以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。なお、本願において「上端」、「上方」、「下端」、「下方」等のような上下を示す文言が使用される。本願において、「上」とは、シャフト軸線Z1方向における上側を意味し、換言すれば、シャフト後端側又はゴルフクラブのグリップ側を意味する。また「下」とは、シャフト軸線Z1方向における下側を意味し、換言すれば、ヘッドのソール側を意味する。また、特に説明が無い限り、本願において「軸方向」はシャフト軸線Z1方向を意味し、「周方向」は、この軸方向に対する周方向を意味するものとし、「半径方向」とは、上記軸方向に対して垂直な方向を意味するものとする。
図1は本発明の第一実施形態に係るゴルフクラブ2の一部を示す図であり、図2はゴルフクラブ2の分解図である。ゴルフクラブ2は、右利き用のゴルフクラブである。ゴルフクラブ2は、ヘッド4とシャフト6とを有する。シャフト6の一端部に、ヘッド4が取り付けられている。図示されないが、シャフト6の他端部にはグリップが取り付けられている。シャフト6は管状である。
図2が示すように、ゴルフクラブ2は、インナー部材8、ネジ部材10、ワッシャー12及びワッシャー14を有する。インナー部材8、ネジ部材10、ワッシャー12及びワッシャー14は、ヘッド4とシャフト6との接合に関与している。
ヘッド4は、ウッド型ゴルフクラブヘッドである。ヘッド4は、クラウン部16、サイド部18、フェース部20、ホーゼル部22及びソール部24を有する。ヘッド4は、中空である。フェース部20には、フェースライン25が設けられている。ヘッド4は、アイアン型ゴルフクラブヘッドでもよいし、他のあらゆるタイプのヘッドであってもよい。
図3は、ホーゼル部22近傍の断面図である。図3は、シャフト軸線Z1を含む平面に沿った断面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿ったゴルフクラブ2の断面図である。図5は、図3のV−V線に沿ったゴルフクラブ2の断面図である。図6は、図3のVI−VI線に沿ったゴルフクラブ2の断面図である。なお、理解しやすい図面とする目的で、図4、図5及び図6においては、ネジ部の断面形状が考慮されていない。
シャフト6は中空部7を有する。ホーゼル部22は、その内面に形成されたネジ部26と、ホーゼル孔28とを有する。ネジ部26は、ホーゼル孔28の一部である。ホーゼル孔28は、ネジ部26と、非ネジ部27とを有する。非ネジ部27は、ネジ部26の下側に位置している。非ネジ部27の表面は、滑らかな円周面である。図3が示すように、ネジ部26は、雌ネジである。ネジ部26は、ホーゼル孔28の上部に形成されている。ネジ部26は、ホーゼル部22の端面29から、ホーゼル孔28の中途位置にまで設けられている。
ネジ部材10は、貫通孔30と、ネジ部32と、下向き面34、56(図2及び図3参照)とを有する。更にネジ部材10は、露出部36を有する。貫通孔30は、ネジ部32と露出部36とを貫通している。ネジ部材10の下部がネジ部32とされている。ネジ部32は、ネジ部材10の外面の一部を構成している。ネジ部32は、雄ネジである。ネジ部32の内面は、貫通孔30である。ネジ部材10の上部が露出部36とされている。ネジ部32は、外部から視認されない。ゴルフクラブ2において、露出部36は、外部に露出している。露出部36の内面は、貫通孔30である。
下向き面34は、ネジ部32と露出部36との境界に位置している。下向き面34は、段差面である。下向き面34は、平面である。下向き面34は、円環状である。下向き面34は、半径方向に延在している。下向き面34の外径は、ネジ部32の外径(最大径)よりも大きい。ネジ部材10において、下向き面34の外径は、この下向き面34よりも下側の部分における最大径よりも大きい。下向き面34は、ネジ部32よりも半径方向外側に延在している。なお、下向き面34は、半径方向に対して傾斜していてもよい。下向き面は、上向きの力を受けることができる面である。
露出部36の外面は、円錐面(円錐凸面)を形成している。露出部36の外径は、下側へいくほど大きい。露出部36の外径は、その下端において最大である。露出部36の最大径は、ホーゼル部22の端面29の外径と実質的に等しい。
外観上、露出部36は、いわゆるフェラルのように見える。通常、ゴルフクラブは、フェラルを有している。露出部36の外観は、フェラルと同様である。ゴルフクラブ2は、通常のゴルフクラブと同様の外観を有している。通常のゴルフクラブを見慣れた多くのゴルファーにとって、ゴルフクラブ2の外観は、違和感が無い。
貫通孔30は、ネジ部材10を貫通している。貫通孔30とネジ部材10とは、同軸である。ネジ部材10とシャフト6とは、同軸で配置されている。ネジ部材10とインナー部材8とは、同軸で配置されている。
ワッシャー14は、円環状である。ワッシャー14は、ホーゼル部22の端面29と下向き面34との間に介在している。ワッシャー14の外径は、ホーゼル部22の端面29の外径と実質的に等しい。ワッシャー14の外径は、下向き面34の外径と実質的に等しい。外観上、ワッシャー14は、ホーゼル部22又は露出部36と一体に見えやすい。通常のゴルフクラブを見慣れた多くのゴルファーにとって、ワッシャー14及びホーゼル部22の外観は、違和感が無い。好ましくは、ワッシャー14の外面の色は、ホーゼル部22の外面又は露出部36の外面と同色とされるのがよい。例えば、露出部36の外面及びワッシャー14が黒色とされてもよい。なお、ワッシャー14は無くても良い。ワッシャー14が無い場合、ゴルフクラブ2の外観が通常のゴルフクラブと実質的に同一となり、違和感が無い。
図3が示すように、ネジ部材10のネジ部32と、ホーゼル部22のネジ部26とがネジ結合している。即ち、雄ネジであるネジ部32と、雌ネジであるネジ部26とがネジ結合している。このネジ結合により、ネジ部材10がヘッド4に対して固定されている。
上記ネジ結合は、打球時にボールから受ける力により締め付けられるように構成されている。ヘッド4は右利き用である。右利き用のヘッド4の場合、打球時にボールから受ける力により、ヘッド4は、上方(グリップ側)から見て、シャフト軸線Z1を中心として右回りに回転しようとする。この回転により、ネジ部26(雌ネジ)とネジ部32(雄ネジ)とが締め付けられるように構成されている。上方(グリップ側)から見てネジ部材10が左回りに回転されると、ネジ部26とネジ部32とが締め付けられる。逆に、上方(グリップ側)から見てネジ部材10が右回りに回転されると、ネジ部26とネジ部32との締め付けが緩む。このように、ネジ部26及びネジ部32は、左ネジである。
このように、右利き用のゴルフクラブの場合、上記ネジ部26、32は左ネジとされるのが好ましい。左ネジとされることにより、打球時の衝撃によるネジ結合の緩みが抑制される。打球時の衝撃によるネジ結合の緩みを抑制する観点から、ゴルフクラブが左利き用である場合、上記ネジ部26、32は右ネジとされるのが好ましい。
図7は、インナー部材8の断面図である。図7は、シャフト軸線Z1を含む平面に沿った断面図である。図8は、インナー部材8の側面図である。図9は、インナー部材8を下方から見た平面図である。図10は、図2のX−X線に沿ったインナー部材8の断面図である。図11は、図3のXI−XI線に沿ったホーゼル部22の断面図である。
インナー部材8は、その一部がホーゼル孔28に挿入されている。図3が示すように、インナー部材8の下部がホーゼル孔28に挿入されている。インナー部材8のうち、ホーゼル孔28に挿入されていない部分は、ネジ部材10の露出部36の内側、及びワッシャー14の内側に位置している。
図7等が示すように、インナー部材8は、シャフト挿入孔40と、下面42と、上向き面44とを有する。シャフト挿入孔40は、インナー部材8の上端側に開口している。シャフト挿入孔40は、インナー部材8の上端面46において開口している。
インナー部材8は、シャフト6に固着されている。インナー部材8は、シャフト6に接着されている。インナー部材8は、接着剤によりシャフト6に接着されている。シャフト挿入孔40が、シャフト6の外面48に接着されている。本願の断面図では、接着剤層の記載が省略されている。なおインナー部材8とシャフト6とは、接着以外の方法で固着されていてもよい。この固着方向として、嵌合が挙げられる。生産性及び固着強度の観点から、接着剤による接着が好ましい。
上向き面44は、インナー部材8の長手方向中途位置に配置されている。インナー部材8の上部(小径部52)の外径は、インナー部材8の下部(大径部54)の外径よりも小さい。この外径の差に起因して、段差面50が設けられている。この段差面50が、上向き面44である。上向き面44は、円環状である。上向き面44は、半径方向に沿って延在している。上向き面44の内径は、小径部52の外径に等しい。上向き面44の外径は、大径部54の外径に等しい。なお上向き面44は、半径方向に対して傾斜していてもよい。また上向き面44の位置は限定されない。上向き面44は円環状でなくてもよい。例えば上向き面44は、凸部の上面であってもよい。上向き面は、下向きの力を受けることができる面である。
