以下詳細な本発明の実施例に関して説明する。
図1は本発明の実施の一形態である入退場管理装置の機能図である。
また、扉が開放している場合は入退場を許可している状態である。一方、扉が閉鎖している場合は入退場を禁止している状態である。これに限らず扉に設けられる錠の解施錠の状態によって、入退場を管理するものとしても良い。つまり、扉に設けられた錠が解錠状態であれば、入退場を許可している状態である。一方、錠が施錠状態であれば、入退場を禁止している状態である。
ここでは、一つの入退場管理装置1で複数の扉の開閉を制御する場合について説明する。しかしこれに限らず、一つの入退場管理装置1で一つの扉の開閉を制御するものとしても良い。
入退場管理システムは、入退場管理装置1、一以上の撮像装置2、一以上の認証装置3および一つ以上の開閉装置4を有する。さらに、入退場管理装置1と撮像装置2、入退場管理装置1と認証装置3、入退場管理装置1と開閉装置4とは互いに通信可能な状態に接続されている。そして、通信回線は無線または有線いずれの回線であっても構わない。
入退場管理装置1は、通信部100と解析部11と追跡部12と判定部13とエリア情報データベース(以下DBとする)14と追跡情報DB15とを有している。通信部100は通信回線に接続している。さらに通信部100は画像受付部101と認証情報受付部102と扉開放依頼受付部103と命令送信部104との機能部を有している。
画像受付部101は、通信回線を介して接続される撮像装置2から撮影画像を受信する処理を行う処理部である。認証情報受付部102は、通信回線を介して認証装置3から認証情報を受信する処理を行う処理部である。認証情報とは、未認証者の認証が成功した旨の内容を含む情報である。さらに認証情報は、認証装置3を識別する認証装置IDを含むものとしても良い。
扉開放依頼受付部103は、開閉装置4から扉の開放依頼を受付ける処理を行う処理部である。命令出力部103は、通信回線を介して接続される開閉装置4に扉9の開閉に係る開閉命令を出力する処理を行う処理部である。
解析部11は、画像受付部101が受付けた撮影画像を解析し、監視対象エリアに存在する監視対象者を抽出する処理部である。追跡部12は、解析部11が抽出した監視対象者を追跡し、該監視対象者が未認証者である場合には未認証者の移動を解析する処理部である。例えば、監視対象者ごとに位置座標を特定したり、未認証者から扉までの距離を算出する。
判定部13は、追跡部12が解析した未認証者の移動に基づいて、未認証者が扉に対してどのような移動状態であるかを判定する処理部である。さらに判定部13は判定結果に基づいて命令送信部103が送信する扉開閉命令を生成する処理部でもある。
移動状態とは、未認証者が所定の時間内にどのような移動を行ったかの情報である。例えば、判定部13が未認証者の扉に対する距離が小さくなっていると判定すると、扉を閉鎖する命令を命令送信部103に送信させる。
エリア情報DB14は、監視対象エリアに関する情報を格納する記憶部である。追跡情報DB15は、監視対象エリアに存在する監視対象者に関する情報を格納する記憶部である。
本発明の一実施例を説明するための補足図を図2に示す。図2は監視対象エリア付近を上から見た図である。
壁10Aと壁10Bに挟まれた範囲は廊下や部屋などであり、図2ではその一部を抽出して示している。また、壁10Aおよび壁10Bで挟まれた側の区域からの扉9の通行を管理するものとする。つまり、認証者のみが、壁10Aおよび壁10Bで挟まれた側から扉9を通行できる。
壁10Aおよび壁10Bで挟まれた側に監視対象エリア81が設定される。ここでは、撮像装置2による撮影画像上の座標P1,P2,P3,P4と対応した範囲を監視対象エリア81とする。
また、監視対象エリア81は、管理者が任意に設定すればよい。例えば監視対象エリア81は、扉が開放したことを視認した未認証者が走って扉を通過しようとした場合に、入退場管理システムの扉の閉鎖に要する時間内で未認証者が扉9へ到達できないような範囲としても良い。
監視対象エリア81存在する人物61、62、63,64,65が監視対象者である。一方、監視対象エリア81の外に存在する人物7は監視対象者ではない。さらに、認証装置3によって扉9の通行権限が認証された監視対象者を認証者とし、認証されていない監視対象者を未認証者とする。
入退場管理装置1は、撮像装置2および認証装置3から受信した情報に基づいて、認証者および未認証者を識別する。具体的な処理は後述する。図2においては、監視対象者61,62が認証者であり、監視対象者63,64,65が未認証者であるとして以降説明する。
監視エリア81に未認証者が存在しなければ、入退場管理装置1は扉9の開放を開閉装置4に命令する。一方、図2のように監視エリア81に未認証者63,64,65が存在する場合は、入退場管理装置1は未認証者63,64,65の移動状態に基づいて、扉9の開閉を開閉装置4に命令する。
また、実施例の一つとして監視対象エリア81の他に要監視エリア82を設定してもよい。撮像装置2による撮影画像上の座標P5,P6,P7,P8と対応した範囲を要監視対象エリア82とする。
例えば、扉9により近い範囲を要監視エリアと設定してもよい。そして、入退場管理装置1は要監視エリア82に未認証者65を検出した場合は、常に扉9を閉鎖するとしても良い。
要監視エリア82の設置により、扉9の通行がより容易である範囲に存在する未認証者が扉9を通行する危険性を防ぐことができる。以降、要監視エリア82の設定および監視は他の実施例においても適用することが出来るものとする。
撮像装置2は、監視対象エリア81を撮影する装置である。撮像装置2は、例えば監視対象エリアの方向にレンズを向けて、天井や壁面などに設置される。さらには、一つの監視対象エリアに対して複数の撮像装置2を設けても良い。
また、撮像装置2は例えば毎秒30フレームで監視対象エリア81を撮影し、撮影画像を入退場管理装置1へ送信する。さらに撮像装置2は、撮影画像とともに撮像装置2を識別する撮像装置IDを入退場管理装置1へ送信してもよい。
さらに、監視対象エリア81には認証装置3が設けられる。認証装置3は、複数の区域を繋ぐ扉の通行を希望する未認証者の認証処理を行う装置である。入退場管理装置1は、認証装置3による認証が成立したことを検知して、未認証者を認証者として認識する。
