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JP5294306B2 - 粘着テープ圧着用ローラー - Google Patents
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Description

本発明は建築養生分野にて好適に使用される。特に凹凸加工を施された意匠性建築部材への養生において粘着テープの貼り付け作業を間便にさせることができる治具に関するものである。
従来、建築物やそれを構成する部材の塗装、目地のシーリング施工等で使用される養生用粘着テープとしては、支持体に紙、布、樹脂フィルム、不織布が使用されたものが一般に知られている。近年では凹凸に表面加工された意匠性部材が多く用いられ、これらに対して養生テープが付着し難い状況になっている。凹凸面への付着不良によってテープの脱落、塗布剤の染み込みによる仕上がりの悪化、塗布剤の染み込みによるテープ剥離時の支持体断裂等の不具合を招く現状がある。
意匠性凹凸部材とは主に一般家屋の外壁で多く見られ、リシン、スタッコ、スキン、さざなみ模様といった塗装面が良く知られる。刷毛、スプレー、ローラー、コテ塗等の塗装技法により様々な意匠性を付与させることができる。その他に陶磁器や砂岩、石材調といった天然石に似せた塗剤も近年見られるようになった。これらの塗材とは別に、予め成型された部材を施工現場で組み合わせ取り付ける壁材としてはサイディングボードやレンガ、タイル等が良く知られる。
こうした意匠性凹凸部材の表面に良く追従させる目的で粘着テープの支持体の厚みをより薄く、より柔軟に、或いは粘着剤層の厚みを増す等の取り組みがなされているが、凹凸面にテープを馴染ませ、接着させるために労力がかかるといった問題がある。凹凸面への圧着作業性を向上させるために竹籤を束ねた形状の治具で養生テープ背面を擦って押さえる工夫がなされているが、紙のような耐衝撃性の弱い支持体を用いたテープの場合には支持体に傷がついて剥がす際に破れたり、塗装の仕上がりが不良になる問題がある。
また、粘着テープ等を圧着するための圧着ローラーも知られている(特許文献1)。ここには、圧着作業を行った際に、ローラーの外周表面から突出する針状部材により、残留した空気を除去することができる構造の圧着ローラーが開示されている。
特開2008−2239号公報
本発明は、凹凸面を含む平面に対しても、効率よく粘着テープを圧着することができ、とくに建築養生用テープの貼り付け作業で好適に使用され、特に凹凸形状に施された意匠性部材に対してテープを貼り付ける際、手で押さえる作業を簡略化し且つ養生後の塗装やシーリングの仕上がりを綺麗にすることができる構造が簡単な粘着テープ圧着用ローラーを提供することを目的とするものである。
本発明では、凹凸形状の部材に対して即座に養生テープを追従させるため押さえローラーの外周に弾性ゴム層を設け、さらに表層を凹凸形状に加工することで凹凸部材に対する圧着効率を飛躍的に向上させた。
すなわち、本発明は、芯部と、芯部の外周に弾性材料からなる弾性体が被覆され、回転体の外径φが30〜60mm、幅20〜50mm、弾性材被覆層の厚みが5〜25mmである回転体であって、当該回転体外周表面の長手方向と幅方向に1〜5mmの一定間隔で、深さ2〜10mmの溝を設けた回転体と、回転体を支持する支持軸を有する回転体支持部と、回転体支持部と連結した把持部からなる粘着テープ圧着用ローラーであって、該弾性材料がJIS−K−6253に基づくタイプAデュロメーターによる計測で5〜70の硬度を有し、回転体外周に被覆された弾性体の表面が凹凸形状であることを特徴とする粘着テープ圧着用ローラーである。
また、本発明は、回転体外周の回転方向と幅方向に1〜5mmの一定間隔で深さ2〜10mmの溝を設け、外周表面積に対する陸部の面積割合が10〜90%とすることができる。
さらに、本発明は、外周に被覆された弾性材料が、ウレタン,ブタジエン、スチレンブタジエン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエン、水添スチレン系、エチレン酢酸ビニル系、天然ゴム、シリコンゴムから選ばれる一種類または二種類以上のゴム材とすることができる。
また、本発明は、回転体の形状がテーパー状とすることができる。
