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JP5220709B2 - フィルタ担持体 - Google Patents
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本発明は、キャリアテープ上に複数の通気フィルタを担持したフィルタ担持体に関する。
従来、例えば、自動車ECU(Electrical Control Unit),モーター,ランプ,センサーなどの自動車電装部品、電動歯ブラシ,シェーバー,携帯電話などの家電製品、太陽電池などでは、電子部品や制御基板などを収容する筐体に、筐体内の圧力変動を緩和したり筐体内を換気したりする目的で開口が設けられ、その開口を通気フィルタで塞ぐことが行われている。通気フィルタは、筐体の内外での通気を確保しつつ筐体内への異物の侵入を防ぐものである。
このような通気フィルタは、例えば特許文献1の図3に示すように、筐体に直接貼り付けられてもよいし、特許文献1の図5に示すように、筐体に装着される支持体に貼り付けられてもよい。
特開2008−237949号公報
ところで、通気フィルタが貼り付けられた筐体または支持体を大量に生産するには、図5に示すようなシステムを構成することが考えられる。すなわち、キャリアテープ20に通気フィルタ30を担持させたフィルタ担持体10を用意し、このフィルタ担持体10を芯体51に巻き回してリールを形成する。キャリアテープ20は、ナイフエッジ形状の剥離台52に沿って走行した後に巻き取りロール53に巻き取られるようになっている。また、キャリアテープ20には、テンションローラ54によって適度な張力がかけられる。そして、巻き取りロール53が回転させられると、リールからフィルタ担持体10が引き出されるとともに、剥離台52の先端で通気フィルタ30がキャリアテープ20から剥離される。
一方、筐体または支持体である開口体7は載置台63に載置される。キャリアテープ20から一部が剥離した通気フィルタ30は、吸着ノズル61によってピックアップされた後に開口体7上に搬送される。その後、通気フィルタ30は、例えば超音波溶着機62によって開口体7に貼り付けられる。
ところが、図5に示すようなシステムでは、通気フィルタ30として剛性の小さいものを用いた場合には、通気フィルタ30がキャリアテープ20から剥離され難くなり、ピックアップ不良が発生する可能性が高くなる。具体的には、通気フィルタ30が剥離台52の先端でキャリアテープ20に追従して折り返されてしまう現象が発生する。これを防止するためには、キャリアテープ20にかける張力を大きくすることが考えられるが、このような張力制御を可能とするにはシステム構成が複雑になる。また、キャリアテープ20にかける張力を大きくしすぎると、キャリアテープ20に担持された通気フィルタ30が変形することもある。
本発明は、このような事情に鑑み、キャリアテープにかける張力を大きくしなくてもキャリアテープから通気フィルタを良好に剥離させることのできるフィルタ担持体を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、キャリアテープにおける通気フィルタで覆われる領域に貫通孔を形成すれば、通気フィルタのキャリアテープからの剥離性が向上することを見出した。すなわち、図6に示すように従来のキャリア担持体10では、通気フィルタ30が全面に亘ってキャリアテープ20と重なり合っているので、キャリアテープに孔加工を施してキャリアテープの通気フィルタと重合する部分の剛性を弱めることを思い付いた。本発明は、このような観点からなされたものである。
すなわち、本発明は、所定方向に延びるキャリアテープと、前記キャリアテープに前記所定方向に並んだ状態で担持された複数の通気フィルタと、を備え、前記キャリアテープには、前記通気フィルタのそれぞれで覆われる領域に貫通孔が設けられている、フィルタ担持体を提供する。
上記の構成によれば、キャリアテープに設けられた貫通孔によってキャリアテープの通気フィルタと重合する部分の剛性が弱められている。従って、キャリアテープを剥離台に沿って走行させたときには、キャリアテープにかける張力を大きくしなくてもキャリアテープから通気フィルタを良好に剥離させることができる。
