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JP5276641B2 - タイヤのカーカス材料の製造方法及びタイヤのカーカス材料 - Google Patents
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タイヤのカーカス材料の製造方法及びタイヤのカーカス材料 Download PDF

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Description

本発明は、生産性に優れかつタイヤのユニフォミティを向上するのに役立つタイヤのカーカス材料の製造方法及びタイヤのカーカス材料に関する。
ラジアルタイヤのカーカスプライは、カーカスコードがタイヤ赤道に対して例えば80〜90度の角度で配列されている。このようなカーカスプライを製造するには、例えば、図8に示されるように、平行に配列された複数のカーカスコード(縦糸)b1と、このカーカスコードのばらけを防ぐためにカーカスコード間に織り込まれた横糸b2とからなるカーカス材料(織物)bを、未加硫ゴムcで被覆した長尺の一次プライp1が用いられる。
この一次プライp1は、カーカスコードb1が長手方向に平行に配列されるため、そのままではカーカスプライとして成形工程で使用できない。このため、カーカスプライを準備するために、一次プライp1をその長手方向に対して80〜90度の角度gでかつカーカスプライの幅寸法w1で裁断し、この裁断されたプライ片fを連結することにより、カーカスコードb1が長手方向に対して上記角度gで配列される長尺なカーカスプライaが形成される。なお、関連する文献としては次のものがある(下記特許文献1参照)。
特開2003−39574号公報
しかしながら、カーカスプライaを製造するには、上記のように、一次プライp1をプライ片fに裁断する工程と、プライ片fを長さ方向に連結する工程とを含むため、生産性が悪いという問題があった。さらに、カーカスプライaは、複数のプライ片fを長さ方向に連結して形成されるため、各プライ片fのジョイント部分mとそれ以外の部分との剛性差が過大となり、タイヤのユニフォミティが低下し易いという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、カーカス材料の長手方向に沿って太さが250dtex以下の縦糸を間隔をあけて平行に配列した縦糸配列体を供給する工程と、供給された縦糸配列体の縦糸と直交する向きに、カーカス材料の幅寸法を有したカーカスコードからなる横糸を織り込んで織物を形成する工程とを含むことを基本として、生産性を高めるとともに、タイヤのユニフォミティを向上するのに役立つタイヤのカーカス材料の製造方法及びタイヤのカーカス材料を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、一定の幅でかつロール状に巻取られる長尺なタイヤのカーカス材料を製造する方法であって、前記カーカス材料の長手方向に沿って太さが250dtex以下の縦糸を間隔をあけて平行に配列した縦糸配列体を供給する工程と、前記供給された縦糸配列体の縦糸と直交する向きに、前記カーカス材料の幅寸法を有したカーカスコードからなる横糸を織り込んで織物を形成する工程とを含むことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記織物の両面にカレンダーロールを用いて未加硫ゴムを付着させるトッピング工程をさらに含み、前記トッピング工程では、前記織物を、前記縦糸に張力をかけることなく前記カレンダーロールまで搬送する搬送工程と、前記織物を、表面に前記未加硫ゴムが付着した一対のカレンダーロール間を通過させるゴム付け工程と、前記カレンダーロールを通過して両面に前記未加硫ゴムが付着したゴム付き織物を一対の押さえロールで狭圧することにより前記未加硫ゴムを前記横糸間に浸透させるゴム浸透工程とを含む請求項1記載のタイヤのカーカス材料の製造方法である。
また、請求項3記載の発明は、前記搬送工程は、搬送速度が120〜200mm/sである請求項2記載のタイヤのカーカス材料の製造方法である。
