JP5565677B2 - 新規ジカルボン酸型化合物 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1にはビス−アミドカルボン酸またはその塩が開示され、特許文献2には多鎖二極性基化合物が開示されている。また、親水基の種類が異なるもの、アルキル鎖の長さが非対称な構造を持つもの、親水基とアルキル鎖の長さがそれぞれ非対称な構造を持つ2鎖2親水基型界面活性剤も研究されている(非特許文献2)。
また、疎水鎖中にアミド結合を有するジェミニ型のカチオン性界面活性剤あるいは糖系界面活性剤も報告されている(非特許文献3、非特許文献4)。
また、疎水鎖中にエステル結合を有するジェミニ型界面活性剤も報告されている(非特許文献5)。
非特許文献5にあるように、生分解性を持たせるためジェミニ型界面活性剤の疎水鎖部分にエステル結合を有する構造が考えられているが、加水分解安定性に欠けることが懸念される。
本発明者等は、上記の問題を解決するために鋭意研究した結果、原料として工業的に入手し易く、連結基へと誘導する二重結合部位を有する不飽和脂肪酸または、そのアミドを用いることにより、容易に合成が可能で、生分解性を有し、加水分解安定性を有する界面活性剤としての利用が可能な新規ジカルボン酸型化合物を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
CnH2n+1は直鎖状の又は分岐状のアルキル基を示し、
nは1〜22の整数を示し、
R1は炭素原子数1〜22のアルキレン基を示し、
R2は炭素原子数1〜22のアルキル基を示し、
R3は、水素原子または、メチル基を示し、
Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアンモニウムイオンを示すが、但し、前記R1及びR2は−R1−CH−CH−R2部分が炭素原子数9〜25の炭化水素構造をなすように選択される。
本発明はまた、前記のジカルボン酸型化合物を含む、界面活性剤に関する。
本発明は更に、下記一般式(2´)
CnH2n+1は直鎖状の又は分岐状のアルキル基を示し、
nは1〜22の整数を示し、
R1は炭素原子数1〜22のアルキレン基を示し、
R2は炭素原子数1〜22のアルキル基を示し、
R3は、水素原子または、メチル基を示すが、但し、前記R1及びR2は−R1−CH−CH−R2部分が炭素原子数9〜25の炭化水素構造をなすように選択される。)で表される化合物と無水コハク酸を反応させて下記一般式(1´)
親水性−疎水性バランスは、脂肪酸鎖の末端カルボン酸部分にアミド結合させる原料のアミンにおけるアルキル鎖の長さ(CnH2n+1)あるいは、不飽和脂肪酸を選択することにより、容易に調整することが可能であり、したがって本発明の化合物は界面活性剤として有用である。さらに、本発明の界面活性剤は、少量で乳化力に優れ、優れた界面活性能を有し、さらには、界面活性剤として使用するためには不可欠な条件である生分解性を持ち、産業利用上、用途に応じた使用を想定した場合、性能を損なわない程度に必要となる加水分解安定性にも優れている。これらの特徴を併せ持つ本発明のジカルボン酸型化合物は、産業利用の可能性、資源の節約、環境への低負荷という点から見ても非常に有用である。
デシレン基、n−ウンデシレン基、n−ドデシレン基、n−トリデシレン基、n−テトラデシレン基、n−ペンタデシレン基、n−ヘキサデシレン基、n−ヘプタデシレン基、n−オクタデシレン基、n−ノナデシレン基、n−イコシレン基、n−ヘンイコシレン基、n−ドコシレン基等が挙げられるが、好ましくは、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、n−ウンデシレン基、n−ドデシレン基、n−トリデシレン基、n−ペンタデシレン基が挙げられる。より好ましくは、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、n−ウンデシレン基等が挙げられる。
CH3、−(CH2)7−CH−CH−(CH2)7CH3、−(CH2)9−CH−CH−(CH2)5CH3、−(CH2)7−CH−CH−(CH2)8CH3、−(CH2)9−CH−CH−(CH2)7CH3、−(CH2)10−CH−CH−(CH2)7CH3、−(CH2)11−CH−CH−(CH2)7CH3が好ましい。
前記炭素原子数10〜26の不飽和脂肪酸としては、例えば、炭素原子数10の4−デセン酸、炭素原子数11の9−ウンデセン酸、炭素原子数12のリンデル酸、トウハク酸、ラウロレイン酸等の3−ドデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、炭素原子数13のcis−9−トリデセン酸、炭素原子数14のツズ酸、ミリストレイン酸等の4−テトラデセン酸、5−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、炭素原子数15の6−ペンタデセン酸、cis−9−ペンタデセン酸、炭素原子数16のパルミトレイン酸等のtrans−3−ヘキサデセン酸、cis−7−ヘキサデセン酸、cis−9−ヘキサデセン酸、trans−9−ヘキサデセン酸、炭素原子数17のcis−7−ヘプタデセン酸、cis−8−ヘプタデセン酸、cis−9−ヘプタデセン酸、炭素原子数18のペトロセリン酸、ペトロセエライジン酸、オレイン酸、エライジン酸、パセニン酸等のtrans