以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。なお、本願において「上端」、「上方」、「下端」、「下方」等のような上下を示す文言が使用される。本願において、「上」とは、シャフト軸線Z1方向における上側を意味し、換言すれば、シャフト後端側又はゴルフクラブのグリップ側を意味する。また「下」とは、シャフト軸線Z1方向における下側を意味し、換言すれば、ヘッドのソール側を意味する。また、特に説明が無い限り、本願において「軸方向」はシャフト軸線Z1方向を意味し、「周方向」は、この軸方向に対する周方向を意味するものとし、「半径方向」とは、上記軸方向に対して垂直な方向を意味するものとする。
図1は本発明の第一実施形態に係るゴルフクラブ2の一部を示す図であり、図2はゴルフクラブ2の分解図である。ゴルフクラブ2は、ヘッド4とシャフト6とを有する。シャフト6の一端部に、ヘッド4が取り付けられている。図示されないが、シャフト6の他端部にはグリップが取り付けられている。シャフト6は管状である。
図2が示すように、ゴルフクラブ2は、インナー部材8、ネジ部材10、ワッシャー12及びワッシャー14を有する。インナー部材8、ネジ部材10、ワッシャー12及びワッシャー14は、ヘッド4とシャフト6との接合に関与している。
ヘッド4は、ウッド型ゴルフクラブヘッドである。ヘッド4は、クラウン部16、サイド部18、フェース部20、ホーゼル部22及びソール部24を有する。ヘッド4は、中空である。フェース部20には、フェースライン25が設けられている。ヘッド4は、アイアン型ゴルフクラブヘッドでもよいし、他のあらゆるタイプのヘッドであってもよい。
図3は、ホーゼル部22近傍の断面図である。図3は、シャフト軸線Z1を含む平面に沿った断面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿ったゴルフクラブ2の断面図である。図5は、図3のV−V線に沿ったゴルフクラブ2の断面図である。なお、理解しやすい図面とする目的で、図4及び図5においては、ネジ部の断面形状が考慮されていない。
シャフト6は中空部7を有する。ホーゼル部22は、その内面に形成されたネジ部26と、ホーゼル孔28とを有する。ネジ部26は、ホーゼル孔28の一部である。ホーゼル孔28は、ネジ部26と、非ネジ部27とを有する。非ネジ部27は、ネジ部26の下側に位置している。非ネジ部27は、後述される受け面を形成している。図3が示すように、ネジ部26は、雌ネジである。ネジ部26は、ホーゼル孔28の上部に形成されている。ネジ部26は、ホーゼル部22の端面29から、ホーゼル孔28の中途位置にまで設けられている。
ネジ部材10は、ネジ部32と露出部36とを有する。ネジ部32は、下向き面35を有する。露出部36は、下向き面34を有する。貫通孔30は、ネジ部32と露出部36とを貫通している。ネジ部材10の下部がネジ部32とされている。ネジ部32は、ネジ部材10の外面の一部を構成している。ネジ部32は、雄ネジである。ネジ部32の内面は、貫通孔30である。ネジ部材10の上部が露出部36とされている。ネジ部32は、外部から視認されない。ゴルフクラブ2において、露出部36は、外部に露出している。露出部36の内面は、貫通孔30である。
下向き面35は、ネジ部材10の下端面である。下向き面35は、ネジ部32の下端面である。下向き面35は、平面である。下向き面35は、円環状である。下向き面35は、半径方向に延在している。なお、下向き面35は、半径方向に対して傾斜していてもよい。下向き面は、上向きの力を受けることができる面である。
下向き面34は、ネジ部32と露出部36との境界に位置している。下向き面34は、段差面である。下向き面34は、平面である。下向き面34は、円環状である。下向き面34は、半径方向に延在している。下向き面34の外径は、ネジ部32の外径(最大径)よりも大きい。ネジ部材10において、下向き面34の外径は、この下向き面34よりも下側の部分における最大径よりも大きい。下向き面34は、ネジ部32よりも半径方向外側に延在している。
露出部36の外面は、円錐面(円錐凸面)を形成している。露出部36の外径は、下側へいくほど大きい。露出部36の外径は、その下端において最大である。露出部36の最大径は、ホーゼル部22の端面29の外径と実質的に等しい。
外観上、露出部36は、いわゆるフェラルのように見える。通常、ゴルフクラブは、フェラルを有している。露出部36の外観は、フェラルと同様である。ゴルフクラブ2は、通常のゴルフクラブと同様の外観を有している。通常のゴルフクラブを見慣れた多くのゴルファーにとって、ゴルフクラブ2の外観は、違和感が無い。
貫通孔30は、ネジ部材10を貫通している。貫通孔30とネジ部材10とは、同軸である。ネジ部材10とシャフト6とは、同軸で配置されている。ネジ部材10とインナー部材8とは、同軸で配置されている。
ワッシャー14は、円環状である。ワッシャー14は、ホーゼル部22の端面29と下向き面34との間に介在している。ワッシャー14の外径は、ホーゼル部22の端面29の外径と実質的に等しい。ワッシャー14の外径は、下向き面34の外径と実質的に等しい。外観上、ワッシャー14は、ホーゼル部22又は露出部36と一体に見えやすい。通常のゴルフクラブを見慣れた多くのゴルファーにとって、ワッシャー14及びホーゼル部22の外観は、違和感が無い。好ましくは、ワッシャー14の外面の色は、ホーゼル部22の外面又は露出部36の外面と同色とされるのがよい。例えば、露出部36の外面及びワッシャー14が黒色とされてもよい。なお、ワッシャー14は無くても良い。ワッシャー14が無い場合、ゴルフクラブ2の外観が通常のゴルフクラブと実質的に同一となり、違和感が無い。
図3が示すように、ネジ部材10のネジ部32と、ホーゼル部22のネジ部26とがネジ結合している。即ち、雄ネジであるネジ部32と、雌ネジであるネジ部26とがネジ結合している。このネジ結合により、ネジ部材10がヘッド4に対して固定されている。
図6は、インナー部材8の断面図である。図6は、シャフト軸線Z1を含む平面に沿った断面図である。図7は、インナー部材8の側面図である。図8は、インナー部材8を上方から見た平面図である。図9は、インナー部材8を下方から見た平面図である。図10は、図3のX−X線に沿ったホーゼル部22の断面図である。