認証装置3は認証に成功した場合に認証情報を入退場管理装置1へ送信する。認証方法は従来の技術から適宜利用することが出来る。認証装置3は、入退場希望者から入力された生体情報や暗証番号、もしくは入退場者が携帯するICカードなど可搬型記憶媒体の記憶領域から読取った情報などに基づいて、扉の通行権限について認証を行う。
例えば認証装置3は、扉の通行権限を有する人物に関する情報を格納したDBを参照し、入力された情報もしくは読取った情報との照合を行う。照合が成功した場合に、認証装置3は認証者として認証する。
開閉装置4は、入退場管理装置1の命令に基づいて、扉9の開閉を制御する装置である。所定の区域との境界に設けられた扉9には開閉装置4が接続されている。開閉装置4はコンピュータであって、電気錠41、駆動部42、扉開閉制御部43を有する。さらに扉9の付近に存在する人物を検出する人感用のセンサを有しても良い。また、開閉装置4はこれら機能部のうち一部を有していても良い。
電気錠41は、錠機能を果たす装置である。そして電気錠41は電気的な信号によって解錠および施錠を行う。例えば、電気錠41は閂とも呼ばれるデッドボルトを突出させることで施錠状態となる。つまり、電気錠41は扉9が閉鎖している状態で、施錠状態となることで、扉9の開放を禁止することが出来る。
駆動部42は、扉9が自動ドアである場合に、扉9の平行移動や回転を行って扉9を開閉させるための動力を供給する装置である。例えば、駆動部42はモーターである。モーターが回転することで扉9の移動や回転を行う。
扉開閉制御部43は、扉9の開閉を制御する機能部である。つまり入退場管理装置1の命令に基づいて、電気錠41および駆動部42の両方もしくは一方を制御する。
続いて、より詳細に扉9の開閉制御を説明するために図3を用いる。図3は本実施例における扉9および開閉装置4の仕組みを示した図である。また、図3は扉を正面から見た図を示している。ここでは扉9を引き戸形式の自動ドアとして説明するが、これに限られるものではない。例えば扉9は電気錠41を有する開き戸などであってもよい。
図3においては扉9が枠95の方向1へ水平移動することで開放状態となる。また、各々の扉9が戸あたり91の方向2へ水平移動し、二つの扉9が戸あたり91に接触することで扉9が閉鎖状態となる。一方扉9が一枚の場合は、一枚の扉9が戸あたりに接触することで、閉鎖状態になる。
入退場制御装置1からの命令に基づいて扉開閉制御部43が扉9の開放もしくは閉鎖の方向に駆動部421を駆動することで、扉9は水平移動する。
ここでは駆動部421を回転式のモーター421とする。駆動したモーター421の回転は減速機(図示せず)によって減速され、ベルト93へ伝わる。扉9はベルト93へ懸架部92を介して接続されているため、ベルト93の動作に基づいて所定の方向へ平行移動する。扉の移動範囲は戸袋94を超えない範囲である。
また、扉9の開放時と閉鎖時では、モーター421の回転が逆になる。扉開閉制御部43は入退場管理装置1の命令に基づいて、モーター421の駆動および回転方向を制御することで扉の開閉を行う。さらにモーター421の回転数を制御することで、扉の開放範囲を制限することが出来る。
ここで本実施例において、扉9が開放する流れについて説明する。開閉装置4に接続するセンサ(図示せず)が物体を検知した場合や入退場を希望する人物によってスイッチ(図示せず)が押下された場合に、開閉装置4は入退場管理装置1に扉開放依頼情報を送信する。
詳細は後述するが、入退場管理装置1は扉開放依頼情報を受信した場合に後述の処理を行う。そして監視対象エリア81に存在する監視対象者が所定の条件を満たす場合に、入退場管理装置1は開閉装置4に扉開放命令を出力する。そして、開閉装置4は扉開放命令に基づいて上述の方式などによって扉9を開放する。
次に、本実施例において扉9が閉鎖する流れについて説明する。入退場管理装置1の制御とは無関係に閉鎖する場合と、入退場管理装置からの命令に基づいて閉鎖する場合とがある。前者は、例えば開閉装置4に接続したセンサが物体を感知しなくなった場合、もしくは、開放から所定時間経過した場合に該当する。後者は、例えば扉開放中に入退場管理装置1が扉閉鎖命令を開閉装置4に出力した場合に該当する。詳細は後述する。
さらに、入退場管理装置1からの扉9の開放もしくは閉鎖の命令に基づいて、扉開閉制御部43は電気錠41へ電気的な信号を発信する。そして電気錠41は解錠もしくは施錠される。ただし、電気錠41を有さない扉の場合は、この処理は行わない。扉9が自動ドアでない場合には、開閉装置4はモーター421の制御は行わずに電気錠41を制御する。
扉9は引き戸である場合について説明したが、以降扉9が開き戸である場合を説明する。扉9と外枠(図示せず)を接続する蝶番(図示せず)を中心に扉9が弧を描いて回転することで、扉9は開放もしくは閉鎖する。扉9が外枠から外れている状態が開放状態である。一方、扉9が外枠に収まっている状態が開放状態である。
また、管理者は扉9の開放範囲を制御できる角度制御装置(図示せず)を扉9に設けてもよい。この場合は、開閉装置4は角度制御装置の制御も行うことができるものとする。そして、角度制御装置は扉9の開放角度を制限することで、扉9の開放範囲を限定して扉の開放を許可する。実施例における開放範囲の制限についての詳細は後述する。
エリア情報DB14に格納されるデータテーブル例を図4に示す。エリア情報DB14は「監視対象エリアID」141、「監視対象エリア座標」142、「扉位置座標」143、「開閉装置ID」144、「開閉装置アドレス」145、「撮像装置ID」146、「認証装置ID」147、「認証装置座標」148、「扉開閉状態」149のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
エリア情報DB14はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。また、エリア情報DB14に格納されている情報を説明するために、図6を用いる。図6は連続して撮像装置2から受付けた異なる時刻における二つの撮影画像を合成した俯瞰図である。
エリア情報DB14の項目「監視対象エリアID」141は、監視対象エリア81を一意に識別する情報を格納するデータ領域である。例えば、「A001」が格納される。
