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JP5333965B2 - 船舶エネルギーシステム - Google Patents
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本発明は、船舶の推進力や船内電力負荷に対して電力を供給する船舶エネルギーシステムに関する。
船舶の推進力や船内電力負荷に対して電力を供給する船舶エネルギーシステムとして、特許文献1に記載のものがある。
図11は、特許文献1に記載の発明を第1の従来例として簡略化して示す主回路図である。
図11において、1−1、1−2、1−3はディーゼルエンジン等のエンジン2−1、2−2、2−3により駆動される補機発電機であり、それぞれ発電機遮断器3−1、3−2、3−3を介して船内電力母線4に給電するように接続されている。5−1、5−2は船内電力負荷であり、負荷遮断器6−1、6−2を介して前記船内電力母線4に接続されている。
また、この船内電力母線4には他の負荷遮断器6−3を介してプロペラ7を駆動する推進モータ8の可速度制御を行うインバータ9が接続されている。これら船内電力負荷5−1、5−2およびインバータ9は、前記船内電力母線4を介して補機発電機1−1、1−2、1−3から給電されるようになっている。
ところで、インバー夕9は推進モータ7を常時予定の回転速度で運転するように設定されているため、船舶の航海中に荒天などでプロペラ7にかかる負荷が変動してプロペラ7の回転数が変化した場合、インバータ9はプロペラ7の負荷に見合った出力を推進モータ8に供給して回転数を維持しようとする。このとき、補機発電機1−1、1−2、1−3はインバータ9の消費電力が変化しても、船内電力母線4の電圧および周波数を定格値に維持するように出力を調整される。この補機発電機1−1、1−2、1−3の出力調整は、エンジン2−1、2−2、2−3の図示しない燃料調節弁を操作し燃料量を調節することによって行われる。
図12は、主機によりプロペラを駆動して推進する第2の従来例を簡略化して示す主回路図である。
この従来例は電推進方式ではなく、主機10によりプロペラ7を駆動する推進方式であるため、推進モータ8やインバータ9は装備しておらず、補機発電機1−1、1−2、1−3は図11と同様に船内電力母線4を介して船内電力負荷5−1、5−2に給電している。なお、船内電力負荷5−1、5−2の中には、主機10を稼動させるためのポンプモータなどが含まれる。
図12の場合も、図11の場合と同様に、船舶の航海中に荒天時などでプロペラ7にかかる負荷が変動してプロペラ7の回転数が変化した場合、主機10は出力をプロペラ7の負荷に見合った値に調整して回転数を維持しようとする。
特開2001-251895
上記のように、図11で示した電気推進方式では、補機発電機1−1、1−2、1−3の出力を調整するためにエンジン2−1、2−2、2−3の燃料量を調節しなければならないが、エンジンの特性は出力に応じて燃費効率が変化するので、燃費効率の悪い運転状態でも運転せざるを得ない場合がある。このようにプロペラ7に負荷変動が生じると、補機発電機 −1 、1 −2 、1 −3 を駆動するエンジン2−1、2−2、2−3の燃費効率の低下を招き、またエンジン2−1、2−2、2−3の図示していないガバナ機構を頻繁に動かすことになり、ガバナ機構の寿命の点でも好ましくない。この問題はプロペラ7の負荷変動が大きいとか、変動の繰り返しが多くなる場合顕著になる。
図12のように主機10による推進式の場合においても同様であり、主機10は、エンジンの特性として出力に応じて燃費効率が変化するので、燃費効率の悪い運転点も運転せざるを得ない場合がある。図12の場合も図示していないガバナ機構を頻繁に動かすことになりガバナ機構の寿命の点でも好ましくない。この問題はプロペラ7の負荷変動が大きいとか、変動の繰り返しが多くなると顕著になる。
そこで、本発明は、船舶を推進するためのプロペラに負荷変動が生じたとしても、補機発電機を駆動するエンジンあるいはプロペラを駆動する主機の燃費効率を改善し、かつ、ガバナ機構を頻繁に(または大きく)操作しなくてもすむようにした船舶エネルギーシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項に係る発明は、プロペラを駆動する主機によって駆動され、船内電力母線に発電電力を供給する軸駆動発電装置と、前記船内電力母線に発電電力を供給する補機発電機と、前記船内電力母線に接続され、この船内電力母線に対し充電あるいは放電を行う電力貯蔵装置とを設けた船舶エネルギーシステムにおいて、前記主機(またはプロペラ)の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