また、請求項4記載の発明は、前記織物は、その幅方向の両端から内側に30mmの範囲である一対の外側領域では、前記縦糸が2〜8mmの間隔で配列され、前記外側領域の間の内側領域では、前記縦糸が150〜200mmの間隔で配列される請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤのカーカス材料の製造方法である。
また、請求項5記載の発明は、前記織物の前記幅は、成形されるタイヤのカーカスプライの幅に等しい請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤのカーカス材料の製造方法であり、また、請求項6記載の発明は、前記縦糸を保持しかつ互いに逆向きに上下動可能な一対の綜絖枠と、前記横糸を高圧空気の噴射によって縦糸に織り込むノズル部とを具えた織機が用いられ、 幅方向に隣り合う前記縦糸は、それぞれ異なる前記綜絖枠に保持され、かつ、前記一対の綜絖枠の互いに逆向きの上下動により、互い違いで上下方向へ案内され、前記織物を形成する工程は、互い違いで上下方向へ案内された前記縦糸間に形成される開口部に、前記ノズル部から前記横糸を通す請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤのカーカス材料の製造方法である。

また、請求項記載の発明は、長手方向に平行にのびる縦糸と該縦糸に対して直角方向にのびる横糸とを含む織物が、前記縦糸に沿ってロール状に巻き取られたタイヤのカーカス材料であって、前記縦糸は、その太さが250dtex以下であるとともに、前記横糸は、前記カーカス材料の幅寸法を有するカーカスコードからなることを特徴とし、また、請求項8記載の発明は、前記織物は、その幅方向の両端から内側に30mmの範囲である一対の外側領域において、前記縦糸が2〜8mmの間隔で配列され、前記外側領域の間の内側領域では、前記縦糸が150〜200mmの間隔で配列される請求項7に記載のタイヤのカーカス材料である。
本発明のカーカス材料の製造方法は、カーカス材料の長手方向に沿って太さが250dtex以下の縦糸を間隔をあけて平行に配列した縦糸配列体を供給する工程と、供給された縦糸配列体の縦糸と直交する向きに、カーカス材料の幅寸法を有したカーカスコードからなる横糸を織り込んで織物を形成する工程とを含む。
このような製造方法では、カーカス材料のカーカスコードが、長手方向と直交する向きに配置されるため、カーカス材料を未加硫ゴムで被覆した後に、従来のように、カーカス材料を長さ方向に対して80〜90度の角度で複数のプライ片に裁断して、それらを長手方向に連結することなくカーカスプライを形成でき、ラジアルタイヤの生産性を高めうる。
また、このようなカーカス材料によって形成されたカーカスプライは、タイヤ周方向のジョイント部分を最小限に抑えることができ、タイヤのユニフォミティを向上するのに役立つ。
本実施形態のタイヤのカーカス材料を示す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 本実施形態の製造方法で使用される製造装置を概念的に示す側面図である。 綜絖枠及びノズルを拡大して示す斜視図である。 綜絖枠の正面図である。 カレンダーロール及び押さえロールを概念的に示す側面図である 比較例2のカーカス材料を示す斜視図である。 従来のカーカスプライの形成工程を説明する平面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のタイヤのカーカス材料(以下、単に「カーカス材料」という)1は、ラジアルタイヤのカーカスプライに使用される。
前記カーカス材料1は、図1、図2に示されるように、長手方向に平行にのびる縦糸2と該縦糸2に対して略直角方向にのびる横糸3とを含む織物1Aからなる。本実施形態の織物1Aは、隣り合う縦糸2の1本おきに、縦糸2の上下を横糸3が通るようにして織り込まれる、いわゆる簾織りがなされる。
前記縦糸2は、その太さが250dtex以下の細糸からなる。この縦糸2には、例えば、綿、又はポリノジック(扁平レーヨン)などが適宜採用される。
