JP5489410B2 - 薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置 - Google Patents
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Description
これらFPDは、ガラス基板上に設けた非晶質シリコン薄膜や多結晶シリコン薄膜を活性層に用いる電界効果型薄膜トランジスタ(以後の説明で、Thin Film Transistor、もしくはTFTと記載する場合がある)のアクティブマトリクス回路により駆動されている。
しかし、上述のシリコン薄膜を用いるトランジスタの製造は、比較的高温の熱工程を要し、一般的に耐熱性の低い樹脂基板上に直接形成することは困難である。
この問題を改良する手段として、アモルファス酸化物半導体のキャリア濃度を低減すること、例えば、1018/cm3未満にするとTFTは動作し、1016/cm3未満で良好なON/OFF比を持つTFTが得られること、さらに良好な低いオフ電流特性を持たせるには、キャリア濃度を1016/cm3未満にすることが好ましいことが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
<1> 基板上に、少なくとも、ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、活性層と、ソース電極及びドレイン電極とを順次有する薄膜電界効果型トランジスタであって、前記活性層が、前記ゲート絶縁膜に隣接して配置され、キャリア濃度が1×1015/cm3以上であるアモルファス酸化物層と、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と隣接して配置され、電気伝導度が10−10Scm−1以上10+1Scm−1以下であり、In、Al、及びGaよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有するアモルファス窒化物層とを有することを特徴とする薄膜電界効果型トランジスタ。
<2> 前記アモルファス酸化物層がIn、Al、Mg、Ga、及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする<1>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
<3> 前記アモルファス酸化物層がInを含有することを特徴とする<2>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
<4> 前記アモルファス酸化物層がGa又はZnをさらに含有することを特徴とする<3>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
<5> 前記アモルファス酸化物層がGaとZnとをさらに含有することを特徴とする<3>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
<6> 前記基板がフレキシブル基板であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
<7> 1対の電極と、該電極間に介在する発光層とを有する発光素子と、該発光素子を駆動するための電界効果型トランジスタとを備えた表示装置であって、該電界効果型トランジスタが<1>〜<6>のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
しかしながら、これを例えば表示装置の駆動回路に用いる場合、移動度、ON/OFF比の観点から駆動回路を動作するには性能がまだ不十分であった。活性層に用いられるアモルファス酸化物半導体は、キャリア濃度が下がると電子移動度が下がる傾向があるので、良好なOFF特性と、高移動度を両立するTFTを形成することが困難であった。
さらに、本発明者らによる詳細な解析の結果、キャリア濃度を1018/cm3未満に減少するとTFTの動作環境の温度が変動するとOFF電流値が変動したり、TFTの閾値電圧が変動したりする新たな問題が判明した。このOFF電流値の変動やTFTの閾値電圧の変動はキャリア濃度が低くなるほど大きく、特に3×1017/cm3未満に減少すると実用上障害となる変動を引き起こすことが判明した。このOFF電流値の変動やTFTの閾値電圧の変動は、TFTを連続的に繰り返し駆動した場合にも発生することも見出された。従来、半導体素子にこのような問題が生じた場合、温度補償回路ユニットが対策として導入されるのが一般的であったが、回路の複雑化、かつ素子容積が大きくなり開口率が減少する等の弊害を伴う。従って、この問題は解決すべき重大な課題であり、OFF電流特性と高移動度を両立した上で、さらに環境温度依存性および耐久性の改良が求められた。
本発明者らは、鋭意、開発探索を進めた結果、基板上に、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜電界効果型トランジスタであって、前記活性層がアモルファス酸化物を含有する層とアモルファス窒化物を含有する層とを有する薄膜電界効果型トランジスタにより、全く予想外に課題が解決し得ることを見出し、本発明に到達した。