(a)は本発明の一実施形態に係るフィルタ担持体の平面図、(b)は(a)のIB−IB線断面図である。 通気フィルタが両面テープを介してキャリアテープに担持されたフィルタ担持体の断面図である。 (a)は変形例のフィルタ担持体の平面図、(b)は(a)のIIIB−IIIB線断面図である。 剥離試験方法を示す図である。 生産システムの概略構成図である。 従来のフィルタ担持体の平面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。なお、本発明のフィルタ担持体は、課題の欄で説明した図5に示す生産システムに好適に用いられるものであるため、以下では図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、本発明の一実施形態に係るフィルタ担持体1は、所定方向に延びるキャリアテープ2と、このキャリアテープ2に担持された複数の通気フィルタ3とを備えている。以下、本明細書では、説明の便宜のために、前記所定方向、すなわちキャリアテープ2の長手方向をX方向といい、特にその一方側(図5においてキャリアテープ2の進行方向となる側)を+X方向、反対側を−X方向という。
フィルタ担持体1は、図5に示すようにリールとされていることが好ましい。このようなリールを形成するには、キャリアテープ2の−X方向の端部を芯体51に固定した上で、フィルタ担持体1を芯体51に巻き回せばよい。すなわち、+X方向は、フィルタ担持体1がリールから引き出される方向でもある。
通気フィルタ3は、X方向に並んだ状態でキャリアテープ2に担持されている。通気フィルタ3は、直線上に一列に並んでいることが好ましいが、例えば千鳥状に並んでいてもよい。
キャリアテープ2は、通気フィルタ3を担持する側の面に比較的弱い粘着力を有するものであり、その粘着力により通気フィルタ3を担持する。
このようなキャリアテープ2としては、基材に粘着剤を塗布したものを用いることができる。基材は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリカーボネートなどの樹脂フィルムや、上質紙、コート紙、含浸紙、合成紙などの紙類や、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属箔などで構成することができる。粘着剤としては、例えばアクリル系粘着剤を用いることができる。
キャリアテープ2の厚みは、0.01〜0.1mmが好ましく、0.02〜0.08mmがより好ましい。
なお、後述するように、両面テープ4を用いて通気フィルタ3をキャリアテープ2に担持させる場合は、粘着剤が塗布されていない基材のみでキャリアテープ2を構成することも可能である。
各通気フィルタ3は、気体の透過を許容するものであれば、構造や材料は特に限定されない。通気フィルタ3としては、樹脂多孔質膜を含むものを好適に用いることができる。樹脂多孔質膜としては、公知の延伸法、抽出法によって製造することができるフッ素樹脂多孔質膜やポリオレフィン多孔質膜などを用いることができる。フッ素樹脂としては、PTEF(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などが挙げられる。ポリオレフィンを構成するモノマーとしては、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1,1ブテンなどが挙げられ、これらのモノマーを単体で重合した、または共重合して得たポリオレフィンを使用することができる。また、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリ乳酸を用いたナノファイバーフィルム多孔体などを用いることもできる。中でも、小面積で通気性が確保でき、筐体内への水や塵の侵入を阻止する機能の高いPTFE多孔質膜が好ましい。例えば、通気度がガーレー値で0.1〜500sec/100mL、耐水圧が1.0kPa以上、単体の厚みが1μm〜5mmのPTFE多孔質膜を使用することができる。
また、樹脂多孔質膜には、撥液処理を施してもよい。撥液処理は、樹脂多孔質膜に撥液剤を塗布し、乾燥後、キュアすることにより行うことができる。撥液剤は、樹脂多孔質膜よりも低い表面張力の被膜を形成できればよく、例えば、パーフルオロアルキル基を有する高分子を含む撥液剤が好適である。撥液剤の塗布は、浸漬、スプレーなどで行うことができる。
樹脂多孔質膜には、片面または両面に通気性支持材が積層されていてもよい。このような通気性支持材を設けることにより、高強度の通気フィルタ3とすることができる。通気性支持材は、樹脂多孔質膜よりも通気性に優れたものであることが好ましい。具体的に、通気性支持材としては、織布、不織布、ネット、メッシュなどを用いることができ、その材質としては、例えばポリエステル、ポリエチレン、アラミド樹脂などが挙げられる。