−3−オクタデセン酸、cis−3−オクタデセン酸、trans−4−オクタデセン酸、cis−6−オクタデセン酸、trans−6−オクタデセン酸、cis−7−オクタデセン酸、trans−7−オクタデセン酸、cis−8−オクタデセン酸、trans−8−オクタデセン酸、cis−9−オクタデセン酸、trans−9−オクタデセン酸、cis−11−オクタデセン酸、trans−11−オクタデセン酸、炭素原子数19のcis−9−ノナデセン酸、炭素原子数20のゴンドイン酸等のcis−11−エイコセン酸、trans−11−エイコセン酸、炭素原子数21の12−ヘニコセン酸、炭素原子数22のエルカ酸、ブラシン酸等のcis−13−ドコセン酸、trans−13−ドコセン酸、炭素原子数23の10−トリコセン酸、14−トリコセン酸、炭素原子数24のセラコレイン酸等のcis−15−テトラコセン酸、trans−15−テトラコセン酸、炭素原子数25のcis−15−ペンタコセン酸、cis−17−ペンタコセン酸、炭素原子数26のcis−17−ヘキサコセン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられるが、炭素原子数12以上22以下の不飽和脂肪酸が好ましく、さらに好ましくは、工業的な原料供給の面と原料が安価である点からオレイン酸やエルカ酸が好ましい。
アミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルプロピルアミン、N−メチルブチルアミン、N−メチルペンチルアミン、N−メチルヘキシルアミン、N−メチルヘプチルアミン、N−メチルオクチルアミン、N−メチルノニルアミン、N−メチルデシルアミン、N−メチルウンデシルアミン、N−メチルドデシルアミン、N−メチルトリデシルアミン、N−メチルテトラデシルアミン、N−メチルペンタデシルアミン、N−メチルヘキサデシルアミン、N−メチルヘプタデシルアミン、N−メチルオクタデシルアミン、N−メチルノナデシルアミン、N−メチルイコシルアミン、N−メチルヘニコシルアミン、N−メチルドコシルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルイソブチルアミン、N−メチル−sec−ブチルアミン、N−メチル−tert−ブチルアミン、N−メチルイソペンチルアミン、N−メチル−ネオペンチルアミン、N−メチル−tert−ペンチルアミン、N−メチル−2−エチルヘキシルアミン等の飽和脂肪族第2級アミンが挙げられるが、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−ドコシルアミン、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、N−メチルブチルアミン、N−メチルヘキシルアミン、N−メチルヘプチルアミン、N−メチルオクチルアミン、N−メチルノニルアミン、N−メチルデシルアミン、N−メチルドデシルアミン、N−メチルテトラデシルアミン、N−メチルヘキサデシルアミン、N−メチルオクタデシルアミン、N−メチルドコシルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルイソブチルアミン、N−メチル−2−エチルヘキシルアミンが好ましい。
上記アルカリ金属イオンとしては、例えばリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。
上記アルカリ土類金属イオンとしては、例えばカルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン等が挙げられる。
上記アンモニウムイオンとしては、例えば、脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、アルカノールアミン由来のアンモニウムイオン等が挙げられる。
上記脂肪族アミンとしては、アンモニア、ヒドロキシアミン、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
上記環状脂肪族アミンとしては、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
上記芳香族アミンとしては、ピリジン、ピロール等が挙げられる。
上記アルカノールアミンとしては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
次にこのジヒドロキシ脂肪酸アルキルアミドを無水コハク酸と反応させることにより、本発明のジカルボン酸型化合物(Xが水素イオン)を得ることができる。更にXをアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアンモニウムイオン(例えば、脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、アルカノールアミン等に由来するアンモニウムイオン)とする場合には、例えば、前記ジカルボン酸型化合物(Xが水素イオン)を水やエチルアルコールなどの溶媒中で、対応するアルカリ金属やアルカリ土類金属などの水酸化物やアミン(例えば、脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、アルカノールアミン等のアミン)などと中和反応させることにより得ることができる。
