JP5223062B2 - 3次元地図描画システム - Google Patents
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Description
しかし,この方法では,表現された地図の縮尺が保たれないという課題がある。図1(b)に示す通り,近景(図の下側付近)から遠景(図の上側付近)に行くほど,奥行き方向(図の上下方向)の距離は,実際の間隔よりも,つまって描かれてしまう。左右方向の間隔も,遠景では近景よりもつまって描かれてしまう。つまり,左右方向,奥行き方向ともに,地図上の単位長さが表す距離が,近景と遠景とでは異なって描かれてしまうのである。
本願は,こうした課題を解決し,縮尺が保たれた3次元地図を提供することを目的とする。
本発明は,地物データベースと,描画範囲入力部と,描画部とを備える。地物データベースは,鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向からの平行投影によって地物を平面上に投影した2次元描画データとしての地物データを格納する。本発明においては,透視投影ではなく平行投影によって地物を描くのである。地物データは,ラスタデータおよびポリゴンデータのいずれの形式で備えてもよい。ただし,ポリゴンデータの方が,全体のデータ量を抑制でき,拡大して描画する際にも画像が粗くならないため高画質な地図を提供することができる利点がある。
透視投影(図1(a)参照)では,投影する基準となる視点PVを定める必要があるのに対し,平行投影(図2(a)参照)では,視点を定める必要がない。従って,透視投影では,視点が指定される度に,地物の3次元形状を表す3次元モデルに基づいて,レンダリングと呼ばれる投影処理を施して投影図を得る必要がある。
これに対し,平行投影では,視点を指定する必要がないため,所定の投影方向に対する描画結果を予め用意しておくことができるのである。視点と無関係に生成された描画結果は,地図の描画範囲をどのように指定した場合でも共通して利用することができる。この結果,本発明では,3次元地図を描画する際のレンダリング処理が不要となるため,地図の描画時の処理負荷を激減させることが可能となる。
ユーザは地物を地上から見上げることが通常である。地物の上斜めからの投影による平行投影では,投影図から受ける高さ感覚が,現実の地物を見上げた時の高さ感覚よりも低く感じることがある。上述の係数倍によって現実よりも高くした仮想地物に対して投影を行えば,高さ感覚のずれを緩和することができる。高さ方向を係数倍しても,左右方向および奥行き方向の縮尺は維持されるため,本発明の利点は損なわれない利点もある。
このように複数階層を設ける場合,各階層の地物データは,平行投影を行う投影方位および投影角度(以下,投影方位および投影角度を「平行投影パラメータ」という)が同一の平行投影によって生成することが好ましい。ある座標点が投影される位置は平行投影パラメータによって定まる。従って,各階層で平行投影パラメータを統一しておけば,同一の座標点の各階層における投影位置同士を容易に対応づけることができる。この結果,描画範囲の中心位置などの特定の点を固定したままで,地図を拡大縮小することが,比較的容易に実現できる。
各階層で平行投影パラメータを変化させる態様をとることも可能である。この場合,描画に使用する階層を変化させる場合には,描画範囲の中心位置などの特定の点が次の階層において投影される位置を解析した上で,次の階層の描画を行うことが好ましい。
こうすることにより,種々の方向から見た状態の3次元地図を描画することができ,利便性を向上させることができる。一方向から投影した3次元地図では,3次元的に描画された建物の陰に隠れて見えなくなる部位,いわゆる死角が生じるが,投影方位が異なる3次元地図を提供することによって,こうした死角を解消することができる。また,経路案内に3次元地図を利用する場合には,案内すべき経路に応じて投影方位が異なる3次元地図を使い分けることにより,進行方向を上側に表示するヘディングアップ表示を円滑に実現することができる。
この態様において,描画する方位は,ユーザが指定してもよいし,ヘディングアップ表示においてはユーザの進行方向を用いてもよい。
3次元地図では,投影方位によって地物が視認できたり,死角に隠れたりするため,地物を表す文字も,これに応じて出力するか否かを制御することが好ましい。上述の態様によれば,文字を表示するか否かを予めビハインドフラグとして格納してあるため,複雑な演算・解析処理をするまでなく,文字の出力を適切に制御することが可能となる。
こうすることにより,3次元的に表現された地物の接地部分だけでなく,上層階の壁面付近や地物の上方などに文字を表すことができ,見やすい3次元地図を出力することができる。高さ情報は,メートルなどの実測値,地物の階数など種々の形で指定可能であり,地物ごとに変化させてもよい。また,描画方位に応じて異なる高さを指定可能としてもよい。
従来の平面の電子地図では,メッシュをまたがって存在する地物のデータは,各メッシュに分断されたポリゴンとして格納されていた。3次元の電子地図では,メッシュをまたがって存在する地物のデータは,分断可能なものは各メッシュに分断して格納し,分断できないものは,いずれかのメッシュにまとめて格納していた。このように,従来の電子地図データでは,各メッシュの地物データは,当該メッシュ内に一部または全部が存在する地物のデータを格納するのが通常であった。
しかし,平行投影では,従来,生じ得なかった新しい課題として,いずれかのメッシュ内に存在する地物であっても,その上部が他のメッシュに描かれる場合が生じ得る。本発明では,かかる場合の対策として,各メッシュには,当該メッシュ上にない地物のデータを格納することを許容した。こうすることにより,メッシュをまたがって描画されるべき地物についても,複雑な処理を要さず平行投影による3次元地図の描画が可能となる。