エリア情報DB14の項目「監視対象エリア座標」142は、撮影画像上での監視対象エリア81の輪郭を形成する各頂点の座標を格納するデータ領域である。監視対象エリア81の形状によって複数の座標が格納される。例えば、図6のような四角形の監視対象エリア81であれば、四つの頂点「P1,P2,P3,P4」が格納される。
被写領域内の特定の位置を画像上で特定できれば良い。撮像装置2が複数設置されている場合には、複数の撮像装置2から各々受付けた撮影画像を合成し、合成画像上での座標として特定しても構わない。また、以降位置を特定するために座標を用いて説明するが、これに限るものではない。
エリア情報DB14の項目「扉位置座標」143は、扉の位置を示す座標データを格納するデータ領域である。例えば、図6のように扉9が存在する場合、扉の中心点「(X9.Y9)」が格納される。
エリア情報DB14の項目「開閉装置ID」144は、開閉装置4を一意に識別するための情報を格納するデータ領域である。つまり、「開閉装置ID」144に格納された情報は、対応する監視対象エリアに設けられる扉9の開閉装置4を特定する。例えば、「B001」が格納される。
エリア情報DB14の項目「開閉装置アドレス」145は、開閉装置4が有する通信手段のアドレス情報を格納するデータ領域である。例えば、開閉装置ID「B001」に対応する開閉装置の通信アドレス「12.34.56.78」が格納される。
エリア情報DB14の項目「撮像装置ID」146は、撮像装置2を一意に識別するための情報を格納するデータ領域である。つまり、「撮像装置ID」146に格納された情報は、対応する監視対象エリアを撮影している撮像装置2を特定する。例えば、図6のように一つの監視対象エリア81に対して二つの撮像装置2が設けられている場合には、該監視対象エリアに対応付けて撮像装置ID「C001、C002」が格納される。
エリア情報DB14の項目「認証装置ID」147は、認証装置3を一意に識別するための情報を格納するデータ領域である。つまり、「認証装置ID」147に格納された情報は、対応する監視対象エリアに設けられる認証装置を特定する。例えば、図6のように二つの認証装置2が設けられている場合には、各々の認証装置ID「D001,D002」が格納される。
エリア情報DB14の項目「認証装置座標」148は、認証装置3の正面の中心座標のデータを格納するデータ領域である。認証装置3の正面31とは、図6に示すように、認証装置3において、未認証者60が認証操作を行うために認証装置3と対峙する面である。そして、中心座標32とは、図6のように認証装置3を上から見たときの認証装置3正面における中心の座標である。例えば、認証装置ID「D001」に対応する認証装置3の正面の中心座標「(X11,Y11)」が格納される。
エリア情報DB14の項目「扉開閉状況」149は、開閉装置4が開閉を制御する扉9の開閉状況の情報を格納するデータ領域である。例えば、扉9が閉鎖していれば「0」が、開放していれば「1」が格納される。入退場管理装置1が扉開放命令を開閉装置4へ出力した場合に、扉開閉状況には「1」が格納される。
一方、入退場管理装置1が開閉装置4へ扉閉鎖命令を出力した場合や、入退場管理装置1の制御によらず扉が閉鎖したことを入退場管理装置1が検出した場合に、「0」が格納される。
追跡情報DB15に格納されるデータテーブル例を図5に示す。追跡情報DB15は「監視対象者ID」151、「認証状況」152、「前回座標」153、「最新座標」154、「前回距離」155、「最新距離」156、「移動ナシ回数」157、「移動状態フラグ」148のそれぞれに関する情報を対応付けて格納する。
また、さらに各々の監視対象者IDは、該監視対象者IDに対応する監視対象者が検出された監視対象エリアIDに対応付けて格納されるとしても良い。図5は監視対象エリアID「A001」に対応する監視対象エリア81に検出された監視対象者61,62,63,64,65に関する情報のみを示す。
追跡情報DB15はこれらの項目のうち一部を備えても良く、実施例において必要な項目を適宜設置するようにすればよい。また、追跡情報DB15に格納されている情報を説明するために、適宜図6を用いる。図6を本実施例の概念図であり、監視対象エリアを上から見た様子を模式的に示している。監視対象者61,62が認証者であり、監視対象者63,64,65が未認証者であるとして説明する。
追跡情報DB15の項目「監視対象者ID」151は、監視対象者を一意に識別するための情報を格納するデータ領域である。例えば、「11111」が格納される。詳細は後述するが、監視対象エリアに人物が検出されるたびに、一意に監視対象者IDが付される。
以降、図6との対応をとるため、監視対象者61は監視対象者ID「11111」、監視対象者62は監視対象者ID「22222」、監視対象者63は監視対象者ID「33333」、監視対象者64は監視対象者ID「44444」、監視対象者65は監視対象者ID「55555」とする。
また、図6では、最新画像において監視対象者ID「44444」に対応する監視対象者642として示す。さらに一つ前に受付けた撮影画像において監視対象者ID「44444」に対応する監視対象者641として同一の図において示している。
追跡情報DB15の項目「認証状況」152は、監視対象者が認証装置3によって認証されたか否かの情報を格納するデータ領域である。例えば、認証者に対しては「1」が格納され、未認証者には「0」が格納される。つまり、「認証状況」152に「1」が格納されている認証者は、扉9の通行が許可されている。一方、「認証状況」152に「0」が格納されている未認証者は、扉9の通行が禁止されている。また、初期状態では「0」が格納されている。
追跡情報DB15の項目「前回座標」153は、画像受付部101が受け付けた前回撮影画像における監視対象者の位置を示す座標データを格納するデータ領域である。例えば、図6のように、監視対象者641は前回の撮像画像においては「(X4,Y4)」に存在している場合は、「(X4,Y4)」が格納される。このとき、撮影画像から検出した人物の位置を特定するための座標として、例えば中心座標を格納することが考えられる。
追跡情報DB15の項目「最新座標」154は、画像受付部101が受け付けた最新撮影画像における監視対象者の位置を示す座標データを格納するデータ領域である。例えば、図6のように、監視対象者642は最新撮影画像においては「(X24,Y24)」に存在している場合は、「(X24,Y24)」が格納される。