前記横糸3には、カーカス材料1の幅寸法の長さW1を有するタイヤ用のカーカスコード3Aが用いられる。このカーカスコード3Aには、例えば、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、アラミドなどの有機繊維からなる複数のフィラメントを撚合わせた所謂テキスタイルコードや、複数のスチールフィラメントを撚合わせたマルチフィラメントコード等が採用され、前記縦糸2よりも太い。
このようなカーカス材料1を製造する方法について説明する。
本実施形態の製造方法では、図3に示される製造装置11が用いられる。この製造装置11は、前記縦糸2を巻き付けた複数のクリール12cが多列、かつ多段に配置されるクリールスタンド12と、該クリールスタンド12から供給された縦糸2を平行に配列するインサータ13と、該インサータ13によって配列された縦糸2に一定の張力を与えるテンションスタンド14と、該テンションスタンド14から供給される縦糸2に横糸3を織り込んで一定幅かつ長尺状の織物1Aを形成する織機15と、該織機15で織られた織物1Aをロール状に巻き取るワインダ16とを含む。
本実施形態の織機15は、例えば、周知のエアジェット織機からなる。この織機15は、図3及び図4に示されるように、縦糸2を保持しかつ互いに逆向きに上下動可能な一対の綜絖枠18と、前記長さW1でカットされた横糸3を高圧空気の噴射によって縦糸2に織り込むノズル部19とを含んで構成される。
本実施形態の一対の前記綜絖枠18は、図5に示されるように、略矩形状に形成された額縁部18Aと、該額縁部18A内で各縦糸2(図4に示す)を保持しかつ該額縁部18Aの水平方向(織物の幅方向)に隔設された複数の綜絖18Bとを含んで構成される。この綜絖18Bは、額縁部18Aの上下方向の略中間位置で、縦糸2をカーカス材料1の長手方向に通過させる孔部18Baと、該孔部18Baから上下にのびかつ額縁部18Aに固着する一対の支持部18Bb、18Bbとを含む。
また、図4に示されるように、幅方向に隣り合う縦糸2は、それぞれ異なる綜絖枠18に保持される。これにより、隣り合う縦糸2は、一対の綜絖枠18の互いに逆向きの上下動により、互い違いで上下方向へ案内される。
そして、本実施形態の製造方法では、カーカス材料1の長手方向に沿って縦糸2を配列した縦糸配列体4を供給する工程と、供給された縦糸配列体4の縦糸2と直交する向きに横糸3を織り込んで織物1Aを形成する工程とを含む。
前記縦糸配列体4を供給する工程では、図3、図4に示されるように、前記複数のクリール12cからインサータ13を介して供給された縦糸2を、織機15の綜絖枠18に保持させる。具体的には、幅方向に隣り合う縦糸2を、それぞれ異なる綜絖枠18、18の綜絖18Bに通して保持させる。これにより、縦糸2を間隔をあけて平行に配列した前記縦糸配列体4が形成される。
また、幅方向に隣り合う縦糸2は、それぞれ異なる綜絖枠18、18に保持されるので、該綜絖枠18、18の互いに逆向きの上下動により、それぞれ互い違いに上下動される。
また、前記織物1Aを形成する工程では、隣り合う縦糸2の互い違いの上下動により、上下の縦糸2間に開口部7が形成され、ノズル部19から供給される高圧空気の噴射によって、所定長さに切断されたカーカスコード3Aからなる横糸3が開口部7に通される。このように、綜絖枠18、18を互いに逆向きに上下動させながら開口部7に横糸3が通されることにより、簾織りされた織物1Aが形成される。そして、この織物1Aは、ワインダ16によってリール等に順次巻き取られる。
このような製造方法では、カーカスコード3Aが、カーカス材料1の長手方向と直交する向きに配置された織物1Aが形成される。このため、本実施形態の製造方法では、後述するトッピング工程により、織物1Aの両面に未加硫ゴムRが付着された一次プライ1P(図6に示す)を、従来のように、複数のプライ片(図示省略)にカットして、それらを長手方向に連結したりすることなく、カーカスプライとして使用でき、生産性を高めうる。
