JP5289829B2 - 多結晶ダイヤモンドドレッサー - Google Patents
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Description
(2)前記ダイヤモンドのD90粒径が(平均粒径+平均粒径×0.7)以下であることを特徴とする(1)に記載のドレッサー。
(3)前記ダイヤモンドのD90粒径が(平均粒径+平均粒径×0.5)以下であることを特徴とする(1)に記載のドレッサー。
(4)前記ダイヤモンド多結晶体の硬度が100GPa以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のドレッサー。
本発明のドレッサーの材料である、コバルト等の金属結合材を含まない実質的にダイヤモンド単相(純度99%以上)のダイヤモンド多結晶体は、原料としてグラファイト型層状構造の炭素物質である黒鉛(グラファイト)を用い、これを超高圧高温下(温度1800〜2600℃、圧力12〜25GPa)で、触媒や溶媒なしに直接的にダイヤモンドに変換させ、同時に焼結させることによって得ることができる。この様にして得られた多結晶ダイヤモンドからなるドレッサーには単結晶を用いたドレッサーに見られる様な偏摩耗は起こらない。
また、D90粒径が(平均粒径+0.7×平均粒径)以下であることがより好ましく、D90粒径が(平均粒径+0.5×平均粒径)以下であることが更に好ましい。 上記の構成に加えて本発明においてはダイヤモンド多結晶体におけるダイヤモンドの純度を99%以上とする。
例1:平均粒径60nmの場合、D90粒径は114nm以下
例2:平均粒径100nmの場合、D90粒径は190nm以下
例3:平均粒径500nmの場合、D90粒径は950nm以下
特許文献2:特開2004−168554号公報
特許文献3:特開2007−22888号公報
特許文献4:特開2003−292397号公報
非特許文献2:SEIテクニカルレビュー165(2004)68(角谷ら)
非特許文献2記載のものは平均粒径の約10倍程度の異常成長粒があるためか、また特許文献3に記載のものは添加した粗い原料から変換した粗粒ダイヤモンドを含むためか、先ずその大きな粒子部分で摩耗が極端に進行することがわかった。そこで、安定した目的の加工を得るためには、極端に摩耗する部分を無くすことが必要で、その為には、焼結体粒径の粒径分布を制御することが必要であることがわかった。そこで、粒径分布を制御したドレッサーを製作すると、極端に摩耗する粒子は無くなり、長期間安定した目的の加工を得ることができた。
また、特許文献4に記載のものも非特許文献2記載のものと同様の製造方法であるためか、異常粒成長があり、非特許文献2記載のものと同様の問題がある。
まず、測定・評価方法について説明する。<平均粒径、D90粒径>
本発明における焼結体のD50粒径(平均粒径)及びD90粒径の数値は透過型電子顕微鏡により倍率10〜50万倍で写真撮影像を元にして画像解析を実施することによって得た。
以下にその詳細方法を示す。
まず、透過型電子顕微鏡で撮影した撮影像を元に焼結体を構成する結晶粒の粒径分布を測定する。具体的には、画像解析ソフト(例えば、Scion Corporation社製、ScionImage)を用いて、個々の粒子を抽出し、抽出した粒子を2値化処理して各粒子の面積(S)を算出する。そして、各粒子の粒径(D)を、同じ面積を有する円の直径(D=2√(S/π))として算出する。
次に、上記で得られた粒径分布をデータ解析ソフト(例えば、OriginLab社製Origin、Parametric Technology社製Mathchad等)によって処理し、D50(平均粒径)、D90粒径を算出する。
以下に記載する実施例、比較例では透過型電子顕微鏡として日立製作所製H−9000を用いた。
実施例、比較例においては、硬度測定はヌープ圧子を用いて測定荷重を4.9Nとして実施した。
<ドレッサーの評価>
実施例及び比較例で得たダイヤモンド多結晶体を下記の形状とし、これを評価試験用ドレッサーとして用いた。
仕様:ポイント型の単石ドレッサー
ダイヤモンド部分の大きさ:断面が1mm×1mm
形状:先端部分を円錐形に加工した。
上記ドレッサーを用いて、相手材としてWA砥石を使用し、湿式にて砥石周速30m/sec、切り込み量0.05mmの条件で行い、ダイヤ端部の摩耗量の評価を行った。
表1では摩耗量を[実施例品又は比較例品の摩耗量/単結晶品の摩耗量]で表した。
単結晶品の摩耗量は0.04mm3であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が100nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.9×平均粒径)以下の180nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が200nmでかつD90粒径が370nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は110GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/50程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が110nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.7×平均粒径)以下の175nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が230nmでかつD90粒径が380nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は115GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/60程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が95nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.5×平均粒径)以下の135nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が180nmでかつD90粒径が260nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は125GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/70程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が30nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.5×平均粒径)以下の40nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が55nmでかつD90粒径が80nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は105GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/40程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が30nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.5×平均粒径)以下の40nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において、実施例4よりも長時間かけて直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が560nmでかつD90粒径が830nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は120GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/30程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が30nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.5×平均粒径)以下の40nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において、実施例5よりもさらに長時間かけて直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が1100nmでかつD90粒径が1600nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は112GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/30程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が30nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.5×平均粒径)以下の40nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において実施例6よりもさらに長時間かけて直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が2400nmでかつD90粒径が3500nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は102GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、その摩耗量は非常に少なく、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/20程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が100nmでかつD90粒径が(平均粒径+1.1×平均粒径)以下の210nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が200nmでかつD90粒径が400nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は112GPaと非常に高いものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/3程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が20nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.9×平均粒径)以下の37nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が45nmでかつD90粒径が80nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は95GPaと若干柔らかいものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/2程度であった。
ダイヤモンドの原料として、その平均粒径が100nmでかつD90粒径が(平均粒径+0.9×平均粒径)以下の180nmである黒鉛(グラファイト)を準備した。これを原料として、ダイヤモンドが熱力学的に安定である圧力条件下において直接的にダイヤモンドに変換焼結させた。これにより、平均粒径が2700nmでかつD90粒径が3900nmのダイヤモンド多結晶体を得た。この様にして得られたダイヤモンド多結晶体の硬度は91GPaと若干柔らかいものであった。得られた多結晶体でドレッサーを作製し評価した結果、単結晶ダイヤモンド製ドレッサーの1/1.5程度であった。
D90粒径=平均粒径+平均粒径×K ・・・(1)
Claims (4)
- 超高圧高温下でグラファイト型層状構造の炭素物質から焼結助剤や触媒の添加なしに変換焼結されて得られたダイヤモンド多結晶体であって、該ダイヤモンド多結晶体を構成するダイヤモンド焼結粒子の平均粒径が50nmより大きく2500nm未満であり、純度が99%以上であり、かつ、該ダイヤモンド焼結粒子のD90粒径が(平均粒径+平均粒径×0.9)以下であるダイヤモンド多結晶体からなることを特徴とするドレッサー。
- 前記ダイヤモンド焼結粒子のD90粒径が(平均粒径+平均粒径×0.7)以下であることを特徴とする請求項1に記載のドレッサー。
- 前記ダイヤモンド焼結粒子のD90粒径が(平均粒径+平均粒径×0.5)以下であることを特徴とする請求項1に記載のドレッサー。
- 前記ダイヤモンド多結晶体の硬度が100GPa以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のドレッサー。
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