本発明のTFTは、少なくとも、ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、活性層と、ソース電極及びドレイン電極とを順次有し、ゲート電極に電圧を印加して、活性層に流れる電流を制御し、ソース電極とドレイン電極間の電流をスイッチングする機能を有するアクテイブ素子である。TFT構造として、スタガ構造及び逆スタガ構造いずれをも形成することができる。
本発明に於いてはアモルファス酸化物を含有する層をゲート絶縁膜に隣接し、アモルファス窒化物を含有する層をソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方と隣接して配置する。従来、アモルファス酸化物を含有する層は化学的エッチング液により腐食され安いという問題があり、その上に設置される層のパターニングに化学的エッチング法を利用することが困難であった。本発明による重層されるアモルファス窒化物を含有する層は耐酸性に優れる利点を有するため、該層配置の構成により、ソース電極及びドレイン電極を化学的エッチングによりパターニングすることが可能になり、TFT生産性が高まる効果が得られる。
アモルファス窒化物はIn、Al、及びGaよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する。より好ましくは、アモルファス窒化物が少なくともAlを含有し、さらに好ましくは、更にIn又はGaを含有する。
好ましくは、アモルファス酸化物がIn、Al、Mg、Ga、及びZnの少なくとも1つを含有するアモルファス酸化物である。より好ましくは、InとGa又はInとZnを含有し、さらに好ましくは、In、Ga及びZnを含有する。
好ましくは、前記基板が可撓性樹脂基板である。また、素子形成後、熱処理(アニール)を加えても良い。
本発明のTFTについて以下においてさらに詳細に説明する。
本発明に用いられるアモルファス酸化物は、低温で成膜可能である為に、プラスティックのような可撓性のある樹脂基板に作製が可能である。低温で作製可能な良好なアモルファス酸化物としては、少なくともInを含む酸化物、InとGaを含む酸化物、InとZnを含む酸化物、In、Ga及びZnを含有する酸化物であり、組成構造としては、InGaO3(ZnO)m(mは6未満の自然数)のものが好ましいことが知られている。これらは、キャリアが電子のn型半導体である。もちろん、ZnO・Rh2O3、CuGaO2、SrCu2O2のようなp型酸化物半導体を活性層に用いても良い。特開2006−165529に開示されている酸化物半導体を用いることもできる。
本発明におけるアモルファス酸化物層のキャリア濃度は、種々の手段により所望の数値に調整することができる。
本発明におけるアモルファス酸化物層のキャリア濃度は、1×1015/cm3以上の高い領域である。より好ましくは、1×1015/cm3以上1×1021/cm3以下である。
(1)酸素欠陥による調整
酸化物半導体において、酸素欠陥ができると、活性層のキャリア濃度が増加し、電気伝導度が大きくなることが知られている。よって、酸素欠陥量を調整することにより、酸化物半導体のキャリア濃度を制御することが可能である。酸素欠陥量を制御する具体的な方法としては、成膜中の酸素分圧、成膜後の後処理時の酸素濃度と処理時間等がある。ここでいう後処理とは、具体的に100℃以上の熱処理、酸素プラズマ、UVオゾン処理がある。これらの方法の中でも、生産性の観点から成膜中の酸素分圧を制御する方法が好ましい。成膜中の酸素分圧を調整することにより、酸化物半導体のキャリア濃度の制御ができる。
(2)組成比による調整
酸化物半導体の金属組成比を変えることにより、キャリア濃度が変化することが知られている。例えば、InGaZn1−XMgXO4において、Mgの比率が増えていくと、キャリア濃度が小さくなる。また、(In2O3)1−X(ZnO)Xの酸化物系において、Zn/In比が10%以上では、Zn比率が増加するにつれ、キャリア濃度が小さくなる。これら組成比を変える具体的な方法としては、例えば、スパッタによる成膜方法においては、組成比が異なるターゲットを用いる。または、多元のターゲットにより、共スパッタし、そのスパッタレートを個別に調整することにより、膜の組成比を変えることが可能である。
(3)不純物による調整
酸化物半導体に、Li,Na,Mn,Ni,Pd,Cu,Cd,C,N,P等の元素を不純物として添加することによりキャリア濃度を減少させることが可能である。不純物を添加する方法としては、酸化物半導体と不純物元素とを共蒸着により行う、成膜された酸化物半導体膜に不純物元素のイオンをイオンドープ法により行う等がある。
(4)酸化物半導体材料による調整
上記(1)〜(3)においては、同一酸化物半導体系でのキャリア濃度の調整方法を述べたが、もちろん酸化物半導体材料を変えることにより、キャリア濃度を変えることができる。例えば、一般的にSnO2系酸化物半導体は、In2O3系酸化物半導体に比べてキャリア濃度が小さいことが知られている。このように酸化物半導体材料を変えることにより、キャリア濃度の調整が可能である。
キャリア濃度を調整する手段としては、上記(1)〜(4)の方法を単独に用いても良いし、組み合わせても良い。
