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄することにより 23.7 gの粗生成物を得た。3工程収率87%。
APIMS: m/z 496 [M+H]+
1H−NMR (DMSO) : δ 7.52 (dt, 2H, J = 1.5, 7.0 Hz), 7.23 - 7.36 (m, 13 H), 5.78 (d, 1H, J = 4.9 Hz), 5.18 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 4.97 - 5.12 (ABq, 2H, Jgem = 12.7, 12.9 Hz), 4.48 - 4.71 (ABq, 2H, Jgem = 12.2 Hz), 4.55 (t, 1H, J = 5.8 Hz), 3.91 (m, 1H), 3.71 (dd, 1H, J = 5.1, 10.7 Hz), 3.53 (m, 2H)。
製造工程4−3
4,6-ジ-O-アセチル-2-O-ベンジル-3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,3-ジデオキシ-1-フェニルチオ-α-D-グルコピラノース
Figure 0005160419
A法:製造工程4−2のA法で得られた粗生成物 (12.61 g) を無水化した後、無水ピリジン56 mlに溶解し、氷冷下に無水酢酸 5.3 ml (10倍 mol)を加え、室温で16時間反応させた。メタノール 4.5 ml (無水酢酸の2倍 mol)を加え、室温で30分放置した後、濃縮乾固した (トルエン 共沸3回)。さらに、クロロホルム 330mlを加え、飽和重曹水 (160ml x 3)、5 %KHSO4水 (160 ml x 3)、蒸留水 (160 ml x 1)で順次洗浄し、芒硝乾燥、濃縮乾固して13.3 gの粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した後、クロロホルム/ヘキサンで結晶化し3.19 gの目的物を結晶として得た。収率97%
B法:製造工程4−2のB法で得られた粗生成物の一部 (4.93 g) を無水化した後、ピリジン50 ml (10 v/w) に溶解し、無水酢酸25 ml (5 v/w)を加え、室温で3時間反応させた。氷冷下メタノール 25 ml (5 v/w) を加え、室温で30分放置した。次いでクロロホルム 150 mlを加えた、水 (150ml x 1)、2.5N塩酸 (150ml x 1)、0.5N塩酸 (150ml x 1)、飽和重曹水 (150ml x 1) で順次洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥、濃縮乾固し、酢酸エチル/ヘキサンで結晶化することで5.39 gの目的物を結晶として得た。収率94%。
FABMS: m/z 580 [M+H]+
1H−NMR (CDCl3) : δ 7.46-7.49 (m, 2H), 7.26 - 7.36 (m, 13 H), 5.67 (d, 1H, J = 5.4 Hz), 5.12 (bs, 2H), 4.89 (t, 1H, J = 9.9, 10.3 Hz), 4.74-4.50 (ABq, 2H, Jgem = 12.2 Hz), 4.50-4.56 (m, 2H), 4.26 (dd, 1H, J = 5.4, 12.2 Hz), 4.07 (dd, 1H, J = 9.7, 10.3 Hz), 3.96 (dd, 1H, J = 2.2, 12.2 Hz), 3.77 (bs, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.94 (s, 3H)。
製造工程4−4
4”,6”-ジ-O-アセチル-2”, 2”’-ジ-O-ベンジル-2-ヒドロキシル-3,2’,6’,3"-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニルアルベカシン
Figure 0005160419
A法:減圧下に2時間乾燥させた製造工程3−7で得られた化合物(2.401 g, 2.14 mmol)および4,6-ジ-O-アセチル-2-O-ベンジル-3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,3-ジデオキシ-1-フェニルチオ-α-D-グルコピラノース(1.490 g,2.57 mmol)を塩化メチレン(48 mL)に溶解し、減圧下に2時間乾燥させたモレキュラーシーブス 4A(powder, 7.20 g)を加え、アルゴン雰囲気下室温にて1時間攪拌した。反応容器を遮光し、-20°Cに冷却した後、N-ヨードスクシンイミド(1.390 g, 6.18mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(38mL, 0.43 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。N-ヨードスクシンイミド(0.700 g, 3.09 mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(19mL, 0.22 mmol)を加え、室温にてさらに2時間攪拌した後、氷冷下、トリエチルアミン(90 mL, 0.65mmol)を加え反応を停止した。不溶物を濾過した後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(120 mL)で1回10 % チオ硫酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : アセトン = 10:1 → 7:1 → クロロホルム: メタノール = 10:1)で精製し、表題化合物を得た(収量2.350 g、1.47 mmol、収率69%)。
B法:減圧下に一晩乾燥させた製造工程3−7で得られた化合物(70.0 g, 62.3 mmol)および4,6-ジ-O-アセチル-2-O-ベンジル-3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,3-ジデオキシ-1-フェニルチオ-α-D-グルコピラノース(43.3 g, 74.7 mmol, 1.2 eq.)と減圧下に一晩乾燥させたモレキュラーシーブス 4A(powder, 210 g)にジクロロメタン(1.4 L)を加え、窒素雰囲気下室温にて1時間攪拌した。-15℃に冷却した後、N-ヨードスクシンイミド(67.2 g, 299 mmol, 4.8 eq.)およびトリフルオロメタンスルホン酸(1.1 mL, 12.5 mmol, 0.2 eq.)を加え、遮光下-10℃にて50分攪拌した。N-ヨードスクシンイミド(33.6 g, 149 mmol, 2.4 eq.)およびトリフルオロメタンスルホン酸(0.55 mL, 6.23 mmol, 0.1 eq.)を追加し、-10℃にてさらに50分攪拌した後、トリエチルアミン(3.47 mL, 24.9 mmol, 0.4 eq.)を加え反応を停止した。不溶物を濾過した後(クロロホルム1.4 Lで洗浄)、有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(2.8 L)で1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(2.8 L)で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し表題の化合物を得た。展開溶媒 クロロホルム:アセトン=7/1 → 5/1。収量134.11 g(84.2 mmol)。収率68 %。
LCMS: m/z 1593 [M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 8.22 (d, 1H, J = 3.9 Hz), 7.85 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.67-7.77 (m, 1H), 7.13 - 7.56 (m, 40H), 7.05-7.15 (m, 1H),
6.92-7.03 (m, 2H), 6.23-6.38(m,1H), 5.82 (d, 1H, J = 3.2 Hz), 5.62 (s, 1H),5.40 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 5.12 - 5.35 (m, 10H), 4.87(ABq, 2H, J = 12,12 Hz),4.95 (ABq, 2H, J = 11 Hz), 4.67 (q, 1H, J = 10, 10, 10 Hz), 4.60 (ABq, 2H, J = 12,12 Hz), 3.92-4.58 (m, 13H), 3.37-3.61 (m, 4H), 2.18-2.45 (m, 2H), 2.00 (s, 3H), 1.87 (s, 3H), 1.82-1.96 (m, 2H), 1.45-1.68 (m, 2H)。
製造工程4−5
2”, 2”’-ジ-O-ベンジル-3”-デオキシ-2-ヒドロキシル-3,2’,6’3"-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニルアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程4−4で得られた化合物(0.6422 g, 0.40 mmol)をクロロホルム(12.8mL)とメタノール(6.4mL)の混液に溶解し、0.5M ナトリウムメトキシド(メタノール溶液, 0.26 mL,0.13 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。酢酸(7.4μL, 0.13 mmol)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40 mL)で洗浄した。水層をクロロホルム(40 mL)で再抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム :メタノール= 30:1)で精製し、表題化合物を得た(収量0.5798g、0.38 mmol、収率95%)。
LCMS: m/z 1509 [M+H]+
1H−NMR (Pyridine-d5) : δ 8.09 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.60-7.70 (m, 1H),7.57 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 7.15-7.55 (m, 40H), 6.70-7.10 (m, 2H), 6.65-6.75 (m, 1H), 6.04 (s, 1H), 5.47-5.58 (m, 3H), 5.15 - 5.35 (m, 10H), 4.93 (ABq, 2H, Jgem = 11, 11 Hz), 4.79 (ABq, 2H, Jgem = 12, 12 Hz), 4.61 (ABq, 2H, Jgem = 12, 12 Hz), 4.05-4.59 (m, 13H), 3.90-3.98 (m, 2H), 3.38 -3.60 (m, 4H), 2.19-2.48 (m, 2H), 1.85-1.95 (m, 2H), 1.43-1.62 (m, 2H)。
製造工程4−6
2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程4−5で得られた化合物(290.0mg, 0.192mmol)を1,4-ジオキサン/水/1N 塩酸=40/19/1の溶液6mlに溶解し、pH1.54として、パラジウムブラック粉末(145mg)加え、水素雰囲気下、激しく攪拌した。2時間後に反応系のpHが8.50となったので、1N 塩酸(860μl)加え、pH1.68として、水素雰囲気下、激しく39時間攪拌した。パラジウムブラック粉末を綿濾過にて濾去し、触媒をwaterで洗い、濾液と洗液を合わせて濃縮乾固した。水 10ml溶液としてAmberliteCG-50カラム(0.005M NH4OHで平衡化)にて精製し、表題化合物を得た(収量0.1165g、収率72%)。
LCMS: m/z 569[M+H]+
1H−NMR (26%ND3-D2O) : δ5.13 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.03 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.16 (dd, 1H, J = 4, 9.5 Hz), 3.98 (m, 1H), 3.83 - 3.90 (m, 2H), 3.65 - 3.77 (m, 4H), 3.37 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.34 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.32 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.25 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.97 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.86 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.82 (m, 1H), 2.70 - 2.78 (m, 2H), 2.65 (dd, 1H, J = 5, 13 Hz), 2.62 (dd, 1H, J = 7, 13 Hz), 1.86 - 1.96 (m, 1H), 1.69 -1.80 (m, 3H), 1.61 (dq, 1H, J = 4, 13, 13, 13 Hz), 1.37 (dq, 1H, J = 4, 13, 13, 13 Hz)。
実施例5
1-N-[(S)-3-アミノ-2-ヒドロキシプロピオニル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程5−1
1-N-[(S)-2-アセトキシ-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニルプロピオニル]-2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
参考例2で得た(S)-2-アセトキシ-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニルプロパン酸21.2mgと実施例3の製造工程3−6で調製した2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン43.2mg をテトラヒドロフラン 0.6 mL に溶解し、2-プロパノール 1.3mL、水0.1mL、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルフォリニウムクロリド (DMT-MM) 22.4mg を加え室温で 1 時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、クロロホルム 20 mL を加え、飽和重曹水 15mL で 1 回、水 15mL で 3 回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (3g, クロロホルム → クロロホルム : メタノール = → 100 : 1 → 100 : 5 → 10 : 1)で精製し、表題化合物 43.0mg (収率75%) を得た。
Rf値:0.57 (クロロホルム:メタノール= 10 : 1)
ESIMS: m/z 1084 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ9.53 (d, 1H, J = 6.5 Hz), 8.08 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.68 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 7.49 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.21-7.45 (m, 26H), 5.72 (d, 1H, J = 5.8 Hz), 5.44 (d, 1H, J = 12.3 Hz), 5.39 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 5.22-5.37 (m, 7H), 5.17 (d, 1H, J = 12.0 Hz), 5.02 (d, 1H, J = 10.5 Hz), 4.59 (br, 1H), 4.43 (dd, 1H, J = 8.9, 9.3 Hz), 4.29-4.39 (m, 3H), 4.19-4.22 (m, 2H), 4.08 (dd, 1H, J = 7.9, 9.3 Hz), 4.00-4.06 (m, 2H), 3.58-3.62 (m, 1H), 3.50-3.53 (m, 1H), 2.01 (br, 2H), 1.75 (s, 3H), 1.62 (br, 2H)
製造工程 5−2
1-N-[(S)-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシプロピオニル]-2,2”-ジ-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシ
Figure 0005160419
製造工程5−1で得た化合物 225mg を塩化メチレン 7.0mL に溶解し、実施例4の製造工程4−3で得た化合物246mg とモレキュラーシーブス 4A 粉末 675mg を加え、室温で 1 時間撹拌した。-20℃ に冷却し N-ヨードスクシンイミド 238mg、トリフルオロメタンスルホン酸 5.5μL を加え、遮光し室温で 3 時間撹拌した。氷冷下、トリエチルアミン 55μL を加え、反応溶液をセライト濾過し、不溶物をクロロホルム30mL で洗った。得られた溶液を飽和重曹水 20mL で 1 回、10% チオ硫酸ナトリウム水溶液 15mL で 2 回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (16 g, クロロホルム : 酢酸エチル = 30 : 1 → 20 : 1 → クロロホルム : メタノール = 20 : 1 → 10 : 1) で精製し、目的物 4”,6”-ジ-O-アセチル-1-N-[(S)-2-アセトキシ-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニルプロピオニル]-2,2”-ジ-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシンを含む粗生成物320mg を得た。
Rf値:0.56 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3) : 目的物
ESIMS: m/z 1553 [M+Na]+ : 目的物