段から出力された回転速度信号と回転速度基準とを比較して偏差を求める比較器およびこの比較器から出力された偏差を入力するように接続され不感帯を挟んで上限設定値および下限設定値を有する不感帯要素とを備えた回転速度変動検出器とを設け、前記プロペラにかかる負荷変動により主機(またはプロペラ)の回転速度が上昇して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の上限設定値を超えて大きくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記軸駆動発電装置の発電電力を増加させると共に前記軸駆動発電装置で増加した分の発電電力を前記電力貯蔵装置で充電し、逆に主機(またはプロペラ)の回転速度が下降して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の下限設定値を超えて小さくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記軸駆動発電装置の発電電力を減少させると共に前記軸駆動発電装置で減少した分の発電電力を前記電力貯蔵装置から放電することを特徴とする。
た、請求項に係る発明は、プロペラを駆動する主機によって駆動され、船内電力母線に発電電力を供給する軸駆動発電装置と、前記船内電力母線に発電電力を供給する補機発電機と、前記船内電力母線に接続され、この船内電力母線に対し充電あるいは放電を行う電力貯蔵装置とを設けた船舶エネルギーシステムにおいて、前記主機(またはプロペラ)の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段から出力された回転速度信号と回転速度基準とを比較して偏差を求める比較器およびこの比較器から出力された偏差を入力するように接続され不感帯を挟んで上限設定値および下限設定値を有する不感帯要素とを備えた回転速度変動検出器とを設け、前記プロペラにかかる負荷変動により主機(またはプロペラ)の回転速度が上昇して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の上限設定値を超えて大きくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記軸駆動発電装置の発電電力を増加させると共に前記軸駆動発電装置で増加した分の発電電力を前記電力貯蔵装置で充電し、逆に主機(またはプロペラ)の回転速度が下降して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の下限設定値を超えて小さくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記船内電力母線の電力で前記軸駆動発電装置を駆動すると共に前記軸駆動発電装置を駆動した分の電力を前記電力貯蔵装置から放電することを特徴とする。
本発明の船舶エネルギーシステムによれば、船舶を推進するプロペラにかかる負荷が変動した場合でも、船内の動力源となる主機や補機発電機の出力変動を抑制することで主機や補機発電機における燃費効率の悪化を改善し、同時に主機や補機発電機のガバナ機構の操作を頻繁に行わなくてすむので寿命を延ばすこともできる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図である。なお、図1において図11と同一要素については同一符号を付けてその説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
図1において、11はインバータ9の消費電力を検出する電力検出器、12は電力検出器11からのインバータ消費電力の信号を入力してインバータ9の消費電力の増加や減少を判定する電力変動検出器である。そして、13は電力貯蔵装置であり、遮断器6−4を介して前記船内電力母線4に接続されている。
図2は電力変動検出器12の一例を示す図である。電力変動検出器12は、比較器12−1と、不感帯要素12−2とから構成されている。
比較器12−1は電力検出器11で検出したインバータの消費電力に対応する信号と、設定値として設けているある所定の電力値の判断基準とを比較する。比較器12 −1 偏差が不感帯要素12 −2 の不感帯幅内にあるときは、電力変動検出器12として何も出力しない。しかし、偏差がプラス側、すなわち、不感帯幅の上限設定値を超えてインバータ9の消費電力の方が大きい場合には放電を指示するためのインバータ消費電力増加の状態信号を出力し、逆に不感帯幅の下限設定値を超えてインバータ消費電力の方が小さい場合には充電を指示するインバータ消費電力減少の状態信号を出力する。なお、不感帯要素12−2は図2に示すように放電量あるいは充電量を指示する特性が良いが、単純に放電/充電を指示するON/OFF特性でも電力貯蔵デバイスの容量等、設計に基づいて決めればよい。
