JP5287439B2 - 電圧電流変換利得制御器、電圧電流変換利得制御方法及び無線装置 - Google Patents
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近年、携帯無線端末や無線LAN(Local Area Network)などの無線通信では、扱う周波数の広帯域化、多チャンネル化、通信方式の多モード化が進む中で、広い周波数範囲から細かい周波数ピッチに配置されるスペクトルを選択できるように高周波回路の周波数特性を制御することが必要である。その高周波回路には、妨害波成分を除去して、必要とされるスペクトルを選択するために、周波数特性を柔軟に制御できるフィルタが必要とされる。
アナログ的に制御する電圧電流変換利得制御器では、トランスコンダクタンスGmの制御範囲を広くすることは困難であった。そのため、アナログ的に制御される電圧電流変換利得制御器を用いたGm−Cフィルタ回路では、必要な周波数特性を示すフィルタ回路を予め複数用意しておいて、その中から用いるフィルタ回路を選択するように構成されていた。そのため、同時に選択されることがない回路も実装することになり、選択する周波数特性の数が多くなると多くのフィルタを構成することとなり、広い実装面積が必要であった。また、それぞれのフィルタ回路の特性を調整するのに時間を要していた。
デジタル的に制御される電圧電流変換利得制御器の例に、トランスコンダクタンスGmを複数の電圧電流変換部に分割し、各電圧電流変換部を並列に接続して、活性化させる電圧電流変換部の数を制御することにより所望の容量を設定するものがある(特許文献1参照)。
図1は、本実施形態による電圧電流変換利得制御器を示すブロック図である。
電圧電流変換利得制御器100は、電圧電流変換回路10と信号生成回路20を備える。
電圧電流変換回路10は、複数の電圧電流変換部11、12、13及び14(まとめて示す場合には、「電圧電流変換部1n」という。)を備える。
電圧電流変換利得制御器100における電圧電流変換部1nは、それぞれ入力された電圧VINに応じて電圧電流変換を行い、変換された電流を出力する。
端子111に入力された電圧VINが、電圧電流変換部113に設定された電圧電流変換利得によって電流に変換され、その電流がSW部114を介して出力される。SW部114は、信号生成部20から入力されるクロックCLKに応じてスイッチングする。
クロックCLKのパルスがハイレベルを示すとき、SW部114が導通して、パルス幅TONの時間が長くなるのに応じて、出力される電流の実行値が増加する。
クロックCLKにおけるデューティ比φは、そのクロックの周期TCLKに対するパルス幅TONの比(TON/TCLK)によって定義される(図3参照)。
電圧電流変換部113は、電界効果型トランジスタ(FET)2個を組み合わせたCMOSインバータを適用できる。
電圧電流変換部113は、入力される電圧VINに応じてFETのドレイン電流が制御され、出力される電流が設定される。
また、SW部114は、電界効果型トランジスタ(FET)2個を組み合わせたFETスイッチを適用できる。SW部114は、クロックCLKとクロックCLK反転させた反転クロックCLK_INVが供給される。SW部114は、クロックCLKがハイレベル、反転クロックCLK_INVがローレベルである場合に、導通状態になり、電圧電流変換部113が出力する電流を出力し、出力電流IOUTを得る。
電圧電流変換部11〜14は、入力された電圧を電流に変換する最大電圧電流変換利得がそれぞれ異なり、それぞれ最大電圧電流変換利得MGm1〜MGm4の値を有すものとする。また、電圧電流変換部1nは、設定される電圧電流変換利得に低減することが可能である。電圧電流変換部11〜14に設定される電圧電流変換利得VGm1〜VGm4は、それぞれ供給されるクロックCK21〜CK24(まとめて示す場合には、「クロックCKn」という。)のデューティ比φ1〜φ4(まとめて示す場合には、「デューティ比φn」という。)に応じて設定される。
クロックCKnにおけるデューティ比φnは、それぞれのクロックの周期TCLKに対するパルス幅TONの比によって示される(図3参照)。
電圧電流変換利得VGm1〜VGm4は、式(1)に示す関係を有している。
VGm2=MGm2×φ2、
VGm3=MGm3×φ3、
VGm4=MGm4×φ4 ・・・(1)
電圧電流変換利得制御器100における信号生成回路20は、入力されるクロックCLKINを分周して周波数fsによって示されるクロックCK21〜CK24が生成され出力される。クロックCK21〜CK24は、クロックCLKINに対して、設定されるデューティ比φ1〜φ4(まとめて示す場合には、「デューティ比φn」という。)によって示されるクロッククロックCK21〜CK24を出力する。