インナー部材8は、その一部がホーゼル孔28に挿入されている。図3が示すように、インナー部材8の下部がホーゼル孔28に挿入されている。インナー部材8のうち、ホーゼル孔28に挿入されていない部分は、ネジ部材10の露出部36の内側、及びワッシャー14の内側に位置している。
図6等が示すように、インナー部材8は、シャフト挿入孔40と、係合側面42と、円筒面43と、上向き面44と、底面45とを有する。シャフト挿入孔40は、インナー部材8の上端側に開口している。シャフト挿入孔40は、インナー部材8の上端面46において開口している。底面45は平面である。底面45は、シャフト軸線Z1に対して垂直な方向に延在している。換言すれば、底面45は、半径方向に延在している。
円筒面43は、インナー部材8の外面の一部を構成する。円筒面43は、インナー部材8の上端面46から上向き面44にまで延在している。円筒面43の半径R2(図7参照)は一定である。図7において一点鎖線で示されているのは、インナー部材8の中心軸線Z2である。
係合側面42は、円筒面43の下側に位置している。係合側面42と円筒面43とは互いに隣接している。係合側面42と円筒面43との境界に段差面50が設けられている。係合側面42の上端が円筒面43よりも半径方向外側に延在することにより、段差面50が形成されている。この段差面50が、上向き面44である。上向き面44が円筒面43よりも半径方向外側に延在することにより、係合側面42の最大半径Rmが大きくなり、係合側面42が受け面60(後述)から受ける回転モーメント(回転を阻止するモーメント)が大きくなる。これにより、相対回転規制効果が向上しうる。相対回転規制効果とは、インナー部材8のホーゼル孔28に対する回転を規制する効果を意味する。更に上向き面44が円筒面43よりも半径方向外側に延在することにより、上向き面44が確保される。
本願において、半径方向に沿った断面が、半径方向断面とも称される。係合側面42の半径方向断面の形状は、非円形である。図8及び図9から理解されるように、係合側面42の半径方向断面の形状は、多角形である。この多角形は、正多角形である。この多角形は、正五角形である。
軸方向のあらゆる位置において、係合側面42の半径方向断面の形状は同一である。ただし、下側にいくほど、係合側面42の半径方向断面の大きさは小さくなる。係合側面42において、軸方向の各位置における断面同士は、互いに相似形である。軸方向のあらゆる位置における断面の中心は、中心軸線Z2上にある。
係合側面42は、全体として先細り形状である。係合側面42は、下方へいくほどシャフト軸線Z1に近づくように傾斜した傾斜面を有している。係合側面42の全体は、下方へいくほどシャフト軸線Z1に近づくように傾斜した傾斜面により構成されている。係合側面42は、複数の上記傾斜面により構成されている。係合側面42は、5つの傾斜面により構成されている。隣り合う傾斜面は、稜線rによって区切られている。傾斜面のそれぞれは、平面である。傾斜面のそれぞれは、互いに同一である。なお図6は、図8のVI−VI線に沿った断面図である。
上向き面44は、インナー部材8の長手方向中途位置に配置されている。上向き面44の輪郭形状は、係合側面42の半径方向断面の形状に対して相似形である。上向き面44の輪郭形状は、あらゆる軸方向位置における係合側面42の半径方向断面よりも大きい。図8が示すように、上向き面44の輪郭形状は、円環状ではない。上向き面44の輪郭形状は、非円形である。上向き面44の輪郭形状は、多角形である。この多角形は、正多角形である。この多角形は、正五角形である。上向き面44は、半径方向に延在している。なお上向き面44は、半径方向に対して傾斜していてもよい。上向き面44の位置は限定されない。上向き面44の形状は限定されない。上向き面は、下向きの力を受けることができる面である。
図8が示すように、円筒面43の直径は、上向き面44の輪郭線に内接する内接円の直径に等しい。円筒面43の下端が、上向き面44の輪郭線に内接している。この構成により、ネジ部32の外径及びホーゼル孔28の孔径が抑制され、インナー部材8の質量が抑制される。よって、ヘッド4の重心位置が過度にヒール寄りとなることが抑制されうる。
インナー部材8は、シャフト6に固着されている。インナー部材8は、シャフト6に接着されている。インナー部材8は、接着剤によりシャフト6に接着されている。シャフト挿入孔40が、シャフト6の外面48に接着されている。本願の断面図では、接着剤層の記載が省略されている。なおインナー部材8とシャフト6とは、接着以外の方法で固着されていてもよい。この固着方向として、嵌合が挙げられる。生産性及び固着強度の観点から、接着剤による接着が好ましい。
図3が示すように、上向き面44とネジ部材10との間にワッシャー12が介在している。ネジ部材10の下向き面35と上向き面44との間にワッシャー12が介在している。ワッシャー12は、上向き面44及び下向き面35の摩滅を抑制しうる。なおワッシャー12は、無くてもよい。
図3及び図10が示すように、ヘッド4は、受け面60を有する。この受け面60は、ホーゼル孔28の下側の部分を構成している。受け面60の下方には、ホーゼル孔底面61が形成されている。このホーゼル孔底面61は、半径方向に沿って延在している。このホーゼル孔底面61は、ホーゼル孔28の底面である。
図10が示すように、受け面60は、複数の平面から構成されている。受け面60は、5個の平面により構成されている。受け面60は、上辺60aと下辺60bとを有する。上辺60aは正多角形である。上辺60aは正五角形である。上辺60aの形状は、受け面60の半径方向断面の形状と相似である。下辺60bは正多角形である。下辺60bは正五角形である。下辺60bの形状は、受け面60の半径方向断面の形状と相似である。下辺60bは、ホーゼル孔底面61の輪郭線でもある。
受け面60の周囲には、段差面62が設けられている。この段差面62は、半径方向に沿って延在している。この段差面62の半径方向内側の縁は、受け面60の上辺60aである。段差面62の半径方向外側の縁は、ホーゼル孔28の内面である。
