JP5484782B2 - 研磨材スラリーの製造方法 - Google Patents
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Description
本明細書において「アルミナスラリー」とは、少なくともアルミナを含むスラリーをいい、好ましくは、少なくともアルミナ粒子を含むものをいう。本発明の研磨材スラリー製造方法の工程(1)で使用するアルミナがスラリー状である場合、保存安定性の観点から、酸化剤を実質的に含有しないものが好ましい。
本明細書において「電位調整剤」とは、アルミナのゼータ電位(表面電位)を調整するために使用する化合物であって、好ましくは、アルミナスラリー中のアルミナのゼータ電位を調整するために使用する化合物をいう。電位調整剤は、一般に、pHが大きいほどゼータ電位が小さくなること、或いは、イオン強度が大きいほどゼータ電位が小さくなることなどを利用して適宜選択され得る。本発明において電位調整剤として使用されるものは、ケーキング及び粒径変化抑制の観点並びに研磨液組成物における研磨速度低下抑制の観点から、α位にヒドロキシ基を有するカルボン酸であるα−ヒドロキシカルボン酸が好ましく、多価カルボン酸であるα−ヒドロキシカルボン酸がより好ましい。本発明における電位調整剤は、具体的には、ケーキング及び粒径変化抑制の観点並びに研磨液組成物における研磨速度低下抑制の観点から、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ヒドロキシ酪酸、乳酸、及びグリコール酸が好ましく、クエン酸及び酒石酸がより好ましい。
本明細書において、ゼータ電位(表面電位)は、アルミナのものをいう。また、本明細書において、ゼータ電位の値は、電気音響法によって測定されるものをいう。ゼータ電位は、具体的には、後述の実施例に記載のとおりに測定できる。
本発明に用いられるシリカとしては、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられ、中でも、より高度な平滑性を必要とする高記録密度メモリー磁気ディスク用基板の研磨用途に適しているという観点から、コロイダルシリカが好ましい。なお、コロイダルシリカは、例えば、ケイ酸水溶液から生成させる製法により得ることができる。工程(2)で使用するシリカがスラリー状である場合、保存安定性の観点から、過酸化物のような酸化剤を実質的に含有しないものが好ましい。
本発明の研磨材スラリー製造方法は、少なくとも工程(1)及び工程(2)を含む製造方法である。
工程(1)は、アルミナと水と電位調整剤とを混合し、アルミナのゼータ(表面)電位が48mV以下であり、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が250ppm以下であるアルミナスラリーを得る工程である。スラリーの調製は、アルミナと水とを混合して原料アルミナスラリーを調製した後に電位調整剤を混合してもよく、水と電位調整剤を混合した後にアルミナを混合してもよい。なお、アルミナスラリーの調製に使用する水として、蒸留水、イオン交換水又は超純水等が使用できる。
工程(2)は、工程(1)で得られたアルミナスラリーとシリカとを混合してアルミナとシリカとを含有する研磨材スラリーを得る工程である。研磨材スラリーは、例えば、アルミナスラリーとシリカとを公知の方法で混合することにより調製できる。この際、シリカは、濃縮されたスラリー状であることが好ましいが、水等で希釈してから混合されてもよい。また、その他の実施態様として、研磨材スラリーを濃縮物として調製してもよい。
本発明の研磨材スラリー製造方法は、さらに、工程(3)として、工程(2)で得られた研磨材スラリーのpHを6.5〜9.5に調整する工程を含むことが好ましい。これにより、シリカの保存安定性が向上するという効果が奏されうる。工程(3)で調整されるpHの範囲としては、保存安定性の点から、6.5〜9.5が好ましく、6.5〜9.0がより好ましい。pH調整剤としては、無機酸、有機酸及びそれらの塩が挙げられ、具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、クエン酸ナトリウム塩、クエン酸カリウム塩などが挙げられる。
本発明は、その他の態様において、アルミナスラリーとシリカとを混合して得られうるアルミナとシリカの研磨材スラリーであって、前記アルミナスラリーにおけるアルミナのゼータ(表面)電位が48mV以下であり、前記アルミナスラリーにおけるアルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が250ppm以下であるアルミナとシリカの研磨材スラリー(以下、「本発明の研磨材スラリー」ともいう)に関する。本発明の研磨材スラリーは、好ましくは、前述した本発明の研磨材スラリー製造方法によって製造される。したがって、本発明の研磨材スラリーにおけるアルミナ、シリカ、電位調整剤、並びにアルミナスラリーのゼータ電位、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量等については前述のとおりである。
