JP5268263B2 - 繊維質緑化基盤材及びその製造方法 - Google Patents
繊維質緑化基盤材及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5268263B2 JP5268263B2 JP2007026873A JP2007026873A JP5268263B2 JP 5268263 B2 JP5268263 B2 JP 5268263B2 JP 2007026873 A JP2007026873 A JP 2007026873A JP 2007026873 A JP2007026873 A JP 2007026873A JP 5268263 B2 JP5268263 B2 JP 5268263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soil
- water
- amount
- waste paper
- base material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
Description
(前記土粒子の量)/(前記古紙破砕物の量)の比の値を、5.0〜6.0の範囲とすることを特徴としている(ただし、泥水の含水比200%、古紙破砕物の添加量が70〜80kgの場合を除く)。
(前記土粒子の量)/(前記古紙破砕物の量)の比の値を、5.0〜6.0の範囲とすることを特徴としている(ただし、泥水の含水比200%、古紙破砕物の添加量が70〜80kgの場合を除く)。
(前記土粒子の量)/(前記古紙破砕物の量)の比の値が5.0〜6.0の範囲となる配合としたことを特徴としている(ただし、泥水の含水比200%、古紙破砕物の添加量が70〜80kgの場合を除く)。
なお、本発明の実施形態において「高含水比泥土」とは、土粒子と水を含む泥水であり、建設高含水比泥土や浄水発生土等のような土粒子を含む含水比の高い泥土を意味する。また、上記土粒子は、一般的な土質における密度を有する土粒子、すなわち後述する実施形態の実験にて複数の例を示しているように、一般的な土質における主要な鉱物と土粒子の密度の例として知られている2.5〜2.9[g/cm3 ]の範囲にある土粒子を示すものとする。
1.1.1 のり面等道路緑化の機能
道路緑化は、図1に示すように景観向上機能、生活環境保全機能、緑陰形成機能、交通安全機能、自然環境保全機能および防災機能に分類される主要な機能をはじめ、多くの機能を有しており、特定の機能を目的として植栽された場合でも、そのほかに種々の効果をもたらすものである。なかでも植物という生物体からなることにより「親しみ」、「潤い」、「生命感」、「やすらぎ」という特有の効果をもたらすことが他の道路施設に見られない最大の特徴である。
屋上緑化等は、通常空間の緑化と連携し、身近な生活空間の快適性や、さまざまな経済的効果、そして都市全体の環境改善をねらいとし、加えて地球レベルの環境改善をも視野に入れるものである。
循環−保水力の増大や大気浄化などを通して水や大気の循環構造を作り出す。
共生−生物の生息空間を随所に確保することで、都市の環境改善を実現する。
1.2.1 緑化基盤材の性能および目標値の設定
緑化基盤材として必要な性能としては「保水性」・「軽量性」・「通気性」・「保肥性」が挙げられる。そこで、ここでは、これらの因子について定量的に検討し、本実施形態の繊維質処理土が緑化基盤材としての必要性能を有しているかどうかを確認する。具体的には以下の4項目の試験を実施し、緑化基盤材としての適否を評価する。
・軽量性 → 湿潤時比重
・通気性 → 三相分布(固相、液相、気相の分布)および透水係数
・保肥力 → 陽イオン交換容量(CEC :Cation Exchange Capacity)
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)「工事共通仕様書、平成12年度技術資料」には、のり面等客土品質基準として、真砂土の有効水分保持量(pF1.8 〜3.0 )は60[l/m3 ]以上、同じく山砂は60[l/m3 ]以上、黒土は80[l/m3 ]以上と規定している。
財団法人都市緑化技術開発機構「屋上・壁面緑化技術のてびき」では、pF1.5 での比 重1.0 [−]以下の土壌を「軽量」、0.6 [−]以下の土壌を「超軽量」と規定している。
社団法人日本道路協会「道路緑化技術基準・同解説」資料4植栽基盤調査では植栽土壌としては、固相率が火山灰土壌で30%以下、鉱物質土壌では50%程度以下であればよいと規定している。
財団法人都市緑化技術開発機構「屋上・壁面緑化技術のてびき」で屋上緑化による人工土壌の性能の目安として透水係数kは10-3[cm/s]以上と規定している。
社団法人日本道路協会「道路緑化技術基準・同解説」資料4植栽基盤調査では植栽地としては6[cmol(+)/kg ]以上であることが望ましいと規定している.