いて溶媒を乾燥させることで、目的物を得ることができる。また必要に応じてトルエン、酢酸エチル等の溶媒を用いた再結晶或いは、シリカゲルを固定相とし、クロロホルム・アセトン・メタノール混合溶媒を移動相とするカラムクロマトグラフィー等によって精製することにより、上記合成フローで示されるジカルボン酸化合物を得ることができる(第2工程)。
[FT−IR]
FTIR−8900(島津製作所製)
[NMR]
AV400M(ブルカーバイオスピン社製)
[元素分析]
SeriesII CHNS/O Analyzer 2400(パーキンエルマー社製)
cis−9−オクタデセン酸ヘキシルアミド(50g、0.14mol)と88%ギ酸(143.0g、2.73mol)を反応容器に入れ攪拌を行い、40℃にて、35%過酸化水素(26.6g、0.27mol)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を除去し、その後水洗を2回行った後、炭酸カリウム(18.9g、0.14mol)、エチルアルコール123mLを加え、25℃で24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、エチルアルコールを除去し、メチルエチルケトンを用いて再結晶化を行い、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸ヘキシルアミド(28.1g、0.07mol)を得た。
2)ジカルボン酸化反応
9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸ヘキシルアミド(20g、0.049mol)、トリエチルアミン(12.3g、0.12mol)、及び無水コハク酸(12.1g、0.12mol)にトルエン200mLを加え、窒素雰囲気下、80℃で12時間攪拌した。TLCにて目的物の生成を確認後、50℃まで温度を下げ、2Mの塩酸73mLを加えて攪拌し、洗浄した後、146mLの水で3回洗浄した。その後、この反応液に無水硫酸ナトリウムを加え、脱水した後、ろ過し、ろ液を減圧留去後、得られた固体を酢酸エチルを用いて再結晶を行い、白色固体20.5g(収率70.4%)を得た。
得られた白色固体を、FT−IR(KBr法)、1H−NMR、13C−NMR及び元素分析で測定した結果を以下に示す。この結果から、得られた白色固体の構造(表題の式(4)で表される化合物)と純度を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ0.86−0.89(m,6H),1.24−1.62(m,34H),2.21(t,2H),2.59−2.72(m,8H),3.21−3.26(m,2H),4.99−5.06(m,2H),5.70(t、1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ14.8,14.9,22.6,22.7,24.6,25.1,25.6,28.4−29.5,30.7,30.8,31.8,36.5,39.7,74.2,74.4,171.8,174.5,176.5,176.6
元素分析(C32H57N1O9):
実測値(%) C:64.14%,H:9.87%,N:2.41
計算値(%) C:64.08%,H:9.58%,N:2.34
cis−9−オクタデセン酸オクチルアミド(50g、0.12mol)と88%ギ酸(128.2g、2.5mol)を反応容器に入れ攪拌を行い、40℃にて、35%過酸化水素(23.8g、0.25mol)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を除去し、その後水洗を2回行った後、炭酸カリウム(17.0g、0.12mol)、エチルアルコール110mLを加え、25℃で24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、エチルアルコールを除去し、メチルエチルケトンを用いて再結晶化を行い、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸オクチルアミド(24g、0.056mol)を得た。
2)ジカルボン酸化反応
9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸オクチルアミド(20g、0.046mol)、トリエチルアミン(11.6g、0.12mol)、及び無水コハク酸(11.5g、0.0.12mol)にトルエン200mLを加え、窒素雰囲気下、80℃で12時間攪拌した。TLCにて目的物の生成を確認後、50℃まで温度を下げ、2Mの塩酸69mLを加えて攪拌し、洗浄した後、138mLの水で3回洗浄した。その後、この反応液に無水硫酸ナトリウムを加え、脱水した後、ろ過し、ろ液を減圧留去後、得られた固体を酢酸エチルを用いて再結晶化を行い、白色固体23.2g(収率80.1%)を得た。
得られた白色固体を、FT−IR(KBr法)、1H−NMR、13C−NMR及び元素分析で測定した結果を以下に示す。この結果から、得られた白色固体の構造(表題の式(5)で表される化合物)と純度を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ0.86−0.89(m,6H),1.24−1.62(m,38H),2.21(t,2H),2.59−2.72(m,8H),3.