本発明は、その他の態様において、研磨液組成物を製造するためのキットであって、酸を含む添加剤液と本発明の研磨材スラリーとをそれぞれ別々の容器に収納された状態で含む研磨液組成物製造用キット(以下、「本発明の研磨液キット」ともいう)に関する。なお、本発明において、「研磨液組成物」とは研磨材、水、及び酸を含む組成物をいい、「本発明の研磨液組成物」は、後述するとおり、本発明の研磨材スラリー、水、及び酸を含む。本発明の研磨液組成物は、好ましくは、本発明の研磨材スラリー、酸を含む添加剤液、及び水を混合し、さらに必要に応じて酸化剤を混合することにより製造することができる。
本発明の研磨液キットに含まれる添加剤液は、酸及び/又はその塩を含有する。酸及び/又はその塩は、研磨速度の向上、突き刺さり低減、及びうねり低減の観点から、そのpK1が好ましくは7以下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下、さらにより好ましくは2以下の酸である。ここで、pK1とは、第1酸解離定数(25℃)の逆数の対数値である。各化合物のpK1は、例えば化学便覧改訂4版(基礎編)II、p316〜325(日本化学会編)等に記載されている。
添加剤液に用いられる酸及び/又はその塩の具体例を以下に示す。無機酸としては硝酸、塩酸、過塩素酸、アミド硫酸等の一価の鉱酸と、硫酸、亜硫酸、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等の多価鉱酸及びそれらの塩が挙げられる。また、有機酸としてはギ酸、酢酸、グリコール酸、乳酸、プロパン酸、ヒドロキシプロパン酸、酪酸、安息香酸、グリシン等のモノカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、フタル酸、ニトロトリ酢酸、エチレンジアミン四酢酸等の多価カルボン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のアルキルスルホン酸、エチルリン酸、ブチルリン酸等のアルキルリン酸、ホスホノヒドロキシ酢酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸及びそれらの塩等が挙げられる。これらの内、研磨速度の向上、突き刺さり低減、及びうねり低減の観点から、多価酸及びそれらの塩が好ましく、より好ましくは多価鉱酸、多価カルボン酸、有機ホスホン酸及びそれらの塩、さらに好ましくは多価鉱酸、多価カルボン酸及びそれらの塩である。ここで多価酸とは分子内に2つ以上の、水素イオンを発生させ得る水素を持つ酸をいう。また、被研磨物の表面汚れ防止の観点からは、硝酸、硫酸、アルキルスルホン酸、多価カルボン酸及びそれらの塩が好ましい。
前記添加剤液は、ロールオフ低減の観点から、下記式(I)で表される構成単位と20℃の水100gに対する溶解度が2g以下の疎水性モノマーに由来する構成単位とを有する共重合体及び/又はその塩を含有することが好ましい。
本発明は、その他の態様において、本発明の研磨材スラリー、水、及び酸を含む研磨液組成物に関する。本発明の研磨液組成物は、好ましくは、本発明の研磨材スラリー、前述の添加剤液、及び水を混合し、さらに必要に応じて酸化剤を混合することにより得られる。各成分の混合方法は特に限定されず、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。本発明の研磨液組成物中における各成分の含有量や濃度は、後述する範囲であるが、その他の態様として、本発明の研磨液組成物を濃縮物として調製してもよい。
研磨液組成物は、研磨速度の向上、突き刺さり低減、及びうねり低減の観点から、酸化剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる酸化剤としては、例えば、過酸化物、金属のペルオキソ酸若しくはその塩、又は酸素酸若しくはその塩等が挙げられる。酸化剤はその構造から無機系酸化剤と有機系酸化剤に大別される。無機系酸化剤としては、過酸化水素; 過酸化ナトリウム、過酸化カリウムのようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過酸化物; ペルオキソ炭酸ナトリウム等のペルオキソ炭酸塩; ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム等のペルオキソ硫酸又はその塩; ペルオキソリン酸ナトリウム等のペルオキソリン酸又はその塩; ペルオキソホウ酸ナトリウム等のペルオキソホウ酸塩; ペルオキソクロム酸ナトリウム、ペルオキソクロム酸カリウム等のペルオキソクロム酸塩; 過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸塩; 過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等の含ハロゲン酸素酸塩; 及び塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)等の無機酸金属塩等が挙げられる。