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JP5413453B2 - 無線通信方法、移動局、基地局、無線通信システム - Google Patents
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無線通信方法、移動局、基地局、無線通信システム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信におけるデータ伝送技術に関する。
無線通信システムでは、有限の周波数帯域を効率良く使用する。効率的な周波数帯域の使用形態として、いわゆる3セル繰返し方式が知られている。3セル繰返し方式では、システムに割り当てられた周波数帯域を3つのサブ帯域に分割し、各セルで使用するサブ帯域が隣接するセルで使用するサブ帯域と同一とならないようにして、各セルにサブ帯域が割り当てられる。そのため、3セル繰返し方式では、同一のサブ帯域を使用するセル同士が離隔され、同一のサブ帯域における干渉が抑制される。
また、無線通信システムの移動局において、同一の周波数を使用する他の移動局の通信信号を干渉として受けながらも、信号処理によってその干渉を除去又は抑圧する干渉キャンセル機能を備えたものが知られている。たとえば、非特許文献1によれば、アンテナの指向性を利用した干渉キャンセル技術について開示され、これにより伝送誤り率が大きく改善できることが示されている。また、非特許文献2によれば、単一のアンテナからの受信信号を処理する干渉キャンセル技術について言及されている。
非特許文献1は、送信信号中にゼロの信号成分(ヌル信号)を含むことにより、比較的簡単な回路で干渉キャンセル機能が実現できることも示している。これは、ヌル信号の周波数、又は期間において干渉信号の検出が容易になるためである。この考え方は単一のアンテナからの受信信号を処理する干渉キャンセル技術においても同様である。直交周波数分割多重(以下、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing))信号の場合、ヌル信号に対応するサブキャリアはヌルサブキャリアと称しており、このヌルサブキャリアでは信号が送信されない。
S.Hara, S.Hane and Y.Jia, "A simple -steering adaptive array antennain OFDM-based WPAN/WLAN," VTC-03 Spring, April 2003. Jeffrey G. Andrews Interference cancellation for cellular systems: Acontemporary overview, IEEE Wireless Communications, vol. 12, no. 2, Apr 2005,pp. 19 – 29
ところで、上述した干渉キャンセル機能において、送信信号がヌル信号を含むことは、データ伝送効率が低下することを意味する。例えば、48サブキャリアでデータを送信するOFDM方式の無線通信において、単一のヌルサブキャリアを常時設けたとすれば、ヌルサブキャリアは実質的なデータ伝送に寄与しないため、約2%程度データ伝送効率が低下することになる。すなわち、干渉キャンセル機能の実行とデータ伝送効率とは相反する関係となっている。
よって、発明の1つの側面では、移動局等の通信装置と、他の通信装置との間の無線通信において、デ−タ伝送効率の低下を抑制するようにすることを目的とする。
第1の観点では、第1通信装置と、受信信号の干渉成分を抑圧する干渉キャンセル機能を備えた第2通信装置との間の無線通信方法が提供される。この無線通信方法は、第2通信装置が、干渉を受けているか否か判断するステップと、第2通信装置が、干渉を受けていると判断したときに、ヌル信号の割当てを要求する第1通知信号を第1通信装置へ送信するステップと、第1通信装置が、前記第1通知信号に応じて、所定の送信周波数帯において、又は所定の送信期間、ヌル信号を割り当てるステップと、第2通信装置が、前記所定の送信周波数帯、又は所定の送信期間に割り当てられたヌル信号に応じて干渉キャンセル機能を実行するステップと、を備える。
また、他の観点では、上記無線通信方法と同様の処理を行う、基地局と移動局を含む無線通信システムが提供される。
移動局等の通信装置と、他の通信装置との間の無線通信において、デ−タ伝送効率の低下が抑制される。
第1実施形態の無線通信システムを示す図。 ヌルサブキャリアの割り当てを示す図。 第1実施形態の無線通信システムにおいて基地局(BS)と移動局(MS)間の無線通信方法のフロー図。 第2実施形態における基地局(BS)の内部構成の要部を示すブロック図。 第2実施形態における移動局(MS)の内部構成の要部を示すブロック図。 第3実施形態における基地局(BS)の内部構成の要部を示すブロック図。 第3実施形態における移動局(MS)の内部構成の要部を示すブロック図。
