このように複数個の仮設足場用布板を上下に積み重ねた場合に、仮設足場用布板同士の間で水平方向の位置ずれが生じたのでは積み重ねが不安定になり、多数の仮設足場用布板を搬送することは困難になるため、仮設足場用布板同士を水平方向に位置決め状態にして上下に積み重ねることができるようにすることが求められる。
本発明の目的は、水平方向に位置決め状態にして積み重ねることができる仮設足場用布板及びその積み重ね構造を提供するところにある。
本発明に係る仮設足場用布板は、上面に、上方へ突出した上面第1突出部と上面第2突出部とを有しているとともに、下面に、下方へ突出した下面第1突出部と下面第2突出部とを有しており、前記上面第1突出部における布板長手方向のうちの一方側の端部の位置と、前記下面第1突出部における布板長手方向のうちの前記一方側とは反対側の端部の位置とが一致し、前記上面第2突出部における布板長手方向の前記反対側の端部の位置と、前記下面第2突出部における布板長手方向の前記一方側の端部の位置とが一致していることを特徴とするものである。
このため、2個の仮設足場用布板を共に上面を上向きとして上下に積み重ねる場合において、下側の仮設足場用布板の上面第1突出部における布板長手方向のうちの一方側の端部と、上側の仮設足場用布板の前記下面第1突出部における布板長手方向の前記一方側とは反対側の端部とを当接させ、下側の仮設足場用布板の上面第2突出部における布板長手方向の前記反対側の端部と、上側の仮設足場用布板の下面第2突出部における布板長手方向の前記一方側の端部とを当接させることにより、上記2個の仮設足場用布板を、布板長手方向に位置決め状態にして積み重ねることができる。
したがって、本発明に係る仮設足場用布板の積み重ね構造は、2個の仮設足場用布板が共に下面を下向きとして上下に積み重ねられ、下側の仮設足場用布板の前記上面第1突出部における布板長手方向のうちの一方側の端部と、上側の仮設足場用布板の下面第1突出部における布板長手方向の前記一方側とは反対側の端部とが当接し、下側の仮設足場用布板の前記上面第2突出部における布板長手方向の前記反対側の端部と、上側の仮設足場用布板の前記下面第2突出部における布板長手方向の前記一方側の端部とが当接することにより、前記2個の仮設足場用布板が積み重ねられていることを特徴するものである。
以上の本発明において、上面第1突出部及び上面第2突出部と、下面第1突出部及び下面第2突出部は、布板長手方向に1個ずつ設けてもよく、布板長手方向に複数個ずつ設けてよい。
後者によると、上面第1突出部と下面第1突出部及び上面第2突出部と下面第2突出部による布板長手方向についての位置決めを一層確実に行えるようになる。
なお、後者において、布板長手方向のうちの前記一方側とは、複数個の上面第1突出部や複数個の下面第2突出部において、同じ側でもよく、逆側でもよい。また、布板長手方向のうちの一方側とは前記反対側とは、複数個の上面第2突出部や複数個の下面第1突出部において、同じ側でもよく、逆側でもよい。
また、下面第2突出部における布板長手方向のうちの一方側の端部の位置と、下面第1突出部における布板長手方向のうちの前記一方側とは反対側の端部の位置とを一致させてもよい。
これによると、2個の仮設足場用布板を上下に積み重ねるとともに、この積み重ねを、下側の仮設足場用布板の下面を上向きとし、上側の仮設足場用布板の下面を下向きする場合において、下側の仮設足場用布板の下面第2突出部における布板長手方向のうちの一方側の端部と、上側の仮設足場用布板の下面第1突出部における布板長手方向の前記一方側とは反対側の端部とを当接させ、下側の仮設足場用布板の下面第1突出部における布板長手方向の前記反対側の端部と、上側の仮設足場用布板の下面第2突出部における布板長手方向の前記一方側の端部とを当接させることにより、上下を逆とした上記2個の仮設足場用布板を、布板長手方向に位置決め状態にして積み重ねることができる。
このため、本発明に係る仮設足場用布板の積み重ね構造は、2個の仮設足場用布板が上下に積み重ねられているとともに、下側の仮設足場用布板の下面が上向きで、上側の仮設足場用布板の下面が下向きとなっており、下側の仮設足場用布板の前記下面第2突出部における布板長手方向のうちの一方側の端部と、上側の仮設足場用布板の前記下面第1突出部における布板長手方向の前記一方側とは反対側の端部とが当接し、下側の仮設足場用布板の前記下面第1突出部における布板長手方向の前記反対側の端部と、上側の仮設足場用布板の前記下面第2突出部における布板長手方向の前記一方側の端部とが当接することにより、前記2個の仮設足場用布板が積み重ねられていることを特徴するものである。