真砂土の陽イオン交換容量 6[cmol(+)/kg ]以上
山砂の陽イオン交換容量 6[cmol(+)/kg ]以上
黒土の陽イオン交換容量 15[cmol(+)/kg ]以上
と規定されている。
初めに、緑化基盤材としての可否について検討するため、実際の建設現場から泥水式推進工法余剰泥水(非自硬性高含水比泥土)をサンプリングし、繊維質処理土の生成を行った。泥水の粒径加積曲線、土粒子の密度、シルト/粘土含有率、初期含水比は図2に示すとおりである。粒径加積曲線はJIS A1204 「土の粒度試験方法」に従って測定した。
なお、図2を始めとする本願の図面及び本願の明細書の表等においては、高含水比泥土を通称に従って「建設汚泥」と称する場合もある。
本発明で用いる助剤としては、2価及び/又は3価の金属塩、例えば、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)などが使用できる。金属塩については、前記建設高含水比泥土のすべての含水比(%)において、対象土1m3 に対して8kg以上の割合、例えば表1に示すように8.6kgを添加するのが望ましい。
2)土粒子の団粒化の観点から決定した添加量に従い、古紙破砕物、高分子系改良剤および助剤の添加量を決定する。泥水量および添加量を表2、添加剤量の確認作業を図4に示す。
4)図6に示すように、高分子系改良剤17.1kg、助剤122.9kg を投入し、撹拌する。
5)図7に示すように、処理土の上を人が歩けるまでに団粒化していることを確認する。
6)図8に示すように、処理土を含水比10±5 %まで天日乾燥する。
7)図9に示すように、解砕機で粉砕し、8mm メッシュのフルイにてふるい分けする。 表3に解砕機の仕様を示す。
(1)有効水分保持量
緑化基盤材に求められる重要な基本的性能に「保水性」がある。土壌中に存在する水は、降水または灌水後、速やかに下方に移動するもの、植物が吸収できる程度に土壌中に保持されているもの、植物が吸収できないほど土壌に吸着されているもの(無効水)の3種類があり、植物が吸収できる程度に土壌中に保持されている水分量が有効水分保持量[l/m3]と呼ばれる。有効水分保持量の測定は、2点間のpF値における含水量の差を測定することによって求めるが、通常はpF1.8 〜pF3.0 の間の水分量を測定する。ただし、屋上緑化の基準であるpF1.5 〜pF3.8 についても計量するものとする。pFとは土の間隙に保持されている水分を取り出すのに必要なサクション(吸引力)を、水柱高さcmで表した絶対値の常用対数である。
土壌の透水性は土壌の孔隙組成と関係し、通気性とも連動する。透水性が不良の場合は湿害となり、過剰の場合は乾燥害を受けやすくなる。また、孔隙組成によっては保水性、透水性ともによい土壌がありうる。
透水係数は上記の検体の中心から400ml コアサンプラーに採取した試料を用い、図14に示す定水位透水試験装置により定水位法で行う。
土壌は、固体である無機質と有機質の粒子と、その間隙(孔隙)を満たす気体(土壌空気)および液体(土壌水分)の三つの相から成り立っている.これらを土壌の三相という。それぞれの体積比率を固相率、液相率(水分率)、気相率(空気率)といい、これらの比率分布を土壌の三相分布という。
操作はじめにV1> V2 であれば圧縮過程で常にP1> P2 となるから、連通管内の水面はもとの容積の大きい方のV1の側が高くなる。逆に膨張過程では常にP1> P2 となるから、連通管の径が等しいので、膨張、圧縮の両過程とも連通管の水面は常に同じ高さを示し、P1= P2 が常に成立する。
屋上緑化用の緑化土壌に欠かせない性能である軽量性は、重要な性能といえる。屋上緑化における軽量性は、計画・設計時に考慮すべき項目として、水分を吸収した時点(湿潤時)の質量をpF1.5 での比重を用いて表示するとされており、のり面緑化基盤材においても同様の指標を用いるものとする。すなわち、湿潤時比重は有効水分保持量の測定時のpF1.5 における土壌の比重を測定し、その値で表示する。
土壌養分は、水に溶けた後は陽イオンとして存在するが、粘土や腐植を構成する土壌コロイドはマイナスの電気を帯びている。従って陽イオンとして存在する土壌養分はこのマイナスに荷電した土壌コロイドによって電気的に吸着する。このため、土壌粒子がマイナスの電気を帯びるほど土壌養分の保持能力が大きいといえる。つまり、陽イオン交換容量の値が大きいほど塩基類(肥料分)の保持能力(保肥力)が高いことになる。保肥力が高いと肥料分が有効に利用されるが、保肥力が低いと肥料分の流出による無駄が多くなるため、一回の施肥量を少なくし施肥回数を多くするか、緩効性の肥料を使用する必要がある。
