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JP5215928B2 - 電子機器 - Google Patents
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本発明は、携帯電話機など、筐体に部品の格納室が形成されている電子機器に関する。
従来の携帯電話機においては、筐体を構成するフロントキャビネットとバックキャビネットを接合することにより、内部に電子部品を格納するための格納室が形成されている(例えば、特許文献1参照)。該格納室には、例えば、フロントキャビネット側から視認可能なLCD(Liquid Crystal Display)や、バックキャビネット側から視認可能な第2のLCDなどが格納されている。
特開2008−182607号公報
しかしながら、両キャビネットの接合面には、仕上げ精度のバラツキ等によって部分的に僅かな隙間が生じるため、携帯電話機への水の付着などにより外部から前記隙間に水が浸入する虞があるが、従来の携帯電話機においては、前記隙間からの水の浸入を防止する対策が施されていなかった。このため、前記隙間から水が浸入して該水によってLCD又は第2のLCDが故障する虞があった。
そこで本発明の目的は、筐体に形成された格納室への水の浸入を抑制することが出来る電子機器を提供することである。
本発明に係る電子機器は、部品の格納室となる開口を有する筐体構成部材と、該筐体構成部材の表面に接合されて前記開口を塞ぐカバー部材とを具える電子機器であって、前記筐体構成部材の表面の内、少なくとも前記開口の周囲には、該筐体構成部材をその背面まで貫通する複数の貫通孔と、該表面に凹設された複数の有底凹部とが、それぞれ散在している。
尚、筐体構成部材とカバー部材の接合状態には、互いに融着されている状態、接着剤により接合されている状態、両面粘着テープにより接合されている状態等、周知の種々の接合状態を含むものとする。
上記電子機器においては、筐体構成部材にカバー部材を接合した状態では筐体構成部材の表面にカバー部材の背面が密着するが、これらの間には、仕上げ精度のバラツキ等によって部分的に僅かな隙間が生じることになる。従って、電子機器への水の付着などにより外部から前記隙間に水が浸入した場合、水は筐体構成部材の表面上を開口(格納室)に向かって移動することになる。
しかし、筐体構成部材の表面の内、少なくとも開口(格納室)の周囲には、複数の貫通孔と有底凹部が散在しているので、浸入した水は、何れかの貫通孔又は有底凹部に入り込んでこれらの内壁に沿って移動することになる。又、電子機器の姿勢が変化することによって、貫通孔又は有底凹部に入り込んだ水が、該貫通孔又は有底凹部から流出したとしても、その水は、他の貫通孔又は有底凹部に再び入り込むこととなる。従って、浸入した水は、開口(格納室)に到達するまでに複数の貫通孔と有底凹部を経由しなければならないため、開口(格納室)に到達し難くなる。
又、上記電子機器においては、筐体構成部材の表面に貫通孔と有底凹部の両方が散在しているので、有底凹部が形成されている位置にも貫通孔を形成した構成に比べて、筐体構成部材の強度が低下することを抑制することが出来る。
更に、筐体構成部材の表面に複数の貫通孔と有底凹部を散在させることにより、該表面にヒケが発生し難くなる。従って、筐体構成部材の表面とカバー部材の背面との間には、大きな隙間が発生し難い。
上記電子機器の具体的構成において、前記筐体構成部材の背面には、前記貫通孔を塞ぐ背面部材が密着している。ここで、前記筐体構成部材は樹脂製である一方、前記背面部材は金属製であって、前記筐体構成部材の背面には前記背面部材が密着して固定されていてもよい。
該具体的構成によれば、浸入した水を貫通孔内に溜めることが出来るので、背面部材がない構成よりも、開口(格納室)に水が到達し難くなる。又、背面部材を設けることにより、筐体構成部材の強度を高めることが出来る。
上記電子機器の他の具体的構成において、前記複数の貫通孔と有底凹部は、前記筐体構成部材の表面に格子状のリブを突設することによって形成されている。
又、前記複数の有底凹部は、各貫通孔を包囲するように配置されている。この様に、強度が低下し易い貫通孔の周囲に強度の高い有底凹部を配置することにより、筐体構成部材の強度を高く維持することが出来る。
上記電子機器の更なる他の具体的構成において、前記筐体構成部材は、金型を用いた樹脂成形品であって、前記複数の有底凹部の少なくとも一部が、これらの間に前記貫通孔を介在させずに一列に並んでおり、該有底凹部の列の一端の近傍位置には、前記金型に樹脂を注入したゲートの跡である樹脂注入部が形成されている。
金型成形時においては、貫通孔を形成するための突起部と、該突起部よりも高さ寸法が小さくて有底凹部を形成するための突起部とを具えた金型のキャビティ内に、ゲートから樹脂が流れ込むことになるが、貫通孔が形成される位置においては、貫通孔を形成するための突起部が配置されているので、樹脂の流れが該突起部によって妨げられることになる。