また、本発明に係る仮設足場用布板を、上面に、上方へ突出した上面第3突出部と上面第4突出部とを有するものとし、上面第3突出部における布板幅方向のうちの一方側の端部の位置と、下面第1突出部における布板幅方向のうちの前記一方側とは反対側の端部の位置とを一致させ、上面第4突出部における布板幅方向の前記反対側の端部の位置と、下面第2突出部における布板幅方向の前記一方側の端部の位置とを一致させてもよい。
これによると、2個の仮設足場用布板を共に下面を下向きとして上下に積み重ねる場合において、下側の仮設足場用布板の上面第3突出部における布板幅方向のうちの一方側の端部と、上側の仮設足場用布板の下面第1突出部における布板幅方向の前記一方側とは反対側の端部とを当接させ、下側の仮設足場用布板の上面第4突出部における布板幅方向の前記反対側の端部と、上側の仮設足場用布板の下面第2突出部における布板幅方向の前記一方側の端部とを当接させることにより、上記2個の仮設足場用布板を、布板幅方向に位置決め状態にして積み重ねることができる。
この場合において、上面第3突出部及び上面第4突出部と、下面第1突出部及び下面第2突出部を、布板長手方向に1個ずつ設けてもよく、布板長手方向に複数個ずつ設けてよい。
後者によると、上面第3突出部と下面第1突出部及び上面第4突出部と下面第2突出部による布板幅方向についての位置決めを一層確実に行えるようになる。
なお、後者において、布板幅方向のうちの前記一方側とは、複数個の上面第3突出部や複数個の下面第2突出部において、同じ側でもよく、逆側でもよい。また、布板長手方向のうちの一方側とは前記反対側とは、複数個の下面第1突出部や複数個の下面第4突出部において、同じ側でもよく、逆側でもよい。
また、本発明において、上面第1突出部と上面第3突出部を分離させるとともに、上面第2突出部と上面第4突出部も分離させてもよい。あるいは、上面第1突出部と上面第3突出部とを接続させるとともに、上面第2突出部と上面第4突出部も接続させ、これにより、仮設足場用布板の上面に、互いに接続した上面第1突出部と上面第3突出部とによる第1L字形状突出部と、互いに接続した上面第2突出部と上面第4突出部による第2L字形状突出部とを設けてもよい。
さらに本発明において、布板長手方向の端部に、水平材に係止されるフック部材が配置され、このフック部材に下方へ突出した突起部が設けられる場合には、フック部材の上面に下方へ窪んだ窪み部を形成し、この窪み部の位置と前記突起部の位置とを布板長手方向及び布板幅方向について一致させてもよい。
これによると、2個の仮設足場用布板を共に下面を下向きとして上下に積み重ねる場合において、この積み重ねを、下側の仮設足場用布板におけるフック部材の窪み部に、上側の仮設足場用布板におけるフック部材の突起部を挿入して行うことにより、上記2個の仮設足場用布板の積み重ねを、それぞれのフック部材が干渉することなく、これらのフック部材の位置を布板長手方向と布板幅方向の両方について一致させて行うことができる。
また、本発明に係る仮設足場用布板のフック部材には、このフック部材を上記水平材にロックするためのロック部材を遊動可能に配置してもよい。
このようなロック部材をフック部材に配置する場合には、ロック部材の上面に下方へ窪んだ窪み部を形成し、ロック部材の下面に下方へ突出した突起部を設け、この突起部の位置と窪み部の位置とを布板長手方向及び布板幅方向について一致させてもよい。
これによると、2個の仮設足場用布板を共に下面を下向きとして上下に積み重ねる場合において、この積み重ね時におけるフック部材の突起部の位置と窪み部の位置とを布板長手方向及び布板幅方向について一致させておくことにより、上記積み重ねを、下側の仮設足場用布板におけるロック部材の窪み部に、上側の仮設足場用布板におけるロック部材の突起部に挿入して行うことにより、上記2個の仮設足場用布板の積み重ねを、それぞれのロック部材が干渉することなく、これらのロック部材の位置を布板長手方向と布板幅方向の両方について一致させて行うことができる。