追跡情報DB15の項目「前回距離」155は、画像受付部101が受け付けた前回撮影画像における未認証者と扉との距離情報を格納するデータ領域である。例えば、図6のように、未認証者64は前回の撮像画像においては「(X4,Y4)」に存在している場合は、(X4,Y4)と扉の座標(X9,Y9)との距離である「10(メートル)」が格納される。
ここでは、認証者に対しては距離を算出しないとして「前回距離」155は空欄としているが、全ての監視対象者に対して距離の算出を行うとしてもよい。
追跡情報DB15の項目「最新距離」156は、画像受付部101が受け付けた最新撮影画像における監視対象者と扉9との距離情報を格納するデータ領域である。例えば、図6のように、監視対象者64は今回受付けた撮像画像においては「(X24,Y24)」に存在している場合は、(X24,Y24)と扉の座標(X9,Y9)との距離である「8メートル」が格納される。
追跡情報DB15の項目「移動ナシ回数」157は、前回距離155に格納されている情報と最新距離156に格納されている情報とが同一である回数情報を格納するデータ領域である。例えば、図6では、監視対象者65は前回の撮影画像時点において、監視対象者65が検出された位置(X5,Y5)に対する前回距離「2m」と、今回の入退場管理を行った時点において、監視対象者65が検出された位置(X5,Y5)に対する最新距離「2m」とが同一である。よって移動ナシ回数が1増加され、累計の回数「10」が格納される。
ここでは、距離の一致を移動ナシとして判定することとしたが、これに限らず座標の一致に基づいて移動ナシ回数を数え上げることとしてもよい。さらに距離の変化が所定値以下であれば、監視対象者はほとんど動いてないとして、移動ナシと判断することとしてもよい。
追跡情報DB15の項目「移動状態フラグ」158は、未認証者の移動状態に関するフラグ情報を格納するデータ領域である。例えば、未認証者が所定時間の間に扉9から遠ざかる移動を行っている場合はフラグ「0」が格納される。また、未認証者が所定時間の間に扉9へ近づく移動を行っている場合はフラグ「1」が格納される。さらに、未認証者が一定時間移動を行っていない場合はフラグ「2」が格納される。初期状態では空欄である。
図6の未認証者63は扉9から遠ざかる方向へ移動しているため、移動状態フラグ「0」格納される。未認証者64は扉9へ近づく方向へ移動しているため、移動状態フラグ「1」格納される。未認証者65は移動を行っていないため、移動状態フラグ「2」格納される。
続いて、入退場管理装置1の図1に示す各処理部の関連した動きについて、図7から図10を用いて説明する。図7は画像解析および監視対象者の追跡を行うための処理フローである。
画像受付部101は、撮像装置2から、撮像装置IDとともに撮影画像を受付ける(S1)。そして解析部11は、エリア情報DB14を参照し、受付けた撮像装置IDに対応する監視対象エリア座標を特定する。そして解析部11は特定した監視対象エリア座標に基づいて、監視対象エリア内に存在する監視対象者を検出する(S11)。画像から人物を抽出する技術に関しては、従来の技術を用いる。
追跡部12は検出した監視対象者を順次呼び出し、該監視対象者が特定可能であるかを判定する(S12)。つまり、新たに監視対象エリアに侵入してきた監視対象者でなければ、前回撮影画像における監視対象者と特定できる。
追跡部12が監視対象者を特定する処理は、撮影画像から抽出した監視対象者を、時間的に連続する撮影画像間で同定する。監視対象者を特定して追跡する技術は、従来の技術を用いればよい。以下に具体例を示すが、これに限られるものではない。
追跡部12は前回撮影画像と最新撮影画像とを比較し、濃淡値の正規化相関をもちいて最も相関が高くなる部分を特定する。そして該部分に基づいて、前回撮影画像において最新撮影画像の監視対象者と同一と判断される監視対象者を特定する。前回撮影画像との相関が取れなかった監視対象者を、追跡部12は新たな監視対象者として認識する。
追跡部12は監視対象者を特定できず、検出した監視対象者は新たな監視対象者であると判定した場合は(S12NO)、追跡部12は新たな監視対象者に監視対象者IDを付与する。そして付与した監視対象者IDを追跡情報DB15の監視対象者ID151に格納する(S13)。さらに、追跡部12は監視対象者IDに対応付けて、最新撮影画像における監視対象者の座標を追跡情報DB15の最新座標154に格納する(S14)。
続いて、追跡部12はエリア情報DB14の扉開放状況149を参照して、扉が開放中であることを示す「1」が格納されているか判定する(S15)。ここで追跡部12は、エリア情報DB14を参照して監視中の監視対象エリアIDに対応する扉開閉状況149を参照する。
エリア情報DB14の扉開放状況149に「1」が格納されている場合は(S15YES)、追跡部12は扉を閉鎖させる扉閉鎖命令を生成する。そして命令出力部104は扉9の開閉装置4の開閉装置アドレスに対して扉閉鎖命令を送信する(S16)。
つまり、扉が開放中である際に、未認証である新たな監視対象者を監視対象エリアに検出した場合に、入退場管理装置1は扉を閉鎖する。この仕組みによって、新たに監視対象エリアに検出された監視対象者が入退場することを未然に防ぐ。
ここで、扉閉鎖命令に基づいて扉を閉鎖する場合には、扉9が戸あたり91に接するまで平行移動させなくても良い。つまり、人が通行できない程度の隙間が空いた状態であっても良い。さらに入退場管理装置1が未認証者は監視対象エリアに存在しなくなったことを検出した後に、開放装置4がすぐに扉9を開放することとしても良い。
一方、エリア情報DB14の扉開放状況149に「1」が格納されていない場合は(S16NO)、S17へ進む。追跡部12は、追跡情報DB15の最新座標154、エリア情報DB14の扉位置座標143に基づいて、監視対象である未認証者と扉との距離を算出する。そして、追跡部12は算出した距離を追跡情報15の最新距離156に格納する(S17)。そして、S23へ進む。
追跡部12は監視対象者を特定できた場合は(S12YES)、最新画像における該監視対象者の座標を最新座標として追跡情報DB15の最新座標154に格納する(S18)。その際、画像解析・追跡処理開始時において、追跡情報DB15の最新座標154に格納されていた座標を前回座標153に格納する。そしてS19へ進む。