大径部54の外径は、ホーゼル孔28における非ネジ部27の直径に略等しい。小径部52の外径は、貫通孔30の直径に略等しい。インナー部材8とホーゼル孔28との間には、実質的に隙間が存在しない。
図3が示すように、上向き面44とネジ部材10との間にワッシャー12が介在している。ネジ部材10の下端面56と上向き面44との間にワッシャー12が介在している。下端面56は、下向き面である。ワッシャー12は、上向き面44及び下向き面56の摩滅を抑制しうる。なおワッシャー12は、無くてもよい。
下向き面56は、円環状である。下向き面56は、半径方向に延在している。下向き面56は、ネジ部32の下端面である。なお、下向き面56は、半径方向に対して傾斜していてもよい。下向き面は、上向きの力を受けることができる面である。
下面42は、全体として先細り形状である。インナー部材8の下面42は、凹凸面である。図8、図9及び図10が示すように、下面42は、複数の面から構成されている。下面42は、複数の平面から構成されている。下面42は、12個の平面により構成されている。下面42は、平面p1、平面p2、平面p3、平面p4、平面p5、平面p6、平面p7、平面p8、平面p9、平面p10、平面p11及び平面p12により構成されている(図9及び図10を参照)。平面p2、平面p4、平面p6、平面p8、平面p10及び平面p12は、本願において第一面と称される。平面p1、平面p3、平面p5、平面p7、平面p9及び平面p11は、本願において第二面と称される。図9が示すように、第一面と第二面とは、周方向において交互に配置されている。
全ての第一面は、周方向に対して同一の角度で傾斜している。全ての第二面は、周方向に対して同一の角度で傾斜している。周方向に対する傾斜角度は、第一面と第二面とで異なっている。第一面は、第二面と比較して、周方向に対する傾斜角度が大きい。
平面p1から平面p12は、稜線r又は谷線tにより区画されている。例えば、第二面p1と第一面p2とは、谷線tにより区画されている。例えば、第一面p2と第二面p3とは、稜線rにより区画されている。稜線rは、凸の頂点の集合である。谷線tは、凹の最深点の集合である。
第一面と第二面とは、稜線r又は谷線tにより区画されつつ周方向において互いに連続して配置されている。下面42は、第一面及び第二面のみによって構成されている。下面42において、ある第一面と別の第一面との間の全てが、第二面で占められている。下面42において、ある第二面と別の第二面との間の全てが、第一面で占められている。このような構成により、第一面及び第二面の面積が最大限とされている。第一面の面積が最大限とされることにより、相対回転規制効果が向上しうる。第二面の面積が最大限とされることにより、下面42を受け面60(後述)に当接させる当接作業が容易となる。インナー部材8のヘッド4への着脱は容易である。
図9が示すように、下面42において、谷線tと稜線rとは、周方向において交互に配列している。図9が示すように、稜線rは、周方向において等間隔おきに配置されている。本実施形態の下面42では、稜線rは、周方向において60度おきに配置されている。谷線tは、周方向において等間隔おきに配置されている。本実施形態の下面42では、谷線tは、周方向において60度おきに配置されている。下面42において、周方向に隣り合う谷線t同士の周方向角度Atと、周方向に隣り合う稜線r同士の周方向角度Arとは等しい。本実施形態の下面42では、角度At及び角度Arは、60度である。角度At及び角度Arは、360(度)をNで割った値である。Nは2以上の整数である。本実施形態の下面42では、Nは6である。この整数Nについては、後述される回転対称性に関する記述において詳細に説明される。
下面42は、インナー部材8の中心軸線Z2を回転対称軸とする回転対称性を有している。この回転対称性の詳細は、後述される。
図9の平面視において、谷線t及び稜線rは、頂点t1から放射状に伸びている。インナー部材8の中心軸線Z2と稜線rとのなす角度は、全ての稜線rに関し一定である。全ての稜線rの長さは等しい。インナー部材8の中心軸線Z2と谷線tとのなす角度は、全ての谷線tに関し一定である。全ての谷線tの長さは等しい。インナー部材8の中心軸線Z2は、頂点t1を通る。谷線tの一端は頂点t1であり、谷線tの他端は大径部54の外面に位置する。稜線rの一端は頂点t1であり、稜線rの他端は大径部54の外面に位置する。なお、この中心軸線Z2とシャフト軸線Z1とは実質的に一致している。
図9が示すように、下面42を下側から見た場合において、周方向において最も近い関係にある谷線tと稜線rとの位置関係は、谷線tが、稜線rの時計回り側である。よって、下面42を上側(グリップ側)から透視的に見た場合においては、周方向において最も近い関係にある谷線tと稜線rとの位置関係は、谷線tが、稜線rの反時計回り側である。なお、左利きのゴルフクラブの場合は、上記谷線tと稜線rとの位置関係は逆となる。
第一面p2、p4、p6、p8、p10、p12は、周方向に対して傾斜している。打球時には、ヘッドとボールとが衝突する。この衝突により、インナー部材とホーゼル孔との間で相対回転が生じうる。この第一面p2、p4、p6、p8、p10、p12は、打球時における上記相対回転を抑止しうる力を受け面60との間で生じさせうる方向に延在している。この第一面p2、p4、p6、p8、p10、p12は、上記相対回転を抑止しうる力を受け面60との間で生じさせうる方向に傾斜している。なお、第一面p2、p4、p6、p8、p10、p12は、中心軸線Z2に対して平行な面であってもよい。
第二面p1、p3、p5、p7、p9、p11は、周方向に対して傾斜している。この第二面p1、p3、p5、p7、p9、p11の周方向に対する傾斜角度は、上記第一面の周方向に対する傾斜角度よりも緩やかである。即ち、第二面p1、p3、p5、p7、p9、p11は、上記第一面よりも周方向に近い方向に延在している。第二面p1、p3、p5、p7、p9、p11は、打球時における上記相対回転を抑止しうる力を受け面60との間で生じさせない。
第二面の周方向に対する傾斜方向は、第一面の周方向に対する傾斜方向の逆である。なお、本実施形態は、右利き用のゴルフクラブである。左利き用のゴルフクラブの場合、上記第一面の周方向に対する傾斜方向は、右利き用のゴルフクラブとは逆である。同様に、左利き用のゴルフクラブの場合、上記第二面の周方向に対する傾斜方向は、右利き用のゴルフクラブとは逆である。
図3及び図11が示すように、ヘッド4は、受け面60を有する。この受け面60は、ホーゼル孔28の底面である。この受け面60は、凹凸面である。この凹凸面の形状は、インナー部材8の下面42の形状に対応している。
図11が示すように、受け面60は、複数の平面から構成されている。受け面60は、12個の平面により構成されている。受け面60は、平面s1、平面s2、平面s3、平面s4、平面s5、平面s6、平面s7、平面s8、平面s9、平面s10、平面s11及び平面s12により構成されている(図11を参照)。
平面s1から平面s12は、稜線rと、谷線tとにより区画されている。図11が示すように、稜線rと谷線tとは周方向に交互配列されている。
図11の平面視において、受け面60に関し、谷線tと稜線rとは、周方向において交互に配列している。図11の平面視において、谷線t及び稜線rは、最低点r1から放射状に伸びている。谷線tの一端は最低点r1であり、谷線tの他端は非ネジ部27の表面に位置する。稜線rの一端は最低点r1であり、稜線rの他端は非ネジ部27の表面に位置する。ホーゼル孔28の中心軸線Z3と稜線rとのなす角度は、全ての稜線rに関し一定である。全ての稜線rの長さは等しい。中心軸線Z3と谷線tとのなす角度は、全ての谷線tに関し一定である。全ての谷線tの長さは等しい。中心軸線Z3は、最低点r1を通る。なお、この中心軸線Z3とシャフト軸線Z1とは実質的に一致している。
受け面60は、インナー部材8の下面42に対応した凹凸面である。下面42と受け面60とは、面接触している。下面42の稜線rと受け面60の谷線tとが線接触している。下面42の谷線tと受け面60の稜線rとが線接触している。平面p1と平面s1とが面接触している。平面p2と平面s2とが面接触している。平面p3と平面s3とが面接触している。平面p4と平面s4とが面接触している。平面p5と平面s5とが面接触している。平面p6と平面s6とが面接触している。平面p7と平面s7とが面接触している。平面p8と平面s8とが面接触している。平面p9と平面s9とが面接触している。平面p10と平面s10とが面接触している。平面p11と平面s11とが面接触している。平面p12と平面s12とが面接触している。下面42の全体と受け面60の全体とが面接触している。下面42を構成する平面のそれぞれが、受け面60を構成する平面のいずれかと面接触している。
