JP5350958B2 - 長繊維強化粒子ドライブレンド物およびその成形体 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献3〜4では、分子量分布の狭いプロピレン重合体および分子量分布の広いプロピレン重合体を組み合わせ、強化繊維と共に溶融混練した長繊維強化樹脂組成物と、該組成物からなるペレットおよび成形体が報告されている。しかし、長繊維強化樹脂組成物中に含まれる強化繊維の分散性向上や射出成形によって生産される自動車モジュール部品が要求する高い外観性を完全に満たすものではなく、さらなる外観性の改善が求められていた。
〔1〕メタロセン触媒を用いて製造された熱可塑性樹脂(A1)、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)を含有してなる長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)10〜90重量%と、
希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)90〜10重量%(ただし、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)の合計を100重量%とする)とからなり、
下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする長繊維強化粒子ブレンド(C)。
(1)熱可塑性樹脂(A1)および変性ポリオレフィン樹脂(A2)の合計100重量%中、不飽和カルボン酸またはその誘導体の変性量が0.01〜2重量%である。
(2)熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)の合計100重量%中、熱可塑性樹脂(A1)および変性ポリオレフィン樹脂(A2)が合計で20〜70重量%含まれる。
(3)熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)の合計100重量%中、強化繊維(A3)が30〜80重量%含まれる。
(4)長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)25gを20L容のチェンバー内に密閉して65℃で1時間放置したときに長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)から放散されるアセトアルデヒドの量が3.0μg/m3以下である。
(5)長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)中の樹脂成分の融点が150℃以上である。
(a−1)メルトインデックス(MI;樹脂温度230℃、荷重21.18N)が100〜250g/10分の範囲にある。
(a−2)クロス分別クロマトグラフィー(CFC法)により測定した90℃のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分の量が1重量%以下である。
(a−3)分子量分布(Mw/Mn)が3.5未満である。
(b−1)メルトインデックス(MI;樹脂温度230℃、荷重21.18N)が20〜70g/10分の範囲にある。
(b−2)コーン&プレートレオメーターで測定した貯蔵弾性率G’および損失弾性率G’’から計算される角周波数ω=1(rad/秒)のときの緩和時間λが0.3秒以下である。
(b−3)分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜6.0の範囲にある。
〔長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)〕
本発明に係る長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)は、メタロセン触媒を用いて製造された熱可塑性樹脂(A1)25〜59重量%、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変性ポリオレフィン樹脂(A2)1〜5重量%ならびに強化繊維(A3)40〜70重量%を含有してなる。ただし、熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)の合計を100重量%とする。
本発明に係る熱可塑性樹脂(A1)としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂およびポリスチレン系樹脂などを用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、プロピレン単独重合体およびプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体などのポリプロピレン系樹脂ならびに4−メチル−1−ペンテン重合体樹脂などが挙げられる。ここで、α−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンなどが挙げられ、特に好ましくはエチレンおよび1−ブテンなどが挙げられる。α−オレフィンは一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。このうち、成形性および耐熱性の点で、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、特にプロピレン単独重合体が好ましい。ポリスチレン系樹脂としては、具体的には、シンジオタクチックポリスチレンなどが挙げられる。
[工程2]プロピレンならびに、エチレンおよび炭素数4以上のα-オレフィンから選ばれる一種以上のオレフィンをメタロセン化合物含有触媒の存在下で共重合して、エチレンおよび炭素数4以上のα−オレフィンが工程1よりも多く含まれるプロピレン−α−オレフィン共重合体を製造する工程。