また、このような織物1Aによって形成されたカーカスプライは、前記プライ片等がタイヤ周方向に連結されてなるジョイント部分を最小限に抑えることができるので、タイヤ周方向に剛性差を抑制でき、タイヤのユニフォミティを向上するのに役立つ。
さらに、縦糸2の太さが、250dtex以下に限定されることにより、横糸3のばらけを抑制しつつ、該横糸3を過度に拘束するのを抑制し、タイヤのユニフォミティを向上しうる。このような作用を効果的に発揮するために、縦糸2の太さは、好ましくは210dtex以下、さらに好ましくは170dtex以下が望ましい。
また、前記縦糸配列体4は、その幅方向の両端4t、4tから内側に30mmの範囲である一対の外側領域Toでは縦糸2が2〜8mmの間隔W2で配列されるとともに、該外側領域Toの間かつタイヤのトレッド部近傍に配される内側領域Tiでは、150〜200mmの間隔W3で配列されるのが好ましい。
このような縦糸配列体4によって形成される織物1Aは、その幅方向の両端でばらけが生じやすいが、図1に示されるように、その両端の縦糸2の密度が高く設定することにより、横糸3のばらけを効果的に抑制しうる。さらに、内側領域Tiでは、縦糸2の密度が低く設定されるので、加硫成形時及び内圧充填時において、トレッド部近傍に、縦糸2により横糸3が過度に拘束されるのを確実に防ぎ、タイヤのユニフォミティを大幅に向上しうる。
このような作用を効果的に発揮するために、外側領域Toにおける前記間隔W2は、好ましくは3mm以上が望ましい。前記間隔W2が小さすぎると、織物1Aの幅方向の両側で縦糸2の密度が過度に高まり、タイヤのユニフォミティが悪化するおそれがある。逆に、前記間隔W2が大きすぎると、横糸3のばらけを十分に抑制できないおそれがある。このような観点より、前記間隔W2は、好ましくは6mm以下が望ましい。
また、同様の観点により、内側領域Tiにおける前記間隔W3は、好ましくは150mm以上が望ましく、また、好ましくは180mm以下が望ましい。
なお、上記のように縦糸配列体4を形成するには、図5に示されるように、綜絖枠18の各綜絖18Bを、上記縦糸2の間隔W2、W3と等しく配置することにより、容易に実現できる。
また、前記カーカスコード3Aの長さW1は、カーカスプライの幅寸法と等しく設定されるのが好ましい。これにより、前記一次プライ1P(図6に示す)を、カーカスプライの幅寸法に裁断することなく、長さ寸法さえ揃えれば、そのままカーカスプライとして使用でき、生産性を大幅に向上しうる。
本実施形態の製造方法では、トッピング工程をさらに含む。このトッピング工程では、織物1Aがワインダ16によってロール状に巻き取られた後、図6に示されるように、織物1Aの両面にカレンダーロール21を用いて未加硫ゴムRが付着され、前記一次プライ1Pが形成される。
前記カレンダーロール21は、織物1Aの上側に配置される上のカレンダーロール21Aと、織物1Aの下側に配置される下のカレンダーロール21Bとを含んで構成される。上、下のカレンダーロール21A、21Bは、織物1Aの幅方向と平行な回転軸を有する。
前記上のカレンダーロール21Aは、織物1Aの上面を転動する上の内側ロール21Aaと、該上の内側ロール21Aaのさらに上側で隙間Sを有して相対回転する上の外側ロール21Abとを含んで構成され、これらのロール21Aa、21Ab間に、未加硫ゴムRが供給される。この未加硫ゴムRは、上の内側ロール21Aaと上の外側ロール21Abとの相対回転により、ロール21Aa、21Abの隙間Sから織物1Aと略同幅のシート状に排出され、上の内側ロール21Aaの表面に沿って付着する。
前記下のカレンダーロール21Bは、前記上のカレンダーロール21Aと同様の構成からなり、織物1Aの下面を転動する下の内側ロール21Baと、下の外側ロール21Bbとを含んで構成され、これらのロール21Ba、21Bb間には、未加硫ゴムRが供給される。未加硫ゴムRは、隙間Sからシート状に排出され、下の内側ロール21Baの表面に沿って付着する。
前記未加硫ゴムRには、横糸3との接着性や弾性特性等の観点から、従来と同様、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等のジエン系ゴムが好適であり、このジエン系ゴムを単独で又は2種以上混合して使用される。