有機系酸化剤としては、過酢酸、過蟻酸、過安息香酸等の過カルボン酸類; t−ブチルパーオキサイト、クメンパーオキサイト等のパーオキサイト; 及びクエン酸鉄(III)等の有機酸鉄(III)塩等が挙げられる。これらの内、研磨速度の向上、入手性、及び水への溶解度等の取り扱い性の観点から、無機系酸化剤が好ましい。中でも、過酸化水素、ペルオキソホウ酸ナトリウム、沃素酸ナトリウム及び沃素酸カリウムが好ましく、過酸化水素がより好ましい。なお、これらの酸化剤は一種でもよいが、二種以上を混合して用いても良い。
本発明の研磨液組成物のpHは、被研磨物の種類や要求品質等に応じて適宜決定することが好ましい。例えば、研磨液組成物のpHは、研磨速度向上及びうねり低減の観点と、加工機械の腐食防止性及び作業者の安全性の観点とから7未満が好ましく、0.1〜6がより好ましく、さらに好ましくは0.5〜5であり、さらにより好ましくは1〜5、さらにより好ましくは1〜4、さらにより好ましくは1〜3.5である。該pHは、必要により、硝酸、硫酸等の無機酸、オキシカルボン酸、多価カルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノ酸等の有機酸、及びそれらの金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン等の塩基性物質を適宜、所望量で配合することで調整することができる。
また、本発明の研磨液組成物には、さらなる研磨速度の向上、突き刺さり低減、うねりの低減、及びその他の目的に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、例えば、コロイダル酸化チタン等の金属酸化物砥粒、無機塩、増粘剤、防錆剤、塩基性物質等が挙げられる。無機塩の例としては、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、硫酸ニッケル、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、スルファミン酸アンモニウム等が挙げられる。無機塩は、研磨速度の向上、ロールオフの改良、研磨液組成物のケーキング防止等の目的で使用され得る。前記他の成分は単独で用いても良いし、2種類以上混合して用いても良い。研磨液組成物中における前記他の成分の含有量は、経済性の観点から、好ましくは0.05〜20重量%、より好ましくは0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%である。
本発明の研磨液組成物を用いて研磨を行う被研磨基板(研磨対象)としては、通常、ハードディスク基板や磁気記録用媒体の基板の製造に使用されるものが挙げられる。前記被研磨基板の具体例としては、アルミニウム合金にNi−P合金をメッキした基板及びガラス基板が代表的であるが、アルミニウム合金の代わりにガラスやグラッシュカーボンを使用し、これにNi−Pメッキを施した基板、あるいはNi−Pメッキの代わりに、各種金属化合物をメッキや蒸着により被覆した基板を挙げることができる。研磨後の基板におけるアルミナ突き刺さり低減の効果は、Ni−Pメッキが施された基板の場合に顕著であり、垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造に使用される被研磨基板の場合により顕著である。
本発明は、その他の態様として、垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造方法であって、本発明の研磨材スラリー製造方法により研磨材スラリーを調製する工程、及び、前記研磨材スラリーから調製された研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含み、前記被研磨基板が垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造に用いる基板であり、前記研磨する工程が粗研磨工程である、垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造方法に関する。
