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JP5166216B2 - ゴルフ靴 - Google Patents
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Description

本発明は、ゴルフ靴に関する。詳細には、本発明は、ゴルフ靴のアウトソールの改良に関する。
ゴルフのスイングは、アドレス、テイクバック、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースルー及びフィニッシュの順に進行する。アドレスでは、ゴルフクラブのヘッドはゴルフボールの近くに位置する。この状態から、ゴルファーはテイクバックを開始する。右利きのゴルファーは、テイクバックにおいてヘッドを右へ、さらに上方へと振り上げる。最もヘッドが振り上げられた位置がトップ位置である。トップ位置からダウンスイングが開始されてヘッドが振り下ろされ、ヘッドがゴルフボールと衝突する(インパクト)。インパクト後、ゴルファーはゴルフクラブを左へ、さらに上方へと振り抜き(フォロースルー)、フィニッシュを迎える。
トップ位置からフィニッシュにかけて、ゴルファーは左足を軸としてボディターンを行う。同時にゴルファーは、右足で地面を蹴ってその力をゴルフボールに伝える。換言すれば、ゴルファーは、左足を軸足として使い、右足を蹴足として使う。左利きゴルファーの場合は、逆に右足を軸足として使い、左足を蹴足として使う。
スイング中、蹴足にてスリップが生じると、力がゴルフボールに十分には伝わらない。スイング中、軸足にスリップが生じると、スイングの回転軸がぶれてミスショットが誘発される。ゴルファーは、ティグラウンド及びフェアウエイでは、芝生の上でショットを行う。ゴルファーは、バンカー内では砂の上でショットを行う。さらにゴルファーは、雑草の上でショットを行うこともある。様々な地面の上において、スリップが抑制される必要がある。
特開2001−54403公報には、スパイクと突起とを備えたゴルフ靴が開示されている。スパイク及び突起は、ゴムからなる。スパイクの高さと突起の高さとの差は、小さい。このゴルフ靴では、スパイク及び突起の両方が、スリップを抑制する。
特開2001−54403公報
ゴルファーは、グリーンと次のホールのティグラウンドとの間の通路を歩行する。この通路が、アスファルトコンクリートによって舗装されている場合がある。この歩行により、ゴムからなる突起が摩耗する。摩耗が進行すると、スリップ防止性能が阻害される。
本発明の目的は、スリップ防止性能に優れたゴルフ靴の提供にある。
本発明に係るゴルフ靴は、アウトソールを備える。このアウトソールは、ベース、このベースから下方に向かって突出する大突起、このベースから下方に向かって突出する中突起及びこの中突起から下方に向かって突出する小突起を有する。この中突起は、溝を隔てて大突起と隣接している。中突起の高さは、大突起の高さよりも小さい。
好ましくは、大突起の高さは、4.0mm以上10.0mm以下である。好ましくは、大突起の高さH1に対する中突起の高さH2の比(H2/H1)は、0.1以上0.5以下である。好ましくは、中突起の高さH2に対する小突起の高さH3の比(H3/H2)は、0.1以上0.5以下である。
好ましくは、中突起の底面の面積は、0.2cm以上1.5cm以下である。好ましくは、溝の幅は、0.5mm以上3.0mm以下である。好ましくは、中突起の数は5以上50以下である。
本発明に係るゴルフ靴では、軟質な地面では、小突起が接地する。この接地により、スリップが抑制される。このゴルフ靴では、硬質な地面では小突起が接地しない。従って、小突起が摩耗しない。このゴルフ靴では、スリップ防止性能が長期間維持される。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフ靴2が示された一部切り欠き側面図である。図2は、図1のゴルフ靴2が示された底面図である。この靴2は、右足用である。図1には、靴2のインサイドが示されている。左足用の靴は、この靴2の形状が反転した形状を有する。
このゴルフ靴2は、アッパー4とソール6とを備えている。ソール6は、インソール8、ミッドソール10、アウトソール12及び補強プレート14からなる。
アッパー4は、主部16、紐18及びフラップ20を備えている。主部16には、既知の材料が用いられる。天然皮革、合成皮革、人工皮革、織布等が、主部16に用いられうる。主部16の内面に、内材が貼り付けられてもよい。典型的な内材は、織布である。内材として、透湿防水材料が用いられてもよい。典型的な透湿防水材料は、ゴアテックス(登録商標)からなるブーティである。