アモルファス酸化物層の成膜方法は、酸化物半導体の多結晶焼結体をターゲットとして、気相成膜法を用いるのが良い。気相成膜法の中でも、スパッタリング法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)が適している。さらに、量産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。
本発明に於けるアモルファス酸化物層の厚みは、好ましくは、0.1nm以上100nm以下である。より好ましくは、1nm以上10nm以下、さらに好ましくは、2nm以上5nm以下である。
本発明に於けるアモルファス酸化物層の膜厚は、作製した素子断面のHRTEM(High Resolution TEM)写真撮影により測定することができる。
本発明に用いられるアモルファス窒化物を含有する層は、電気伝導度10−10Scm以上10+1Scm以下であり、より好ましくは、10−7Scm以上10−3Scm以下である。電気抵抗率は、前述のアモルファス酸化物層におけるキャリア濃度の制御手段について説明したと同様の手段により調整することができる。
本発明に於けるアモルファス窒化物を含有する層は、ゲート電極またはソース電極の少なくとも一方に隣接して配される。
本発明に於けるアモルファス窒化物を含有する層の厚みは、好ましくは、1nm以上100nm以下である。より好ましくは、5nm以上10nm以下、さらに好ましくは、2nm以上5nm以下である。
アモルファス窒化物としては、In、Al、及びGaよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する。より好ましくは、アモルファス窒化物が少なくともAlを含有し、さらに好ましくは、更にIn又はGaを含有する。
アモルファス窒化物は、アルゴンおよび窒素中でスパッタする、あるいは所定の原料を所定の分量で供給することにより得ることができる。例えば、AlN、SiN、GaN、InNをターゲットとし、アルゴンおよび窒素中でスパッタすることで、アモルファス窒化物を得ることが可能である。構成化合物を二種以上含むターゲット材料として使用してもよい。
本発明におけるゲート電極としては、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、Ag等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。
ゲート電極の厚みは、好ましくは、10nm以上1000nm以下である。より好ましくは、20nm以上500nm以下、さらに好ましくは、40nm以上100nm以下である。
ゲート絶縁膜としては、SiO2、SiNx、SiON、Al2O3、Y2O3、Ta2O5、HfO2等の絶縁体、又はそれらの化合物を少なくとも二つ以上含む混晶化合物が用いられる。また、ポリイミドのような高分子絶縁体もゲート絶縁膜として用いることができる。
本発明におけるソース電極及びドレイン電極材料として、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、Ag等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。特に好ましくは、IZOである。
ソース電極及びドレイン電極の厚みは、好ましくは、10nm以上1000nm以下である。より好ましくは、20nm以上500nm以下、さらに好ましくは、40nm以上100nm以下である。
本発明に用いられる基板は特に限定されることはなく、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、低吸湿性等に優れていることが好ましい。
次に、図面を用いて、詳細に本発明におけるTFTの構造を説明する。
図1は、本発明のTFTの一例を示す模式図である。基板1がプラスチックフィルムなどの可撓性基板の場合、基板1の少なくとも一方の面に絶縁層6を配し、その上にゲート電極2、ゲート絶縁膜3、アモルファス酸化物層4、アモルファス窒化物を含有する層7を積層して有し、その表面にソース電極5−1とドレイン電極5−2が設置される。
本発明の電界効果型薄膜トランジスタは、液晶やEL素子を用いた画像表示装置、特に平面薄型表示装置(Flat Panel Display:FPD)に好ましく用いられる。より好ましくは、基板に有機プラスチックフィルムのような可撓性基板を用いたフレキシブル表示装置に用いられる。特に、本発明の電界効果型薄膜トランジスタは、移動度が高いことから有機EL素子を用いた表示装置、フレキシブル有機EL表示装置に最も好ましく用いられる。
本発明に用いられる有機EL表示装置は、基板上に少なくとも下部電極、少なくとも発光層を含む有機層、及び上部電極を順次有する有機EL素子、および前記上部電極上に少なくともゲート電極、ゲート絶縁膜、酸化物半導体を含有する活性層、ソース電極、及びドレイン電極を有し前記有機EL素子を駆動するTFTを有する。TFTが有機EL素子の背面に配置されているので、有機EL素子の発光を取り出す開口部を大きく取ることができる。好ましくは、TFTと有機EL素子の間に保護絶縁膜を有し、前記有機EL素子の上部電極とTFTの前記ソース電極または前記ドレイン電極とが前記保護絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されている。好ましくは、前記下部電極が光透過性電極であり、前記上部電極が光反射性電極である。