S12で例示した技術をもちいる場合には、追跡部12は二つの撮影画像間で同一であると特定された監視対象者の前回撮影画像における座標を算出する。そして追跡部12は追跡情報DB15を参照して、前回撮影画像における監視対象者の座標を最新座標に有する監視対象者IDを特定する。追跡部12は、特定した監視対象者IDに対応付けて、はじめに最新座標154に格納されていた座標データを前回座標153に格納する。さらに追跡部12は最新撮影画像における監視対象者の座標をあらたに最新座標153に格納する。
続いて、追跡部12は、追跡情報DB15の認証状況152を参照し、監視対象者が認証されていることを示す「1」が格納されているかを判定する(S19)。追跡情報DB15の認証状況152に「1」が格納されている場合は(S19YES)、S23へ進む。
一方、追跡情報DB15の認証状況152に「1」が格納されていない場合は(S19NO)、追跡部12は、追跡情報DB15の最新座標154、エリア情報DB14の扉位置座標143に基づいて、未認証者と扉との距離を算出する。そして追跡部12は追跡情報15の最新距離156に前記算出した距離を格納する(S20)。その際、追跡部12は、画像解析・追跡処理開始時の追跡情報DB15において、最新距離156に格納されていたデータを前回距離155に格納する。
続いて、追跡部12は、追跡情報DB15を参照し、最新距離156と前回距離155とが同一であるか否かを判定する(S21)。ここでは同一としたが、所定の範囲内の移動であれば同一であるとみなすとしてもよい。
最新距離156と前回距離155とが同一である場合には(S21YES)、追跡部12は追跡情報DB15の移動ナシ回数を1増加させる(S22)。一方、最新距離156と前回距離155とが同一でない場合には(S21NO)、S23へ進む。
S21においてNOであった場合に、追跡部12は移動ナシ回数157に格納されている情報を削除するとしても良い。また削除しないとした場合には、監視対象エリアにおいて何度も立ち止っている未認証者を追跡することが出来る。
続いて、追跡部12は監視対象エリアに検出した全監視対象者に対する追跡処理を終了したか否かを判定する。追跡部12が終了していないと判断すれば(S23NO)S12へ戻る。一方、追跡部12が終了していると判断する場合は(S23YES)終了する。
ここでは、連続して撮影した画像を受付けるたびに、この処理を行うこととした。しかし、監視対象者を追跡するための処理のみを行い、距離算出は複数画像の受付に対して1回行うこととしても良い。
以下、例示的に図4.図5および図6をもちいて図7の画像解析・追跡処理のフローチャートを説明する。ここでは図4における監視対象エリアID「A001」に対応する監視対象エリアにおける入退場を管理しており、図5における監視対象者ID「44444」に対応する監視対象者642(図6)を追跡するものとする。
また、図6では、最新画像において監視対象者ID「44444」に対応する監視対象者642として示している。そして一つ前に受付けた画像である前回撮影画像では監視対象者ID「44444」は監視対象者641として同一の図において示している。
画像受付部101は、撮像装置2から、撮像装置ID「C001」とともに撮影画像を受付ける(S10)。そして解析部11は、エリア情報DB14を参照し、受付けた撮像装置ID「C001」に対応する監視対象エリア座標「P1,P2,P3,P4」を特定する。そして解析部11は、特定した監視対象エリア座標に基づいて、監視対象エリア内に存在する監視対象者「61,62,632,642,65」を検出する(S11)。
追跡部12は検出した監視対象者642を新たな監視対象者でないと判定する(S12NO)。そして追跡部12は検出した監視対象者は監視対象者ID「44444」であると特定する。さらに追跡部12は最新画像における該監視対象者642の座標(X24,Y24)を最新座標として追跡情報DB15の最新座標154に格納する(S18)。
そして、画像解析・追跡処理開始時において(図6において監視対象者641に対応)、追跡情報DB15の最新座標154に格納されていた座標(X4,Y4)を前回座標153に格納する。
続いて、追跡部12は追跡情報DB15を参照して、監視対象者ID「44444」に対応した認証状況152に「1」が格納されていないと判定する(S19NO)。そして追跡部12は、追跡情報DB15の最新座標154(X24,Y24)、エリア情報DB14の扉位置座標143(X9,Y9)に基づいて、監視対象者642と扉9との距離「8m」を算出する(S20)。
さらに追跡部12は、前記算出した距離を追跡情報DB15の最新距離156に格納する。その際、画像解析・追跡処理開始時の追跡情報DB15において、最新距離156に格納されていたデータ「10m」を前回距離155に格納する。
続いて、追跡部12は、追跡情報DB15を参照し、最新距離156「8m」と前回距離155「10m」とが同一でないと判断する(S21NO)。続いて追跡部12は監視対象エリアに検出した全監視対象者に対する追跡処理を終了したか否かを判定する(S23)。
次に、認証状況を変更する処理について説明する。図8は認証状況変更のための処理フローである。
認証装置3は、扉9の通行を希望する未認証者に対して認証処理を実行する(S31)。認証処理は従来の方法を用いる。認証が成立した場合は、認証装置3は入退場管理装置1に認証情報を送信する(S32)。認証情報には、自装置の認証装置IDおよび認証が成立した旨の情報が含まれる。
入退場管理装置1の認証情報受付部102は認証情報を受信する(S33)。そして、解析部11が最新の撮影画像を解析し、認証した監視対象者IDを追跡部12が特定する(S34)。続いて、追跡部12は、追跡情報DB15を参照して、特定した監視対象者IDに対応する認証状況を認証済みであることを示す情報「1」へ変更する。そして終了する。
以下、例示的に図4、図5および図6をもちいて、入退場管理装置1における認証状況変更処理を説明する。認証情報に含まれる認証装置ID「D001」に基づいて、エリア情報DBから中心座標を読み出す。そして、追跡部12は認証情報を受信した時点で、認証装置3の中心座標32(X11,Y11)から最も近くに存在する監視対象者の座標(X1,Y1)を特定する。
そして、追跡部12は追跡情報DB15を参照して、監視対象者61の座標(X1,Y1)を最新座標156に持つ監視対象者ID「11111」を特定する。そして、追跡部12は監視対象者ID「11111」に対応する認証状況152を、未認証であることを示す「0」から認証成立であることを示す「1」に書き換える。