なお、以上説明したように仮設足場用布板にフック部材を設けること、このフック部材に上記窪み部と上記突起部を形成すること、フック部材に上記ロック部材を配置すること、及びこのロック部材に上記突起部と上記窪み部を形成することは、仮設足場用布板の上面に前述した上面第1突出部、上面第2突出部、上面第3突出部、上面第4突出部を設けず、仮設足場用布板の下面に前述した下面第1突出部、下面第2突出部を設けない場合にも、実施することができる。
また、以上説明した本発明に係る仮設足場用布板は、任意な作業を行うために構築される仮設足場に用いることができ、この作業は、建築作業でもよく、土木作業でもよく、解体作業でもよく、塗装作業でもよく、補修作業等でもよい。
本発明によると、複数個の仮設足場用布板を上下に積み重ねた場合に、水平方向に位置決め状態にして積み重ねることができるという効果を得られる。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。初めに、本実施形態に係る仮設足場用布板が用いられて構築される仮設足場について説明する。
図1は、この仮設足場1を示し、この仮設足場1は、建物の建築現場で構築されたものであって、並設された複数の建枠2と、これらの建枠2同士の間に水平に架設された布板10と、建枠2同士の間に斜めに掛け渡されたブレース3と、建枠2同士の間に水平に掛け渡された手摺り4とを含んで構成されている。手摺り4は、仮設足場1における建物とは反対側の背面側に配設されており、左右方向を長手方向とする幅木5は、この背面側となっている布板10の側端部に、布板10の長さ方向に沿って取り付けられる。これにより、布板10の上に乗って作業を行う作業者や布板10の上に載せられている工具類等が仮設足場1の背面側から落下することが、幅木5によって防止される。
布板10は、本実施形態に係る仮設足場用布板である。図2は、左右方向が長手方向となっているこの布板10の平面図であり、図3は、布板10の裏面図である。これらの図2と図3において、上記長手方向と直交する水平方向である布板10の幅方向は、図面上、上下方向となって示されているとともに、図2と図3は表裏の関係となっているため、図2と図3では、布板10の幅方向のうちの一方側と他方側とが逆になって示されている。すなわち、図2と図3では、上下が逆になっている。また、図4は、布板10の一部省略の拡大正面図である。
これらの図から分かるように、布板10は、左右方向に長くなっていて上下の厚さを有している本体部11と、この本体部11の長手方向両端から突設されたフック部12とからなり、図1で示されているように、隣接している2個の建枠2の間に布板10を架設するためにこれらの建枠2の水平材2Aに引っ掛けられるフック部12は、図2及び図3で示されているように、布板10の長手方向両端に設けられているとともに、布板10の幅方向両端にも設けられ、このため、フック部12は、1個の布板10について4個設けられている。
なお、図2及び図3に示されているように、布板10の四隅に設けられているフック部12は、フック部材13を含んで形成されており、これらのフック部材13のうち、一方の対角線位置に配置された2個のフック部材13A,13Bは、他方の対角線位置に配置された2個のフック部材13C,13Dに対し、布板10の幅方向内側へ屈曲形成されたものとなっている。これは、仮設足場1を構築するために複数個の布板10をこれらの布板10の長手方向に並設したときに、互いに隣接する2個の布板10のうち、一方の布板10におけるフック部材13C、13Dの内側の隙間Sに、他方の布板10のフック部材13A,13Bを挿入できるようにするためである。
上述した本体部11は、図2に示されているとおり、布板10の幅方向に並設された2個の主部材14,15と、これらの主部材14、15における布板10の長手方向両側の端部に配設された端部部材16と、図3に示されているとおり、布板10の幅方向に主部材14、15に架設結合された短寸の横架部材17とからなる。図4に示されているように、板金の折り曲げ品となっているそれぞれの端部部材16の上面16Aと下面16Bは、板金製となっている2個の主部材14,15に溶接で接合されているとともに、図3で示されているそれぞれの板金製の横架部材17も、2個の主部材14,15に溶接で接合されている。
