<第1実施形態>
図1に実施形態として説明する電力系統1の概略的な構成を示している。電力系統1は、例えば、商用電力系統やマイクログリッド等であり、複数の負荷6及び複数の発電機5を含む。
負荷6は、発電機から供給される電力を利用する装置であり、例えば、電気自動車(EV)のバッテリーなどの蓄電負荷、給湯器や業務用蓄熱式空調などの蓄熱負荷である。
発電機5は、例えば、太陽光発電機、水力発電、風力発電機などの自然エネルギーを利用した発電機や、ディーゼル発電機、ガスタービン発電機、ガスエンジン発電機などのコージェネレーション発電機である。
同図に示すように、負荷6(1)〜(5)には、夫々第1情報処理装置10A1a,A1b,A2a,A2b,B2aが付設されている。また発電機5(1)〜(3)には、夫々第3情報処理装置30A1,A2,B2が付設されている。また発電機5(4),(5)には、夫々第4情報処理装置40A,Bが付設されている。また発電機5(6)には、第2情報処理装置20GMが付設されている。
尚、以下の説明において、第1情報処理装置10のことをSL(SLave)とも称する。また第3情報処理装置30のことをSM(SubMaster)とも称する。また第4情報処理装置40のことをMS(MaSter)とも称する。また第2情報処理装置20のことをGM(GeneralMaster)とも称する。
情報処理装置10,20,30,40は、第2情報処理装置20GMを起点(根)とする樹形図状(ツリー状)の通信ネットワークを構成している。即ち第2情報処理装置20GMは、第4情報処理装置40A,40Bの夫々と通信可能に接続している。またこのうちの第4情報処理装置40Aは、第3情報処理装置30A1,30A2の夫々と通信可能に接続し、このうちの第3情報処理装置30A1は第1情報処理装置10A1a,10A1bの夫々と通信可能に接続し、第3情報処理装置30A2は第1情報処理装置10A2a,10A2bの夫々と通信可能に接続している。また第4情報処理装置40Bは、第3情報処理装置30B2と通信可能に接続し、第3情報処理装置30B2は、第1情報処理装置10B2aと通信可能に接続している。情報処理装置10,20,30,40の間の通信は、例えば、LAN、WAN、インターネット、電力線通信(PLC(Power Line Communication))、専用線、光ファイバなどの、有線又は無線の通信網を介して行われる。
以下の説明において、第1情報処理装置30A1、及びこれと通信可能に接続している2つの第1情報処理装置10A1a,10A1bを含むグループのことを「グループA1」と称することとする。また第3情報処理装置30A2、及びこれと通信可能に接続している2つの第1情報処理装置10A2a,10A2bとを含むグループのことを「グループA2」と称することとする。また第4情報処理装置40A、及びこれと通信可能に接続している「グループA1」及び「グループA2」を含むグループのことを「グループA」と称することとする。
また第3情報処理装置30B2、及びこれと通信可能に接続している第1情報処理装置10B2aとを含むグループのことを「グループB2」と称する。また第4情報処理装置40B、及びこれと通信可能に接続している2つの第3情報処理装置30B2,30B2aを含むグループのことを「グループB」と称する。
図2に第1情報処理装置10のハードウエア構成を示している。同図に示すように、第1情報処理装置10は、CPU111、メモリ112(RAM、ROM、NVRAM等)、記憶装置113(ハードディスクやSSD等)、入力装置114(タッチパネルやマウス等)、表示装置115(液晶ディスプレイ等)、通信回路116、RTC(Real Time Clock)等を用いて構成され現在日時等の日時情報(タイムスタンプ)を生成する計時回路117、消費電力計測回路118、及び消費電力制御回路119を備える。
消費電力計測回路118は、自身が付設されている負荷6(以下、自負荷と称する。)の現在の消費電力を計測する。消費電力制御回路119は、自負荷への電力供給を開始させる制御(以下、オン制御と称する。)、及び自負荷への電力供給を停止させる制御(以下、オフ制御と称する。)を行う。
図3に第1情報処理装置10が備える主な機能を示している。同図に示すように、第1情報処理装置10は、消費電力取得部131、消費電力送信部132、需給差受信部133、需給差予測部134、制御開始予定時刻設定部135、及び需給制御開始部136の各機能を備える。尚、これらの機能は、第1情報処理装置10のハードウエアによって、もしくは、第1情報処理装置10のCPU111が、メモリ112又は記憶装置113に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