上記粗生成物 320mg をメタノール 6.0mL に溶解させ、氷冷下に水素化ホウ素ナトリウム 7.1mg を加え、室温にて 1 時間攪拌した。氷冷下にアセトン 0.5mL を加え、室温で 15 分攪拌した後クロロホルム 30mL で希釈した。水 20mL を加え分液し、有機層を芒硝乾燥後に濃縮乾固する事で粗生成物 (4”,6”-ジ-O-アセチル-1-N-[(S)-2-アセトキシ-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニルプロピオニル]-2,2”-ジ-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン) 272mg を得た。
Rf値:0.56 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
ESIMS: m/z 1553 [M+Na]+
上記粗生成物272mgをクロロホルム 5.4mL とメタノール 2.7mL に溶解させ、氷冷下に 28% ナトリウムメトキシド-メタノール溶液 9μLを加え、室温で 2 時攪拌した。氷冷下に酢酸 0.1mL を加え、クロロホルム 20mL で希釈した後、飽和重曹水 10mL で洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20g, クロロホルム → クロロホルム : メタノール = 99 : 1 → 97 : 3)で精製し、表題化合物 141mg (収率47%) を得た。
Rf値:0.18 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
1H−NMR(pyridine-d5) : δ8.81 (d, 1H, J = 6.6 Hz), 8.40 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 8.31 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.91 (br, 1H), 7.65 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.22-7.51 (m, 36H), 5.78 (d, 1H, J = 5.8 Hz), 5.73 (d, 1H, J = 6.1 Hz), 5.44 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 5.39 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 5.18-5.38 (m, 10H), 5.11 (m, 1H),5.07 (d, 1H, J = 10.5 Hz), 5.01 (d, 1H, J = 11.8 Hz), 4.94 (d, 1H, J = 10.5 Hz), 4.78 (br, 1H), 4.69-4.75 (m, 4H), 4.45 (br, 1H), 4.42 (dd, 1H, J = 8.5, 9.2 Hz), 4.37 (m, 1H), 4.33 (m, 1H), 4.29 (dd, 1H, J = 7.7, 8.9 Hz), 4.26 (dd, 1H, J = 7.9, 9.5 Hz), 4.00-4.05 (m, 2H), 3.82-3.89 (m, 2H), 3.58-3.62 (m, 1H), 3.49-3.53 (m, 1H), 1.93-2.00 (m, 2H), 1.58 (br, 2H)
ESIMS: m/z 1427 [M+Na]+
製造工程 5−3
1-N-[(S)-3-アミノ-2-ヒドロキシプロピオニル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程5−2で得た上記化合物 141mg をテトラヒドロフラン : 水 : 酢酸 (4 : 1 : 1) 7mL に溶解し、触媒としてパラジウムブラック / 水 7 滴を加え水素雰囲気下、途中触媒を一度交換し 13時間室温で激しく撹拌した。反応液を綿ろ過し母液を減圧濃縮した後、水を加え再び減圧乾固した。得られた残渣を水 5mL に溶解させ0.1M アンモニア水にて中和し、Amberlite CG-50カラム (0.005M アンモニア水で平衡化, 5mL)にチャージし、カラムを 0.005M アンモニア水で洗浄した (5mL)。0.10M → 0.25M →0.50M → 0.75M アンモニア水 (各10mL)で溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、表題化合物 (1.5炭酸塩・0.75水塩) 47mg (71%) を得た。
Rf値:0.18 (クロロホルム : メタノール : 28% アンモニア水 : エタノール= 4 : 6 : 7 : 2)
1H−NMR(DCl-D2O, pD 〜3) : δ5.86 (d, 1H, J = 3.4 Hz), 5.17 (d, 1H, J = 3.8 Hz), 4.56 (dd, 1H, J = 4.4, 7.8 Hz), 4.25 (dt, 1H, 4.0, 12.5), 4.16 (t, 1H, J = 10.1 Hz), 4.13 (t, 1H, J = 10.0 Hz), 4.05 (m, 1H), 3.97 (dd, 1H, J = 1.9, 8.9 Hz), 3.94 (dd, 1H, J = 1.8, 9.6 Hz), 3.88 (dd, 1H, J = 3.1, 8.9 Hz), 3.77-3.84 (m, 3H), 3.72 (t, 1H, J = 10.1 Hz), 3.60-3.64 (m, 1H), 3.49 (t, 1H, J = 10.5 Hz), 3.37-3.45 (m, 2H), 3.33 (dd, 1H, J = 2.1, 8.0 Hz), 3.27 (dd, 1H, J = 1.9, 6.5 Hz), 3.16 (dd, 1H, J = 6.9, 13.4 Hz), 2.07-2.13 (m, 2H), 1.92-1.98 (m, 1H), 1.60-1.66 (m, 1H)
13C−NMR(DCl-D2O, pD 〜3) : δ174.06, 98.72, 95.19, 78.33, 74.95, 74.57, 72.41, 68.23, 68.06, 67.55, 66.38, 65.89, 60.10, 55.83, 55.50, 55.19, 49.07, 42.92, 42.22, 25.65, 20.84
Calcd. for C21H42N6O11・1.5H2CO3・0.75H2O : C, 40.87; H, 7.09; N, 12.71. Found. C, 40.99; H, 7.07; N, 12.65.
実施例6
1-N-[(S)-5-アミノ-2-ヒドロキシペンタノイル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程 6−1
1-N-[(S)-5-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルペンタノイル]-2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
参考例3で得た(S)-5-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルペンタン酸10mgと実施例3の製造工程3−6で調製した2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン22mg をテトラヒドロフラン 0.33mL に溶解し、2-プロパノール 0.70mL、水 40μL、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルフォリニウムクロリド (DMT-MM) 9mg を加え室温で 2 時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、クロロホルム20 mLを加え、飽和重曹水10mLで 1 回、水 10mL で 3 回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5g, クロロホルム → クロロホルム : メタノール = 99 : 1 → 97 : 3 → 10 : 1)で精製し、表題化合物 22 mg (収率72%) を得た。
Rf値:0.60 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS: m/z 1160 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ8.66 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 8.43 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 8.11 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.87 (br, 1H), 7.70 (br, 1H), 7.60 (d, 2H, J = 7.4 Hz), 7.39-7.51 (m, 8H), 7.21-7.31 (m, 20H), 5.79 (d, 1H, J = 5.8 Hz), 5.41 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 5.38 (d, 1H, J = 9.9 Hz),5.31-5.35 (m, 2H), 5.28 (br, 2H), 5.21 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 5.03-5.19 (m, 4H), 4.78 (d, 1H, J = 11.8 Hz), 4.65 (q, 1H, J = 9.4 Hz), 4.52 (t, 1H, J = 9.5 Hz), 4.49 (d, 1H, J = 11.8 Hz), 4.37 (br, 2H), 4.19-4.22 (m, 1H), 4.17 (t, 1H, J = 7.3 Hz), 4.10 (t, 1H, J = 7.7 Hz), 4.06 (dd, 1H, J = 7.7, 9.6 Hz), 3.60-3.67 (m, 1H), 3.52-3.55 (m, 1H), 3.34 (m, 2H), 2.13 (br, 2H), 1.99-2.09 (m, 3H), 1.90 (dt, 1H, J = 5.9, 8.0 Hz), 1.62 (br, 2H)
製造工程 6−2
1-N-[(S)-5-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルペンタノイル]-2,2”-ジ-O-ベンジル-3,2’,6’,3”,-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程6−1で得た化合物 350mg を塩化メチレン 8.8mL に溶解し、実施例4の製造工程4−3で得た化合物 364mg とモレキュラーシーブス 4A 粉末 1000mg を加え、室温で 1 時間撹拌した。反応溶液を-20℃に冷却し N-ヨードスクシンイミド 350mg、トリフルオロメタンスルホン酸 8.1μL を加え、遮光して室温で 5 時間撹拌した。氷冷下、トリエチルアミン 81μL を加え、反応混合物をセライト濾過し、不溶物をクロロホルム 20mL で洗った。得られた溶液を飽和重曹水 15mL で 1 回、10% チオ硫酸ナトリウム水溶液 15mL で 2 回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (25g, クロロホルム : 酢酸エチル = 4 : 1 → クロロホルム : メタノール = 20 : 1 → 10 : 1)で精製し、目的物 4”,6”-ジ-O-アセチル-1-N-[(S)-5-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルペンタノイル]-2,2”-ジ-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシンを含む粗生成物467 mgを得た。
Rf値:0.51 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3) : 目的物
ESIMS: m/z 1630 [M+Na]+ : 目的物
上記粗生成物 467mg をメタノール 9.3mL に溶解させ、氷冷下に水素化ホウ素ナトリウム 20mg を加え、室温にて 1.5 時間攪拌した。氷冷下にアセトン 1.0mL を加え室温で 15 分攪拌した後、クロロホルム 50mL で希釈した。水 25mL を加え分液し、有機層を芒硝乾燥後に濃縮乾固する事で粗生成物 (4”,6”-ジ-O-アセチル-1-N-[(S)-5-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルペンタノイル]-2,2”-ジ-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン) 381mg を得た。
Rf値:0.51 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
ESIMS: m/z 1630 [M+Na]+
上記粗生成物381mgをクロロホルム 7.6mL とメタノール 3.8mL に溶解させ、氷冷下に 28% ナトリウムメトキシド-メタノール溶液 13μLを加え、室温にて 2 時間反応させた。氷冷下に酢酸0.1mLを加え、クロロホルム 25mL で希釈した後、飽和重曹水 15mL で洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30g, クロロホルム → クロロホルム : メタノール = 99 : 1 → 97 : 3)で精製し、表題化合物 229mg (収率49%) を得た。
Rf値:0.22 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
ESIMS: m/z 1545 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ8.69 (br, 1H), 8.38 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.65-7.72 (m, 2H), 7.60 (br, 4H), 7.20-7.52 (m, 38H), 5.78 (br, 1H), 5.72 (d, 1H, J = 6.1 Hz), 5.20-5.39 (m, 13H), 5.09-5.11 (m, 1H), 5.05 (d, 1H, J = 9.0 Hz), 5.01 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 4.89 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 4.68-4.80 (m, 6H), 4.48 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 4.15-4.34 (m, 5H), 4.06 (br, 2H), 3.93 (br, 1H), 3.88 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 3.52-3.59 (m, 1H), 3.31-3.37 (m, 1H), 1.87-2.20 (m, 5H), 1.78 (br, 1H), 1.62 (br, 2H)
製造工程 6−3
1-N-[(S)-5-アミノ-2-ヒドロキシペンタノイル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程6−2で得た化合物 229mg を 1,4-ジオキサン : 水 : 1N 塩酸 (40 : 19 : 1) 9.2 mLに溶解し、触媒としてパラジウムブラック / 水 6 滴を加え水素ガス雰囲気下、途中触媒を一度交換し、14時間室温で激しく撹拌した。反応の進行が止まったため、反応溶液を綿ろ過し、飽和重曹水 6mL を加え酢酸エチル 9mL を用いて分液した。水層を再度酢酸エチル 9mLにより抽出し、有機層を併せて芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣161mg をテトラヒドロフラン : 水 : 酢酸 (4 : 1 : 1) 8mLに溶解し、触媒としてパラジウムブラック / 水 9 滴を加え水素ガス雰囲気下、途中触媒を三度交換し 19時間室温で激しく撹拌した。反応液を綿ろ過し母液を減圧濃縮した後、水を加え再び減圧濃縮した。得られた残渣を水 5mL に溶解させ0.1M アンモニア水にて中和し、Amberlite CG-50カラム (0.005M アンモニア水で平衡化、5mL)にチャージし、カラムを0.005M アンモニア水で洗浄した(5 mL)。0.10M → 0.25M → 0.50M → 0.75M アンモニア水 (各10mL)で溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、表題化合物 (2.25炭酸塩・2.75水塩) 48mg (41%) を得た。
Rf値:0.20 (クロロホルム : メタノール : 28% アンモニア水 : エタノール= 4 : 6 : 7 : 2)
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ5.05 (d, 1H, J = 3.3 Hz), 4.95 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 4.02 (dd, 1H, J = 3.3, 8.0 Hz), 3.89 (dt, 1H, 2.0, 8.1), 3.81 (t, 1H, J = 10.1 Hz), 3.75-3.79 (m, 1H), 3.61-3.70 (m, 4H), 3.29 (t, 1H, J = 10.2 Hz), 3.24 (t, 1H, J = 10.2 Hz), 3.21 (t, 1H, J = 10.4 Hz), 3.17 (t, 1H, J = 9.8 Hz), 2.88 (t, 1H, J = 10.0 Hz), 2.78 (t, 1H, J = 10.0 Hz), 2.75 (dt, 1H, J = 1.7, 12.0 Hz), 2.51-2.59 (m, 4H), 1.70-1.79 (m, 1H), 1.59-1.66 (m, 2H), 1.42-1.57 (m, 4H), 1.25-1.32 (m, 1H)
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ178.16, 102.70, 99.16, 83.44, 78.36, 75.58, 72.92, 72.59, 72.26, 72.11, 71.48, 70.07, 61.08, 57.19, 56.63, 56.27, 54.97, 50.89, 45.99, 41.06, 32.03, 28.42, 26.94
Calcd. for C23H46N6O11・2.25H2CO3・2.75H2O : C, 39.30; H, 7.31; N, 10.89. Found. C, 39.08; H, 7.14; N, 11.05.