長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)中の樹脂成分の融点は、好ましくは150℃以上、より好ましくは150〜163℃、特に好ましくは156〜162℃である。融点が150℃より低いと、結晶化度が低くなり、室温での曲げ強度などの機械強度が低下することがある。なお、上記樹脂成分のほとんどは熱可塑性樹脂(A1)である。
本発明に係る不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変性ポリオレフィン樹脂(A2)は、ポリオレフィン樹脂中にカルボキシル基または無水カルボン酸基などの官能基を有するものである。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ナジック酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸およびフタル酸などが挙げられる。また、その誘導体としては、酸無水物、エステル、アミド、イミドおよび金属塩などがあり、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ナジック酸、無水フタル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、マレイン酸モノエチルエステル、アクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、アクリル酸ナトリウムおよびメタクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの中でも、不飽和ジカルボン酸およびその誘導体が好ましく、特に無水マレイン酸および無水フタル酸が好ましい。
例えば、上記粒子(A)の製造に先立って予め行う場合は、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)を調製するときに、熱可塑性樹脂(A1)に、例えば酸変性したポリオレフィン樹脂などを適量添加する。
本発明に係る強化繊維(A3)としては、特に限定されないが、例えば、カーボンおよびナイロンなどの有機繊維、バサルトおよびガラス繊維などの無機繊維が挙げられ、好ましくはガラス繊維が挙げられる。
長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)中のガラス繊維の繊維長は、通常4〜10mm、好ましくは5〜8mmであり、繊維径は、通常10〜20μm、好ましくは13〜18μmである。
カップリング剤としては、アミノシランやエポキシシランなどのいわゆるシラン系カップリング剤やチタン系カップリング剤などの従来から知られるカップリング剤から適宜選択することができる。
収束剤に含まれる樹脂エマルジョンとしては、ウレタン系、オレフィン系、アクリル系、ナイロン系、ブタジエン系およびエポキシ系などが使用でき、これらのうち、ウレタン系およびオレフィン系を使用することが好ましい。ここで、ウレタン系収束剤は、通常、ジイソシアネート化合物と多価アルコールとの重付加反応により得られるポリイソシアネートを50重量%以上の割合で含有するものであれば、油変性型、湿気硬化型およびブロック型などの一液タイプならびに触媒硬化型およびポリオール硬化型などの二液タイプのいずれも使用できる。代表的なものとしては、ボンディックシリーズやハイドランシリーズ(共にDIC(社)製)などが挙げられる。一方、オレフィン系収束剤としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変性ポリオレフィン系樹脂が使用できる。
上述した熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)を含有してなる長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)は、引き抜き法など、公知の成形方法で製造することができる。熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)の一部を別途、溶融混練した後に混合(ブレンド)してもよい。
長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)の粒子長は通常4〜10mmであり、好ましくは5〜8mmである。長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)の粒子長が4mm未満の場合、剛性、耐熱性および衝撃強度の改善効果が低く、反り変形も大きくなることがある。一方、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)の粒子長が10mm超の場合、成形が困難となることがある。
本発明に係る長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)は、該粒子(A)中で強化繊維(A3)のアスペクト比が大きいために、強度の高い長繊維強化粒子ブレンド(C)が得られやすい。
さらに、押出機の少なくとも1個所に樹脂、不飽和カルボン酸またはその誘導体ならびに分解剤を投入してもよい。
本発明に係る希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)としては、例えば、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂などを用いることができる。より具体的には、ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)およびエチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられ、ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体およびプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体などが挙げられる。このうち、ポリプロピレン系樹脂が特に好ましい樹脂として挙げられる。