21−3.26(m,2H),4.99−5.06(m,2H),5.70(t、1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ14.8,14.9,22.6,22.7,24.6,25.1,25.6,28.4−29.5,30.7,30.8,31.8,36.5,39.7,74.2,74.4,171.8,174.5,176.5,176.6
元素分析(C34H61N1O9):
実測値(%) C:65.21%,H:10.10%,N:2.23
計算値(%) C:65.04%,H:9.79%,N:2.23
cis−9−オクタデセン酸ドデシルアミド(40g、0.082mol)と88%ギ酸(86.1g、1.65mol)を反応容器に入れ攪拌を行い、40℃にて、35%過酸化水素(16g、0.16mol)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を除去し、その後水洗を2回行った後、炭酸カリウム(11.4g、0.082mol)、エチルアルコール74mLを加え、25℃で24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、エチルアルコールを除去し、メチルエチルケトンを用いて再結晶化を行い、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸ドデシルアミド(26.4g、0.055mol)を得た。
2)ジカルボン酸化反応
9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸ドデシルアミド(20g、0.039mol)、トリエチルアミン(9.9g、0.098mol)、及び無水コハク酸(9.8g、0.098mol)にトルエン200mLを加え、窒素雰囲気下、80℃で12時間攪拌した。TLCにて目的物の生成を確認後、50℃まで温度を下げ、2Mの塩酸59mLを加えて攪拌し、洗浄した後、118mLの水で3回洗浄した。その後、この反応液に無水硫酸ナトリウムを加え、脱水した後、ろ過し、ろ液を減圧留去後、得られた固体を酢酸エチルを用いて再結晶化を行い、白色固体22.3g(収率83%)を得た。
得られた白色固体を、FT−IR(KBr法)、1H−NMR、13C−NMR及び元素分析で測定した結果を以下に示す。この結果から、得られた白色固体の構造(表題の式(6)で表される化合物)と純度を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ0.86−0.89(m,6H),1.24−1.62(m,46H),2.21(t,2H),2.59−2.72(m,8H),3.21−3.26(m,2H),4.99−5.06(m,2H),5.70(t、1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ14.8,14.9,22.6,22.7,24.6,25.1,25.6,28.4−29.5,30.7,30.8,31.8,36.5,39.7,74.2,74.4,171.8,174.6,176.4,176.5
元素分析(C38H69N1O9):
実測値(%) C:66.64%,H:10.41%,N:2.03
計算値(%) C:66.73%,H:10.17%,N:2.05
cis−9−オクタデセン酸(50g、0.1mol)と88%ギ酸(170.3g、3.25mol)を反応容器に入れ攪拌を行い、40℃にて、35%過酸化水素(33.2g、0.34mol)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。その後、水洗を行った後、3Mの水酸化ナトリウム水溶液250mLを入れ、80℃で4時間攪拌を行い、室温に冷却後、2MのHCl水溶液450mLを入れて室温で2時間攪拌を行った。ろ過後、メチルエチルケトンを用いて再結晶を行い、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸(43g、0.14mol)を得た。
2)アミド化反応
9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸(40g、0.126モル)とDIPC(16.7g、0.13モル)、HOBt(20.1g、0.13モル)、テトラヒドロフラン400mLをいれ、60℃で1時間反応後、N−メチルドデシルアミン(26.5g、0.13モル)をテトラヒドロフラン100ミリリットルで溶解させた溶液を滴下し、還流下で3時間反応を行った。反応液を室温まで冷却し、ろ過した結晶を、エタノールで再結晶を行い、白色結晶(45.1g、0.091モル)を得た。