経路案内情報入力部は,描画すべき経路案内情報,つまり経路位置および現在位置の少なくとも一方を,高さを含む3次元で指定された情報で入力する。描画部は,指定された情報に対して,地物データを生成する際の平行投影と同じ平行投影を施して経路を描画する。
道路データまたは経路案内情報の一方のみが高さ情報を有している場合には,平行投影した場合に,経路案内情報と道路とがずれて描画されてしまう。これに対し,上述の構成では,経路案内情報に対しても,道路と同じ平行投影が施されるため,上述のずれを解消して経路案内情報を描画することができる。
もっとも,アンジュレーションを考慮しない2次元データに基づいて道路データが整備されている場合には,経路案内情報に対しても,平行投影を施すことなく,2次元データを用いて描画すればよい。この場合には,建物など道路以外の地物もアンジュレーションを考慮しないデータとして整備しておくことが望ましい。
例えば,本発明は,3次元地図を描画するために用いる地物データをコンピュータによって生成するための地物データ生成方法として構成してもよい。
この地物データ生成方法では,地物の3次元形状を表す3次元モデルを予め格納した3次元地図データベースを用意する。この3次元地図データベースは,地物データを生成するコンピュータ内に備える方法,DVD等の媒体で提供する方法,コンピュータがネットワーク経由でアクセス可能なサーバに格納する方法などで用意できる。
コンピュータは,地物データを生成する対象となる対象領域の指定を入力し,3次元地図データベースから,対象領域および隣接する所定範囲の領域内に存在する3次元モデルを,メモリ内に入力する。そして,メモリ内の3次元モデルに対して,平行投影によって地物を平面上に投影した2次元描画データを生成し,メモリ内に格納し,この2次元描画データから,対象領域として指定された領域内のデータを抽出して,地物データを生成,出力する。
所定範囲は,メッシュの大きさおよび平行投影パラメータに応じて設定すればよい。投影角度が鉛直に近づくほど,所定範囲は狭くでき,水平に近づくほど,所定範囲を広げる必要が生じることになる。
また,所定範囲は,必ずしも対象領域が中心に来るように設定する必要はない。例えば,東から投影した場合には投影図は西側に延びるため,対象領域よりも西側のメッシュに存在する地物の投影図が対象領域に描画されることはない。このように投影方位を考慮して,対象領域に地物が描画される可能性がある方位のメッシュ,つまり対象領域に対して投影方位側に隣接するメッシュのみを所定範囲として設定してもよい。
A.装置構成:
B.地物データ構造:
B1.平行投影によるデータ:
B2.複数の投影方位:
B3.階層構造:
C.地物データ生成方法:
D.文字データ構造:
E.地図表示処理:
F.経路案内処理:
F1.全体の処理:
F2.座標変換:
図3は,実施例における3次元地図表示システムの構成を示す説明図である。サーバ200からネットワークNE2等を介して提供される地図データに基づいて,携帯電話300に地図を表示する構成例を示した。地図を表示する端末としては,パーソナルコンピュータ,ナビゲーション装置などを用いてもよい。また,3次元地図表示システムは,携帯電話300のような端末とサーバ200とからなるシステムの他,スタンドアロンで稼働するシステムとして構成してもよい。
図中には,3次元地図データを生成するデータ生成装置100も併せて示した。
送受信部301は,サーバ200とのネットワークNE2を介した通信を行う。本実施例では,3次元地図を表示するための地図データおよびコマンドの送受信が主として行われる。
コマンド入力部302は,キーボード300kの操作等を通じて,ユーザからの指示を入力する。本実施例における指示としては,3次元地図の表示範囲,拡大・縮小の指定,経路案内を行う際の出発地,目的地の設定などが揚げられる。
GPS入力部303は,GPS(Global Positioning System)の信号に基づいて緯度経度の座標値を得る。また,経路案内では,緯度経度の変化に基づいて進行方向を算出する。
地図情報記憶部305は,サーバ200から提供された地図データを一時的に記憶しておくバッファである。経路案内時のように表示すべき地図が時々刻々と移動していく場合,地図情報記憶部305では不足する範囲の地図データをサーバ200から受信して地図を表示する。
マップマッチング変換部307は,経路案内をする場合に,探索された経路および現在位置を,平行投影された3次元地図上の道路上にずれなく表示するため,経路位置および現在位置の座標値に対して必要な座標変換を施す。座標変換の方法については後述する。
表示制御部306は,地図情報記憶部305およびマップマッチング変換部307から提供されるデータに基づいて,携帯電話300のディスプレイ300dに3次元地図を表示する。
地図データベース210は,3次元地図を表示するためのデータベースである。本実施例では,地物データ211,文字データ212,ネットワークデータ213を含む地図データを格納する。地物データ211は,道路,建物などの地物を3次元的に表示するためのデータであり,地物の3次元モデルを平行投影することで得られた2次元のポリゴンデータである。文字データ212は,地図に表示すべき文字,例えば,地物の名称や地名などのデータである。ネットワークデータ213は,道路をノード,リンクの集まりで表現したデータである。ノードとは,道路同士の交点や道路の端点に相当するデータである。リンクはノードとノードとを結ぶ線分であり,道路に相当するデータである。本実施例では,ネットワークデータ213を構成するノード,リンクの位置は,緯度経度および高さの3次元データで定められている。
送受信部201は,ネットワークNE2を介して携帯電話300とのデータの送受信を行う。本実施例では,3次元地図を表示するための地図データおよびコマンドの送受信が主として行われる。また,送受信部201は,ネットワークNE1を介してデータ生成装置100との通信も行う。本実施例では,生成された地図データの授受が主として行われる。