希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)の(b−2)コーン&プレートレオメーターで測定した貯蔵弾性率G’および損失弾性率G’’から計算された角周波数ω=1(rad/秒)のときの緩和時間λ=G’÷(G’’×ω)、すなわち、G’÷G’’は好ましくは0.3秒以下である(緩和時間λ≦0.3秒)。緩和時間λが0.3秒超の場合、ガラス繊維(A3)の未開繊が増える、あるいは、例えば自動車用の大型成形品の成形が困難となることがある。
以下、緩和時間λについて説明する。
λ=G’/ωG’’=G’/G’’
で表すことができる。
(1)過酸化物などで分解して分子量分布を変化させる(特に高分子量のものから高い倍率で分解することでλの小さい樹脂を得られやすい)。
(2)分子量分布の異なる複数の樹脂を混合する(高活性触媒の利用や過酸化物を多量に使用し、分解率を上げるなどの方法で分子量分布の狭い樹脂を作り、組み合わせると有効である)。
(3)多段重合の各重合条件を調整する(ただし、工業的にはコスト面で不利な場合がある)。
(4)重合触媒の選定
希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)の(b−3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した標準ポリプロピレン換算の分子量分布(Mw/Mn)は好ましくは2.5〜6.0、より好ましくは3.0〜5.5、特に好ましくは3.5〜5.5である。分子量(Mn)は、1×104〜12×104、好ましくは2×104〜10×104、より好ましくは3×104〜8×104である。数平均分子量(Mn)が上記の範囲にあると、繊維含浸工程のしやすさと機械強度との両立を図る観点で好ましい。
本発明の長繊維強化粒子ブレンド(C)は、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)からなる。すなわち、本発明の長繊維強化粒子ブレンド(C)は、実質的に、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)を物理的にドライブレンドして得られるドライブレンド物である。ここで「実質的に」とは、本発明の長繊維強化粒子ブレンド(C)が、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)に加えて、以下の添加剤を含みうることをいう。
本発明の長繊維強化粒子ブレンド(C)は、種々の公知の方法、例えば、V型ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサーおよびタンブラーブレンダーなどでドライブレンドすることにより得られる。製造条件は、使用する材料の種類などに応じて適宜調節することができるが、好ましくは長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)をタンブラーブレンダーに入れて50℃以下の条件下で3分間以内でドライブレンドするのが望ましい。
本発明の長繊維強化粒子ブレンド(C)は、成形して各種成形体を製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表中の各種パラメータは、以下の方法で測定した。
JIS K 7210−1999に準拠し、樹脂温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定した。
クロス分別クロマトグラフ(CFC)を用いて測定した。
各温度でのo−ジクロロベンゼンに可溶な成分の分析は、クロス分別クロマトグラフ(CFC)で行った。CFCは組成分別を行う温度上昇溶離分別(TREF)部と、分子量分別を行うGPC部とを備えた下記装置を用いて、下記条件で測定し、各温度での量を算出した。
測定装置 : CFC T-150A型、三菱油化(株)製、
カラム : Shodex AT-806MS(×3本)
溶解液 : o-ジクロロベンゼン
流速 : 1.0 ml/min
試料濃度 : 0.3 wt%/vol%(0.1% BHT入り)
注入量 : 0.5 ml
溶解性 : 完全溶解
検出器 : 赤外吸光検出法、3.42μ(2924 cm-1)、NaCl板
溶出温度 : 0〜135℃、28フラクション
0、10、20、30、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、94、97、100、103、106、109、112、115、118、121、124、127、135 (℃)
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した。
分子量および分子量分布の測定はウォーターズ社製GPC-150C Plusを用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GMH6-HTおよびTSK gel GMH6-HTLであり、カラムサイズはそれぞれ内径7.5mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(和光純薬工業)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用い、汎用較正法を用いてPPに換算した。なお、PS、PPのMark-Houwink係数はそれぞれ、文献(J. Polym. Sci., Part A-2, 8, 1803 (1970)、Makromol. Chem., 177, 213 (1976))に記載の値を用いた。
測定方法は以下に示す通りである。
(i)容積20LのSUS製のチェンバーを密閉状態にし、65℃に加温する。
(ii)1時間後、チェンバーブランクを採取する。
(iii)室温に戻した後、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)を投入し、清浄空気でパージする。