実施例7
1-N-[[(S)-6-アミノ-2-ヒドロキシヘキサノイル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程 7−1
1-N-[(S)-6-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルヘキサノイル]-2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシネアミン
Figure 0005160419
参考例4で得た(S)-6-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルヘキサン酸160mg と実施例3の製造工程3−6で調製した2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン344mg をテトラヒドロフラン 5.2mL に溶解し、2-プロパノール 10.3mL、水 0.7mL、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルフォリニウムクロリド (DMT-MM) 155mg を加え室温で 2 時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、クロロホルム50mLを加え、飽和重曹水 25mL で 1 回、水 20mL で 3 回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25g, ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)で精製し、表題化合物 355mg (収率72%) を得た。
Rf値:0.62 (クロロホルム : メタノール= 10 : 1)
ESIMS: m/z 1174 [M+Na]+
製造工程 7−2
1-N-[(S)-6-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルヘキサノイル]-2,2”-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程7−1で得た化合物 350mg を塩化メチレン 8.8mL に溶解し、実施例4の製造工程4−3で得た化合物 352mg とモレキュラーシーブス 4A 粉末 1000mg を加え、室温で 1 時間撹拌した。反応溶液を-20℃に冷却し N-ヨードスクシンイミド 341mg、トリフルオロメタンスルホン酸 7.9μL を加え、遮光して室温で 3 時間撹拌した。氷冷下、トリエチルアミン 79μL を加え、反応混合物をセライト濾過し、不溶物をクロロホルム20mLで洗った。得られた溶液を飽和重曹水 15mL で 1 回、10% チオ硫酸ナトリウム水溶液 15mL で 2 回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (25mg, クロロホルム : 酢酸エチル = 4 : 1 → クロロホルム : メタノール = 20 : 1 → 10 : 1) で精製し、目的物 4”,6”-O-アセチル-1-N-[(S)-6-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルヘキサノイル]-2,2”-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシンを含む粗生成物433 mgを得た。
Rf値:0.51 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3) : 目的物
ESIMS: m/z 1643 [M+Na]+ : 目的物
上記粗生成物 433mg をメタノール 8.7mL に溶解させ、氷冷下に水素化ホウ素ナトリウム 19mg を加え、室温にて 1.5 時間攪拌した。氷冷下にアセトン 1.0mL を加え室温で 15 分攪拌した後クロロホルム 50mL で希釈した。水 25mL を加え分液し、有機層を芒硝乾燥後に濃縮乾固する事で粗生成物 (4”,6”-O-アセチル-1-N-[(S)-6-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルヘキサノイル]-2,2”-O-ベンジル-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン) 357mgを得た。
ESIMS: m/z 1643 [M+Na]+
粗生成物 357mg をクロロホルム 7.2mL とメタノール 3.6mL にに溶解させ、氷冷下に 28% ナトリウムメトキシド-メタノール溶液 13μL を加え、室温にて 2 時間攪拌した。氷冷下に酢酸 0.5mL を加え、クロロホルム 25mL で希釈した後、飽和重曹水 15mL で洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (28g, クロロホルム → クロロホルム : メタノール = 99 : 1 → 97 : 3) で精製し、表題化合物 207mg (収率44%) を得た。
Rf値:0.22 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
ESIMS: m/z 1560 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ8.39 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.76 (d, 1H, J = 8.9 Hz), 7.63 (br, 2H), 7.21-7.55 (m, 42H), 5.81 (br, 1H), 5.74 (br, 1H), 5.40 (br, 1H), 5.33-5.38 (m, 3H), 5.36 (t, 1H, J = 6.4 Hz),5.21-5.27 (m, 3H), 5.19 (d, 1H, J = 11.9 Hz), 4.79-5.08 (m, 8H), 4.75 (d, 1H, J = 11.9 Hz), 4,69 (d, 1H, J = 11.9 Hz), 4.22-4.51 (m, 8H), 3.95-4.13 (m, 4H), 3.50-3.61 (m, 2H), 3.27 (br, 2H), 2.02 (br, 2H), 1.94 (br, 2H), 1.42-1.64 (m, 6H)
製造工程 7−3
1-N-[(S)-6-アミノ-2-ヒドロキシヘキサノイル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程7−2で得た上記化合物 180mg をテトラヒドロフラン : 水 : 酢酸 (4 : 1 : 1) 9.0mLに溶解し、触媒としてパラジウムブラック / 水 9 滴を加え水素ガス雰囲気下、途中触媒を六度交換し 33 時間室温で激しく撹拌した。反応液を綿ろ過し母液を減圧濃縮した後、水を加え再び減圧濃縮した。得られた残渣を水 5mL に溶解させ0.1M アンモニア水にて中和し、Amberlite CG-50カラム (0.005M アンモニア水で平衡化、5mL)にチャージし、カラムを0.005M アンモニア水で洗浄した(5 mL)。0.10M→0.25M→0.50M→0.75M アンモニア水 (各 10mL) で溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、表題化合物 (1.5炭酸塩・3水塩) 52mg (収率60%) を得た。
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ5.16 (d, 1H, J = 3.2 Hz), 5.05 (d, 1H, J = 3.3 Hz), 4.05 (dd, 1H, J = 3.5, 8.8 Hz), 4.00 (d, 1H, 9.8), 3.90 (t, 1H, J = 9.8 Hz), 3.82-3.87 (m, 1H), 3.69-3.79 (m, 4H), 3.40 (t, 1H, J = 9.2 Hz), 3.29-3.37 (m, 2H), 3.27 (t, 1H, J = 9.8 Hz), 2.98 (t, 1H, J = 10.0 Hz), 2.88 (t, 1H, J = 9.8 Hz), 2.85 (dt, 1H, J = 4.0, 12.1 Hz), 2.61-2.70 (m, 4H), 1.71-1.83 (m, 3H), 1.59-1.69 (m, 2H), 1.33-1.56 (m, 5H)
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ178.24, 102.02, 99.07, 83.37, 78.30, 76.65, 75.43, 73.62, 72.90, 72.39, 72.07, 71.41, 70.04, 61.06, 56.65, 56.16, 54.96, 50.76, 45.95, 41.06, 34.20, 28.40, 26.98, 23.09
Calcd. for C24H48N6O11・1.5H2CO3・3H2O : C, 41.18; H, 7.72; N, 11.30. Found. C, 41.20; H, 7.73; N, 11.43.
実施例8
1-N-[(R)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチリル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程 8−1
2-O-ベンジル-1-N-[2-(R)-O-ベンジル-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル]-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン
Figure 0005160419
実施例3の製造工程3−6で調製した2-ベンジルオキシ-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン420 mgと参考例5で得た(R)-2-ベンジルオキシ-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル酸216 mgを溶媒(2-プロパノール:テトラヒドロフラン:水 =30 : 10 : 3) 18 mLに溶解し、4-(4,6-ジメトキシ1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルフォリニウム クロライド(以下DMT-MMと表記) 218 mgを加えて室温で撹拌した。2時間後DMT-MM 146 mgを加えて撹拌した。3.5時間後、反応混合物を濃縮乾固し、クロロホルム 50 mLを加え、飽和重曹水 25 mLで1回、水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮乾固して 686 mgの粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー (50 g, クロロホルム→クロロホルム:メタノール = 99 : 1→97 : 3→95 : 5→10 : 1)で精製し、表題化合物 (528 mg, 85%)を得た。
Rf値:0.71 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS : m/z 1146 ([M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5 at 80°C) : δ8.04 (d, 1H, J = 7 Hz), 7.55 (br. d, 1H, J = 6 Hz), 7.12 - 7.50 (31H), 7.00 (br. s, 1H), 6.82 (br. s, 1H), 5.64 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.29 (s, 2H), 5.10 - 5.27 (4H), 4.95 (s, 2H), 4.50 - 4.80 (ABq, 2H, Jgem = 11.5 Hz), 4.36 (t, 1H, J = 8, 8 Hz), 4.28 (m, 1H), 4.20 - 4.25 (3H), 4.16 (t, 1H, J = 9, 9 Hz), 4.08 (t, 1H, J = 9, 9 Hz), 3.98 (m, 1H), 3.91 (t, 1H, J = 11, 11 Hz), 3.37 - 3.60 (m, 4H), 2.12 - 2.30 (m, 2H), 1.85 - 2.00 (m, 2H), 1.43 - 1.68 (m, 2H)
製造工程 8−2
2,2”-ジ-O-ベンジル-1-N-[2-(R)-O-ベンジル-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル]-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
実施例4の製造工程4−3で得られた化合物 497 mgと上記製造工程8−1で得られた化合物 482 mgを塩化メチレン 20 mLに溶解し、モレキュラーシーブス4A粉末 1.445 gを加えてアルゴン雰囲気下に室温で2時間撹拌した。-20°C, 撹拌下にN-ヨードスクシンイミド482 mg、トリフルオロメタンスルホン酸 7.6 μLを加え、室温に戻して遮光下に2時間撹拌した。3時間後、実施例4の製造工程4−3で得られた化合物 248 mg、N-ヨードスクシンイミド241 mg、トリフルオロメタンスルホン酸 3.8 μLを加えた。4時間後、氷冷下にトリエチルアミン 27 μLを加え、セライト濾過して不溶物を除き、不溶物をクロロホルム40 mLで洗い、合わせた有機層を飽和重曹水50 mLで1回、 10%チオ硫酸ナトリウム水50 mLで3回、水50 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (130 g, クロロホルム:アセトン = 10 : 1→ 7 : 1→3 : 1)で精製し、530 mgの目的物4”,6”-ジ-O-アセチル-2,2”-ジ-O-ベンジル-1-N-[2-(R)-O-ベンジル-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル]-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシンを含む粗生成物を得た。
Rf値:0.42 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3):目的物
ESIMS : m/z 1615 [M+Na]+:目的物
この粗生成物527 mgをメタノール 10.5 mLに溶解し、氷冷撹拌下に水素化ホウ素ナトリウム 24.2 mgを加え、室温で1時間撹拌した。氷冷下にアセトン 0.38 mLを加え、室温で30分撹拌した。減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルム 50 mLに溶解し、水 25 mLで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後濃縮乾固して 524 mgの粗生成物 (4”,6”-ジ-O-アセチル-2,2”-ジ-O-ベンジル-1-N-[2-(R)-O-ベンジル-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル]-3,2’,6’,3”-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシジベカシン)を得た。
Rf値:0.42 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
ESIMS : m/z 1615 [M+Na]+
この粗生成物にクロロホルム 10.5 mL、メタノール 5 mL、28%ナトリウムメトキシドーメタノール 21.2 mg / メタノール 0.24 mL溶液を加え、室温で撹拌した。2.5時間後、酢酸 6.3 μLを加え、飽和重曹水 30 mLで洗浄した。水層をクロロホルム 30 mLで再抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (50 g, クロロホルム:メタノール = 30 : 1)で精製し、表題化合物 (337.5 mg, 収率50%)を得た。
Rf値:0.56 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS : m/z 1531 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5 at 80°C) : δ8.01 (d, 1H, J = 8 Hz), 7.57 (br. s, 1H), 7.55 (br. s, 1H), 7.31 - 7.49 (m, 16H), 7.13 - 7.31 (m, 24H), 6.98 (br. s, 1H), 6.86 (br. s, 1H), 6.80 (br. s, 1H), 5.68 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.54 (d, 1H, J = 2.5 Hz), 5.12 - 5.32 (m, 10H), 4.90 (s, 2H), 4.71 - 4.95 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.57 - 4.70 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.58 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.47 (t, 1H, J = 9, 9 Hz), 4.43 - 4.59 (m, 2H), 4.31 (m, 1H), 4.27 (dd, 1H, J = 6, 7 Hz), 4.24 - 4.37 (m, 2H), 3.87 - 4.14 (m, 6 H), 3.54 (m, 2H), 3.40 (m, 2H), 2.30 (m, 1H), 2.24 (m, 1H), 1.84 - 1.96 (m, 2H), 1.44 - 1.63 (m, 2H)
製造工程 8−3
1-N-[(R)-4-アミノ-2-ヒドロキシブチリル]-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程8−2で得られた化合物 310 mgをテトラヒドロフラン−酢酸−水 (4 : 1 : 1) 21.6 mLに溶解し、水に懸濁させたパラジウムブラック 20滴を加え、室温で水素を吹き込みながら6.5時間撹拌した。触媒を濾去し、新たに水に懸濁させたパラジウムブラック 20滴を加え、室温で水素を吹き込みながら12時間撹拌した。触媒を濾去し、新たに水に懸濁させたパラジウムブラック 10滴を加え、室温で水素を吹き込みながら 14.5時間撹拌した。触媒を濾去、水洗し、濾液と洗液を合わせて濃縮乾固した。残渣を水 30 mLに溶解し、AmberliteCG-50 カラム(0.005 M アンモニア水で平衡化、15 mL)にチャージし、カラムを0.005 M アンモニア水 30 mLで洗浄した。0.1 M (30 mL) → 0.25 M ( 30 mL) → 0.5 M (30 mL) → 0.75 M (30 mL) → 1.0 M アンモニア水 (60 mL) で溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、表題化合物 (112 mg, 0.5H2CO3塩・2H2O塩として 86%)を得た。
Rf値:0.13 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) : エタノール = 4 : 6 : 7 : 2)
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ5.16 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.01 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.21 (dd, 1H, J = 3.5, 9 Hz), 3.98 (m 1H), 3.93 (t, 1H, J = 10.5, 10.5 Hz), 3.87 (m, 1H), 3.75 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.72 - 3.80 (m, 2H), 3.69 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.40 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.35 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.32 (dd, 1H, J = 4, 10.5 Hz), 3.28 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.96 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.88 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.84 (dt, 1H, J = 4, 4, 13 Hz), 2.76 (m, 2H), 2.66 (dd, 1H, J = 5, 13.5 Hz), 2.64 (dd, 1H, J = 7.5, 13.5 Hz), 1.92 (m, 1H), 1.70 - 1.84 (m, 3 H), 1.64 (dq, 1H, J = 3.5, 13, 13, 13 Hz), 1.39 (m, 1H).