図3に示した機能のうち、消費電力取得部131は、自負荷の現在の消費電力を取得する。消費電力送信部132は、消費電力取得部131が取得した消費電力を第2情報処理装置20に送信する。需給差受信部133は、第2情報処理装置20から送られてくる、電力系統1に現在生じている需給差(以下、地域要求量AR(Area Requirement)とも称する。)を受信する。
需給差予測部134は、自負荷の消費電力を制御した場合における電力系統1の需給差を、需給差受信部133が受信した需給差、及び消費電力取得部131が取得した自負荷の現在の消費電力に基づいて予測する。
制御開始予定時刻設定部135は、需給差予測部134が予測した需給差が小さいほど早期に自負荷の消費電力の制御(例えば、オン制御、オフ制御)が開始されるように、その制御の開始予定時刻(以下、制御開始予定時刻と称する。)を設定する。
需給制御開始部136は、制御開始予定時刻設定部135が設定した開始予定時刻が到来すると、自負荷の消費電力の制御を開始する。
図3に示しているように、第1情報処理装置10は、識別情報150及び第1需給情報160を管理している。図4にこのうちの識別情報150の一例を示す。同図に示すように、識別情報150は、識別子151、階層152、及び種別153の各項目を含む。
このうち識別子151には、その第1情報処理装置10に割り当てられている識別子が設定される。階層152には、その第1情報処理装置10の階層(その情報処理装置が、第1情報処理装置10、第2情報処理装置20、第3情報処理装置30、及び第4情報処理装置40(Master)のうちのいずれであるのかを示す情報であり、例えば、その情報処理装置が第1情報処理装置10であれば「slave」、第2情報処理装置20であれば「GeneralMaster」、第3情報処理装置30であれば「subMaster」、第4情報処理装置40であれば「Master」となる。)である「slave」が設定される。
種別153には、その第1情報処理装置10の種別(その情報処理装置が、負荷6に付設されているのか、発電機5に付設されているのかを示す情報であり、その情報処理装置が負荷6に付設されている場合は「EV」、発電機5に付設されている場合は「PV」となる。)である「EV」が設定される。
図5に第1情報処理装置10が管理する第1需給情報160の一例を示す。同図に示すように、第1需給情報160は、時刻161、消費電力162、地域要求量163、及び残り時間166の各項目を含む。
このうち時刻161には、現在の時刻が設定される。消費電力162には、自負荷の現在の消費電力が設定される。地域要求量163には、電力系統1に現在生じている需給差(地域要求量AR)が設定される。
残り時間166には、現在時刻から前述した制御開始予定時刻までの残り時間が設定される。より詳細には、残り時間166には、オン制御を開始するまでの残り時間(以下、オン制御開始残り時間Tc1と称する。)、又はオフ制御を開始するまでの残り時間(以下、オフ制御開始残り時間Tc2と称する。)が設定される(即ち残り時間166によって自負荷の制御開始予定時刻が決定される。)。尚、オン制御開始残り時間Tc1、及びオン制御開始残り時間Tc2の値は、第1情報処理装置10によってリアルタイムに更新される。
図6に、第3情報処理装置30のハードウエア構成を示している。同図に示すように、第3情報処理装置30は、CPU311、メモリ312(RAM、ROM、NVRAM等)、記憶装置313(ハードディスクやSSD等)、入力装置314(タッチパネルやマウス等)、表示装置315(液晶ディスプレイ等)、通信回路316、RTC(Real Time Clock)等を用いて構成され現在日時等の日時情報(タイムスタンプ)を生成する計時回路317、及び自身が付設されている発電機5の現在の出力を計測する出力計測回路318を備える。
図7に第3情報処理装置30が備える主な機能を示している。同図に示すように、第3情報処理装置30は、発電機出力取得部331、発電機出力送信部332、及び需給差受信部333の各機能を備える。尚、これらの機能は、第3情報処理装置30のハードウエアによって、もしくは、第3情報処理装置30のCPU311が、メモリ312又は記憶装置313に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
図7に示した機能のうち、発電機出力取得部331は、自発電機の現在の出力を取得する。発電機出力送信部332は、発電機出力取得部331が取得した出力を第2情報処理装置20に送信する。需給差受信部333は、第2情報処理装置20から送信されてくる、電力系統1に現在生じている需給差(地域要求量AR)を受信する。
図7に示しているように、第3情報処理装置30は、識別情報150及び第3需給情報360を管理している。図8にこのうちの識別情報150の一例を示す。識別情報150のフォーマットは図4に示したものと同様である。
同図に示すように、識別子151には、その第3情報処理装置30に割り当てられている識別子が設定される。階層152には、その第3情報処理装置30の階層である「subMaster」が設定される。種別153には、その第1情報処理装置30の種別である「PV」が設定される。