また、認証処理においては、上記の技術に限らず、認証状況と位置とを対応付けて把握できればよい。例えば、監視対象者が認証者のみに貸与されたICカードを保持しているとする。そして、ICカードに内蔵される電子タグをリーダ装置が読取るとともに、電子タグの位置を特定する。そして、撮影画像上の座標位置と対応付けて管理する。つまり、このように、ICカードの位置をそのまま認証者の位置として追跡する技術なども適用することが出来る。
続いて、入退場を管理する処理について説明する。図9は入退場管理処置フローである。扉開放依頼受付部103は開閉装置4から扉開放依頼を受信する(S1)。扉開放依頼とは、入退場管理処理を開始させる命令であって、送信した開閉装置4を識別する開閉装置IDを含む情報である。
つまり、開閉装置4に接続するセンサ(図示せず)が物体を検知した場合や扉の通行を希望する人物によってスイッチ(図示せず)が押下された場合に、開閉装置4が扉開放依頼を生成する。そして開閉装置4は入退場管理装置1の扉開放依頼受付部103へ送信する。これによって入退場管理処理が開始される。また、扉が開放されている間は、以下の処理を継続して実行することとしても良い。
次に、判定部13は追跡情報DB15を参照し、監視対象エリアに未認証者が存在するか否かを判定する(S2)。未認証者が存在する場合には(S2YES)、判定部13は移動状態判定を行う(S4)。
一方、未認証者がいない場合は(S2NO)、前記扉開放依頼を送信した開閉装置4に対して、命令送信部104が第一扉開放命令を送信する(S3)。さらに判定部13はエリア情報DB14の扉開放状況149を扉が開放していることを示す情報である「1」へ変更する。ここで、第一扉開放命令とは、扉の開放範囲を制限せず、扉を開放させる内容の命令である。
S2でYESの場合はS4へ遷移する。S4の詳細として、図10をもちいて移動状態判定処理の処理フローを説明する。まず、判定部13は追跡情報DB15から認証状況152に未認証であることを示す「0」を格納している監視対象者を順次検出する(S401)。そして、判定部13は追跡情報DB15の最新距離154に格納されている最新距離の情報を取得する(S402)。
さらに、判定部13は前回距離155に前回距離に関する情報が格納されているか否かを判定する(S403)。前回距離に関する情報が格納されていない場合は(S403NO)、判定部13は追跡情報DB15の移動状態フラグ158に「1」を格納する(S405)。
移動状態フラグ「1」を有する未認証者は、扉へ近づく移動状態であることを示している。よってこの未認証者は、認証者が扉を開放しようとしていることを視認して、扉に向かって移動している可能性がある。つまりこのような未認証者は扉が開放された瞬間に扉を通過する危険性があるため、扉を開放すべきではない。
ここで、判定部13がS403においてNOと判定した場合は、S401で検出した未認証者が最新画像で新たに監視対象エリアに侵入した未認証者である。よって、新たな未認証者については、移動状態を判定するための情報が欠けていることになる。
そこで、セキュリティをより確実なものとするため、未認証者の移動状態が扉へ近づく方向へ移動していることを示す「1」を格納することとした。しかし、認証者の入退場の効率をより重視するのであれば、他のフラグを立てることとしても良い。
一方、前回距離に関する情報が格納されている場合は(S403YES)、判定部13は前回距離と最新距離とを比較する(S404)。最新距離が前回距離よりも小さい場合は(S404前回距離>最新距離)、判定部13は追跡情報DB15の移動状態フラグ158に「1」を格納する(S405)。つまり、未認証者の移動状態は扉へ近づく方向への移動であることを判定する。そして、S409へ進む。
次に、最新距離が前回距離よりも大きい場合は(S404前回距離<最新距離)、判定部13は追跡情報DB15の移動状態フラグ158に「0」を格納する(S406)。つまり、未認証者の移動状態は扉から遠ざかる方向への移動であることを判定する。そして、S409へ進む。
次に、最新距離と前回距離とが等しい場合は(S404前回距離=最新距離)、判定部13は追跡情報DB15の移動ナシ回数157を参照する。そして判定部13は移動ナシ回数が閾値以上であるか否かを判定する(S407)。移動ナシ回数が閾値以上である場合は(S407YES)、判定部13は移動状態フラグ158に「2」を格納する(S406)。つまり、未認証者の移動状態は、移動していない状態であることを判定する。そして、S409へ進む。
ここで、移動を行っていない未認証者は、認証者によって扉が開放されることを立ち止まって待っており、扉が開放された瞬間に扉を通過する危険性がある。よってこのような移動状態を検出した場合には、扉を開放すべきではない。
そこで、どの程度の時間に渡り、移動を行っていない未認証者を連続して検出した場合に、前記危険性があると判定するべきかを閾値によって決定する。本システムを運用する管理者は予め閾値を設定し、閾値を超えて移動を行っていない未認証者を特定することとする。
一方、移動ナシ回数が閾値以下である場合は(S407NO)、判定部13は追跡情報DB15の移動状態フラグ158に「0」を格納する(S406)。このようにすることで、認証者の入退場の効率を向上させることが出来る。
しかし、前回距離と最新距離が等しい場合に(S404前回距離=最新距離)、閾値との比較を行わずに判定部13は移動状態フラグ158に「2」を格納するとしてもよい。このようにすれば、セキュリティをより確実なものとすることが出来る。
そして、判定部13は、全未認証者に対する移動状態判定を実行したか否かを判定する(S409)。つまり、追跡情報DB15において、認証状況152に「0」が格納された監視対象者のうち、移動状態フラグ158が空欄である監視対象者が存在するか否かを判定する。全未認証者に対する移動状態判定を実行していない(S409NO)場合は、判定部13はS401へ戻り、未判定の未認証者を読み出す。
一方、全未認証者に対する移動状態判定を実行した(S409YES)場合は、判定部13は全未認証者の移動状態フラグが「0」であるか否かを判定する(S410)。