データベース管理部202は,地図データベース210からのデータの読み出し,書き込みを制御する。
経路探索部203は,地図データベース210内のネットワークデータ213を用いて,経路探索を行う。経路探索には,ダイクストラ法などを用いることができる。
送受信部105は,ネットワークNE1を介してサーバ200とデータの授受を行う。
コマンド入力部101は,キーボード等を介してオペレータの指示を入力する。本実施例では,地図データを生成すべき領域の指定,平行投影パラメータの指定等が含まれる。
3D地図データベース104は,地図データを生成するために用いられる3次元モデルを格納するデータベースである。道路,建物などの地物については,3次元形状を表す電子データが格納されている。3D地図データベース104は,従来,透視投影によって3次元地図を表示するために備えられる3次元モデルを利用することができる。
平行投影部102は,3D地図データベース104に基づいて平行投影による描画を行って地物データを生成する。描画された投影図は,平行投影データ103に格納され,送受信部105を介してサーバ200の地図データベース210の地物データ211に格納される。平行投影部102は,平行投影する処理過程で,各地物が他の地物の死角となるか否かを判定し,判定結果をビハインドフラグ設定部106に受け渡す。
ビハインドフラグ設定部106は,3D地図データベース104から,各地物の名称を表す文字データを入力し,平行投影部102から受け取った判定結果に基づいて,それぞれの文字を地図上に表示すべきか否かを指定するビハインドフラグを設定する。ビハインドフラグは,ある地物が他の地物の死角になる場合には,文字の非表示を表す値に設定され,死角にならない場合には,表示を表す値に設定される。本実施例では,地物データ211は複数の投影方位に対して用意され,投影方位に応じて死角は変化するため,ビハインドフラグは,投影方位ごとに設定される。
B1.平行投影によるデータ:
図4は,地物データの内容を示す説明図である。3次元データD3から平行投影によってデータD1,D2が得られる様子を示している。3次元データD3は,平面P3上に,建物M3の形状をx,y,zの3次元座標で表したデータである。
この建物M3を鉛直方向(図中の矢印A1方向)に平面P1上に平行投影すると,建物M3が長方形M1のように2次元的に表現されたデータD1となる。これは,従来の2次元地図データに相当する。
これに対し,本実施例では,鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向(図中の矢印A2方向)の平面P2上に平行投影する。この結果,データD2上には,建物M2のように3次元的に建物が描画される。建物M2は3次元的に表現されてはいるものの,データD2は,あくまでも投影された2次元の描画データである。本実施例では,投影面内のuv座標内の座標値(u1,v1),(u2,v2)などの点列で,建物M2を描画するためのポリゴンデータを規定した。建物M2の側壁,屋根部分で個別のポリゴンデータとしてもよいし,全体を一つのポリゴンデータとしてもよい。窓Wは,建物の壁面に貼り付けるテクスチャ,つまりラスタデータとして用意してもよいし,窓を個別のポリゴンデータとして用意してもよい。
本実施例の地物データは,このように斜め方向の平行投影によって各地物を投影した2次元データによって構成されている。
図の左側には,この建物BL01の位置関係を2次元的に示した。地図データは,メッシュM01,M02に区切って整備されている。左下の緯度経度がP01(LAT01,LON01)で表されるメッシュM01内の矩形が建物BL01である。建物BL01の緯度経度は座標G(LATb,L0Nb)で表される。ここでは,建物BL01はメッシュM01からはみ出していない場合を例示した。
平行投影の結果,建物BL01は,メッシュM03内の部分BL03だけでなく,メッシュM04内の部分BL04によって描かれる。本実施例では,矢印CH03,CH04に示すように,一つの建物BL01を描画するポリゴンのうち,メッシュM03に属する部分BL03と,メッシュM04に属する部分BL04とを分離し,それぞれ別個のポリゴンデータとして管理する。
本実施例では,名称としては,建物の名称BL01を用いた。メッシュM03に属する部分BL03,およびM04に属する部分BL04には,共通の名称が付されることになるので,両者が同一の建物に対するポリゴンであることが判別可能となる。名称としてポリゴンに固有の名称を用いることもできる。この場合には,同一の建物に対するポリゴン同士を関連づける情報を別途用意しておくことが好ましい。
属性は,地物に対する付加情報である。例えば,建物であれば高さ,階数;道路であれば車線幅,国道等の種別などを用いることができる。
図の右上の描画IMG1は,投影角度PA1での平行投影図である。右下の描画IMG2は,投影角度PA2での平行投影図である。投影角度Angが小さければ,描画IMG1に示すように平面地図に近い感覚で建物同士の位置関係が把握しやすくなる。投影角度Angが大きければ,描画IMG2に示すように建物の形状を直感的に把握しやすくなる。投影角度は,これらの視覚的効果を考慮して設定すればよい。また,投影角度が異なる複数の地物データを用意しておき,ユーザが選択可能としてもよい。
ユーザは通常,建物を下方から見上げることが多い。従って,上方から見る形で平行投影を施すと,投影図から得られる建物の高さ感覚は,現実に見上げた時の高さ感覚に合わないことがある。これに対し,上述のように,係数Cを乗じて,高さ方向にのみ拡大した仮想的な建物に対して平行投影を施せば,高さ感覚の違和感を緩和することができる。