受け面60の半径方向断面の形状は、非円形である。図10から理解されるように、受け面60の半径方向断面の形状は、多角形である。この多角形は、正多角形である。この多角形は、正五角形である。
軸方向のあらゆる位置において、受け面60の半径方向断面の形状は同一である。ただし、下側にいくほど、受け面60の半径方向断面の大きさは小さくなる。受け面60において、軸方向の各位置における断面同士は、互いに相似形である。軸方向のあらゆる位置における断面の中心は、中心軸線Z2上にある。
受け面60は、下方へいくほどシャフト軸線Z1に近づくように傾斜した傾斜面を有している。受け面60の全体は、下方へいくほどシャフト軸線Z1に近づくように傾斜した傾斜面により構成されている。受け面60は、複数の傾斜面により構成されている。受け面60は、5つの傾斜面により構成されている。隣り合う傾斜面同士は、谷線tによって区切られている。傾斜面のそれぞれは、平面である。傾斜面のそれぞれは、互いに同一である。このように、受け面60の形状は、係合側面42の形状に対応している。受け面60の半径方向断面の形状は、係合側面42の半径方向断面の形状に対応している。
受け面60は、係合側面42と面接触している。受け面60又は係合側面42の少なくとも一方における全体が、相手側(受け面60又は係合側面42)に接触している。係合側面42の稜線rと受け面60の谷線tとが互いに線接触している。
係合側面42の半径方向断面の形状は、回転対称性を有している。係合側面42は、回転対称性を有している。回転対称軸は、中心軸線Z2である。回転対称性とは、その回転対称軸回りに(360/N)度回転させたときに、回転前の形状と一致することを意味する。ただしNは2以上の整数である。本実施形態の係合側面42は、5回回転対称である。
受け面60の半径方向断面の形状は、回転対称性を有している。受け面60は、回転対称性を有している。回転対称軸は、中心軸線Z2である。本実施形態の受け面60は、5回回転対称である。係合側面42の上記N(の最大値)と、受け面60の上記N(の最大値)とは等しい。
係合側面42及び受け面60の回転対称性により、係合側面42と受け面60とが嵌り合う自由度が高まり、係合側面42を受け面60に係合させやすくなる。よって、ヘッド4とシャフト6との着脱が容易とされうる。
本実施形態では、係合側面42が全体として先細り形状であるため、この係合側面42が受け面60に嵌り込みやすい。即ち、係合側面42及び受け面60が上記傾斜面により構成されているため、係合側面42が受け面60に嵌り込みやすい。よって、インナー部材8のヘッド4への着脱は容易である。換言すれば、シャフト6のヘッド4への着脱は容易である。
係合側面42と受け面60との係合により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して回転することが規制されている。係合側面42及び受け面60は、ホーゼル孔28内におけるインナー部材8の回転(シャフト軸線Z1回りの回転)を規制するように係合している。なお、係合側面42と受け面60との間に他の部材が介在していてもよい。
ネジ部材10の下向き面35とインナー部材8の上向き面44とは、係合している。上記実施形態では、この係合は、間接的である。即ちこの係合は、ワッシャー12を介した係合である。下向き面35と上向き面44とが直接的に係合していてもよい。換言すれば、下向き面35と上向き面44とが直接的に当接していてもよい。この係合により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して上方に移動することが規制されている。
インナー部材8がホーゼル孔28に対して上方に移動しない限り、係合側面42と受け面60との係合(当接)は維持される。係合側面42と受け面60との係合により、インナー部材8は、ホーゼル孔28に対して回転することができない。なお、受け面60により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して下方に移動することも規制されている。
このように、インナー部材8は、ホーゼル孔28に対して上下に移動することができず、且つ、ホーゼル孔28に対して回転することもできない。インナー部材8は、ホーゼル孔28に対して固定されている。インナー部材8とホーゼル孔28とは接着されていない。しかし、インナー部材8は、ホーゼル孔28により保持されつつ、ホーゼル孔28に固定されている。
インナー部材8を有するシャフト6は、ヘッド4に対して、着脱可能である。シャフト6の装着は、ネジ部材10をヘッド4に対してネジ止めすることによりなされうる。シャフト6の取り外しは、ネジ部材10のヘッド4に対するネジ止めを解除することによりなされうる。ネジ機構を緩めることにより、ヘッド4とシャフト6との固定が容易に解除されうる。
図8において両矢印R1で示されているのは、上向き面44に外接する円の半径である。図8において両矢印R2で示されているのは、円筒面43の半径である。好ましくは、半径R1及び半径R2は、以下の式を満たす。
1.15≦R1/R2≦1.50
インナー部材8の先端部分の強度を高める観点から、比(R1/R2)は、1.15以上が好ましく、1.18以上がより好ましく、1.20以上が更に好ましい。インナー部材8の質量を抑制する観点から、比(R1/R2)は、1.4以下が好ましく、1.3以下がより好ましい。
図6において両矢印θ1で示されているのは、係合側面42のシャフト軸線Z1に対する傾斜角度である。係合側面42と受け面60との係合(嵌め合わせ)及びその係合の解除(係合側面42と受け面60との分離)を容易とする観点から、傾斜角度θ1は、1度以上が好ましく、2度以上がより好ましく、3度以上が更に好ましい。相対回転規制効果を高める観点から、傾斜角度θ1は、10度以下が好ましく、7度以下がより好ましく、5度以下が更に好ましい。
ゴルフクラブ2の組立手順として、例えば次の手順が例示される。
[組立手順]以下の工程(1)から(5)である。
(1)ネジ部材10のネジ部32をワッシャー14に挿通するとともに、シャフト6をネジ部材10の貫通孔30に挿通する。