(iv)チェンバーを密閉状態にし、再び65℃に加温する。
(v)1時間密閉放置した後、再び清浄空気を導入しながら、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)からの放散ガスを含んだ空気を採取流量200mL/分で50分間採取する。
(vi)採取したガス10Lを溶媒で溶解させて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により放散ガス中に含まれるアルデヒド類の分析を行う。
示差走査熱量計(DSC、パーキンエルマー社製)を用いて測定を行った。ここで、第3stepにおける吸熱ピークを融点(Tm)と定義した。
(サンプル作製条件)
成形方法:プレス成形
金型 :厚さ0.2mm(サンプルをアルミホイルで挟み、金型を用いてプレス成形)
成形温度:240℃(加熱温度240℃)
プレス圧力:300kg/cm2、プレス時間:1分、
プレス成形後、シートを氷水で冷却し、下記測定容器に約0.4gのシートを封入
測定容器:DSC PANS 10μl BO−14−3015
DSC COVER BO14−3003
(測定条件)
第1step:10℃/分で240℃まで昇温し、10分間保持する。
第2step:10℃/分で30℃まで降温する。
第3step:10℃/分で240℃まで昇温する。
(サンプル作製条件)
◆成形方法 :プレス成形
◆サンプルサイズ :厚み:1mm、直径:2.8mm
◆成形条件 :
・予熱 :金型200℃、圧力をかけない状態で120秒
・ガス抜き:金型200℃、加圧0〜30kg/cm2⇒開放を10回程度
可能な限り素早く繰り返す
・加圧 :圧力80kg/cm2で60秒
・冷却 :冷却金型30℃、圧力80kg/cm2で120秒
以下の条件でコーン&プレートレオメーターを用いて測定した。
測定機器:レオメトリックス社製、system−4(商品名)
測定部形状:コーン&プレート型
測定条件:175℃、歪30%(正弦的な歪)
上記条件で貯蔵弾性率G’および損失弾性率G’’を求め、(円板に与える正弦ひずみの)角周波数ω=1(rad/秒)のときの緩和時間λ(秒)を、λ=G’÷(G’’×ω)=G’÷G’’を計算して求めた。
試験機 : 島津製作所製 曲げ試験機 AGS−10KND
テストピースサイズ : L×W×t=120×10×4(mm)
試験条件 : 温度23℃、スパン80mm、試験速度2mm/分
本発明の長繊維強化粒子ブレンド(C)から得られた成形体から幅1.01cm、厚さ0.27cmの試験片を切り出し、周波数15Hz、温度23℃および90℃の条件下で、試験片の流れ方向(MD)および直行方向(TD)について振動疲労試験を行った。各々の応力条件で、振動試験を行い、試験片が破損したときの振動回数で振動疲労のしやすさを評価した。
(1)固体触媒担体の製造
1L枝付フラスコにSiO2300gをサンプリングし、トルエン800mLを入れ、スラリー化した。次に5L4つ口フラスコへ移液をし、トルエン260mLを加えた。メチルアルミノキサン(以下、「MAO」ともいう。)−トルエン溶液(10wt%溶液)を2830mL導入した。室温のままで、30分間撹拌した。1時間で110℃に昇温し、4時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却した。冷却後、上澄みトルエンを抜き出し、フレッシュなトルエンで、置換率が95%になるまで置換を行った。
グローブボックス内にて、5L4つ口フラスコに[3-(1’,1’,4’,4’,7’,7’,10’,10’-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレニル)(1,1,3-トリメチル-5-t-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライドを2.0g秤取した。フラスコを外へ出し、トルエン0.46リットルと(1)で調製したMAO/SiO2/トルエンスラリー1.4リットルを窒素下で加え、30分間撹拌し担持を行った。得られた[3-(1’,1’,4’,4’,7’,7’,10’,10’-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレニル)(1,1,3-トリメチル-5-t-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド/MAO/SiO2/トルエンスラリーはn-ヘプタンにて99%置換を行い、最終的なスラリー量を4.5リットルとした。この操作は、室温で行った。
前記の(2)で調製した固体触媒成分404g、トリエチルアルミニウム218mL、ヘプタン100Lを内容量200Lの撹拌機付きオートクレーブに装入し、内温15〜20℃に保ちエチレンを1212g装入し、180分間撹拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁させて、固体触媒成分濃度で4g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分1g当たりポリエチレンを3g含んでいた。
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを40kg/時間、水素を5NL/時間、(3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.8g/時間、トリエチルアルミニウム4ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は30℃であり、圧力は3.2MPa/Gであった。
得られたポリプロピレン単独重合体の数平均分子量(Mn)は42,000、重量平均分子量(Mw)は93,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.2、メルトインデックス(MI)は165g/10分、90℃以下の溶出量は0.2重量%、融点(Tm)は156℃であった。
結果を表1に示す。