図9に第3情報処理装置30が管理する第3需給情報360の一例を示している。同図に示すように、第3需給情報360は、時刻361、発電機出力362、SMグループ地域要求量363、及び地域要求量364を含む。
時刻361には、現在の時刻が設定される。発電機出力362には、自発電機の現在の出力が設定される。SMグループ地域要求量363には、自発電機の現在の出力と、第1情報処理装置10から送信されてくる消費電力とに基づき算出される需給差(以下、SMグループ地域要求量と称する。)が設定される。地域要求量364には、電力系統1に現在生じている需給差(地域要求量AR)が設定される。
図10に、第4情報処理装置40のハードウエア構成を示している。同図に示すように、第4情報処理装置40は、CPU411、メモリ412(RAM、ROM、NVRAM等)、記憶装置413(ハードディスクやSSD等)、入力装置414(タッチパネルやマウス等)、表示装置415(液晶ディスプレイ等)、通信回路416、RTC(Real Time Clock)等を用いて構成され現在日時等の日時情報(タイムスタンプ)を生成する計時回路417、及び自身が付設されている発電機5の現在の出力を計測する出力計測回路418を備える。
図11に第4情報処理装置40が備える主な機能を示している。同図に示すように、第4情報処理装置40は、発電機出力取得部431、発電機出力送信部432、及び需給差受信部433の各機能を備える。尚、これらの機能は、第4情報処理装置40のハードウエアによって、もしくは、第4情報処理装置40のCPU411が、メモリ412又は記憶装置413に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
同図に示した機能のうち、発電機出力取得部431は、自発電機の現在の出力を取得する。発電機出力送信部432は、取得した出力を第2情報処理装置20に送信する。需給差受信部433は、第2情報処理装置20から送信されてくる、電力系統1に現在生じている需給差(地域要求量AR)を受信する。
図11に示しているように、第4情報処理装置40は、識別情報150及び第4需給情報460を管理している。図12にこのうちの識別情報150の一例を示す。識別情報150のフォーマットは図4に示したものと同様である。同図に示すように、識別子151には、その第4情報処理装置40に割り当てられている識別子が設定される。階層152には、その第4情報処理装置40の階層である「Master」が設定される。種別153には、その第4情報処理装置40の種別である「PV」が設定される。
図13に第4情報処理装置40が管理する第4需給情報460の一例を示している。同図に示すように、第4需給情報460は、時刻461、発電機出力462、MSグループ地域要求量463、及び地域要求量464を含む。
このうち時刻461には、現在の時刻が設定される。発電機出力462には、自発電機の現在の出力が設定される。MSグループ地域要求量463には、自発電機の現在の出力と、第3情報処理装置30から送信されてくるSMグループ地域要求量とに基づき算出される需給差(以下、MSグループ地域要求量と称する。)が設定される。地域要求量464には、電力系統1に現在生じている需給差(地域要求量AR)が設定される。
図14に、第2情報処理装置20のハードウエア構成を示している。同図に示すように、第2情報処理装置20は、CPU211、メモリ212(RAM、ROM、NVRAM等)、記憶装置213(ハードディスクやSSD等)、入力装置214(タッチパネルやマウス等)、表示装置215(液晶ディスプレイ等)、通信回路216、RTC(Real Time Clock)等を用いて構成され現在日時等の日時情報(タイムスタンプ)を生成する計時回路217、及び自身が付設されている発電機5の現在の出力を計測する出力計測回路218を備える。
図15に第2情報処理装置20が備える主な機能を示している。同図に示すように、第2情報処理装置20は、発電機出力取得部231、消費電力受信部232、発電機出力受信部233、需給差算出部234、及び需給差送信部235の各機能を備える。尚、これらの機能は、第2情報処理装置20のハードウエアによって、もしくは、第2情報処理装置20のCPU211が、メモリ212又は記憶装置213に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
同図に示した機能のうち、発電機出力取得部231は、自発電機の現在の出力を取得する。消費電力受信部232は、第1情報処理装置10から送信されてくる消費電力を受信する。発電機出力受信部233は、他の情報処理装置から送信されてくる、その情報処理装置に付設されている発電機5の現在の出力を受信する。