本発明の発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む有機化合物層を有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1nm〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光性ドーパントの混合層とした構成でも良い。発光性ドーパントは蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、2種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
前記燐光性の発光性ドーパントとしては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
例えば、該遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
ランタノイド原子としては、例えばランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
前記蛍光性の発光性ドーパントとしては、一般には、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、またはペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、およびこれらの誘導体などを挙げることができる。
本発明に用いられるホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
本発明に用いられる正孔輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及び、それらの誘導体等が挙げられる。
好ましくは、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体であり、より好ましくは、分子内にカルバゾール基を有するものが好ましい。特に、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物が好ましい。
本発明に用いられる発光層内の電子輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが2.5eV以上3.5eV以下であることが好ましく、2.6eV以上3.4eV以下であることがより好ましく、2.8eV以上3.3eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.7eV以上7.5eV以下であることが好ましく、5.8eV以上7.0eV以下であることがより好ましく、5.9eV以上6.5eV以下であることが更に好ましい。
ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。
金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、更に好ましくはアルミニウムイオン、亜鉛イオン、またはパラジウムイオンである。
配位子としては、例えばアジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる。)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる。)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられる。)、
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、特開2003−68468、特開2003−229278、特開2004−342614等に記載の材料を用いることが出来る。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として、電子ブロック層を設けることができる。電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、MgO、SIO、SIO2、Al2O3、GeO、NIO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TIO2等の金属酸化物、SINx、SINxOy等の金属窒化物、MgF2、LIF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、および酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、およびシリコーンオイル類が挙げられる。
(樹脂封止層)
本発明の機能素子は樹脂封止層により大気との接触により、酸素や水分による素子性能の劣化を抑制することが好ましい。
<素材>
樹脂封止層の樹脂素材としては、特に限定されることはなく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ゴム系樹脂、またはエステル系樹脂等を用いることができるが、中でも水分防止機能の点からエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂の中でも熱硬化型エポキシ樹脂、または光硬化型エポキシ樹脂が好ましい。