受け面60を構成する平面は、第一受け面と、第二受け面とに分類されうる。第一受け面は、上記第一面p2、p4、p6、p8、p10、p12と当接しうる面である。第一受け面は、平面s2、平面s4、平面s6、平面s8、平面s10及び平面s12である。第二受け面は、上記第二面p1、p3、p5、p7、p9、p11と当接しうる面である。第二受け面は、平面s1、平面s3、平面s5、平面s7、平面s9及び平面s11である。
図11が示すように、上記第一受け面と上記第二受け面とは、周方向において交互に配置されている。
平面s1から平面s12は、稜線r又は谷線tにより区画されている。例えば、第二受け面s1と第一受け面s2とは、稜線rにより区画されている。例えば、第一受け面s2と第二受け面s3とは、谷線tにより区画されている。稜線rは、凸の頂点の集合である。谷線tは、凹の最深点の集合である。
全ての第一受け面は、周方向に対して同一の角度で傾斜している。全ての第二受け面は、周方向に対して同一の角度で傾斜している。周方向に対する傾斜角度は、第一受け面と第二受け面とで異なっている。第一受け面は、第二受け面と比較して、周方向に対する傾斜角度が大きい。
第一受け面と第二受け面とは、稜線r又は谷線tにより区画されつつ周方向において互いに連続して配置されている。受け面60は、第一受け面及び第二受け面のみによって構成されている。このような構成により、第一受け面及び第二受け面の面積が最大限とされている。第一受け面の面積が最大限とされることにより、相対回転規制効果が向上しうる。第二受け面の面積が最大限とされることにより、下面42を受け面60に当接させる当接作業が容易となる。よって、インナー部材8のヘッド4への着脱は容易である。
図11が示すように、受け面60において、谷線tと稜線rとは、周方向において交互に配列している。図11が示すように、稜線rは、周方向において等間隔おきに配置されている。本実施形態の受け面60では、稜線rは、周方向において60度おきに配置されている。谷線tは、周方向において等間隔おきに配置されている。本実施形態の受け面60では、谷線tは、周方向において60度おきに配置されている。受け面60において、周方向に隣り合う谷線t同士の周方向角度Atと、周方向に隣り合う稜線r同士の周方向角度Arとは等しい。本実施形態の受け面60では、角度At及び角度Arは、60度である。角度At及び角度Arは、360(度)をNで割った値である。Nは2以上の整数である。本実施形態の受け面60では、Nは6である。この整数Nについては、後述される回転対称に関する記述において詳細に説明される。
第一受け面s2、s4、s6、s8、s10、s12は、周方向に対して傾斜している。前述したように、打球時においては、インナー部材とホーゼル孔との間で相対回転しようとする力が作用する。第一受け面s2、s4、s6、s8、s10、s12は、上記相対回転を抑止しうる力を上記下面42との間で生じさせうる方向に延在している。この第一受け面s2、s4、s6、s8、s10、s12は、打球時における上記相対回転を抑止しうる力を上記下面42との間で生じさせうる方向に傾斜している。なお、第一受け面s2、s4、s6、s8、s10、s12は、中心軸線Z3に対して平行な面であってもよい。
第二受け面s1、s3、s5、s7、s9、s11は、周方向に対して傾斜している。この第二受け面s1、s3、s5、s7、s9、s11の中心軸線Z3に対する傾斜角度は、上記第一受け面の中心軸線Z3に対する傾斜角度よりも緩やかである。即ち、第二受け面s1、s3、s5、s7、s9、s11は、上記第一受け面よりも周方向に近い方向に延在している。第二受け面s1、s3、s5、s7、s9、s11は、打球時における上記相対回転を抑止しうる力を上記下面42との間で生じさせない。この第二受け面は、上記第二面とともに、下面42と受け面60との嵌め合いを容易とする役割を果たす。
第二受け面の周方向に対する傾斜方向は、第一受け面の周方向に対する傾斜方向の逆である。なお、本実施形態は、右利き用のゴルフクラブである。左利き用のゴルフクラブの場合、上記第一受け面の周方向に対する傾斜方向は、右利き用のゴルフクラブとは逆である。同様に、左利き用のゴルフクラブの場合、上記第二受け面の周方向に対する傾斜方向は、右利き用のゴルフクラブとは逆である。
図9において両矢印θで示されるのは、周方向において最も近い関係にある稜線r同士のなす周方向角度である。図9において両矢印αで示されるのは、周方向において最も近い関係にある稜線rと谷線tとのなす周方向角度である。周方向角度は、図9の平面視で示される角度に一致する。図9の実施形態では、角度θが60度であり、角度αが10度である。
稜線rを頂点とする凸部の断面角度を大きくして、この稜線r近傍におけるインナー部材8の強度を高める観点から、比[α/θ]は、0.1以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.20以上がより好ましい。第一面及び第一受け面の、周方向に対する傾斜角度を大きくして、相対回転規制効果を高める観点から、比[α/θ]は、0.5未満が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.3以下がより好ましい。
図8において両矢印Jで示されるのは、稜線rの最外点と谷線tの最外点とのシャフト軸線方向距離である。最外点とは、半径方向において最も外側の点である。下面におけるインナー部材の耐久性を高める観点、及び相対回転規制効果を高める観点から、軸線方向距離Jは、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましく、2mm以上がより好ましい。下面と受け面との嵌め合いを容易として生産性を高める観点、及びインナー部材8を軽量とする観点から、軸線方向距離Jは、4mm以下が好ましく、3.5mm以下がより好ましく、3mm以下がより好ましい。
なお、下面42及び受け面60の形状は、凹凸として理解することもできる。下面42において、凹凸面の少なくとも一部が、周方向に対して傾斜した傾斜面である。本実施形態の下面42では、凹凸を構成する全ての面(平面p1から平面p12)が、周方向に対して傾斜した傾斜面である。
受け面60において、凹凸面の少なくとも一部が、周方向に対して傾斜した傾斜面である。本実施形態の受け面60では、凹凸を構成する全ての面(平面s1から平面s12)が、周方向に対して傾斜した傾斜面である。
下面42において、第二面と第一面とで、凸が形成されている。一方、受け面60において、第二受け面と第一受け面とで、凹が形成されている。下面42の凸が、受け面60の凹に嵌っている。
下面42において、第一面と第二面とで、凹が形成されている。一方、受け面60において、第一受け面と第二受け面とで、凸が形成されている。受け面60の凸が、下面42の凹に嵌っている。
下面42において、凹と凸とが周方向に交互配列されている。受け面60において、凸と凹とが周方向に交互配列されている。下面42の凹と受け面60の凸とが嵌り合い、且つ、下面42の凸と受け面60の凹とが嵌り合っている。
このように、下面42は、少なくとも1つの凸を有している。具体的には、下面42は、6個の凸を有している。また下面42は、少なくとも一つの凹を有している。具体的には、下面42は、6個の凹を有している。下面42が有する凸の断面形状は、先細り形状である。この凸の断面形状は、稜線rを頂点とする三角形である。
また、受け面60は、少なくとも1つの凸を有している。具体的には、受け面60は、6個の凸を有している。また受け面60は、少なくとも一つの凹を有している。具体的には、受け面60は、6個の凹を有している。受け面60が有する凸の断面形状は、先細り形状である。具体的には、この凸の断面形状は、稜線rを頂点とする三角形である。
本実施形態では、下面42の凸の断面形状が先細り形状であるため、この下面42の凸が、受け面60の凹に嵌り込みやすい。また、受け面60の凸の断面形状が先細り形状であるため、この受け面60の凸が、下面42の凹に嵌り込みやすい。よって、インナー部材8のヘッド4への着脱は容易である。換言すれば、シャフト6のヘッド4への着脱は容易である。
上記のように、下面42の凹と受け面60の凸とが係合している。また、下面42の凸と受け面60の凹とが係合している。打球時にボールからヘッドが受ける力により、シャフト6とヘッド4とを相対回転させうるモーメント(相対回転力)が発生する。シャフト6とインナー部材8とは接着されているから、この相対回転力は、結局、インナー部材8とホーゼル孔28との相対回転力として作用する。この相対回転力により、下面42の第一面は、受け面60の第一受け面に、押圧力F1を付与する。受け面60の第一受け面は、この押圧力F1を受け止める。押圧力F1の反作用として、受け面60の第一受け面は、下面42の第一面に、押圧力F2を付与する。押圧力F1と押圧力F2とは、互いに逆向きで且つ同じ大きさである。このように、下面42と受け面60との係合により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して回転することが規制されている。下面42の第一面と受け面60の第一受け面との係合により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して回転することが規制されている。下面42及び受け面60は、ホーゼル孔28内におけるインナー部材8の回転(シャフト軸線Z1回りの回転)を規制するように係合している。なお、下面42と受け面60との間に他の部材が介在していてもよい。