一方、有底凹部が形成される位置においては、貫通孔を形成するための突起部よりも高さ寸法の小さい突起部が配置されているので、樹脂の流れは、該突起部によって殆ど妨げられることがない。
そこで、金型を、有底凹部を形成するための複数の突起部の一部が、貫通孔を形成するための突起部を間に介在させずに一列に並び、該有底凹部の列の一端の近傍位置にゲートが配置された構成とすることにより、ゲートから金型のキャビティ内に注入された樹脂は、キャビティ全体に拡がり易くなる。斯くして、上述の如く有底凹部の列と樹脂注入部を有する筐体構成部材が得られることとなる。
本発明に係る電子機器によれば、筐体に形成された格納室への水の浸入を抑制することが出来る。
本発明の一実施形態に係る携帯電話機の閉じた状態を示した斜視図である。 該携帯電話機の開いた状態を示した斜視図である。 該携帯電話機を構成する第2キャビネットをカバー部材側から見た分解斜視図である。 該第2キャビネットをLCD側から見た分解斜視図である。 該第2キャビネットを構成するキャビネット本体を示す斜視図である。 該キャビネット本体の平面図である。 図6に示すC−C線に沿う断面図である。 図6に示すD−D線に沿う断面図である。 図6に示すE−E線に沿う断面図である。 金型の構成、及び該金型と樹脂成形品との位置関係を説明するための斜視図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明の一実施形態に係る携帯電話機は、図1及び図2に示す如く、第1キャビネット(1)と第2キャビネット(2)とをヒンジ機構(3)によって開閉可能に連結して構成されている。第1キャビネット(1)には、第2キャビネット(2)との対向面に複数の操作釦(11)が配備され、第2キャビネット(2)には、第1キャビネット(1)との対向面にLCD(51)が配備されている。又、図1に示す様に、第2キャビネット(2)内には、第1キャビネット(1)との対向面とは反対側から視認可能な第2のLCD(52)が配備されている。
第2キャビネット(2)は、図3に示す如く、第2のLCD(52)の格納室となる開口(61)を有する樹脂製のキャビネット本体(6)と、該キャビネット本体(6)の前記対向面とは反対側の表面に接合されて開口(61)を塞ぐカバー部材(7)とから構成されている。本実施形態においては、図7に示す様に、キャビネット本体(6)の表面とカバー部材(7)の背面とを両面粘着テープ(21)によって貼り合わせることにより、キャビネット本体(6)の表面にカバー部材(7)が接合されている。
図5に示す如く、キャビネット本体(6)には、キャビネット本体(6)をその背面まで貫通する複数の貫通孔(62)が開設されると共に、キャビネット本体(6)の表面には、複数の有底凹部(63)が凹設されている。そして、複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)はそれぞれ、格納室となる開口(61)の周囲を含めてキャビネット本体(6)の表面全体に散在している。
これら複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)は、図5に示す様に、キャビネット本体(6)の表面に格子状のリブ(64)を突設することによって形成されている。従って、複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)は、キャビネット本体(6)の基端から先端に向かう長さ方向(91)、並びに該長さ方向(91)とは垂直であってキャビネット本体(6)の表面に沿う幅方向(92)に、列を成して並んでいる。
図5、図7〜図9に示す如く、貫通孔(62)と有底凹部(63)によって構成される列は、その大部分が、貫通孔(62)と有底凹部(63)とが交互に並んだ列(6a)であり、残りの部分は、図5及び図8に示す様に、複数の有底凹部(63)がこれらの間に貫通孔(62)を介在させずに一列に並んだ列(6b)になっている。
更に、図5のA領域に示す様に、複数の有底凹部(63)は、各貫通孔(62)を包囲するように配置されている。又、図5のB領域に示す様に、貫通孔(62)とは別に設けられたネジ孔(65)の周囲にも、該ネジ孔(65)を包囲するように複数の有底凹部(63)が配置されている。
そして、貫通孔(62)と有底凹部(63)は各々、キャビネット本体(6)の表面の単位面積あたりの個数がほぼ均等となるように、該表面全体に亘って配置されている。
キャビネット本体(6)の背面には、図4及び図7〜図9に示す如く、キャビネット本体(6)の強度を補う金属製の補強板(4)が密着して固定され、キャビネット本体(6)に開設されている複数の貫通孔(62)は、補強板(4)によって塞がれている。
