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JP5250488B2 - 注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法 - Google Patents
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JP5250488B2 - 注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法 - Google Patents

注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法 Download PDF

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Description

本発明は、孔曲りを考慮した二重管ダブルパッカー式等の注入施工に適する注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法に関する。
従来から、土木・建築構造物の構築に際して、地盤支持力の増大、地盤の変形(沈下、膨れ上がり、はらみ出し)、水圧・透水性の減少ないし除去、耐久性の維持・増進等を目的として、軟弱地盤の改良が行われている。
ここで、軟弱地盤とは、固有の地盤に限定されるものではなく、構築しようとする構造物と地盤の性質の相対性によって決まるものであるため、一義的に決定されるものではないが、通常、土粒子が微細で間隙比の大きいシルトや粘土、圧縮性の極めて大きい泥炭などの特殊土、地震時に液状化しやすい地下水位の高い緩い砂地盤などを総称するものである。
地盤改良工法の一つに、二重管ダブルパッカー式注入工法がある。この工法は、代表的な注入工法であって、軸方向に複数の注入口を有した注入外管を、改良対象地盤中にセメントベントナイト(CB)液等のスリーブグラウトにより固定し、その後、ゲル化時間の長い注入材(緩結材)を各注入口から注入することにより、対象地盤を改良するものである。
この工法では、対象地盤に建て込んだ複数の注入外管から固化材をそれぞれ注入し、対象領域全体の改良を行う。したがって、対象地盤領域に複数の注入孔を形成することになる。
ところが、この種の孔を地盤に形成するための削孔作業においては、地盤の性状や硬軟の分布状態、障害物の存在などによって孔曲がりすることが多々ある。孔曲がりした場合にはこれを修正するのが困難である。
そのため、設計上の注入口位置に対して、実際の注入口位置がずれてしまい、当初の設計通りに各注入口から固化材を注入した場合、改良対象地盤に均一に固化材を注入できないという問題が生じうる。
そこで、現在では、実際の各注入口の位置関係を表す三次元モデルを構築し、対象地盤領域を上下方向に関して複数段に区分した各注入ゾーンに対する設計総注入量を、当該各注入ゾーンに位置する複数の各注入口の位置関係に応じて、各注入口に最適配分化する装置及び方法が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この装置及び方法は、対象地盤領域に注入外管を垂直方向(縦方向)に建て込むことを前提とし、対象地盤領域を所定深度毎に区分した各注入ゾーンに位置する複数の注入口に重みをつけ、この重みに応じて固化材の注入量を配分するものである。したがって、図2に示すように、注入外管を横方向へ複数列(段)建て込む場合、特に上下方向に関して複数列の注入外管を並行に建て込まない場合の対応が困難である。また、近年では、注入外管を直線状ではなく、曲線状に建て込む技術も発展してきているが、従来の技術によると、このような場合の対応が困難である。
特許第4062683号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、注入外管を建て込む方向に関わらず、改良対象地盤領域に対し、固化材を均一に注入することを可能とする注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、この注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理装置であって、
設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成装置が備わる、
ことを特徴とする注入工法支援処理装置。
〔請求項2記載の発明〕
対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、当該注入外管内に軸方向に複数のパッカーを装着した注入内管を挿入し、前記注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する二重管ダブルパッカー式注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理装置であって、
設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成装置が備わる、
ことを特徴とする注入工法支援処理装置。
〔請求項3記載の発明〕