樹脂多孔質膜と通気性支持材とは、熱溶着、接着剤による接着など通常の方法で接合される。樹脂多孔質膜と通気性支持材との接合は部分的に行われ、その接合部分の面積は全面積の5〜20%であることが好ましい。接合部分の面積が全面積の5%未満であると、樹脂多孔質膜と通気性支持材が剥がれ易くなり、20%を超えると、耐水圧が低くなるからである。また、接合部分は、全面積に対して均一に分散していることが好ましい。
各通気フィルタ3の厚みは、0.02〜1mmであることが好ましい。通気フィルタ3の厚みが0.02mm未満であると、コシがなく、通気フィルタ3を取り扱う際の作業性が悪くなり、1mmを超えると、フィルタ担持体1の凹凸が大きくなってリール形状にするのが難しくなるからである。より好ましい通気フィルタ3の厚みは、0.05〜0.3mmである。
本実施形態では、各通気フィルタ3は、図1(a)に示すように円形状である。ただし、通気フィルタ3の形状は特に限定されるものではなく、例えば四角形状や六角形状などの多角形状であってもよい。
通気フィルタ3は、図1(b)に示すように、キャリアテープ2に直接担持されていていてもよい。この場合、通気フィルタ3は、図5に示すように、吸着ノズル61によってピックアップされ、開口体7上に搬送された後に、例えば超音波溶着機62による超音波溶着によって開口体7に貼り付けられる。
あるいは、通気フィルタ3は、図2に示すように、両面テープ4を介してキャリアテープ2に担持されていてもよい。具体的には、各通気フィルタ3のキャリアテープ2側の面に、当該面の周縁部に沿って環状の両面テープ4が貼着されている。この場合、通気フィルタ3は、吸着ノズル61によって開口体7上に搬送された後に、例えば上方から押圧されることにより両面テープ4によって開口体7に貼り付けられる。
両面テープ4は、両面に粘着力を有するものであれば特に限定されないが、例えばPET基材や不織布などの支持層の両面にアクリル系やシリコン系の粘着剤を塗布したものを用いることができる。
なお、通気フィルタ3は、必ずしも開口体7に貼り付けられる必要はなく、例えば吸着ノズル61によってピックアップされた後に樹脂と一体成形されることにより開口体7に取り付けられてもよい。
さらに、本実施形態では、キャリアテープ2における通気フィルタ3のそれぞれで覆われる領域(エリア)に貫通孔2aが設けられており、この貫通孔2aを通じて通気フィルタ3のキャリアテープ2側の面が露出している。本実施形態では、貫通孔2aは円形状であり、当該貫通孔2aの中心と通気フィルタ3の中心とが合致している。
貫通孔2aの周囲におけるキャリアテープ2と通気フィルタ3との重合代は、0.1mm以上が好ましい。重合代が0.1mm未満では、通気フィルタ3が貫通孔2a内に嵌り込んでしまうおそれがあるからである。より好ましい重合代は、1.0mm以上である。
以上説明したように、本実施形態のフィルタ担持体1では、キャリアテープ2に設けられた貫通孔2aによってキャリアテープ2の通気フィルタ3と重合する部分の剛性が弱められている。従って、キャリアテープ2を剥離台52(図5参照)に沿って走行させたときには、キャリアテープ2にかける張力を大きくしなくてもキャリアテープ2から通気フィルタ3を良好に剥離させることができる。そして、このようなフィルタ担持体1は、特に通気フィルタ3の剛性が小さい場合(例えば通気フィルタがPTFE多孔質膜単層である場合)に有効である。
なお、前記実施形態では、貫通孔2aが円形状であり、当該貫通孔2aの中心と通気フィルタ3の中心とが合致していたが、貫通孔2aの形状および貫通孔2aと通気フィルタ3との位置関係はこれに限られるものではない。
例えば、図3(a)および(b)に示すように、貫通孔2aは、通気フィルタ3の中心から見て+X方向(すなわち、リールからフィルタ担持体1が引き出される方向)に寄った位置にあってもよい。このような位置関係であれば、貫通孔2aの+X方向側で通気フィルタ3とキャリアテープ2との重合面積を減少させて通気フィルタ3の剥離性を向上させながらも、貫通孔2aの−X方向側で通気フィルタ3とキャリアテープ2との重合面積を大きく確保して通気フィルタ3を強い力で担持することができる。
また、図3(a)および(b)では、貫通孔2aが半円のコーナー部に丸みを付けた略半円形状になっているが、図3(a)および(b)に示す位置関係の場合でも貫通孔2aを円形状にしてもよい。
なお、貫通孔2aは、通気フィルタ3の剥離がスムーズに開始されるように、+X方向に向かって凸となる円弧を形成する形状を有するものであることが好ましい。このような貫通孔2aの形状の具体例としては、図1(a)に示すような円形状や図3(a)に示すような略半円形状が挙げられる。
