JP5376503B2 - コンクリートの補修方法 - Google Patents
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Description
従来から、コンクリート片はく落防止工事では、コンクリートの素地調整を終了した後、まず、接着剤をコンクリートに塗布して、そこに補強連続繊維を貼付し、その後直ちに再度、接着剤を塗布し、その接着剤が硬化した後に、トップコートと呼ばれる塗料を塗布している。
特許文献1では、コンクリートはく落防止工事を、プレハブ化、簡略化、品質向上することを目的として、予め、保護層、補強層、付着層が一体化されたシートを接着剤でコンクリートに貼付することが提案されている。
特許文献2〜4で提案されるように、コンクリート劣化防止の従来技術として、コンクリート表面に二酸化炭素や塩素イオンの遮蔽性に優れる塗料を塗布し、さらにその塗料を保護する塗料を塗布しコンクリート表面に遮蔽物を成型する技術が開示されている。
特許文献5では、コンクリート劣化防止工事をプレハブ化、簡略化、品質向上することを目的として、フッ素フィルムに粘着剤が予め塗布されたシートをコンクリートに貼付する工法が提案されている。
塗料や接着剤の塗布はバラツキが多く発生する為、接着剤、塗料が薄くなってしまったりピンホールが発生する場合もある。このため、大気中の炭酸ガスや水蒸気、塩を容易にコンクリート中に供給してしまう恐れがある。そういった不都合を防ぐためには、塗料の厚塗りをしなくてはならず、経済性に欠ける。
(1)樹脂フィルムを有する中間層とその両面に接着樹脂を介して積層された布帛材料からなる表面層とを備えたコンクリート補修用シートを、補修すべきコンクリート面に施工用接着剤で貼付し、その後、貼付したコンクリート補修用シートのコンクリート面とは反対側の表面層に塗料を塗布する、コンクリートの補修方法。
(2)樹脂フィルムを有する中間層とその両面に接着樹脂を介して積層された布帛材料からなる表面層とを備え、樹脂フィルムの一部又は全部が炭酸ガスバリアフィルムであって、補修すべきコンクリート面への貼付のために用いられる、コンクリート補修用シート。
(3)炭酸ガスバリアフィルムの厚さが50μm以下であり、炭酸ガス透過度が250fmol/(m2・s・Pa)以下である(2)のコンクリート補修用シート。
(4)炭酸ガスバリアフィルムが、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム、ポリビニルアルコール樹脂フィルム、金属又はその酸化物が蒸着されてなる樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂コートフィルム、ポリビニルアルコール樹脂コートフィルム、ならびにメタキシレンジアミンをアミン成分とするナイロンフィルムからなる群から選ばれる1種又は2種以上である(2)または(3)のコンクリート補修用シート。
(5)貼付時に補修すべきコンクリート面に向けることを意図する側とは反対側の表面層が湿式法によるサーマルボンド不織布からなる(2)〜(4)のいずれかに記載のコンクリート補修用シート。
(6)中間層と表面層との積層ための接着樹脂が、中間層側から両側の表面層にしみ込んで硬化していて、かつ前記接着樹脂が両側の表面層の中間層側とは反対側の表面には達していない、(2)〜(5)のいずれかに記載のコンクリート補修用シート。
測定装置としてMOCON社製炭酸ガス透過度測定装置PERMATRANを使用し、測定方法としてASTM−F−2476−05「Test Method for the Determination of Carbon Dioxide Gas Transmission Rate (Co2TR) Through Barrier Materials Using An Infrared Detecto」により測定する。
以下のようにして、図1に模式的に示されるコンクリート補修用シートを製造した。
EVOH樹脂層とその両面に共押し出しされてなるナイロン6の層とからなる樹脂フィルムからなる中間層3(三菱樹脂製、スーパーニールE15、厚さ15μm)の片面側に、湿式法によるサーマルボンド不織布(大王製紙製ポリエステルペーパー、坪量23g/m2)からなる表面層2を、反対側にPETクロス(平織り250d、打ち込み本数43本×43本/inch、坪量105g/m2)からなる表面層4を、それぞれドライラミネート工法により積層した。ドライラミネート工法では、中間層3と表面層2との間には、ウレタン系2液硬化型接着剤(三井化学ウレタン製タケラックA−310を主剤、タケネートA−3を硬化剤)を固形分塗布量5g/m2で塗布し、中間層3と表面層4との間には、ウレタン系2液硬化型接着剤(三井化学ウレタン製タケラックA−310を主剤、タケネートA−3を硬化剤)を固形分塗布量12g/m2で塗布し、積層一体化させた。接着剤は両表面層2および4の布帛材料に浸透してから硬化して周囲の繊維と相俟ってFRPを形成した。しかし、接着剤は、各表面層2および4の中間層3とは反対側の表面にまでは達していなかった。