前記注入量情報作成手段には、前記注入メッシュの総土量から固化材注入量情報を作成するにあたり、当該注入メッシュの砂質に応じて固化材注入量情報を補正する補正装置が備わる、
請求項1又は請求項2記載の注入工法支援処理装置。
〔請求項4記載の発明〕
対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、この注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理方法であって、
設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成工程が備わる、
ことを特徴とする注入工法支援処理方法。
〔請求項5記載の発明〕
対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、当該注入外管内に軸方向に複数のパッカーを装着した注入内管を挿入し、前記注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する二重管ダブルパッカー式注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理方法であって、
設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成工程が備わる、
ことを特徴とする注入工法支援処理方法。
〔請求項6記載の発明〕
対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、この注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する注入工法であって、
前記注入外管が並列設置されてなる注入管群が、複数列設置される場合において、
設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成工程が備わり、
第1列の注入管群及び第2列の注入管群を設置し、
この段階で前記注入量情報作成工程を経て固化材注入量情報を作成し、
この固化材注入量情報に基づいて前記第1列の注入管群のみから固化材の注入を行う一方、第3列の注入管群を設置し、
この段階で前記第1列の注入管群に受け持たれた注入メッシュを除く注入メッシュを対象として前記注入量情報作成工程を経て固化材注入量情報を作成し、
この固化材注入量情報に基づいて前記第2列の注入管群のみから固化材の注入を行う一方、第4列の注入管群を設置し、
以後、前記注入管群の列数に応じて、前記固化材注入量情報の作成並びに前記固化材の注入及び前記注入管群の設置を繰り返す、
ことを特徴とする注入工法。
本発明によると、注入外管を建て込む方向に関わらず、改良対象地盤領域に対し、固化材を均一に注入することを可能とする注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法となる。
本形態の注入工法支援処理装置及び工法を説明するための図である。 注入外管の建て込み状態を示す模式図である。 注入メッシュ及び土質を説明するための図である。 受持ち注入口を選定する方法を説明するためのフローチャートである。 注入外管が並列設置されてなる注入管群が、複数列設置される場合の施工手順を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
本形態の注入工法支援処理装置は、二重管ダブルパッカー式による注入工法に関するものであり、図1に示すように、注入量情報作成装置40が備わる。この注入量情報作成装置40は、設計装置10からの設計位置情報たる注入孔情報D1と、削孔装置20からの注入孔の孔曲り情報D2を取り込み、注入量情報D3を作成して注入施工装置30に与える装置である。
ここで、設計装置10は、削孔長、孔座標、注入ステップ座標、薬液、注入量、注入圧等を設計するものである。また、削孔長、孔座標、注入ステップ座標等は、注入孔情報(注入外管3の位置情報)D1として、例えば記録媒体等に記録される。さらに、薬液、注入量、注入圧等は、注入仕様情報として、例えば記録媒体等に記録される。
削孔装置20は、注入孔の削孔作業及びその孔曲り計測(例えば、削孔経路を孔口からの3次元変位データとして計測する。)を行う装置である。削孔装置20は、削孔機及び孔内傾斜計やジャイロ等の計測器を備えている。計測器によって計測された注入孔の孔曲り情報D2は、例えば記録媒体等に記録される。孔曲り計測は、削孔時に注入孔自体に計測器を挿入して計測することもできるが、注入孔に注入外管3を建て込んだ後、その注入外管3内に計測器を挿入し、又は計測器を引き戻しながら計測することもできる。本形態において、注入孔の孔曲り情報D2は、注入外管3の孔曲り情報と同じである。
注入施工装置30は、注入量情報D3に基づいて、注入施工を行う装置である。注入施工装置30は、例えば、薬液作成プラント、注入ポンプ、流量圧力測定装置、注入内管、パッカー加圧ポンプ等を備えている。注入内管としては、例えば前述特許文献1の図2に示すものと同様のものを使用することができ、本形態の注入内管には、一対のパッカー及びこの一対のパッカーの間に位置する固化材吐出口が設けられている。