これにより、端部部材16及び横架部材17と共に布板10の構成部材となっている2個の主部材14,15同士は、互いに布板10の幅方向に接触して端部部材16と横架部材17を介して結合されている。
なお、布板の本体部は、端部部材と横架部材を介して結合される2個の主部材を、これらの主部材の間に布板の幅方向の隙間を開けて並設することにより形成してもよく、また、布板の本体部を、長手方向の両端部に端部部材が結合された1個の主部材により形成してもよい。
図5は、図2のS5−S5線断面図である。この図5で示されているように、それぞれの主部材14,15は、上面部14A,15Aと、これらの上面部14A,15Aにおける布板10の幅方向両端部に、上面部14A,15Aから下向きの高さ寸法をもって形成されているとともに、布板10の幅方向内側に開口しているチャンネル形状部14B,14C,15B,15Cと、上面部14A,15Aにおける布板10の幅方向中央部に、上面部14A,15Aから下向きの高さ寸法をもって形成された三角形状部14D,15Dとからなる。このような形状を有する主部材14,15は、板金をロールフォーミング成形することにより形成され、それぞれの上面部14A,15Aには、布板10の長手方向に延びる2本の溝部18と、これらの溝部18の間に形成された上向きの凸部19とが設けられ、布板10の上に乗る作業者の滑り止め用となっているこの凸部19は、バーリング加工により図2に示されているように多数形成されている。
また、図2に示されているとおり、それぞれの端部部材16の上面16Aにも、布板10の幅方向の長さを有している複数個の滑り止め用の凸部20が、エンボス加工によって上向きに形成されている。
また、図4から分かるように、前述したそれぞれのフック部材13は、主部材14,15のチャンネル形状部14B、15Cの内側面部にリベット等の止着具25で止着されており、厚板状のこのフック部材13には、第1ピン21と第2ピン22でロック部材23が抜け止めされて配置されている。フック部材13には、前述した図1の建枠2の水平材2Aが挿入される湾曲凹部13Eが下向きに形成され、ロック部材23における布板10の幅方向外側の側面部には、フック部12がこの水平材2Aに引っ掛けられたときに、水平材2Aの側部と対面する湾曲凹部23Aが形成されている。
図6(A)(B)(C)に示されているように、ロック部材23には第1及び第2ピン21,22が挿入された長孔24が形成され、全体的に上下方向に長くなっているこの長孔24により、ロック部材23はフック部材13に対して遊動可能となっている。そして、長孔24には、長孔24の上端において第1膨出部24Aが、長孔24の上下中間部において第2膨出部24Bが、長孔24の下端において第3及び第4膨出部24C,24Dが、それぞれ形成されており、第2膨出部24Bは、布板10に長手方向内側に配置され、第3膨出部24Cと第4膨出部24Dは、布板10の長手方向に分かれて配置されている。
図6(A)は、フック部材13を建枠2の水平材2Aに引っ掛けるために、布板10を水平材2Aの上から落とし込むときのロック部材23の位置を示している。このときには、第1ピン21は第2膨出部24Bに、第2ピン22は第3膨出部24Cに、それぞれ係合している。このため、フック部材13の湾曲凹部13Eの全体又は略全体は開口している。これにより、フック部12を建枠2の水平材2Aに引っ掛けるために、布板10を水平材2Aの上から落とし込むことができる。なお、第3膨出部24Cの深さは、図6(A)で示されているよりも第2ピン22を充分に挿入させることができる大きさとなっており、これにより、第2ピン22を第3膨出部24Cに充分挿入させてロック部材23の姿勢を傾斜させることにより、ロック部材23の下部を、図6(A)で示されているよりも水平材2Aから離間させることができるようになっている。
図6(B)は、フック部材13が水平材2Aに引っ掛けられたときのロック部材23の位置を示している。このときには、第1ピン21は第1膨出部24Aに係合し、第2ピン22は第3膨出部24C及び第4膨出部24Dよりも上側の位置にある。このため、フック部材13の湾曲凹部13Eの一部は、ロック部材23の下部によって塞がれている。したがって、フック部材13はロック部材23によって水平材2Aにロックされ、水平材2Aからの抜け出しが防止される。