符号の説明
・基地局(BS)
11,70…制御部、12…チャネルコーディング部、13…変調部、14…サブキャリアマッピング部、15…IFFT部、16,73…送信機、17,74…受信機、18…FFT部、19…復調部、20…チャネルデコード部、21…信号分離部、71…乗算器、72…拡散処理部、75…逆拡散処理部
・移動局(MS)
51,80…制御部、52…信号生成部、53…チャネルコーディング部、54…変調部、55…サブキャリアマッピング部、56…IFFT部、57,82…送信機、58a,58b…アンテナ、59a,59b,83a,83b…受信機、60a,60b…FFT部、61,85…ウェイト制御部、62,86…乗算器、63,87…減算器、64…復調部、65…チャネルデコード部、66…信号分離部、67,90…RSSI測定部、68,91…CINR測定部、81…拡散処理部、84a,84b…信号抽出部、88…逆拡散処理部、89…タイミング検出部
(1)第1実施形態
(1−1)無線通信システム
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の無線通信システムの一実施形態を示す図である。図1は、いわゆる3セル繰返し方式が適用される無線通信システムを例示している。すなわち、この無線通信システムでは、システムに割り当てられた周波数帯域を3のサブ帯域F1,F2,F3に分割し、各セルで使用するサブ帯域が隣接するセルで使用するサブ帯域と同一とならないようにして、各セルにサブ帯域が割り当てられる。なお、セルは、実施形態の基地局のアンテナがカバーする通信サービスエリアである。
例えば、図1において、基地局20−1,20−2にそれぞれ対応するセルC−1,C−2ではサブ帯域F1が使用されるが、基地局20−1,20−2に隣接するセルでは、サブ帯域F2又はF3が使用される。これにより、サブ帯域F1を使用するセル同士が離隔されるため、セルC−1,C−2内にそれぞれ存在する移動局10−1,10−2では、共通のサブ帯域F1による干渉の強さの上限値が抑制される。
なお、図1に示す無線通信システムにおいて、例えば移動局10−1,10−2において生ずる干渉の強さは、移動局の位置、基地局と移動局間の伝播環境によって変動する。例えば、移動局10−1が基地局20−1に近い場合には、基地局20−1から移動局10−1に対する送信電力を低下させることができ、移動局10−2が受ける干渉の強さは比較的小さい。また、基地局20−1と移動局10−2の間の伝播環境が良好である場合には、移動局10−2が受ける干渉の強さは大きくなる傾向にある。
この無線通信システムにおいて、移動局(第2通信装置)は、干渉を除去又は抑圧するための干渉キャンセル機能(干渉キャンセラ)を備えている。干渉キャンセル機能としては、例えば非特許文献1,2に開示されたような技術を適用することができる。すなわち、そのような干渉キャンセル機能では、基地局(第1通信装置)から移動局(第2通信装置)への送信信号に対して、ヌル信号を所定の送信周波数帯において、又は所定の送信期間に割り当てる。例えば送信信号がOFDM信号である場合には、図2に示すように、送信信号にヌル信号を割り当てることは、ヌル信号に対応するヌルサブキャリアでは信号が送信されないことを意味する。そして、干渉キャンセル機能を備えた移動局において、ヌル信号が割り当てられた送信周波数帯、又は送信期間における受信信号が主として干渉成分であるという前提の下で、その干渉成分の除去又は抑圧が行われる。
この無線通信システムにおいて、基地局は、常にヌル信号を送信信号に常時割り当てるのではなく、移動局から、移動局が干渉を受けていることを通知する第1通知信号を受信した場合、送信信号に対してヌル信号の割り当てを行う。すなわち、この無線通信システムでは、実質的なデータ伝送に寄与しないヌル信号の割り当てを、移動局で真にヌル信号を必要とするとき、つまり移動局が干渉を受けているときに行うことで、データ伝送効率を高くすることを意図している。なお、移動局が干渉を受けていない場合には、送信信号に対してヌル信号の割当てを行わないことが望ましい。
移動局が干渉を受けているか否か判断する方法は、例えば、受信信号強度としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)と、信号対干渉雑音比(電力比)としてのCINR(Carrier-to-Interference-plus-Noise