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ178.39, 102.05, 99.61, 83.52, 79.21, 75.49, 72.90, 72.38, 71.72, 71.47, 70.78, 70.02, 60.97, 56.33, 56.27, 54.97, 50.78, 45.98, 37.96, 37.08, 28.41, 26.94.
Calcd. for C22H44N6O11・0.5H2CO3・2H2O. C, 42.51; H, 7.77; N, 13.22. Found, C, 42.51; H, 7.74; N, 13.26.
実施例9
4”-エピ-2-ヒドロキシアルベカシンの製造
Figure 0005160419
製造工程9−1
3”-アジド-3,2’,6’, 4”’-テトラ-N-ベンジルオキシカルボニル-2,2”,2”’-トリ-O-ベンジル-3”-デオキシ-4”-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
実施例3の製造工程3−6で得た2-O-ベンジル-1-N-[2-(S)-O-ベンジル-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル]-3,2’,6’-トリ-N-ベンジルオキシカルボニル-3’,4’-ジデオキシ-2-ヒドロキシネアミン39 mgを塩化メチレン1.2 mLに溶解し、実施例10の製造工程10−5bで得た化合物50.3 mgとモレキュラーシーブス4A粉末117 mgを加え、室温で30分撹拌した。-20°C、撹拌下にN-ヨードスクシンイミド39 mg、トリフルオロメタンスルホン酸0.91 μLを加え、遮光して-20°Cで3時間撹拌した。-20°C下にトリエチルアミン1.9 μLを加え、反応混合物をセライト濾過し、不溶物をクロロホルム10 mLで洗い、合わせた有機層を飽和重曹水3 mLで1回、10%チオ硫酸ナトリウム水3 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4 g、クロロホルム:酢酸エチル= 30 : 1→20 : 1、クロロホルム:メタノール= 20 : 1→10 : 1)で精製し、粗生成物41 mgを得た。
Rf値:0.65 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
粗生成物41 mgを氷冷下に塩化メチレン ー 0.1%ナトリウムメトキシド-メタノール溶液 (2 : 1) 1.2 mLに溶解し、室温に戻して2時間反応させた。氷冷下に50%酢酸水0.8 mLを加え、クロロホルム10 mLで希釈した後、飽和重曹水3 mLで洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4 g、クロロホルム→クロロホルム:メタノール= 99 : 1→97 : 3)で精製し、表題化合物 (24.1 mg, 収率51%)を得た。
Rf値:0.24 (クロロホルム : 酢酸エチル = 2 : 3)
ESIMS: m/z 1423 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ8.79 (d, 1H, J = 7 Hz), 8.43 (d, 1H, J = 9 Hz), 7.90 (t, 1H, J = 6, 6 Hz), 7.76 (m, 1H), 7.18 - 7.71 (m, 35H), 7.04 (br. s, 1H), 6.59 (br. s, 1H), 6.07 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.74 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.06 - 5.44 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 5.24 - 5.41 (m, 4H), 5.04 (br. s, 1H), 4.70 - 4.80 (m, 3H), 4.57 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 4.36 - 4.51 (m, 4H), 4.18 - 4.35 (m, 2H), 4.00 - 4.15 (m, 2H), 3.68 (m, 1H), 3.60 (m, 2H), 3.51 (m, 1H), 2.48 (m, 1H), 2.34 (m, 1H), 1.95 (m, 2H), 1.61 (m, 2H)
製造工程9−2
4”-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程9−1で得た上記化合物24 mgの入ったナスフラスコに-50°C下液体アンモニア~5 mLをため、-50°Cで金属ナトリウム 31 mgを加え、ガラス製スターラーバーで2時間激しく撹拌した。固体の塩化アンモニウムをラジカルの色が消えるまでゆっくりと加え、室温に戻してアンモニアを蒸発させ、最後にエバポレーターで濃縮乾固し、水 2.4 mlを加えて1M アンモニア水でpH 7としてから、Amberlite CG-50カラム (0.005M アンモニア水で平衡化、3 ml)にチャージし、カラムを0.005M アンモニア水で洗浄した(6 ml)。0.1M→0.2M→0.3M→0.5M→0.8M アンモニア水 (各6 ml)で溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、表題化合物 7.3 mg, 収率53%、2.5炭酸塩・4.5水塩として)を得た。
Rf値:0.16 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) : エタノール = 4 : 6 : 7 : 2)
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ5.08 (br. s, 1H), 5.00 (br. s, 1H), 4.13 (m, 2H), 3.75 - 3.90 (m, 3H), 3.50 - 3.75 (m, 4H), 3.47 (br. d, 1H, J = 10 Hz), 3.20 - 3.40 (m, 2H), 2.72 - 2.86 (m, 3H), 2.68 (m, 2H), 2.58 (br. s, 2H), 1.83 (m, 1H), 1.48 - 1.75 (m, 3H), 1.31 (m, 1H)
Calcd. for C22H44N6O11・2.5H2CO3・4.5H2O. C, 36.57; H, 7.26; N, 10.44. Found, C, 36.65; H, 7.01; N, 10.57.
実施例10
5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−1
メチル 3-アジド-6-O-ベンゾイル-2-O-ベンジル-3-デオキシ-D-グルコピラノシド
Figure 0005160419
メチル 3-アジド-2-O-ベンジル-3-デオキシ-D-グルコピラノシド93 mgをピリジン0.84 mLに溶解し、-20°C撹拌下に塩化ベンゾイル45 μLを加え、-20°Cで1時間撹拌した。水14 μLを加え、-20°Cで30分撹拌した後濃縮乾固した。クロロホルム10 mLを加え、飽和重曹水 5 mLで3回、 5%重硫酸カリウム水 5 mLで3回、水 5 mLで3回洗浄し、芒硝乾燥後に減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25 g、ヘキサン:酢酸エチル= 3 : 1)で精製し、表題化合物 (97 mg, 収率78%)を得た。
Rf値:0.72 (クロロホルム : メタノール = 20 : 1)
α体
1H−NMR(CDCl3) : δ7.30 - 8.10 (m, 10H), 4.62 - 4.79 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz,), 4.73 (dd, 1H, J = 4, 12 Hz), 4.60 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.45 (dd, 1H, J = 3, 12 Hz), 3.87 (ddd, 1H, J = 3, 4, 10 Hz), 3.85 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.39 (s, 3H), 3.38 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.31 (dt, 1H, J = 4, 10 Hz), 2.95 (d, J = 4 Hz)
β体
1H−NMR(CDCl3) : δ7.30 - 8.10 (m, 10H), 4.70 - 4.91 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.74 (dd, 1H, J = 4, 12 Hz), 4.53 (dd, 1H, J = 4, 12 Hz), 4.38 (d, 1H, J = 8 Hz), 3.59 (s, 3H), 3.57 (dt, 1H, J = 4, 4, 12 Hz), 3.50 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.37 (dt, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.26 (dd, 1H, J = 8, 10 Hz)
製造工程10−2
メチル 3-アジド-6-O-ベンゾイル-2-O-ベンジル-3-デオキシ-4-O-トリフルオロメタンスルホニル-D-グルコピラノシド
Figure 0005160419
製造工程10−1で得た上記化合物3.30 gを塩化メチレン40 mLに溶解し、ピリジン4.8 mLを加え、-20°C撹拌下に無水トリフルオロメタンスルホン酸3.4 mLを加えて-20°Cで1時間撹拌した。メタノール0.81 mLを加え、-20°Cで20分撹拌した。クロロホルム300 mLを加え、氷冷した飽和重曹水170 mLで3回、氷冷した5%重硫酸カリウム水170 mLで3回、氷冷した半飽和食塩水170 mLで3回洗浄し、氷冷下に芒硝乾燥後、氷冷下に濃縮乾固し、表題化合物 (3.60 g, 99%)を得た。この化合物は不安定なため、直ちに次の反応に用いた。
Rf値:0.45 (ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)
製造工程10−3
メチル 3-アジド-4-O-アセチル-6-O-ベンゾイル-2-O-ベンジル-3-デオキシ-D-ガラクトピラノシド
Figure 0005160419
製造工程10−2で得た化合物3.60 gをN,N-ジメチルホルムアミド33 mLに溶解し、酢酸セシウム7.66 gを加えて室温で1時間反応させた。酢酸エチル330 mLを加え、水180 mLで2回、飽和重曹水180 mLで2回、半飽和食塩水で2回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固して表題化合物 (3.72 g, 収率99%)を得た。
Rf値:0.40 (ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)
α体
1H−NMR(CDCl3) : δ 7.20 - 8.10 (m, 10H), 5.47 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.72-4.95 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz,), 4.25 (dd, 1H, J = 7, 11 Hz), 4.69 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.38 (ddd, 1H), 4.21 (dd, 1H, J = 3, 7 Hz), 3.82 (dd, 1H, J = 4, 11 Hz), 4.01 (dd, 1H, J = 5, 11 Hz), 3.65 (s, 3H), 2.38 (s, 3H)
β体
1H−NMR(CDCl3) : δ 7.20 - 8.10 (m, 10H), 5.45 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.62 - 4.82 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.50 (dd, 1H, J = 7, 12 Hz), 4.39 (d, 1H, J = 8 Hz), 4.21 (ddd, 1H), 3.94 (t, 1H, J = 7, 7 Hz), 3.64 (dd, 1H, J = 8, 10 Hz), 3.61 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.39 (s, 3H), 2.16 (s, 3H)
製造工程10−4
3-アジド-1,4-ジ-O-アセチル-6-O-ベンゾイル-2-O-ベンジル-3-デオキシ-D-ガラクトピラノース
Figure 0005160419
製造工程10−3で得た化合物3.72 gを酢酸:無水酢酸:硫酸 (25 : 25 : 1) 74 mLに溶解し、室温で3時間撹拌した。クロロホルム740 mLを加え、飽和重曹水350 mLで3回、水350 mLで3回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固して表題化合物 (3.66 g, 収率93%)を得た。
Rf値:0.32 (ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)
α体
1H−NMR(CDCl3) : δ 7.30 - 8.10 (m, 10H), 6.46 (d, 1H, J = 4 Hz), 5.55 (dd, 1H), 4.64 -4.73 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.40 (dd, 1H, J = 7, 11 Hz), 4.35 (m, 1H), 4.19 (dd, 1H, J = 6, 11 Hz), 3.96 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 2.14 (s, 3H)
β体
1H−NMR(CDCl3) : δ 7.30 - 8.10 (m, 10H), 5.69 (d, J = 8 Hz), 5.51 (dd, 1H), 4.74 - 4.86 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 4.42 (m, 1H, J = 7, 11 Hz), 4.25 (dd, 1H, J = 7, 11 Hz), 4.11 (m, 1H), 3.79 (dd, 1H, J = 8, 10 Hz), 3.72 (dd, 1H, J = 3, 10 Hz), 2.19 (s, 3H), 2.09 (s, 3H)
製造工程10−5a
3-アジド-4-O-アセチル-6-O-ベンゾイル-2-O-ベンジル-1-ブロモ-3-デオキシ-α-D-ガラクトピラノース
Figure 0005160419
製造工程10−4で得た化合物25 mgを溶媒(塩化メチレン:酢酸エチル=9 : 1) 0.5 mLに溶解し、氷冷撹拌下に四臭化チタン29 mgを加えた。室温に戻して1時間撹拌した。反応液を氷冷し、氷冷した塩化メチレン2 mLを加えて氷冷した水2 mLで6回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固して表題化合物 (27 mg, 収率83%)を得た。この化合物は不安定なため、直ちに次の反応に用いた。
Rf値:0.82 (ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 2)
1H−NMR(CDCl3) : δ 7.15 - 8.10 (m, 10H), 6.49 (d, 1H, J = 4 Hz), 5.54 (dd, 1H, J = 2, 4 Hz), 4.45 (dd, 1H, J = 7, 11 Hz), 4.39 -4.43 (ABq, 2H, Jgem = 7 Hz), 4.33 (ddd, 1H), 4.27 (dd, 1H, J = 6, 11 Hz), 4.06 (dd, 1H, J = 4, 11 Hz), 3.74 (dd, 1H, J = 4, 11 Hz), 2.16 (s, 3H)
製造工程10−5b
3-アジド-4-O-アセチル-6-O-ベンゾイル-2-O-ベンジル-1,3-ジデオキシ-1-チオフェニル-α-D-ガラクトピラノース
Figure 0005160419
製造工程10−4で得た化合物300 mgを塩化メチレン5 mLに溶解し、フェニルチオトリメチルシラン353 μL、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル135 μLを加え、撹拌しながら還流した。6時間後、反応液を氷冷し、氷冷した塩化メチレン24 mLを加え、氷冷した5%水酸化ナトリウム水10 mLで2回、氷冷した水10 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。酢酸エチル/ヘキサンで再結晶化し、表題化合物 (204 mg, 収率62%)を得た。
Rf値:0.33 (ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)
