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JP5164752B2 - 伸縮カバー装置 - Google Patents
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本発明は、被覆板を複数重ね合わせ、複数のリンクバーで構成されるパンタグラフ式リンク機構で各被覆板を連結し伸縮自在とする伸縮カバー装置に関する。
従来、板厚方向に重ね合される複数の被覆板と、各被覆板をスライド自在に連結するパンタグラフ式リンク機構とを備え、パンタグラフ式リンク機構は、板厚方向両端に位置する各被覆板に端部が揺動自在に軸支される一対の端部リンクバーと、板厚方向両端に位置する両被覆板の間に位置する各被覆板に中間部が揺動自在に軸支される一対の中間部リンクバーとで構成される伸縮カバー装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のものでは、伸縮カバー装置を工作ユニットの前面に配置し、工作ユニットの上下方向の移動に伴い伸縮カバー装置が上下に伸縮するように構成されている。
特開2000−42860号公報
従来の伸縮カバー装置では、伸縮させているうちに、パンタグラフ式リンク機構の伸縮方向端部に位置する一対の端部リンクバーの成す角が180度以上となってしまうことがある。この場合、伸縮カバー装置の伸縮ストロークが初期状態よりも短くなるため、工作ユニット等の移動ストロークに対応できなくなり、リンクバー等に過度の負荷が加わって破損する虞がある。
以上の点に鑑み、本発明は、伸縮方向端部に位置する一対の端部リンクバーの成す角が180度以上となることを阻止して伸縮ストロークが短くなることを防止し、耐久性の優れた伸縮カバー装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、板厚方向に重ね合される複数の被覆板と、各被覆板をスライド自在に連結するパンタグラフ式リンク機構とを備え、パンタグラフ式リンク機構は、板厚方向両端に位置する各被覆板に端部が揺動自在に軸支される一対の端部リンクバーと、板厚方向両端に位置する両被覆板の間に位置する各被覆板に中間部が揺動自在に軸支される一対の中間部リンクバーとを備え、各リンクバーの対応する端部同士を揺動自在に連結して構成される伸縮カバー装置において、板厚方向端に位置する被覆板に、端部リンクバーと当接して一対の端部リンクバーの成す角が180度以上となることを阻止するストッパー部が設けられることを特徴とする。
かかる構成によれば、ストッパー部により、板厚方向端に位置する被覆板に端部が軸支される一対の端部リンクバーの成す角が180度以上となることにより伸縮ストロークが初期状態よりも短くなることがなく、リンクバー等に過度の負荷が加わることによる破損を防止し、耐久性を向上させることができる。
図1に示すように、本発明の実施形態の伸縮カバー装置1は、昇降自在な工作ユニット2を支持するユニット支持体3の前面に取り付けられるものである。
ユニット支持体3は、ベース4の上面後方部に配置され、モータ41aで回転されるボールネジ41によりベース4上を前後方向に進退自在となっている。又、ベース4の前方部には、ワークWが載置される載置台42が設けられている。ワークWは図示省略したワーク固定機構により載置台42上で固定される。
ユニット支持体3内には、図示省略したモータにより回転自在で上下方向に延びるボールネジ31が配置されている。工作ユニット2はボールネジ31の回転により上下方向に昇降自在となっている。工作ユニット2の前方部には貫通孔21aを有する前面カバー21が設けられ、前面カバー21の貫通孔21aから前方へ突出し載置台42に載置されたワークWに加工を施す加工部22が設けられている。
伸縮カバー装置1は、図2に示すように、上下方向に延びる左右一対のガイドレール5,5と、ガイドレール5,5間の上方に配置される上側伸縮カバー6と、ガイドレール5,5間の下方に配置される下側伸縮カバー7とで構成される。