なお、不感帯要素12−2における、ある所定の電力値とは、操船者が設定する推進モータの回転速度基準に相対する電力値との考え方がある。また、インバータ消費電力の増加や減少の判断は、インバータ消費電力の単位時間の変化量でもって判断しても良い。
図3は電力貯蔵装置13の一例を示す図である。電力貯蔵装置13は、電力貯蔵デバイス13−1と、充放電装置13−2とから構成されている。
電力貯蔵デバイス13−1は、例えば、二次電池(鉛電池、リチウムイオン電池など)、電気二重層コンデンサ、SMES(超電導電力貯蔵)などを適用することができる。一方、充放電装置13−2は、制御整流素子で構成され、電力貯蔵デバイス13−1を船内電力母線4の電圧で充電するとき(充電モードという)は、船内電力母線4の交流を直流に変換するコンバータとして動作し、逆に電力貯蔵デバイス13−1に蓄積した電力を船内電力母線4に放電するとき(放電モードという)は、電力貯蔵デバイス13−1の直流を船内電力母線4の電圧および周波数と一致するようにインバータとして動作する。
なお、図3で示した電力貯蔵装置13は、単一の電力貯蔵デバイス13−1と単一の充放電装置13−2との組み合わせで構成したが、勿論、複数の電力貯蔵デバイス13−1と複数の充放電装置13−2との組合せで構成しても良い。また、電力貯蔵装置13は上述した例に限定されるものではなく、フライホイールの回転体で電力を貯めるフライホイール方式を採用しても良い。
以上のように構成された船舶エネルギーシステムにおいて、電力変動検出器12は、インバータ消費電力の増加や減少を判断して、増加または減少の状態を示す信号を電力貯蔵装置13に与える。電力貯蔵装置13の充放電装置13−2は、インバータ消費電力の増加との状態信号を受け取ると、放電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1の電力を船内電力母線4に放出し、補機発電機1−1、1−2、1−3の発電出力とともに前記インバータ9に電力を供給する。逆に、電力貯蔵装置13は、インバータ消費電力の減少との状態信号を受け取ると、充電モードとなって補機発電機1−1、1−2、1−3から船内電力母線4および充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1を充電する。
以上述べたように、本発明の第1の実施形態によれば、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が下降してインバータ9の消費電力が増加した場合には、電力貯蔵装置13を放電させて船内電力母線4に電力を注入し、逆に、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が上昇しインバータ9の消費電力が減少した場合には、電力貯蔵装置13を船内電力母線4から充電させることにより、補機発電機1−1,1−2,1−3を駆動するエンジン2−1,2−2,2−3が燃費の悪い運転領域(エンジン低出力での運転状態)で運転することを避けるようにし、できるだけ燃費効率の良い高出力側でエンジンを運転させる。また、頻繁に(または大きく)ガバナ機構を動作させることを避けることが可能となり、燃費効率を改善し、ガバナ機構の寿命にも効果を成す船舶エネルギーシステムを提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図4ないし図6を参照して説明する。
図4は本発明の第2の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図である。
なお、図4において、図1あるいは図12と同一要素については同一符号を付けてその説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
図4で示すように、本実施形態では主機10とプロペラ7とを結合する主機軸上に軸駆動発電機14を設け、この軸駆動発電機14の出力端子と前記船内電力母線4とを接続するために、電力変換を行なうサイリスタインバータ15および同期調相機16を設けている。なお、破線枠で囲まれている軸駆動発電機14とサイリスタインバータ15と同期調相機16とからなる部分を便宜上、軸駆動発電装置17と称する。
18はプロペラ7の回転速度を検出する回転速度検出器、19は回転速度検出器18から出力された回転速度信号を入力して回転速度の上昇あるいは下降を判定する回転速度変動検出器であり、その出力信号は電力貯蔵デバイス13および軸駆動発電装置17に与えるようになっている。