製造例1において、本重合を以下に示す方法に変えた以外は、製造例1と同様にして熱可塑性樹脂(mPP−2)を製造した。
(1)本重合
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを40kg/時間、水素を5NL/時間、製造例1(3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として1.0g/時間、トリエチルアルミニウム4ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は30℃であり、圧力は3.2MPa/Gであった。
得られたポリプロピレン単独重合体の数平均分子量(Mn)は45,000、重量平均分子量(Mw)は104,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.3、メルトインデックス(MI)は115g/10分、90℃以下の溶出量は0.1重量%、融点(Tm)は156℃であった。
結果を表1に示す。
製造例1(1)で製造した固体触媒担体を用い、以下の方法で行った。
(1)固体触媒の製造(担体への金属触媒成分の担持)
グローブボックス内にて、5L4つ口フラスコにジフェニルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを2.0g秤取した。フラスコを外へ出し、トルエン0.46リットルと製造例1(1)で調製したMAO/SiO2/トルエンスラリー1.4リットルを窒素下で加え、30分間撹拌し担持を行った。得られたジフェニルメチレン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド/MAO/SiO2/トルエンスラリーはn-ヘプタンにて99%置換を行い、最終的なスラリー量を4.5リットルとした。この操作は、室温で行った。
前記の(1)で調製した固体触媒成分404g、トリエチルアルミニウム218mL、ヘプタン100Lを内容量200Lの撹拌機付きオートクレーブに装入し、内温15〜20℃に保ちエチレンを606g装入し、180分間撹拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で4g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分1g当たりポリエチレンを3g含んでいた。
内容量58Lの管状重合器にプロピレンを40kg/時間、水素を5NL/時間、製造例3(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として1.7g/時間、トリエチルアルミニウム4ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は30℃であり、圧力は3.2MPa/Gであった。
図1に示すペレット製造装置を用いて長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)を製造した。
なお、図1中、10はダイ、20はダイ10へ溶融樹脂を供給する押出機、30は繊維束Fのロール、40はダイ10に引き込まれる繊維束Fに一定の張力を与えるテンションロール群、50はダイ10から引き出された溶融樹脂含浸繊維束を冷却するための冷却手段、60は繊維束の引き出しロール、70は引き出された溶融樹脂含浸繊維束をカッ卜して長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)とするペレタイザである。この装置では、3本のそれぞれ独立した繊維束Fに、溶融樹脂を同時に含浸させている。
具体的な製造条件は、以下の通りである。
・繊維束:アミノシランで表面処理された繊維径16μmのガラス繊維(A3)を4000本束ねたガラスロービング
・予熱温度:200℃
・熱可塑性樹脂(A1)および変性ポリオレフィン樹脂(A2):表1に示すmPP−1(プロピレン単独重合体)およびPP−2(無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸付加量2重量%、H−1100P、株式会社プライムポリマー製)を表2に示す組成比になるようにブレンドして溶融
・溶融温度:280℃
・ロッド:四本6mm(直径)×3mm(長さ)
・傾斜角度:25度
射出成形機 : ファナックα100B(フルフライトスクリュー)
金型 : ISO対応引張ダンベル(2本セット取り)
成形温度 : 250℃/45℃
結果を表2に示す。
結果を表3〜4に示す。表3〜4は各応力条件下で試験片が破損したときの振動回数を示している。
また、これら成形体の未開繊部の数を目視で数えた。これらの数を規格化するため、実施例1の成形体の未開繊数を100として、実施例2および比較例1の成形体の未開繊数との比率を、下記式にしたがって未開繊指数として求めた。
未開繊指数=(未開繊数)÷(実施例1の未開繊数)×100
実施例1において、熱可塑性樹脂(A1)として表1に示すmPP−2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および長繊維強化粒子ブレンド(C)を調製した。各成分の配合比を表2に示す。
振動疲労試験の結果を表3〜4および図2〜5に示す。
実施例1において、熱可塑性樹脂として表1に示すmPP−3を用いたこと以外は実施例1と同様にして、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子および長繊維強化粒子ブレンドを調製した。各成分の配合比を表2に示す。
実施例1において、熱可塑性樹脂として表1に示すPP−1を用いたこと以外は実施例1と同様にして、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子および長繊維強化粒子ブレンドを調製した。各成分の配合比を表2に示す。
振動疲労試験の結果を表3〜4および図2〜5に示す。