なお、図6(A)のときには、ロック部材23の上先端部23Bがフック部材13の湾曲凹部13Eの内側へ突出しているため、布板10を水平材2Aの上から落とし込むことによってこの上先端部23Bが水平材2Aで上側へ押されることになり、したがって、ロック部材23の姿勢は、図6(A)の姿勢から図6(B)の姿勢へと自ずと変更されることになる。この図6(B)の姿勢がロック部材23の自然時における姿勢であり、ロック部材23がこの自然時の姿勢になったとき、第1及び第2ピン21,22が挿入された上述の長孔24は、全体的に上下方向の向きとなっている。
図6(C)は、布板10の下面からのロック部材23の下部の突出量を小さくした場合を示している。このときには、第1ピン21は第3膨出部24C及び第4膨出部24Dよりも上側の位置にあり、第2ピン22は第4膨出部24Dに係合している。これにより、ロック部材23は図6(A)のときとは逆向きの傾斜姿勢となって、ロック部材23の下部が布板10の下面から下方へ突出する量は小さくなり、作業者等が布板10を運搬するとき等において、ロック部材23が邪魔にならないようにすることができる。
なお、ロック部材23を図6(C)の状態とすることは、水平材2Aからフック部材13が取り出された布板10をこの水平材2Aに一時的に仮置きしておくときにも行われる。すなわち、布板10のそれぞれのフック部材13を水平材2Aから取り出すために、一人の作業者が、左右方向に長寸法となっている布板10に合計4個設けられたフック部材13のそれぞれのロック部材23を、同時に図6(B)の状態から図6(A)の状態に変更することは困難又は不可能であるため、上記一人の作業者は、布板10の左右のうちの一方の側へ移動し、この作業者は、この側に配置された2個のフック部材13のそれぞれのロック部材23を、図6(B)の状態から図6(A)の状態に変更した後、布板10の上記の側の端部を持ち上げ、次いで、上記の側のそれぞれのロック部材23を図6(A)の状態から図6(C)の状態に変更し、これによって姿勢が変化したロック部材23を水平材2Aの上に仮置きする。この後、上記一人の作業者は布板10の上記の側とは反対側の端部へ移動し、これにより、この端部の側に配置された2個のフック部材13のそれぞれのロック部材23についても上記と同じ作業を行い、これにより、これらのロック部材23も水平材2Aの上に仮置きする。
これにより、それぞれのフック部材13が水平材2Aにロック部材23でロックされた状態で係止されていても、上記一人の作業者により、左右方向に長寸法となっている布板10を水平材2Aから取り外す作業を行えることになる。
本実施形態では、それぞれのフック部材13に第1ピン21と第2ピン22で配置されたロック部材23のうち、図2及び図3で示されているように、布板10の幅方向内側へ屈曲形成されたフック部材13A,13Bのロック部材23は、フック部材13における布板10の幅方向内側に配置され、布板10の幅方向内側へ屈曲形成されていないフック部材13C,13Dのロック部材23は、フック部材13における布板10の幅方向外側に配置されている。
また、図2及び図3から分かるように、布板10は、図2で示されている上面についても、図3で示されている下面についても、布板10の長手方向中心線と幅方向中心線とが交差する布板10の中央点に対して点対称の形状に形成されている。
図7は、布板10の一部省略の拡大平面図であり、すなわち、図7は、図2の一部省略の拡大図である。また、図8は、布板10の一部省略の拡大裏面図であり、すなわち、図8は、図3の一部拡大図である。
図7で示されている布板10の上面には、具体的には、前述した端部部材16の上面16Aには、上方へ突出した上面第1突出部31と上面第2突出部32が、布板10の幅方向の長さを有してエンボス加工により布板10の幅方向に分かれて形成され、また、端部部材16の上面16Aには、上方へ突出した上面第3突出部33と上面第4突出部34が、布板10の長手方向の長さを有してエンボス加工により布板10の幅方向に分かれて形成されている。本実施形態では、上面第1突出部31と上面第3突出部33は接続されているとともに、上面第2突出部32と上面第4突出部34も接続されており、このため、端部部材16の上面16Aには、上面第1突出部31と上面第3突出部33とによる第1L字形状突出部51と、上面第2突出部32と上面第4突出部34による第2L字形状突出部52とが設けられている。