図5は本実施形態で採用した回転速度変動検出器19の一例を示す図である。
回転速度変動検出器19は、比較器19−1と、不感帯要素19−2とから構成されている。
比較器19−1は回転速度検出器18で検出したプロペラ7の回転速度に対応する信号と、設定値として設けているある所定の回転速度の判断基準とを比較する。比較器19 −1 偏差が不感帯要素19 −2 の不感帯幅内にあるときは、回転速度変動検出器19として何も出力しない。しかしながら、不感帯幅の上限設定値を超えてプロペラ7の回転速度の方が回転数基準よりも大きい場合には、軸駆動発電装置17に対する発電出力の増加指令と、電力貯蔵装置13に対する充電モードの指令を出力する。逆に、不感帯幅の下限設定値を超えてプロペラ7の回転速度の方が回転数基準よりも小さい場合には、軸駆動発電装置17に対する発電出力の減少指令と、電力貯蔵装置13に対する放電モードの指令を出力する。
なお、回転速度変動検出器19におけるある所定の回転速度とは、操船者が設定するプロペラ7または主機10の回転速度基準と考える。また、回転速度の上昇または下降の判断は、回転速度の単位時間の変化量でもって判断しても良い。
以上のように構成された船舶エネルギーシステムにおいて、軸駆動発電装置17は、回転速度変動検出器19から回転速度の上昇との状態信号を受け取ると、サイリスタインバータ15と軸駆動発電機14を制御して軸駆動発電装置17からの発電出力を増加させる。この時、電力貯蔵装置13も回転速度の上昇との状態信号を受け取ることとなり、充電モードとなって船内電力母線4の電力で充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1を充電する。
逆に、軸駆動発電装置17は、回転速度の下降との状態信号を受け取ると、サイリスタインバータ15と軸駆動発電機14を制御して軸駆動発電装置17からの発電出力を減少させる。この時、電力貯蔵装置13も回転速度の下降との状態信号を受け取ることとなり、放電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1に貯蔵してある電力を船内電力母線4に放出する。
一旦、軸駆動発電装置17からの発電出力を増加あるいは減少させた後に、図5の回転速度変動検出器19からの出力が0に戻れば、軸駆動発電装置17からの出力も元に戻ることになる。
図6は、本実施形態の一特性例を示す図である。
図6において、(a)はプロペラ7の回転速度、(b)は主機10の軸出力、(c)は軸駆動発電装置17の発電出力である。なお、(d)は軸駆動発電装置17を操作しない場合のプロペラ7の回転速度の発電出力、(e)は軸駆動発電装置17を操作しない場合の主機10の軸出力である。これらの特性図からわかるように、軸駆動発電装置17を操作しない場合、(d)、(e)のように主機10のドループ特性により、回転速度は負荷減少時点以前の値よりも少し上がったところでバランスし、主機10の軸出力は負荷の減少により出力減となり、燃費効率の悪い状態で運転することになる。しかしながら、本実施形態の場合、特性(a)のプロペラ7の回転速度の変動に応じて特性(c)のように軸駆動発電装置17の発電出力を操作するようにしたので、特性(b)で示すように主機10の軸出力が低いところでとどまることにならず、燃費効率の低下を抑制することができる。
以上述べたように、本発明の第2の実施形態によれば、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が上昇した際には、軸駆動発電装置17の発電出力を増加させるとともに、電力貯蔵装置13を充電動作させることで、軸駆動発電装置17にて増加させた電力分を電力貯蔵装置13で充電させる。また、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が下降した際には、軸駆動発電装置17の発電出力を減少させるとともに電力貯蔵装置13を放電動作させることで、軸駆動発電装置17で減少させた電力分を電力貯蔵装置13から船内電力母線4に供給させる。
このようにすることで、主機10が燃費効率の悪い運転領域(エンジン低出力での運転状態)で運転することを避けるようにし、できるだけ燃費効率の良い高出力側でエンジンを運転させる。また、頻繁に(または大きく)ガバナ機構を動作させることを避けることが可能となり、燃費効率を改善し、ガバナ機構の寿命にも効果を成す船舶エネルギーシステムを提供できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、使用する機器の構成は第2の実施形態と同じ図4となる。しかし、第2の実施形態とは軸駆動発電装置17の使い方異なるので、特性図は図6と異なったものとなる。