全未認証者の移動状態フラグが「0」でない場合は(S410NO)、命令送信部104は、扉開放依頼を送信した開閉装置4に対して扉閉鎖命令を送信する(S411)。つまり、扉の通行を狙っている可能性がある移動状態の未認証者が検出されたため、入退場管理装置1は扉の開放を許可しない。そして、終了する。
全未認証者の移動状態フラグが「0」である場合は(S410YES)、命令送信部104は、扉開放依頼を送信した開閉装置4に対して第二扉開放命令を送信し(S412)、終了する。ここで第二扉開放命令は、先述の第一扉開放命令と同様の命令であってもよい。また第二扉開放命令は、扉の開放範囲を制限して扉を開放させる内容のものであっても良い。
扉の開放範囲を制限するための制御としては、例えば、図3において扉9は開閉装置4の制御の下、人一人が通れる程度に平行移動(方向1)することが考えられる。もしくは、開き戸であれば、開放角度を制限して、扉は開放するなども考えられる。
このようにすることで、一人ずつであっても認証者は扉を通行することが出来るので、扉付近に認証者が滞留してしまうことを防ぐことが出来る。さらには、開放範囲を制限しているため、移動状態フラグ「1」や「2」の未認証者を検知した場合に、短時間で扉を閉鎖することが出来る。
なぜなら、半開放状態を維持している間は自動ドアのモーター421はアイドリング状態とできる。したがって、半開放状態の扉を全開もしくは通行できない程度まで閉じる際にモーターの起動時間が削減できる。さらには、扉を全開放した状態から全閉鎖する場合に比べて、扉の移動距離も小さくて済む。
以下、例示的に図4.図5および図6をもちいて図9および図10の入退場管理処理および移動状態判定処理のフローチャートを説明する。ここでは図4における監視対象エリアID「A001」に対応する監視エリアからの入退場を管理していることとする。
扉開放依頼受付部103は開閉装置4から開閉装置ID「B001」を含む扉開放依頼を受信する(S1)。判定部13は追跡情報DB15を参照し、監視対象エリアに未認証者が存在するか否かを判定する(S2)。未認証者(監視対象者ID「33333」「44444」「55555」)が存在するので(S2YES)、判定部13は移動状態判定を行う(S4)。
図10へ移り、図5における監視対象者ID「44444」に対応する監視対象者642(図6)の移動状態を判定するものとする。判定部12は追跡情報DB15から認証状況152に未認証であることを示す「0」を格納している監視対象者(監視対象者ID「44444」)を検出する(S401)。そして、判定部13は追跡情報DB15の最新距離154に格納されている最新距離「8m」を取得する(S402)。
さらに、前回距離「10m」が格納されているので(S403YES)、判定部13は前回距離「10m」と最新距離「8m」とを比較する(S404)。最新距離「8m」は前回距離「10m」よりも小さいので(S404、前回距離>最新距離)、判定部13は追跡情報DB15の移動状態フラグ158に「1」を格納する(S405)。そして、判定部13は、全未認証者に対する移動状態判定を実行したか否かを判定する(S409)。
ここで、監視対象者ID「33333」に対応付けて移動状態フラグ「0」が、監視対象者ID「55555」に対応付けて移動状態フラグ「2」が格納されているとする。
全未認証者に対する移動状態判定を実行した(S409YES)ので、判定部13は移動状態フラグが「0」でない未認証者が存在すると判定(S410NO)する。命令送信部104は、扉開放依頼を送信した開閉装置4(開閉装置ID「B001」)に対して扉閉鎖命令を送信する(S411)。
本実施例においては、所定時間における監視対象者と扉との距離を用いて、監視対象者の移動状態を判定することとしたが、これに限られるものではない。例えば、判定部13が方向ベクトルを算出するなどして、監視対象者の扉に対する移動状態を特定できれば足りる。
以上のような構成によって、認証者による効率的な出入を助け、さらにはセキュリティも確保した上で入退場を管理できる。つまり、監視対象エリアに未認証者が存在しても、未認証者の移動状態に基づいて、扉の開放を許可する。よって、認証者による待ち時間を削減でき、入退場を効率化できる。
さらに、本実施例は、フラッパーゲートやサークルゲートを設ける入退場管理に比べ、設備費や工事費などが小額で済む。
次に、第二の実施例を図11を用いて説明する。図11においては、認証者67が監視対象エリア812(監視対象エリアID「A003」)に存在し、監視対象エリア812からの退場を希望しているとする。その際、第二の実施例においては、扉9を隔てた反対側の監視対象エリア811(監視対象エリアID「A001」)の状態を判定する。そして両監視対象エリアの判定結果に基づいて扉9の開閉を制御するというものである。
図12は本実施例における入退場管理処置フローである。図12を用いて本実施例における各処理部の関連した動きについて説明する。
扉開放依頼受付部104は、扉開放依頼を開閉装置4から受信する(S90)。扉開放依頼は、開放装置4を識別する開放装置IDおよび、いずれの監視対象エリアからの扉開放依頼であるかの情報を含む。そして、入退場管理装置1は入退場を希望する監視対象者が存在する第一の監視対象エリアの第一の入退場管理を行う。この処理内容は図9および図10と同様であるので割愛する。
そして、第一の入退場管理の結果、第一の監視対象エリアにおいて扉開放を許可しない判定がなされた場合は(S91NO)、命令送信部104は開閉装置4に対して扉閉鎖命令を送信する(S92)。一方、第一の入退場管理の結果、第一の監視対象エリアにおいて扉開放を許可する判定がなされた場合は(S91YES)、判定部13はさらに第二の監視対象エリアにおいて第二の入退場管理を行う。
このとき、判定部13は、エリア情報DB14において、同様の開閉装置IDを開閉装置ID144に格納している監視対象エリア座標を読み出す。このようにして判定部13は扉の反対側に存在する監視対象エリアを第二の監視エリアとして特定する。
そして、第二の入退場管理の結果、第二の監視対象エリアにおいて扉開放を許可しない判定がなされた場合は(S93NO)、命令送信部104は開閉装置4に対して扉閉鎖命令を送信する(S92)。第二の入退場管理の結果、第二の監視対象エリアにおいて扉開放を許可する判定がなされた場合は(S93YES)、命令送信部104は開閉装置4に対して扉開放命令を送信する(S94)。