係数Cは,視覚的な効果を考慮して任意に設定可能である。描画IMG1,IMG2を比較すれば明らかな通り,建物の高さ感覚は,投影角度Angによっても変化するため,複数の投影角度Angで平行投影を行う場合には,投影角度Angに応じて係数Cを変化させてもよい。もっとも,こうした違和感が問題とならない場合には,係数を乗じることなく平行投影を行っても構わない。
平行投影パラメータは,投影角度と投影方位である。投影角度は,先に図6に示した通り鉛直からどれだけ傾けた方向に投影するかを表すパラメータである。投影方位は,いずれの方位に傾けるかを表すパラメータである。地物データは,単一の投影方位に対して用意することもできるが,本実施例では,複数の方位に対して用意している。
本実施例では,8方位の地物データを用意したが,4方位としてもよいし,16方位またはそれ以上としてもよい。本発明者が検討した結果によれば,16方位で地物データを用意し,各方位の投影図を順次切り替えていけば,あたかも領域ARの周りを周回しながら,領域ARを見ているかのような表示を違和感なく実現することができることが分かっている。かかる観点からは,地物データは16方位に対して用意することが好ましいとも言える。
図8は,地物データの階層構造を示す説明図である。本実施例では,地物データおよび文字データは,共に複数の階層に分けて構成されている。階層LV1は,狭域を詳細に表示するためのデータである。階層LV3は,描画対象となる地物を間引くことによって,広域を効率的に表示するためのデータである。階層LV2は,階層LV1,LV3の中間の領域を描画するためのデータである。これらの階層は,表示すべき地図の拡大・縮小に応じて,使い分けられる。3階層に限らず,2階層または4階層以上としてもよい。
本実施例では,階層LV1〜LV3の全てにおいて,同じ平行投影パラメータで平行投影をしている。つまり,図中に示すように,地表面GLにおける特定の領域(図中のハッチングを付した部分)は,階層LV1〜LV3のいずれにおいても同じように投影される。従って,地図の拡大・縮小表示に伴って階層を切り換える場合でも,従前の階層における表示領域に対応する領域を次の階層でも容易に特定することができ,比較的簡易な処理で円滑な表示を実現することができる。
この結果,低階層LV1の座標系u1,v1と,中階層LV2の座標系u2,v2とは異なる座標系となるため,各階層において,地表面GLのハッチングを付した領域に対応する範囲を特定しづらくなる。かかる状態で低階層LV1から中階層LV2に表示を切り換える場合には,低階層LV1における表示範囲に対応する地表面GL上の範囲を求め,次に,この範囲に対応する中階層LV2上の範囲を特定する処理を施すことになる。
こうした処理負荷が許容できる場合には,図9のように,階層ごとに平行投影パラメータを変化させてもよい。例えば,広域の階層ほど投影角度を小さく(鉛直に近く)することによって,描画される地図を平面地図に近づけることができる。つまり,階層を変化させることによって,平面地図の利点と,3次元地図の利点とを使い分けることが可能となるという利点がある。
図10は,地物データの生成方法を示す説明図である。本実施例では,3D地図データベースに含まれる3次元の地物データを平行投影することによって地物データを生成する。ただし,地図データをメッシュに区切って生成・管理する場合,平行投影をメッシュ単位で施したのでは,適切な地物データを生成することができないという問題がある。
図10中のハッチングを付したメッシュMPに対応する地物データを生成する場合を考える。3D地図データベースでは,メッシュMPの周囲に,図示する通り,M11〜M55までのメッシュが存在し,各メッシュには種々の地物が存在する。ここで,メッシュMPに隣接するメッシュM34に存在する地物B34を平行投影する場合を考える。平行投影が図中のVpj34で示す方向に行われるとすると,地物B34の上部は,メッシュMP内に投影されることになる。このように,平行投影で地物データを生成する場合,処理対象となるメッシュMPに対しては,そのメッシュ内に存在しない地物の一部が投影されることもあるのである。従って,単にメッシュごとに平行投影を行ったのでは,他のメッシュに存在する地物の投影図が欠けてしまい,適切な地物データを得ることができない。
さらに,平行投影に用いる範囲は,処理対象となるメッシュMPの周囲に均等に配置する必要はなく,投影方位を考慮して,偏らせてもよい。例えば,図10中に示すように矢印Vpj34の方位で平行投影する場合を考える。この時,メッシュMPの左側に隣接するメッシュM32に存在する地物B32は,矢印Vpj32方向に投影される結果,投影図は地物B32の左側に描画される。つまり,この投影方位では,地物B32は,メッシュMPに投影されることはない。従って,メッシュMPを処理する際には,メッシュM32を平行投影に用いる必要はないことになる。
同様に,図10中の矢印Vpの投影方位で平行投影する場合には,太線で囲った範囲(メッシュM34,M35,M43〜M45,M53〜M55)があれば足りる。
このように,平行投影に用いる範囲は,処理対象となるメッシュMPよりも投影方位側に偏らせて設定しても構わない。
処理を開始すると,CPUは,処理対象となるメッシュの指定を入力する(ステップS100)。図10におけるメッシュMPの指定に相当する処理である。指定方法は,メッシュ固有のインデックス,メッシュの座標などを用いることができる。地図上でオペレータが指定した点の座標値を含むメッシュをデータ生成装置100が解析し,これを処理対象のメッシュとして設定する方法をとってもよい。
以上の処理を全メッシュについて実行することによって,本実施例の地物データ211を整備することができる。
図12は,地物データと文字データとのリンクを示す説明図である。図の左側に,地物データ211の構造を模式的に示した。図8で示した通り,地物データは階層LV1〜LV3に分かれて用意されており,各階層において,図7で示した通り方位1〜方位8までに分かれて用意されている。図中に示すように,階層LV1における方位1〜方位8までの地物データには,BL03なる名称の地物に対応するレコードが共通して含まれている。この地物に対するレコードは,階層LV2,LV3における地物データにも存在する。このように,本実施例では,同一の地物に対するレコードが,種々の階層,方位に対し,重複して存在している。