ガイドレール5は、図3に示すように、側壁部51と、側壁部51の前端縁から内方に折れ曲がる前壁部52と、側壁部51の後端縁から内方に折れ曲がる折曲板53と、折曲板53の左右方向内方端縁から後方へ折れ曲がる折曲板54と、折曲板54の左右方向内面に設けられ上下方向に延びる角柱体55と、側壁部51の内面であって前後方向中間部に上下方向に延びて突設された突片56とで構成される。
上側伸縮カバー6は、図4に示すように、7つの被覆部材61〜67と、各被覆部材61〜67を連結する2つのパンタグラフ式リンク機構68,68とで構成される。
最も上に位置する被覆部材61は、ガイドレール5,5の上端部に固定されるものであり、図5に示すように、長方形状の被覆板61aと、被覆板61aの左右両端縁から後方へ折れ曲がる側板61b,61bとを備える。側板61bの下端縁には、下方へ延びる案内片61cが設けられている。案内片61cの前端縁と、被覆板61aの前面左右両端部とは、ガイドレール5,5の前壁部52の後面に当接する。
側板61b及び案内片61cの後端縁には、左右方向外方へ折れ曲がるフランジ61dが設けられている。フランジ61dの左右方向外方端縁はガイドレール5,5の側壁部51の内面に当接している。案内片61cの下端縁前方部には、左右方向外側に向って傾斜して延びる屈曲片61eが設けられており、屈曲片61eの後端縁は、ガイドレール5の側壁部51の内面に設けられた突片56の前面56aに当接する。
被覆部材61は、被覆板61aの上端縁及び側板61b,61bの上端縁に溶接された上板61fを備える。上板61fの後端縁中間部には、左右方向に間隔を存して下方へ折り曲がる一対のピン固定片61gが設けられている。ピン固定片61g,61gには後方へ延びる連結ピンを突設自在な孔部61hが設けられている。上板61fの後端縁左右両端部には、後方へ突出する当接部61iが設けられている。当接部61iの後端縁の左右方向内方部には更に後方に突出しており、これにより当接部61iはL字状となっている。この当接部61iは、後壁部を構成する角柱体55の前面及び左右方向内面に当接する。
被覆部材61の下方に隣接する被覆部材62は、図6に示すように、被覆部材61と略同一の構成を備える。異なる点としては、被覆板62aが被覆部材61の側板61bの間を上下方向に摺動できるように、側板61bの板厚をtとして、被覆板62aの左右方向の長さが被覆板61aよりt×2+Δt(Δtは、例えば、0.3〜0.6mm)だけ短く形成されている。
又、被覆板62aは、その前面上端部が被覆板61aの後面に摺動自在に当接するように配置されることにより、被覆板61aの板厚をtとして、案内片62cがt+Δtだけ後方へずれる。このため、案内片62cの前端縁がガイドレール5,5の前壁部52の後面に当接するように、案内片62cは案内片61cよりt+Δtだけ前方へ延長されている。
同様に、フランジ62dもt+Δtだけ左右方向外方に延長されている。又、屈曲片62eもその後端縁がガイドレール5の突片56の前面56aに当接できるように、左右方向と傾斜板62eの傾斜方向とが成す角をθとして、(t+Δt)/cosθだけ斜め下方に延長されている。又、上板62fは、前後方向の長さがt+Δtだけ短く形成されている。
上板62fの後端縁中間部から下方へ折り曲げられた2つのピン固定片62gは、その上縁から下方に向って大きく切り欠かれてU字状に形成され、切り欠かれた部分で隣接する上方のピン固定片61gを受け入れ自在としている。又、U字状のピン固定片62gは、その下端隅部を弧状に湾曲させた形状とすることにより、隅部を90度に屈曲させたものと比較して隅部の応力集中を比較的緩和させることができる。
又、当接部61iの上面には、上板61fの下面に当接し、上板62fが上板61fに直接接触することを防止する緩衝部材62jが設けられている。他の点は、被覆部材61と同一である。