本実施形態に係る布板10は、上述したように、布板10の長手方向中心線と幅方向中心線とが交差する布板10の中央点に対して点対称の形状に形成されているため、以上の上面第1突出部31〜上面第4突出部34、第1L字形状突出部51及び第2L字形状突出部52は、図7の左右方向である布板10の長手方向にそれぞれ2個ずつ形成されているとともに、図7の左右に設けられているこれらの上面第1突出部31〜上面第4突出部34、第1L字形状突出部51及び第2L字形状突出部52は、布板10の上記中央点に対して点対称の位置関係となって形成されている。
すなわち、前述したフック部材13Aにおける布板10の長手方向外側であって布板10の幅方向外側の端部の位置を基準点Aにすると、図7の左側の上面第1突出部31における布板10の長手方向外側の端部31Aの位置は基準点AからL1の距離に、図7の左側の上面第2突出部32における布板10の長手方向内側の端部32Aの位置も基準点AからL1の距離に、図7の左側の上面第3突出部33における布板10の幅方向外側の端部33Aの位置は基準点AからL2の距離に、図7の左側の上面第4突出部34における布板10の幅方向外側の端部34Aの位置は基準点AからL3の距離に、それぞれあり、また、フック部材13Aとは上記中央点に対して点対称の位置にある前記フック部材13Bにおける布板10の長手方向外側であって布板10の幅方向外側の端部の位置を基準点Bにすると、図7の右側の上面第1突出部31における布板10の長手方向外側の端部31Aの位置は基準点BからL1の距離に、図7の右側の上面第2突出部32における布板10の長手方向内側の端部32Aの位置も基準点BからL1の距離に、図7の右側の上面第3突出部33における布板10の幅方向外側の端部33Aの位置は基準点BからL2の距離に、図7の右側の上面第4突出部34における布板10の幅方向外側の端部34Aの位置は基準点BからL3の距離に、それぞれある。
また、図8(この図8は、図7との関係において、図2と図3の関係と同じく、上下が逆となって示されている。)で示されている布板10の下面には、具体的には、前述した端部部材16の下面16Bには、下方へ突出した下面第1突出部41と下面第2突出部42が、布板10の幅方向の長さを有してエンボス加工により布板10の幅方向に分かれて形成されている。これらの下面第1突出部41と下面第2突出部42も、図8の左右において、布板10の前記中央点に対して点対称の位置関係となって布板10の長手方向に2個ずつ形成されている。
そして、図8の左側の下面第1突出部41における布板10の長手方向内側の端部41Aの位置は基準点AからL1の距離に、図8の左側の下面第2突出部42における布板10の長手方向外側の端部42Aの位置も基準点AからL1の距離に、図8の左側の下面第1突出部41における布板10の幅方向内側の端部41Bの位置は基準点AからL2の距離に、図8の左側の下面第2突出部42における布板10の幅方向内側の端部42Bの位置は基準点AからL3の距離に、それぞれある。また、図8の右側の下面第1突出部41における布板10の長手方向内側の端部41Aの位置は基準点BからL1の距離に、図8の右側の下面第2突出部42における布板10の長手方向外側の端部42Aの位置も基準点BからL1の距離に、図8の右側の下面第1突出部41における布板10の幅方向内側の端部41Bの位置は基準点BからL2の距離に、図8の右側の下面第2突出部42における布板10の幅方向内側の端部42Bの位置は基準点BからL3の距離に、それぞれある。
以上において、上面第1突出部31〜上面第4突出部34、下面第1突出部41及び下面第2突出部42は、布板10の長手方向両側と幅方向両側の端部が45度の傾斜角度となっている低い台形状の突出部となっており、基準点A,Bからの上述したそれぞれの距離L1〜L3は、この45度の傾斜角度を有する上記端部までの距離である。