(2)インナー部材8の円筒面43をワッシャー12に挿通する。
(3)インナー部材8のシャフト挿入孔40にシャフト6を差し込み、シャフト6とインナー部材8とを接着剤等により接合する。
(4)インナー部材8をホーゼル孔28に差し込む。
(5)ネジ部材10とホーゼル部22とをネジ止めする。
上記手順により組み立てられた後は、シャフト6の着脱は容易である。即ち、ネジ機構によりシャフト6がヘッド4に対して着脱されうる。組み立てられる前の部品としてシャフト6が販売される場合、上記組立手順において工程(3)まで終了してなる部材が販売されてもよい。
ワッシャー14及びワッシャー12は、設けられなくてもよい。ただし、ワッシャー12及びワッシャー14は、受け面60と係合側面42との係合を確実とする上で重要である。受け面60と係合側面42との当接(1)と、端面29と下向き面34との当接(2)と、下向き面35と上向き面44との当接(3)とが同時に達成されるためには、高い寸法精度が要求される。ワッシャー14又はワッシャー12が弾性変形可能な材質とされることにより、この寸法精度が緩和されうる。この観点から、下向き面34と端面29との間に介在する介在部材K1(ワッシャー14)の材質は、ネジ結合の軸力により弾性変形しうるのが好ましい。そして、ネジ結合の軸力による上記介在部材K1の弾性変形の範囲内において、受け面60と係合側面42との当接(係合)が達成されているのが好ましい。同様に、ネジ部材10の下向き面35と上向き面44との間に介在する介在部材K2(ワッシャー12)の材質は、ネジ結合の軸力により弾性変形しうるのが好ましい。そして、ネジ結合の軸力による上記介在部材K2の弾性変形の範囲内において、受け面60と係合側面42との当接が達成されているのが好ましい。ネジ結合の軸力により、係合側面42は、受け面60を押圧しているのが好ましい。この押圧により、相対回転規制効果が向上しうる。上記介在部材K1又は介在部材K2の存在により、係合側面42が受け面60を押圧する構成が達成されやすい。
介在部材が視認されないようにして美観を高める観点からは、介在部材K1(ワッシャー14)は設けられず、介在部材K2(ワッシャー12)が設けられるのが好ましい。この場合、ネジ結合の軸力による介在部材K2の弾性変形の範囲内において、下向き面34と端面29との当接が達成され且つ受け面60と係合側面42との当接(係合)が達成されるのが好ましい。ホーゼル部22の端面29と下向き面34との間に隙間が存在せず、且つ、ネジ結合の軸力により係合側面42が受け面60を押圧しているのが好ましい。介在部材K1(ワッシャー14)が設けられていない場合、ホーゼル部22の端面29と下向き面34とが当接した状態において、ネジ結合の軸力により係合側面42が受け面60を押圧しているのが好ましい。この構成は、上記介在部材K2により達成されうる。
なお、受け面60と係合側面42とが当接した状態で、ホーゼル部22の端面29と下向き面34との間に隙間がある構成も可能である。この場合、受け面60と係合側面42との当接が確実とされうる点において好ましい反面、端面29と下向き面34との隙間が視認されうる点で好ましくない。外観上の観点から、ホーゼル部22の端面29と下向き面34との間に隙間が存在しないのが好ましい。外観上の観点から、上記介在部材K1を存在させるのも好ましい。
図3が示すように、インナー部材8の底面45とホーゼル孔底面61との間には、隙間S1が設けられている。インナー部材8の底面45とホーゼル孔底面61との間に隙間S1が設けられた状態において、係合側面42と受け面60とが当接(係合)している。このように、ヘッド4は、ホーゼル孔底面61が係合側面42と受け面60との係合(当接)を妨げないように構成されている。隙間S1は、係合側面42と受け面60との当接(係合)を確実としている。なお、段差面62は、係合側面42と受け面60との当接(係合)を妨げないように構成されている。係合側面42と受け面60とが面接触すると同時に、下向き面35がワッシャー12を介して段差面62と当接(係合)している。本実施形態とは異なるが、係合側面42と受け面60との当接(係合)をより確実とする観点から、係合側面42と受け面60とが当接(係合)している状態において、下向き面35と段差面62との間に隙間が設けられていてもよい。即ち、係合側面42と受け面60とが当接(係合)している状態において、下向き面35と段差面62とが直接的又は間接的に当接(係合)していないのが好ましい。係合側面42と受け面60とが当接(係合)している状態において、段差面62の上側に空間が存在するのが好ましい。
ネジ結合は、打球時にボールから受ける力により締め付けられるように構成されている。ヘッド4は右利き用である。右利き用のヘッド4の場合、打球時にボールから受ける力により、ヘッド4は、上方(グリップ側)から見て、シャフト軸線Z1を中心として右回りに回転しようとする。この回転により、ネジ部26(雌ネジ)とネジ部32(雄ネジ)とが締め付けられるように構成されている。上方(グリップ側)から見てネジ部材10が左回りに回転されると、ネジ部26とネジ部32とが締め付けられる。逆に、上方(グリップ側)から見てネジ部材10が右回りに回転されると、ネジ部26とネジ部32との締め付けが緩む。このように、ネジ部26及びネジ部32は、左ネジである。
このように、右利き用のゴルフクラブの場合、上記ネジ部26、32は左ネジとされるのが好ましい。左ネジとされることにより、打球時の衝撃によるネジ結合の緩みが抑制される。打球時の衝撃によるネジ結合の緩みを抑制する観点から、ゴルフクラブが左利き用である場合、上記ネジ部26、32は右ネジとされるのが好ましい。
図11は、第二実施形態に係るヘッド68におけるホーゼル付近の断面図である。このヘッド68の構成は、緩衝部材70が設けられている他は、上記ヘッド4と同様である。このインナー部材72の上側に緩衝部材70が設けられている。緩衝部材70を設置するスペースを確保するため、インナー部材72の長さは、前述したインナー部材8よりも短くされている。緩衝部材70の内径は、この緩衝部材70の内部におけるシャフト6の外径と実質的に等しい。緩衝部材70の外径は、ネジ部材10の内径(貫通孔30の直径)と実質的に等しい。緩衝部材70は、ネジ部材10の上端部に配置されている。