以下のようにして、図2に模式的に示されるコンクリート補修用シートを製造した。
この実施例で得られたコンクリート補修用シート10は、コンクリートはく落防止機能をあまり有さない。
EVOH樹脂(三菱樹脂製、スーパーニールE、厚さ15μm)からなる樹脂フィルム31の片面側に、湿式法によるサーマルボンド不織布(大王製紙製ポリエステルペーパー、坪量23g/m2)からなる表面層2をドライラミネート工法により積層した。このとき、ウレタン系2液硬化型接着剤(主剤:三井化学ウレタン製タケラックA−310、硬化剤:タケネートA−3)を固形分塗布量5g/m2で塗布した。次に、樹脂フィルム31にアンカー剤を塗布し、押出しラミネート工法により高密度ポリエチレン製メッシュ32(萩原工業製メルタックU5000808)を積層した。押出しラミネートにおいては、30μmの厚さで押出した低密度ポリエチレンを用いた。上記高密度ポリエチレン製メッシュ32に加えて、ポリエステル不織布(日本バイリーンOL150)からなる表面層4を押出しラミネート工法で積層した。表面層の積層においても、30μmの厚さで押出した低密度ポリエチレンを用いた。表面層2の布帛材料には接着剤が浸透してから硬化して周囲の繊維と相俟ってFRPを形成していた。表面層4の布帛材料には押出ラミネート工法で用いた低密度ポリエチレンが浸透してから硬化して周囲の繊維と相俟ってFRPを形成していた。しかし、接着剤及び低密度ポリエチレンは、各表面層2および4の中間層3とは反対側の表面にまでは達していなかった。
実施例1で作製したコンクリート補修シート1を、図3に示すように、補修すべきコンクリートに貼付した。具体的には、劣化したコンクリート7に、施工用接着剤6として、2液混合型エポキシ接着剤(大日本塗料製レジガードボンドJH)を700g/m2塗布した後に、直ちにコンクリート補修シート1を貼り付けて、その後、直ちに塗料5(大日本塗料製レジガード#200上塗り)を120g/m2塗布して補修を完了した。
上記方法により別に作成した供試体をはく落防止性能照査試験(JHS424)により評価したところ、1500N以上の押し抜き強度を発現し、耐久性能の性能照査試験(JHS425)により評価したところ、付着強度、ひび割れ抵抗性、塩化物イオン透過性全て適合した。又、コンクリート劣化因子である炭酸ガスの遮断性の指標となる中性化促進試験を実施したところ、中性化は全く進行しないことを確認した。
2 表面層
3 中間層
4 表面層
5 塗料
6 施工用接着剤
7 コンクリート
10 コンクリート補修用シート
21 FRP化していない布帛材料
22 FRP化した布帛材料
31 樹脂フィルム
32 補強用の樹脂メッシュ
41 FRP化していない布帛材料
42 FRP化した布帛材料
Claims (4)
- 炭酸ガスバリアフィルムからなる樹脂フィルムを有する中間層とその両面に接着樹脂を介して積層された布帛材料からなる表面層とを備え、前記表面層の少なくとも一層は湿式法によるサーマルボンド不織布からなるコンクリート補修用シートを、補修すべきコンクリート面に施工用接着剤で貼付し、
その後、貼付したコンクリート補修用シートのコンクリート面とは反対側の表面層に塗料を塗布する、コンクリートの補修方法であって、
上記貼付の際に、コンクリート面とは反対側の面に湿式法によるサーマルボンド不織布からなる表面層が位置するように上記コンクリート補修用シートを貼付する、
コンクリートの補修方法。 - 炭酸ガスバリアフィルムの厚さが50μm以下であり、炭酸ガス透過度が250fmol/(m2・s・Pa)以下である請求項1記載の補修方法。
- 炭酸ガスバリアフィルムが、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム、ポリビニルアルコール樹脂フィルム、金属又はその酸化物が蒸着されてなる樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂コートフィルム、ポリビニルアルコール樹脂コートフィルム、ならびにメタキシレンジアミンをアミン成分とするナイロンフィルムからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1または2記載の補修方法。
- 中間層と表面層との積層ための上記接着樹脂が、中間層側から両側の表面層にしみ込んで硬化していて、かつ前記接着樹脂が両側の表面層の中間層側とは反対側の表面には達していない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の補修方法。
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