すなわち、前述した第2の実施形態では、軸駆動発電装置17は、発電出力を増減させることでプロペラ7にかかる負荷変動に相対していたが、本実施形態では軸駆動発電装置17を発電モードだけでなく、電動モードにも切り換えて使用するようにしたものである。
本実施形態で使用する回転速度変動検出器19については図示しないが、図5で示した回転速度変動検出器19の出力がプラス(+)の場合、「発電出力増加」を「発電モード」に置き替え、出力がマイナス(−)の場合、「発電出力減少」を「電動モード」に置き替えればよい。
以上のように構成された第3の実施形態の船舶エネルギーシステムでは、軸駆動発電装置17は、回転速度の上昇との状態信号を受け取ると、軸駆動発電機14を発電モードで動作させ、発電した電力を船内電力母線4に送る。この時、電力貯蔵装置13も回転速度の上昇との状態信号を受け取ることとなり、充電モードとなって船内電力母線4から電力を充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1に充電する。逆に、軸駆動発電装置17は、回転速度の下降との状態信号を受け取ると、船内電力母線4の電力でもって軸駆動発電機14を電動モードで動作させる。この時、電力貯蔵装置13も回転速度の下降との状態信号を受け取ることとなり、放電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1の電力を船内電力母線4に放出する。
一旦、軸駆動発電装置17が「発電モード」または「電動モード」となった後に、図5の回転速度変動検出器19からの出力が0に戻れば、軸駆動発電装置17は、元の状態に戻る。
図7は、本実施形態の一特性例を示す図である。
図7において、特性(a)および(b)は図6と同じであるが、(c)が図6の場合とでは異なり、発電量増、発電量減ではなく、発電モード、電動モードに置き換わっている。
以上述べたように、本発明の第3の実施形態によれば、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が上昇した際には、軸駆動発電装置17を発電モードで動作させると共に電力貯蔵装置13を充電動作させることで、軸駆動発電装置17で発電した電力を電力貯蔵装置13で充電させる。また、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が下降した際には、軸駆動発電装置17を電動モードで動作させると共に電力貯蔵装置13から放電させることで、軸駆動発電装置17にて消費する電力を電力貯蔵装置13から供給させる。このようにすることで、主機10が燃費の悪い運転領域(エンジン低出力での運転状態)で運転することを避けるようにし、できるだけ燃費効率の良い高出力側でエンジンを運転させる。また、頻繁に(または大きく)ガバナ機構を動作させることを避けることが可能となり、燃費効率を改善し、ガバナ機構の寿命にも効果を成す船舶エネルギーシステムを提供できる。この構成の場合、プロペラ7の負荷変動の量のみに対応すればよいので、軸駆動発電機14やサイリスタインバータ15の容量を小さくできる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図8を参照して説明する。
図8は本発明の第4の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図である。
なお、図8において、図1あるいは図11と同一要素については同一符号を付けてその説明を省略し、異なる部分を述べる。
図8に示した船舶エネルギーシステムは、図1の第1の実施形態における電力検出器11および電力変動検出器12に替えて、図4の第2の実施形態で用いたプロペラ7の回転速度を検出する回転速度検出器18および回転速度検出器18からの回転速度信号を入力し回転速度の上昇や下降を判断する回転速度変動検出器19を設けたものである。
回転速度変動検出器19は、回転速度の上昇または下降を判断して、上昇または下降の状態を示す信号を電力貯蔵装置13に与える。電力貯蔵装置13は、回転速度の上昇との状態信号を受け取ると、充電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1に船内電力母線4から充電する。逆に、電力貯蔵装置13は、回転速度の下降との状態信号を受け取ると、放電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1の電力を船内電力母線4に放出する。