インソール8は、ミッドソール10と積層されている。インソール8は、織布又は発泡合成樹脂からなる。インソール8は、足と接触する。このインソール8は、靴2を履く動作において、足の滑りに寄与する。インソール8はまた、履き心地に寄与する。インソール8が設けられなくてもよい。
ミッドソール10は、発泡体からなる。典型的には、ミッドソール10は多数の独立気泡を含む。着地時に、ミッドソール10は圧縮変形を起こす。この圧縮変形により、衝撃が吸収される。ミッドソール10における好ましい基材ポリマーは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である。
衝撃吸収性の観点から、ミッドソール10の硬度は70以下が好ましく、65以下が特に好ましい。強度の観点から、硬度は40以上が好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
アウトソール12は、ミッドソール10の下側に位置している。アウトソール12は、ミッドソール10と接合されている。接合は、接着剤によって達成されうる。アウトソール12は、架橋ゴムからなる。好ましい基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及びウレタンゴムが例示される。アウトソール12に、ゴムと共に合成樹脂又はエラストマーが用いられてもよい。図2に示されるように、アウトソール12は鋲を備えている。
耐摩耗性の観点から、アウトソール12の硬度は70以上が好ましく、75以上が特に好ましい。足の変形への追従性の観点から、硬度は85以下が好ましく、80以下が特に好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
補強プレート14は、硬質である。補強プレート14は、ゴルフ靴2のねじれ剛性を高める。この補強プレート14は、スイングの安定に寄与する。補強プレート14には、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー又はEVAが用いられうる。剛性、成形性及び経済性の観点から、熱可塑性エラストマーが好ましい。熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとソフトセグメントとを有する。スチレンブタジエン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)及びポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)が用いられうる。TPUが好ましい。
安定性の観点から、補強プレート14の硬度は90以上が好ましい。スイングの容易の観点から、硬度は95以下が好ましい。硬度は、「JIS K 6253」の規定に準拠して、タイプAのデュロメーターにて測定される。
図2において、X方向は靴2の幅方向であり、Y方向は靴2の長さ方向である。図2において符号Lで示されているのは、長さ線の両端を延長した直線である。この長さ線は、アウトソール12の底面の輪郭内に画かれうる線分のうちで最長のものである。直線Lは、長さ方向Yに沿っている。アウトソール12は、爪先部22、屈曲部24、アーチ部26及び踵部28を備えている。爪先部22、屈曲部24、アーチ部26及び踵部28は、長さ方向に沿って並んでいる。
図3は、図2のアウトソール12のアーチ部26の一部が示された拡大図である。図4は、図2のアウトソール12の踵部28の一部が示された拡大図である。図5は、図2のアウトソール12の一部が示された拡大断面図である。図3から5に示されるように、このアウトソール12は、ベース30、大突起32、中突起34及び小突起36を備えている。
図5に示されるように、大突起32はベース30から下方に向かって突出している。中突起34も、ベース30から下方に向かって突出している。中突起34の高さH2は、大突起32の高さH1よりも小さい。大突起32の突出及び中突起34の突出により、大突起32と中突起34との間に溝38が形成されている。換言すれば、中突起34は溝38を隔てて大突起32と隣接している。小突起36は、中突起34の底面から下方に向かって突出している。小突起36の高さH3は、大突起32の高さH1及び中突起34の高さH2に比べて小さい。ベース30、大突起32、中突起34及び小突起36は、一体的に成形されている。