上述した複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)とを有するキャビネット本体(6)は、図10に示す如く、金型8を用いて成形された樹脂成形品である。図10に示す様に、金型8は、樹脂が注入されるキャビティを有する枠部(図示せず)と、補強板(4)を設置するための台座(84)とから構成され、枠部の内面の内、台座(81)の補強板(4)の設置面と対向する面には、格納室となる開口(61)を形成するための太い柱状の第1突起部(81)と、貫通孔(62)を形成するための複数の細い柱状の第2突起部(82)と、有底凹部(63)を形成するための複数の細い柱状の第3突起部(図示せず)とが形成されている。
複数の第2突起部(82)と第3突起部は、列を成すように配置されており、該列の大部分は、第2突起部(82)と第3突起部とが交互に並んだ列であり、残りの部分は、複数の第3突起部がこれらの間に第2突起部(82)を介在させずに一列に並んだ列になっている。
斯くして、樹脂成形品においては、交互に並んで列を成す第2突起部(82)と第3突起部によって、交互に並んで列(6a)を成す複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)が形成され、第2突起部(82)を間に介在させずに一列に並んだ第3突起部によって、貫通孔(62)を間に介在させずに一列に並んで列(6b)を成す複数の有底凹部(63)が形成されることになる。
第2突起部(82)は、第3突起部よりもその高さ寸法が大きく、金型成形時において第2突起部(82)の先端面と台座(84)の設置面との間に補強板(4)を挟持することが可能な高さ寸法を有している。従って、金型成形時には、補強板(4)は、樹脂成形品において固定されるべき所定の位置から殆どずれることがない。
金型8の枠部には更に、キャビティ内に樹脂を注入するためのゲート(85)が形成されており、該ゲート(85)は、第2突起部(82)を間に介在させずに一列に並んだ第3突起部の列の一端の近傍位置に配置されている。
金型成形時においては、キャビティ内に樹脂をゲート(85)から注入することにより、樹脂はゲート(85)からキャビティ内に流れ込むことになるが、貫通孔(62)が形成される位置には、先端面が補強板(4)に接触した第2突起部(82)が配置されているので、樹脂の流れが第2突起部(82)によって妨げられることになる。
一方、有底凹部(83)が形成される位置には、第2突起部(82)よりも高さ寸法の小さい第3突起部が配置されているので、該第3突起部の先端面と補強板(4)との間には、樹脂が通過することが可能な空間が形成されている。従って、樹脂の流れは、第3突起部には殆ど妨げられることがない。
よって、金型8を、第3突起部の列の一端の近傍位置にゲート(85)が配置された構成とすることにより、ゲート(85)から金型8のキャビティ内に注入された樹脂は、キャビティ全体に拡がり易くなる。
上述の如く金型8を用いて成形された樹脂成形品においては、複数の有底凹部(63)がこれらの間に貫通孔(62)を介在させずに一列に並んだ列(6b)が形成され、該列(6b)の一端の近傍位置には、図6及び図8に示す如く、金型8に樹脂を注入したゲート(85)の跡である樹脂注入部(66)が形成されることになる。
上述した携帯電話機においては、第2キャビネット(2)のキャビネット本体(6)にカバー部材(7)を接合した状態ではキャビネット本体(6)の表面にカバー部材(7)の背面が密着するが、これらの間には、仕上げ精度のバラツキ等によって部分的に僅かな隙間が生じることになる。従って、携帯電話機への水の付着などにより外部から前記隙間に水が浸入した場合、水はキャビネット本体(6)の表面上を開口(61)に向かって移動することになる。
しかし、開口(61)の周囲を含めてキャビネット本体(6)の表面全体に、複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)が散在しているので、浸入した水は、何れかの貫通孔(62)又は有底凹部(63)に入り込んでこれらの内壁に沿って移動し、或いは入り込んだ貫通孔(62)又は有底凹部(63)に溜まることになる。又、携帯電話機の姿勢が変化することによって、貫通孔(62)又は有底凹部(63)に入り込んだ水が、該貫通孔(62)又は有底凹部(63)から流出したとしても、その水は、他の貫通孔(62)又は有底凹部(63)に再び入り込むこととなる。
従って、浸入した水は、開口(格納室)に到達するまでに複数の貫通孔(62)又は有底凹部(63)を経由しなければならないため、第2のLCD(52)が格納されている開口(61)に到達し難い。よって、開口(61)への水の浸入を抑制することが出来、その結果、水による第2のLCD(52)の故障が防止されることになる。
又、上記携帯電話機においては、キャビネット本体(6)の表面に貫通孔(62)と有底凹部(63)の両方が散在しているので、有底凹部(63)が形成されている位置にも貫通孔(62)を形成した構成に比べて、キャビネット本体(6)の強度が低下することを抑制することが出来る。