本発明は、その他の態様において、被研磨基板の研磨方法であって、本発明の研磨材スラリー製造方法により研磨材スラリーを調製する工程、及び、前記研磨材スラリーから調製された研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含み、前記被研磨基板が垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造に用いる基板であり、前記研磨する工程が粗研磨工程である、被研磨基板の研磨方法に関する。なお、具体的な研磨の方法及び条件は、前述のとおりとすることができる。
[アルミナスラリーの調製]
まず、α−アルミナ(二次粒子の体積中位粒径:0.3μm)及びθ−アルミナ(二次粒子の体積中位粒径:0.16μm)と、水と、下記表1に記載の電位調整剤を用いてアルミナスラリーを調製した。使用した電位調整剤のアルミナスラリーにおける濃度(重量%)を下記表1に示す。また、調製したアルミナスラリーにおけるアルミナ粒子のゼータ電位及びアルカリ金属とアルカリ土類金属の合計の含有量を下記条件で測定した結果も下記表1に示す。
アルミナスラリー中のアルミナのゼータ電位は、ゼータ電位測定機(Colloidal Dynamics社製、Zeta probe、non polarシステム)を用いて測定する。イオン交換水でバックグラウンド(Background)測定を行い、音響速度(sound speed)が1500前後の数値を示すことを確認する。その後アルミナスラリー200〜300gを測定用カップに注ぎ、測定条件を設定する(Total numberを3、delay betweenを1、測定器の回転数を200rpm)。続いて、Back ground correctionにチェックをいれ、Particle and solventを入力する。(Particle:Al2O3(alumina alpha)、濃度:14%、solvent:water)全ての設定を済ませ、サンプル測定を行う。
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量は、原子吸光分光光度計(SpectrAA220P、バリアン社製)で測定する。アルミナスラリー0.2gをヒーター上で加熱炭化後、硫酸を適量加えヒーターで完全に灰化し、原子吸光分光光度計(ランプ電流:10mA、波長:Na=589.0、スリット幅:0.4mm、フレーム:アセチレン−空気)にて測定する。
つぎに、前記アルミナスラリーとコロイダルシリカ(粒径0.03μm)とを混合した。さらに水酸化ナトリウム水溶液及びクエン酸三ナトリウム水溶液でpH調整することで研磨材スラリーを調製した(実施例1〜4、比較例5〜16)。調製された研磨材スラリーのアルミナ含有量は7重量%であり、コロイダルシリカの含有量は20重量%であり、pHは7.5であった。
〔比較例1〕
電位調整剤を使用しない他は実施例1と同様にしてアルミナスラリーを調製し、研磨材スラリーを調製した(比較例1)。
〔比較例2及び4〕
電位調整剤を使用しない他は実施例1と同様にしてアルミナスラリーを調製し、これとコロイダルシリカ(粒径0.03μm)とを混合した。この混合液に下記表1に示す電位調整剤を添加し、その後、水酸化ナトリウム水溶液及びクエン酸三ナトリウム水溶液でpH調整することで研磨材スラリーを調製した(比較例2及び4)。
〔比較例3〕
電位調整剤を使用しない他は実施例1と同様にしてアルミナスラリーを調製した。一方で、コロイダルシリカ(粒径0.03μm)と下記表1に示す電位調整剤とを混合しシリカスラリーを調製した。前記アルミナスラリーと前記シリカスラリーを混合し、水酸化ナトリウム水溶液及びクエン酸三ナトリウム水溶液でpH調整することで研磨材スラリーを調製した(比較例3)。
[添加剤液の調製]
研磨液組成物の調製に用いる添加剤液を以下の組成で調製した。
硫酸:6.27%(98%品)、クエン酸:7.83%、水:残部
実施例1〜4及び比較例1〜16の研磨材スラリーを体積比率で1.0、添加剤液を体積比率で0.5、過酸化水素水(35%品)を体積比率で0.3、水を体積比率で6.35撹拌混合し、研磨液組成物を調製した(実施例1〜4、比較例1〜16)。
調製した実施例1〜4及び比較例1〜16の研磨液組成物を用いて、下記の研磨条件で前記基板を研磨した。
[被研磨基板]
被研磨基板は、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を用いた。なお、この被研磨基板は、厚み1.27mm、直径95mm、「Zygo社製 NewView5032」を用いた測定におけるうねり(波長:0.5〜5mm)の振幅が1.6nmであった。
[研磨条件]
研磨試験機 :両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム(株)製)
研磨パッド :ウレタン製研磨パッド 厚み1.04mm、平均開孔径43μm(FILWEL製)
定盤回転数 :45rpm
研磨荷重 :12.3kPa(設定値)
研磨液供給量 :100mL/min(0.076mL/(cm2・min))
研磨量(片面) :130mg
投入した基板の枚数:10枚