<作製方法>
樹脂封止層の作製方法は特に限定されることはなく、例えば、樹脂溶液を塗布する方法、樹脂シートを圧着または熱圧着する方法、蒸着やスパッタリング等により乾式重合する方法が挙げられる。
<膜厚み>
樹脂封止層の厚みは1μm以上、1mm以下が好ましい。更に好ましくは5μm以上、100μm以下であり、最も好ましくは10μm以上50μm以下である。これよりも薄いと、第2の基板を装着時に上記無機膜を損傷する恐れがある。またこれよりも厚いと電界発光素子自体の厚みが厚くなり、有機電界発光素子の特徴である薄膜性を損なうことになる。
本発明に用いられる封止接着剤は、端部よりの水分や酸素の侵入を防止する機能を有する。
<素材>
前記封止接着剤の材料としては、前記樹脂封止層で用いる材料と同じものを用いることができる。中でも、水分防止の点からエポキシ系の接着剤が好ましく、中でも光硬化型接着剤あるいは熱硬化型接着剤が好ましい。
封止剤に添加されているフィラーとしては、SiO2、SiO(酸化ケイ素)、SiON(酸窒化ケイ素)またはSiN(窒化ケイ素)等の無機材料が好ましい。フィラーの添加により、封止剤の粘度が上昇し、加工適正が向上し、および耐湿性が向上する。
封止接着剤は乾燥剤を含有しても良い。乾燥剤としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、または酸化ストロンチウムが好ましい。
封止接着剤に対する乾燥剤の添加量は、0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.05質量%以上15質量%以下である。これよりも少ないと、乾燥剤の添加効果が薄れることになる。またこれよりも多い場合には封止接着剤中に乾燥剤を均一分散させることが困難になり好ましくない。
<封止接着剤の処方>
・ポリマー組成、濃度、
封止接着剤としては特に限定されることはなく、前記のものを用いることができる。例えば光硬化型エポキシ系接着剤としては長瀬ケムテック(株)製のXNR5516を挙げることができる。そこに直接前記乾燥剤を添加し、分散せしめれば良い。
・厚み
封止接着剤の塗布厚みは1μm以上1mm以下であることが好ましい。これよりも薄いと封止接着剤を均一に塗れなくなり好ましくない。またこれよりも厚いと、水分が侵入する道筋が広くなり好ましくない。
<封止方法>
本発明においては、上記乾燥剤の入った封止接着剤をディスペンサー等により任意量塗布し、塗布後第2基板を重ねて、硬化させることにより機能素子を得ることができる。
本発明における有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明における有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
前記電荷発生層は、電界印加時に電荷(正孔及び電子)を発生する機能を有すると共に、発生した電荷を電荷発生層と隣接する層に注入させる機能を有する層である。
具体的には、導電性を有するものであっても、ドープされた有機層のように半導電性を有するものであっても、また、電気絶縁性を有するものであってもよく、特開平11−329748や、特開2003−272860や、特開2004−39617に記載の材料が挙げられる。
前記正孔伝導性材料は、例えば2−TNATA、NPDなどの正孔輸送有機材料にF4−TCNQ、TCNQ、FeCl3などの電子求引性を有する酸化剤をドープさせたものや、P型導電性高分子、P型半導体などが挙げられ、前記電子伝導性材料は電子輸送有機材料に4.0eV未満の仕事関数を有する金属もしくは金属化合物をドープしたものや、N型導電性高分子、N型半導体が挙げられる。N型半導体としては、N型Si、N型CdS、N型ZnSなどが挙げられ、P型半導体としては、P型Si、P型CdTe、P型CuOなどが挙げられる。
また、前記電荷発生層として、V2O5などの電気絶縁性材料を用いることもできる。
電荷発生層の形成方法は、特に限定されるものではなく、前述した有機化合物層の形成方法を用いることができる。
以上で挙げられた内容以外にも、特開2003−45676号公報、米国特許第6337492号、同第6107734号、同第6872472号等に記載を元にして、電荷発生層の材料を選択することができる。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明または半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。
第一の態様の場合の計算式は特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は特開2004−127795号明細書に記載されている。
また、上記方法により得られる異なる発光色の有機EL素子を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色および黄色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、青色、緑色、赤色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
