JP5407811B2 - 斑模様入り発泡性糖衣食品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕表面に凹凸模様を有する糖衣物の凹部に、主成分として炭酸塩と酸とからなる発泡性成分及び固形脂10〜30重量%を含有する発泡性コーティング組成物がコーティングされた斑模様入り発泡性糖衣食品であって、
前記表面に凹凸模様を有する糖衣物が、糖質を主成分とする糖度65重量%〜90重量%のシロップを、食用できる固形物に霧状に噴霧し、40〜85℃の温風で乾燥させて得られるものである、班模様入り発泡性糖衣食品、
〔2〕前記糖衣物の表面の色と、前記発泡性コーティング組成物の色とが異なる前記〔1〕記載の斑模様入り発泡性糖衣食品、
〔3〕前記固形脂の融点が37℃以下である前記〔1〕又は〔2〕に記載の斑模様入り発泡性糖衣食品、
〔4〕前記発泡性コーティング組成物の水分量が1重量%未満である前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の斑模様入り発泡性糖衣食品、
〔5〕前記発泡性コーティング組成物で、表面に凹凸模様を有する糖衣物の表面の少なくとも一部がコーティングされてなる前記〔1〕〜〔4〕いずれか記載の斑模様入り発泡性糖衣食品、
〔6〕糖質を主成分とする糖度65重量%〜90重量%のシロップを、食用できる固形物に霧状に噴霧し、40〜85℃の温風で乾燥させて表面に凹凸模様を有する糖衣層を得る工程、固形脂又は炭酸塩と酸とからなる発泡性成分を含んだ固形脂を溶解後、中心層となる表面に凹凸模様を有する糖衣物に対して噴霧、冷却して油脂層を形成する工程と、前記油脂層を加温し、その表層が溶融したところへ前記発泡性成分を含む粉末をコーティングする工程を有することを特徴とする斑模様入り発泡性糖衣食品の製造方法
に関する。
本発明で用いる表面に凹凸模様を有する糖衣物は、糖衣層の量にもよるが、表面にある凸部の高さが通常0.5mm〜数mm程度の大きさで、先細の形状を有しており、一個一個肉眼で十分に確認できる程度に大きいものである。
前記糖衣層中における糖質の含有量としては、75重量%以上が好ましい。
また、糖衣層を形成する糖質を主成分とする水溶液(一般的にシロップという)には、食感を阻害しない限りで結合剤を使用することもできる。結合剤としては、アラビアガム、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、結晶セルロース、デキストリン、澱粉、ゼラチン、キサンタンガム等が例示される。
また、常法に従って表面をシェラック等の光沢剤を用いて艶だしを行ってもよい。
本発明で用いる発泡性コーティング組成物は、主成分として炭酸塩と酸とからなる発泡性成分、及び固形脂10〜30重量%を含有する。
また、前記固形脂の融点は、特に限定されるものではないが、優れた発泡感を得る観点から、好ましくは59℃以下、より好ましくは40℃以下であり、油脂の口残りも少なくなり食感に優れる観点から、37℃以下がさらに好ましい。また、前記固形脂の融点としては、さらに耐久性を保持する観点から、30〜37℃が最も好ましい。
粉末状である場合、炭酸塩としては市販品と同程度の平均粒径のものが使用でき、その平均粒径は通常150〜250μm程度であるが、粉砕等によりさらに微粒化してもよい。また、酸としても炭酸塩と同程度の平均粒径のものであればよい。
また、炭酸水素ナトリウム等の水に対する溶解度が低い炭酸塩を用いる場合、口中での溶け残りを抑える観点及び併用する酸が有する酸味を発現する観点から、酸の混合比率は、発泡に必要な反応量に対して10〜15モル%以上高く設定することが好ましい。
前記任意成分が粉末状のものである場合、前記発泡性成分と混合して、発泡性粉末を調製して用いてもよい。