地物データの各レコードには,その地物の名称を表す文字レコードの格納場所を示す情報LINKが記録されている。本実施例では,各階層内の複数の方位における地物データに対して,一つの文字レコードが共通して用いられるため,階層LV1において地物BL03に格納されている情報LINKの内容は同一である。図中では,複数の地物レコードに対して,一つの文字レコードが対応づけられる様子を矢印で示した。
名称は,文字レコードが対応する地物の名称である。地物を構成するポリゴンの名称を用いてもよい。図5に示すように一つの地物が複数のポリゴンで描画される場合もあるため,ポリゴンの名称を用いる場合には,複数の名称が格納されることになる。
表示内容は,地物の名称を表す文字列である。フォント,色,サイズは,文字列の表示態様を規定する情報である。
ビハインドフラグは,文字の表示可否を制御するフラグであり,地物データの方位に対応づけて設定される。図中の例では,「1,1,1,1,0,0,1,1」と設定されているため,方位1〜4および方位7,8では,文字を表示し(設定=1),方位5,6では非表示(設定=0)となることを意味している。ビハインドフラグの設定方法については,後述する。
位置は,文字を表示する座標である。対応する地物の代表点の座標,つまり地物データにおける「位置」情報と同じ値を用いることができる。
高さは,文字を表示する高さである。高さは,メートルなどを単位として表しても良いし,表示時のピクセル,地物の階数などを用いて表してもよい。
高さ情報を指定することにより,文字を地物の接地面よりも高い位置に表示させることが可能となり,文字と地物との関係を把握しやすい表示を実現することができる。本実施例では,高さは,全方位共通の値としたが,ビハインドフラグのように,方位ごとに設定可能としてもよい。
建物BL01,BL04を,方位1から平行投影した場合,建物BL01は,建物BL04の死角にはならず視認可能である。方位1では,建物BL01の名称を表す文字を地図上に表示しても支障はないため,ビハインドフラグBFは,文字表示を意味する「1」に設定される。方位2,3,7,8についても同様である。
右下の投影図PIC4は方位4からの平行投影図である。図示する通り,方位4からの平行投影では,建物BL01は建物BL04の死角にはならない。従って,ビハインドフラグBFは「1」に設定される。
下の投影図PIC5は,方位5からの平行投影図である。この状態では,建物BL01は建物BL04の死角になっている。かかる状態で,建物BL01の名称を表示すると,ユーザはどの建物の名称が表示されているのか分からない。従って,この状態では,建物BL01の文字は非表示とすべきであるから,ビハインドフラグBFは,非表示を意味する「0」に設定される。
左下の投影図PIC6は,方位6からの平行投影図である。この状態では,図示するように,建物BL01は,上部がわずかに見えている。このように部分的に見えている場合には,ビハインドフラグは表示/非表示のいずれにも設定可能である。図中には,わずかしか見えない点を考慮し,ビハインドフラグBFを非表示「0」に設定した例を示した。一部とはいえ,建物BL03が見えている点を考慮し,ビハインドフラグBFを「1」と設定してもよい。
ビハインドフラグは,オペレータが手動で設定してもよいし,地物データ生成処理(図11参照)において,各地物の平行投影を行う際に,他の地物の死角になるか否かを判定して,自動的に設定可能としてもよい。図13の方位6における建物BL03のように部分的に見える地物は,例えば,次のように扱うことが可能である。
(1)描画される部分の面積が所定値以上の場合に表示とする;
(2)描画される部分の面積が建物BL01の所定割合以上の場合に表示とする;
(3)建物BL01の接地部分の一部または全部が描画される場合に表示とする;
(4)描画される部分が所定階数以上の場合に表示とする;
図14は,地図表示処理のフローチャートである。本実施例では,携帯電話300の主制御部304および表示制御部306が実行する処理であり,ハードウェア的には携帯電話300のCPUが実行する処理である。
CPUは,従前の地図表示処理において既に取得し携帯電話300内に保持されている地図情報から,指定に対応する地図情報を抽出する(ステップS301)。地図情報とは,地物データ,文字データ,ネットワークデータなど,地図を表示するために必要となる種々のデータの総称である。
図に抽出の様子を示した。メッシュで区切られた地図情報MEのうち,ハッチングを付した部分が既に携帯電話300に保持されている地図情報である。領域IAは,ユーザからの指定に対応する範囲を表している。この例では,保持されている地図情報のうち領域IAに重なる部分,つまりメッシュME3,ME4を除く部分が抽出されることになる。
領域IAと重複しないメッシュME3,ME4については,不要な情報として消去してもよいし,携帯電話300のメモリが許容する限り,残しておくようにしてもよい。
従来技術では,3次元モデルを用いて,レンダリングと呼ばれる処理を行って透視投影図を作成し,3次元地図を描画していたため,レンダリングに要する処理負荷が非常に大きかったのに対し,本実施例では,非常に軽い負荷で3次元地図を描画可能となる大きな利点がある。
表示された地図中での文字の表示位置は次の手順で設定することができる。
まず,地物データを構成する各メッシュの頂点の緯度経度は既知であるから,メッシュ内で文字レコードに付された位置情報(緯度経度)に対応する点を特定する。文字レコードの緯度経度に基づいて,各メッシュの頂点の緯度経度を補間して,メッシュ内で規定されたuv座標値を求めればよい。