本発明の圧着ローラーは、簡単な構造で安価に製造することが可能であり、外周に弾性ゴム層を設けさらに外周表面を凹凸形状に加工することで、粘着テープの基材を痛めることなく、テープをあらゆる凹凸面にすばやく追従させ圧着させることができる。
本発明のテープ圧着用ローラーの典型的な例を図1に示す。
芯部1は、中心部が中空であり、芯部の外周に弾性材料からなる弾性体4が被覆され、芯部1と弾性体4が一体化された回転体を構成し、回転体を支持する支持軸2を有する回転体支持部3と、回転体支持部と連結した把持部6からなり、支持軸2は回転体支持部3に対して回転自在になっている。支持軸2と回転体支持部3はベアリング等で支持されていても良い。
弾性体の外周表面5は、凹凸形状を形成している。
ここで、本発明のテープ圧着用ローラーの外周に用いる弾性材料としては、ゴム材、スポンジ材、複合材などが挙げられるが、弾性材の硬度はJIS−K‐6253に基づくタイプAデュロメーターによる計測で5〜70、好ましくは30〜50の範囲にあるものが適当である。硬度が低すぎると磨耗劣化が顕著となり、硬度が高すぎると凹凸への追従効果が衰退する。弾性体表面がフラットな場合、硬度を下げることである程度凹凸面へ追従させることは出来るが、部材表面の起伏が激しいものでは追従性に限界が生じる。そこで弾性体外周の表面形状を凹凸形状にすることで深く入り込んだ凹部への押さえ込みが可能になり、テープの追従性は飛躍的に向上する。
圧着ローラーのサイズは片手で軽く握れるサイズが好ましく、回転体の外径φが30〜60mm、幅20〜50mm、弾性材被覆層の厚みが5〜25mmのサイズを有するローラーが好ましい。広く上市されている外壁材の凹凸起伏状況を想定すると、ローラー外周の長手方向と幅方向に1〜5mmの一定間隔で深さ2〜10mmの溝を設け、外周表面積に対する陸部の面積割合が10〜90%の範囲にあるものが適当である。回転体外周表面に設ける凹凸サイズが小さすぎ溝が深すぎるとゴムの反発力が失われ、凹凸サイズが大きすぎ、溝が浅すぎ若しくは陸部密度が小さすぎると凹部への押さえ込みが不十分となる。従って凹凸サイズや溝の深さに応じて弾性体の硬度調整が必要になるが、凸凹サイズが小さく溝が深ければ硬度は高く、サイズが大きく溝が浅ければ硬度は低く設定する方が好ましい。
図2に凹凸形状の断面図を示す。
7は溝の間隔、8は陸部、9は溝の深さを表わす。
本発明で用いる弾性体の材料としては一般的なゴム材として知られる天然ゴム、合成系のイソプレン、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢ビ共重合体、アクリル酸エステル共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、オルガノポリシロキサン系、ウレタン系、エチレンプロピレン系、ポリエーテル系、水添スチレン系等が挙げられる。本発明の用途をより満足させるために耐摩耗性の高い素材として、ウレタン,ブタジエン、スチレンブタジエン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエン、水添スチレン系、エチレン酢酸ビニル系、天然ゴム、シリコンゴムから選ばれる一種類または二種類混合のゴム材が特に好ましい。屋外で使用されるケースが多いことを想定すると光安定性のより高い材質が好ましい。また必要に応じて着色顔料、紫外線吸収剤、老化防止剤、可塑剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有させることも出来る。弾性材の補強、グリップ性向上、増量等の目的でカーボンブラックや無機系のコロイダルシリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤、表面処理品等適宜用いることもできる。耐摩耗性に支障の出ない範囲でゴム剤に発泡処理を行っても良い。
実際の施工現場では入り隅にテープを貼る場合、ローラーをグリップする手が壁側にあたり力が入り難く作業性が悪化する問題が生ずる。この場合ローラーの形状をテーパー状に設けることで入り隅への圧着が可能になる。従ってローラーは現場の状況に応じて形状を選択する必要があり、ローラー部を脱着可能な構造としても良い。
図3に入り隅専用ローラーの概略図を示す。