図6は、図5のアウトソール12の一部が地面Gと共に示された拡大断面図である。この地面Gは、軟質である。従って、ゴルファーの体重により大突起32が地面Gに食い込んでいる。この食い込みにより、地面Gを構成する土、砂、芝生等が大突起32同士の間に入り込む。小突起36は、接地している。この状態でゴルファーが歩行又はスイングを行うと、大突起32及び小突起36が、地面Gと擦動する。大突起32及び小突起36は、ゴルフ靴2のスリップを防止する。
図7は、図5のアウトソール12の一部が地面Gと共に示された拡大断面図である。この地面Gは、硬質である。硬質な地面Gとしては、アスファルトコンクリートが例示される。地面Gが硬質なので、体重を受けても大突起32は地面Gに食い込んでいない。従って、小突起36は地面Gから離間している。接地しているのは、大突起32のみである。この状態でゴルファーが歩行を行っても、小突起36は地面Gと擦動しない。このゴルフ靴2では、小突起36の摩耗が抑制される。
図8は、図2のアウトソール12の一部が示された拡大斜視図である。便宜上図8では、アウトソール12の底面が上向きに示されている。図8には、ベース30、中突起34及び小突起36が示されている。小突起36は、筋山である。中突起34の底面に、多数の筋山が格子状に配置されている。小突起36の形状は、筋山には限られない。角錐、円錐、角柱、円柱、半球等の形状を有する多数の小突起36が、中突起34の底面に散点してもよい。金型へのしぼ加工により、小突起36が形成されてもよい。金型へのローレット加工により、小突起36が形成されてもよい。
大突起32の高さH1は、4.0mm以上10.0mm以下が好ましい。高さH1が4.0mm以上である大突起32は、スリップを抑制する。この観点から、高さH1は4.5mm以上がより好ましい。高さH1が10.0mm以下である大突起32は、ゴルファーの体重がかかっても座屈しにくい。この観点から、高さH1は8.0mm以下がより好ましく、6.5mm以下が特に好ましい。
大突起32の高さH1に対する中突起34の高さH2の比(H2/H1)は、0.1以上0.5以下が好ましい。比(H2/H1)が0.1以上であるゴルフ靴2では、小突起36が軟質な地面と接地しやすい。この観点から、比(H2/H1)は0.2以上が好ましい。比(H2/H1)が0.5以下であるゴルフ靴2では、小突起36が硬質な地面と接地しにくい。この観点から、比(H2/H1)は0.4以上が好ましく、0.3以下が特に好ましい。
図5において矢印Lで示されているのは、大突起32の底面と小突起36の底面との距離である。硬質な地面で小突起36が接地しにくいとの観点から、距離Lは1.0mm以上が好ましく、2.0mm以上が特に好ましい。軟質な地面で小突起36が接地しやすいとの観点から、距離Lは8.0mm以下が好ましく、6.0mm以下が特に好ましい。
中突起34の高さH2に対する小突起36の高さH3の比(H3/H2)は、0.1以上0.5以下が好ましい。比(H3/H2)が0.1以上であるゴルフ靴2では、軟質な地面においてスリップが抑制される。この観点から、比(H3/H2)は0.2以上が特に好ましい。比(H3/H2)が0.5以下であるゴルフ靴2では、小突起36にゴルファーの体重がかかってもこの小突起36が座屈しにくい。この観点から、比(H3/H2)は0.4以下が特に好ましい。
小突起36の高さH3は、0.1mm以上が好ましい。高さH3が0.1mm以上である小突起36は、軟質な地面においてゴルフ靴のスリップを抑制する。この観点から、高さH3は0.2mm以上がより好ましく、0.3mm以上が特に好ましい。高さH3は、1.0mm以下が好ましい。高さH3が1.0mm以下である小突起36は、ゴルファーの体重がかかっても座屈しにくい。この観点から、高さH3は0.7mm以下がより好ましく、0.5mm以下が特に好ましい。
それぞれの中突起34の底面の面積は、0.2cm以上1.5cm以下が好ましい。この面積が0.2cm以上であるゴルフ靴2では、軟質な地面において小突起36が接地しやすい。この観点から、面積は0.4cm以上がより好ましく、0.5cm以上が特に好ましい。この面積が1.5cm以下である中突起34では、軟質な地面において大きな接地圧が得られる。大きな接地圧は、スリップを抑制する。この観点から、面積は1.2cm以下がより好ましく、1.0cm以下が特に好ましい。
図5において矢印Wで示されているのは、大突起32と中突起34との間に位置する溝38の幅である。幅Wは、0.5mm以上3.0mm以下が好ましい。幅Wが0.5mm以上であるゴルフ靴2では、軟質な地面において中突起34の大きな接地圧が達成されうる。大きな接地圧は、スリップを抑制する。この観点から、幅Wは0.7mm以上が特に好ましい。幅Wが3.0mm以下であるゴルフ靴2では、硬質な地面において小突起36が接地しにくい。従って、小突起36の摩耗が抑制される。この観点から、幅Wは2.0mm以下がより好ましく、1.5mm以下が特に好ましい。