3)ジカルボン酸化反応
9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸N−メチルドデシルアミド(40g、0.079mol)、トリエチルアミン(20g、0.20mol)、及び無水コハク酸(19.8g、0.20mol)にトルエン400mLを加え、窒素雰囲気下、80℃で12時間攪拌した。TLCにて目的物の生成を確認後、50℃まで温度を下げ、2Mの塩酸119mLを加えて攪拌し、洗浄した後、238mLの水で3回洗浄した。その後、この反応液に無水硫酸ナトリウムを加え、脱水した後、ろ過し、ろ液を減圧留去後、得られた固体をクロロホルム−アセトン−メタノールを溶離液に用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行い、白色固体39.4g(収率71.3%)を得た。
得られた白色固体を、FT−IR(KBr法)、1H−NMR、13C−NMR及び元素分析で測定した結果を以下に示す。この結果から、得られた白色固体の構造(表題の式(7)で表される化合物)と純度を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ0.86−0.89(m,6H),1.24−1.62(m,46H),2.21(t,2H),2.59−2.72(m,8H),2.92(s、3H),3.21−3.26(m,2H),4.99−5.06(m,2H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ14.8,14.9,22.6,22.7,24.6,25.1,25.6,28.4−29.5,30.7,30.8,31
.8,32.9,36.5,39.7,74.2,74.4,171.8,174.6,176.4,176.5
元素分析(C39H71N1O9):
実測値(%) C:67.15%,H:10.28%,N:2.01
計算値(%) C:67.11%,H:10.25%,N:2.01
cis−13−ドコセン酸ヘキシルアミド(50g、0.119mol)と88%ギ酸(123.9g、2.4mol)を反応容器に入れ攪拌を行い、40℃にて、35%過酸化水素(23.0g、0.24mol)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を除去し、その後水洗を2回行った後、炭酸カリウム(16.4g、0.119mol)、エチルアルコール107mLを加え、25℃で24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、エチルアルコールを除去し、メチルエチルケトンを用いて再結晶化を行い、13,14−ジヒドロキシドコサン酸ヘキシルアミド(40.2g、0.088mol)を得た。
2)ジカルボン酸化反応
13,14−ジヒドロキシドコサン酸ヘキシルアミド(40g、0.088mol)、トリエチルアミン(22.2g、0.22mol)、及び無水コハク酸(22.0g、0.22mol)にトルエン400mLを加え、窒素雰囲気下、80℃で12時間攪拌した。TLCにて目的物の生成を確認後、50℃まで温度を下げ、2Mの塩酸132mLを加えて攪拌し、洗浄した後、263mLの水で3回洗浄した。その後、この反応液に無水硫酸ナトリウムを加え、脱水した後、ろ過し、ろ液を冷却し、吸引ろ過後、得られた固体を酢酸エチルを用いて再結晶化を行い、白色固体47.6g(収率82.7%)を得た。
得られた白色固体を、FT−IR(KBr法)、1H−NMR、13C−NMR及び元素分析で測定した結果を以下に示す。この結果から、得られた白色固体の構造(表題の式(8)で表される化合物)と純度を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ0.86−0.91(m,6H),1.24−1.62(m,42H),2.21(t,2H),2.59−2.72(m,8H),3.21−3.26(m,2H),4.99−5.06(m,2H),5.70(t、1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ14.8,14.9,22.6,22.7,24.6,25.1,25.6,28.4−29.5,30.7,30.8,31.8,36.5,39.7,74.2,74.4,171.8,174.6,176.5,176.6
元素分析(C36H65N1O9):