1H−NMR(CDCl3) : δ 7.0 - 8.0 (m, 15H), 5.76 (d, 1H, J = 5.5 Hz), 5.52 (d, 1H, J = 3 Hz), 4.82 (br. t, 1H, J = 6.5, 6.5 Hz), 4.69 - 4.80 (ABq, 2H, J = 11 Hz), 4.36 (dd, 1H, J = 7.5, 11.5 Hz), 4.25 (dd, 1H, J = 5, 11.5 Hz), 4.17 (dd, 1H, J = 5.5, 10.5 Hz), 3.92 (dd, 1H, J = 3, 10.5 Hz), 2.16 (s, 3H)
製造工程10−6
1,3,2’,6’,3”-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-2-ヒドロキシゲンタミシン C1a
Figure 0005160419
2-ヒドロキシゲンタミシンC1a 10.0 g (2.5硫酸塩)を水 140 mLに溶解し、トリエチルアミン 30 mLを加え、二炭酸ジ-tert-ブチル 28.1 gの1,4-ジオキサン溶液 (180 mL)を加えて60°Cで2時間撹拌した。濃アンモニア水 17 mLを加えて60°Cで30分撹拌後、室温に戻して濃縮乾固した。残渣に水 1 Lを加えて一晩撹拌した。生じた沈殿を濾取、水洗、減圧乾燥し、表題化合物 (12.4 g, 収率91%)を得た。
Rf値:0.73 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) = 1 : 1 : 1の下層部を用いた)
ESIMS: m/z 988 [M+Na]+
製造工程10−7
2,2”-ジ-O-アセチル-1,3,2’,6’,3”-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-2-ヒドロキシゲンタミシンC1a
Figure 0005160419
製造工程10−6で得られた上記化合物12.4 gをピリジン 250 mLに溶解し、氷冷下に無水酢酸 36.3 mLを加え、室温に戻して反応させた。88時間後、氷冷下にメタノール 31.3 mLを加え、氷冷下に30分撹拌した。濃縮乾固し、クロロホルム 1.2 Lを加えて飽和重曹水 600 mLで3回、 5%重硫酸カリウム水 600 mLで3回、水 600 mLで1回洗浄し、芒硝乾燥後に減圧濃縮して表題化合物 (13.8 g, 定量的)を得た。
Rf値:0.81 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS: m/z 1072 [M+Na]+
製造工程10−8
2,2”-ジ-O-アセチル-1,3,2’,6’,3”-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-4”-エノ-5-O-メタンスルホニル-2-ヒドロキシゲンタミシンC1a
Figure 0005160419
製造工程10−7で得られた化合物13.5 gを塩化メチレン 270 mLに溶解し、氷冷下に4-ジメチルアミノピリジン 23.6 g、塩化メタンスルホニル 10.9 mLを加え、室温に戻して45時間撹拌した。クロロホルム1 Lで希釈し、飽和重曹水 600 mLで3回、 5%重硫酸カリウム水 600 mLで3回、水 600 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後に減圧濃縮して19.3 gの粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー (200 g, クロロホルム→クロロホルム:メタノール= 50 : 1)で精製し、表題化合物 (10.8 g, 収率76%)を得た。
Rf値:0.44 (クロロホルム : メタノール = 30 : 1)
ESIMS: m/z 1132 [M+Na]+
製造工程10−9
2,5,2”-トリ-O-アセチル-1,3,2’,6’,3”-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-4”-エノ-5-エピ-2-ヒドロキシゲンタミシン C1a
Figure 0005160419
製造工程10−8で得られた化合物10.5 gをN,N-ジメチルホルムアミド 105 mLに溶解し、酢酸セシウム 16.8 g (120°Cで6時間乾燥)を加え、100°Cで16時間撹拌した。酢酸エチル 1.1 Lで希釈し、水 300 mLで1回、飽和食塩水 300 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥、濃縮乾固して表題化合物 (10.1 g, 収率99%)を得た。
Rf値:0.36 (クロロホルム : メタノール = 30 : 1)
ESIMS: m/z 1096 [M+Na]+
製造工程10−10
1,3,2’,6’,3”-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-4”-エノ-5-エピ-2-ヒドロキシゲンタミシン C1a
Figure 0005160419
製造工程10−9で得られた上記化合物10.1 gに1%ナトリウムメトキシドーメタノール溶液 240 mLを加え、室温で41時間反応させた。Dowex 50W X 2 (H+ form, メタノール置換)で中和し、レジンを濾去して濾液を濃縮乾固し、表題化合物 (8.2 g, 収率92%)を得た。
Rf値:0.24 (クロロホルム : メタノール = 30 : 1)
ESIMS: m/z 970 [M+Na]+
製造工程10−11
3’,4’-ジデオキシ-5-エピ-2-ヒドロキシネアミン
Figure 0005160419
製造工程10−10で得られた化合物8.2 gに6 M 塩酸−メタノール (1 : 1) 164 mLを加え、室温で7時間反応させた。さらに70°Cで14時間反応し、氷冷下に4 M 水酸化ナトリウムでpH 6.6に調整した。水 1.3 Lで希釈し、Amberlite CG-50 (0.005 M アンモニア水で平衡化) 900 mLカラムにチャージし、0.005 M→0.1 M→0.2 M→0.3 M→0.4 M→0.5 M アンモニア水で順次溶出し、表題化合物 (1.54 g, 2炭酸塩として41%)を得た。
Rf値:0.16 (クロロホルム : メタノール : 15 M アンモニア水(濃アンモニア水) : 水 = 1 : 4 : 1 : 1)
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ 4.90 (d, 1H, J = 3 Hz), 4.16 (s, 1H), 3.76 (m, 1H), 3.43 (d, 1H, J = 10 Hz), 3.29 (d, 1H, J = 10 Hz), 3.04 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.00 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.90 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.76 (m, 1H), 2.61 (dd, 1H, J = 4.5, 13.5 Hz), 2.57 (dd, 1H, J = 7, 13.5 Hz), 1.6 - 1.75 (m, 3H), 1.35 (m, 1H).
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ 96.51, 75.99, 75.31, 72.47, 71.09, 68.40, 54.32, 53.38, 50.32, 45.84, 28.35, 27.01.
製造工程10−12
3’,4’-ジデオキシ-5-エピ-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシル-2-ヒドロキシネアミ
Figure 0005160419
製造工程10−11で得られた上記化合物202 mg (0.470 mmol, 2炭酸塩として計算)を水2.0 mLに溶解し、氷冷下に炭酸ナトリウム421 mgを加え、1,4-ジオキサン4.0 mL, 塩化トシル541 mgを加えてから室温に戻して反応させた。2時間後、水20 mLを加え、クロロホルム10 mL X 3で抽出し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (10 g,クロロホルム:メタノール= 29 : 1)で精製し、表題化合物 (383 mg, 88%)を得た。
Rf値:0.43 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS: m/z 945 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ 9.41 (d, 1H, J = 7 Hz), 8.88 (d, 1H, J = 9 Hz), 8.57 (t, 1H, J = 6, 6 Hz), 8.31 (br., 1H), 7.89 - 8.15 (m, 8H), 6.96 - 7.25 (m, 8H), 5.22 (d, 1H, J = 3 Hz), 4.86 (m, 1H), 4.73 (q, 1H, J = 10, 10, 10 Hz), 4.60 (br. s, 1H), 4.43 (dt, 1H, J = 7, 10, 10 Hz), 4.00 (dd, 1H, J = 2, 10.5 Hz), 3.86 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.77 (dd, 1H, J = 2, 10.5 Hz), 3.72 (m, 1H), 3.15 - 3.32 (m, 2H), 2.26 (m, 1H), 2.09, 2.13, 2.19, 2.21 (each s, each 3H), 1.51 - 1.69 (m, 3H)
製造工程10−13
4”,6”-ジ-O-アセチル-3”-アジド-2”-O-ベンジル-3”-デオキシ-5-エピ-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
A法:製造工程10−12で得られた化合物711 mgに実施例1の製造工程1−5aで得られる化合物372 mg の 塩化メチレン21 mL溶液を加え、Drierite 2.16 gを加えて室温で3時間撹拌した。シアン化第二水銀 795 mgを加え、遮光して室温で104時間撹拌した。セライト濾過して不溶物を除き、不溶物をクロロホルム50 mLで洗い、合わせた有機層を飽和重曹水35 mLで2回、10%ヨウ化ナトリウム水35 mLで2回、水35 mLで1回洗浄し、芒硝乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (10 g,クロロホルム→クロロホルム:酢酸エチル= 9 : 1→1 : 1→2 : 3)で精製し、表題化合物 (426 mg, 収率44%)を得た。出発物質が 385 mg (54%)回収された。
B法:製造工程10−12で得られた化合物20.5 mgと実施例1の製造工程1−5bで得られる化合物11.4 mgを塩化メチレン0.4 mLに溶解し、モレキュラーシーブス4A粉末63 mgを加えて室温で1時間撹拌した。-20°C, 撹拌下にN-ヨードスクシンイミド5.9 mg、トリフルオロメタンスルホン酸 0.6 μL / 塩化メチレン0.1 mL溶液を加え、-20°C, 遮光下に15時間撹拌した。セライト濾過して不溶物を除き、不溶物をクロロホルム2 mLで洗い、合わせた有機層を飽和重曹水2 mLで2回、 10%チオ硫酸ナトリウム水2 mLで2回、水2 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (10 g,クロロホルム→クロロホルム:酢酸エチル= 19 : 1→9 : 1→1 : 1→2 : 3)で精製し、表題化合物 (7.7 mg, 収率27%)を得た。出発物質が 7.9 mg (38%)回収された。
Rf値:0.19 (クロロホルム : 酢酸エチル = 5 : 2)
ESIMS: m/z 1306 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ 8.99 (d, 1H, J = 9 Hz), 8.72 (m, 1H), 8.57 (t, 1H, J = 6, 6 Hz), 8.53 (m, 1H), 7.05 - 8.05 (m, 21H), 5.70 (d, 1H, J = 3.5 Hz), 5.49 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.29 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.84 -5.20 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 5.13 (br. s, 1H), 4.86 (m, 1H), 4.73 (m, 1H), 4.65 - 4.77 (m, 3H), 4.55 (dd, 1H, J = 4, 13.5 Hz), 4.12 - 4.21 (m, 2H), 4.16 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.92 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.79 (dd, 1H, J = 3.5, 10 Hz), 3.63 (m, 1H), 3.27 (m, 2H), 2.20 (m, 1H), 2.14, 2.17, 2.21, 2.23 (each s, each 3H), 2.00, 2.05 (each s, each 3H), 1.49 - 1.57 (m, 3H)
製造工程10−14
3”-アジド-2”-O-ベンジル-3”-デオキシ-5-エピ-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−13で得られた上記化合物673 mgに0.5%ナトリウムメトキシドーメタノール溶液13.4 mLを加え、室温で1時間反応させた。Dowex 50W X 2 (H+ form, メタノール置換)で中和し、レジンを濾去して濾液を濃縮乾固し、表題化合物 (593 mg,94%)を得た。
Rf値:0.21 (クロロホルム : 酢酸エチル = 1 : 1)
ESIMS: m/z 1222 [M+Na]+
製造工程10−15
5-エピ-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−14で得られた化合物593 mgの入ったナスフラスコに-50°C下液体アンモニア120 mLをため、-50°Cで金属ナトリウム 980 mgを加え、ガラス製スターラーバーで2時間激しく撹拌した。メタノールをラジカルの色が消えるまでゆっくりと加え、室温に戻してアンモニアを蒸発させ、最後にエバポレーターで濃縮乾固し、水 43 mlを加えてDowex 50W X 2 (H+ form)でpH4~5としてから、同じレジン15 mlを充填したカラムにフラスコ内容物をレジンごと添加した。水160 mlでカラムを洗浄し、1M アンモニア水で溶出して(カット80 ml)ニンヒドリン陽性の画分(Fr 2)を濃縮乾固し、粗生成物299 mgを得た。水溶液(60 ml)としてCM-Sephadex C-25カラム (0.005M アンモニア水で平衡化、60 ml)にチャージし、カラムを水洗した(120 ml)。0.05M (300 ml) → 0.2M アンモニア水 (675 ml、カット12 ml)で溶出し、相当する画分 (Fr 38 - 50)を濃縮乾固し、表題化合物 (183 mg, 収率67.5%、1炭酸塩・1水塩として)を得た。
Rf値:0.29 (1-ブタノール : エタノール : クロロホルム : 17%アンモニア水 = 4 : 7 : 2 : 7)
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ 4.99 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.92 (d, 1H, J= 3 Hz), 4.47 (br. s, 1H), 3.84 (br. d, 1H, J = 12 Hz), 3.83 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.62 (dd, 1H, J = 7.5, 12.5 Hz), 3.49 (dd, 1H, J = 2, 10 Hz), 3.42 (dd, 1H, J = 4, 10.5 Hz), 3.37 (dd, 1H, J = 2, 10 Hz), 3.17 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.15 (t, 1H, J = 11, 11 Hz), 3.12 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.10 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.06 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.79 (m, 1H), 2.65 (dd, 1H, J = 4.5, 13.5 Hz), 2.60 (dd, 1H, 7.5, 13.5 Hz), 1.64 - 1.78 (m, 3H), 1.37 (m, 1H).