次に高さ情報に応じて,文字の表示位置をu軸方向に移動させる。高さ情報が表示時のピクセル値で指定されている場合には,指定値を用いることができる。高さ情報がメートルや階数などで与えられている場合には,投影角度に応じた係数を乗じてピクセル値に変換すればよい。
3次元モデルにレンダリングを施す場合には,レンダリングの処理過程で,地物が死角になっているか否かを判断して文字の標示/非表示を制御する必要があったため,文字の表示/非表示の制御に要する処理負荷が非常に大きかったのに対し,本実施例では,非常に軽い負荷で制御可能となる大きな利点がある。
また,図15(c)では,地物が3次元的に表示されるため,ビルBL1,BL2の形状も直感的に認識可能である。図15(c)が上方から見下ろす感じで描かれているのに対し,実際にこの地点に立つユーザは図15(a)に示す通り下方見上げるようにビルBL1,BL2を見ることになるが,それでも図15(c)の表示に基づいてビルBL1,BL2を直感的に識別することが可能である。
このように本実施例における3次元地図表示は,平行投影を利用することによって,縮尺が維持されるという2次元地図の長所と,地物の形状を直感的に把握しやすいという3次元地図の長所とを兼ね備えることができる。
本実施例では,高さ情報を含めて文字の表示位置が指定されているため,図示する通り,文字は,それぞれビルの接地部分ではなく上部に表示される。3次元地図では,このように地物の上部に文字を表示することにより,文字が他の地物の死角になることを回避でき,文字と地物との対応関係を認識しやすい自然な表示を実現することができる。
この例では,文字の高さ情報として,建物の高さを指定することにより,文字が各建物の屋上に配置される例を示した。高さ情報は任意に設定可能であり,建物の側壁部分に文字が表示されるようにしてもよい。
F1.全体の処理:
図16は,経路案内処理のフローチャートである。左側に携帯電話300の処理を示し,右側にサーバ200の処理を示した。これらは,図3に示した種々の機能ブロックが協同して実行する処理であり,ハードウェア的には,携帯電話300およびサーバ200のCPUが実行する処理である。
サーバ200は,出発地,目的地の指定を入力すると(ステップS200),ネットワークデータ213(図3参照)を用いて経路探索を行う(ステップS201)。経路探索は,例えば,ダイクストラ法等を用いることができる。サーバ200は探索結果,即ち経路となるべきネットワークデータを携帯電話300に出力する(ステップS202)。
まず,携帯電話300は,ユーザの現在位置,進行方向を入力する(ステップS220)。現在位置は,GPSによって特定できる。進行方向は,従前の位置から現在位置までの変化に基づいて求めることができる。
次に,携帯電話300は表示範囲決定処理を行う(ステップS220)。この処理は,現在位置,進行方向に基づいて地図の表示範囲を決定する処理である(ステップS220)。
図中に地図の方位の決定方法を示した。中央の四角の領域は,表示対象となる領域を表し,その周囲に,図7に対応する8方位を示した。各方位には,破線で示すように,それぞれ45度の角度領域が割り当てられる。携帯電話300は,これらの8つの角度領域から進行方向が含まれるものを選択する。例えば,矢印HDで示す方向に進行している場合には,方位5が選択されることになる。
角度領域は地物データが用意されている方位数に応じて決めることができる。16方位の地物データが用意されている場合には22.5度とすればよいし,4方位の場合には90度とすればよい。
このように設定しておけば,方位を決定する際には,この領域をヒステリシス領域として用いることができる。例えば,進行方向が方位8から方位1に変化している場合には,進行方向が重複領域HAに入っても方位8を使用し,逆に方位1から方位8に変化している場合には,進行方向が重複領域HAに入っても方位1を使用するのである。このようにヒステリシスを設けることにより,方位1と方位8との境界付近で進行方向が細かく変化する場合に,表示される地図が頻繁に切り替わることを回避できる利点がある。
図中では方位1と方位8との間に重複領域HAを設ける例を示したが,他の方位間にも同様に重複領域を設けることが可能である。
こうして表示方位が決定されると,携帯電話300は,現在位置,方位に基づき表示範囲を決定することができる(ステップS222)。
破線で示す経路PSみに沿って位置POS1,POS2,POS3と移動する場合を考える。位置POS1では,進行方向DR1は図中の真上,即ち方位5(ステップS221中の図を参照)に相当する。従って,携帯電話300は,方位5の地物データを用いて幅XAr,縦YArの範囲を表示範囲Ar1と設定する。幅および縦のサイズは,ユーザからの指示で決定してもよいし,ユーザの進行速度に応じて自動的に設定してもよい。進行速度は,現在位置の時間的変化に基づいて算出することができる。
本実施例では,経路を表すネットワークデータおよび現在位置は,高さを含む3次元の位置座標で規定されている。また道路も,いわゆるアンジュレーション,つまり地表面の高さ変化を反映するため,高さ情報を有する3Dデータを平行投影することで生成されている。従って,ネットワークデータを平行投影と同じ方法で投影した上で地図上に表示しないと,経路が道路からずれて表示されてしまう。
そこで,本実施例では,経路を道路上に適切に表示するため,現在位置およびネットワークデータに対して平行投影を施して表示位置を得る処理を行う。これが,座標変換処理(ステップS230)である。座標変換の処理方法については後述する。
次に,携帯電話300は,経路および現在位置を表示する(ステップS310)。経路は,道路とは異なる色,線などで示してもよいし,進行すべき方向や曲がり角などに,矢印その他を表示してもよい。
図18は,アンジュレーションによる影響を示す説明図である。