需給差算出部234は、消費電力受信部232が受信した消費電力と、発電機出力受信部233が受信した出力とに基づき、電力系統1における需給差を求める。需給差送信部235は、需給差算出部234が求めた需給差(地域要求量AR)を、消費電力の送信元の第1情報処理装置10に送信する。
図15に示しているように、第2情報処理装置20は、識別情報150及び第2需給情報260を管理している。図16にこのうちの識別情報150の一例を示す。識別情報150のフォーマットは図4に示したものと同様である。同図に示すように、識別子151には、その第2情報処理装置20に割り当てられている識別子が設定される。階層152には、その第2情報処理装置20の階層である「GeneralMaster」が設定される。種別153には、その第2情報処理装置20の種別である「PV」が設定される。
図17に第2需給情報260の一例を示す。同図に示すように、第2需給情報260は、時刻261、発電機出力262、及び地域要求量263を含む。このうち時刻261には、現在の時刻が設定される。発電機出力262には、自発電機の現在の出力が設定される。地域要求量263には、電力系統1における需給差(地域要求量AR)が設定される。
=処理説明=
次に以上の構成からなる電力系統1において行われる処理について説明する。
<第1情報処理装置10の処理>
図18は、第1情報処理装置10が行う処理のうち、自負荷の消費電力を取得する処理(以下、消費電力取得処理S1800と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第1情報処理装置10は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、自負荷の現在の消費電力Peを取得する(S1811)。
図19は、第1情報処理装置10が、自負荷の消費電力Peを第3情報処理装置30に送信する処理(以下、消費電力送信処理S1900と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第1情報処理装置10は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、消費電力取得処理S1800で取得した自負荷の現在の消費電力Peを、第3情報処理装置30に送信する(S1911)。
図20は、第1情報処理装置10が、第3情報処理装置30から送信されてくる需給差を受信する処理(以下、需給差受信処理S2000と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第1情報処理装置10は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、第3情報処理装置30から送信されてくる地域要求量ARを受信する(S2011)。
図21乃至図23は、第1情報処理装置10が、消費電力取得処理S1800で取得した消費電力Peと、需給差受信処理S2000で受信した需給差(地域要求量AR)とに基づき、自負荷の制御を行う処理(以下、需給制御処理S2100と称する。)を説明するフローチャートである。尚、第1情報処理装置10は、例えば、自負荷から消費電力Peを取得したタイミングでこの需給制御処理S2100を行う。また例えば、第1情報処理装置10は、第3情報処理装置30から地域要求量ARを受信したタイミングでこの需給制御処理S2100を行う。
第1情報処理装置10は、自負荷の制御を開始するに先立ち、第1需給情報160の残り時間166に値(残り時間)を設定する。
図21に示すように、第1情報処理装置10は、需給制御を開始するに先立ちまず第1需給情報160を参照して残り時間166に値が設定されているか否かを判断する(S2111)。残り時間166に値が設定されていない場合は(S2111:NO)S2200の処理(以下、残り時間設定処理S2200と称する。)を実行し、残り時間166に値が設定されている場合は(S2111:YES)S2300の処理(以下、自負荷制御開始処理S2300と称する。)に進む。尚、残り時間設定処理S2200又は自負荷制御開始処理S2300の実行後はS2111の処理に戻る。
図22は、図21に示した残り時間設定処理S2200の詳細を説明するフローチャートである。残り時間設定処理S2200では、第1情報処理装置10は、自負荷の消費電力を制御した場合における電力系統1の需給差を予測し、予測した需給差が小さいほど早期に自負荷の消費電力の制御が開始されるように残り時間を設定する。
同図に示すように、第1情報処理装置10は、第1需給情報160の地域要求量163に設定されている値(地域要求量AR)をAR0として取得し(S2211)、取得したAR0から、消費電力取得処理S1800で取得した消費電力Peを減算した値(以下、需給差ΔARと称する。)を算出する。
次に第1情報処理装置10は、算出した需給差ΔARの絶対値|ΔAR|が所定値a(正の定数)より大きいか否かを判断する(S2213)。