このとき、扉開放命令の内容は、第一の入退場管理および第二の入退場管理の結果に基づいて、扉の開放範囲を制限するものであってもよい。
以下、図11を用いて例示的に説明する。例えば、扉開放依頼受付部104は、扉開放依頼を開閉装置4「B001」から受信する(S90)。扉開放依頼は、開放装置4を識別する開放装置ID「B001」および、監視対象エリアID「A003」である監視対象エリア812からの扉開放依頼である旨の情報を含む。
そして、入退場管理装置1は入退場を希望する監視対象者が存在する第一の監視対象エリア812の第一の入退場管理を行う。図11のように、監視対象エリア812には、監視対象者67のみが存在し、監視対象者67は認証済みであったとする。
よって、第一の入退場管理の結果、判定部13は第一の監視対象エリアにおいて扉開放を許可する判定を行う(S91YES)。続いて、判定部13はさらに第一の監視対象エリアと扉を隔てて反対側に設置された第二の監視対象エリア811において第二の入退場管理を行う。
このとき、エリア情報DB14において、同様の開閉装置ID「B001」を開閉装置ID144に格納している監視対象エリアID「A001」の監視対象エリア座標(P1,P2,P3,P4)を読み出す。このようにして、扉の反対側に存在する監視対象エリア811が特定される。
そして、第二の入退場管理の結果、第二の監視対象エリア811において監視対象者68および監視対象者69が検出される。ここで監視対象者68および監視対象者69は、いずれも未認証者であったとする。さらに監視対象者68は扉9へ近づく方向に移動しているとすると、判定部13は扉開放を許可しない判定を行う(S93NO)。そして命令送信部104は開閉装置4に対して扉閉鎖命令を送信する(S92)。
また、図1では、いずれのエリアも入退場管理の監視対象エリアとして監視を行うこととして説明した。しかし、いずれかの監視対象エリアから他方への入退場希望の場合のみに、入退場管理装置1は図12に示す入退場管理処理を実行することとしても良い。例えばセキュリティレベルが高い区域からの扉開放依頼を受信した場合に、セキュリティレベルが低い区域に存在する未認証者の扉の通行を防止することが出来る。
以上のような構成によって、より確実に未認証者による不正な入退場を防ぐことが出来る。例えば、監視対象エリア811に存在する未認証者が監視対象エリア812側の区域へ侵入しようと、扉が開放されることを待っていたとする。本実施例においては、監視対象エリア812に存在する認証者が入退場を希望した場合に、扉の向こう側の監視対象エリア811に対しても入退場管理を実行する。よって、より確実に悪意をもった未認証者による入退場を防ぐことが出来る。
また、本実施例では画像から人物を検出する例を用いて説明した。しかし人物の移動状態を検知できる方法であれば、代替として用いることが出来る。例えば、監視対象エリアの床全面に圧力センサを敷くことで、人物の固体識別と移動状態の検出とを行うことができる。
そこで、撮像装置2の代わりに圧力センサを設け、画像受付部101は圧力センサからの情報を受信する。そして追跡部12は圧力を検知した圧力センサの位置座標を、監視対象者IDに対応付けて格納するものとしても良い。以降の入退場管理処理は先に説明した処理と同様であるので割愛する。
なお本発明の実施形態は上記に限られるものではない。
以下では、図13を用いて、上記の実施例に示した入退場管理装置1および入退場管理装置1と同様の機能を有する入退場管理プログラムを実行するコンピュータを一例として説明する。図13は入退場管理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。入退場管理装置1はCPU1001、ROM1002、RAM1003、通信部1004、HDD1005、入力部1006、媒体読取部1007、表示部1008を有しており、各部はバス1009を介して相互に接続されている。そしてCPU1001による管理下で相互にデータの送受を行うことができる。
CPU1001は、この入退場管理装置1全体の動作制御を司る中央処理装置である。通信部1004は外部からの信号を受信し、その信号の内容をCPU1001に渡す。さらに通信部1004はCPU1001からの指示に応じて外部に信号を送信する。
HDD1005には、上記の実施例に示した入退場管理装置1と同様の機能をコンピュータに発揮させるプログラムとして、少なくとも図10の各処理をコンピュータに実行させるプログラムが記憶されている。
そして、CPU1001がこのプログラムをHDD1005から読み出して実行することで、図1に示す解析部11、追跡部12、判定部13として機能するようになる。このプログラムはCPU1001とアクセス可能なROM1002またはRAM1003に格納されていても良い。
さらにHDD1005にはCPUの管理下で図1に示すエリア情報DB14及び追跡情報DB15が記憶される。プログラム同様、これらDBはCPU1001とアクセス可能なROM1002またはRAM1003に格納されても良い。そして入力部1006はCPU1001の管理下でデータの入力を受付ける。
上記フローチャートに示した処理内容を記述したプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)などがある。
光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto − Optical disk)などがある。このプログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売されることが考えられる。
そして上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば媒体読取部1007が、上記フローチャートに示した処理内容を記述したプログラムを記録した記録媒体から、該プログラムを読み出す。CPU1001は、読み出されたプログラムをHDD1005若しくはROM1002、RAM1003に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置であるHDD1005若しくはROM1002、RAM1003からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。