また、本発明の発泡性コーティング組成物は、芯材である凹凸模様を有する糖衣物の表面のコーティングに使用されるが、コーティング方法に準じて各成分を別々に糖衣物に接触させ、最終的にコーティング組成物の状態としてもよい。例えば、中心層となる糖衣物に対し、固形脂又は炭酸塩と酸とからなる発泡性成分を含んだ固形脂を溶解後、噴霧、冷却して油脂層を形成し、次いで、前記油脂層を加温し、その表層が溶融したところへ発泡性成分を含む発泡性粉末をコーティングすることで発泡性コーティング組成物を食品表面に形成する方法が挙げられる。また、前記コーティング操作は複数繰り返してもよい。
また、目的とする味や食感等に適宜設定することができるが、発泡感の持続性の点から、発泡性コーティング組成物と芯材の総重量あたりの発泡性コーティング組成物の重量の割合(コーティング率)が5%以上あることが好ましく、50%以下が好ましい。
本発明の斑模様入り発泡性糖衣食品は、前記発泡性コーティング組成物で前記表面に凹凸模様を有する糖衣物の表面の少なくとも一部がコーティングされたものである。
本発明では、前記糖衣物の表面にある凹凸模様上に前記発泡性コーティング組成物がコーティングされた場合に、凹凸模様の立体的な高さの違いにより、発泡性コーティング組成物の厚みが変化することで、凹部付近のより厚くコーティングされている部分と、凸部付近のより薄くコーティングされている部分との違い、また、発泡性コーティング組成物の付着の程度の違いにより、斑模様状の外観を呈するようになる。したがって、本発明には、斑模様状の外観を呈しないまで、発泡性コーティング組成物が均一に厚くコーティングされた発泡性糖衣食品は含まれない。
まず固形脂を溶解させる。また、溶解した固形脂には炭酸塩と酸とからなる発泡性成分を分散させてもよい。このように発泡性成分を分散させた脂質は、冷却して固化しておき、発泡性食品の製造時に再度溶解させてもよい。固形脂の溶解温度としては、その融点以上であれば特に限定しないが、熱分解を起こし易い炭酸塩(例えば、炭酸水素ナトリウム)を用いる場合は、50℃以下で溶解させるのが好ましい。
なお、前記発泡性成分及び必要であれば他の粉体を含む発泡性粉末を、前記溶解した固形脂に混合する場合、発泡性粉末の比率は、取り扱い易い粘度に調整する観点から、固形脂100重量%に対して、65重量%以下が好ましく、50重量%以下とすることがより好ましい。
攪拌装置の大きさ、回転速度等については、芯材の種類、大きさに基づいて適宜決定すればよい。また、芯材と溶解した固形脂等とを接触させる際の温度としては、油脂に流動性があり、かつ固化しない程度の温度であればよく、例えば、油脂の融点以上50℃以下が好ましい。この操作により、芯材を中心層とし、その表面上に溶解した油脂の層が形成される。なお、回転速度によっては、2個以上の芯材を中心層とし、その表面上に溶解した油脂の層が形成される場合もあるが、本発明ではこのような態様も含まれる。
冷却方法としては、スポットクーラー等を用いて前記攪拌装置内で行ってもよいし、別の冷却装置内に前記芯材を移動して冷却してもよい。冷却温度としては、油脂が固化し得る温度であればよいが、攪拌装置又は冷却装置内での結露等を抑える観点から、穏やかな冷却が行える温度であることが好ましく、20℃前後までがより好ましい。この操作により、芯材表面上に油脂層が形成される。
加温にはヒーターを用いてもよい。また、加温温度としては、油脂層の表面が溶ける程度であればよいが、操作性がよいという観点から、40℃程度が好ましい。
また、発泡性粉末を接触させる際には、前記攪拌装置内で芯材を攪拌しながら行うことで、発泡性粉末を均一にいきわたらせて芯材表面にコーティングができる。
以上の工程により、発泡性コーティング組成物で表面の少なくとも一部がコーティングされて、発泡層が形成された斑模様入り発泡性糖衣食品が得られる。
見た目に美しく、発泡感が持続し、食感、耐久性の面も優れたソーダ味のキャンディの例である。
まず、砂糖60部、酵素糖化水飴38部を水に溶解し、真空釜にて130℃で炊き上げた。クエン酸2部とソーダ香料、青色着色料を少量加えて混合し、単重2.25gの球状に成型して青色のキャンディを得た。