以下に本発明の具体的実施例について説明する。
粘着テープはカモ井加工紙(株)製クレープ紙テープ「風神」、外径φ40mm、幅40mm、デュロメーターA硬度42、ゴム被覆層厚10mm、溝の深さ2mm、縦横方向の溝の間隔3mm均等、陸部面積割合30%、ウレタン系弾性ゴムを被覆したローラーを使用。被着体はミリサイズの砂利を水性アクリル系樹脂に混入しエアレスで吹き付け塗装した450mm×450mm角のリシン塗装板を使用。
この塗装板にテープを貼り当該圧着ローラーで1往復圧着させた。幅25mm、長さ450mmの6本のテープをすべて貼り付けるのに要した時間、目視による貼り付け具合、90°方向の引き剥がし抵抗力、剥離時の支持体断裂の有無の計4項目につき評価した。
目視による貼り付け具合
○:凹部への追従が良好。
△:凹部への追従が不十分で所々浮きが見られる。
×:凹部への追従が不十分で著しい浮きが見られる。
剥離時の支持体断裂の有無
○:断裂したテープの本数が0本
△:断裂したテープの本数が1〜3本
×:断裂したテープの本数が4〜6本
外周表面に凹凸形状を施していない弾性ゴムを被覆したローラーを用いた以外は実施例1と同様に行った。
被着体に目地幅7mm、深さ3mmの磁器タイルを用いた以外は実施例1と同様に行った。
溝の深さを6mm、デュロメーターA硬度60弾性ゴムを用いた以外は実施例3と同様に行った。
(比較例1)
本発明のローラーを使用せず、指でテープを圧着させた以外は実施例1と同様に行った。
(比較例2)
本発明のローラーを使用せず、竹籤を束ねた冶具でテープを圧着させた以外は実施例1と同様に行った。
(比較例3)
外周表面に弾性ゴムによる被覆をせず、ポリプロピレン樹脂からなる硬質素材のローラーを用いた以外は実施例1と同様に行った。

以上の結果を表1にまとめた。
Figure 0005294306
本発明の圧着ローラーは、簡単で安価に製造でき、粘着テープの基材を痛めることなく、テープをあらゆる凹凸面にすばやく追従させ圧着させることができるため、塗装や建築の作業性が高くなり、産業上の利用可能性が高いものである。
本件発明の概略図 転体外周に被覆された弾性体の表面凹凸形状の断面図 本件発明の入り隅専用ローラーの概略図(A)テーパー状のもの(B)テーパー状で一部平滑部を残すもの
符号の説明
1 芯部
2 支持軸
3 回転体支持部
4 弾性材料被覆層
5 外周表面
6 把持部
7 溝の間隔
8 陸部
9 溝の深さ

Claims (4)

  1. 芯部と、芯部の外周に弾性材料からなる弾性体が被覆され、回転体の外径φが30〜60mm、幅20〜50mm、弾性材被覆層の厚みが5〜25mmである回転体であって、当該回転体外周表面の長手方向と幅方向に1〜5mmの一定間隔で、深さ2〜10mmの溝を設けた回転体と、回転体を支持する支持軸を有する回転体支持部と、回転体支持部と連結した把持部からなる粘着テープ圧着用ローラーであって、該弾性材料がJIS−K−6253に基づくタイプAデュロメーターによる計測で5〜70の硬度を有し、回転体外周に被覆された弾性体の表面が凹凸形状であることを特徴とする粘着テープ圧着用ローラー。
  2. 回転体外周の回転方向と幅方向に1〜5mmの一定間隔で深さ2〜10mmの溝を設け、外周表面積に対する陸部の面積割合が10〜90%であることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ圧着用ローラー。
  3. 外周に被覆された弾性材料が、ウレタン,ブタジエン、スチレンブタジエン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエン、水添スチレン系、エチレン酢酸ビニル系、天然ゴム、シリコンゴムから選ばれる一種類または二種類以上のゴム材からなることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の粘着テープ圧着用ローラー。
  4. 回転体の形状がテーパー状であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかひとつに記載の粘着テープ圧着用ローラー。
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