この注入施工は、次の手順により行われる。各注入孔に予め建て込んでおいた注入外管3(図2参照)内に、注入内管を挿入し、一対のパッカーを注入外管3の各注入口5を跨ぐように配置した後、一対のパッカーを膨張させ、当該注入口5の上下を密閉した状態で、固化材吐出口から固化材を吐出し、注入口5を介して、周辺地盤に注入する。
通常は、注入外管3の最先端に形成された注入口5から注入を開始し、順次、注入内管を基端側にステップアップさせて、各注入口5からステップ毎に固化材を注入する。その際、注入施工装置30に備わる流量圧力測定装置によって、単位時間毎の注入圧、注入流量、ステップ毎の注入量を注入データD4としてメモリカード等に記録する。なお、注入外管3には、注入口5から固化材等が逆流するのを防止するためのゴムスリーブが、注入口5を覆うように備えられている。
注入量情報作成装置40は、記録媒体等に記録されている設計位置情報たる注入孔情報(注入外管の位置情報)D1及び注入仕様情報や記録媒体等に記録されている注入孔の孔曲り情報D2等に基づいて、各注入口の実際の位置情報を算出し、この実際の位置情報と対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュMの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュMそれぞれについて、最短距離に位置する注入口5を受持ち注入口として選定し、この選定結果に基づいて、各受持ち注入口5が受け持つ注入メッシュMの総土量を算出し、この総土量に応じて、各受持ち注入口5から注入する固化材の注入量情報D3を作成する装置である。
この注入量情報作成装置40には、例えば、注入設計データ入力部41、孔曲りデータ入力部42、データベース記憶部43、注入量調整部44、注入効果処理部45、注入データ入力部46、注入効果図化部47等が備えられる。
注入設計データ入力部41は、記録媒体等に記録されている注入孔情報(注入外管の位置情報)D1及び注入仕様情報を、データベース記憶部43に入力するものである。孔曲りデータ入力部42は、記録媒体等に記録されている注入孔の孔曲り情報D2を、同じくデータベース記憶部43に入力するものである。
このデータベース記憶部43は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)内に搭載されているものであって、注入孔情報(注入外管の位置情報)D1、注入仕様情報、孔曲り情報D2、注入データD4のデータベースを構築する装置である。
注入量調整部44は、データベース記憶部43に構築されたデータベースに基づき、上記の注入量情報D3を算出及び提供する。注入効果処理部45は、注入効果の判定処理を行うものである。ここで、判定処理に先立ち、注入効果判定支援図出力条件が与えられる。注入効果判定支援図出力条件としては、注入薬液、注入孔又は任意の注入ゾーン断面、管理図出力データ(終了注入圧、流量、注入量等)等が考えられる。
注入データ入力部46は、メモリカード等に記録されている単位時間毎の注入圧、注入流量、ステップ毎の注入量等の注入データを、データベース記憶部43に与えるものである。
注入効果図化部47は、注入効果処理部45によって注入効果の判定処理された結果を図化するものである。
次に、このような構成の注入工法支援処理装置の動作について説明する。
まず、図1に示すように、記録媒体等に記録されている注入孔情報(注入外管の位置情報)D1及び注入仕様情報を、注入設計データ入力部41を介してデータベース記憶部43に入力する。
次に、削孔機により注入孔を削孔するとともに孔内傾斜計やジャイロ等の計測器によって注入孔の孔曲り計測を行う。注入孔の削孔方法は、特に限定されるものではなく、例えば、図2に示す注入外管3の建て込み状態から明らかなように、注入孔を横方向へ複数列(段)削孔すること、特に上下方向に関して複数列(段)の注入孔を並行に削孔しないことなどもできる。なお、図示例では、上下方向に関して相互に隣接する注入孔同士の離間距離が、基端側から先端側に向かうに従って長くなる形態(先広がり形態)となっている。
次に、記録媒体等に記録された注入孔の孔曲り情報D2を、孔曲りデータ入力部42を介してデータベース記憶部43に入力する。
次に、パーソナルコンピュータ(PC)等からなる注入量調整部44において、注入量情報D3を作成する。この注入量情報D3の作成にあたっては、まず、注入孔情報(注入外管の設計位置情報)D1と、各注入外管3の孔曲り情報D2と基づいて、各注入口5の実際の位置情報を算出する。この各注入口5の実際の位置情報を算出するにあたっては、例えば、あらかじめ各注入口5の孔口からの距離を求めておき、この距離と注入孔の孔曲り計測によって得られた削孔経路の孔口からの距離とが一致する点を実際の位置情報として特定することができる。
次に、この実際の位置情報と対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュMの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュMそれぞれについて、最短距離に存在する注入口5を受持ち注入口として選定する。