芯材である表面に凹凸模様を有する糖衣キャンディ70部をオニオン型コーティングパンで回転させながら、芯材の表面に溶解した油脂3部を掛け、均一に行き渡らせた後、25℃に設定したスポットクーラーにて糖衣パン内を冷却し、油脂を固化させた。次いで、40℃に設定したヒーターにてコーティングパン内を温め、油脂の表面が溶解してきたところで、発泡性粉末4部をかけて均一に行き渡らせた。温度をかけた状態でコーティングパンを回転させ続けると油脂が表面に浮き出てくるため、同様に発泡性粉末4部を2回(計8部)投入した。油脂を添加するところから前記コーティング工程をもう一度行ない、発泡性粉末が凹部をコーティングした、糖衣キャンディに由来する青色と、発泡性粉末及び油脂に由来する白色との斑模様状の外観を有するソーダ味のキャンディを得た。最終的な組成は表1に示す(以下の実施例、比較例も同様)。
実施例1において、芯材であるキャンディ、糖衣工程、及び発泡性粉末までは同様にして製造し、次いで、50℃の湯煎にて溶解したメラノNEW−SS7(不二製油製)60部に、前記発泡性粉末40部を分散させた。
得られたキャンディは、実施例1と同様の見た目の美しさ、発泡感、持続性、及び耐久性をもつ発泡性食品であった。また、油脂をコーティングした後、発泡性粉末を添加している実施例1と比較して、実施例2では、予め発泡性粉末を分散させた油脂をコーティングし、残りの発泡性粉末を添加しているため、後から添加する発泡性粉末量が減ることで、短時間でコーティングすることもできた。また、食感についても実施例1と同様に良好なものであった。
見た目に美しく、噛んでも舐めても食べることができ、発泡感が持続し、食感、耐久性の面も優れたコーラ味のグミの例である。
まず、次のようにしてグミを用意した。砂糖38部、水飴46部、ゼラチン11部、アラビアガム4.5部を加熱溶解後、減圧して濃縮した。酸味料0.5部、コーラ香料少量を添加して均一にした。充填機で一定量をスターチモールドに充填して乾燥後、デパウダー、オイリングし、水分値8%の粒状グミを得た。
次いで、実施例1と同様の工程、表1実施例3、4の配合にて粒状グミの糖衣、発泡性コーティングを行い、コーラ味のグミを得た。実施例3、4で得られたコーティンググミは見た目、発泡感、その持続性ともよく、耐久性にも優れた斑模様入り発泡性糖衣食品であった。また、食感についても実施例1と同様に良好なものであった。
発泡性粉末として表1に記載の成分を用いた以外は、実施例1と同様にして斑模様入り発泡性キャンディを得た。得られたキャンディは、実施例1と同様の見た目、発泡感、持続性、及び耐久性をもつ発泡性食品であった。
まず、次のようにして打錠物を作製した。砂糖80部、酸味料9部、結晶セルロース6部、粉末レモン果汁1部を粉体混合し、流動層式造粒機を使用して造粒品を調製した。さらに、前記のように調製した造粒品にショ糖脂肪酸エステル3部、香料1部を混合し、打錠機で直径6mm、厚さ5mmで、一粒当りの重量が0.2gの円盤状に圧縮成型した。この打錠物の水分含量は0.8%であった。実施例1と同様の工程、表1に記載の配合にて糖衣、発泡性コーティングを行い、発泡感のあるレモン味の打錠物を得た。得られたコーティング打錠物は見た目、発泡感、その持続性ともよく、耐久性にも優れた斑模様入り発泡性糖衣食品であった。また、食感についても実施例1と同様に良好なものであった。
実施例1において油脂の種類、融点を34℃から26℃、40℃、又は59℃に変更し、それ以外は実施例1と同様にして斑模様入り発泡性コーティングキャンディを製造した。実施例7で得られたキャンディは見た目、発泡感、その持続性ともよかったが、実施例1のキャンディと比較するとコーティング層が柔らかく、強く押すと変形する等取り扱いに注意を要するキャンディであった。また、実施例8、9で得られたキャンディに関しては見た目、発泡感の持続性、耐久面に優れていたが、実施例1のキャンディと比較すると若干発泡感が弱く感じられた。また、食感について、いずれも実施例1と同様に良好なものであった。
実施例1において油脂の種類、融点を34℃から37℃に変更し、それ以外は実施例1と同様にして斑模様入り発泡性コーティングキャンディを製造した。得られたキャンディは見た目に美しく、発泡感が持続し、舐め心地もよく、かつ40℃の保温庫内に3日間放置しても油染み、変形もなく耐久性にも優れたキャンディであった。また、食感についても実施例1と同様に良好なものであった。