実際の建設現場から排出された建設高含水比泥土を原料として繊維質処理土を作成し、1.2.3 の方法に従って計測した結果を表4に示す。この表に示されるように有効水分保持量の測定値は性能目標を大きく上回る結果を得た。固相率、透水係数、陽イオン交換容量の各測定値も目標値を上回ることが確かめられた。
上述した、のり面等道路緑化用の繊維質処理土を実験試料として厚層基材吹付工による試験施工を実施した。ここでは施工後90日経過時点における植生調査を行い、植生状況が規格値を満足しているか否かを検証した。
本試験は作成した繊維質処理土が厚層基材吹付け工によるのり面緑化基盤材として有効利用できるかどうかについて調査することを目的とする。本発明では、繊維質緑化基盤材と従来の緑化基盤材であるバーク堆肥を対象とし、混合割合を変化させて厚層基材吹付けを行い、植生状況を比較した。
本試験は山形県新庄市内の新庄中核工業団地内において実施した。
・施工箇所: 山形県新庄市大字福田字福田山
(新庄中核工業団地内)
・試験実施日: 平成14年9月6日
・地山状態: 盛土のり面
・のり面勾配: 1:2.0
・法長: 5.5[m ]
・のり面の向き: 南東向き
・気象状況: 晴れ 気温 20 ℃ 無風
上記の施工箇所に金網張りを行い、図18に示すように試験のり面を5区画(A〜E区画)に分けて緑化基盤材の配合を変え、厚さ3cm を標準として、吹付け造成を行った。なお、使用種子はトールフェスク1種類とした(トールフェスクは各種の立地条件に対して適用性が高いという特性を持った外来草種である)。
混入種子量=発芽期待(成立)本数×(1+施工地条件による補正)
×1m3 当りの有効播種量に換算する倍数/(種子粒数×純度/100×発芽率/100)
= 100×(1 +0.2 )×50/ (400 ×0.989 ×0.87)
≒ 18 [ g/m3 ]
表7に材料配合表、表8および図19に各区画の生育基盤材の配合割合と吹付け施工図を示す。
吹付け装置は通常のモルタルガンを用いて行った。図20にフロー図、図21に吹付け施工完了後の状況を示す。
1区画(3.0m×5.5m=16.5m2)に960lの基盤材を吹付けて、吹付け後の厚さを測定した。仕上り予定厚さsは、吹付けによる材料の圧密率を2とすると、次式(10)のようになる。
通常の緑化基盤材の場合、基盤材同士が絡み合い、これに接合材が作用して基盤の流亡を防いでいる。繊維質処理土において同等の絡み合いが発生し、流亡せずに十分に生育基盤となりうるかについて検討した。
吹付け後、3日日に雨が降ったが、雨による基盤材の流亡はどの試験区画ともなかった。
繊維質処理土の割合が多い試験区画では、雪解けに伴って斜面に沿った雪のグライトと共に雪に引きずられて基盤材が下方にずり落ちることが心配されたが、そのようなことは発生しなかった。
1.発芽状況
発芽状況の確認の方法としては、のり面から10m ほど離れてのり面全体を見たときの植被率とコドラート( 1.0m ×1.0m)による生育(発芽)本数および草丈を観察した。コドラートによる発芽本数の確認方法を図22に示す。
図23に施工後30日の全景を、また表10に施工後30日の生育本数と草丈を示す。さらに、図24に従来工法Eを比較対象とした生育状況百分率を、図25および図26に施工後30日の植生および生育の状況を示す。
図27に施工後90日の全景を、また表11に施工後90日の生育本数と草丈を示す。さらに図28に従来工法Eを比較対象とした生育状況百分率を、図29および図30に施工後90日の植生の状況を示す。
1.2.3(6)実験結果および考察、同(7)施工事例の結果より、本実施形態で作成した繊維質処理土は繊維質緑化基盤材として有用であることが確認された。しかし、1.2.2 で作成した繊維質処理土は、団粒化の観点から決定された古紙添加量および薬剤添加量で改良されており、これらの添加量が植物の生育という観点から見て、最適な添加量になっているとは必ずしも言えない。また、上述したように、先に作成した緑化基盤材は目標値をクリアしていないパラメーターも存在する。
(1)土粒子量と古紙破砕物量の添加比
本実施形態における繊維質処理土の製造工程を図31に示す。盛土・埋戻し材に利用する繊維質固化処理土の製造工程と大きく異なる点は、セメント系固化材を添加しないことおよび、泥水改良完了後に乾燥・解砕・フルイ分けを経て製品化している点である。適切な乾燥工程を経た繊維質処理土は土粒子と古紙破砕物の混合物である。言い換えれば、繊維質処理土は土粒子と古紙破砕物が接着剤の役割を果たす高分子系改良剤と助剤によって結合された処理土である。