以上のように、図8の第4の実施形態によれは、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が上昇した際には、インバータ9は回転速度制御により推進モータ8ヘの供給電力を絞るので、電力貯蔵装置13を充電動作させる。一方、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が下降した際には、インバータ9は回転速度制御により推進モータ8ヘの供給電力を増加させるので、電力貯蔵装置13から放電させる。この結果、補機発電機1−1、1−2、1−3を駆動するエンジン2−1、2−2、2−3が燃費の悪い運転領域(エンジン低出力での運転状態)で運転することを避けるようにし、できるだけ燃費効率の良い高出力側でエンジンを運転させる。また、頻繁に(または大きく)ガバナ機構を動作させることを避けることが可能となり、燃費効率を改善し、ガバナ機構の寿命にも効果を成す船舶エネルギーシステムを提供できる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について図9および図10を参照して説明する。
図9は本発明の第5の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図である。
なお、図9において図1と同一要素については同一符号を付けてその説明を省略し、異なる部分を述べる。
図9において、20は船内電力母線4から周波数を検出する周波数検出器、21は周波数検出器20からの周波数検出信号により周波数の上昇または下降を判断する周波数変動検出器である。
図10は本実施形態で採用した周波数変動検出器21の一例を示す図である。
周波数変動検出器21は、比較器21−1と、不感帯要素21−2とから構成されている。
比較器21−1は周波数検出器20で検出した船内電力母線4の周波数に対応する信号と、設定値として設けているある所定の周波数の判断基準とを比較する。比較器21 −1 偏差が不感帯要素21 −2 の不感帯幅内にあるときは、周波数変動検出器21として何も出力しない。しかしながら、不感帯幅の上限設定値を超えて船内電力母線4の周波数の方が周波数基準よりも大きい場合には、電力貯蔵装置13に対する充電モードの指令を出力する。逆に、不感帯幅の下限設定値を超えて船内電力母線4の周波数の方が周波数基準よりも小さい場合には、電力貯蔵装置13に対する放電モードの指令を出力する。
周波数変動検出器21は、周波数の上昇または下降の状態を示す信号を電力貯蔵装置13に与える。電力貯蔵装置13は、周波数の上昇との状態信号を受け取ると、充電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1に充電する。逆に、電力貯蔵装置13は、周波数の下降との状態信号を受け取ると、放電モードとなって充放電装置13−2を介し電力貯蔵デバイス13−1の電力を放出する。
このように本実施形態では、船舶エネルギーシステムを構成することで、図9による第5の実施形態では、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が上昇した際にはインバータ9による回転速度制御により推進モータ8ヘの供給電力が絞られるために船内電力母線4の周波数が上昇する。周波数の上昇により電力貯蔵装置13を充電動作させる。
一方、プロペラ7にかかる負荷変動によりプロペラ7の回転速度が下降した際にはインバータ9による回転速度制御により推進モータ8ヘの供給電力が増加されるために船内電力母線4の周波数が下降する。周波数の下降により電力貯蔵装置13を放電させる。この結果、補機発電機1−1、1−2、1−3を駆動するエンジン2−1、2−2、2−3が燃費の悪い運転領域(エンジン低出力での運転状態)で運転することを避けるようにし、できるだけ燃費効率の良い高出力側でエンジンを運転させる。また頻繁に(または大きく)ガバナ機構を動作させることを避けることが可能となり、燃費効率を改善し、ガバナ機構の寿命にも効果を成す船舶エネルギーシステムを提供できる。この構成では、船内電力負荷5−1、5−2の変動時の場合においても電力貯蔵装置13の充放電動作となる。これにより、インバータ9(推進モータ8)と船内電力負荷5−1、5−2を合わせた電力負荷全体の変動に対して、補機発電機1−1、1−2、1−3の燃費効率の改善を行なうことになり、さらに船内電力母線4の周波数安定化にも寄与できる。
本発明の第1の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図。 本発明の第1の実施形態で採用した電力変動検出器の一例を示す図。 本発明で採用した電力貯蔵装置内の構成を示す図。 本発明の第2の実施形態および第3の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図。 本発明の第2の実施形態で採用した回転速度変動検出器の一例を示す図。 本発明の第2の実施形態の一特性例を示す図。 本発明の第3の実施形態の一特性例を示す図。 本発明の第4の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図。 本発明の第5の実施形態における船舶エネルギーシステムの主回路構成図。 本発明の第5の実施形態で採用した周波数変動検出器の一例を示す図。 第1の従来例の船舶エネルギーシステムの構成図。 第2の従来例の船舶エネルギーシステムの構成図。