前述したように、ネジ部材10の下向き面56とインナー部材8の上向き面44とは、係合している。上記実施形態では、この係合は、間接的である。即ちこの係合は、ワッシャー12を介した係合である。下向き面56と上向き面44とが直接的に係合していてもよい。この係合により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して上方に移動することが規制されている。
インナー部材8がホーゼル孔28に対して上方に移動しない限り、下面42と受け面60との係合(当接)は維持される。下面42と受け面60との係合により、インナー部材8は、ホーゼル孔28に対して回転することができない。なお、受け面60により、インナー部材8がホーゼル孔28に対して下方に移動することも規制されている。
このように、インナー部材8は、ホーゼル孔28に対して上下に移動することができず、且つ、ホーゼル孔28に対して回転することもできない。インナー部材8は、ホーゼル孔28に対して固定されている。インナー部材8とホーゼル孔28とは接着されていない。しかし、インナー部材8は、ホーゼル孔28により保持されつつ、ホーゼル孔28に固定されている。
インナー部材8を有するシャフト6は、ヘッド4に対して、着脱可能である。シャフト6の装着は、ネジ部材10をヘッド4に対してネジ止めすることによりなされうる。シャフト6の取り外しは、ネジ部材10のヘッド4に対するネジ止めを解除することによりなされうる。ネジ機構を緩めることにより、ヘッド4とシャフト6との固定が容易に解除されうる。
ゴルフクラブ2の組立手順として、例えば次の手順が例示される。
[組立手順]以下の工程(1)から(5)である。
(1)ネジ部材10のネジ部32をワッシャー14に挿通するとともに、シャフト6をネジ部材10の貫通孔30に挿通する。
(2)インナー部材8の小径部52をワッシャー12に挿通する。
(3)インナー部材8のシャフト挿入孔40にシャフト6を差し込み、シャフト6とインナー部材8とを接着剤等により接合する。
(4)インナー部材8をホーゼル孔28に差し込む。
(5)ネジ部材10とホーゼル部22とをネジ止めする。
上記手順により組み立てられた後は、シャフト6の着脱は容易である。即ち、ネジ機構によりシャフト6がヘッド4に対して着脱されうる。組み立てられる前の部品としてシャフト6が販売される場合、上記組立手順において工程(3)まで終了してなる部材が販売されてもよい。
ワッシャー14及びワッシャー12は、設けられなくてもよい。ただし、ワッシャー12及びワッシャー14は、受け面60と下面42との係合を確実とする上で重要である。受け面60と下面42との当接(1)と、端面29と下向き面34との当接(2)と、ネジ部材10の下向き面56と上向き面44との当接(3)とが同時に達成されるためには、高い寸法精度が要求される。ワッシャー14又はワッシャー12が弾性変形可能な材質とされることにより、この寸法精度が緩和されうる。この観点から、下向き面34と端面29との間に介在する介在部材K1(ワッシャー14)の材質は、ネジ結合の軸力により弾性変形しうるのが好ましい。そして、ネジ結合の軸力による上記介在部材K1の弾性変形の範囲内において、受け面60と下面42との当接(係合)が達成されているのが好ましい。同様に、ネジ部材10の下向き面56と上向き面44との間に介在する介在部材K2(ワッシャー12)の材質は、ネジ結合の軸力により弾性変形しうるのが好ましい。そして、ネジ結合の軸力による上記介在部材K2の弾性変形の範囲内において、受け面60と下面42との当接が達成されているのが好ましい。ネジ結合の軸力により、下面42は、受け面60を押圧しているのが好ましい。この押圧により、相対回転規制効果が向上しうる。上記介在部材K1又は介在部材K2の存在により、下面42が受け面60を押圧する構成が達成されやすい。
介在部材が視認されないようにして美観を高める観点からは、介在部材K1(ワッシャー14)は設けられず、介在部材K2(ワッシャー12)が設けられるのが好ましい。この場合、ネジ結合の軸力による介在部材K2の弾性変形の範囲内において、下向き面34と端面29との当接が達成され且つ受け面60と下面42との当接(係合)が達成されるのが好ましい。
なお、受け面60と下面42とが当接した状態で、ホーゼル部22の端面29と下向き面34との間に隙間がある構成も可能である。この場合、受け面60と下面42との当接が確実とされる点において好ましい反面、下向き面34と端面29との隙間が視認されうる点で好ましくない。外観上の観点から、上記介在部材K1を存在させるのも好ましい。外観上の観点から、下向き面34と端面29との間に隙間(空間)が存在しないのが好ましい。
図12は、第二実施形態に係るヘッド68におけるホーゼル付近の断面図である。このヘッド68の構成は、緩衝部材70が設けられている他は、前記ヘッド4と同様である。インナー部材72の上側に緩衝部材70が設けられている。緩衝部材70を設置するスペースを確保するため、インナー部材72の長さは、前述したインナー部材8よりも短くされている。緩衝部材70の内径は、この緩衝部材70の内部におけるシャフト6の外径と実質的に等しい。緩衝部材70の外径は、ネジ部材10の内径(貫通孔30の直径)と実質的に等しい。緩衝部材70は、ネジ部材10の上端部に配置されている。
打球時には、ヘッド68に衝撃力が作用する。この衝撃力により、ヘッド68とシャフト6との間に応力が作用しうる。この応力は、ネジ部材10の上端面10aにおいて集中しやすい。緩衝部材70は、この応力集中を効果的に緩和しうる。応力集中を緩和する観点から、緩衝部材70の材質として、樹脂、ゴム等が例示される。樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が例示される。熱可塑性樹脂として、熱可塑性エラストマーが例示される。この熱可塑性エラストマーとして、ハードセグメントとソフトセグメントとを有する熱可塑性ウレタンエラストマーが例示される。樹脂として、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ABS樹脂及びポリプロピレンが好ましく、酢酸セルロースがより好ましい。
図13は、第三実施形態に係るヘッド73におけるホーゼル付近の断面図である。このヘッド73の構成は、インナー部材75の上端部の形状を除き、前記ヘッド4と同様である。このインナー部材75の内面の上端部には、傾斜面77が設けられている。傾斜面77は、テーパー面である。傾斜面77は、円錐凹面である。この傾斜面77は、上側にくほどシャフト6から離れるように傾斜している。この傾斜面77は、上側にいくほどインナー部材75の内径が大きくなるように傾斜している。この傾斜面77により、インナー部材75とシャフト6との間に空間79が確保される。この傾斜面77により、ネジ部材10の上端面10aにおいて生じうるシャフト6への応力集中が緩和されうる。この第三実施形態では、緩衝部材を設けることなく応力集中の緩和が達成されうる。
図14は、第四実施形態に係るヘッド81におけるホーゼル付近の断面図である。このヘッド81の構成は、緩衝部材83の存在を除き、前記ヘッド73と同様である。このヘッド81では、上記空間79が、緩衝部材83で占められている。緩衝部材83の外面は傾斜している。緩衝部材83の外面は、円錐凸面である。緩衝部材83の外面は傾斜面77に当接している。緩衝部材83の内径は一定である。緩衝部材83の外径は、上側にいくほど大きくなっている。緩衝部材83の上端面は、ネジ部材10の上端面10aと実質的に面一である。この緩衝部材83により、ネジ部材10の上端面10aにおいて生じうるシャフト6への応力集中がより一層緩和されうる。
上記実施形態では、ホーゼル部のネジ部が雌ネジであり、ネジ部材10のネジ部が雄ネジであった。逆に、ホーゼル部のネジ部が雄ネジであり且つネジ部材のネジ部が雌ネジであってもよい。この場合、ホーゼル部の外面に雄ネジが形成され、ネジ部材の内面に雌ネジが形成され、ホーゼル部の雄ネジの外側にネジ部材の雌ネジが螺合した構成が例示される。この構成の一例が、図15に示す実施形態である。
図15は、本発明の第五実施形態のヘッド74の断面図である。このヘッド74は、ホーゼル部のネジ部が雄ネジであり且つネジ部材のネジ部が雌ネジである例である。この第五実施形態のヘッド74は、ネジ部材76、インナー部材78及びホーゼル部80を有している。ホーゼル部80は、ホーゼル孔82を有している。インナー部材78は、シャフト挿入孔84を有している。シャフト6は、シャフト挿入孔84に挿入されつつ接着されている。
インナー部材78は、円筒部86と、下面88とを有する。下面88の形態は、前述したインナー部材8の下面42と同様である。この下面88と当接する受け面90の形態は、前述した受け面60と同様である。