Ratio)とに基づいて行うことができる。すなわち、この場合、RSSI(Received Signal Strength Indicator)が所定の第1閾値よりも大きく、かつ、CINR(Carrier-to-Interference-plus-Noise
Ratio)が所定の第2閾値よりも小さいことを条件として、移動局は、干渉を受けていると判断する。第1閾値及び第2閾値は適宜設定しうる。CINRのみならずRSSIも用いて上記判断を行うことで、CINRが小さい原因が、受信信号について干渉が支配的であることによるものなのか、雑音が支配的であることによるものなのか、判別することができる。CINRが第2閾値よりも小さくても、RSSIが第1閾値以下である場合には、雑音が支配的であると考えられるため、この場合には干渉を受けていると判断しない。
なお、信号対干渉雑音比として、CINRの代わりに、CIR(Carrier-to-Interference Ratio)、SIR(Signal-to-Interference Ratio)に基づいて、上記判断を行ってもよい。
(1−2)無線通信方法
本実施形態の無線通信システムにおける無線通信方法について、図3を参照して説明する。図3は、基地局(BS)と移動局(MS)間の無線通信方法のフロー図である。
図3において先ず、基地局から移動局に対して、例えばパイロット信号、プリアンブル信号等の基準信号が送信される(ステップS10)。この基準信号は、基地局及び移動局の双方で既知の信号である。移動局は、この基準信号に基づいてRSSI及びCINRを測定する(ステップS12、S14)。そして、移動局は、測定されたRSSIが所定の第1閾値よりも大きく、かつ、測定されたCINRが所定の第2閾値よりも小さいことを条件として、干渉を受けていると判断する(ステップS16のYES)。
ステップS16で干渉を受けていないと判断したときには何もしないが、干渉を受けていると判断したときには、基地局に対して第1通知信号を送信する(ステップS18)。この第1通知信号は、例えば上りの制御信号内に割り当てられて送信される。
基地局では、第1通知信号を受けて、ヌル信号を所定の送信周波数帯において、又は所定の送信期間に割り当てる(ステップS20)。ヌル信号の割り当て方法は、本実施形態の無線通信システムに適用される無線通信方式に従う。例えばOFDMが適用される場合には、ヌル信号に対応するヌルサブキャリアが設定される。そして、ステップS22では、ヌル信号が割り当てられた送信信号が移動局へ送信される。最後に、移動局では、ヌル信号が割り当てられた送信信号に基づいて干渉キャンセル機能を実行する(ステップS24)。
図3に例示した無線通信方法に関連して、基地局(第1通信装置)と、受信信号の干渉成分を抑圧する干渉キャンセル機能を備えた移動局(第2通信装置)との間の無線通信方法が開示される。
この無線通信方法は、基地局(第1通信装置)と、受信信号の干渉成分を抑圧する干渉キャンセル機能を備えた移動局(第2通信装置)との間の無線通信方法であって、移動局が、干渉を受けているか否か判定するステップと、移動局が、干渉を受けていると判断したときに、第1通知信号を基地局へ送信するステップと、基地局が、第1通知信号に応じて、所定の送信周波数帯において、又は所定の送信期間、ヌル信号を割り当てるステップと、移動局が、ヌル信号の割り当てに応じて干渉キャンセル機能を実行するステップ、を備える。
以上説明したように、本実施形態の無線通信システム及び無線通信方法によれば、移動局は、干渉を受けていると判断した場合に、基地局からヌル信号が割り当てられた送信信号を受信して干渉キャンセル機能を実行する。そのため、基地局では、移動局における干渉の程度が低い場合にまで送信信号にヌル信号を割り当てる必要がない。すなわち、基地局は、移動局において干渉が生じていると判断した場合に、ヌル信号の割当てを行ってヌル信号が割当てられた送信信号の送信を開始する。よって、常時ヌル信号を割り当てる場合と比較して、特に基地局からの下りのデータ伝送効率が向上する。
(2)第2実施形態
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
この実施形態では、第1の実施形態で説明した無線通信方法を、OFDM通信方式をとる無線通信システムに適用した場合について説明する。
この無線通信システムの基地局及び移動局の構成について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、基地局(BS)の内部構成の要部を示すブロック図である。図5は、移動局(MS)の内部構成の要部を示すブロック図である。OFDM通信方式では、所定の送信周波数帯(ヌルサブキャリア)でヌル信号が割り当てられる。
(2−1)基地局の構成