更に、上述の如くキャビネット本体(6)の表面に複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)を散在させることにより、該表面にヒケが発生し難くなる。従って、キャビネット本体(6)の表面とカバー部材(7)の背面との間には、大きな隙間が発生し難い。
更に又、上記携帯電話機においては、強度の高い複数の有底凹部(63)が、強度の低下し易い各貫通孔(62)及びネジ孔(65)を包囲するように配置されているので、キャビネット本体(6)の強度を高く維持することが出来る。
又、上記携帯電話機においては、貫通孔(62)と有底凹部(63)は各々、キャビネット本体(6)の表面の単位面積あたりの個数がほぼ均等となるように、該表面全体に亘って配置されているので、キャビネット本体(6)の強度に偏りがない。
尚、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。上記実施形態においては、複数の貫通孔(62)と有底凹部(63)がそれぞれ、キャビネット本体(6)の表面全体に散在しているが、例えば開口(61)の周囲にだけ貫通孔(62)と有底凹部(63)を散在させてもよい。
又、上記実施形態においては、貫通孔(62)と有底凹部(63)は、その大部分が交互に並んで列を成しているが、本発明はこれに限られるものではない。
更に又、上記実施形態においては、キャビネット本体(6)の背面に補強板(4)が密着して固定されているが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば補強板(4)がない構成であってもよい。該構成であっても、浸入する水が少量であれば、該水はキャビネット本体(6)の外周面を伝うため、水がキャビネット本体(6)の背面に回り込んだとしても、LCD(51)などの他の部品に影響を与え難い。しかも、水が開口(61)に到達するためには、該水は複数の貫通孔(62)又は有底凹部(63)を経由しなければならないので、水が開口(61)に到達するまでに要する距離が長くなり、従って第2のLCD(52)が格納されている開口(61)には水が到達し難い。よって、開口(61)への水の浸入を抑制することが出来る。
上述した携帯電話機に採用した各種構成は、携帯電話機以外の種々の電子機器にも採用することが出来る。又、格納室となる開口(61)には、第2のLCD(52)だけでなく、他の各種部品が格納されてもよい。
(1) 第1キャビネット
(2) 第2キャビネット
(3) ヒンジ機構
(4) 補強板(背面部材)
(52) 第2のLCD(部品)
(6) キャビネット本体(筐体構成部材)
(61) 開口
(62) 貫通孔
(63) 有底凹部
(64) リブ
(66) 樹脂注入部
(7) カバー部材
(8) 金型
(85) ゲート

Claims (7)

  1. 筐体構成部材と、該筐体構成部材の表面に接合されたカバー部材とを具える電子機器において、前記カバー部材によって覆われる筐体構成部材の表面には、該筐体構成部材をその背面まで貫通する複数の貫通孔と、該表面に凹設された複数の有底凹部とが、それぞれ散在しており、少なくとも一部の領域では、前記貫通孔と前記有底凹部とが交互に並んでいることを特徴とする電子機器。
  2. 前記筐体構成部材の表面には、部品の格納室となる開口が形成され、該開口が前記カバー部材によって塞がれ、前記複数の貫通孔と前記複数の有底凹部は、前記開口の周囲に形成されている請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記筐体構成部材の背面には、前記貫通孔を塞ぐ背面部材が密着している請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記筐体構成部材は樹脂製である一方、前記背面部材は金属製であって、前記筐体構成部材の背面には前記背面部材が密着して固定されている請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記複数の貫通孔と有底凹部は、前記筐体構成部材の表面に格子状のリブを突設することによって形成されている請求項1乃至請求項4の何れかに記載の電子機器。
  6. 前記複数の有底凹部は、各貫通孔、或いは前記筐体構成部材に開設されているネジ孔を包囲するように配置されている請求項1乃至請求項5の何れかに記載の電子機器。
  7. 前記筐体構成部材は、金型を用いた樹脂成形品であって、前記複数の有底凹部の少なくとも一部が、これらの間に前記貫通孔を介在させずに一列に並んでおり、該有底凹部の列の一端の近傍位置には、前記金型に樹脂を注入したゲートの跡である樹脂注入部が形成されている請求項1乃至請求項6の何れかに記載の電子機器。
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