前述したインナー部材8は、その長手方向の中途位置に上向き面44を有していた。これに対して、本実施形態のインナー部材78は、その長手方向の中途位置に上向き面を有さない。受け面90を除き、インナー部材78の外径は一定である。即ち円筒部86の外径は一定である。インナー部材78は段差面を有さない。
インナー部材78の上向き面92は、インナー部材78の上端面である。この上向き面92が、ネジ部材76と係合している。
ネジ部材76は、貫通孔96と、内方延在部98とを有する。ネジ部材76は、ネジ部102を有する。このネジ部102は、雌ネジである。貫通孔96は、非ネジ部100と、ネジ部102とにより構成される。ネジ部102のの内径は、非ネジ部100の内径よりも大きい。
ホーゼル部80は、円筒部104と、上向き面106と、上端面108とを有する。円筒部104を貫通する貫通孔は、ホーゼル孔82の一部である。上向き面106は、円筒部104の下端に位置している。上端面108は、円筒部104の上端を構成している。
円筒部104の外面は、ネジ部110とされている。このネジ部110は、雄ネジである。雄ネジであるネジ部110と、雌ネジである前記ネジ部102とがネジ結合している。
インナー部材78の上端面である上向き面92には、内方延在部98の下面98aが直接的に係合している。この下面98aが、ネジ部材76の下向き面である。この係合は、ワッシャー等を介した間接的なものであってもよい。ネジ部材76において、内方延在部98は、貫通孔96の非ネジ部100よりも半径方向内側に突出している。この内方延在部98は、円環状である。この内方延在部98は、例えば凸部であってもよい。内方延在部98と上向き面92との係合により、インナー部材78がホーゼル孔82に対して上方に移動することが規制されている。
ネジ部材76の外面は、テーパー面112と円周面114とを有する。テーパー面112は、円周面114の上側に位置する。テーパー面112と円周面114とは、段差なく連続している。ネジ部材76の下端面116は、上向き面106と直接的に当接している。この当接は、ワッシャー等を介した間接的なものであってもよい。下端面116の外径と上向き面106の外径とは実質的に同一である。ネジ部材76の下端において、ネジ部材76の外面とホーゼル部80の外面とは実質的に段差なく連続している。これによりヘッドの美観が向上している。テーパー面112の外径は、上側ほと小さくなる。テーパー面112は、いわゆるフェラルと同様の形状を呈する。テーパー面112によりヘッドの美観が向上している。
内方延在面98とシャフト6との間には、緩衝部材118が設けられている。緩衝部材118は、円環状である。この緩衝部材118は、内方延在面98の上面における応力集中を緩和し、シャフト6の耐久性を向上させうる。この緩衝部材118の好ましい材質は、緩衝部材70と同じである。
インナー部材の下面及び受け面の形態は、上記実施形態に限定されない。前述したインナー部材の下面において、隣接した2つの平面により形成される凹凸の断面形状は三角形状であったが、この断面形状は台形状であってもよい。また、インナー部材の下面及び受け面を構成する面は、平面に限られず、曲面であってもよい。
好ましくは、上記インナー部材の下面が、少なくとも1つの凸又は少なくとも一つの凹を有し、上記下面の上記凸及び上記凹のぞれぞれは第一面と第二面とにより形成され、上記受け面が、上記下面の凸又は凹と面接触しうる少なくとも1つの凹又は凸を有し、上記受け面の上記凸及び上記凹のぞれぞれは第一受け面と第二受け面とにより形成され、上記インナー部材の下面又は上記受け面に存在する上記凸は、その断面形状が先細り形状である。この先細り形状により、上記下面と上記受け面との当接が容易とされる。よって、ヘッド4に対するシャフト6の着脱が容易とされる。この点については前述した通りである。
インナー部材の下面又は受け面において、上記稜線rが、面で置換されてもよい。この面は、例えば、上記実施形態における稜線rを面取りすることにより形成されうる。この場合、インナー部材の下面又は受け面に形成された凸の断面形状は、台形となる。この台形は、先細り形状である。また、インナー部材の下面又は受け面において、上記谷線tが、面で置換されてもよい。ただし、好ましくは、前述したように、稜線r及び谷線tは面で置換されていないのが好ましい。即ち、第一面と第二面とは稜線r又は谷線tにより区画されつつ互いに連続して配置されているのが好ましい。同様に、第一受け面と第二受け面とは稜線r又は谷線tにより区画されつつ互いに連続して配置されているのが好ましい。
インナー部材の下面及び受け面に、シャフト軸線Z1に対して垂直な平面pvが存在していてもよい。ただし、インナー部材とホーゼル孔との相対回転の規制効果を高める観点から、インナー部材の下面及び受け面に平面pvは存在しないのが好ましい。インナー部材とホーゼル孔との相対回転の規制効果が、本願において「相対回転規制効果」とも称される。
インナー部材の下面は、インナー部材8の中心軸線Z2を回転対称軸とした回転対称性を有するのが好ましい。回転対称性とは、その回転対称軸回りに(360/N)度回転させたときに、回転前の形状と一致することを意味する。ただしNは2以上の整数である。そして、受け面も、中心軸線Z2(中心軸線Z3)を回転対称軸とした回転対称性を有するのが好ましい。回転対称軸回りに(360/N)度回転させたときに、回転前の形状と一致することが、「N回回転対称」とも称される。。この回転対称性により、インナー部材の下面と受け面とが嵌り合う自由度が高まり、インナー部材の下面を受け面に係合させやすくなる。
上記実施形態のインナー部材8において、下面42は、中心軸線Z2を回転対称軸とした回転対称性を有している。この下面42は、中心軸線Z2を回転対称軸とした6回回転対称である。上記受け面60も、6回回転対称である。なお下面42及び受け面60は、3回回転対称でもあり、2回回転対称でもあるが、Nの最大値は6である。好ましくは、下面42の上記Nと、受け面60の上記Nとは等しい。好ましくは、下面42の上記Nの最大値と、受け面60の上記Nの最大値とは等しい。
相対回転規制効果を高める観点、及び下面と受け面との嵌め込みの自由度を高める観点から、回転対称性における上記Nの最大値は、3以上が好ましく、4以上がより好ましく、6以上が更に好ましい。Nの最大値が大きい場合、凸が鋭利な形状となったり、凸の幅が狭くなったりするので、凸の耐久性が低下しやすい。この観点からNの最大値は、20以下が好ましく、12以下がより好ましく、8以下が更に好ましい。
インナー部材とホーゼル部とを係合させる形態として、インナー部材には半径方向外側に突出する突起を設けるとともに、ホーゼル部にはその端面から下方に延在する切り欠きを設ける形態が考えられる。ホーゼル部の切り欠きにインナー部材の突起を嵌め込むことにより、インナー部材とホーゼル部との相対回転が規制されうる。ただしこの場合、ホーゼル部の切り欠きが外部から視認されうるため、従来のゴルフクラブとは異なる外観となる。よってこの形態は、美観の観点からは本発明と比較して好ましくない。また、ホーゼル部の切り欠きが存在しない場合、切り欠きの存在による強度低下が起こらないので、ホーゼル部の厚みを薄くすることができる。このホーゼル部の薄肉化により、シャフト先端径の増大、インナー部材の厚み増大、ヘッドの美観向上等が達成されうる。
ヘッドの材質は、限定されない。ヘッドの材質として、チタン、チタン合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、ステンレス鋼、マルエージング鋼、マグネシウム合金、アルミニウム合金、鉄等が例示される。複数の材質を組み合わせたヘッドでもよい。鋳造により作製されたヘッド本体と、鍛造又はプレスにより作製されたフェース部とが接合されたヘッドであってもよい。
ヘッドの構造は、限定されない。ヘッドは、全体として一体成形されていてもよいし、複数の部材を接合してなるものであってもよい。ヘッドの製造方法は限定されない。ヘットの製造方法として、ロストワックス精密鋳造等の鋳造、鍛造等が例示される。
シャフトの材質は、限定されない。シャフトの材質として、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)や金属が例示される。いわゆるカーボンシャフトやスチールシャフトが好適に用いられうる。また、シャフトの構造は、限定されない。
インナー部材の材質は、限定されない。クラブ重量の増加を抑制する観点から、インナー部材は軽量であるのが好ましい。この観点から、インナー部材の比重は、4.6以下であるのが好ましく、4.5以下であるのがより好ましい。打球の衝撃による破損を抑制する観点から、インナー部材は高強度であるのが好ましい。これらの観点から、好ましいインナー部材の材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、樹脂等である。