図4に示すように、基地局(BS)は、制御部11、チャネルコーディング部12、変調部13、サブキャリアマッピング部14、IFFT部15、送信機(Tx)16、受信機(Rx)17、FFT部18、復調部19、チャネルデコード部20、信号分離部21、を備える。
チャネルコーディング部12は、移動局との間で既知のパイロット信号(基準信号)と、ユーザデータと、制御信号とを多重するとともに、誤り訂正符号化、インタリーブ処理等を行う。
変調部13は、チャネルコーディング部12で符号化されたデータのビット繰り返し処理、パイロット信号及びプリアンブル信号の挿入処理を行うとともに、所定の変調処理を行う。例えば、ユーザデータに対する変調は、所定の変調多値数の変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM変調)を用いて行われ、高品質伝送を必要とする制御情報に対する変調は、BPSK変調或いはQPSK変調であって、かつ低い符号化率を用いて行われる。
サブキャリアマッピング部14は、制御部11による指令の下、変調されたパイロット信号、ユーザデータ及び制御信号を、周波数方向(各サブキャリア)、及び時間方向(各OFDMシンボル)の2次元の通信リソースに割り当てる。このとき、サブキャリアマッピング部14は、制御部11からの指令に応じて、所定のサブキャリアをヌルサブキャリアとする。すなわち、サブキャリアマッピング部14は、制御部11からの指令によりヌルサブキャリアを設定するときには、ヌルサブキャリア以外のサブキャリアを対象に、パイロット信号、ユーザデータ及び制御信号を割り当て、ヌルサブキャリアを設定しないときには、すべてのサブキャリアを対象に、パイロット信号、ユーザデータ及び制御信号を割り当てる。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部15は、サブキャリアマッピング部14のサブキャリアごとの出力を逆高速フーリエ変換して時間軸波形に変換し、送信機16に出力する。
送信機16は、D/A(Digital to Analog)変換器、ローカル周波数発信器、ミキサ、パワーアンプ、フィルタ等を備え、IFFT部15からの送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等した後に、アンテナから空間へ放射する。
受信機17は、帯域制限フィルタ、ローノイズアンプ(LNA: Low Noise Amplifier)、ローカル周波数発信器、直交復調器、AGC(Automatic Gain Control)アンプ、A/D(Analog to Digital)変換器などを含み、受信したRF信号をデジタルベースバンド信号に変換する。FFT部18は、入力したデジタルデータをサンプリングしてFFT処理を行う。これにより、各サブキャリアの符号化シンボル列が得られる。
復調部19は、復調処理を行って符号化シンボル列を生成する。チャネルデコード部20は、符号化シンボル列に対して、移動局で施された誤り訂正符号化処理に対応した復号化処理、デインタリーブ処理等を行い、受信データ列を抽出する。信号分離部21は、チャネルデコード部20からの受信データ列から制御信号を抽出し、制御部11へ出力する。
制御部11は、信号分離部21からの制御信号に基づいて、基地局内の送信動作を制御する。例えば、制御部11は、制御信号に含まれる、基地局から移動局への下りリンクについてのCINR報告に応じて、伝送効率が最適となるように、複数の変調符号化方式の中のいずれかを選択する。そして、制御部11は、選択した変調符号化方式で移動局への通信が行われるように、変調部13を制御する。
制御部11は、信号分離部21からの制御信号に第1通知信号(移動局が干渉を受けていることを通知する信号)が含まれている場合、ヌルサブキャリアを設定するようにサブキャリアマッピング部14を制御する。
(2−2)移動局の構成
図5に示すように、移動局(MS)は、制御部51、信号生成部52、チャネルコーディング部53、変調部54、サブキャリアマッピング部55、IFFT部56、送信機(Tx)57、アンテナ58a,58b、受信機(Rx)59a,59b、FFT部60a,60b、ウェイト制御部(W/C:Weight Controller)61、乗算器62、減算器63、復調部64、チャネルデコード部65、信号分離部66、RSSI測定部67(第1測定部)、CINR測定部68(第2測定部)、を備える。この移動局では、2個のアンテナ58a,58bのうちアンテナ58aのみが例えば適応アレーアンテナで構成され、希望波(希望RF信号)に対する指向性のビームを形成する。
チャネルコーディング部53は、基地局との間で既知のパイロット信号(基準信号)と、ユーザデータと、信号生成部52からの制御信号とを多重するとともに、誤り訂正符号化、インタリーブ処理等を行う。