打球時には、ヘッド68に衝撃力が作用する。この衝撃力により、ヘッド68とシャフト6との間に応力が作用しうる。この応力は、ネジ部材10の上端面10aにおいて集中しやすい。緩衝部材70は、この応力集中を効果的に緩和しうる。応力集中を緩和する観点から、緩衝部材70の材質として、樹脂、ゴム等が例示される。樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が例示される。熱可塑性樹脂として、熱可塑性エラストマーが例示される。この熱可塑性エラストマーとして、ハードセグメントとソフトセグメントとを有する熱可塑性ウレタンエラストマーが例示される。樹脂として、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ABS樹脂及びポリプロピレンが好ましく、酢酸セルロースがより好ましい。
図12は、第三実施形態に係るヘッド73におけるホーゼル付近の断面図である。このヘッド73の構成は、インナー部材75の上端部の形状を除き、前記ヘッド4と同様である。このインナー部材75の内面の上端部には、傾斜面77が設けられている。傾斜面77は、テーパー面である。傾斜面77は、円錐凹面である。この傾斜面77は、上側にくほどシャフト6から離れるように傾斜している。この傾斜面77は、上側にいくほどインナー部材75の内径が大きくなるように傾斜している。この傾斜面77により、インナー部材75とシャフト6との間に空間79が確保される。この傾斜面77により、ネジ部材10の上端面10aにおいて生じうるシャフト6への応力集中が緩和されうる。この第三実施形態では、緩衝部材を設けることなく応力集中の緩和が達成されうる。
図13は、第四実施形態に係るヘッド81におけるホーゼル付近の断面図である。このヘッド81の構成は、緩衝部材83の存在を除き、前記ヘッド73と同様である。このヘッド81では、上記空間79が、緩衝部材83で占められている。緩衝部材83の外面は傾斜している。緩衝部材83の外面は、円錐凸面である。緩衝部材83の外面は傾斜面77に当接している。緩衝部材83の内径は一定である。緩衝部材83の外径は、上側にいくほど大きくなっている。緩衝部材83の上端面は、ネジ部材10の上端面10aと実質的に面一である。この緩衝部材83により、ネジ部材10の上端面10aにおいて生じうるシャフト6への応力集中がより一層緩和されうる。
図14は、他の実施形態に係るインナー部材74を上側から見た平面図である。図15は、図14のXV−XV線に沿った断面図である。図16は、図14のXVI−XVI線に沿った断面図である。
インナー部材74は、シャフト挿入孔76と、係合側面78と、円筒面80と、上向き面82と、底面84とを有する。シャフト挿入孔76は、インナー部材74の上端側に開口している。シャフト挿入孔76は、インナー部材74の上端面86において開口している。底面84は平面である。底面84は、シャフト軸線Z1に対して垂直な方向に延在している。換言すれば、底面84は、半径方向に延在している。
円筒面80は、インナー部材74の外面の一部を構成する。円筒面80は、インナー部材74の上端面86から上向き面82にまで延在している。円筒面80の半径R2は一定である。図15及び図16において一点鎖線で示されているのは、インナー部材74の中心軸線Z2である。この中心軸線Z2は、シャフト軸線Z1と実質的に一致している。
係合側面78は、円筒面80の下側に位置している。係合側面78と円筒面80とは互いに隣接している。係合側面78と円筒面80との境界に段差面が設けられている。係合側面78の上端が円筒面80よりも半径方向外側に延在することにより、段差面が形成されている。この段差面が、上向き面82である。
係合側面78の半径方向断面の形状は、非円形である。図14から理解されるように、係合側面78の半径方向断面の形状は、多角形の辺及び角が丸められた形状である。各辺は互いに同様に丸められている。各角は互いに同様に丸められている。この多角形は、正多角形である。この多角形は、正三角形である。
軸方向のあらゆる位置において、係合側面78の半径方向断面の形状は同一である。ただし、下側にいくほど、係合側面78の半径方向断面の大きさは小さくなる。係合側面78において、軸方向の各位置における断面同士は、互いに相似形である。軸方向のあらゆる位置における断面の中心は、中心軸線Z2上にある。
係合側面78は、全体として先細り形状である。係合側面78は、下方へいくほどシャフト軸線Z1に近づくように傾斜した傾斜面により構成されている。係合側面78は、その全体が滑らかに連続した曲面である。
上向き面82は、インナー部材74の長手方向中途位置に配置されている。上向き面82の輪郭形状は、インナー部材74の半径方向断面の形状に対して相似形である。上向き面82の輪郭形状は、あらゆる軸方向位置における係合側面78の半径方向断面よりも大きい。図14が示すように、上向き面82の形状は、円環状ではない。上向き面82の輪郭形状は、非円形である。上向き面82の輪郭形状は、多角形の辺及び角が丸められた形状である。各辺は互いに同様に丸められている。各角は互いに同様に丸められている。この多角形は、正多角形である。この多角形は、正三角形である。上向き面82は、半径方向に延在している。なお上向き面82は、半径方向に対して傾斜していてもよい。上向き面82の位置は限定されない。上向き面82の形状は限定されない。
図14が示すように、円筒面80の直径は、上向き面82の輪郭線に内接する内接円の直径に等しい。円筒面80の下端が、上向き面82の輪郭線に内接している。
図示しないが、係合側面78と直接的又は間接的に係合しうる受け面の形状は、係合側面78に対応している。軸方向の各位置において、この受け面の半径方向断面(断面線)は、係合側面78の半径方向断面(断面線)と実質的に同一である。この受け面と係合側面78とが面接触している。この受け面と係合側面78との係合により、相対回転規制効果が奏される。