|ΔAR|が所定値aより大きい場合は(S2213:YES)S2214に進み、|ΔAR|が所定値a以下である場合は(S2213:NO)残り時間設定処理S2200を終了して図21のS2111に戻る。
S2214では、第1情報処理装置10は、S2211で取得したAR0が正値であるか否かを判断し、AR0が正値である場合は(S2214:YES)S2215に進み、AR0が0以下である場合は(S2214:NO)S2221に進む。
S2215では、第1情報処理装置10は、消費電力取得処理S1800で取得した消費電力Peが0であるか否かを判断し、取得した消費電力Peが0である場合は(S2215:YES)S2116に進み、取得した消費電力Peが0でない場合は(S2215:NO)残り時間設定処理S2200を終了して図21のS2111に戻る。
S2216では、第1情報処理装置10は、需給差ΔARが小さいほど早期に自負荷のオン制御が開始されるように、第1需給情報160の残り時間166にオン制御開始残り時間Tc1を設定する。具体的には、残り時間166に、オン制御開始残り時間Tc1(=「α・ΔAR」(αは正の定数))を設定する。その後は図21のS2111に戻る。
S2221では、第1情報処理装置10は、消費電力取得処理S1800で取得した消費電力Peが定数aより大きいか否かを判断し、定数aより大きい場合は(S2221:YES)S2222に進み、定数a以下である場合は(S2222:NO)残り時間設定処理S2200は終了して図21のS2111に戻る。
S2222では、第1情報処理装置10は、需給差ΔARが小さいほど早期に自負荷の消費電力の制御が開始されるように、第1需給情報160の残り時間166にオフ制御開始残り時間Tc2を設定する。具体的には、残り時間166に、オフ制御開始残り時間Tc2(=「α・ΔAR」(αは正の定数))を設定する。その後は図21のS2111に戻る。
図23は、S2300の処理(以下、自負荷制御開始処理S2300と称する。)の詳細を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第1情報処理装置10は、第1需給情報160の残り時間166を参照し、自負荷の制御(オン制御、又はオフ制御)までの残り時間が0であるか否かを判断する(S2311)。
残り時間166が0である場合は(S2311:YES)S2312に進み、残り時間166が0より大きい場合は(S2311:NO(>0))S2321に進む。
S2312では、第1情報処理装置10は、自負荷の制御を開始する。具体的には、残り時間166に設定されている制御(残り時間166に「Tc1=」が設定されていればオン制御、残り時間166に「Tc2=」が設定されていればオフ制御)を開始する。その後は図21のS2111に戻る。
S2321では、第1情報処理装置10は、第1需給情報160の地域要求量163を参照し、地域要求量ARが変動しているか否かを判断する。具体的には、例えば、地域要求量ARから、残り時間設定処理S2200で取得したAR0を減じた値の絶対値を算出し、算出した絶対値が正の所定値bより大きいか否かを調べることにより地域要求量ARが変動しているか否かを判断する。
地域要求量ARが変動している場合には(S2321:YES)S2322に進み、地域要求量ARが変動していない場合には(S2321:NO)自負荷制御開始処理S2300を終了して図21のS2111に戻る。
S2322では、第1情報処理装置10は、自負荷の制御をキャンセルする。具体的には、残り時間166の設定内容を削除(リセット)する。その後は図21のS2111に戻る。
このように、第1情報処理装置10は、地域要求量ARが変動していると判断した場合、自負荷の制御をキャンセルするので、例えば、電力系統1において地域要求量ARが安定せず需給制御の効果が持続しないことが予測される場合に不必要に自負荷の制御を行ってしまうのを防ぐことができる。
<第3情報処理装置30の処理>
図24は、第3情報処理装置30が行う処理のうち、自発電機の出力を取得する処理(以下、発電機出力取得処理S2400と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第3情報処理装置30は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、自発電機の現在の出力Pgを取得する(S2411)。
図25は、第3情報処理装置30が、第1情報処理装置10から送信されてくる消費電力の情報を受信する処理(以下、消費電力受信処理S2500と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第3情報処理装置30は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、第1情報処理装置10から送信されてくる消費電力Peを受信する(S2511)。