変調部54は、チャネルコーディング部53で符号化されたデータのビット繰り返し処理、パイロット信号及びプリアンブル信号の挿入処理を行うとともに、所定の変調処理を行う。例えば、ユーザデータに対する変調は、所定の変調多値数の変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM変調)を用いて行われ、高品質伝送を必要とする制御情報に対する変調は、BPSK変調或いはQPSK変調であって、かつ低い符号化率を用いて行われる。
サブキャリアマッピング部55は、制御部51による指令の下、変調されたパイロット信号、ユーザデータ及び制御信号を、周波数方向(各サブキャリア)、及び時間方向(各OFDMシンボル)の2次元の通信リソースに割り当てる。
IFFT部56は、サブキャリアマッピング部55のサブキャリアごとの出力を逆高速フーリエ変換して時間軸波形に変換し、送信機57に出力する。
送信機57は、D/A変換器、ローカル周波数発信器、ミキサ、パワーアンプ、フィルタ等を備え、IFFT部56からの送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等した後に、アンテナから空間へ放射する。
受信機59a,59bの各々は、帯域制限フィルタ、ローノイズアンプ、ローカル周波数発信器、直交復調器、AGCアンプ、A/D変換器などを含み、アンテナ58a,58bで受信したRF信号をデジタルベースバンド信号に変換する。
FFT部60a,60bの各々は、入力したデジタルデータをサンプリングしてFFT処理を行う。これにより、各サブキャリアの符号化シンボル列が得られる。
ウェイト制御部61、乗算器62及び減算器63は、干渉キャンセラ(干渉キャンセル機能)を構成しており、受信機59aにおける受信信号から干渉成分を除去又は抑圧する。なお、干渉キャンセラは、常時動作させる必要はなく、基地局からの送信信号にヌルサブキャリアが割り当てられている場合に限り動作させるようにすればよい。
この干渉キャンセラは、伝搬路における遅延多重波の遅延時間差が、OFDMのサブキャリア間隔の逆数に比して十分に小さい場合、すなわち、信号の伝搬特性がサブキャリアごとに大きく変化しない場合を前提としている。このような場合には、アンテナ58aで受信される干渉波と、アンテナ58bで受信される干渉波は、サブキャリアによらず常に一定の割合であると想定することができる。
ここで、アンテナ58aの受信信号のうちヌルサブキャリアの信号成分(干渉成分)をS1、アンテナ58bの受信信号のうちヌルサブキャリアの信号成分(干渉成分)をS2とする。S1とS2の比S1/S2がウェイト(重み)として、ウェイト制御部61で算出される。ここでは、このウェイトがすべてのサブキャリアで一定であることが想定される。
そして、すべてのサブキャリアの各々の受信信号に対して以下の処理を行う。すなわち、乗算器62は、アンテナ58b及び受信機59bからの干渉波による受信信号に対して、ウェイト制御部61の出力(ウェイト)を乗算する。これにより、アンテナ58a及び受信機59aからの受信信号の内の干渉波による成分(干渉成分)が得られる。この干渉成分は、減算器63において受信機59aからの受信信号から減算され、その結果、希望波の受信信号から干渉成分が除去又は抑圧された、サブキャリアごとの信号が得られる。
なお、図5に示す干渉キャンセラは、一例に過ぎず、本実施形態においていかなる干渉キャンセラを適用することが可能である。
復調部64は、減算器63の出力に対して復調処理を行い、符号化シンボル列を生成する。チャネルデコード部65は、符号化シンボル列に対して、基地局で施された誤り訂正符号化処理に対応した復号化処理、デインタリーブ処理等を行い、受信データ列を抽出する。信号分離部66は、チャネルデコード部65からの受信データ列からパイロット信号を抽出し、CINR測定部68へ出力する。
RSSI測定部67は、アンテナ58aの受信信号の入力端に設けられる方向性結合器(図示せず)からの信号に基づいて、受信信号強度としてのRSSIを測定する。CINR測定部68は、信号分離部66から得られたパイロット信号に基づいて、サブキャリアごとのCINRを測定する。RSSI測定部67及びCINR測定部68の測定結果は、制御部51へ出力される。
制御部51は、RSSI測定部67及びCINR測定部68の測定結果(RSSI、CINR)に基づいて、移動局内の送信動作を制御する。すなわち、制御部51は、RSSIが所定の第1閾値よりも大きく、かつ、CINRが所定の第2閾値よりも小さいことを条件として、干渉を受けていると判断する。そして、制御部51は、干渉を受けていると判断したときには、基地局に対する制御信号に、干渉を受けていることを通知する第1通知信号が含まれるように、信号生成部52を制御する。