また、図4に示されているように、それぞれのフック部材13の上面13Fは、布板10の前述した本体部11の上面11Aと同じ又はこの上面11Aよりも低くなっているが、それぞれのフック部材13における布板10の長手方向外側の端部の下部は、布板10の本体部11の下面11Bよりも下方へ突出した突起部13Gとなっている。そして、フック部材13の上面13Fには、この突起部13Gの真上において、言い換えると、布板10の長手方向と幅方向の両方について突起部13Gと一致する位置において、下方へ窪んだ窪み部13Hが形成されている。
さらに、図6(B)に示されているように、前記ロック部材23の下面23Cには、このロック部材23が図6(B)の前述した自然時の姿勢となっているときに、布板10の本体部11の下面11Bよりも下方へ突出した突起部23Dが形成されており、ロック部材23の上面23Eには、ロック部材23が自然時の姿勢となっているときに、この突起部23Dの真上において、言い換えると、布板10の長手方向と幅方向の両方について突起部23Dと一致する位置において、下方へ窪んだ窪み部23Fが形成されている。
次に、布板10を各種作業現場へ搬送するためや各種作業現場から資材置き場等の他の場所へ搬送するために、複数個の布板10を上下に積み重ねる作業について説明する。
図11は、この積み重ねを行ったときの布板10の左側面図であり、図12は、積み重ねを行ったときの布板10の左端部の正面図である。積み重ねは、図示しない積み重ね板等の所定の部材の上に、図11及び図12に示されているとおり、最下段の布板10Aを、この布板10Aの下面を上向きにして置くことにより始まり、この布板10Aの上に、下から2番目の布板10Bを、この布板10Bの下面を下向きして積み重ねる。
これらの布板10A,10Bの長手方向の端部の位置を互いに一致させると、図8で示した距離L1から分かるように、基準点A,Bを基準とした場合に、図9で示されている如く、布板10Aの下面第2突出部42における布板10の長手方向のうちの一方側の端部42Aの位置と、布板10Bの下面第1突出部41における布板10の長手方向のうちの上記一方側とは反対側の端部41Aの位置とが一致し、布板10Bの下面第2突出部42における布板10の長手方向のうちの一方側の端部42Aの位置と、布板10Aの下面第1突出部41における布板10の長手方向のうちの上記一方側とは反対側の端部41Aの位置とが一致するため、布板10A,10Bのそれぞれの下面第1突出部41と下面第2突出部42とが布板10の長手方向に当接する。
このため、布板10Aと10Bのそれぞれの長手方向の端部の位置を一致させて、これらの布板10Aと10Bを、水平方向である布板10の長手方向に位置決め状態にして積み重ねることができる。
なお、このときの布板10Aと10Bは、図11に示されているように、これらの布板10Aと10Bの幅方向の位置を互いに一致させて積み重ねることが可能であり、言い換えると、布板10Aと10Bの幅方向の位置を互いに一致させながら、これらの布板10Aと10Bを、布板10Aと10Bの長手方向に位置決めすることができるように、下面第1突出部41と下面第2突出部42についての布板10の幅方向の長さが設定されている。
次いで、下から3番目の布板10Cを、この布板10Cの下面を下向きにして下から2番目の布板10Bの上に積み重ね、この積み重ねを、これらの布板10A,10Bの長手方向の端部の位置を互いに一致させて行うと、図7及び図8で示した距離L1から分かるように、基準点A,Bを基準とした場合に、図10で示されている如く、布板10Bの上面第1突出部31における布板10の長手方向のうちの一方側の端部31Aの位置と、布板10Cの下面第1突出部41における布板10の長手方向のうちの上記一方側とは反対側の端部41Aの位置とが一致し、布板10Bの上面第2突出部32における布板10の長手方向の上記反対側の端部32Aの位置と、布板10Cの下面第2突出部42における布板10の長手方向の上記一方側の端部42Aの位置とが一致するため、布板10B,10Cのそれぞれの上面第1突出部31、上面第2突出部32と下面第1突出部41、下面第2突出部42とが布板10の長手方向に当接する。
このため、布板10Bと10Cのそれぞれの長手方向の端部の位置を一致させて、これらの布板10Bと10Cを、水平方向である布板10の長手方向に位置決め状態にして積み重ねることができる。