本発明の有機EL表示装置において、有機EL素子上全体は、保護絶縁膜によって保護されている。保護絶縁膜は、有機EL素子上にTFTを作製する際に、有機EL素子へ与えるダメージを低減する機能と、有機EL素子とTFTとを電気的に絶縁する機能を有する。また、保護絶縁膜は、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであることが更に好ましい。
図3は、本発明に用いられるTFT素子を用いたアクティブマトリクス型有機EL表示装置の画素回路の模式図である。本発明における表示装置の回路は、特に図3に示すものに限定されるものではなく、従来公知の回路をそのまま応用することができる。
本発明のTFTは、液晶やEL素子を用いた画像表示装置、特にFPDのスイッチング素子、駆動素子として用いることができる。特に、フレキシブルFPD装置のスイッチング素子、駆動素子として用いるのが適している。さらに本発明の電界効果型薄膜トランジスタを用いた表示装置は、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で幅広い分野で応用される。
また、本発明のTFTは、表示装置以外にも、有機プラスチックフィルムのような可撓性基板上に本発明の電界効果型薄膜トランジスタを形成し、ICカードやIDタグなどに幅広く応用が可能である。
1.TFT素子の作製
1)TFT素子1の作製
<n−Si基板の作製>
基板およびゲート電極を下記にて作製した。
厚さ0.5mmのN型Si基板((株)ジェムコ製,抵抗率1Ωcm〜3.5Ωcm)を伝導型N型基板として用い、これをそのまま基板兼ゲート電極として用いた。
次にゲート電極上に、下記のゲート絶縁膜の形成を行った。
ゲート絶縁膜:SiO2をRFマグネトロンスパッタ真空蒸着法(条件:ターゲットSiO2、成膜温度54℃、スパッタガスAr/O2=12/2sccm、RFパワー400W、成膜圧力0.4Pa)にて100nm形成し、ゲート絶縁膜を設けた。ゲート絶縁膜SiO2のパターニングには、スパッタ時にシャドウマスクを用いることにより行った。
この上に、InGaZnO4の組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、RFマグネトロンスパッタ真空蒸着法により、Ar流量97sccm、O2流量1.7sccm、RFパワー200W、全圧0.4Paの条件で行った。厚みは、2.5nmであった。
活性層のパターニングは、スパッタ時にシャドウマスクを用いることにより行った。
この上に、下記作製条件でアモルファス窒化物を含有する層を設けた。アモルファス窒化物を含有する層は、図2に模式的に示されるように、アモルファス酸化物層を被覆するように、厚み10nmとなるように蒸着した。
蒸着条件:RFマグネトロンスパッタ真空蒸着法により、AlInNの組成をターゲットとして、Ar流量12sccm、N2流量2.0sccm、RFパワー400W、全圧0.4Paであった。
ソース電極及びドレイン電極のパターニングをフォトレジスト法により行った。フォトレジスト法は、一般に公知の手段により行った。形成されたチャネル長L=200μm、チャネル幅W=1000μmであった。
TFT素子1の作製において、アモルファス窒化物としてAlInNの代わりにAlGaInNを用いて、その他は同様にして、TFT素子2を作製した。
TFT素子1の作製において、アモルファス窒化物を含有する層を除き、代わりに下記のアモルファス酸化物層を用いて、その他は同様にして、比較のTFT素子A、Bを作製した。
蒸着条件:RFマグネトロンスパッタ真空蒸着法により、AlInNの組成をターゲットとして、Ar流量12sccm、N2流量2.0sccm、RFパワー400W、全圧0.4Pa、蒸着厚みは50nmであった。
得られた各TFT素子について、ソース電極を0(ゼロ)Vとして、飽和領域ドレイン電圧Vd=+40V(ゲート電圧(Vg):−20V≦Vg≦+40V)でのTFT伝達特性の測定を行い、TFTの性能を評価した。TFT伝達特性の測定は、半導体パラメータ・アナライザー4156C(アジレントテクノロジー社製)を用いて行った。各パラメータと本発明に於けるその定義は下記の通りである。
・TFTの閾値電圧(Vth):Vgを横軸にし、Isd(ソース・ドレイン間電流)の1/2乗を縦軸とするグラフを作成し、直線で外挿して、Isd=0となるVgをVthをTFTの閾値電圧(Vth)としてもとめた(図5参照)。これは飽和領域でのIsd、Vg及びVthとが下記の式1に従うことによるものである。単位は[V]である。
Isd1/2 ∝(Wμ/2L)1/2(Vg−Vth) (式1)
式中、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、μは活性層の移動度を表す。
・ON電流(Ion):Vg=+40Vにおけるドレイン電流である。単位は[A]である。
・別の閾値電圧のシフト量(Vthシフト2):各TFT素子の伝達特性の測定に際して、電気ストレスとして、ゲート電圧Vg=+10V、ドレイン電流=5μAを1000秒加え、その前後でVthを測定し、その変動量をVthシフト2とした。単位は[V]である。伝達特性の測定は、Vsd(ソース・ドレイン間電圧)=+10V,Vg=−10〜+15Vで行った。