図34に示すように、同じ関東ロームの試料でも乱さない試料と空気乾燥試料では、土の状態によってpF−水分曲線が異なることが知られている。これは、乾燥によって粘土粒子の団粒が凝集・粗粒化して、水和されていた水が自由水化することによって保水力が低下するためであると考えられる。
繊維質処理土の性能目標値は、表4に示したとおりである。
各性能試験の実験方法は1.2.3 の実験方法に準拠する。
繊維質緑化基盤材の配合試験は、実際の建設高含水比泥土の粒度分布を想定した模擬泥水を用い、のり面等道路緑化基盤材の要求性能に最適な土粒子量と古紙破砕物量の添加比について検証する。ここでは、試験供試体の乾燥工程後の含水比をWET 方式およびDRY 方式に対応させW1=40±5 %、W2=10±5 %の2種類とし、さらに土粒子量/古紙破砕物量比を変化させて実験を実施する。
上述したように、ここでは模擬泥水を使用し、土粒子量/古紙破砕物量比を変化させた試料を作成する.改良直後の改良土は、通常の繊維質処理土製造工程(乾燥工程→解砕→フルイ分け→製品)に準拠して試験試料を製造するがWET 方式による試料を作成する場合は、含水比が40±5 %になった時点で乾燥を中止する。DRY 方式による試料を作成する場合は、含水比が10±5 %になるまで乾燥させる。今回は、表14に示す配合に従って試料を作成した。
図36に土粒子量/古紙破砕物量比と有効水分保持量の関係を示す。また、図37に古紙破砕物量/土粒子量比と有効水分保持量の関係を示す。このように2つの表示を用いているのは、例えばNo.1-1は古紙破砕物量100 %であるため土粒子量は0 %となり、古紙破砕物量/土粒子量比が定義できないためである。そこで図36および図37に分けて表示した。これらの図から考察される結果を以下に記す。
図38に透水係数と土粒子量/古紙破砕物量比の関係を示す。また、図39に透水係数と古紙破砕物量/土粒子量比の関係を示す。
さて、重力水の下方への移動では粗孔隙が多いほど大きい。重力水の移動は透水性の良否と密接に関係し、透水係数で評価される。透水係数はダルシーの法則を利用して次式(12)から求められる。
三相分布は湿潤時比重と同様にpF1.5 の状態で測定する。pF1.5 は図40に示すとおり圃場容水量とよばれ、排水の良い土壌に降雨があり、一日以上放置したときの水分量である。重力水が無くなり気相が確保され植物が利用できるpF1.5 〜3.8 の有効水が全量保持されている状態である。
WET 状態とDRY 状態の無効水(図40に示す吸湿水および膨潤水)を比べるとDRY 状態の方が全般的に減少している。無効水は前述の通り、植物の生育には関与しない水分であり、有効水や気相に変換されれば植物の生育に有益である。しかし、有効水に比べ無効水は土粒子に近い場所にあり、図40に示すように吸着水や膨潤水であり水ポテンシャルが高く吸着力が強い。
WET 状態、DRY 状態のどちらも透水係数と気相率は相関関係を示している。言い換えれば降雨があり、一日以上放置したとき重力水が排水され、十分な気相の量を確保するには透水性が重要な要素となる。
本発明では固相率30%以下の性能目標値と設定したが、WET 状態ではNo.1-6以外の試料で全て満足する結果となった。DRY 状態ではNo.2-6以外の試料で全て満足する結果となった。
古紙破砕物添加量と乾燥度の違いによる湿潤時比重の関係を図44および図45に示す。WET W1=40%の試料ではNo.1-1古紙破砕物量100 %およびNo.1-2古紙破砕物量60%の試料において性能目標値湿潤時比重1.0 [−]以下を満足することができた。DRY W2=10%の試料ではNo.2-2、No.2-3、No.2-4の配合で性能目標値を満足する結果となった。すなわち表16に示すとおり重力水を速やかに排水し、気相率を多く有し、かつ透水係数も目標性能値を満足する試料が最も軽量な結果となった。
陽イオン交換容量についてのデータを図46、図47に示す。陽イオン交換容量はすべてのデータにおいて目標値を満足した。
表16に模擬泥水から生成した繊維質処理土の性能試験結果を一括して示す。性能目標値を満足するものを薄いグレーで示し、満足しないものを濃いグレーで示した。また、図48に有効水分保持量・透水係数・湿潤時比重・固相率・気相率・陽イオン交換容量から推察される最適な土粒子量/古紙破砕物量比を示す。