符号の説明
−1,1−2,1−3…補機発電機、2−1,2−2,2−3…エンジン、3−1,3−2,3−3…発電機遮断器、4…船内電力母線、5−1,5−2…船内電力負荷、6−1,6−2,6−3…負荷遮断器、6−4…遮断器、7…プロペラ、8…推進モータ、9…インバータ、10…主機、11…電力検出器、12…電力変動検出器、12−1、19−1、21−1…比較器、12−2、19−2、21−2…不感帯要素、13…電力貯蔵装置、13−1…電力貯蔵デバイス、13−2…充放電装置、14…軸駆動発電機、15…サイリスタインバータ、16…同期調相機、17…軸駆動発電装置、18…回転速度検出器、19…回転速度変動検出器、20…周波数検出器、21…周波数変動検出器、

Claims (2)

  1. プロペラを駆動する主機によって駆動され、船内電力母線に発電電力を供給する軸駆動発電装置と、前記船内電力母線に発電電力を供給する補機発電機と、前記船内電力母線に接続され、この船内電力母線に対し充電あるいは放電を行う電力貯蔵装置とを設けた船舶エネルギーシステムにおいて、
    前記主機(またはプロペラ)の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段から出力された回転速度信号と回転速度基準とを比較して偏差を求める比較器およびこの比較器から出力された偏差を入力するように接続され不感帯を挟んで上限設定値および下限設定値を有する不感帯要素とを備えた回転速度変動検出器とを設け、
    前記プロペラにかかる負荷変動により主機(またはプロペラ)の回転速度が上昇して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の上限設定値を超えて大きくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記軸駆動発電装置の発電電力を増加させると共に前記軸駆動発電装置で増加した分の発電電力を前記電力貯蔵装置で充電し、逆に主機(またはプロペラ)の回転速度が下降して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の下限設定値を超えて小さくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記軸駆動発電装置の発電電力を減少させると共に前記軸駆動発電装置で減少した分の発電電力を前記電力貯蔵装置から放電することを特徴とする船舶エネルギーシステム。
  2. プロペラを駆動する主機によって駆動され、船内電力母線に発電電力を供給する軸駆動発電装置と、前記船内電力母線に発電電力を供給する補機発電機と、前記船内電力母線に接続され、この船内電力母線に対し充電あるいは放電を行う電力貯蔵装置とを設けた船舶エネルギーシステムにおいて、
    前記主機(またはプロペラ)の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段から出力された回転速度信号と回転速度基準とを比較して偏差を求める比較器およびこの比較器から出力された偏差を入力するように接続され不感帯を挟んで上限設定値および下限設定値を有する不感帯要素とを備えた回転速度変動検出器とを設け、
    前記プロペラにかかる負荷変動により主機(またはプロペラ)の回転速度が上昇して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の上限設定値を超えて大きくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記軸駆動発電装置の発電電力を増加させると共に前記軸駆動発電装置で増加した分の発電電力を前記電力貯蔵装置で充電し、逆に主機(またはプロペラ)の回転速度が下降して前記回転速度信号と回転速度基準との偏差が前記不感帯要素の下限設定値を超えて小さくなったとき、前記主機の回転数の変化を元の回転数に戻すように前記船内電力母線の電力で前記軸駆動発電装置を駆動すると共に前記軸駆動発電装置を駆動した分の電力を前記電力貯蔵装置から放電することを特徴とする船舶エネルギーシステム。
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