そして、前記トッピング工程では、織物1Aをカレンダーロール21まで搬送する搬送工程と、織物1Aの表面に未加硫ゴムRが付着した一対のカレンダーロール21間を通過させるゴム付け工程と、未加硫ゴムRを横糸3(図1に示す)間に浸透させるゴム浸透工程とを含む。
本実施形態の搬送工程では、ロール状の織物1Aを巻き戻しながら、該織物1Aに実質的な張力をかけることなく、例えば、ローラコンベア22上に載置されて、一対のカレンダーロール21に搬送される。このように、織物1Aに実質的な張力を与えないことにより、図2に示されるように、横糸3を実質的に同一平面内に位置させる一方、縦糸2をそれらの間でジグザグに織り込ませた状態を保持できる。
前記ゴム付け工程では、図6に示されるように、織物1Aの両面に、シート状の未加硫ゴムRが表面に付着した上の内側ロール21Aa及び下の内側ロール21Baを転動させることにより、織物1Aの上下面に未加硫ゴムRが付着したゴム付き織物1Agが形成される。
前記ゴム浸透工程では、ゴム付き織物1Agを一対の押さえロール23、23で狭圧することにより未加硫ゴムRを横糸3(図1に示す)間に浸透させて、一次プライ1Pが形成される。
このように、トッピング工程では、織物1Aに張力がかけられることなく、カレンダーロール21に案内されるので、細くて比較的伸びやすい縦糸2の伸びを防ぎ、横糸3の打ち込み本数が、織物1Aの長手方向にばらつくのを抑制できる。従って、本実施形態のトッピング工程では、横糸3の打ち込み本数を織物1Aの長手方向に均一に保ったまま未加硫ゴムRを浸透させることができ、タイヤのユニフォミティを大幅に向上できる。
また、本実施形態では、未加硫ゴムRの織物1Aへの付着と未加硫ゴムRの狭圧とを、それぞれ別の工程で行なっているため、織物1Aに張力が掛けられていない状態で押さえロール23、23によって狭圧されても、縦糸2及び横糸3の間隔が広がるいわゆる糸開きを抑制でき、横糸3の打ち込み本数のばらつきを効果的に抑制しうる。
さらに、本実施形態のトッピング工程では、織物1Aに張力がかけられることなく未加硫ゴムRを浸透されるので、従来のように、テンションコントローラ等の装置を用いることなく一次プライ1Pを形成できるので、製造設備を小型化しうる。
前記搬送工程は、搬送速度が従来よりも遅い120〜200mm/sに設定されるのが好ましい。これにより、織物1Aに張力がかけられていない状態でも、縦糸2の伸びや横糸3のばらつきを効果的に防ぎ、タイヤのユニフォミティを確実に向上させることができる。
このような作用を効果的に発揮させるために、搬送速度は、好ましくは150mm/s以上が望ましい。前記搬送速度が小さすぎると、トッピング工程に過度の時間がかかり、生産性が悪化するおそれがある。逆に、前記搬送時間が大きすぎると、縦糸2の伸びや、横糸3のばらつきを十分に防ぐことができないおそれがある。このような観点より、搬送速度は、好ましくは180mm/s以下が望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図3及び図4に示される製造装置を用いて、縦糸を間隔をあけて平行に配列した縦糸配列体に、縦糸と直交する向きにカーカスコードからなる横糸を織り込んでカーカス材料を形成し、トッピング工程により一次プライが形成された。その一次プライをカーカスプライとして用い、空気入りタイヤが製造され、その性能が評価された。
さらに、比較として、図8に示されるように、カーカスコードが長手方向に平行に配列された一次プライを、その長手方向に対して80〜90度の角度でかつカーカスプライの幅寸法で裁断し、この裁断されたプライ片を連結することにより形成されたカーカスプライを用いて空気入りタイヤが製造され、この性能が評価された。なお、共通仕様は以下のとおりである。
タイヤサイズ:195/65R15
リムサイズ:15×6JJ
カーカスプライの幅寸法:533mm
縦糸のコード材:アコーディオン24
横糸(カーカスコード):
コード材:ポリエステル
太さ:1670dtex
テスト方法は、次のとおりである。
<生産性>