ネジ部材の材質は、限定されない。クラブ重量の増加を抑制する観点から、ネジ部材は軽量であるのが好ましい。この観点から、ネジ部材の比重は、4.6以下であるのが好ましく、4.5以下であるのがより好ましい。打球の衝撃による破損を抑制する観点から、ネジ部材は高強度であるのが好ましい。これらの観点から、好ましいネジ部材の材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、樹脂等である。
ワッシャー(介在部材)の材質は、限定されない。クラブ重量の増加を抑制する観点から、ワッシャーは軽量であるのが好ましい。この観点から、ワッシャーの比重は、4.6以下であるのが好ましく、4.5以下であるのがより好ましい。打球の衝撃による破損を抑制する観点から、ワッシャーは高強度であるのが好ましい。これらの観点から、好ましいワッシャーの材質は、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、ゴム、樹脂等である。また前述した通り、ワッシャーは弾性体であるのが好ましく、ゴム又は樹脂であるのがより好ましい。ワッシャー(介在部材)の好ましい材質は、前述した緩衝部材70と同じである。
図8において両矢印Aで示されるのは、シャフト挿入孔の直径である。シャフトの差し込みを容易とする観点から、シャフト挿入孔に挿入される部分のシャフト外径がD1mmとされたとき、直径Aは、(D1+0.02)mm以上が好ましく、(D1+0.03)mm以上がより好ましく、(D1+0.04)mm以上が更に好ましい。シャフトとの接着強度を高める観点から、Aは、(D1+0.20)mm以下が好ましく、(D1+0.15)mm以下がより好ましく、(D1+0.10)mm以下が更に好ましい。なおシャフト外径D1は、通常、8.5mm以上10.0mm以下である。
図8において両矢印Bで示されるのは、小径部の外径(mm)である。インナー部材の耐久性を高める観点から、小径部の厚み[(B−A)/2]は、0.25mm以上が好ましく、0.30mm以上がより好ましく、0.40mm以上が更に好ましい。インナー部材の質量を抑制し、ヘッド重心が過度にヒール寄りとなるのを防止する観点から、小径部の厚み[(B−A)/2]は、1.50mm以下が好ましく、1.20mm以下がより好ましく、0.8mm以下が更に好ましい。
図8において両矢印Cで示されるのは、大径部54の外径(mm)である。インナー部材の耐久性を高める観点から、上向き面の半径方向幅[(C−B)/2]は、0.25mm以上が好ましく、0.30mm以上がより好ましく、0.40mm以上が更に好ましい。インナー部材の質量を抑制し、ヘッド重心が過度にヒール寄りとなるのを防止する観点から、上向き面の半径方向幅[(C−B)/2]は、1.50mm以下が好ましく、1.20mm以下がより好ましく、0.8mm以下が更に好ましい。
図8において両矢印Dで示されるのは、小径部の軸方向長さである。この長さDは、インナー部材の中心軸線Z2に沿って測定される。ネジ部材のネジ部の軸方向長さを大きくしてネジ結合の締結力を高める観点から、長さDは、11mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましく、20mm以上が更に好ましい。長さDが長すぎる場合、ネジ部材が過度に大型化してヘッド重量が過大となりやすい。この観点から、長さDは、35mm以下が好ましく、31mm以下がより好ましく、28mm以下が更に好ましい。
図8において両矢印Eで示されるのは、シャフト挿入孔40の深さである。この深さEは、中心軸線Z2に沿って測定される。シャフトとの接着強度を高める観点から、深さEは、25mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましく、35mm以上が更に好ましい。過度な重量増加を抑制する観点から、深さEは、45mm以下が好ましく、43.5mm以下がより好ましく、42mm以下が更に好ましい。
図8において両矢印Fで示されるのは、インナー部材の下面の軸方向長さである。この長さFは、中心軸線Z2に沿って測定される。相対回転規制効果を高める観点から、長さFは、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましい。重量抑制の観点から、長さFは、10mm以下が好ましく、9mm以下がより好ましく、8mm以下が更に好ましい。
図3において両矢印Gで示されるのは、ネジ部材の下向き面56の厚みである。この厚みGは、半径方向に沿って測定される。ネジ部材の剛性を高める観点から、厚みGは、0.5mm以上が好ましく、0.6mm以上がより好ましく、0.7mm以上が更に好ましい。過度な重量増加を抑制する観点から、厚みGは、2mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましく、1mm以下が更に好ましい。
図3において両矢印Hで示されるのは、ネジ部材の露出部に設けられたテーパー面の厚みである。この厚みHは、半径方向に沿って測定される。ネジ部材の強度を高める観点から、厚みHは、0.5mm以上が好ましく、0.7mm以上がより好ましく、0.9mm以上が更に好ましい。過度な重量増加を抑制する観点から、厚みHは、2mm以下が好ましく、1.7mm以下がより好ましく、1.3mm以下が更に好ましい。
図3において両矢印Mで示されるのは、ホーゼル孔28における非ネジ部27の孔径である。ホーゼル孔によるインナー部材の支持を確実とする観点から、大径部54の外径Cは、非ネジ部27の孔径Mと略同一であるのが好ましい。具体的には、外径C(mm)と孔径M(mm)とは、次の関係式を満たすのが好ましい。
[M−0.20]≦C≦M
上記の通り、上記実施形態では、下向き面56と上向き面44との係合、及び、受け面60と下面42との係合により、シャフト6とヘッド4とが固着されている。上記の通り、ゴルフクラブ2では、単純な構造で、ヘッドとシャフトとの着脱が自在なゴルフクラブが実現される。ヘッド側のネジ部は、通常のホーゼルを有するヘッドであれば容易に作製されうる。即ち、本発明は、一般的な構造のヘッドに適用可能であり、汎用性が高い。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1から図11と同様にして、ヘッド、シャフト、インナー部材、ネジ部材及びワッシャーを作製した。これらの構造及び形状は、前述した第一実施形態と同じとされた。ヘッドは、ロストワックス精密鋳造により一体成形した。ヘッドの材質は、Ti−6Al−4Vとされた。ヘッドの重量は、170gであった。インナー部材の材質はアルミニウム合金とされた。インナー部材の重量は4.2gであった。ネジ部材の材質はアルミニウム合金とされた。ネジ部材の重量は2.5gであった。2つのワッシャーの材質は、いずれも樹脂とされた。この樹脂の種類は、ウレタン樹脂とされた。前述したワッシャー12に相当する第一ワッシャーの重量は0.2gとされた。前述したワッシャー14に相当する第二ワッシャーの重量は、0.4gとされた。これらを前述した手順により組み立て、前述したゴルフクラブ2と同様のゴルフクラブを得た。シャフトとインナー部材とを接着する接着剤として、東立化成社製の商品名「エスプレン」を用いた。
この実施例1において、上記直径Aは9.05mmとされ、上記小径部の外径Bは10.4mmとされ、大径部の外径Cは11.8mmとされ、長さDは25.5mmとされ、深さEは41mmとされ、上記長さFは7.0mmとされ、厚みGは0.6mmとされ、上記厚みHは1.0mmとされ、上記孔径Mは11.9mmとされた。上記シャフト外径D1は9.0mmとされた。実施例1の使用及び評価結果が下記の表1で示される。
[実施例2から6]
表1で示される仕様の他は実施例1と同様にして、実施例2から6のゴルフクラブを得た。これらの仕様及び評価結果が下記の表1で示される。
[比較例1]
図16、図17、図18、図19及び図20は、比較例1を示す図である。
図16は、比較例1のゴルフクラブ2bの分解図である。ゴルフクラブ2bは、ヘッド4bとシャフト6bとを有する。シャフト6bは、実施例1のシャフトと同じである。
図16が示すように、ゴルフクラブ2bは、インナー部材8b、ネジ部材10b、ワッシャー12b及びワッシャー14bを有する。ヘッド4bは、クラウン部16b、サイド部18b、フェース部20b、ホーゼル部22b及びソール部24bを有する。ヘッド4bは、中空である。フェース部20bには、フェースライン25bが設けられている。
ネジ部材10bは、貫通孔30bと、ネジ部32bと、下向き面34b、56bとを有する。更にネジ部材10bは、露出部36bを有する。貫通孔30bは、ネジ部32bと露出部36bとを貫通している。
図17は、インナー部材8bの側面図である。図18は、インナー部材8bを下方から見た平面図である。図19は、図16のXIX−XIX線に沿ったインナー部材8bの断面図である。図20は、ホーゼル部22bの断面図である。