実測値(%) C:65.88%,H:10.11%,N:2.13
計算値(%) C:65.92%,H:9.99%,N:2.14
cis−4−ドデセン酸オクタデシルアミド(20g、0.045mol)と88%ギ酸(46.5g、0.89mol)を反応容器に入れ攪拌を行い、40℃にて、35%過酸化水素(8.6g、0.089mol)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を除去し、その後水洗を2回行った後、炭酸カリウム(6.2g、0.045mol)、エチルアルコール40mLを加え、25℃で24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、エチルアルコールを除去し、メチルエチルケトンを用いて再結晶化を行い、4,5−ジヒドロキシドデカン酸オクタデシルアミド(15.3g、0.032mol)を得た。
2)ジカルボン酸化反応
4,5−ジヒドロキシドデカン酸オクタデシルアミド(15g、0.031mol)、トリエチルアミン(7.8g、0.078mol)、及び無水コハク酸(7.8g、0.078mol)にトルエン150mLを加え、窒素雰囲気下、80℃で18時間攪拌した。TLCにて目的物の生成を確認後、50℃まで温度を下げ、2Mの塩酸47mLを加えて攪拌し、洗浄した後、93mLの水で3回洗浄した。その後、この反応液に無水硫酸ナトリウムを加え、脱水した後、ろ過し、ろ液を減圧留去後、得られた固体を酢酸エチルを用いて再結晶化を行い、白色固体14.9g(収率70.3%)を得た。
得られた白色固体を、FT−IR(KBr法)、1H−NMR、13C−NMR及び元素分析で測定した結果を以下に示す。この結果から、得られた白色固体の構造(表題の式(9)で表される化合物)と純度を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ0.86−0.89(m,6H),1.24−1.64(m,44H),1.81−1.84(m,2H),2.22(t,2H),2.60−2.73(m,8H),3.20−3.25(m,2H),5.00−5.08(m,2H),5.68(t、1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ14.8,14.9,22.6,22.7,24.6,25.1,25.6,28.4−29.5,30.7,30.8,31.8,36.5,39.7,73.2,73.6,171.8,174.6,176.4,176.5
元素分析(C38H69N1O9):
実測値(%) C:66.85%,H:10.35%,N:2.07
計算値(%) C:66.73%,H:10.17%,N:2.05
実施例1〜6で得られたジカルボン酸型化合物を水溶媒中で水酸化ナトリウムと反応させたナトリウム塩化合物(Xがナトリウム)について、表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、白金プレートを用いたWilhelmy法により、25℃、pH
10(水酸化ナトリウム水溶液で調整)で、各界面活性剤濃度において表面張力の測定を行い、表面張力―濃度プロットを作成し、臨界ミセル濃度(cmc)及び臨界ミセル濃度における表面張力(γcmc)を求めた。その結果を表1に示す。なお、比較例1として1鎖1親水基型界面活性剤であるドデカン酸ナトリウム(ラウリン酸ナトリウム)を用いた。
そこで、本発明のジカルボン酸型化合物についても、従来の2鎖2親水基型界面活性剤同様、優れた界面活性能を有するか検討した。
表1の結果より、実施例1〜6で得られたジカルボン酸化合物は、比較例1に比べて、約1/3〜1/2000程度の低い臨界ミセル濃度(cmc)を示した。また、臨界ミセル濃度における表面張力(γcmc)についても、比較例1に比べて低く、高い表面張力低下能を示した。
以上の結果から、本発明のジカルボン酸型化合物を洗浄剤や乳化剤として使用する際に、従来の1鎖1親水基型界面活性剤に比べて、少量の添加量で済むことがわかる。
実施例1〜6で得られたジカルボン酸型化合物をエタノール溶媒中でトリエタノールアミンと反応させたトリエタノールアミン塩化合物と、比較例1、2として1鎖1親水基型界面活性剤であるドデカン酸トリエタノールアミン塩(ラウリン酸トリエタノールアミン塩)を用いて、0.1wt%水溶液に調製した各トリエタノールアミン塩化合物水溶液50mL(比較例2のみ1wt%水溶液)をトルエン25mLとともに、40℃にてホモジナイザーにて10000rpmで3分攪拌を行い、その後、50mLのメスシリンダーに移して室温で静置し、分離した水分量を目視で直後と6時間後に計測し、乳化力を評価した。分離した水分量が10%未満であれば○、10%以上〜20%未満であれば△、20%以上であれば×とした。