前述したように、係合側面の半径方向断面の形状は限定されない。受け面の半径方向断面の形状も、同様に限定されない。図17、図18及び図19は、変形例に係るインナー部材を上から見た平面図である。これらの変形例では、係合側面の半径方向断面の形状が、上記したインナー部材と相違している。図示しないが、これらの変形例に係る受け面の半径方向断面の形状は、上記ヘッド4と同様に、係合側面の半径方向断面の形状に対応している。
図17に係る変形例のインナー部材90は、円筒面92と、上端面94と、上向き面96と、係合側面98と、シャフト挿入孔100とを有する。係合側面98の半径方向断面の形状及び上向き面96の形状を除き、インナー部材90の構成は、上記インナー部材8と同様である。
係合側面98の半径方向断面の形状は、正方形の各辺及び各角が丸められた形状である。全ての辺は同様に丸められている。全ての辺の形状は等しい。全ての角は同様に丸められている。全ての角の形状は等しい。係合側面98の半径方向断面の形状は、その全体が滑らかに連続した曲線である。図示しないが、係合側面98の半径方向断面は、下方へいくほど小さくなる。軸方向の各位置における係合側面98の半径方向断面同士は、互いに相似形である。軸方向のあらゆる位置において、係合側面98の半径方向断面の形状は、中心軸線Z2を回転対称軸とした回転対称性を有する。
図18に係る変形例のインナー部材102は、円筒面104と、上端面106と、上向き面108と、係合側面110と、シャフト挿入孔112とを有する。係合側面110の半径方向断面の形状及び上向き面108の形状を除き、インナー部材102の構成は、上記インナー部材8と同様である。
係合側面110の半径方向断面の形状は、正多角形である。この正多角形は、正六角形である。図示しないが、係合側面110の半径方向断面は、下方へいくほど小さくなる。軸方向の各位置における係合側面110の半径方向断面同士は、互いに相似形である。軸方向のあらゆる位置において、係合側面110の半径方向断面の形状は、中心軸線Z2を回転対称軸とした回転対称性を有する。
図19に係る変形例のインナー部材114は、円筒面116と、上端面118と、上向き面120と、係合側面122と、シャフト挿入孔124とを有する。係合側面122の半径方向断面の形状及び上向き面120の形状を除き、インナー部材114の構成は、上記インナー部材8と同様である。
係合側面122の半径方向断面の形状は、正多角形である。この正多角形は、正八角形である。図示しないが、係合側面122の半径方向断面は、下方へいくほど小さくなる。軸方向の各位置における係合側面122の半径方向断面同士は、互いに相似形である。軸方向のあらゆる位置において、係合側面122の半径方向断面の形状は、中心軸線Z2を回転対称軸とした回転対称性を有する。
相対回転規制効果を高める観点、及び係合側面と受け面との嵌め込みの自由度を高めてシャフトの着脱を容易とする観点から、回転対称性における上記Nの最大値は、3以上が好ましく、4以上がより好ましく、5以上が更に好ましい。Nの最大値が大きい場合、係合側面の断面形状が円形に近くなり、相対回転規制効果が低下しやすい。この観点からNの最大値は、20以下が好ましく、12以下がより好ましく、8以下が更に好ましく、7以下が更に好ましい。
上記実施形態では、ホーゼル部のネジ部が雌ネジであり、ネジ部材のネジ部が雄ネジであった。逆に、ホーゼル部のネジ部が雄ネジであり且つネジ部材のネジ部が雌ネジであってもよい。この場合、ホーゼル部の外面に雄ネジが形成され、ネジ部材の内面に雌ネジが形成され、ホーゼル部の雄ネジの外側にネジ部材の雌ネジが螺合した構成が例示される。この構成の一例が、図20に示す実施形態である。
図20は、本発明の第五実施形態に係るヘッド130の断面図である。このヘッド130は、ホーゼル部のネジ部が雄ネジであり且つネジ部材のネジ部が雌ネジである例である。このヘッド130は、ネジ部材132、インナー部材134及びホーゼル部136を有している。ホーゼル部136は、ホーゼル孔138を有している。インナー部材134は、シャフト挿入孔140を有している。シャフト6は、シャフト挿入孔140に挿入されつつ接着されている。
インナー部材134は、円筒部142と、係合側面144とを有する。係合側面144の半径方向断面の形状は、前述したインナー部材8の係合側面42と同様である。この係合側面と当接する受け面146の半径方向断面の形状は、前述した受け面60と同様である。
前述したインナー部材8は、その長手方向の中途位置に上向き面44を有していた。これに対して、本実施形態のインナー部材134は、その長手方向の中途位置に上向き面を有さない。係合側面144は、円筒面142よりも半径方向外側に位置する部分を有さない。インナー部材134は上向きの段差面を有さない。
インナー部材134の上向き面148は、インナー部材134の上端面である。この上向き面148が、ネジ部材132と係合している。
ネジ部材132は、貫通孔150と、内方延在部152とを有する。貫通孔150は、ネジ部154を有する。このネジ部154は、雌ネジである。貫通孔150は、非ネジ部156と、ネジ部154とにより構成される。ネジ部154のの内径は、非ネジ部156の内径よりも大きい。ネジ部154と非ネジ部156との境界に、段差面157が形成されている。この段差面157は、下向き面である。
ホーゼル部136は、円筒部158と、上向き面160と、上端面162とを有する。円筒部158を貫通する貫通孔は、ホーゼル孔138の一部である。上向き面160は、円筒部158の下端に位置している。上端面162は、円筒部158の上端を構成している。
円筒部158の外面は、ネジ部164とされている。このネジ部164は、雄ネジである。雄ネジであるネジ部164と、雌ネジである上記ネジ部154とがネジ結合している。
インナー部材134の上端面である上向き面148には、内方延在部152の下面152aが直接的に係合(当接)している。この下面152aが、ネジ部材132の下向き面である。この係合は、ワッシャー等を介した間接的なものであってもよい。ネジ部材132において、内方延在部152は、貫通孔150の非ネジ部156よりも半径方向内側に延在している。この内方延在部152は、円環状である。この内方延在部152は、例えば凸部であってもよい。内方延在部152と上向き面148との係合により、インナー部材134がホーゼル孔138に対して上方に移動することが規制されている。