また、布板10B,10Cの幅方向の端部の位置を互いに一致させると、図7及び図8で示した距離L2,L3から分かるように、基準点A,Bを基準とした場合に、図10で示されている如く、布板10Bの上面第3突出部33における布板10の幅方向のうちの一方側の端部33Aの位置と、布板10Cの下面第1突出部41における布板10の幅方向のうちの上記一方側とは反対側の端部41Bの位置とが一致し、布板10Bの上面第4突出部34における布板10の幅方向の上記反対側の端部34Aの位置と、布板10Cの下面第2突出部42における布板10の幅方向の上記一方側の端部42Bの位置とが一致するため、布板10B,10Cのそれぞれの上面第3突出部33、上面第4突出部34と、下面第1突出部41、下面第2突出部42とが布板10の幅方向に当接する。
このため、布板10Bと10Cのそれぞれの幅方向の端部の位置を一致させて、これらの布板10Bと10Cを、水平方向である布板10の幅方向にも位置決め状態にして積み重ねることができる。
この後、下から4番目の布板10Dを、この布板10Dの下面を下向きにして下から3番目の布板10Cの上に積み重ね、さらに、下から5番目の布板10Eを、この布板10Eの下面を下向きにして下から4番目の布板10Dの上に積み重ね、これ以後、これと同じことを繰り返す。
これによると、下から3番目の布板10Cと下から4番目の布板10Dとの位置関係や、下から4番目の布板10Dと下から5番目の布板10Eとの位置関係は、下から2番目の布板10Bと下から3番目の布板10Cとの位置関係と同じく、上面第1突出部31、上面第2突出部32と下面第1突出部41、下面第2突出部42との当接、及び上面第3突出部33、上面第4突出部34と、下面第1突出部41、下面第2突出部42との当接により、布板10の長手方向と幅方向の両方について位置決めされた状態となる。
また、以上のように下から2番目以降の布板10B〜10E同士が、布板10の長手方向と幅方向の両方について位置決めされた状態となり、これにより、これらの布板10B〜10Eのフック部材13の位置が、布板10の長手方向と幅方向の両方について同じ位置となり、また、図4で説明したように、それぞれのフック部材13に布板10の本体部11の下面11Bよりも下方へ突出した突起部13Gが設けられていても、それぞれのフック部材13の上面13Fには下方へ窪んだ窪み部13Hが形成され、この窪み部13Hの位置と突起部13Gの位置とが布板10の長手方向及び幅方向について一致しているため、図12に示されているとおり、下側のフック部材13の窪み部13Hに上側のフック部材13の突起部13Gが挿入することにより、それぞれのフック部材13が互いに干渉することなく、下から2番目以降の布板10B〜10Eを上下に積み重ねることができる。
さらに、下から2番目以降の布板10B〜10E同士が、布板10の長手方向と幅方向の両方について位置決めされた状態となり、これにより、これらの布板10B〜10Eのフック部材13に配置されたロック部材23の位置が、布板10の長手方向と幅方向の両方について同じ位置となり、また、図6(B)で説明したように、それぞれのロック部材23の下面23Cに下方へ突出した突起部23Dが設けられていても、それぞれのロック部材23の上面23Eには下方へ窪んだ窪み部23Fが形成され、これらの突起部23Dと窪み部23Fの位置は、ロック部材23が図6(B)で示されている自然時の姿勢となっているときに、布板10の長手方向及び幅方向について一致しているため、それぞれのロック部材23を自然時の姿勢にして下から2番目以降の布板10B〜10Eを積み重ねることにより、図12に示されているように、下側のロック部材23の窪み部23Fに上側のロック部材23の突起部23Dが挿入され、これにより、それぞれのロック部材23が互いに干渉することなく、下から2番目以降の布板10B〜10Eを上下に積み重ねることができる。
なお、以上説明したようにフック部材13に突起部13Gと窪み部13Hを設けることや、ロック部材23に突起部23Dと窪み部23Fを設けること、及びフック部材13に、図6(A)(B)(C)で示した姿勢に変更可能となっているロック部材23を配置することは、布板10に上面第1突出部31〜上面第4突出部34、下面第1突出部41及び下面第2突出部42を設けない場合にも、実施することができる。