すなわち、本例の実験に供した試料のうち、すべての性能評価項目の目標値を満足したのは、表16に示すように、DRY W2=10%の試料ではNo.2-2、No.2-3、No.2-4の3つであり、その土粒子量/古紙破砕物量比は1.5 〜 0.3であるが、土粒子量/古紙破砕物量比が大きいものほど古紙破砕物添加量が少なく経済的な配合であるから、すべての試料について各性能評価項目と土粒子量/古紙破砕物量比との関係を示すグラフを、土粒子量/古紙破砕物量比を共通の横軸として表した図48において、各評価項目において目標値をクリアし、かつ最も大きい土粒子量/古紙破砕物量比を求めると、DRY 状態では5.0 [−]であり、WET 状態では概ね6.0 [−]となる。土粒子量/古紙破砕物量比がこの範囲であれば、本例の繊維質緑化基盤材は、DRY 状態、WET 状態の如何に係わらず、最も少ない経済的な古紙量ですべての性能評価項目の基準値をクリアすることができるので、植物育成に特に適した特性が保証され、のり面等道路緑化用又は屋上緑化用等として最適な繊維質緑化基盤材を安価に提供することが可能となるのである。
1.4.1 実験試料
本実験では仙台市茂庭浄水場にて発生した浄水発生土を使用した。茂庭浄水場では浄水処理が2系列あり、通常の沈殿した懸濁物質である浄水発生土とそれに粉末の活性炭が入ったものがある。活性炭は高度処理として浄水過程における処理で臭気の吸着、懸濁物沈降促進のために粉黛の活性炭を投入する方法であり、活性炭はそのまま浄水発生土として混ざって排出される。発生土の性状を表19に示す。また、活性炭入り浄水発生土を図49に、活性炭無し浄水発生土を図50に示す。
浄水発生土(活性炭入り、活性炭無し)を用い、1.3.3 に示した試験方法に準拠し、それぞれ土粒子量/古紙破砕物量比を変化させた試料を作成した。製品化の過程で乾燥させるために初期含水比は作業性を重視して決定し、300 %とした。表16に示した模擬泥水を用いたのり面等道路緑化基盤材性能試験結果からWET タイプ・W1=40%±5 %の試料では気相率の性能目標値を満足できる結果が得られなかったため、本試験での製造方法は天日乾燥方式(DRY 方式)を採用し、試験試料の乾燥後の含水比をW2=10±5 %とした。
土粒子量:古紙破砕物量= 6:4
土粒子量:古紙破砕物量=7.5:2.5
土粒子量:古紙破砕物量= 9:1
土粒子量:古紙破砕物量=9.5:0.5
浄水発生土による繊維質処理土の性能目標値は、表4に示したとおりである。各性能試験の実験方法は1.2.3 の実験方法に準拠する。
有効水分保持量の試験結果を図51に示す。全ての試料において目標値を満足していることが分かる。特にNo.3-4活性炭入りの土粒子量:古紙破砕物量比=7.5 :2.5 のデータを除く全ての試料において財団法人都市緑化技術開発機構 「屋上・壁面緑化技術のてびき」で屋上緑化による人工土壌の性能の目安としている200 [l/m3]以上を満足し、有効水分保持量は「大」といえる。なお活性炭無しの方が有効水分保持量が多いことが確かめられた。
透水係数の試験結果を図52に示す。透水係数は活性炭の有無にかかわらず土粒子量/古紙破砕物量比=3[−]の配合が最も大きい値を示した。実際の浄水発生土に対しても古紙破砕物添加量は透水係数の改善には貢献していない。
古紙破砕物量と原泥の違いによる三相分布と有効水分保持量の関係を図53に示す。図53は各試料のpF1.5 での三相分布を示し、液相部分についてはpF1.5 〜3.8 の有効水とpF3.8 以上の無効水に分けて表示してある。
湿潤時比重の試験結果を図55に示す。活性炭無しでは湿潤時比重の目標値である1.0 [−]は満足できなかったが、活性炭入りでは1.0 [−]を満足しているものがある。
保肥力についてのデータを図56に示す。保肥力についてはすべてのデータにおいて目標値を満足した。模擬泥水では顕著な傾向は見られず分からなかったが、浄水発生土活性炭入りのデータでは土粒子量が多いほど陽イオン交換容量が多くなる傾向が見られる。陽イオン交換容量CEC の値は土粒子の比表面積に比例するので、活性炭の影響と考えられる。
表21に浄水発生土による繊維質処理土の性能試験結果を一括して示す。性能目標値を満足するものを薄いグレーで示し、満足しないものを濃いグレーで示した。また、図57に有効水分保持量・透水係数・湿潤時比重・固相率・気相率・陽イオン交換容量からの最適添加量を示す。
すなわち、本例の実験に供した試料のうち、表21に示すように、すべての性能評価項目の目標値を満足したものは存在しないが、すべての試料について各性能評価項目と土粒子量/古紙破砕物量比との関係を示すグラフを、土粒子量/古紙破砕物量比を共通の横軸として表した図57において、各評価項目において目標値をクリアし、かつ最も大きい土粒子量/古紙破砕物量比を求めると、6.0 [−]となる。土粒子量/古紙破砕物量比がこの値であれば、最も少ない経済的な古紙量ですべての性能評価項目の基準値をクリアすることができるので、植物育成に特に適した特性が保証され、のり面等道路緑化用又は屋上緑化用等として最適な繊維質緑化基盤材を安価に提供することが可能となるのである。