ここで、本実施の形態において、注入メッシュMとは、図2や図3に示すように、対象地盤領域(注入ゾーンZ)を上下左右に区分してなる3次元メッシュである。本形態では、注入メッシュMを1辺が10cmの立法体としているが、これに限定する趣旨ではなく、寸法、形状等を適宜変更することができる。また、注入メッシュMの位置情報に関して、注入メッシュMのいかなる位置をもって注入メッシュMの位置とするかは特に限定されず、例えば、本実施の形態にように、注入メッシュMの中心位置をもって注入メッシュMの位置とすることができる。また、各注入メッシュMには、この位置情報とともに、土質情報を持たせることができ、この土質情報は、注入量情報D3を作成する際に用いることができる。
一方、注入メッシュMそれぞれについて、最短距離に位置する注入口51を受持ち注入口として選定するための方法・手順等は、特に限定されず、例えば、以下の方法・手順を経ることによって選定することができる。
すなわち、図4に示すように、まず、注入メッシュMを示すインデックスiを1にセットする。次に、注入メッシュMi(i=1)の受持ち注入口5を、最初に注入を行う注入口P1(通常、最初に注入を行う注入外管3の最先端に形成された注入口5)であると仮定する。つまり、注入メッシュMi(i=1)について、最短距離に位置する注入口5が注入口P1であると仮定する。そして、注入メッシュMi(i=1)の位置情報と注入口P1の実際の位置情報(実位置情報)とから、両者間の距離を算出し、この算出距離を最短距離情報として保存する。
次に、注入口5を示すインデックスkを2にセットする。そして、注入メッシュMi(i=1)の位置情報と注入口Pk(k=2)の実位置情報とから、両者間の距離を算出し、この算出距離情報が現在保存されている最短距離情報よりも短いか否かを判定する(第1の判定)。この判定結果が「Yes」であれば、注入メッシュMi(i=1)の受持ち注入口5をPk(k=2)に変更するとともに、上記算出距離情報を最短距離情報として保存する。この変更及び保存が終了したら、又は、上記判定結果が「No」であれば、注入口5を示すインデックスkを1つカウントアップし(k=k+1)、判定の対象となる注入口5を次に注入する注入口5に進める。
次に、このカウントアップしたインデックスkが注入口5の総数nを超えているか(k>n)を判定する(第2の判定)。この判定結果が「No」であれば、前述第1の判定処理に戻り、同様の処理を繰り返す。他方、この判定結果が「Yes」であれば、注入メッシュMを示すインデックスiを1つカウントアップして(i=i+1)、次の注入メッシュMiの受持ち注入口5を選定する処理に進める。
次に、このカウントアップしたインデックスiが注入メッシュMの総数mを超えているか(i>m)を判定する(第3の判定)。この判定結果が「No」であれば、前述注入メッシュMiの受持ち注入口5が最初に注入を行う注入口P1であると仮定する処理に戻り、同様の処理を繰り返す。他方、この判定の結果が「Yes」であれば、選定処理を終了する。
このようにして、各注入メッシュMと受持ち注入口5との対応関係が明らかになったら、当該選定結果に基づいて、各受持ち注入口5が受け持つ1又は2以上の注入メッシュMの総土量を算出する。そして、この総土量に応じて、各受持ち注入口5から注入する固化材の注入量情報D3を作成する。この総土量に応じて、固化材の注入量情報を作成する方法は特に限定されないが、注入メッシュMの砂質に応じて固化材の注入量情報D3を補正すると好適である。この補正方法は、特に限定されないが、例えば、次に説明する方法によることができる。
すなわち、前述選定処理の結果、例えば、注入口5が受け持つ注入メッシュMとして、砂層の注入メッシュS1,S2,…Sn、シルト混じり砂層の注入メッシュSF1,SF2,…SFnが存在することが知見されたとすると、砂層の総土量Vs及びシルト混じり砂層の総土量VSFは以下の式1、式2によって算出される。
(式1)
Figure 0005250488
(式2)
Figure 0005250488
そして、砂層の注入率をλs、シルト混じり砂層の注入率をλSFとすると、注入口5の注入量Gは、以下の式3によって算出される。
(式3)
Figure 0005250488
ただし、特に確実な注入を求める場合は、通常、「λS>λSF」であることを考慮して、以下の式4で算出する方が好ましい。
(式4)
Figure 0005250488
さらに、以上の応用形態であるが、例えば、ある注入メッシュMに埋設物が存在し、固化材の注入が必要ない場合は、この埋設物が存在する注入メッシュMの注入率を0%として計算したり、総土量を算出するに際して土量を0m3として計算したり、更には当該注入メッシュMを受持ち注入口の選定から除外したりすることなどもできる。この点は、各注入口の位置関係に応じて、注入口に重みをつけ、この重みに応じて固化材の注入量を配分する従来の形態では、実現できなかったものである。
このようにして、注入量情報D3を作成したら、図1に示すように、この注入量情報D3を注入施工装置30に与え、当該注入量情報D3に基づいて、注入施工作業を行う。
この注入施工作業に際しては、注入施工装置30に備わる流量圧力測定装置により、単位時間毎の注入圧、注入流量、ステップ毎の注入量等を測定し、注入データD4としてメモリカード等に記録する。このメモリカード等に記録された注入データD4は、注入データ入力部46を介してデータベース記憶部43に入力する。