図中の面A2Dは2次元地図における地表を表し,面A3Dは3次元地図における地表を表している。右側に示す通り,本実施例におけるネットワークデータ213,および地物データの生成に用いられる3D地図データベース104は,面A3Dに相当する3次元の情報を有するデータである。2次元平面A2D内のメッシュM2Dに対応する範囲は,起伏のあるメッシュM3Dに対応する。
面Apは平行投影による投影図を示している。矢印Vpjで示す方向に投影するため,2次元平面A2D内のメッシュM2Dに対応する範囲は,やや斜めにずれた位置のメッシュMP2となる。
一番下に示した面Agは,GPSで得られた緯度経度の座標面である。
点P3Dを平行投影すれば,面Ap上のメッシュMp2内の点Pp2に描画される。これに対し,点P3Dの3次元座標のうち,2次元の要素(X,Y)を,平行投影が施された座標値であると想定すると,面Ap内では,本来のメッシュMp2とは異なるメッシュMp1内の点Pp1に描画されてしまう。本来の点Pp2との誤差Vcが生じてしまうのである。
そこで,本実施例では,面Ap内で点P3Dに対して,誤差Vc分の移動に相当する座標変換を施すことにより,点P3Dを平行投影した状態での描画を実現した。
図中の矢印Vpjは平行投影の方向を示している。点P3Dは,この平行投影によって点Pp2に投影されるべきものとする。
点P3DのX,Y座標のみを用いて投影した結果は点Pp1であるから,誤差Vcは,点Pp1から点Pp2に向かうベクトルとなり,図中のベクトルVcに等しくなる。
点P3Dの高さを保持したまま,−X方向に平行移動するベクトルVc0に相当する変換行列を求める。投影角度Apを用いれば,ベクトルVc0の大きさは,点P3Dの高さzとtan(Ap)の積で表されるから,ベクトルVc0(Vc0x,Vc0y,Vc0z)は,次の通り表される。
Vc0x=−z×tan(Ap);
Vc0y=0;
Vc0z=0;
Vcx=−z×tan(Ap)×cos(Ay);
Vcy= z×tan(Ap)×sin(Ay);
Vcz=0;
従って,P3Dを鉛直に投影した点Pp1に対して,上述の補正ベクトルVcを適用すれば点Pp2を求めることができる。補正ベクトルVcは,実質的には(Vcx,Vcy)の2次元ベクトルであるから,平行投影の投影面内で補正が可能である。
処理を開始すると,携帯電話300は,平行投影パラメータAp(投影角度),Ay(投影方位)を入力する(ステップS301)。そして,平行投影パラメータに基づいて座標変換行列を生成する(ステップS302)。行列の内容は,図19で説明した通りである。
こうして現在位置およびネットワークデータの座標変換を終えると,携帯電話300は座標変換処理を終了する。この変換結果を用いて,地図表示が行われる(図16のステップS310参照)。
図21(a)では,実践の経路上に丸で囲って現在位置が示されている。道路および建物は,平行投影された地物データを用いて描画されている。先に説明した座標変換を施してあるため,経路および現在位置は,ともに適切な道路上に描画される。
図21(a)から,この経路をしばらく進むと,右折することが分かる。
図17で説明した通り,地図は進行方向に応じて切り替わる。この例では,右折途中で進行方向が右側に一定以上変化した時に,図21(a)の方位から,図21(b)の方位に地図が切り替えられることになる。このように進行方向に応じた方位の地物データを用いて地図を表示することにより,地物による死角を回避して経路を案内することができる。
図21(b)から,この経路をしばらく進むと,さらに右折することが分かる。
図21の例では,右折時に地図の方位が変化する例を示したが,方位が変わるのは必ずしも右左折時だけに限らない。カーブした道を進んでいる場合には,進行方向が変化して方位が切り替わる可能性もある。 また,経路案内途中で,ユーザの指示によって地図の方位を切り替え可能としてもよい。
本発明は上述の実施例に限定されず,その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば,実施例においてハードウェア的に構成されている部分は,ソフトウェア的に構成することもでき,その逆も可能である。
101…コマンド入力部
102…平行投影部
103…平行投影データ
104…3D地図データベース
105…送受信部
106…ビハインドフラグ設定部
200…サーバ
201…送受信部
202…データベース管理部
203…経路探索部
210…地図データベース
211…地物データ
212…文字データ
213…ネットワークデータ
300…携帯電話
300d…ディスプレイ
300k…キーボード
301…送受信部
302…コマンド入力部
303…GPS入力部
304…主制御部
305…地図情報記憶部
306…表示制御部
307…マップマッチング変換部
Claims (11)
- 指定された任意の範囲に対して道路および建物を含む地物を全領域において3次元的に表現した3次元地図を描画する3次元地図描画システムであって,
鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向からの平行投影によって道路および建物を含む地物を平面上に投影した2次元描画データとしての地物データを格納する地物データベースと,
3次元地図を描画すべき範囲の指定を入力する描画範囲入力部と,
前記地物データベースから,前記指定に対応した地物データを読み込んで道路および建物を含む地物を3次元的に描画する描画部とを備える3次元地図描画システム。 - 請求項1記載の3次元地図描画システムであって,
前記地物データは,前記地物を高さ方向に1よりも大きい係数倍だけ拡大した仮想地物を平行投影して得られるデータである3次元地図描画システム。 - 請求項1または2記載の3次元地図描画システムであって,
前記地物データベースは,縮尺の異なる複数階層の地物データを格納しており,
各階層の地物データは,平行投影を行う投影方位および前記投影角度が同一の平行投影によって生成されたデータであり,