さらに制御部51は、この第1通知信号に応じて受信信号にヌルサブキャリアが設定されている場合には、干渉キャンセラを動作させる。なお、この無線通信システムでは、基地局からの制御情報には、送信信号にヌルサブキャリアが設定されているか否かについての情報を含ませるようにしてもよく、制御部51は、この情報の受信をトリガとして干渉キャンセラの動作を開始させることができる。
以上説明したように、OFDM通信方式をとる無線通信システムでは、移動局が干渉を受けていると判断すると、基地局に対して干渉を受けていることを通知する第1通知信号が送信される。そして、基地局では、第1通知信号を受信した場合に、ヌルサブキャリアを設定する。すなわち、本実施形態の基地局では、所定の送信周波数帯においてヌル信号が割り当てられる。好ましくは、基地局では、第1通知信号を受信した場合にのみ、ヌルサブキャリアを設定する。
(3)第3実施形態
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
この実施形態では、第1の実施形態で説明した無線通信方法を、符号分割多重(以下、CDM:Code Division Multiplexing)通信方式をとる無線通信システムに適用した場合について説明する。
この無線通信システムの基地局及び移動局の構成について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、基地局(BS)の内部構成の要部を示すブロック図である。図7は、移動局(MS)の内部構成の要部を示すブロック図である。CDM通信方式では、所定の送信期間でヌル信号(ゼロ信号)が割り当てられる。なお、以下の説明において、第2実施形態の構成要素と同一のものについては、図4及び図5を適宜参照する。
(3−1)基地局の構成
図6に示すように、基地局(BS)は、制御部70、乗算器71、拡散処理部72、送信機(Tx)73、受信機(Rx)74、逆拡散処理部75、を備える。図6において、送信機73及び受信機74は、図4に示した送信機16及び受信機17と同一の構成をとることができる。
逆拡散処理部75は、受信機74からの受信信号(スペクトル拡散されたデジタルベースバンド信号)に対して、基地局で生成される制御信号に応じた逆拡散コードを用いて、制御信号を抽出する。この制御信号は制御部70へ出力される。
制御部70は、逆拡散処理部75からの制御信号に基づいて、基地局内の送信動作を制御する。制御部70は、逆拡散処理部75からの制御信号に第1通知信号(移動局が干渉を受けていることを通知する信号)が含まれている場合、所定の送信期間の間、ゼロ信号(ヌル信号)を乗算器71へ与える。これにより、乗算器71の出力はゼロ信号となる。
拡散処理部72は、乗算器71からの送信データに対して、ユーザごとに設定される拡散コードを用いて拡散処理を施す。なお、図6に示す送信データには、移動局との間で既知の所定の基準信号が含まれる。
(3−2)移動局の構成
図7に示すように、移動局(MS)は、制御部80、拡散処理部81、送信機(Tx)82、受信機(Rx)83a,83b、信号抽出部84a,84b、ウェイト制御部(W/C:Weight Controller)85、乗算器86、減算器87、逆拡散処理部88、タイミング検出部89、RSSI測定部90(第1測定部)、CINR測定部91(第2測定部)、を備える。図7において、送信機82、受信機83a,83bはそれぞれ、図5に示した送信機57、受信機59a,59bと同一の構成をとることができる。また、受信アンテナは、図5に示したアンテナ58a,58bと同一の構成をとることができる。
ウェイト制御部85、乗算器86及び減算器87は、図5におけるウェイト制御部61、乗算器62及び減算器63同様に、干渉キャンセラ(干渉キャンセル機能)を構成しており、受信機83aにおける受信信号から干渉成分を除去又は抑圧する。
信号抽出部84a,84bはそれぞれ、タイミング検出部89によって指示される期間、受信機83a,83bからの受信信号を抽出する。タイミング検出部89では、ゼロ信号の期間(タイミング)が検出し、その期間を示す指示信号を信号抽出部84a,84bへ送出する。よって、信号抽出部84a,84bの出力信号は、受信信号のうち干渉成分のみを含む信号(前述したS1,S2)となっている。干渉キャンセラとしての動作は、第2実施形態のものと同一であり、干渉成分が除去又は抑圧された受信信号が減算器87から出力される。
逆拡散処理部88は、基地局で生成される基準信号に応じた逆拡散コードを用いて、減算器87の出力信号(すなわち、受信信号から干渉成分が除去又は抑圧された信号)にから、基準信号を抽出する。