Vthシフト1およびVthシフト2は駆動のヒステレシスの影響の度合いを示すものであり、小さい方が好ましい。
特に実施例1のTFT素子1は、予想外にIon電流が大きく、有機EL表示装置の駆動に適した優れた性能を示した。
実施例1における無アルカリガラス基板の代わりに、ポリエチレンナフタレートフィルム(厚み100μm)の両面に下記バリア機能を持つ絶縁層を有するバリア付きフイルムを用いて、その他は実施例1と同様にしてTFT素子を作製した。
1.有機EL表示装置の作製
(有機EL素子部の作製)
1)下部電極の形成
基板にはポリエチレンナフタレートフィルムの両面に下記バリア機能を持つ絶縁層を有するバリア付きフイルムを用いた。前記基板の上に酸化インジウム錫(以後、ITOと略記)を150nmの厚さで蒸着し、陽極とした。
洗浄後、順次、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層を設けた。
正孔注入層:4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATAと略記する)および2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQと略記する)を2−TNATAに対して1質量%含有する層、厚み160nm。
正孔輸送層:N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(α−NPDと略記する)、厚み10nm。
発光層:1,3−bis(carbazol−9−yl)benzene(mCPと略記する)および白金錯体Pt−1をmCPに対して13質量%含有する層、厚み60nm。
正孔ブロック層:bis−(2−methyl−8−quinonylphenolate)aluminium(BAlqと略記する)、厚み40nm。
電子輸送層:トリス(8−ヒドロキシキノニナート)アルミニウム(Alq3と略記する)、厚み10nm。
電子注入層:LiF、厚み1nm。
素子サイズが2mm×2mmとなるようにシャドウマスクによりパターニングしてAlを厚み100nmに蒸着し、陰極とした。
上部電極上に、保護絶縁膜として500nmのSiON膜をイオンプレーティング法により成膜した。成膜後、レーザーによりコンタクトホールを形成した。
得られた有機EL素子と実施例1で作製したTFTとを組みあわせて等価回路を構成し、種々の条件下で駆動試験を行った。
その結果、本発明のTFTを用いると高温度での駆動、および連続して長時間駆動させても安定した発光が得られた。
2:ゲート電極
3:ゲート絶縁膜
4、14:アモルファス酸化物層
7、17:アモルファス窒化物を含有する層
24:活性層
5−1:ソース電極
5−2:ドレイン電極
6:絶縁層
7:抵抗層
200:スイッチングTFT
300:有機EL素子
400:信号電極線
500:走査電極線
600:コンデンサ
700:駆動TFT
800:共通電線
Claims (7)
- 基板上に、少なくとも、ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、活性層と、ソース電極及びドレイン電極とを順次有する薄膜電界効果型トランジスタであって、前記活性層が、前記ゲート絶縁膜に隣接して配置され、キャリア濃度が1×1015/cm3以上であるアモルファス酸化物層と、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と隣接して配置され、電気伝導度が10−10Scm−1以上10+1Scm−1以下であり、In、Al、及びGaよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有するアモルファス窒化物層とを有することを特徴とする薄膜電界効果型トランジスタ。
- 前記アモルファス酸化物層がIn、Al、Mg、Ga、及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
- 前記アモルファス酸化物層がInを含有することを特徴とする請求項2に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
- 前記アモルファス酸化物層がGa又はZnをさらに含有することを特徴とする請求項3に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
- 前記アモルファス酸化物層がGaとZnとをさらに含有することを特徴とする請求項3に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
- 前記基板がフレキシブル基板であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
- 1対の電極と、該電極間に介在する発光層とを有する発光素子と、該発光素子を駆動するための電界効果型トランジスタとを備えた表示装置であって、該電界効果型トランジスタが請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタであることを特徴とする表示装置。
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