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ102.43, 96.75, 83.11, 76.41, 75.21, 74.00, 72.95, 71.40, 71.06, 68.07, 62.13, 55.39, 54.37, 53.69, 50.84, 46.49, 28.92, 27.62.
製造工程10−16
2’,6’-ジ-N-ベンジルオキシカルボニル-5-エピ-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−15で得られた化合物224 mg (1炭酸塩・1水塩として計算)に酢酸ニッケル4水塩 478 mgを加え、メタノール 9.0 mlを加えて超音波洗浄器で均一溶液とした(2~3分、緑色)。氷冷下にN-ベンジルオキシカルボニルオキシスクシンイミド263 mgを2分かけて少しずつ加え、氷冷下に1時間撹拌した後、室温に戻してさらに2.5時間撹拌した。濃縮乾固し、残渣に塩化ナトリウム飽和濃アンモニア水15 mlを加え、1-ブタノール 10 mlで5回抽出した。抽出したブタノール層を濃縮乾固し、得られた1594 mgの残渣にN,N-ジメチルホルムアミドを加え、セライト濾過し、セライト上の物質をN,N-ジメチルホルムアミド(4 ml X 6)で洗浄し、濾液と洗液を濃縮乾固して512 mgの粗生成物を得た。
Rf値:0.41 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) = 1 : 1 : 1の下層部を用いた)
製造工程10−17
2’,6’-ジ-N-ベンジルオキシカルボニル-5-エピ-2-ヒドロキシ-3”-N-トリフルオロアセチルジベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−16で得られた上記粗生成物512 mgを無水N,N-ジメチルホルムアミド 7.1 mlに溶解し、氷冷撹拌下にトリフルオロ酢酸エチル74 μlを加え、室温に戻して16.5時間撹拌した。濃縮乾固し、609 mgの生成物を得た。
Rf値:0.49 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) = 1 : 1 : 1の下層部を用いた)
製造工程10−18
1-N-(4-ベンジルオキシカルボニルアミノ-2-(S)-ヒドロキシブチリル)-2’,6’-ジ-N-ベンジルオキシカルボニル-5-エピ-2-ヒドロキシ-3”-N-トリフルオロアセチルジベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−17で得た粗生成物 609 mgを無水テトラヒドロフラン12 mLに溶解した。次に、この溶液に、Kawaguchiらの報告 (Journal of Antibiotics, Vol. 25, pp695 - 708, (1972))に従って合成したN-ベンジルオキシカルボニル-4-アミノ-2-(S)-ヒドロキシブチリル酸スクシンイミドエステル219 mgのテトラヒドロフラン溶液 ( 6 mL)を氷冷撹拌下3分かけて滴下し、室温に戻して撹拌した。3.5時間後、反応液に氷冷撹拌下N-ベンジルオキシカルボニル-4-アミノ-2-(S)-ヒドロキシブチリル酸スクシンイミドエステル34 mgのテトラヒドロフラン溶液 ( 0.92 mL)を加え、室温に戻して撹拌した。18.5時間後、反応液を濃縮乾固し、酢酸エチル150 mLを加え、飽和重曹水30 mLで2回、水30 mLで2回洗浄し、濃縮乾固して604 mgの反応混合物を得た。
Rf値:0.67 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) = 1 : 1 : 1の下層部を用いた)
製造工程10−19
5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−18で得た反応混合物604 mgにテトラヒドロフラン20.5 mL、3.5M アンモニア水15.4 mLを加えて室温で44時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、得られた656 mgの残渣にテトラヒドロフラン−酢酸−水 (4 : 1 : 1) 33 mLを加え、さらにパラジウムブラックの水懸濁液を10滴加えて、常圧で5時間水素を吹き込みながら撹拌した。次に、反応液からパラジウムブラックを濾去し、濾去したパラジウムブラックを水で洗い、濾液と洗液を合わせて濃縮乾固した。得られた残渣に2M アンモニア水を加えて室温で一晩放置した。不溶物を綿栓濾過して除き、濃縮乾固して466 mgの粗生成物を得た。この粗生成物を水60 mL溶液とし、CM-セファデックス C-25 カラム(0.005 M アンモニア水で平衡化、60 mL)に添加した。カラムは0.005 M アンモニア水 120 mLで洗浄し、0.05 M (300 mL)から0.5 M (600 mL)、さらには0.75 M (600 mL)のアンモニア水で溶出した。相当する画分を濃縮し、表題化合物:5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン65 mg (2.5炭酸塩・3水塩として4工程で20%)を得た。
Rf値:0.11 (1-ブタノール : エタノール : クロロホルム : 17%アンモニア水 = 4 : 7 : 2 : 7)
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ4.95 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.92 (d, 1H, J = 3 Hz), 4.44 (t, 1H, J = 2, 2 Hz), 4.17 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.16 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.85 (dd, 1H, J = 2, 12 Hz), 3.79 (dd, 1H, J = 2, 10.5 Hz), 3.78 (m, 1H), 3.77 (m, 1H), 3.60 (dd, 1H, J = 7, 12 Hz), 3.51 (dd, 1H, J = 2, 10.5 Hz), 3.34 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.12 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.21 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.14 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.02 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.80 (m, 1H), 2.70 - 2.80 (m, 2H), 2.66 (dd, 1H, J = 5, 13.5 Hz), 2.61 (dd, 1H, J = 7.5, 13.5 Hz), 1.91 (m, 1H), 1.64 - 1.80 (m, 4H), 1.37 (m, 1H).
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ 178.69, 101.16, 96.93, 78.02, 76.08, 74.06, 73.28, 72.82, 71.34, 70.92, 68.35, 62.01, 55.40, 54.18, 53.77, 50.69, 46.29, 38.64, 37.58, 28.74, 27.43.
実施例11
5,4”-ジエピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−1
3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
実施例10の製造工程10−19で得た化合物65 mgを水0.91 mLに溶解し、トリエチルアミン0.16 mLを加え、二炭酸ジ-tert-ブチル 175 mgの1,4-ジオキサン溶液 (1.17 mL)を加えて60°Cで1.5時間撹拌した。濃アンモニア水 0.11 mLを加えて60°Cで30分撹拌後、室温に戻して濃縮乾固した。メタノールで2回共沸し、表題化合物 (103 mg, 定量的)を得た。
Rf値:0.53 (クロロホルム : メタノール : 15 M アンモニア水(濃アンモニア水) = 5 : 1 : 0.1)
ESIMS: m/z 1091 [M+Na]+
製造工程11−2
3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-4”,6”-O-シクロヘキシリデン-5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−1で得た上記化合物103 mgをN,N-ジメチルホルムアミド2.0 mLに溶解し、シクロヘキサノン ジ-i-プロピルアセタール58 μL、p-トルエンスルホン酸12.4 mgを加え、室温で1時間反応させた。飽和重曹水20 mLを加え、生じた沈殿を濾取、水洗、減圧乾燥し、表題化合物 (103 mg, 88%)を得た。
Rf値:0.53 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS: m/z 1171 [M+Na]+
製造工程11−3
2,2”,2”’-トリ-O-アセチル-3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-4”,6”-O-シクロヘキシリデン-5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−2で得た上記化合物103 mgをピリジン2.1 mLに溶解し、氷冷下に無水酢酸0.13 mLを加え、室温に戻して反応させた。18.5時間後、氷冷下にメタノール0.11 mLを加えて室温で30分放置した。濃縮乾固し、クロロホルム10 mLを加えて飽和重曹水3 mLで2回、5%重硫酸カリウム水3 mLで2回、水3 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固して表題化合物 (117 mg, 定量的)を得た。
Rf値:0.39 (クロロホルム : メタノール = 15 : 1)
ESIMS: m/z 1297 [M+Na]+
製造工程11−4
2,2”,2”’-トリ-O-アセチル-3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−3で得た上記化合物117 mgをクロロホルムーメタノール (10 : 1) 5.17 mLに溶解し、氷冷撹拌下に90%トリフルオロ酢酸水0.47 mLを加え、室温に戻して撹拌した。30分後、クロロホルム5.3 mLを加え、水3 mLで1回、飽和重曹水3 mLで2回、半飽和食塩水3 mLで2回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固して表題化合物 (107 mg, 定量的)を得た。
Rf値:0.46 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS: m/z 1217 [M+Na]+
製造工程11−5
2,2”,2”’-トリ-O-アセチル-3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-5-エピ-2-ヒドロキシ-6"-O-トリチルアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−4で得た上記化合物83 mgをピリジン1.7 mLに溶解し、4-ジメチルアミノピリジン25 mg、塩化トリチル116 mgを加え、65°Cで反応させた。17時間後、室温に戻し、メタノール0.08 mLを加えて1時間放置した。濃縮乾固し、クロロホルム8 mLを加えて、飽和重曹水3 mLで2回、5%重硫酸カリウム水3 mLで3回、水3 mLで3回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (3.4 g、トルエン:酢酸エチル:アセトン= 6 : 1 : 1)で精製し、表題化合物 (65 mg, 65%)を得た。
Rf値:0.57 (クロロホルム : メタノール = 10 : 1)
ESIMS: m/z 1459 [M+Na]+
製造工程11−6
2,2”,4”,2”’-テトラ-O-アセチル-3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-5,4”-ジエピ-2-ヒドロキシ-6"-O-トリチルアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−5で得た化合物112 mgを窒素雰囲気下に塩化メチレン2.3 mLに溶解し、ピリジン0.13 mLを加え、窒素雰囲気下、-78°Cで撹拌下に無水トリフルオロメタンスルホン酸 66 μLを加え、-20°Cで窒素雰囲気下に1時間撹拌した。-20°C下にメタノール79 μLを加え、直ちに氷冷したクロロホルム14 mLを加え、氷冷した10%重硫酸カリウム水7 mLで2回、氷冷した飽和重曹水7 mLで2回、氷冷した水7 mLで2回洗浄し、氷冷下に10分芒硝乾燥した。氷冷下に減圧濃縮し、シロップ状態で濃縮を中止した。
得られたシロップをN,N-ジメチルホルムアミド1.1 mLに溶解し、酢酸セシウム150 mg (120°Cで6時間乾燥)を加え、窒素雰囲気下に室温で18時間撹拌した。酢酸エチル46 mLで希釈し、水11 mLで1回、半飽和食塩水11 mLで3回洗浄し、芒硝乾燥後に濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (12 g、トルエン:酢酸エチル:アセトン= 4 : 1 : 1)で精製し、表題化合物 (75 mg, 収率65%)を得た。
Rf値:0.35 (トルエン : 酢酸エチル : アセトン = 3 : 1 : 1)
ESIMS: m/z 1501 [M+Na]+
製造工程11−7
3,2’,6’,3”,4”’-ペンタ-N-tert-ブトキシカルボニル-5,4”-ジエピ-2-ヒドロキシ-6"-O-トリチルアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−6で得た上記化合物75 mgを0.5%ナトリウムメトキシドーメタノール溶液2.3 mLに溶解し、室温で1時間反応させた。Dowex 50W X 2 (H+ form, メタノール置換)で中和し、レジンを濾去して濾液を濃縮乾固し、表題化合物 (64 mg, 96%)を得た。
Rf値:0.60 (トルエン : 酢酸エチル : アセトン = 1 : 1 : 1)
製造工程11−8
5,4”-ジエピ-2-ヒドロキシアルベカシン
Figure 0005160419
製造工程11−7で得た上記化合物64 mgを氷冷下に90%トリフルオロ酢酸水1.6 mLに溶解し、氷冷下に2時間反応させた。濃縮乾固し、水10 mLを加えてジエチルエーテル 3 mLで3回洗浄し、水層を濃縮乾固した。0.005 M アンモニア水10 mLを加え (pH 6~7)、CM-セファデックス C-25 カラム(0.005 M アンモニア水で平衡化、10 mL)に添加した。カラムは0.005 M アンモニア水 30 mLで洗浄し、0.2 M (50 mL)から0.5 M (200 mL)のアンモニア水で溶出した。相当する画分を濃縮し、表題化合物:5-エピ-2-ヒドロキシアルベカシン28.6 mgを得た。(2.5炭酸塩・3水塩として73%)
Rf値:0.09 (クロロホルム : メタノール : 15M アンモニア水(濃アンモニア水) : エタノール = 4 : 6 : 7 : 2)
1H−NMR(DCl-D2O, pD〜3) : δ5.44(1H, J = 3.5 Hz), 5.16 (d, 1H, J = 4 Hz), 4.77 (d, 1H, J = 3 Hz), 4.35 (dd, 1H, J = 4.5, 9 Hz), 4.31 (t, 1H, J = 11, 11 Hz), 4.17 (d , 1H, J = 3 Hz), 4.14 (m, 1H), 4.13 (d, 1H, J = 3, 11 Hz), 4.11 (m, 1H), 4.02 (dd, 1H, J = 3, 11 Hz), 3.98 (dd, J = 4, 11 Hz), 3.81 (t, 1H, J = 11, 11 Hz), 3.75 - 3.80 (m, 2H), 3.71 (t, 1H, J = 11, 11 Hz), 3.67 (dd, 1H, J = 3, 11 Hz), 3.63 (m, 1H), 3.28 (dd, 1H, J = 3.5, 13.5 Hz), 3.21 (t, 2H, J = 7, 7 Hz), 3.11 (dd, 1H, J = 7.5, 13.5 Hz), 2.23 (m, 1H), 2.05 - 2.13 (m, 2H), 2.00 (m, 1H), 1.94 (m, 1H), 1.64 (m, 1H).