前記描画部は,前記描画すべき範囲に応じた階層の地物データを用いて前記描画を行う3次元地図描画システム。 - 請求項1〜3いずれか記載の3次元地図描画システムであって,
前記地物データベースは,同一領域に対して投影方位が異なる複数種類の地物データを格納しており,
前記描画範囲入力部は,更に,前記3次元地図を描画する方位の指定を入力し,
前記描画部は,前記方位に応じた投影方位の地物データを用いて前記描画を行う3次元地図描画システム。 - 請求項4記載の3次元地図描画システムであって,
前記地物の名称を表すための文字を指定する文字データを格納した文字データベースを備え,
前記文字データベースは,前記投影方位が異なる複数種類の地物データと対応づけられており,
前記文字データは,前記投影方向に応じて,前記文字を前記3次元地図上に出力する否かを指定するためのフラグを有しており,
前記描画部は,前記フラグで指定された文字を前記3次元地図上に出力する3次元地図描画システム。 - 請求項5記載の3次元地図描画システムであって,
前記文字データにおいて,前記文字を出力すべき位置は,高さ情報を含む3次元で指定されており,
前記描画部は,前記指定された位置に対して,前記地物データを生成する際の平行投影と同じ平行投影を施した位置に前記文字を出力する3次元地図描画システム。 - 請求項1〜6いずれか記載の3次元地図描画システムであって,
前記地物データベースは,所定の2次元領域からなるメッシュに区切って前記地物データを格納しており,
前記メッシュの少なくとも一部には,当該メッシュ上に位置を表す座標値が含まれない地物に対する地物データが格納されている3次元地図描画システム。 - 請求項1〜7いずれか記載の3次元地図描画システムであって,
前記地物データに含まれる道路のデータは,該道路上の各地点の高さ情報を含む3次元データを平行投影して生成されており,
前記3次元地図上に経路案内情報として描画すべき経路位置および現在位置の少なくとも一方を,高さを含む3次元で指定された情報で入力する経路案内情報入力部を備え,
前記描画部は,前記指定された情報に対して,前記地物データを生成する際の平行投影と同じ平行投影を施して前記経路を描画する3次元地図描画システム。 - 3次元地図描画システムによって、指定された任意の範囲に対して道路および建物を含む地物を全領域において3次元的に表現した3次元地図を描画するために用いる地物データをコンピュータによって生成するための地物データ生成方法であって,
前記3次元地図描画システムは,
鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向からの平行投影によって道路および建物を含む地物を平面上に投影した2次元描画データとしての地物データを格納する地物データベースと,
3次元地図を描画すべき範囲の指定を入力する描画範囲入力部と,
前記地物データベースから,前記指定に対応した地物データを読み込んで道路および建物を含む地物を3次元的に描画する描画部とを備えるシステムであり,
前記地物データ生成方法は,
前記コンピュータが,前記地物データを生成する対象となる対象領域の指定を入力するステップと,
前記コンピュータが,前記地物の3次元形状を表す3次元モデルを予め格納した3次元地図データベースから,前記対象領域および隣接する所定範囲の領域内に存在する3次元モデルを,該コンピュータ内のメモリ内に入力するステップと,
前記コンピュータが,前記メモリ内の3次元モデルに対して,鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向からの平行投影によって地物を平面上に投影した2次元描画データを生成し,メモリ内に格納するステップと,
前記コンピュータが,前記メモリ内に格納された2次元描画データから,前記対象領域として指定された領域内のデータを抽出して,前記地物データを生成し,出力するステップとを備える地物データ生成方法。 - 外部からの指示を入力するための入力部と,所定のデータベースにアクセスするためのデータアクセス部と,画像を出力する描画部とを備えるコンピュータによって、指定された任意の範囲に対して道路および建物を含む地物を全領域において3次元的に表現した3次元地図を描画する3次元地図描画方法であって,
前記入力部が,前記3次元地図を描画すべき範囲の指定を入力するステップと,
前記アクセス部が,鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向からの平行投影によって道路および建物を含む地物を平面上に投影した2次元描画データとしての地物データを格納する地物データベースにアクセスして,前記指定に対応した地物データを読み込むステップと,
前記描画部が,前記読み込まれた地物データに基づいて道路および建物を含む地物を3次元的に描画するステップとを備える
3次元地図描画方法。 - 外部からの指示を入力するための入力部と,所定のデータベースにアクセスするためのデータアクセス部と,画像を出力する描画部とを備えるコンピュータによって、指定された任意の範囲に対して道路および建物を含む地物を全領域において3次元的に表現した3次元地図を描画するためのコンピュータプログラムであって,
前記入力部が,前記3次元地図を描画すべき範囲の指定を入力するための機能と,
前記アクセス部が,鉛直方向に対して所定の投影角度だけ傾けた斜め方向からの平行投影によって道路および建物を含む地物を平面上に投影した2次元描画データとしての地物データを格納する地物データベースにアクセスして,前記指定に対応した地物データを読み込む機能と,
前記描画部が,前記読み込まれた地物データに基づいて道路および建物を含む地物を3次元的に描画する機能とをコンピュータによって実現させるためのコンピュータプログラム。
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