あるいは、貫通孔2aの形状を、例えば対角線方向がX方向となる正方形状としても、前記実施形態と略同様の効果が得られることは言うまでもない。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に何ら制限されるものではない。
(実施例)
通気フィルタ作製用のフィルムとして、厚み0.2mmの日東電工社製テミッシュ(厚み0.08mmのPTFE多孔質膜にPET不織布を積層したもの)を用意し、これを直径10mmの円形状にカットして、通気フィルタを作製した。
キャリアテープとして、PETからなる厚み0.08mmの基材にアクリル系粘着剤を塗布したものを用い、これに直径8mmの円形状の貫通孔を形成した。この貫通孔の中心と通気フィルタの中心とが合致するように(すなわち、貫通孔の周囲におけるキャリアテープと通気フィルタとの重合代が1mmとなるように)、通気フィルタをキャリアテープに担持させて、フィルタ担持体を得た(実施例1)。
キャリアテープに、半径3mmの半円でコーナー部に丸みを付けた略半円形状の貫通孔をその円弧中心を通る直線部分がキャリアテープの長手方向と直交する向きで形成し、この貫通孔の円弧中心と通気フィルタの中心とが合致するように(すなわち、貫通孔の周囲におけるキャリアテープと通気フィルタとの重合代が1mm以上となるように)、通気フィルタをキャリアテープに担持させた以外は実施例1と同様にしてフィルタ担持体を得た(実施例2)。
(比較例)
キャリアテープに貫通孔を形成しない以外は実施例1と同様にしてフィルタ担持体を得た。
(剥離試験)
実施例1,2および比較例のフィルタ担持体を、図4に示す剥離台の先端から90度真下に一定の張力で引っ張って走行させた(進行方向は、図1(a)および図3(a)に示す+X方向)。剥離台の角度は30度とし、その先端は半径0.3mmの曲面とした。上記の走行を張力を変えて行い、通気フィルタがキャリアテープから剥離可能な張力を測定した。
この剥離試験の結果、比較例では通気フィルタを剥離させるのに1.96Nの張力を要した。これに対し、実施例1,2では、剥離可能張力が1.47N以下に抑えられた。特に、貫通孔がキャリアテープの進行方向側に寄っている実施例2では、実施例1よりも通気フィルタが安定的に剥離されることが確認された。
本発明のフィルタ担持体における通気フィルタは、自動車電装部品、家電製品、太陽電池の他にも、例えば外灯などの屋外灯や電車等のランプにも使用可能である。
1 フィルタ担持体
2 キャリアテープ
2a 貫通孔
3 通気フィルタ
4 両面テープ

Claims (9)

  1. 所定方向に延びるキャリアテープと、
    前記キャリアテープに前記所定方向に並んだ状態で粘着剤の粘着力により担持された複数の通気フィルタと、を備え、
    前記キャリアテープには、前記通気フィルタのそれぞれで覆われる領域に貫通孔が設けられている、フィルタ担持体。
  2. 前記貫通孔は、前記通気フィルタの中心から見て前記所定方向の一方側に寄った位置にある、請求項1に記載のフィルタ担持体。
  3. 前記フィルタ担持体は、前記所定方向に巻き回されてリールとされており、前記所定方向の一方側は、前記リールから前記フィルタ担持体が引き出される方向である、請求項2に記載のフィルタ担持体。
  4. 前記貫通孔の周囲における前記キャリアテープと前記通気フィルタとの重合代は、0.1mm以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタ担持体。
  5. 前記貫通孔は、前記所定方向の一方側に向かって凸となる円弧を形成する形状を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタ担持体。
  6. 前記貫通孔は、円形状または略半円形状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタ担持体。
  7. 前記通気フィルタのそれぞれは、樹脂多孔質膜を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタ担持体。
  8. 前記通気フィルタのそれぞれは、前記樹脂多孔質膜に積層された通気性支持材をさらに含む、請求項7に記載のフィルタ担持体。
  9. 前記通気フィルタのそれぞれの前記キャリアテープ側の面には、当該面の周縁部に沿って環状の両面テープが貼着されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィルタ担持体。
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