タイヤ1本当たりの製造時間を測定し、比較例1を100とする指数で表示した。数値が小さいほど、製造時間が短く、生産性に優れていることを示す。
<タイヤのユニフォミティ>
JASO C607のユニフォミティ測定法に基づき、ユニフォミティマシンを用いて、各タイヤ50本の低速RFV及び高速TFVが測定され、それぞれの平均値及び標準偏差が求められた。結果は、比較例1の平均値及び標準偏差を100とする指数とした。数値が小さいほどタイヤのユニフォミティが高く良好である。
テストの結果を表1に示す。
Figure 0005276641
テストの結果、実施例の製造方法及びカーカス材料は、生産性に優れるとともに、タイヤのユニフォミティを向上することが確認できた。
1 カーカス材料
2 縦糸
3 横糸
4 縦糸配列体

Claims (8)

  1. 一定の幅でかつロール状に巻取られる長尺なタイヤのカーカス材料を製造する方法であって、
    前記カーカス材料の長手方向に沿って太さが250dtex以下の縦糸を間隔をあけて平行に配列した縦糸配列体を供給する工程と、
    前記供給された縦糸配列体の縦糸と直交する向きに、前記カーカス材料の幅寸法を有したカーカスコードからなる横糸を織り込んで織物を形成する工程とを含むことを特徴とするタイヤのカーカス材料の製造方法。
  2. 前記織物の両面にカレンダーロールを用いて未加硫ゴムを付着させるトッピング工程をさらに含み、
    前記トッピング工程では、前記織物を、前記縦糸に張力をかけることなく前記カレンダーロールまで搬送する搬送工程と、
    前記織物を、表面に前記未加硫ゴムが付着した一対のカレンダーロール間を通過させるゴム付け工程と、
    前記カレンダーロールを通過して両面に前記未加硫ゴムが付着したゴム付き織物を一対の押さえロールで狭圧することにより前記未加硫ゴムを前記横糸間に浸透させるゴム浸透工程とを含む請求項1記載のタイヤのカーカス材料の製造方法。
  3. 前記搬送工程は、搬送速度が120〜200mm/sである請求項2記載のタイヤのカーカス材料の製造方法。
  4. 前記織物は、その幅方向の両端から内側に30mmの範囲である一対の外側領域では、前記縦糸が2〜8mmの間隔で配列され、
    前記外側領域の間の内側領域では、前記縦糸が150〜200mmの間隔で配列される請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤのカーカス材料の製造方法。
  5. 前記織物の前記幅は、成形されるタイヤのカーカスプライの幅に等しい請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤのカーカス材料の製造方法。
  6. 前記縦糸を保持しかつ互いに逆向きに上下動可能な一対の綜絖枠と、
    前記横糸を高圧空気の噴射によって縦糸に織り込むノズル部とを具えた織機が用いられ、
    幅方向に隣り合う前記縦糸は、それぞれ異なる前記綜絖枠に保持され、かつ、前記一対の綜絖枠の互いに逆向きの上下動により、互い違いで上下方向へ案内され、
    前記織物を形成する工程は、互い違いで上下方向へ案内された前記縦糸間に形成される開口部に、前記ノズル部から前記横糸を通す請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤのカーカス材料の製造方法。
  7. 長手方向に平行にのびる縦糸と該縦糸に対して直角方向にのびる横糸とを含む織物が、前記縦糸に沿ってロール状に巻き取られたタイヤのカーカス材料であって、
    前記縦糸は、その太さが250dtex以下であるとともに、
    前記横糸は、前記カーカス材料の幅寸法を有するカーカスコードからなることを特徴とするタイヤのカーカス材料。
  8. 前記織物は、その幅方向の両端から内側に30mmの範囲である一対の外側領域において、前記縦糸が2〜8mmの間隔で配列され、
    前記外側領域の間の内側領域では、前記縦糸が150〜200mmの間隔で配列される請求項7に記載のタイヤのカーカス材料。
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