実施例1において、芯材である凹凸を有する糖衣キャンディまでは同様にして製造し、その後油脂によるコーティングは行なわず、キャンディに発泡性粉末を塗布した。得られたキャンディは、激しい発泡感を有するが、一瞬(5秒程度)の発泡感しかなく持続性は全くないキャンディであった。
実施例1において、実施例1と同様の工程、表2に示す比較例2〜4の配合にてコーティングを行い、斑模様入りコーティングキャンディを得た。
比較例2にて得られたキャンディは見た目、発泡感、その持続性については問題ないが、コーティング層が剥離しやすい等耐久面に問題があった。また、比較例3にて得られたキャンディは見た目、発泡感、その持続性については問題ないが、40℃の保温庫内に放置すると油染みや変形が起こる等耐久性に問題があった。比較例4にて得られたキャンディは見た目はよいが、発泡感がほとんど得られなかった。
なお、表1、2中の本発明でいう糖度、糖衣率、発泡性コーティング率は下記計算式より算出された値をいう。
糖度(%)=糖質重量/シロップ重量×100
糖衣率(%)=
(凹凸模様を有する糖衣芯材100粒重量−センター核となる可食芯材100粒重量)/(凹凸模様を有する糖衣芯材100粒重量)×100
発泡性コーティング率(%)=
(発泡性コーティング製品100粒重量−凹凸模様を有する糖衣芯材100粒重量)/(発泡性コーティング製品100粒重量)×100
また、表中の評価基準は、以下のとおりである。
見た目 ◎:斑模様が鮮明 ○:斑模様が不鮮明 ×:斑模様なし
発泡性 ◎:激しく発泡 ○:穏やかに発泡 ×:発泡せず
持続性 ◎:45秒以上 ○:15秒以上45秒未満 ×:15秒以下
耐久性 ◎:油染み、変形なし ○:油染み、変形ないが力を加えると変形する
×:油染み、変形あり
尚、耐久性に関しては40℃の保温庫にて3日間放置後の結果である。
実施例1において、芯材である凹凸を有する糖衣キャンディのかわりに、平滑な表面を有する糖衣キャンディを用いた以外は実施例1と同様にして、発泡性コーティングキャンディを製造した。得られた発泡性コーティングキャンディの表面は単色であり、インパクトのない外観を有していた。
2 発泡性コーティング組成物がコーティングされている部分
3 糖衣物に由来する部分
Claims (6)
- 表面に凹凸模様を有する糖衣物の凹部に、主成分として炭酸塩と酸とからなる発泡性成分及び固形脂10〜30重量%を含有する発泡性コーティング組成物がコーティングされた斑模様入り発泡性糖衣食品であって、
前記表面に凹凸模様を有する糖衣物が、糖質を主成分とする糖度65重量%〜90重量%のシロップを、食用できる固形物に霧状に噴霧し、40〜85℃の温風で乾燥させて得られるものである、班模様入り発泡性糖衣食品。
- 前記糖衣物の表面の色と、前記発泡性コーティング組成物の色とが異なる請求項1記載の斑模様入り発泡性糖衣食品。
- 前記固形脂の融点が37℃以下である請求項1又は2に記載の斑模様入り発泡性糖衣食品。
- 前記発泡性コーティング組成物の水分量が1重量%未満である請求項1〜3いずれか記載の斑模様入り発泡性糖衣食品。
- 前記発泡性コーティング組成物で、表面に凹凸模様を有する糖衣物の表面の少なくとも一部がコーティングされてなる請求項1〜4いずれか記載の斑模様入り発泡性糖衣食品。
- 糖質を主成分とする糖度65重量%〜90重量%のシロップを、食用できる固形物に霧状に噴霧し、40〜85℃の温風で乾燥させて表面に凹凸模様を有する糖衣層を得る工程、固形脂又は炭酸塩と酸とからなる発泡性成分を含んだ固形脂を溶解後、中心層となる前記表面に凹凸模様を有する糖衣物に対して噴霧、冷却して油脂層を形成する工程と、前記油脂層を加温し、その表層が溶融したところへ前記発泡性成分を含む粉末をコーティングする工程を有することを特徴とする斑模様入り発泡性糖衣食品の製造方法。
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