図5は、クロックCKnに設定されるクロックを示す波形である。
この図には、それぞれのデューティ比φnが、100%、75%、50%及び25%に設定された場合の波形が示されている。100%時のトランスコンダクタンスGm0を基準に、それぞれのデューティ比におけるトランスコンダクタンスをそれぞれ、Gm100、Gm75、Gm50、Gm25で示すと、次式(2)に示される。
Gm75 =0.75×Gm0、
Gm50 =0.5 ×Gm0、
Gm25 =0.25×Gm0 ・・・(2)
このとき、各電圧電流変換部1nの働きにより合成されるトランスコンダクタンスVGmは、式(3)に示される。
ここで、最大電圧電流変換利得MGm1〜MGm4の値について、電圧電流変換部11の最大電圧電流変換利得MGm1を基準にして最大電圧電流変換利得MGm2〜MGm4の値を、2のべき乗で示される倍率、すなわち2倍、4倍、8倍に順に設定する。式(1)は、設定された倍率の定義にしたがうと式(4)に変換することができる。
VGm2=MGm1×2×φ2、
VGm3=MGm1×4×φ3、
VGm4=MGm1×8×φ4 ・・・(4)
図6は、各クロックに設定されたデューティと電圧電流変換利得制御器100のトランスコンダクタンスVGmとの関係を示す対応表である。
ここで、クロックCK21のデューティφ1は、(0、0.25、0.5、0.75、1)の5値から選択される。クロックCK22のデューティφ2、クロックCK23のデューティφ3及びクロックCK24のデューティφ4は、(0、0.5、1)の3値から選択される。ここで示したデューティφ1〜φ4は、それぞれ独立に設定することができ、2のべき乗の逆数で示される値を選択した。
一番大きなトランスコンダクタンスVGmを設定する条件は、各クロックCKnのデューティφnの値を、全て「1」とした場合となる。すなわち配列で示すと、(1、1、1、1)となり、その場合のトランスコンダクタンスVGmは、基本とした最大電圧電流変換利得MGm1の15.0倍になる。
次に大きなトランスコンダクタンスVGmを設定する条件は、各クロックCKnのデューティφnの値を(1、1、1、0.75)とした場合であり、そのときのトランスコンダクタンスVGmは、基本とした最大電圧電流変換利得MGm1の14.75倍になる。
また、各クロックCKnのデューティφnの値を(1、1、0.5、1)、(1、0.5、1、1)とした場合のトランスコンダクタンスVGmは、それぞれ基本とした最大電圧電流変換利得MGm1の14倍、13倍になる。
次に小さなトランスコンダクタンスVGmを設定する条件は、各クロックCKnのデューティφnの値を(0、0、0、0.5)とした場合であり、その場合のトランスコンダクタンスVGmは、基本とした最大電圧電流変換利得MGm1の0.5倍になる。
また、各クロックCKnのデューティφnの値を(0、0、0、1)、(0、0、0.5、1)とした場合のトランスコンダクタンスVGmは、それぞれ基本とした最大電圧電流変換利得MGm1の1倍、2倍になる。
図示されるそれぞれの値を選択することにより、限られたデューティ比の組み合わせから、0.25倍刻みの等間隔で、0.25倍から15倍まで倍率を変化させることが容易に行えることを示している。
電圧電流変換利得制御器300における電圧電流変換回路30は、1組のトランスコンダクタンスGmと静電容量Cをスイッチを介して接続し、そのスイッチをオン/オフさせる時間を制御してトランスコンダクタンスGm300を得る。
電圧電流変換利得制御器300のトランスコンダクタンスGm300は、(Gm×φ)として示され、入力されるクロックのデューティ比φによって決定される。
電圧電流変換利得制御器300では、デューティ比φが段階的に設定され、設定できる値の段数を多くすることによって、段階的な値に設定されるトランスコンダクタンスGmの精度を確保する。設定できるデューティ比の段数を多くすることができない場合には、選択できるトランスコンダクタンスGm300の段数も少なくなり、精度の確保が困難であった。
これにより、並列接続された電圧電流変換部11〜14がそれぞれ出力する電流値を加算することができ、所定の倍率に設定された電圧電流変換部11〜14から出力される電流が、クロックのデューティ比φ1〜φ4を乗算した値に制御され、その電流をそれぞれ加算することにより、細かいステップで電圧電流変換利得VGmを設定することが可能となり、電圧電流変換利得VGmの実効値を高い精度あるいは広い範囲で可変することが可能となる。
これにより、最大電圧電流変換利得MGm1〜MGm4に設定した倍率と、デューティ比φ1〜4を組み合わせることにより、細かなステップでトランスコンダクタンスVGmを設定することが可能となる。