溝38を隔てて大突起32と隣接しており、且つその底面に小突起36が存在する中突起34の数は、5以上が好ましい。この数が5以上であるゴルフ靴2では、軟質な地面においてスリップしにくい。この観点から、数は10以上がより好ましく、20以上が特に好ましい。他の部材(例えば鋲)が配置されるスペースが確保されるとの観点から、数は50以下が好ましく、35以下が特に好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1から8に示された形状を有するゴルフ靴を作製した。アウトソールの仕様は、下記の通りである。
大突起の数:24
大突起の高さH1:5.0mm
中突起の数:24
中突起の高さH2:2.0mm
小突起のパターン:格子状
小突起の高さH3:0.5mm
溝の幅W:1.0mm
距離L:2.5mm
H2/H1:0.40
H3/H2:0.25
[実施例2から7及び比較例1から2]
突起の仕様を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、ゴルフ靴を得た。
[摩耗テスト]
アウトソールの上に、質量が10kgである重錘を固定した。このアウトソールを、アスファルトコンクリート製であり距離が50mである道路で引きずった。5往復した後に、小突起の摩耗の有無を目視で判定した。摩耗が見られないものを「A」に、摩耗が見られるものを「B」に格付けした。この結果が、下記の表1に示されている。
[スリップテスト]
ゴルフ靴をゴルファーに着用させ、濡れた芝生の上で、ドライバーにてゴルフボールを打撃させた。このゴルファーから、スリップ防止性能について聞き取った。スリップしにくいとの回答を得たものを「A」に、スリップしやすいとの回答を得たものを「B」に格付けした。この結果が、下記の表1に示されている。
Figure 0005166216
表1に示されるように、各実施例のゴルフ靴では、スリップが生じにくい。さらに、各実施例のゴルフ靴では、小突起の摩耗が抑制されるので、スリップ防止性能が長続きする。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るゴルフ靴は、ゴルフ場でのプレーのときに着用されうる。このゴルフ靴は、ドライビングレンジでの練習のときにも着用されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフ靴が示された一部切り欠き側面図である。 図2は、図1のゴルフ靴が示された底面図である。 図3は、図2のアウトソールのアーチ部の一部が示された拡大図である 図4は、図2のアウトソールの踵部の一部が示された拡大図である。 図5は、図2のアウトソールの一部が示された拡大断面図である。 図6は、図5のアウトソールの一部が地面と共に示された拡大断面図である。 図7は、図5のアウトソールの一部が地面と共に示された拡大断面図である。 図8は、図2のアウトソールの一部が示された拡大斜視図である。
符号の説明
2・・・ゴルフ靴
12・・・アウトソール
32・・・大突起
34・・・中突起
36・・・小突起
38・・・溝

Claims (7)

  1. アウトソールを備えており、
    このアウトソールが、ベース、このベースから下方に向かって突出する大突起、このベースから下方に向かって突出する中突起及びこの中突起から下方に向かって突出する小突起を有しており、
    この中突起が溝を隔てて大突起と隣接しており、
    中突起の高さが大突起の高さよりも小さいゴルフ靴。
  2. 上記大突起の高さが4.0mm以上10.0mm以下である請求項1に記載のゴルフ靴。
  3. 上記大突起の高さH1に対する中突起の高さH2の比(H2/H1)が0.1以上0.5以下である請求項1又は2に記載のゴルフ靴。
  4. 上記中突起の高さH2に対する小突起の高さH3の比(H3/H2)が0.1以上0.5以下である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフ靴。
  5. 上記中突起の底面の面積が0.2cm以上1.5cm以下である請求項1から4のいずれかに記載のゴルフ靴。
  6. 上記溝の幅が0.5mm以上3.0mm以下である請求項1から5のいずれかに記載のゴルフ靴。
  7. 上記中突起の数が5以上50以下である請求項1から6のいずれかに記載のゴルフ靴。
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