比較例1では実施例1〜2と比べて、少ない振動回数で試験片が破損することがわかる。また、その傾向は90℃で振動疲労試験を行った場合、特に顕著であった。
実施例1との比較として、実施例1の樹脂ブレンド(C)に含まれる樹脂成分、すなわち、mPP−1(熱可塑性樹脂(A1))、PP−2(変性ポリオレフィン樹脂(A2))およびPP−3(希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B))を全て一括して溶融混練したポリオレフィン樹脂を作製した。このポリオレフィン樹脂を用いて長繊維強化熱可塑性樹脂粒子を作製した。得られた長繊維強化熱可塑性樹脂粒子を用いて実施例と同様にして成形を行い、試験片を作製した。その結果、実施例1と比較してガラス繊維の分散性が著しく悪く、分散不良によるガラス塊が多発した。
20 押出機
30 繊維束Fのロール
40 テンションロール群
50 冷却手段
60 引き出しロール
70 ペレタイザ
Claims (8)
- メタロセン触媒を用いて製造された熱可塑性樹脂(A1)(ただし、(A2)を除く)、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)を含有してなる長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)10〜90重量%と、
希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)90〜10重量%(ただし、長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)の合計を100重量%とする)とからなり、
下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
(1)熱可塑性樹脂(A1)および変性ポリオレフィン樹脂(A2)の合計100重量%中、不飽和カルボン酸またはその誘導体の変性量が0.01〜2重量%である。
(2)熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)の合計100重量%中、熱可塑性樹脂(A1)および変性ポリオレフィン樹脂(A2)が合計で20〜70重量%含まれる。
(3)熱可塑性樹脂(A1)、変性ポリオレフィン樹脂(A2)および強化繊維(A3)の合計100重量%中、強化繊維(A3)が30〜80重量%含まれる。
(4)長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)25gを20L容のチェンバー内に密閉して65℃で1時間放置したときに長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)から放散されるアセトアルデヒドの量が3.0μg/m3以下である。 - 下記要件(5)をさらに満たすことを特徴とする請求項1に記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
(5)長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)中の樹脂成分の融点が150℃以上である。 - 前記熱可塑性樹脂(A1)および前記変性ポリオレフィン樹脂(A2)の合計100重量%中、熱可塑性樹脂(A1)が75〜99重量%含まれ、変性ポリオレフィン樹脂(A2)が1〜25重量%含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
- 前記熱可塑性樹脂(A1)が、下記要件(a−1)、(a−2)および(a−3)を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
(a−1)メルトインデックス(MI;樹脂温度230℃、荷重21.18N)が100〜250g/10分の範囲にある。
(a−2)クロス分別クロマトグラフィー(CFC法)により測定した90℃のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分の量が1重量%以下である。
(a−3)分子量分布(Mw/Mn)が3.5未満である。 - 前記熱可塑性樹脂(A1)が、プロピレン単独重合体およびプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の中から選ばれる少なくとも1種の重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
- 前記長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)および前記希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)の合計100重量%中、強化繊維(A3)が5〜60重量%含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
- 前記希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)が、下記要件(b−1)、(b−2)および(b−3)を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)。
(b−1)メルトインデックス(MI;樹脂温度230℃、荷重21.18N)が20〜70g/10分の範囲にある。
(b−2)コーン&プレートレオメーターで測定した貯蔵弾性率G'および損失弾性率G''から計算される角周波数ω=1(rad/秒)のときの緩和時間λが0.3秒以下である。
(b−3)分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜6.0の範囲にある。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の長繊維強化粒子ドライブレンド物(C)を用い、成形して得られる成形体。
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