ここで、被覆部材61の案内片61cの上下方向の長さhは、被覆部材62の被覆板62aの上下方向の長さh以上に設定されている。これにより、隣接する被覆部材61と被覆部材62とが重なり合う工作ユニット2の移動方向の両端の距離を長くすることができ、被覆部材62が被覆部材61に対して傾き難くなって安定して上下方向にスライドすることができる。
被覆部材63〜67についても、隣接する上方の被覆部材と同様の関係となるように形成される。従って、各被覆部材61〜67の被覆板61a〜67aは、板厚方向に重ね合された状態となる。但し、最も下に位置する被覆部材67には、図7に示すように、ピン固定片に代えて、被覆板67aの後面下方部に孔部67hを有する2つのピン固定用突部67k,67kが突設されている。ピン固定片61g〜66g及びピン固定用突部67kの孔部61h〜67hには、後方に延びる連結ピン61m〜67mが設けられている。
連結ピン61m、67mには、一対の端部リンクバー68a,68aがその端部で揺動自在に軸支されている。連結ピン62k〜66kには、一対の中間部リンクバー68b,68bがその中間部(中央部)で揺動自在に軸支されている。端部リンクバー68a及び中間部リンクバー68bの対応する端部同士は連結ピン68cで揺動自在に連結され、これにより各被覆部材61〜67を相互に上下方向にスライド自在に連結するパンタグラフ式リンク機構68が構成される。
実施形態の伸縮カバー装置1においては、被覆板61a〜67aの板厚方向両端に位置する被覆板61a,67aに、一対の端部リンクバー68a,68aが、上板61f、ピン固定片61g、連結ピン61kを介して、又はピン固定用突部67j、連結ピン67kを介して、その端部で揺動自在に連結されている。又、実施形態の伸縮カバー装置1においては、被覆板61a〜67aの板厚方向両端に位置する被覆板61a,67aの間に位置する各被覆板62a〜66aに、一対の中間部リンクバー68b,68bが上板62f〜66f、ピン固定片62g〜66g、連結ピン62k〜66kを介して、その中間部で揺動自在に連結されている。
又、被覆板67aの下端縁及び側板67bには、下板67nが溶接されている。下板67nの上面には上方に突出するストッパー部67pが4つ設けられている。実施形態では、ストッパー部67pは下板67nを介して被覆板67aに設けられている。このストッパー部67pは、パンタグラフ式リンク機構68の最も下に位置する端部リンクバー68aと当接することにより、一対の端部リンクバー68aの成す角が180度以上となることを阻止している。
これにより、実施形態の伸縮カバー装置1は、一対の端部リンクバー68a,68aの成す角が180度以上となることによって伸縮ストロークが初期状態よりも短くなることがなく、工作ユニット2の昇降動作によって、リンクバー68a,68b等に過度の負荷が加わることによる破損を防止し、耐久性を向上させることができる。
下側伸縮カバー7は、上側伸縮カバー6と同一の構成であり、最も下に位置する被覆部材77がガイドレール5の下端に固定されている。又、最も上に位置する被覆部材71の上板71fの上面には、工作ユニット2の前面カバー21の下面に固定自在な固定板79が設けられている。又、上側伸縮カバー6の最も下に位置する被覆部材67の下板67nの下面には、工作ユニット2の前面カバー21の上面に固定自在な固定板69が設けられている。
又、ベース4の上面には、ボールネジ41の前方部を覆う前後方向に伸縮自在な前後伸縮カバー装置43が設けられている。前後伸縮カバー装置43は、伸縮カバー機構6,7と同様の構成であり、上側伸縮カバー機構6の被覆部材61〜67に対応する被覆部材431〜437と図示省略したパンタグラフ式リンク機構及び一対のガイドレールとを備える。最も後方に位置する被覆部材431がユニット支持体3の前面下端部に取り付けられ、最も前方に位置する被覆部材437がベース4に固定されている。前後伸縮カバー装置43は、モータ41aによるボールネジ41の回転により前後方向に移動するユニット支持体3と共に前後方向に伸縮する。