インナー部材8bは、シャフト挿入孔40bと、下面42bと、上向き面44bとを有する。シャフト挿入孔40bは、インナー部材8bの上端側に開口している。シャフト挿入孔40bは、インナー部材8bの上端面46bにおいて開口している。インナー部材8bの上部(小径部52b)の外径は、インナー部材8bの下部(大径部54b)の外径よりも小さい。この外径の差に起因して、段差面50bが設けられている。ネジ部材10bの下端面56bと上向き面44bとの間にワッシャー12bが介在している。
図17が示すように、下面42bは、全体として先細り形状である。インナー部材8bの下面42bは、凹凸面である。下面42bは、複数の平面から構成されている。下面42bは、12個の平面により構成されている。下面42bは、平面p1b、平面p2b、平面p3b、平面p4b、平面p5b、平面p6b、平面p7b、平面p8b、平面p9b、平面p10b、平面p11b及び平面p12bにより構成されている。平面p1bから平面p12bは、稜線rと、谷線tとにより区画されている。
図18が示すように、下面42bに関し、谷線tと稜線rとは、周方向において交互に配列している。更に、谷線tと稜線rとは、周方向に均等に配置されている。図18の平面視において、隣接する谷線tと稜線rとのなす角度は一定である。図18の平面視において、谷線t及び稜線rは、頂点t1から放射状に伸びている。インナー部材8bの中心軸線Z2と稜線rとのなす角度は、全ての稜線rに関し一定である。全ての稜線rの長さは等しい。インナー部材8bの中心軸線Z2と谷線tとのなす角度は、全ての谷線tに関し一定である。全ての谷線tの長さは等しい。インナー部材8bの中心軸線Z2は、頂点t1を通る。谷線tの一端は頂点t1であり、谷線tの他端は大径部54bの外面に位置する。稜線rの一端は頂点t1であり、稜線rの他端は大径部54bの外面に位置する。なお、この中心軸線Z2とシャフト軸線Z1とは実質的に一致している。
図20が示すように、ヘッド4bは、受け面60bを有する。この受け面60bは、ホーゼル孔28bの底面である。この受け面60bは、凹凸面である。この凹凸面の形状は、インナー部材8bの下面42bの形状と対応している。
図20が示すように、受け面60bは、複数の平面から構成されている。受け面60bは、12個の平面により構成されている。受け面60bは、平面s1b、平面s2b、平面s3b、平面s4b、平面s5b、平面s6b、平面s7b、平面s8b、平面s9b、平面s10b、平面s11b及び平面s12bにより構成されている。
平面s1bから平面s12bは、稜線rと、谷線tとにより区画されている。図20が示すように、稜線rと谷線tとは周方向に交互配列されている。
図20の平面視において、受け面60bに関し、谷線tと稜線rとは、周方向において交互に配列している。図20の平面視において、隣接する谷線tと稜線rとのなす角度は一定である。図20の平面視において、隣接する谷線tと稜線rとのなす角度は、全て30度である。稜線r及び谷線tの一端は最低点r1である。ホーゼル孔28bの中心軸線Z3と稜線rとのなす角度は、全ての稜線rに関し一定である。全ての稜線rの長さは等しい。中心軸線Z3と谷線tとのなす角度は、全ての谷線tに関し一定である。全ての谷線tの長さは等しい。中心軸線Z3は、最低点r1を通る。なお、この中心軸線Z3とシャフト軸線Z1とは実質的に一致している。
受け面60bは、インナー部材8bの下面42bに対応した凹凸面である。下面42bと受け面60bとは、面接触している。下面42bの稜線rと受け面60bの谷線tとが線接触している。下面42bの谷線tと受け面60bの稜線rとが線接触している。受け面60bの全面が、下面42bの全面と面接触している。
下面42bにおいて、平面p1bと平面p2bとで、凸が形成されている。一方、受け面60bにおいて、平面s1bと平面s2bとで、凹が形成されている。下面42bの凸が、受け面60bの凹に嵌っている。
下面42bにおいて、平面p2bと平面p3bとで、凹が形成されている。一方、受け面60bにおいて、平面s2bと平面s3bとで、凸が形成されている。受け面60bの凸が、下面42bの凹に嵌っている。
下面42bにおいて、凹と凸とが周方向に交互配列されている。受け面60bにおいて、凸と凹とが周方向に交互配列されている。下面42bの凹と受け面60bの凸とが嵌り合い、且つ、下面42bの凸と受け面60bの凹とが嵌り合っている。
この比較例1の下面42b及び受け面60bにおいて、凸の断面形状は、左右対称である。換言すれば、この比較例1の下面42b及び受け面60bにおいて、凸の断面形状は、二等辺三角形である。この比較例1の下面42b及び受け面60bにおいて、凹の断面形状は、左右対称である。換言すれば、この比較例1の下面42b及び受け面60bにおいて、凹の断面形状は、二等辺三角形である。この比較例1では、角度αは30度であり、角度θは60度である。この比較例1では、上記距離Jは、2.0mmとされた。また、比較例1のインナー部材8bにおいて、図17に示す寸法A、B、C、D、E及びFは、実施例1のインナー部材と同じとされた。
比較例1と実施例1との相違は、下面の形状及び受け面の形状のみである。下面の形状及び受け面の形状以外は実施例1と同様にして、比較例1のゴルフクラブを得た。比較例1の仕様及び評価結果が下記の表1で示される。
[比較例2]
距離Jが0.5mmに変更された他は比較例1と同様にして、比較例2のゴルフクラブを得た。比較例2の仕様及び評価結果が下記の表1で示される。
[比較例3]
図21から29は、比較例3を示す図である。これらの図面を参照しつつ、比較例3について以下に説明する。
図21は比較例3のゴルフクラブ2cの一部を示す図であり、図22はゴルフクラブ2cの分解図である。ゴルフクラブ2cは、ヘッド4cとシャフト6cとを有する。シャフト6cの一端部に、ヘッド4cが取り付けられている。ゴルフクラブ2cは、インナー部材8c、キャップ10c及びワッシャー12cを有する。インナー部材8c、キャップ10c及びワッシャー12cは、ヘッド4cとシャフト6cとを固着するための部材である。
ヘッド4cは、クラウン部14c、ソール部16c、サイド部18c、フェース部20c及びホーゼル部22cを有する。ホーゼル部22cを除き、ヘッド4cは、実施例1のヘッドと同じである。
ホーゼル部22cは、ねじ部26cとホーゼル孔28cとを有する。ねじ部26cは、ホーゼル部22cの上端部に設けられている。ねじ部26cは、雄ねじである。ねじ部26cは、ホーゼル部22cの外周面に形成されている。ホーゼル部22cの上端部は、円筒部27cとされている。この円筒部27cの外周面に、ねじ部26cが設けられている。ホーゼル部22cの円筒部27cと非円筒部との境界には、段差面29cが存在する。
図23は、図21のA1−A1線に沿った断面図であり、図24は、図23のA4-A4線に沿ったゴルフクラブ2cの断面図であり、図25は、図23のA5-A5線に沿ったゴルフクラブ2cの断面図である。図26は、図22のA2−A2線に沿った断面図である。図26は、ホーゼル部22c単独の断面図である。図27は、図22のA3−A3線に沿った断面図である。図27は、インナー部材8c単独の断面図である。図28は、キャップ10cの断面図である。図29は、キャップ10cを上方から見た図である。なお、理解しやすい図面とする目的で、図23及び図26においては、ねじ部の断面形状が考慮されていない。
図25が示すように、ホーゼル孔28cの一部は、円筒部27cによって形成されている。即ち、円筒部27cの内周面が、ホーゼル孔28cの上端部を形成する。更にホーゼル孔28cは、シャフト軸線Z1方向に沿って下方に延びている。ヘッド4cの内部には、ホーゼル孔28cを形成するための孔形成部31cが設けられている。シャフト軸線Z1方向に対して垂直な方向の断面において、ホーゼル孔28cの断面形状は円形である。
図22が示すように、ホーゼル部22cは、その上端面30cから下方に向かって延在する欠け部32cを有する。欠け部32cは、ホーゼル部22cが存在しない部分である。欠け部32cは、円筒部27cにのみ存在する。図26が示すように、欠け部32cは、円筒部27cの周方向において等間隔で設けられている。欠け部32cは、円筒部27cの周方向において180度おきに設けられている。欠け部32cは、2箇所設けられている。
欠け部32cは、シャフト軸線Z1に対して平行に延びている。欠け部32cの幅は一定である。即ち、欠け部32cの幅(周方向幅)は、シャフト軸線Z1方向のあらゆる位置において同一である。
図24及び図25が示すように、シャフト6cは管状とされている。シャフト6cは円筒状とされている。シャフト6cには、中空部34cが存在する。このシャフト6cは、実施例1のシャフトと同じである。
キャップ10cは、円筒状である。キャップ10cの内部は中空とされている。図28が示すように、キャップ10cは内周面36cと外周面38cとを有する。キャップ10cの外周面38cは、円周面である。内周面36cには、ねじ部40cが形成されている。このねじ部40cは、雌ねじである。キャップ10cは、ねじ部40cよりも内側に延びる内方延在部44cを有する。内方延在部44cは、ねじ部40cよりも上側に配置されている。内方延在部44cは、キャップ10cの上端部に配置されている。内方延在部44cは、環状である。内方延在部44cの内径Mcは、ねじ部40cの内径Ncよりも小さい。図25が示すように、キャップ10cのねじ部40cとホーゼル部22cのねじ部26cとがねじ結合している。換言すれば、ねじ部40cとねじ部26cとが螺合している。このように、キャップ10cとヘッド4cとはねじ機構により結合している。