タイミング検出部89は、前述したように、逆拡散処理部88の出力信号がゼロ信号である期間を検出して、その期間を示す指示信号を信号抽出部84a,84bへ送出する。なお、図7では、タイミング検出部89は逆拡散処理部88の後段の処理として設けられているが、ゼロ信号を検出できればこの限りではない。タイミング検出部89は、受信機83aの入力側、又は出力側に設けてもよい。
RSSI測定部90及びCINR測定部91は、図5に示したRSSI測定部67及びCINR測定部68同様に、それぞれRSSI及びCINRを測定する。ここで、CINR測定部91は、逆拡散処理部88で得られた基準信号に基づいて、CINRを測定する。
制御部80は、RSSI測定部90及びCINR測定部91の測定結果(RSSI、CINR)に基づいて、移動局内の送信動作を制御する。すなわち、制御部80は、RSSIが所定の第1閾値よりも大きく、かつ、CINRが所定の第2閾値よりも小さいことを条件として、干渉を受けていると判断する。そして、制御部80は、干渉を受けていると判断したときには、基地局に対する制御信号を、干渉を受けていることを通知する第1通知信号が含まれるようにして生成する。
さらに制御部80は、この第1通知信号に応じて受信信号にゼロ信号が設定されていることがタイミング検出部89により検出されると、干渉キャンセラを動作させる。
以上説明したように、CDM通信方式をとる無線通信システムでは、移動局が干渉を受けていると判断すると、基地局に対して干渉を受けていることを通知する第1通知信号が送信される。そして、基地局では、第1通知信号を受信した場合に、所定の送信期間にゼロ信号(ヌル信号)を割り当てる。すなわち、本実施形態の基地局では、所定の送信期間でヌル信号が割り当てられる。好ましくは、基地局では、第1通知信号を受信した場合にのみ、所定の送信期間にゼロ信号(ヌル信号)を割り当てる。
(4)変形例
以下、上述した各実施形態の変形例について説明する。
(4−1)第1変形例
上記各実施形態において、数ビットのデータからなる所定のチャネルを設け、移動局は、この所定のチャネルを利用して、第1通知信号(基地局に対して干渉を受けていることを通知する信号)を基地局へ送信するようにしてもよい。このとき、第1通知信号は、RSSI及び/又はCINRの測定結果と同一のデータとして送信することもできる。例えば、6ビットのデータで送信する場合には、0b000000から0b011111までの32個の値を、CINRの測定結果として使用し、0b100000から0b111111までの32個の値を制御信号とする。そして、その制御信号の中に第1通知信号が含まれるようにする。
(4−2)第2変形例
多数の移動局が移動局と通信を行う無線通信システムでは、通信状態にない移動局が基地局に通信リソースを割り当ててもらうことを要求するため、上りの共通チャネルとしてランダムアクセスチャネル(RACH:Random Access Channel)が設定されている。そこで、上記各実施形態において、移動局は、第1通知信号(基地局に対して干渉を受けていることを通知する信号)をランダムアクセスチャネルを用いて送信するようにしてもよい。その場合、基地局と移動局の間で、第1通知信号に対応する特定の符号を予め定義しておく。そして、基地局は、第1通知信号に対応する特定の符号をランダムアクセスチャネルにより受信したときに、ヌル信号を割り当てるようにする。
第2変形例によれば、通信状態にない移動局が通信を開始したとすれば他の移動局との間で干渉が生ずるような状況であっても、その移動局は、通信開始から干渉キャンセル機能を動作させることができるようになる。
(4−3)第3変形例
上述した実施形態において、基地局において送信データに対する符号化率を変化させることで、実質的にヌル信号を割り当てるようにするようにしてもよい。
例えば、ゼロ信号を設定しないときに、24ビットのデータを所望の符号化率(0.5)の符号化を行って48ビットとして伝送する場合を想定する。この場合、ゼロ信号を設定するときには、48ビットのうち数ビットを強制的にゼロ信号(ビット0)とする。ここで、例えば1ビットを強制的にゼロ信号(ビット0)とするときには、24ビットのデータを符号化率(0.51)の符号化を行って47ビットの符号化データを得るようにし、移動局への送信データは48ビットにする。そして、移動局では、ゼロ信号の設定如何に関わらず、48ビットのデータを復号する。
第3変形例によれば、基地局側で、送信データ中のゼロ信号の有無に応じて、送信データの符号化率を変化させるようにするため、例えばゼロ信号の送信期間を設ける必要がない。また、移動局側では、強制的に挿入されたゼロ信号を、伝播路における消失ビットとして扱えばよく、特別な処理を必要としない。

Claims (10)

  1. 第1通信装置と、受信信号の干渉成分を抑圧する干渉キャンセル機能を備えた第2通信装置との間の無線通信方法であって、