次に、伸縮カバー装置1の作動について説明する。伸縮カバー装置1は、ユニット支持体3の前面に取り付けられ、ボールネジ41の回転によりユニット支持体3と共に前後に移動する。工作ユニット2がボールネジ31の回転により上昇すると、前面カバー21の上面に固定された固定板69を介して上側伸縮カバー機構6が上方に押し上げられて縮むと共に、前面カバー21の下面に固定された固定板79を介して下側伸縮カバー機構7が上方に引張されて延びる。逆に、工作ユニット2がボールネジ41の回転により下降すると、前面カバー21の上面に固定された固定板69を介して上側伸縮カバー機構6が下方に引張されて延びると共に、前面カバー21の下面に固定された固定板79を介して下側伸縮カバー機構7が下方に押し下げられて縮む。
実施形態の伸縮カバー装置1によれば、例えば、工作ユニット2を上昇させた状態で前面カバー21の下面から下側伸縮カバー機構7の固定板79を取り外せば、下側伸縮カバー機構7を下方へ縮めることができる。これにより、伸縮カバー装置1をユニット支持体3から取り外すことなく前面カバー21の下方を開口させることができ、工作ユニット2のメンテナンスが行い易くなる。
又、伸縮カバー機構6,7は、側板61b〜67b,71b〜77bの下端縁から下方に延びる案内片61c〜67c,71c〜77cにより上下方向のスライドが案内されるため、被覆板62a〜67a,72a〜76aが傾き難く、伸縮性を向上させることができる。
尚、実施形態の伸縮カバー装置1では、伸縮カバー機構として、上下方向に伸縮するものを説明したが、これに限られず、例えば、左右方向に伸縮するものでも同様に本発明を適用することができる。
又、実施形態の伸縮カバー装置1では、被覆部材67,77にストッパー部67p,77pを設けたものを説明したが、被覆部材61,71にもストッパー部を設けてもよい。
又、実施形態の伸縮カバー装置1では、上下一対の伸縮カバー機構6,7を備えるいわゆる分割型のものを説明したが、上下の対応する被覆板同士をガイドレール5,5を摺動自在な連結部材で上下一体としたいわゆる一体型のものであっても同様に本発明を適用することができる。
又、実施形態においては、伸縮カバー装置1を本発明の伸縮カバー装置として説明したが、伸縮カバー機構6,7と同様に構成される前後伸縮カバー装置43を本発明の伸縮カバー装置としてもよい。
本発明の伸縮カバー装置を用いた工作ユニットの実施形態を示す模式図。 実施形態の伸縮カバー装置を示す斜視図。 実施形態の伸縮カバー装置の構成部材の上端部を示す斜視図。 実施形態の伸縮カバー装置を示す背面図。 実施形態の被覆板を示す斜視図。 実施形態の被覆板を示す斜視図。 実施形態の被覆板を示す斜視図。 実施形態の被覆板を複数重ね合せた状態を示す斜視図。
符号の説明
1…伸縮カバー装置、 61a〜67a…被覆板、 67p…ストッパー部、 68…パンタグラフ式リンク機構、 68a…端部リンクバー、 68b…中間部リンクバー、 71a〜77a…被覆板、 77p…ストッパー部、 78…パンタグラフ式リンク機構、 78a…端部リンクバー、 78b…中間部リンクバー。

Claims (1)

  1. 板厚方向に重ね合される複数の被覆板と、各被覆板をスライド自在に連結するパンタグラフ式リンク機構とを備え、パンタグラフ式リンク機構は、板厚方向両端に位置する各被覆板に端部が揺動自在に軸支される一対の端部リンクバーと、板厚方向両端に位置する両被覆板の間に位置する各被覆板に中間部が揺動自在に軸支される一対の中間部リンクバーとを備え、各リンクバーの対応する端部同士を揺動自在に連結して構成される伸縮カバー装置において、
    板厚方向端に位置する被覆板に、端部リンクバーと当接して一対の端部リンクバーの成す角が180度以上となることを阻止するストッパー部が設けられることを特徴とする伸縮カバー装置。
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