図26は、第3情報処理装置30が、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、SMグループ地域要求量を第4情報処理装置40に送信する処理(以下、SMグループ地域要求量送信処理S2600と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第3情報処理装置30は、SMグループ地域要求量ARsmを算出する(S2611)。具体的には、発電機出力取得処理S2400で取得した自発電機の現在の出力Pgと、消費電力受信処理S2500で受信した消費電力Peとを合計する。
第3情報処理装置30は、算出したSMグループ地域要求量ARsmを第4情報処理装置40に送信する(S2612)。
図27は、第3情報処理装置30が、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、第4情報処理装置40から送信されてくる需給差を受信する処理(以下、需給差受信処理S2700と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第3情報処理装置30は、第4情報処理装置40から送信されてくる地域要求量ARを受信する(S2711)。
第3情報処理装置30は、受信した地域要求量ARを第1情報処理装置10に送信する(S2712)。
<第4情報処理装置40の処理>
図28は、第4情報処理装置40が行う処理のうち、自発電機の出力を取得する処理(以下、発電機出力取得処理S2800と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第4情報処理装置40は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、自発電機の現在の出力Pgを取得する(S2811)。
図29は、第4情報処理装置40が、第3情報処理装置30から送信されてくるSMグループ地域要求量ARsmを受信する処理(以下、SMグループ地域要求量受信処理S2900と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第4情報処理装置40は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、第3情報処理装置30から送信されてくるSMグループ地域要求量ARsmを受信する(S2911)。
図30は、第4情報処理装置40が、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、MSグループ地域要求量を第2情報処理装置20に送信する処理(以下、MSグループ地域要求量送信処理S3000と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第4情報処理装置40は、MSグループ地域要求量ARmsを算出する(S3011)。具体的には、発電機出力取得処理S2800で取得した自発電機の出力Pgと、SMグループ地域要求量受信処理S2900で受信したSMグループ地域要求量ARsmとを合計する。
第3情報処理装置30は、算出したMSグループ地域要求量ARmsを、第2情報処理装置20に送信する(S3012)。
図31は、第4情報処理装置40が、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、第2情報処理装置20から送信されてくる需給差の情報を受信する処理(以下、需給差受信処理S3100と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第4情報処理装置40は、第2情報処理装置20から送信されてくる地域要求量ARを受信する(S3111)。
第4情報処理装置40は、受信した地域要求量ARを第3情報処理装置30に送信する(S3112)。
<第2情報処理装置20の処理>
図32は、第2情報処理装置20が行う処理のうち、自発電機の出力を取得する処理(以下、発電機出力取得処理S3200と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第2情報処理装置20は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、自発電機の現在の出力Pgを取得する(S3211)。
図33は、第2情報処理装置20が、第4情報処理装置40から送信されてくるMSグループ地域要求量ARmsを受信する処理(以下、MSグループ地域要求量受信処理S3300と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第2情報処理装置20は、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、第4情報処理装置40から送信されてくるMSグループ地域要求量ARmsを受信する(S3311)。