ネジ部材132の外面は、テーパー面168と円周面170とを有する。テーパー面168は、円周面170の上側に位置する。テーパー面168と円周面170とは、段差なく連続している。ネジ部材132の下端面172は、上向き面160と直接的に当接している。この当接は、ワッシャー等を介した間接的なものであってもよい。下端面172の外径と上向き面160の外径とは実質的に同一である。ネジ部材132の下端において、ネジ部材132の外面とホーゼル部136の外面とは実質的に段差なく連続している。これによりヘッドの美観が向上している。テーパー面168の外径は、上側ほと小さくなる。テーパー面168は、いわゆるフェラルと同様の形状を呈する。テーパー面168によりヘッドの美観が向上している。なお、上端面162と下向き面157との間にワッシャー等の介在部材が設けられてもよい。
内方突出面152とシャフト6との間には、緩衝部材174が設けられている。緩衝部材174は、円環状である。この緩衝部材174は、内方突出面152の上面における応力集中を緩和し、シャフト6の耐久性を向上させうる。この緩衝部材174の好ましい材質は、上述した緩衝部材70と同じである。
インナー部材の係合側面及び受け面の形態は、上記実施形態に限定されない。インナー部材の係合側面と受け面との係合により、インナー部材のホーゼル孔に対する回転が規制されればよい。上述したように、好ましくは、係合側面及び受け面の半径方向断面の形状は、中心軸線Z2を回転対称軸とした回転対称性を有する。
回転対称性を付与しつつ相対回転規制効果を高める観点から、係合側面の半径方向断面の形状は、以下の形状A、形状B又は形状Cとされるのが好ましい。同じ観点から、受け面の半径方向断面の形状も、以下の形状A、形状B又は形状Cが好ましい。
(形状A)正多角形
(形状B)正多角形の全ての角(頂点)が丸められた形状
(形状C)正多角形の全ての角(頂点)及び全ての辺が丸められた形状
図8、図18及び図19の実施形態では、上記形状Aが採用されている。図14及び図17の実施形態では、上記形状Cが採用されている。
なお、上記形状B及び上記形状Cは、ベースとされた正多角形と同じ回転対称性(中心軸線Z2を回転対称軸とする回転対称性)を有している。
上記形状A、上記形状B及び上記形状Cにおける正多角形は、凸多角形でもよいし、凹多角形でもよいが、係合側面及び受け面の成形の容易性の観点から、凸多角形が好ましい。
以下において、正多角形が、正n角形とも表現される。nは3以上の整数である。たとえばnが3である場合、正n角形は正三角形である。相対回転規制効果を高める観点から上記形状A、形状B及び形状Cにおける正n角形において、nは8以下が好ましく、7以下がより好ましく、6以下が更に好ましい。頂点部における応力集中を緩和して耐久性を高める観点から、上記形状A、形状B及び形状Cにおける正n角形において、nは4以上が好ましい。
上記形状Aは、相対回転規制効果を高める点において好ましい。一方、上記形状B及び形状Cにおける頂点部の丸みは、頂点部の耐久性を高める点において好ましい。耐久性を向上させる観点から、この頂点部の丸みの曲率半径Kは、0.2mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。相対回転規制効果を高める観点から、この頂点部の丸みの曲率半径Kは、上記半径R1の0.5倍以下が好ましく、半径R1の0.3倍以下がより好ましく、半径R1の0.2倍以下が更に好ましい。この曲率半径Kは、半径方向断面における値である。
上記形状Bにおいて、全ての角は同じ形状に丸められているのが好ましい。上記形状Cにおいて、全ての角は同じ形状に丸められており、且つ全ての辺は同じ形状に丸められているのが好ましい。形状A、形状B及び形状Cは、図心及び頂点を通る直線Lpに関して線対称であり、この直線Lpに関する線対称性は、全ての頂点について成立するのが好ましい。なお頂点とは、図心から最も離れた点を意味し、正多角形の場合、頂点は角(エッジ)である。なお上記図心は、中心軸線Z2上に位置する。このような対称性の高い係合側面及び受け面は、成形しやすい。
インナー部材とホーゼル部とを係合させる形態として、インナー部材には半径方向外側に突出する突起を設けるとともに、ホーゼル部にはその端面から下方に延在する切り欠きを設ける形態が考えられる。ホーゼル部の切り欠きにインナー部材の突起を嵌め込むことにより、インナー部材とホーゼル部との相対回転が規制されうる。ただしこの場合、ホーゼル部の切り欠きが外部から視認されうるため、従来のゴルフクラブとは異なる外観となる。よってこの形態は、美観の観点からは本発明と比較して好ましくない。本発明では、ホーゼル部に切り欠きが必要とされない。これは、美観を向上させ、且つ、ホーゼル部の強度を高める。
ヘッドの材質は、限定されない。ヘッドの材質として、チタン、チタン合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、ステンレス鋼、マルエージング鋼、マグネシウム合金、アルミニウム合金、鉄等が例示される。複数の材質を組み合わせたヘッドでもよい。鋳造により作製されたヘッド本体と、鍛造又はプレスにより作製されたフェース部とが接合されたヘッドであってもよい。
ヘッドの構造は、限定されない。ヘッドは、全体として一体成形されていてもよいし、複数の部材を接合してなるものであってもよい。ヘッドの製造方法は限定されない。ヘットの製造方法として、ロストワックス精密鋳造等の鋳造、鍛造等が例示される。
シャフトの材質は、限定されない。シャフトの材質として、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)や金属が例示される。いわゆるカーボンシャフトやスチールシャフトが好適に用いられうる。また、シャフトの構造は、限定されない。
インナー部材の材質は、限定されない。クラブ重量の増加を抑制する観点から、インナー部材は軽量であるのが好ましい。この観点から、インナー部材の比重は、4.6以下であるのが好ましく、4.5以下であるのがより好ましい。打球の衝撃による破損を抑制する観点から、インナー部材は高強度であるのが好ましい。これらの観点から、好ましいインナー部材の材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、樹脂等である。