ワッシャー12cは、リングである。ワッシャー12cの外径は、キャップ10cの内径Ncと略一致している。ワッシャー12cの内径は、シャフト6cの先端部での外径と略一致している。
図24及び図25が示すように、インナー部材8cは、シャフト挿入孔46cと、底部48cと、係合面50cとを有する。係合面50cは、インナー部材8cの上端面である。インナー部材8cにおいて、シャフト挿入孔46cは上方に開口している。シャフト挿入孔46cは、インナー部材8cの上端面から底部48cにまで延在している。インナー部材8cは、全体として一体である。一体とされたインナー部材8cは、高強度である。
図24及び図25が示すように、シャフト挿入孔46cには、シャフト6cが挿入されている。シャフト挿入孔46cとシャフト6cとは、接着により固着されている。換言すれば、シャフト挿入孔46cの内周面とシャフト6cの外周面とは接着されている。接着には、接着剤が用いられている。
係合面50cは、ワッシャー12cを介して間接的に内方延在部44cと係合している。この係合により、インナー部材8cがキャップ10cに対して軸方向上側に移動することが規制されている。この係合により、ホーゼル孔28cからのインナー部材8cの抜けが防止されている。
インナー部材8cの全部がホーゼル孔28cに挿入されている。ホーゼル孔28cに挿入されることにより、インナー部材8cは、ホーゼル孔28cにより保持されている。インナー部材8cとホーゼル孔28cとは接着されていない。
シャフト6cの先端部は、シャフト挿入孔46cに挿入されているとともに、ホーゼル孔28cの内部に位置している。
更に、インナー部材8cは、係合凸部56cを有する。係合凸部56cは、インナー部材8cの上端部に設けられている。係合凸部56cは、インナー部材8cの外面に設けられている。図27が示すように、係合凸部56cは、半径方向外側に突出している。係合凸部56cは、欠け部32cに配置されている。係合凸部56cは、欠け部32cに挿入されている。係合凸部56cと欠け部32cとは、係合している。係合凸部56cの形状は、欠け部32cの形状と対応している。係合凸部56cの配置は、欠け部32cの配置と対応している。欠け部32cと同様に、係合凸部56cは、周方向において等間隔おきに配置されている。係合凸部56cと欠け部32cとの係合により、ヘッド4cのホーゼル部22cとインナー部材8cとの相対回転(周方向における相対回転)が規制されている。
欠け部32c及び係合凸部56cは、ホーゼル孔28cに対するインナー部材8cの挿入長さSc(図25参照)を規制するストッパーの役割をも果たしている。即ち、係合凸部56cの下端57cと欠け部32cの下端59cとの係合により(図24参照)、インナー部材8cの挿入長さScが規制されている。
前述したように、インナー部材8cは、係合面50cを有する。この係合面50cは、インナー部材8cの中心軸線Z2に対して垂直な平面を構成している。インナー部材8cの中心軸線Z2は、シャフト軸線Z1と一致している。前述したように、係合面50cは、インナー部材8cの上端面を構成している。シャフト6cの下端の端面60cは、インナー部材8cの底部48cに当接している。
図22が示すように、インナー部材8cは、円周面部62cと係合部64cとを有する。円周面部62cは、外面が円周面である部分である。係合部64cは、外面に係合凸部56cが配置された部分である。円周面部62cと係合部64cとの境界は、係合凸部56cの下端57cである。係合部64cは、円周面部62cの上側に位置している。係合部64cの上端面は、係合面50cである。
係合面50cの存在により、インナー部材8cの上端面には、円周面部62cよりも半径方向外側に延びる外方延在面66cが設けられる(図24参照)。外方延在面66cは、係合面50cの一部である。この外方延在面66cは、係合凸部56cの上端面である。この外方延在面66cにより、インナー部材8cが内方延在部44cと係合しやすくされている。
図24及び図25が示すように、キャップ10cの内方延在部44cが、インナー部材8cの係合面50cと係合している。この係合により、インナー部材8cがホーゼル孔28cに対して上方に移動することが規制されている。この係合により、インナー部材8cのホーゼル孔28cからの抜けが防止されている。
内方延在部44cと係合面50cとは、ワッシャー12cを介して係合している。内方延在部44の内径Mc(図28参照)は、シャフト6cの下端におけるシャフト外径と略等しくされている。つまり、内径Mcは、シャフト6cと干渉しない限度において最小限に設定されている。
キャップ10cとホーゼル部22cとを相対回転させ、ねじ部40cをねじ部26cにねじ込んでいくに従い、キャップ10cはホーゼル部22cに対して下方へと移動する。この移動により、内方延在部44cが係合面50cに近づく。更にねじ込むと、内方延在部44cが直接的又は間接的に係合面50cを下方に向かって押圧した状態となる。ゴルフクラブ2cは、内方延在部44cが間接的に係合面50cを押圧している。
このように、比較例3のゴルフクラブ2cでは、ねじ機構により、ヘッド4cとシャフト6cとの固定が達成されている。
ヘッド4cは、ロストワックス精密鋳造により一体成形した。ヘッドの材質は、Ti−6Al−4Vとされた。ヘッドの重量は、170gであった。インナー部材8cの材質はアルミニウム合金とされた。インナー部材8cの重量は2.0gであった。キャップ10cの材質はアルミニウム合金とされた。キャップ10cの重量は3.0gであった。ワッシャー12cの材質はアルミニウム合金とされた。ワッシャー12cの重量は0.1gであった。これらを組み立てて、図21に示すゴルフクラブ2cを得た。シャフト6cとインナー部材8cとを接着する接着剤として、東立化成社製の「エスプレン」を用いた。この比較例3において、ホーゼル孔28cの直径Bc(図24参照)は10.0mmとされた。円周面部62cの外径Ec(図24参照)は9.9mmとされた。係合凸部56cの軸方向長さFc(図24参照)は10.1mmとされ、欠け部32cの軸方向長さは、10.0mmとされた。ねじ部26cの外径(最大径)は14.0mmとされた。インナー部材8cの軸方向長さJc(図24参照)は41.0mmとされた。係合凸部56cの幅Wc(図27参照)は2.9mmとされた。係合凸部56cの厚さTc(図27参照)は、1.5mmとされた。欠け部32cの幅Kc(図26参照)は、3.0mmとされた。キャップ10cの外径Gc(図29参照)は、17.0mmとされた。キャップ10cの軸方向長さLc(図28参照)は、14.0mmとされた。内方延在部44cの内径Mcは、9.1mmとされた。
比較例3と実施例1との相違は、シャフトをヘッドに固定するための機構である。上記の様に、比較例3では、上記欠け部32cと上記係合凸部56cとの係合により、インナー部材8cとホーゼル孔28cとの相対回転が規制されている。その他は実施例1と同様にして、比較例3のゴルフクラブ2cを得た。比較例3の仕様と評価結果が下記の表1で示される。
評価方法は、以下の通りとされた。
[外観の評価]
ゴルファーがゴルフクラブをアドレスし、構えやすさについて官能評価を行った。評価は、1点から5点までの5段階評価とされた。最も構えやすいものが5点とされ、最も構えにくいものが1点とされた。この点数が高いほど、評価が高いことを意味する。ハンディキャップが10以上30以下である10名のゴルファーが評価を行った。この評価点数の平均値(小数点以下は四捨五入)が下記の表1で示される。
[耐久性の評価]
ゴルフクラブをミヤマエ社製のスイングロボットに取り付け、ヘッドスピード54m/sにてゴルフボールを打撃させた。打点は、フェースセンターとされた。500回の打撃毎に、インナー部材とヘッドとの係合部を肉眼で観察し、ヘッド及びインナー部材の状態を確認した。係合部に不具合(欠け、変形、ひび割れ、破損等)が確認された時点における打撃回数が、評価結果とされた。打撃は、最大で10000回までとされた。この評価結果が、下記の表1で示される。10000回の打撃後に不具合が確認されなかった場合が、下記の表1において、「10000以上」と表記されている。
比較例3では、キャップが存在しているため、外観の評価が低かった。実施例4では、距離Jが大きいため、下面と受け面との嵌め合いが行いにくかった。このため実施例4では、クラブ組立の生産性が若干低下した。耐久性の評価において、実施例及び比較例1、2における不具合は、インナー部材の下面において生じていた。耐久性の評価において、比較例3における不具合は、係合凸部56cにおいて生じていた。
表1の結果から、実施例の優位性は明らかである。この結果から、本発明の優位性は明らかである。