図34は、第2情報処理装置20が、随時(例えば所定時間(例えば1秒)ごとにもしくは予めスケジュールされたタイミングが到来した場合)、電力系統1に現在生じている需給差の情報を第4情報処理装置40に送信する処理(以下、需給差送信処理S3400と称する。)を説明するフローチャートである。
同図に示すように、第2情報処理装置20は、地域要求量ARを算出する(S3411)。具体的には、発電機出力取得処理S3200で取得した自発電機の現在の出力Pgと、MSグループ地域要求量受信処理S3300で受信したMSグループ地域要求量ARmsとを合計する。
第2情報処理装置20は、算出した地域要求量ARを、第4情報処理装置40に送信する(S3412)。
以上のように、本実施形態の電力供給システム1によれば、第1情報処理装置10の夫々は、自身が予測した需給差(地域要求量AR)が小さいほど早い時刻に設定される需給制御開始時刻が到来すると自負荷の消費電力の制御を開始するので、需給差(地域要求量AR)をより小さくすることができる第1情報処理装置10ほどより早期に需給制御を開始させることができる。これにより電力系統1における需給差を効率よく解消することができる。
また、第2の情報処置装置20は、電力系統1に接続されている負荷6の現在の消費電力に加えて、電力系統1に接続されている発電機5の現在の出力に基づき需給差を算出するので、電力系統1における需給差を正確に求めることができ、需給制御を適切に行うことができる。
<第2実施形態>
負荷6が蓄電池を備えている場合(例えば負荷6が電気自動車(EV)である場合)には、さらに蓄電池の残容量を考慮して開始予定時刻を設定するようにしてもよい。第2実施形態では蓄電池の残容量を考慮した場合について説明する。
図35に、第2実施形態として説明する第1情報処理装置10のハードウエア構成を示している。同図に示すように、第1情報処理装置10は、CPU111、メモリ112、記憶装置113、入力装置114、表示装置115、通信回路116、計時回路117、消費電力計測回路118、消費電力制御回路119、及び容量計測回路120を備える。このうち容量計測回路120は、自負荷(蓄電池)の残容量を計測する。その他の構成は第1実施形態と同様である。
図36に第1情報処理装置10が備える主な機能を示している。同図に示すように、第1情報処理装置10は、消費電力取得部131、消費電力送信部132、需給差受信部133、需給差予測部134、制御開始予定時刻設定部135、需給制御開始部136、及び残容量取得部137の各機能を備える。このうち残容量取得部137は、自負荷(蓄電池)の残容量を取得する。その他は第1実施形態と同様である。
また、同図に示すように、第1情報処理装置10は、識別情報150及び第1需給情報160を管理している。このうち識別情報150は、第1実施形態と同様である。
図37に第1需給情報160の一例を示している。同図に示すように、第1需給情報160は、時刻161、消費電力162、地域要求量163、電池残量164、及び残り時間166を含む。このうち、電池残量164には、自負荷の現在の残容量が設定される。その他の内容については第1実施形態と同様である。
図38は、本実施形態に係る第1情報処理装置10が行う残り時間設定処理(以下、残り時間設定処理S3800と称する。)を説明するフローチャートである。同図に示すS3811〜S3815、及びS3821の処理は、第1実施形態(図22のS2211〜S2215、及びS2221)と同様であるので説明を省略する。
S3815に続くS3816では、第1情報処理装置10は、蓄電池の残容量が少ないほど早期に自負荷のオン制御が開始されるように、第1需給情報160の残り時間166にオン制御開始残り時間Tc1を設定する。具体的には、残り時間166に、オン制御開始残り時間Tc1(=α・ΔAR+β・SOC(α、及びβは正の定数であり、SOCは蓄電池の残量(State Of Charge)である。)を設定する。
S3821に続くS3822では、第1情報処理装置10は、蓄電池の残容量が少ないほど早期に自負荷のオフ制御が開始されるように、第1需給情報160の残り時間166にオフ制御開始残り時間Tc2を設定する。具体的には、残り時間166に、オフ制御開始残り時間Tc2(=α・ΔAR+β・SOC(α、及びβは正の定数であり、SOCは蓄電池の残量(State Of Charge)である。))を設定する。
以上に説明したように、自負荷が蓄電池である場合、第1情報処理装置10は、消費電力の制御の開始予定時刻を、その残容量が少ないほど早期に自負荷の消費電力の制御が開始されるように設定するので、残容量が少なく大きな充電電流を消費する負荷6(蓄電池)ほど早期に消費電力の制御が開始され、需給差を効率よく解消することができる。また残容量の少ない蓄電池の充電が早期に開始されるので、例えば、電気自動車を早期に利用することができる等、需要家の利便性を向上させつつ、電力系統1における需給制御を効率よく行うことができる。