ネジ部材の材質は、限定されない。クラブ重量の増加を抑制する観点から、ネジ部材は軽量であるのが好ましい。この観点から、ネジ部材の比重は、4.6以下であるのが好ましく、4.5以下であるのがより好ましい。打球の衝撃による破損を抑制する観点から、ネジ部材は高強度であるのが好ましい。これらの観点から、好ましいネジ部材の材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、樹脂等である。
ワッシャー(介在部材)の材質は、限定されない。クラブ重量の増加を抑制する観点から、ワッシャーは軽量であるのが好ましい。この観点から、ワッシャーの比重は、4.6以下であるのが好ましく、4.5以下であるのがより好ましい。打球の衝撃による破損を抑制する観点から、ワッシャーは高強度であるのが好ましい。これらの観点から、好ましいワッシャーの材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、ゴム、樹脂等である。また上述した通り、ワッシャーは弾性体であるのが好ましく、ゴム又は樹脂であるのがより好ましい。ワッシャー(介在部材)の好ましい材質は、上述した緩衝部材70と同じである。
図7において両矢印Aで示されるのは、シャフト挿入孔の直径である。シャフトの差し込みを容易とする観点から、シャフト挿入孔に挿入される部分のシャフト外径がD1mmとされたとき、直径Aは、(D1+0.02)mm以上が好ましく、(D1+0.03)mm以上がより好ましく、(D1+0.04)mm以上が更に好ましい。シャフトとの接着強度を高める観点から、Aは、(D1+0.20)mm以下が好ましく、(D1+0.15)mm以下がより好ましく、(D1+0.10)mm以下が更に好ましい。なおシャフト外径D1は、通常、8.5mm以上10.0mm以下である。
図7において両矢印Bで示されるのは、円筒面の外径(mm)である。インナー部材の耐久性を高める観点から、円筒面の厚み[(B−A)/2]は、0.25mm以上が好ましく、0.30mm以上がより好ましく、0.40mm以上が更に好ましい。インナー部材の質量を抑制し、ヘッド重心が過度にヒール寄りとなるのを防止する観点から、円筒面の厚み[(B−A)/2]は、1.50mm以下が好ましく、1.30mm以下がより好ましく、1.10mm以下が更に好ましい。
図7において両矢印Cで示されるのは、上向き面の半径方向幅である。インナー部材の耐久性を高める観点から、幅Cの最大値は、0.5mm以上が好ましく、0.7mm以上がより好ましく、0.9mm以上が更に好ましい。インナー部材の質量を抑制し、ヘッド重心が過度にヒール寄りとなるのを防止する観点から、幅Cの最大値は、2.0mm以下が好ましく、1.6mm以下がより好ましく、1.2mm以下が更に好ましい。幅Cは、半径方向に沿って測定される。
図7において両矢印Dで示されるのは、円筒面の軸方向長さである。この長さDは、インナー部材の中心軸線Z2に沿って測定される。ネジ部材のネジ部の軸方向長さを大きくしてネジ結合の締結力を高める観点から、長さDは、11mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましく、20mm以上が更に好ましい。長さDが長すぎる場合、インナー部材の強度が低下する場合があり、また、ネジ部材が過度に大型化してヘッド重量が過大となりやすい。この観点から、長さDは、35mm以下が好ましく、31mm以下がより好ましく、28mm以下が更に好ましい。
図7において両矢印Eで示されるのは、シャフト挿入孔の深さである。この深さEは、中心軸線Z2に沿って測定される。シャフトとの接着強度を高める観点から、深さEは、25mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましく、35mm以上が更に好ましい。過度な重量増加を抑制する観点から、深さEは、45mm以下が好ましく、43.5mm以下がより好ましく、42mm以下が更に好ましい。
図7において両矢印Fで示されるのは、インナー部材の係合側面の軸方向長さである。この長さFは、中心軸線Z2に沿って測定される。相対回転規制効果を高める観点から、長さFは、5mm以上が好ましく、7mm以上がより好ましく、9mm以上が更に好ましい。上記長さDが過度に短くなることを抑制する観点から、長さFは、20mm以下が好ましく、16mm以下がより好ましく、12mm以下が更に好ましい。係合側面と受け面との接触部分の軸方向長さに関し、その好ましい範囲及び好ましい理由は、上記長さDと同じである。
ネジ部材の強度の観点から、ネジ部材におけるネジ部の厚みG(図示省略)の最小値は、0.5mm以上が好ましく、0.8mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。過度な重量増加を抑制する観点から、厚みGの最小値は、2mm以下が好ましく、1.7mm以下がより好ましく、1.4mm以下が更に好ましい。厚みGは、半径方向に沿って測定される。
図3において両矢印Hで示されるのは、ネジ部材の下向き面の半径方向幅である。ネジ部材の強度を高める観点から、幅Hは、0.5mm以上が好ましく、0.8mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。過度な重量増加を抑制する観点から、幅Hは、2.5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、1.5mm以下が更に好ましい。
上記の通り、上記実施形態では、下向き面と上向き面との係合、及び、受け面と係合側面との係合により、シャフトとヘッドとが固着されている。上記の通り、本発明のゴルフクラブでは、単純な構造で、ヘッドとシャフトとの着脱が自在なゴルフクラブが実現される。ヘッド側のネジ部は、通常のホーゼルを有するヘッドであれば容易に作製されうる。即ち、本発明は、一般的な構造のヘッドに適用可能であり、汎用性が高い。