以上の結果から、本発明のジカルボン酸型化合物を乳化剤として使用する際に、従来の1鎖1親水基型界面活性剤に比べて、少量の添加量で乳化力が高いことがわかる。
実施例1〜6で得られたジカルボン酸化合物の生分解性試験を、圧力センサー式BOD測定器(アクタック社製)を用いて、OECDテストガイドライン301C修正MITI試験に基づき、供試物質濃度:100mg/L、活性汚泥濃度:40mg/L、試験温度:25℃、試験期間:28日間の条件で行った。その結果を表3に示す。実施例1〜6で得られたジカルボン酸型は、いずれも60%以上の生分解性を示し、良好な生分解性を示した。
実施例1〜6で得られたジカルボン酸型化合物を重水溶媒中で重水酸化ナトリウム水溶液と反応させたナトリウム塩化合物(Xがナトリウム)を用いて、pH10(重水酸化ナトリウム水溶液で調整)に調製した0.1wt%水溶液の1H−NMRを、直後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヶ月後(室温で保存)に測定した。3.2ppm付近のアミド結合近傍のNHの隣のメチレンのプロトンの積分比と、5.0ppm付近のエステル結合近傍のメ
チンのプロトンの積分比から構造が維持された場合を構造維持率100%として、各化合物の構造維持率を見積もった。その結果を表4に示す。実施例1〜6で得られたジカルボン酸型は、いずれも90%以上の構造維持率を示し、アルカリ領域での良好な加水分解安定性を示した。
本発明の界面活性剤は頭髪用洗浄剤、皮膚洗浄剤、台所用洗剤、機械金属用洗浄剤等の種々の用途に利用可能であるが、少量で乳化力等が良好であり、優れた界面活性能を有し、かつ加水分解安定性や生分解性にも優れていることから、シャンプー、リンス、ボディーシャンプー等の香粧品用基剤として好適である。また本発明の界面活性剤は製紙工業分野における紙力の増強剤、紙質改善剤、サイズ剤、各種充填材、顔料、染料などの歩留まり向上剤として、接着工業分野における接着促進剤、繊維工業分野における各種繊維の染色性改善剤、防縮剤、防燃加工処理剤、帯電防止処理剤などに、さらに化粧品組成物、洗浄剤組成物、潤滑油添加剤、防錆剤、防曇剤等に用いることができる。また本発明の界面活性剤を香粧品に用いる場合、必要に応じて従来から香粧品に用いられている他の添加剤を本発明の界面活性剤の特性を損なわない範囲において適宜添加することができる。併用可能な添加剤としては、例えば抗菌剤、増粘剤、香料、コンディショニング剤、金属イオン封鎖剤、パール化剤、起泡剤、滑り性向上剤、平滑剤、整髪剤、保湿剤、分散安定剤、ふけとり剤、殺菌剤、清涼刺激緩和剤、防腐剤、外観調整剤等が挙げられる。
Claims (5)
- R 1 が炭素原子数2〜11のアルキレン基を示し及びR 2 が炭素原子数7又は8のアルキル基を示す、請求項1記載のジカルボン酸型化合物。
- 請求項1又は2に記載のジカルボン酸型化合物を含む、界面活性剤。
- 下記一般式(2´)
(式中、
CnH2n+1は直鎖状の又は分岐状のアルキル基を示し、
nは6〜18の整数を示し、
R1は炭素原子数1〜22のアルキレン基を示し、
R2は炭素原子数1〜22のアルキル基を示し、
R3は、水素原子または、メチル基を示すが、但し、前記R1及びR2は−R1−CH−CH−R2部分が炭素原子数9〜25の炭化水素構造をなすように選択される。)で表される化合物と無水コハク酸を反応させて下記一般式(1´)
(式中、CnH2n+1、n、R1、R2及びR3は、一般式(2´)における定義と同様の意味を表わす。)で表される化合物を製造する段階と、続いて、場合により、一般式(1´)で表される化合物をアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物又はアミンと反応させる段階を含む、下記一般式(1)
(式中、CnH2n+1、n、R1、R2及びR3は、一般式(2´)における定義と同様の意味を表わし、Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアンモニウムイオンを示す。)で表されるジカルボン酸型化合物の製造方法。 - R 1 が炭素原子数2〜11のアルキレン基を示し及びR 2 が炭素原子数7又は8のアルキル基を示す、請求項4記載のジカルボン酸型化合物の製造方法。
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