これにより、最大電圧電流変換利得MGm2〜MGm4を2進数で示される値に応じた所定の倍率に設定することができ、2進数の逆数で示されるデューティ比によって制御することにより、演算時に生じる誤差の影響を低減することができる。
これにより、2進数で示される値に応じて設定された電圧電流変換利得に、2進数の逆数で示されるデューティ比を乗算することにより、演算時に生じる誤差の影響を低減することができる。
これにより、最大電圧電流変換利得MGm2〜MGm4を10進数で示される値に応じた所定の倍率に設定することができ、10進数の逆数で示されるデューティ比によって制御することにより、演算時に生じる誤差の影響を低減することができる。
これにより、Gm−Cフィルタ回路は、細かいステップで電圧電流変換利得が制御できる電圧電流変換利得制御器100を適用した構成とすることで、静電容量Cを固定していても細かいステップで選択する周波数の設定が行えるようになる。このようなGm−Cフィルタ回路を無線装置の高周波回路におけるフィルタ回路に適用し、フィルタ回路によって選択されたスペクトルを抽出することにより、広範囲の周波数帯域から任意のスペクトルを選択することができるようになる。
本発明の電圧電流変換利得制御器における、電圧電流変換回路には、あらゆる種類の電圧電流変換回路を使用することができ、電圧電流変換回路の構成数や接続形態についても特に限定されるものではない。
10 電圧電流変換回路
11、12、13、14 電圧電流変換部
20 信号生成回路
Claims (7)
- 電圧電流変換利得を制御可能な電圧電流変換利得制御器であって、
第1の最大電圧電流変換利得を有する第1の電圧電流変換部と、前記第1の最大電圧電流変換利得に対し予め定められる所定の倍率で、当該第1の最大電圧電流変換利得より大きく設定された第2の最大電圧電流変換利得を有する第2の電圧電流変換部とが並列に接続され、前記第1及び第2の電圧電流変換部にそれぞれ供給されるクロックの第1及び第2のデューティ比に応じて前記第1及び第2の電圧電流変換部の電圧電流変換利得が独立に制御され、前記電圧電流変換利得をそれぞれ加算した値に電圧電流変換利得が合成され、
前記第1の電圧電流変換部は、
前記第1のデューティ比に基づいたクロックが供給され、
前記第2の電圧電流変換部は、
前記第1のクロックと独立に制御される第2のデューティ比に基づいたクロックが供給され、
前記第1のデュ−ティ比が前記第2のデューティ比に対し、細かく設定可能である
ことを特徴とする電圧電流変換利得制御器。 - 前記合成された電圧電流変換利得は、
前記第1のデューティ比と前記第1の最大電圧電流変換利得の積、前記第2のデューティ比と前記第2の最大電圧電流変換利得の積を加算して導かれた値に設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の電圧電流変換利得制御器。 - 前記第1の最大電圧電流変換利得に対し予め定められる所定の倍率は、2のべき乗によって定められる倍率とする
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電圧電流変換利得制御器。 - 前記第1及び第2のデューティ比は、2のべき乗の逆数で定められる値とする
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電圧電流変換利得制御器。 - 前記第1の最大電圧電流変換利得に対し予め定められる所定の倍率は、10のべき乗によって定められる倍率とする
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電圧電流変換利得制御器。 - 複数の電圧電流変換部を備える電圧電流変換利得制御器の電圧電流変換利得制御方法であって、
並列に接続され、最大電圧電流変換利得が所定の倍率に設定された複数の電圧電流変換部にそれぞれ供給されるクロックのデューティ比に応じて該電圧電流変換部の電圧電流変換利得をそれぞれ独立に制御して、該電圧電流変換利得をそれぞれ加算することにより導かれる値に電圧電流変換利得が合成され、
前記電圧電流変換部の中で最も最大電圧電流変換利得の小さい電圧電流変換部に、
前記第1のデューティ比に基づいた第1のクロックが供給され、
他の前記電圧電流変換部に、
前記第1のクロックと独立に制御される第2のデューティ比に基づいた第2のクロックが供給され、
前記第1のデュ−ティ比が前記第2のデューティ比に対し、細かく設定可能である
ことを特徴とする電圧電流変換利得制御方法。 - 請求項1から請求項5に記載の電圧電流変換利得制御器を適用したフィルタ回路を用いる
ことを特徴とする無線装置。
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