次に、注入効果処理部45により、注入効果の判定処理を行う。ここで、判定処理に先立ち、注入薬液、注入孔又は任意の注入ゾーン断面、管理図出力データ(終了注入圧、流量、注入量等)等の注入効果判定支援図出力条件が与えられる。
次に、パーソナルコンピュータ(PC)等によって補足注入が必要か否かを判定する。この補足注入が必要であると判定された場合は、前述注入施工作業に移行し、再度、補足分の注入施工を行う。補足注入が必要でない場合は、注入施工が完了となる。
このように、本実施の形態では、二重管ダブルパッカー注入工法の支援を行うに際し、注入量情報作成装置40により、設計に基づく注入孔情報(注入外管の位置情報)D1と計測器によって計測された注入孔の孔曲り情報D2とに基づいて、各注入口5の実際の位置情報を算出し、この実際の位置情報と対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュMの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口5を受持ち注入口として選定し、この選定結果に基づいて、各受持ち注入口5が受け持つ注入メッシュMの総土量を算出し、この総土量に応じて、各受持ち注入口5から注入する固化材の注入量情報D3を作成し、もって各注入口5に最適配分化するので、注入孔に孔曲りが生じたとしても、対象地盤領域に固化材を均一に注入することができる。特に、この効果は、注入外管を横方向へ複数列(段)建て込む場合(もちろん、上下方向に関して複数列の注入外管を並行に建て込まない場合も含む。)や、注入外管を直線状ではなく曲線状に建て込む場合にも奏せられ、この点で、本形態の装置及び方法は、従来の装置及び方法に比べて極めて優れる。
ところで、以上では、本形態の二重管ダブルパッカー式注入工法を説明したが、図5の(1)に示すように、注入外管3が複数本、横方向に並列設置されてなる注入外管群3A〜3Dが、例えば、上下方向に離間して複数列、図示例では4列設置される設計の場合は、施工時間を短縮するために、注入孔の削孔及び注入外管3の建て込みと、当該注入外管3を利用した固化材の注入とを並行処理する方が好ましい。そこで、このような場合には、以下の方法を推奨する。
すなわち、本形態の方法においては、まず、図5の(2)に示すように、第1列の注入管群3A及び第2列の注入管群3Bを設置する。そして、この段階で前述した装置及び方法によって固化材の注入量情報D3を作成し、この注入量情報D3に基づいて、図5の(3)に示すように、第1列の注入管群3Aのみから固化材の注入を行う。一方、この注入と並行して、図5の(4)に示すように、第3列の注入管群3Cを設置する。この第3列の注入管群3Cの設置が完了した段階で、第1列の注入管群3Aに受け持たれた注入メッシュMEを除く注入メッシュMSを対象として、前述した装置及び方法によって固化材の注入量情報D3を作成する。次いで、この注入量情報D3に基づいて、図5の(5)に示すように、第2列の注入管群3Bのみから固化材の注入を行う。一方、この注入と並行して、図5の(6)に示すように、第4列の注入管群3Dを設置する。以後、注入管群の列数に応じて、固化材の注入量情報D3の作成並びに固化材の注入及び注入管群の設置を繰り返す。そして、本形態では、注入管群が4列となるように設計されているので、第4列の注入管群3Dの設置が完了したら、第1列の注入管群3A及び第2列の注入管群3Bに受け持たれた注入メッシュMEを除く注入メッシュMSを対象として、前述した装置及び方法によって固化材の注入量情報D3を作成する。次いで、この注入量情報D3に基づいて、図5の(7)に示すように、第3列の注入管群3C及び第4列の注入管群4Dのみから固化材の注入を行い、注入作業を終了する。
本発明によると、孔曲りを考慮した二重管ダブルパッカー式等の注入施工に適する注入工法支援処理装置、注入工法支援処理方法及び注入工法となる。
3…注入外管、3A〜3D…注入管群、5…注入口、10…設計装置、20…削孔装置、30…注入施工装置、40…注入量情報作成装置、41…注入設計データ入力部、42…孔曲りデータ入力部、43…データベース記憶部、44…注入量調整部、45…注入効果処理部、46…注入データ入力部、47…注入効果図化部、D1…注入孔情報、D2…孔曲り情報、D3…注入量情報、D4…注入データ、M…注入メッシュ。

Claims (6)

  1. 対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、この注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理装置であって、
    設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
    この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
    この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
    この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成装置が備わる、
    ことを特徴とする注入工法支援処理装置。