13C−NMR(DCl-D2O, pD〜3) : δ177.13, 100.42, 90.53, 76.63, 71.90, 70.56, 70.02, 68.33, 66.26, 66.20, 66.18, 65.57, 61.72, 53.73, 53.49, 52.59, 48.59, 42.96, 37.36, 31.34, 25.86, 21.32.
Calcd. for C22H44N6O11・2.5H2CO3・3H2O. C, 37.84; H, 7.13; N, 10.81. Found, C, 37.51; H, 7.49; N, 10.96.
実施例12
5,4”-ジエピ-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程12−1
4”-O-アセチル-3”-アジド-6”-O-ベンゾイル-2”-O-ベンジル-3”-デオキシ-5,4”-ジエピ-1,3,2’,6’-テトラ-N-トシル-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程10−12で得られた化合物1.16 gに製造工程10−5aで得られた化合物 667 mg / 塩化メチレン34 mL溶液を加え、Drierite 3.43 gを加えて室温で3時間撹拌した。シアン化第二水銀 1.27 gを加え、遮光して室温で42時間撹拌した。セライト濾過して不溶物を除き、不溶物をクロロホルム90 mLで洗い、合わせた有機層を飽和重曹水60 mLで2回、10%ヨウ化ナトリウム水60 mLで2回、水60 mLで1回洗浄し、芒硝乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (40 g, クロロホルム→クロロホルム:酢酸エチル= 1 : 1→酢酸エチル)で精製し、表題化合物 (529 mg, 31%)を得た。出発物質が 423 mg (36%)回収された。
Rf値:0.20 (クロロホルム : 酢酸エチル = 5 : 2)
ESIMS: m/z 1368 [M+Na]+
1H−NMR(pyridine-d5) : δ9.02 (d, 1H, J = 7 Hz), 8.83 (d, 1H, J = 7 Hz), 8.50 (m,1H), 8.48 (t, 1H, J = 6, 6 Hz), 7.03 - 8.28 (m, 26H), 6.00 (d, 1H, J = 3 Hz), 5.85 (d, 1H, J = 2 Hz), 5.58 (br. s, 1H), 4.81 - 5.26 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 5.20 (br. s, 1H), 5.07 (m, 1H), 4.80 - 4.95 (m, 4H), 4.77 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.72 (m, 1H), 4.68 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 4.35 (m, 1H), 4,26 (br. d, 1H, J = 11 Hz), 4.23 (dd, 1H, J = 4, 10 Hz), 3.90 (t, J = 10, 10 Hz), 3.63 (m, 1H), 3.29 (m 2H), 2.26 (m, 1H), 2.00, 2.07, 2.15, 2.18, 2.22 (each s, each 3H), 1.48 - 1.64 (m, 3H)
製造工程12−2
5,4”-ジエピ-2-ヒドロキシジベカシン
Figure 0005160419
製造工程12−1で得られた上記化合物529 mgに0.5M ナトリウムメトキシドーメタノール溶液12 mLを加え、室温で2時間反応させた。Dowex 50W X 2 (H+ form, メタノール置換)で中和し、レジンを濾去して濾液を濃縮乾固し、粗生成物を得た。
ESIMS: m/z 1222 [M+Na]+
粗生成物の入ったナスフラスコに-50°C下液体アンモニア~25 mLをため、-50°Cで金属ナトリウム 732 mgを加え、ガラス製スターラーバーで2時間激しく撹拌した。メタノールをラジカルの色が消えるまでゆっくりと加え、室温に戻してアンモニアを蒸発させ、最後にエバポレーターで濃縮乾固し、水 32 mlを加えてDowex 50W X 2 (H+ form)でpH4~5としてから、同じレジン10 mlを充填したカラムにフラスコ内容物をレジンごと添加した。水120 mlでカラムを洗浄し、1M アンモニア水で溶出してニンヒドリン陽性の画分を濃縮乾固し、粗生成物を得た。水溶液(40 ml)としてCM-Sephadex C-25カラム (0.005 M アンモニア水で平衡化、20 ml)にチャージし、カラムを水洗した(40 ml)。0.05 M→0.2 M→0.5 M アンモニア水 (各40 ml)で溶出し、相当する画分を濃縮乾固し、表題化合物 (104 mg, 43%、1炭酸塩・1水塩として)を得た。
Rf値:0.15 (1-ブタノール : エタノール : クロロホルム : 17%アンモニア水 = 4 : 7 : 2 : 7)
ESIMS: m/z 468 [M+H]+ , 490 [M+Na]+
1H−NMR(26%ND3-D2O) : δ5.03, (d, 1H, J = 4 Hz), 4.92 (d, 1H, J = 3 Hz), 4.51 (t, 1H, J = 2, 2 Hz), 4.08 (m, 1H), 3.85 (d, 1H, J = 2 Hz), 3.80 (m, 1H), 3.68 (d, 2H, J = 5.5 Hz), 3.60 (dd, 1H, J = 4, 10.5 Hz), 3.49 (dd, 1H, J = 2, 10 Hz), 3.36 (dd, 1H, J = 2, 10 Hz), 3.14 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.12 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 3.10 (t, 1H, J = 10, 10 Hz), 2.98 (dd, 1H, J = 3, 10.5 Hz), 2.79 (m, 1H), 2.64 (dd, 1H, J = 4, 13.5 Hz), 2.60 (dd, 1H, J = 7.5, 13.5 Hz), 1.64 - 1.77 (m, 3H), 1.36 (m, 1H).
13C−NMR(26%ND3-D2O) : δ102.91, 96.82, 82.89, 76.46, 75.24, 73.81, 71.40, 71.07, 70.02, 68.09, 62.70, 54.36, 53.70, 52.49, 50.87, 46.51, 28.95, 27.61.
参考例1
(S)-2-ベンジルオキシ-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル酸の合成
Figure 0005160419
Kawaguchi らの報告(Journal of Antibiotics, Vol. 25, pp695-708 (1972))に従って合成した(S)-4-ベンジルオキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシブチリル酸(5.25g, 20.7mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド60mlに溶解した。氷浴下、酸化バリウム (15.9g, 103.7mmol)を加え、2分後氷浴下水酸化バリウム8水和物 (13.4g, 42.5mmol)を加え、10分後氷浴下臭化ベンジル (7.5ml, 63.1mmol)を加え、5分後に、室温に昇温させ、激しく攪拌した。1.5時間後、TLC(展開溶媒系クロロホルム: 酢酸エチル:酢酸=10:5:1)にて反応終了を確認し、氷浴下で、水 (0.5ml)を加えた。クロロホルム (165ml)を加えて希釈し、4N HCl (70ml)を加え、更に、水 (25ml)加えて、分液を行った。水層をクロロホルム (50ml)にて抽出した。有機層と抽出した有機層を併せ、飽和NaCl水溶液で洗った。硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、中性球状、160g)(クロロホルム : 酢酸エチル = 4:1→クロロホルム :メタノール = 10:1→クロロホルム:メタノール:酢酸 =10:1:0.1 (600ml))で精製し、(S)-2-ベンジルオキシ-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル酸 (2.86g, 8.34mmol)を得た。
LCMS: m/z 344[M+H]+
1 H−NMR (DMSO-d6) : δ12.8 (s, 1H), 7.25-7.35 (m, 10H), 7.26(d,1H,J=4.2Hz),
5.01 (s, 2H), 4.49 (ABq, 2H, Jgem = 12 Hz), 3.97 (dd, 1H, J = 3.7, 8.8 Hz),
3.08-3.18(m, 2H), 1.67-1.93 (m, 2H)。
参考例2
(S)-2-アセトキシ-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニルプロパン酸
Figure 0005160419
工程1
(S)-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシプロパン酸ジフェニルメチルエステル
Figure 0005160419
R. D. Westland らの報告 (Carbohydr. Res., Vol. 28, pp268-280, (1973)) に従って合成した N-ベンジルオキシカルボニルイソセリン 20mg をテトラヒドロフラン 0.6mL に溶解し、ジフェニルメチルアジド 24mg を加え室温で 2 時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (2g, ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1 → 4 : 1 → 3 : 1) で精製し、表題化合物 33 mg (定量的) を得た。
Rf値:0.54 (ヘキサン:酢酸エチル = 1 : 1)
1H−NMR(CDCl3) : δ7.25-7.35 (m, 15H), 6.91 (s, 1H), 5.05 (br, 2H), 4.39 (s, 1H), 3.68-3.71 (m, 1H), 3.49-3.58 (dd, 1H, J = 6.1, 6.9 Hz), 3.21 (m, 1H)
工程2
(S)-2-アセトキシ-3-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニルプロパン酸
Figure 0005160419
製造工程 1 で得た上記化合物 26.3mg を塩化メチレン 1.0mL に溶解し、ピリジン70μLを加えた後 0℃ で無水酢酸 20μL と 4-ジメチルアミノピリジン 0.8mg を加え、室温へ昇温し 2.5 時間撹拌した。メタノール100μLを加え室温で 20 分撹拌し、反応を終了した。クロロホルム20mLを加え水15mLで洗浄し、芒硝乾燥後濃縮乾固し、(S)-3-アミノ-2-アセトキシ-N-ベンジルオキシカルボニルプロパン酸ジフェニルメチルエステル 28.6mg (99%) を得た。
Rf値:0.62 (ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)
1H−NMR(CDCl3) : δ7.25-7.37 (m, 15H), 6.87 (s, 1H), 5.26 (dd, 1H, J = 4.8, 5.2 Hz), 5.06 (br, 2H), 4.93 (s, 1H), 3.66-3.75 (m, 2H), 2.11 (s, 3H)
上記化合物 28.6mgをクロロホルム 0.6mL に溶解し、0℃ でトリフルオロ酢酸 0.6mL を加えた後、室温で2時間撹拌した。トルエン共沸三回により減圧乾固し粗生成物として表題化合物 21.2mg を得た。
Rf値:0.44 (クロロホルム : 酢酸エチル : 酢酸 = 10 : 5 : 1)
1H−NMR(CDCl3) : δ7.26-7.35 (m, 5H), 5.25 (dd, 1H, J = 4.8, 5.1 Hz), 5.09 (br, 2H), 4.86 (s, 1H), 3.62-3.70 (m, 2H), 2.12 (s, 3H)
参考例3
(S)-5-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルペンタン酸
Figure 0005160419
R. D. Westland らの報告 (Carbohydr. Res., Vol. 28, pp268-280, (1973)) に従って合成した (S)-5-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシペンタン酸 21mg をN,N-ジメチルホルムアミド 0.24mL に溶解した。氷冷下、酸化バリウム 64 mg を加え 2 分攪拌し、次いで水酸化バリウム 5.4 mg を加え同温で更に 10 分攪拌した後、ベンジルブロミド 30μL を加えた。5 分後に室温へと昇温し、1.5 時間激しく攪拌した。氷冷下、水 15mL を加えた後、クロロホルム 30mL で希釈し、4N HCl 0.28mL を加え5 分攪拌した。反応溶液を分液した後、水層をもう一度クロロホルム 20mL で抽出し先の有機層と併せ硫酸マグネシウムにより乾燥した。得られた溶液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (30g, ヘキサン: 酢酸エチル = 4 : 1 → クロロホルム : メタノール = 10 : 1)で精製し、表題化合物 11mg (39%) を得た。
Rf値:0.46 (クロロホルム : 酢酸エチル : 酢酸 = 10 : 5 : 1)
1H−NMR(CDCl3) : δ7.32-7.35 (m, 10H), 5.08 (br, 2H), 4.70 (d, 1H, J = 11.5 Hz), 4.46 (d, 1H, J = 11.5 Hz), 4.00 (t, 1H, J = 4.99 Hz), 3.19 (br, 2H), 1.84 (dt, 2H, J = 4.99, 7.0 Hz), 1.66 (tt, 2H, J = 7.0, 7.2 Hz)
参考例4
(S)-6-アミノ-2-ベンジルオキシ-N-ベンジルオキシカルボニルヘキサン酸
Figure 0005160419
R. D. Westland らの報告 (Carbohydr. Res., Vol. 28, pp268-280, (1973)) に従って合成した (S)-6-アミノ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-ヒドロキシヘキサン酸 450mgをN,N-ジメチルホルムアミド 5.4mLに溶解した。氷冷下、酸化バリウム 1230mg を加え 2 分攪拌し、次いで水酸化バリウム 1061mg を加え同温で更に 10 分攪拌した後ベンジルブロミド 0.57mL を加えた。5 分後に室温へと昇温し、1.5 時間激しく攪拌した。氷冷下、水 15mL を加えた後、クロロホルム 30mL で希釈し、4N HCl 6.0mL を加え 5 分攪拌した。反応溶液を分液した後、水層をもう一度クロロホルム 25 mL で抽出し先の有機層と併せ硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(32mg, ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)で精製し、表題化合物 196mg (33%) を得た。
Rf値:0.47 (クロロホルム : 酢酸エチル : 酢酸 = 10 : 5 : 1)
1H−NMR(CDCl3): d 7.29-7.34 (m, 10H), 5.09 (br, 2H), 4.74 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 4.46 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.97 (t, 1H, J = 5.7 Hz), 3.16 (br, 2H), 1.77-1.83 (m, 2H), 1.41-1.50 (m, 4H)
参考例5
(R)-2-ベンジルオキシ-4-ベンジルオキシカルボニルアミノブチリル酸
Figure 0005160419
H. Naitoらの方法 (J. Antibiot., Vol. 26, p 297 - 301, (1973))の記載に準じて合成した4-ベンジルオキシカルボニルアミノ-2-(R)-ヒドロキシブチリル酸 2.245 gをN, N-ジメチルホルムアミド 25.6 mLに溶解し、氷冷撹拌下に酸化バリウム 6.795 gを加えて2分間激しく撹拌した。水酸化バリウム8水和物 5.593 gを加え、氷冷下に10分間激しく撹拌した。臭化ベンジル 3.16 mLを加え、氷冷下に5分間激しく撹拌した。室温に戻して、反応混合物を1.5時間激しく撹拌した。氷冷下に水 0.48 mLを加え、クロロホルム 70 mLで希釈して4 M 塩酸 31 mLを加えた後に水11 mLを加えて分液操作を行った。水層をクロロホルム 22 mL + 10 mLで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水 30 mLで洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮乾固して 4.54 gの粗生成物を得た。上記生成物を 70 gの中性シリカゲルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム:酢酸エチル = 4 : 1→クロロホルム:メタノール = 10 : 1→クロロホルム:メタノールー酢酸 = 10 : 1 : 0.1)で精製し、表題化合物 (1.107 g, 36%)を得た。
Rf値:0.57 (クロロホルム : 酢酸エチル : 酢酸 = 10 : 5 : 1)
ESIMS : m/z 342 [M-H]-
1H−NMR(CDCl3) : δ7.25 - 7.40 (10H), 5.06 (s, 2H), 4.94 (br. s, 1H), 4.40 - 4.76 (ABq, 2H, Jgem = 11 Hz), 4.06 (t, 1H, J = 5.5, 5.5 Hz), 3.35 (m, 2H), 2.02 (m, 2H).