    第2通信装置が、干渉を受けているか否か判断するステップと、
    第2通信装置が、干渉を受けていると判断したときに、ヌル信号の割当てを要求する第1通知信号を第1通信装置へ送信するステップと、
    第1通信装置が、前記第1通知信号に応じて、所定の送信周波数帯において、又は所定の送信期間、ヌル信号を割り当てるステップと、
    第2通信装置が、前記所定の送信周波数帯、又は所定の送信期間に割り当てられたヌル信号に応じて干渉キャンセル機能を実行するステップと、
    を備えた無線通信方法。
  2. 第2通信装置が、干渉を受けているか否か判断するステップは、
    第1通信装置からの基準信号に基づいて、受信信号強度と、信号対干渉比とを測定するステップと、
    前記受信信号強度が第1閾値よりも大きく、かつ前記信号対干渉比が第2閾値よりも小さいことを条件として、干渉を受けていると判断するステップと、を含む、
    請求項1記載の無線通信方法。
  3. 第1通信装置がヌル信号を割り当てるステップでは、
    第1通信装置と第2通信装置とが直交周波数分割多重方式により複数のサブキャリアで通信を行う場合、当該複数のサブキャリアのうち少なくとも1つのサブキャリアに対してヌル信号が割り当てられる、
    請求項1記載の無線通信方法。
  4. 第1通信装置がヌル信号を割り当てるステップでは、
    第1通信装置と第2通信装置とが符号分割多重方式により通信を行う場合、所定の送信期間にヌル信号が割り当てられる、
    請求項1記載の無線通信方法。
  5. 第2通信装置が第1通知信号を送信するステップでは、
    当該第1通知信号をランダムアクセスチャネルで送信する、
    請求項1記載の無線通信方法。
  6. 基地局と無線通信を行う移動局であって、
    基地局からの基準信号に基づいて受信信号強度を測定する第1測定部と、
    前記基準信号に基づいて信号対干渉比を測定する第2測定部と、
    前記受信信号強度が第1閾値よりも大きく、かつ前記信号対干渉比が第2閾値よりも小さいことを条件として、基地局に対し、ヌル信号の割り当てを要求する第1通知信号を送信する送信部と、
    基地局からの前記ヌル信号の割り当てに応じて実行され、受信信号の干渉成分を抑圧する干渉キャンセラと、
    を備え
    前記干渉キャンセラは、前記第1通知信号に応じて所定の送信周波数帯、又は所定の送信期間に割り当てられたヌル信号に応じて干渉キャンセル機能を実行する、移動局。
  7. 基地局と移動局とが直交周波数分割多重方式により複数のサブキャリアで通信を行う場合、ヌル信号は、前記複数のサブキャリアのうち少なくとも1つのサブキャリアに対して割り当てられている、
    請求項6記載の移動局。
  8. 基地局と移動局とが符号分割多重方式により通信を行う場合、ヌル信号は、所定の送信期間に割り当てられている、
    請求項6記載の移動局。
  9. 移動局と無線通信を行う基地局であって、
    移動局に対して基準信号を送信する第1送信部と、
    ヌル信号の割り当てを要求する第1通知信号を移動局から受信する受信部と、
    前記第1通知信号を受信しないときは、移動局へのヌル信号の割り当てを行わず、前記第1通知信号の受信に応じて、所定の周波数帯において、又は所定の期間、ヌル信号を移動局へ割り当てる第2送信部と、
    を備えた基地局。
  10. 基地局と移動局を含む無線通信システムであって、
    基地局は、
    移動局に対して基準信号を送信する第1送信部と、
    ヌル信号の割り当てを要求する第1通知信号を移動局から受信する受信部と、
    前記第1通知信号を受信しないときは、移動局へのヌル信号の割り当てを行わず、前記第1通知信号の受信に応じて、所定の周波数帯において、又は所定の期間、ヌル信号を移動局へ割り当てる第2送信部と、を備え、
    移動局は、
    基地局からの前記基準信号に基づいて受信信号強度を測定する第1測定部と、
    前記基準信号に基づいて信号対干渉比を測定する第2測定部と、
    前記受信信号強度が第1閾値よりも大きく、かつ前記信号対干渉比が第2閾値よりも小さいことを条件として、基地局に対し、前記第1通知信号を送信する送信部と、
    基地局からの前記ヌル信号の割り当てに応じて実行され、受信信号の干渉成分を抑圧する干渉キャンセラと、を備え
    前記干渉キャンセラは、前記第1通知信号に応じて所定の送信周波数帯、又は所定の送信期間に割り当てられたヌル信号に応じて干渉キャンセル機能を実行する、
    無線通信システム。
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