研磨材スラリーの評価は、下記条件でのケーキング観察、及び、研磨材粒子の粒径測定の2点でおこなった。また、研磨液組成物の評価は、研磨速度を測定することで行った。これらの結果を下記表1に示す。
調製後の研磨材スラリーを、100mlのポリ容器に1週間、室温で保管した後、ポリ容器をゆっくりと上下さかさまにして静置する。3分後、ポリ容器の蓋をあけ、ポリ容器に付着していないスラリーを採取した。この採取したスラリーを用いてケーキングを評価した。評価の基準は、採取したスラリーが、元の重量の90%以上あるものはケーキングがA、ないものはケーキングがBとした。
以下の測定条件で二次粒子の粒径(D10、D50及びD90)を測定した。なお、D10、D50及びD90とは、小粒径側からの積算粒径分布(体積基準)がそれぞれ10%、50%及び90%となる粒径であり、このうち、D50を体積中位粒径とする。
測定機器 :堀場製作所製 レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA920
循環強度 :4
超音波強度:4
実施例1〜4及び比較例1〜16で得られた研磨液組成物を用いたときの研磨速度は、以下の方法で評価した。まず、研磨前後の各基板の重さを計り(Sartorius社製「BP−210S」)を用いて測定し、各基板の重量変化を求め、10枚の平均値を重量減少量とし、それを研磨時間で割った値を重量減少速度とした。この重量減少速度を下記の式に導入し、研磨速度(μm/min)に変換した。
研磨速度(μm/min)=重量減少速度(g/min)/基板片面面積(mm2)/Ni−Pメッキ密度(g/cm3)×106
Claims (10)
- 工程(1):アルミナと水と電位調整剤とを混合し、アルミナのゼータ(表面)電位が30.8mV以上38.9mV以下であり、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が250ppm以下であるアルミナスラリーを得る工程、及び、
工程(2):工程(1)で得られたアルミナスラリーとシリカとを混合してアルミナとシリカとを含有する研磨材スラリーを得る工程、を有する、研磨材スラリーの製造方法。 - 工程(1)における前記電位調整剤がα−ヒドロキシカルボン酸を含有する、請求項1記載の研磨材スラリーの製造方法。
- アルミナがα−アルミナ及び中間アルミナを含有し、シリカがコロイダルシリカを含有する、請求項1又は2に記載の研磨材スラリーの製造方法。
- 工程(1)が、アルミナと水と電位調整剤との混合物におけるアルミナのゼータ(表面)電位を測定すること、及び/又は、前記混合物におけるアルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量を測定することを含む、請求項1から3のいずれかに記載の研磨材スラリーの製造方法。
- 工程(3):工程(2)で得られた研磨材スラリーのpHを6.5〜9.5に調整する工程、をさらに有する、請求項1から4のいずれかに記載の研磨材スラリーの製造方法。
- 工程(1)における前記電位調整剤がクエン酸、酒石酸、又はグリコール酸である、請求項1から5のいずれかに記載の研磨材スラリーの製造方法。
- アルミナスラリーとシリカとを混合して得られうるアルミナとシリカの研磨材スラリーであって、前記アルミナスラリーにおけるアルミナのゼータ(表面)電位が30.8mV以上38.9mV以下であり、前記アルミナスラリーにおけるアルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が250ppm以下である、アルミナとシリカの研磨材スラリー。
- 酸を含む添加剤液と請求項7記載の研磨材スラリーとを、それぞれ別々の容器に収納された状態で含む、研磨液組成物製造用キット。
- 請求項1から6のいずれかに記載の研磨材スラリーの製造方法により研磨材スラリーを調製する工程、及び、前記研磨材スラリーから調製された研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含み、前記被研磨基板が垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造に用いる基板であり、前記研磨する工程が粗研磨工程である、垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の研磨材スラリーの製造方法により研磨材スラリーを調製する工程、及び、前記研磨材スラリーから調整された研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含み、前記被研磨基板が垂直磁気記録方式用ハードディスク基板の製造に用いる基板であり、前記研磨する工程が粗研磨工程である、被研磨基板の研磨方法。
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