試験例1
抗菌活性
日本化学療法学会標準法(Chemotherapy, 29巻, 76〜79頁, 1981年)に準じた寒天平板希釈法により、アルベカシンに対し低感受性の臨床分離MRSA株(n=9)であり、アルベカシンの最小発育阻止濃度(MIC、μg/mL)が4〜8であるMRSA株について、実施例1で得た式(I)で表される化合物のMICを測定した。
その結果、式(I)で表される化合物はMIC値0.5〜2を示した。アルベカシンへ低感受性の上記MRSA株に対し、式(I)で表される化合物はアルベカシンより高い抗菌活性を示した。
試験例2
抗菌活性
日本化学療法学会標準法(Chemotherapy, 29巻, 76〜79頁, 1981年)に準じた寒天平板希釈法により、アルベカシンへ高度耐性を示す、試験例1とは別の臨床分離MRSA株であり、アルベカシンのMIC(μg/mL)が128であるMRSA株について、実施例1〜4で得た2−ヒドロキシアルベカシン、および実施例5、6、8、9、10および11で得られた化合物のMICを測定した。
その結果、これらの化合物はMIC値2〜32を示した。アルベカシンへの高度耐性を示す上記MRSA株に対し、式(I)で表される化合物はアルベカシンより高い抗菌活性を示すことが確認された。
試験例3
正常マウスの腎に及ぼす影響の評価
ゲンタミシンを使った腎疾患モデルの作成法(「腎と透析 Vol.31 1991年 臨時増刊号 ‘腎疾患モデル’」、423頁「薬剤性腎障害とその検査法」、腎と透析編集委員会編集、東京医学社発行)を参考にして、腎に及ぼす影響の評価系を構築した。この評価系を用いて、実施例1で得た式(I)で表される化合物の腎に及ぼす影響を評価した。なお、対照群としては、生理食塩水投与群およびアルベカシン投与群を設定した。また、各群は、1群4匹(Crj:CD-1(ICR)系8週齢の雌マウス)とした。
上記評価系においては、NAGを指標として腎毒性評価を実施した。 NAGは、ヒトや動物の各組織のリソソームに存在し、例えばβ−N−アセチル−D−グルコサミニドをβ−N−アセチル−D−グルコサミンに変換する等、ムコ多糖類を糖蛋白に変換する酵素であり、特にアミノグリコシド系抗生物質が蓄積する腎の近位尿細管上皮細胞に豊富に存在する。腎、とりわけその近位尿細管が障害されるとNAGが尿中に放出されて尿中のNAG量が増加する。したがって、尿中のNAG量の増加は近位尿細管障害を反映すると考えられ、腎機能障害の程度を推し量る生化学マーカーのひとつとして臨床検査項目に採用されている。NAGの量は、MCP−NAG法(「最新内科学大系 第4巻 臨床検査 −検査の進め方とデータの読み方− <内科総論4>」274頁、井村ら編集、株式会社中山書店発行、1994年)等の検査方法により測定される。
上記各群のマウスに、濃度12mg/mLの本発明による化合物の生理食塩水溶液を、120mg/kg/日の投与量で、2回分割(午前、午後)して4日間反復腹腔内投与した。4日目の午前の投与終了後から約24時間の自然排泄尿を蓄尿して、MCP−NAG法によりそのNAG量を測定した。生理食塩水投与群およびアルベカシン投与群についても同様の処理を行った。
結果は表1に示される通りであった。表1には各群のNAG量の平均値を示す。
Figure 0005160419
表1に示される通り、式(I)で表される化合物の投与群における尿中のNAGの量は、アルベカシン投与群のNAGの量よりも低い値を示した。
参考試験例1
試験例3と同様の手法により、アルベカシン、およびWO2005/070945号公報の記載に準じて得られたアルベカシン類縁体TS2037(5,4”−ジエピアルベカシン)の腎に及ぼす影響を評価した。その結果、TS2037投与群の尿中のNAG量は358.8(mIU)であったのに対して、アルベカシン投与群の尿中のNAG量は168.5(mIU)であった。アルベカシン類縁体TS2037のNAG量は、アルベカシンのそれよりも高値を示した。

Claims (19)

  1. 式(Ia)で表される化合物:
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axおよびR5eqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
    axおよびReqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
    nは1〜4の整数を表し、
    * の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物。
  2. 5axが水素原子を表し、
    5eqが水酸基を表す、
    請求項に記載の化合物もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物。
  3. 5axが水酸基を表し、
    5eqが水素原子を表す、
    請求項に記載の化合物もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物。
  4. 式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容されうる塩もしくは溶媒和物である、請求項1に記載の化合物もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物
    Figure 0005160419
  5. 式(Xa)で表される化合物:
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axおよびR5eqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す〕。
  6. 式(XXV)で表される化合物:
    Figure 0005160419
    〔式中、RおよびGは、ベンジル基、メトキシベンジル基、ニトロべンジル基、アセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、p-フェニルベンゾイル基、p−ブロモベンゾイル基、p−ニトロベンゾイル基およびp−メトキシベンゾイル基から選択される水酸基の保護基を表し、
    、R2’、R6’およびEは、メタンスルホニル基、ベンジルスルホニル基、トルエンスルホニル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基およびp−ニトロベンジルオキシカルボニル基から選択されるアミノ基の保護基を表し、
    nは1〜4の整数を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    またはその上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物。
  7. 式(Xb)で表される化合物:
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axおよびR5eqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
    axおよびReqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表す〕。
  8. 式(XIV)で表される化合物。
    Figure 0005160419
  9. 式(Ia)で表される化合物の製造方法であって、
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axおよびR5eqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
    axおよびReqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
    nは1〜4の整数を表し、
    * の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    式(Xa)で表される化合物のアミノ基に保護基を導入し、
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axおよびR5eqは、上記式(Ia)に定義される通りである〕
    該式(Xa)で表される化合物と、式(Xc)で表される化合物とを反応させ、
    Figure 0005160419
    〔式中、Wは脱離基を表し、YaxおよびY eqは、互いに異なり、-OR4”基または水素原子を表し、R”、 R4”およびR”は水酸基の保護基を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    得られる化合物の保護基を除去し、かつ該化合物のアジド基をアミノ基に変換し、式(Xb)で表される化合物を得、
    Figure 0005160419
    〔式中、R5ax、R5eq、RaxおよびReqは、上記式(Ia)に定義される通りである〕
    式(Xb)で表される化合物の1位のアミノ基以外の官能基に、所望により保護基を導入し、
    得られる化合物と、式(XVII)で表される化合物とを反応させ、
    Figure 0005160419
    〔式中、Eはアミノ基の保護基を表し、Gは水酸基の保護基を表し、Fは水素原子またはカルボン酸活性化基を表し、nが1〜4の整数を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    得られる化合物の保護基を除去し、式(Ia)で表される化合物を得ること
    を含んでなる、方法。
  10. 5axが水素原子を表し、R5eqが水酸基を表す、請求項に記載の方法。
  11. 5axが水酸基を表し、R5eqが水素原子を表す、請求項に記載の方法。
  12. 下記の式(Ia)で表される化合物の製造方法であって、
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axは水素原子を表し、
    5eqは水酸基を表し、
    axおよびReqは、互いに異なり、水素原子または水酸基を表し、
    nは1〜4の整数を表し、
    * の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    式(Xa)で表される化合物の3、2’および6’位のアミノ基および2位の水酸基に保護基を導入し、
    Figure 0005160419
    〔式中、R5axおよびR5eqは式(Ia)に定義される通りである〕
    得られる化合物と、式(XVII)で表される化合物とを反応させ、式(XXV)で表される化合物を得、
    Figure 0005160419
    〔式中、Eはアミノ基の保護基を表し、Gは水酸基の保護基を表し、Fは水素原子またはカルボン酸活性化基を表し、nは1〜4の整数を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    Figure 0005160419
    〔式中、Rは水酸基の保護基を表し、R、R2’およびR6’はアミノ基の保護基を表し、E、G、nおよび*の炭素原子の立体配置は、上記式(XVII)に定義される通りである〕
    式(XXV)で表される化合物と、式(Xc)もしくは(Xd)で表される化合物とを反応させ、
    Figure 0005160419
    〔式中、Wは脱離基を表し、YaxおよびY eqは、互いに異なり、-OR4”基または水素原子を表し、R”、 R4”およびR”は水酸基の保護基を表し、*の炭素原子の立体配置はRまたはSを表す〕
    Figure 0005160419
    〔式中、W、Yax、Yeq、R”、R”および*の炭素原子の立体配置は式(Xc)に定義される通りであり、R3”はアミノ基の保護基を表す〕
    得られる化合物の保護基を除去し、かつ式(Xc)で表される化合物を用いる場合、前記化合物のアジド基をアミノ基に変換し、式(Ia)で表される化合物を得ること
    を含んでなる、方法。
  13. 式(II)で表される化合物を加水分解し、式(Xa)で表される化合物を得ることを含んでなる、請求項10または12に記載の方法。
    Figure 0005160419
  14. 式(II)で表される化合物の4”および5位の水酸基以外の水酸基およびアミノ基に保護基を導入し、
    Figure 0005160419
    得られる化合物の5位の水酸基の立体配置を反転し、
    得られる化合物の保護基を除去し、かつ加水分解を行い、式(Xa)で表される化合物を得ることを含んでなる、請求項11に記載の方法。
  15. 5位の水酸基の立体配置を反転する前にまたは同時に、4”位の水酸基を脱離させることをさらに含んでなる、請求項14に記載の方法。
  16. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物を含んでなる、医薬組成物。
  17. 感染症の治療または予防に用いられる、請求項16に記載の医薬組成物
  18. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物を含んでなる、抗菌剤。
  19. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬理学的に許容されうる塩、溶媒和物、またはそれらの上記*の炭素原子についてのジアステレオマー混合物を含んでなる、抗MRSA剤。
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