  2. 対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、当該注入外管内に軸方向に複数のパッカーを装着した注入内管を挿入し、前記注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する二重管ダブルパッカー式注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理装置であって、
    設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
    この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
    この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
    この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成装置が備わる、
    ことを特徴とする注入工法支援処理装置。
  3. 前記注入量情報作成手段には、前記注入メッシュの総土量から固化材注入量情報を作成するにあたり、当該注入メッシュの砂質に応じて固化材注入量情報を補正する補正装置が備わる、
    請求項1又は請求項2記載の注入工法支援処理装置。
  4. 対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、この注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理方法であって、
    設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
    この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
    この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
    この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成工程が備わる、
    ことを特徴とする注入工法支援処理方法。
  5. 対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、当該注入外管内に軸方向に複数のパッカーを装着した注入内管を挿入し、前記注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する二重管ダブルパッカー式注入工法に対し、その支援処理を行う注入工法支援処理方法であって、
    設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
    この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
    この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
    この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成工程が備わる、
    ことを特徴とする注入工法支援処理方法。
  6. 対象地盤領域に複数の注入孔を形成するとともに、当該注入孔内に軸方向に複数の注入口を有する注入外管を設置した後、この注入外管の各注入口から固化材をそれぞれ地盤に注入することによって前記対象地盤領域全体を改良する注入工法であって、
    前記注入外管が並列設置されてなる注入管群が、複数列設置される場合において、
    設計に基づく前記各注入外管の設計位置情報と計測器によって計測された前記各注入外管の孔曲り情報とに基づいて、前記各注入口の実際の位置情報を算出し、
    この実際の位置情報と前記対象地盤領域を複数に区分した各注入メッシュの位置情報とに基づいて、当該注入メッシュそれぞれについて、最短距離に位置する注入口を受持ち注入口として選定し、
    この選定結果に基づいて、前記各受持ち注入口が受け持つ注入メッシュの総土量を算出し、
    この総土量に応じて、前記各受持ち注入口から注入する固化材の注入量情報を作成する注入量情報作成工程が備わり、
    第1列の注入管群及び第2列の注入管群を設置し、
    この段階で前記注入量情報作成工程を経て固化材注入量情報を作成し、
    この固化材注入量情報に基づいて前記第1列の注入管群のみから固化材の注入を行う一方、第3列の注入管群を設置し、
    この段階で前記第1列の注入管群に受け持たれた注入メッシュを除く注入メッシュを対象として前記注入量情報作成工程を経て固化材注入量情報を作成し、
    この固化材注入量情報に基づいて前記第2列の注入管群のみから固化材の注入を行う一方、第4列の注入管群を設置し、
    以後、前記注入管群の列数に応じて、前記固化材注入量情報の作成並びに前記固化材の注入及び前記注入管群の設置を繰り返す、
    ことを特徴とする注入工法。
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