<第3実施形態>
電気自動車(EV:Electronic Vehicle)の使用が近いうちに予定されている場合など、負荷6が電力系統1から所定時間後に解列することが予定されている場合には、さらにその解列時刻を考慮して開始予定時刻を設定するようにしてもよい。第3実施形態では負荷6の解列を考慮した場合について説明する。尚、第3実施形態として説明する第1情報処理装置10のハードウエア構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
図39に第1情報処理装置10が備える主な機能を示している。同図に示すように、第1情報処理装置10は、消費電力取得部131、消費電力送信部132、需給差受信部133、需給差予測部134、制御開始予定時刻設定部135、需給制御開始部136、及び解列時刻記憶部138の各機能を備える。このうち解列時刻記憶部138は、自負荷が電力系統1から解列される時刻(以下、解列時刻と称する。)を記憶する。その他の機能は第1実施形態と同様である。
同図に示すように、第1情報処理装置10は識別情報150及び第1需給情報160を管理している。このうち識別情報150については第1実施形態と同様である。
図40に第1需給情報160の一例を示している。同図に示すように、第1需給情報160は、時刻161、消費電力162、地域要求量163、解列時間165、及び残り時間166を含む。このうち、解列時間165には、自負荷が解列されるまでの残り時間(以下、解列残時間と称する。)が設定される。その他の内容については第1実施形態と同様である。
図41は、本実施形態に係る第1情報処理装置10が行う残り時間設定処理(以下、残り時間設定処理S4100と称する。)を説明するフローチャートである。同図に示すS4111〜S4115、及びS4121の処理は、第1実施形態(図21のS2111〜S2115、及びS2121)と同様であるので説明を省略する。
S4115に続くS4116では、第1情報処理装置10は、自負荷が電力系統1から解列される時刻が早いほど早期に自負荷のオン制御が開始されるように、第1需給情報160の残り時間166にオン制御開始残り時間Tc1を設定する。具体的には、残り時間166に、オン制御開始残り時間Tc1(=α・ΔAR+γ・P(α、及びγは正の定数であり、Pは自負荷の解列残時間である。)を設定する。
S4121に続くS4122では、第1情報処理装置10は、自負荷が電力系統1から解列される時刻が早いほど早期に自負荷のオフ制御が開始されるように、第1需給情報160の残り時間166にオフ制御開始残り時間Tc2を設定する。具体的には、残り時間166に、オフ残り時間Tc2(=α・ΔAR+γ・P(α、及びγは正の定数であり、Pは自負荷の解列残時間である。)を設定する。
このように、自負荷が蓄電池である場合、第1情報処理装置10は、消費電力の制御の開始予定時刻を、自負荷が電力系統1から解列される時刻が早いほど早期に自負荷の消費電力の制御が開始されるように設定するので、電力系統1に接続されている負荷6を有効に需給制御に用いることができる。また、蓄電池の利用開始時刻が近づいている場合など、早期に消費電力の制御を開始する必要がある負荷6ほど早期に消費電力の制御を開始させることができる。このため、近いうちに使用が予定されている電気自動車の充電を早期に開始させる等、蓄電池を利用する需要家の利便性を向上させつつ、電力系統1の需給差の解消を図ることができる。
ところで、以上に説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせ、第1情報処理装置10が、第1需給情報160の残り時間166に、オン制御開始残り時間Tc1として「α・ΔAR+β・SOC+γ・P」(α、β、及びγは正の定数であり、SOCは蓄電池の電池残量(State Of Charge)であり、Pは自負荷の解列残時間である。)を設定するようにしてもよい。
また例えば、第1情報処理装置10が、第1需給情報160の残り時間166に、オフ制御開始残り時間Tc2として「α・ΔAR+β・SOC+γ・P」(α、β、及びγは正の定数であり、SOCは蓄電池の電池残量(State Of Charge)であり、Pは自負荷の解列残時間である。)を設定するようにしてもよい。
また、以上に説明した第1実施形態乃至第3実施形態では、subMaster、Master、及びGeneralMasterがいずれも発電機5に付設されていたが、これらの情報処理装置を負荷6に付設するようにしても良い。尚、この場合、各情報処理装置は自負荷の現在の消費電力を取得することになる。
また以上では4階層の情報処理装置が存在する場合の需給制御について説明したが、本発明はn階層(n=5,6,・・・)の情報処理装置が存在する場合に拡張して適用することができる。