以上説明した本発明の実施形態では、本発明者が既に提案している繊維質処理土を改良し、のり面等道路緑化基盤材および屋上緑化基盤材により適した性質を得るための具体的な条件について実験的に検討した。そこで、本発明の実施形態で得られた成果をまとめると以下のようになる。
Claims (3)
- 土粒子と水を含む泥水に古紙破砕物と水溶性高分子物質と助剤を添加して混合することにより前記土粒子を団粒化し、これを乾燥して団粒固化させた後に解砕してなる繊維質緑化基盤材において、
(前記土粒子の量)/(前記古紙破砕物の量)の比の値を、5.0〜6.0の範囲とすることを特徴とした繊維質緑化基盤材(ただし、泥水の含水比200%、古紙破砕物の添加量が70〜80kgの場合を除く)。 - 土粒子と水を含む泥水に古紙破砕物と水溶性高分子物質と助剤を添加して混合することにより、繊維質物質が前記泥水中の自由水を吸水し、水溶性高分子物質が前記土粒子表面の吸着水と反応して架橋作用により前記土粒子を結合させ、助剤が前記土粒子の団粒化を促進し、これを乾燥して団粒固化させた後に解砕することにより、前記泥水の固形成分と前記古紙破砕物と前記助剤とを含み、前記水溶性高分子物質に被覆された粒子の解砕された面が露出してなる繊維質緑化基盤材において、
(前記土粒子の量)/(前記古紙破砕物の量)の比の値を、5.0〜6.0の範囲とすることを特徴とした繊維質緑化基盤材(ただし、泥水の含水比200%、古紙破砕物の添加量が70〜80kgの場合を除く)。 - 土粒子と水を含む泥水に古紙破砕物と水溶性高分子物質と助剤を添加して混合することにより前記土粒子を団粒化し、これを乾燥して団粒固化させた後に解砕する繊維質緑化基盤材の製造方法において、
(前記土粒子の量)/(前記古紙破砕物の量)の比の値が5.0〜6.0の範囲となる配合としたことを特徴とする繊維質緑化基盤材の製造方法(ただし、泥水の含水比200%、古紙破砕物の添加量が70〜80kgの場合を除く)。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007026873A JP5268263B2 (ja) | 2007-02-06 | 2007-02-06 | 繊維質緑化基盤材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007026873A JP5268263B2 (ja) | 2007-02-06 | 2007-02-06 | 繊維質緑化基盤材及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008187971A JP2008187971A (ja) | 2008-08-21 |
| JP5268263B2 true JP5268263B2 (ja) | 2013-08-21 |
Family
ID=39748658
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2007026873A Expired - Fee Related JP5268263B2 (ja) | 2007-02-06 | 2007-02-06 | 繊維質緑化基盤材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5268263B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3828737B2 (ja) * | 2000-10-30 | 2006-10-04 | 雅人 森 | 植栽土壌及びその製造方法 |
| JP2002153121A (ja) * | 2000-11-20 | 2002-05-28 | Mitsuharu Shimura | 根張り固定物 |
| JP3799024B2 (ja) * | 2003-03-13 | 2006-07-19 | 雅人 森 | 改良土及びその製造方法 |
| JP3927552B2 (ja) * | 2004-03-24 | 2007-06-13 | 雅人 森 | 人工軽量土壌及びその製造方法 |
| JP3927551B2 (ja) * | 2004-03-24 | 2007-06-13 | 雅人 森 | 植栽土壌及びその製造方法 |
-
2007
- 2007-02-06 JP JP2007026873A patent/JP5268263B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2008187971A (ja) | 2008-08-21 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN102229485B (zh) | 基于疏浚底泥的植生性基质及裸露坡面的生态修复方法 | |
| CN103866776B (zh) | 一种建筑垃圾石笼墙生态护坡方法 | |
| Xu et al. | Characteristics and applications of ecological soil substrate for rocky slope vegetation in cold and high-altitude areas | |
| CN110698222B (zh) | 一种石质边坡生态防护用复合式植被混凝土及其制备方法 | |
| CN101796913B (zh) | 用于黄土边坡植物护坡的客土 | |
| CN102010155A (zh) | 一种高强度植生型多孔混凝土及其制备方法 | |
| Friedrich | Selecting the proper components for a green roof growing media | |
| CN102296567A (zh) | 一种针对河岸带护坡和面源污染控制的软隔离带方法 | |
| JP5021105B2 (ja) | 植栽用土壌 | |
| CN107750894B (zh) | 一种防侵蚀纤维喷播剂及其制备方法和应用 | |
| CN109930611A (zh) | 一种用于边坡防护的毛细阻滞覆盖层及其制备方法和应用 | |
| CN111484278A (zh) | 一种生态混凝土、生态防护坡及生态防护坡的施工方法 | |
| WO2025220567A1 (ja) | 基盤材および基盤材を用いた二酸化炭素の吸着固定方法 | |
| CN106120507B (zh) | 一种过湿土路基快速施工方法 | |
| CN110240280B (zh) | 一种园路绿化隔离带的雨水净化系统 | |
| CN104148377A (zh) | 一种用淤泥生产绿化结构土的方法 | |
| CN113396795B (zh) | 基于河湖底泥与磷矿固废的客土土层结构及制备方法 | |
| JP4749493B1 (ja) | 製鋼スラグを用いた防草材料の施工方法 | |
| JP5268263B2 (ja) | 繊維質緑化基盤材及びその製造方法 | |
| CN106212100B (zh) | 含有种植基质的护坡植生型沥青混合料及其制备方法和应用 | |
| JP2009159897A (ja) | 繊維質緑化基盤材及びその製造方法 | |
| CN107044079B (zh) | 植生海绵型沥青混合料路面结构 | |
| CN110777820B (zh) | 一种采用复合式植被混凝土进行石质边坡生态防护的施工方法 | |
| CN213485601U (zh) | 一种基于生态环境下的行道树种植装置 | |
| CN116097938A (zh) | 一种用于煤矸石填充煤矿塌陷区和沟壑区复垦造田的方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091127 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111122 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120306 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120425 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130108 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130306 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130416 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130507 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5268263 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |