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JP5578138B2 - 光センサ、及び、その製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、半導体基板に受光素子が複数形成され、半導体基板における受光素子の形成面上に、透光膜を介して遮光膜が形成され、遮光膜に、透光用の開口部が形成された光センサ、及び、その製造方法に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、半導体基板にフォトダイオードが複数形成され、その形成面上に透光性を有する透光層が形成され、その透光層に遮光性を有する遮光マスクが形成され、その遮光マスクに光伝播エリアが複数形成された光センサが提案されている。この光センサでは、遮光マスクの光伝播エリアによって、フォトダイオードの受光面に入射する光の範囲が規定されている。
米国特許6875974号明細書
特許文献1に示される光センサでは、対を成す2つのフォトダイオードが左右方向に隣接しており、これら2つのフォトダイオードそれぞれの受光面に入射する光の範囲が、2つのフォトダイオードの上方に位置する1つの光伝播エリアによって規定されている。したがって、左方から光センサに光が入射した場合、右方のフォトダイオードの出力信号が、左方のフォトダイオードの出力信号よりも大きくなる。これとは反対に、右方から光センサに光が入射した場合、左方のフォトダイオードの出力信号が、右方のフォトダイオードの出力信号よりも大きくなる。したがって、対を成す2つのフォトダイオードの出力信号を比べることで、光が左方から入射しているのか、右方から入射しているのかを検出することが可能となっている。
ところで、上記構成では、左方のフォトダイオードの出力信号を、対を成す2つのフォトダイオードの出力信号の総和によって割った値(第1の値)と、右方のフォトダイオードの出力信号を、対を成す2つのフォトダイオードの出力信号の総和によって割った値(第2の値)と、を算出し、これら2つの値の比をとることで、光が、光センサに対して左方からどれくらい入射しているのか、若しくは、右方からどれくらい入射しているのか、を検出することができる。すなわち、光の左右比を検出することができる。
しかしながら、上記したように、特許文献1では、フォトダイオードの形成面(受光面)上に、透光層を介して遮光マスクが形成され、その遮光マスクに光伝播エリアが形成されている。この光伝播エリアに製造バラツキが生じると、上記した左右比の検出精度が低下する虞がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、光の左右比の検出精度の低下が抑制された光センサ、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、半導体基板(10)に受光素子(20)が複数形成され、半導体基板(10)における受光素子(20)の形成面(10a)上に、透光膜(30)を介して遮光膜(40)が形成され、該遮光膜(40)に、透光用の開口部(50)が形成され、該開口部(50)を介した光を受光素子(20)にて受光する光センサであって、形成面(10a)の一方向に沿う仮想直線(VL)を介して線対称の関係にある一対の受光素子(21,22)が半導体基板(10)に形成され、仮想直線(VL)を介して線対称の関係にある一対の開口部(51,52)が、一対の受光素子(21,22)に対応して遮光膜(40)に形成され、形成面(10a)に直交する高さ方向に沿って、形成面(10a)へ投影された一対の開口部(51,52)それぞれの投影面の一部が対応する受光素子の受光面に重なっており、高さ方向に沿う光を、開口部(51,52)を介して受光素子(21,22)に照射した際に、一対の受光素子(21,22)から出力される出力信号に基づいて、高さ方向に沿う光が開口部(51,52)を介して受光素子(21,22)に入射した際に出力される一対の受光素子(21,22)それぞれの出力信号が互いに一致するように、各出力信号を補正する補正部(60)を有し、一対の受光素子(21,22)の内の一方の受光素子(21)の出力信号をS1、他方の出力信号をS2、高さ方向に沿う光が開口部(51,52)を介して受光素子(21,21)に入射した際の出力信号S1をSV1、出力信号S2をSV2とすると、補正部(60)は、第1補正数ΔG1=(SV2−SV1)/(SV1+SV2)を記憶しており、(1+ΔG1)を出力信号S1に乗算し、(1−ΔG1)を出力信号S2に乗算することで、各出力信号S1,S2を補正することを特徴とする。
このように本発明によれば、一対の受光素子(21,22)及び一対の開口部(51,52)それぞれが仮想直線(VL)を介して線対称となっている。そして、開口部(51,52)の投影面の一部が対応する受光素子(21,22)の受光面に重なっている。これによれば、高さ方向に沿う光が、開口部(51,52)を介して受光素子(21,22)に入射した際に、一対の受光素子(21,22)それぞれから出力される出力信号(以下、基準信号と示す)が、同一となることが期待される。しかしながら、上記した開口部(51,52)に製造バラツキが生じると、その製造ばらつきの分、受光面と投影面との重なり面積が異なり、基準信号が異なることとなる。この結果、一方の受光素子(21)の出力信号を2つの受光素子(21,22)の出力信号の総和によって割った値(第1の値)と、他方の受光素子(22)の出力信号を2つの受光素子(21,22)の出力信号の総和によって割った値(第2の値)とが異なり、これら2つの値の比である、光の左右比の検出精度が低下する虞がある。
これに対して、請求項1に記載の発明では、一対の受光素子(21,22)それぞれの基準信号に基づいて、基準信号が一致するように、各受光素子(21,22)の出力信号を補正する。これによれば、各受光素子(21,22)の出力信号に含まれていた、開口部(51,52)の製造バラツキが補正されるので、光の左右比の検出精度の低下が抑制される。
また請求項1では、一対の受光素子(21,22)の内の一方の受光素子(21)の出力信号をS1、他方の出力信号をS2、高さ方向に沿う光が開口部(51,52)を介して受光素子(21,21)に入射した際の出力信号S1をSV1、出力信号S2をSV2とすると、補正部(60)は、第1補正数ΔG1=(SV2−SV1)/(SV1+SV2)を記憶しており、(1+ΔG1)を出力信号S1に乗算し、(1−ΔG1)を出力信号S2に乗算することで、各出力信号S1,S2を補正する。
請求項1に記載のように、形成面(10a)に透光膜(30)と遮光膜(40)とが積層されているが、これらを積層する過程において、設計時の膜(30,40)形状及び開口部(51,52)の形状を維持した状態で平行移動するように、膜(30,40)の配置位置がずれる虞がある。配置位置がずれると、一対の受光素子(21,22)の内の一方の受光素子(21)の受光面と対応する開口部(51)の投影面との重なり面積(以下、第1重なり面積J1と示す)が減少し、他方の受光素子(22)の受光面と対応する開口部(52)の投影面との重なり面積(以下、第2重なり面積J2と示す)が増大する。
減少量と増大量とは同一であり、その量は、配置位置のずれ(開口部の製造ばらつき)に一致する(以下、ずれ量をΔJと示す)。したがって、製造ばらつきのない場合の重なり面積(設計面積)をJとすると、J1=J−ΔJ,J2=J+ΔJが成立する。
重なり面積J1,J2と出力信号SV1,SV2とは比例関係にある。そのため、近似的に、SV1/SV2=J1/J2が成立する。この式に、J1=J−ΔJ,J2=J+ΔJを代入して、ΔJについて解くと、ΔJ=J×(SV2−SV1)/(SV1+SV2)=JΔG1となる。したがって、製造ばらつきのない場合の受光素子(21,22)の出力信号をSVとすると、製造ばらつきによる出力信号のずれ量ΔSは、SVΔG1と表される。
一方の受光素子(21)では、重なり面積が減少したので、出力信号がΔSだけ減ったことになる。したがって、一方の出力信号S1にΔSだけ加算すれば、製造ばらつきが補正される。その値は、近似的に(1+ΔG1)S1と表される。反対に、他方の受光素子(22)では、重なり面積が増大したので、出力信号がΔSだけ増えたことになる。したがって、他方の出力信号S2からΔSだけ差分すれば、製造ばらつきが補正される。その値は、近似的に(1−ΔG1)S2と表される。
以上、示したように、(1+ΔG1)を出力信号S1に乗算し、(1−ΔG1)を出力信号S2に乗算することで、各出力信号S1,S2が補正される。なお、上記した重なり面積の減少と増大とは、出力信号SV1、SV2を比較すれば判定することができる。
請求項に記載のように、形成面(10a)に沿い、仮想直線(VL)に直交する方向に投影面の一部が受光面から突出して、投影面と受光面とが形成面(10a)上に成す平面形状が略凸形状を成した構成が好適である。
説明を簡便とするために、仮想直線(VL)に沿う方向を前後方向、形成面(10a)に沿い、仮想直線(VL)に直交する方向を左右方向と示す。これによれば、投影面と受光面とが成す平面形状が、投影面の一部が左右方向に突出する、略凸形状を成していることとなる。この構成の場合、投影面の前後方向に、受光面が位置するので、透光膜(30)と遮光膜(40)の配置位置が、左右方向だけではなく、前後方向にずれていたとしても、前後方向へのずれによって、重なり面積が増減することが抑制される。これにより、左右比の検出精度が、製造ばらつきによって低下することがより効果的に抑制される。
請求項に記載のように、遮光膜(40)は、透光膜(30)に多層に形成され、各層の遮光膜(40)に形成された開口部(50)によって、光の仰角が規定された構成が良い。これによれば、一対の受光素子(21,22)の間に、多層の遮光膜(40)が位置するので、ある開口部(51)から入射した光が、その開口部(51)と対応する受光素子(21)以外の受光素子(22)に入射することが抑制される。これにより、各受光素子(21,22)の出力信号に、外乱ノイズが含まれることが抑制される。
請求項に記載の発明の作用効果は、請求項1〜いずれかに記載の発明の作用効果と同等なので、その記載を省略する。
第1実施形態に係る光センサの概略構成を示す平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 補正部の概略構成を説明するためのブロック図である。 光センサの変形例を示す平面図である。 光センサの変形例を示す平面図である。
以下、本発明に係る光センサを車両に搭載した場合の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光センサの概略構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、補正部の概略構成を説明するためのブロック図である。なお、図1では、後述する受光素子21,22を破線で示し、重なり面積J1,J2にハッチングを入れ、補正部60を省略している。また、以下においては、受光素子20の形成面10aに沿い、車両の前後を貫く方向を前後方向、形成面10aに沿い、車両の左右を貫く方向を左右方向と示す。そして、形成面10aに直交する方向を高さ方向と示す。
光センサ100は、車両のフロントパネルに搭載され、主として、太陽の位置を検出するのに使用される。光センサ100は、図1〜図3に示すように、要部として、半導体基板10と、受光素子20と、透光膜30と、遮光膜40と、開口部50と、補正部60と、を有する。半導体基板10の形成面10a側に受光素子20が形成され、受光素子20の形成面10a上に透光膜30が形成され、透光膜30に遮光膜40が形成されている。そして、遮光膜40には、透光用の開口部50が形成され、この開口部50を介して、光が受光素子20に入射するようになっている。受光素子20の出力信号は、AD変換回路(図示略)にてデジタル信号に変換された後、補正部60に出力され、補正部60にて補正された後、外部素子(図示略)に出力される。
半導体基板10は、矩形状を成し、上記した受光素子20や、補正部60を構成する電子素子(図示略)が形成されている。これら電子素子は、半導体基板10に形成された配線パターン(図示略)を介して電気的に接続されている。
受光素子20は、光を電気信号に変換するものである。本実施形態に係る受光素子20は、PN接合を有するフォトダイオードであり、半導体基板10の形成面10a側に形成されている。図1に示すように、形成面10aには、前後方向に沿う仮想直線VLを介して線対称の関係にある一対の受光素子21,22が形成されている。
透光膜30は、光透過性と絶縁性とを有する材料から成る。このような性質を有する材料としては、例えばアクリル樹脂がある。図2に示すように、透光膜30は、形成面10a上に、一層形成されている。
遮光膜40は、遮光性と導電性を有する材料から成る。このような性質を有する材料としては、例えばアルミニウムがある。図2に示すように、遮光膜40は、透光膜30に一層形成され、透光用の開口部50が形成されている。なお、図示しないが、遮光膜40は、半導体基板10に形成された配線パターンと電気的に接続しており、各電子素子を電気的に接続する配線としての機能も果たすようになっている。
開口部50は、受光素子20に入射する光を規定するものである。図1に示すように、遮光膜40には、仮想直線VLを介して線対称の関係にある一対の開口部51,52が形成されている。これら開口部51,52によって、受光素子21,22に入射する光の仰角が規定され、開口部51,52と受光素子21,22との配置位置によって、受光素子21,22に入射する光の左右角が規定されている。
補正部60は、受光素子21,22の出力信号S1,S2を補正するものである。補正部60は、後述する第1補正数ΔG1を記憶し、第1補正数ΔG1を入力信号に乗算する乗算部61と、受光素子21,22の出力信号と乗算部61の出力信号とを演算する演算部62と、を有する。
次に、本実施形態に係る光センサ100の製造方法を説明する。先ず、仮想直線VLを介して線対称となるように、一対の受光素子21,22を形成面10a側に形成する。以上が、素子形成工程である。
該素子形成工程後、一対の開口部51,52が仮想直線VLを介して線対称となるように、透光膜30と遮光膜40を形成面10a上に形成する。以上が、膜形成工程である。
該膜形成工程後、高さ方向に沿う光を、開口部51,52を介して受光素子21,22に照射して、一対の受光素子21,21それぞれの出力信号SV1,SV2を検出する。そして、SV1とSV2とを比較し、SV1がSV2よりも低い場合、第1補正数ΔG1として、(SV2−SV1)/(SV1+SV2)を乗算部61に記憶する。そして、演算部62が、乗算部61の出力信号ΔG1S1とS1を加算した(1+ΔG1)S1、及び、乗算部61の出力信号ΔG1S2とS2を差分した(1−ΔG1)S2を演算するようにプログラムする。反対に、SV1がSV2よりも大きい場合、第1補正数ΔG1として、(SV1−SV2)/(SV1+SV2)を乗算部61に記憶する。そして、演算部62が(1−ΔG1)S1、及び、(1+ΔG1)S2を演算するようにプログラムする。以上が、記憶工程である。
以上の工程を実施することで、光センサ100が製造される。本実施形態では、SV1がSV2よりも低く、乗算部61には、第1補正数ΔG1=(SV2−SV1)/(SV1+SV2)が記憶されているとする。また、演算部62は(1+ΔG1)S1、及び、(1−ΔG1)S2を演算するようにプログラムされているとする。
次に、本実施形態に係る光センサ100の特徴点を説明する。上記したように、対を成す受光素子21,22は仮想直線VLに対して線対称となり、対を成す開口部51,52は、仮想直線VLに対して線対称となっている。そして、第1受光素子21が仮想直線VLから左方に位置し、第2受光素子22が仮想直線VLから右方に位置している。同じく、第1開口部51が仮想直線VLから左方に位置し、第2開口部52が仮想直線VLから右方に位置している。
図1に示すように、高さ方向に沿う光によって形成面10aに投影された、開口部51,52の投影面の一部が、対応する受光素子21,22の受光面に重なっている。これにより、高さ方向に沿う光を、開口部51,52を介して受光素子21,22に照射した際に、受光素子21,22から出力される出力信号SV1,SV2が同一となることが期待される。
また、図1に示すように、投影面の残りの一部が、左右方向に沿って、受光面から仮想直線VL側に突出して、投影面と受光面とが形成面10a上に成す平面形状が略凸形状を成している。この形状により、第1受光素子21は、第1開口部51を介して右方から入射してくる光を受光し易く、左方から入射してくる光を受光し難くなっている。反対に、第2受光素子22は、第2開口部52を介して左方から入射してくる光を受光し易く、右方から入射してくる光を受光し難くなっている。また、第1受光素子21は、第1開口部51を介して右前方及び右後方から入射してくる光を、右方から入射してくる光と同程度に受光し、光の前後方向の成分に依存し難くなっている。同じく、第2受光素子22は、第2開口部52を介して左前方及び左後方から入射してくる光を、左方から入射してくる光と同程度に受光し、光の前後方向の成分に依存し難くなっている。
補正部60は、出力信号SV1,SV2に基づいて、出力信号SV1,SV2が互いに一致するように、受光素子21,22の出力信号S1,S2を補正するものである。乗算部61からは、ΔG1が出力信号S1,S2に乗算された、ΔG1S1,ΔG1S2が出力され、この出力信号が演算部62に入力される。演算部62は、乗算部61の出力信号ΔG1S1とS1を加算した(1+ΔG1)S1、及び、乗算部61の出力信号ΔG1S2とS2を差分した(1−ΔG1)S2を演算し、演算した信号を外部素子に出力する。なお、この演算が、特許請求の範囲に記載の「(1+ΔG1)を出力信号S1に乗算し、(1−ΔG1)を出力信号S2に乗算する」、に相当する。
外部素子では、演算部62の出力信号、すなわち、補正部60によって補正された受光素子21,22の出力信号(1+ΔG1)S1,(1−ΔG1)S2に基づいて、補正後の第1受光素子21の出力信号を補正後の2つの受光素子21,22の出力信号の総和によって割った値(第1の値)と、補正後の第2受光素子22の出力信号を補正後の2つの受光素子21,22の出力信号の総和によって割った値(第2の値)とを算出する。そして、これら2つの値の比である、光の左右比を算出する。この左右比によって、光の入射角度を概算する。また、左右比と、補正後の受光素子21,22の出力信号(1+ΔG1)S1,(1−ΔG1)S2とに基づいて、光の照射量を概算する。
次に、本実施形態に係る光センサ100の作用効果を説明する。上記したように、高さ方向に沿う光を、開口部51,52を介して受光素子21,22に照射した際に、受光素子21,22から出力される出力信号SV1,SV2が同一となることが期待される。しかしながら、開口部51,52に製造バラツキが生じると、その製造ばらつきの分、受光面と投影面との重なり面積が異なり、出力信号SV1,SV2が異なることとなる。この結果、上記した第1の値と第2の値とが異なり、これら2つの値の比である、光の左右比の検出精度が低下する虞がある。
これに対して、本実施形態では、出力信号SV1,SV2に基づいて、出力信号SV1,SV2が互いに一致するように、出力信号S1,S2を補正する。これによれば、各受光素子21,22の出力信号に含まれていた、開口部51,52の製造バラツキが補正されるので、光の左右比の検出精度の低下が抑制される。
乗算部61は、第1補正数ΔG1=(SV2−SV1)/(SV1+SV2)を記憶し、ΔG1を出力信号S1,S2に乗算して出力し、演算部62は、乗算部61の出力信号ΔG1S1とS1を加算した(1+ΔG1)S1、及び、乗算部61の出力信号ΔG1S2とS2を差分した(1−ΔG1)S2を演算する。
形成面10aに透光膜30と遮光膜40とが積層されているが、これらを積層する過程において、設計時の膜30,40の形状及び開口部50の形状を維持した状態で平行移動するように、膜30,40の配置位置がずれる虞がある。配置位置がずれると、第1受光素子21の受光面と対応する第1開口部51の投影面との重なり面積(以下、第1重なり面積J1と示す)が減少し、第2受光素子22の受光面と対応する第2開口部52の投影面との重なり面積(以下、第2重なり面積J2と示す)が増大する。若しくは、第1重なり面積J1が増大し、第2重なり面積J2が減少する。重なり面積J1,J2と出力信号SV1,SV2とは比例関係にあり、本実施形態では、SV1がSV2よりも低くなっているので、第1重なり面積J1が減少し、第2重なり面積J2が増大していることとなる。
減少量と増大量とは同一であり、その量は、配置位置のずれ(開口部50の製造ばらつき)に一致する(以下、ずれ量をΔJと示す)。したがって、製造ばらつきのない場合の重なり面積(設計面積)をJとすると、J1=J−ΔJ,J2=J+ΔJが成立する。
上記したように、重なり面積J1,J2と出力信号SV1,SV2とは比例関係にある。そのため、近似的に、SV1/SV2=J1/J2が成立する。この式に、J1=J−ΔJ,J2=J+ΔJを代入して、ΔJについて解くと、ΔJ=J×(SV2−SV1)/(SV1+SV2)=JΔG1となる。したがって、製造ばらつきのない場合の受光素子21,22の出力信号をSVとすると、製造ばらつきによる出力信号のずれ量ΔSは、SVΔG1と表される。
第1受光素子21では、重なり面積が減少したので、出力信号がΔSだけ減ったことになる。したがって、出力信号S1にΔSだけ加算すれば、製造ばらつきが補正される。その値は、近似的に(1+ΔG1)S1と表される。反対に、第2受光素子22では、重なり面積が増大したので、出力信号がΔSだけ増えたことになる。したがって、出力信号S2からΔSだけ差分すれば、製造ばらつきが補正される。その値は、近似的に(1−ΔG1)S2と表される。
以上、示したように、(1+ΔG1)S1を演算し、(1−ΔG1)S2に演算することで、各出力信号S1,S2が補正される。
図1に示すように、投影面と受光面とが成す平面形状が、投影面の一部が左右方向に突出する、略凸形状を成している。この構成の場合、投影面の前後方向に、受光面が位置するので、透光膜30と遮光膜40の配置位置が、左右方向だけではなく、前後方向にずれていたとしても、前後方向へのずれによって、重なり面積が増減することが抑制される。これにより、左右比の検出精度が、製造ばらつきによって低下することがより効果的に抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、光センサ100が車両に搭載された例を示した。しかしながら、光センサ100の適用としては、上記例に限定されない。
本実施形態では、乗算部61からは、ΔG1が出力信号S1,S2に乗算された、ΔG1S1,ΔG1S2が出力される例を示した。しかしながら、乗算部61は、出力信号S1,S2が入力される度に、第2補正数ΔG2=(S2−S1)/(S1+S2)+ΔG1を算出し、これを乗算したΔG2S1,ΔG2S2を出力してもよい。この場合、演算部62は、乗算部61の出力信号ΔG2S1とS1を加算した(1+ΔG2)S1、及び、乗算部61の出力信号ΔG2S2とS2を差分した(1−ΔG2)S2を演算し、演算した信号を外部素子に出力する。
上記した(1+ΔG2)は2S2/(S1+S2)+ΔG1、(1−ΔG2)は2S1/(S1+S2)+ΔG1と表すことができる。これらの第2項は、製造ばらつきを補正する項であり、第1項は、補正前の第1受光素子21の出力信号を補正前の2つの受光素子21,22の出力信号の総和によって割った値(第1の値)と、補正前の第2受光素子22の出力信号を補正前の2つの受光素子21,22の出力信号の総和によって割った値(第2の値)の2倍の値である。光の入射角度が、高さ方向から左右に変化すると、光の入射面積が変動し、出力信号S1、S2の絶対値が変動する。その変動量は、上記した光の入射角度に比例し、その入射角度は、上記した第1の値、第2の値によって、概略的に表される。したがって、上記したように、(1+ΔG2)S1を演算し、(1−ΔG2)S2を演算することで、製造ばらつきが抑制され、且つ、光の入射角度に依存し難い出力信号を得ることができる。これにより、光の日射量を検出することができる。
本実施形態では、図1に示すように、一対の受光素子21,22及び一対の開口部51,52が左右方向に並んだ例を示した。しかしながら、一対の受光素子21,22及び一対の開口部51,52それぞれの形状が線対称な構造を有していれば良く、それぞれの配置位置は上記例に限定されない。図4に示すように、一対の受光素子21,22及び一対の開口部51,52が、前後方向にずれて、左右方向に並んでいなくとも良い。図4は、光センサの変形例を示す平面図である。
本実施形態では、一対の受光素子21,22が半導体基板10に形成された例を示した。しかしながら、対を成す受光素子20の組み数としては、2組以上でもよい。例えば、図5に示すように、前後方向に対を成す受光素子23,24が形成されても良い。図5は、光センサの変形例を示す平面図である。
本実施形態では、透光膜30が1層であり、遮光膜40が1層である例を示した。しかしながら、透光膜30及び遮光膜40それぞれの層数は上記例に限定されず、例えば、透光膜30が2層であり、遮光膜40が2層である構成を採用することもできる。これによれば、一対の受光素子21,22の間に、多層の遮光膜40が位置するので、ある開口部50から入射した光が、その開口部50と対応する受光素子20以外の受光素子20に入射することが抑制される。これにより、各受光素子20の出力信号に、外乱ノイズが含まれることが抑制される。
本実施形態では、遮光膜40が、遮光性と導電性を有する材料から成る例を示した。しかしながら、遮光膜40によって、半導体基板10に形成された各電子素子を電気的に接続しなくとも良い場合、遮光膜40を、光を吸収する性質を有する材料によって形成しても良い。
10・・・半導体基板
20・・・受光素子
30・・・透光膜
40・・・遮光膜
50・・・開口部
60・・・補正部
100・・・光センサ

Claims (6)

  1. 半導体基板(10)に受光素子(20)が複数形成され、前記半導体基板(10)における前記受光素子(20)の形成面(10a)上に、透光膜(30)を介して遮光膜(40)が形成され、該遮光膜(40)に、透光用の開口部(50)が形成され、該開口部(50)を介した光を前記受光素子(20)にて受光する光センサであって、
    前記形成面(10a)の一方向に沿う仮想直線(VL)を介して線対称の関係にある一対の前記受光素子(21,22)が前記半導体基板(10)に形成され、
    前記仮想直線(VL)を介して線対称の関係にある一対の前記開口部(51,52)が、一対の前記受光素子(21,22)に対応して前記遮光膜(40)に形成され、
    前記形成面(10a)に直交する高さ方向に沿って、前記形成面(10a)へ投影された一対の前記開口部(51,52)それぞれの投影面の一部が対応する前記受光素子の受光面に重なっており、
    前記高さ方向に沿う光を、前記開口部(51,52)を介して前記受光素子(21,22)に照射した際に、一対の前記受光素子(21,22)から出力される出力信号に基づいて、前記高さ方向に沿う光が前記開口部(51,52)を介して前記受光素子(21,22)に入射した際に出力される一対の前記受光素子(21,22)それぞれの出力信号が互いに一致するように、各出力信号を補正する補正部(60)を有し、
    一対の前記受光素子(21,22)の内の一方の前記受光素子(21)の出力信号をS1、他方の出力信号をS2、前記高さ方向に沿う光が前記開口部(51,52)を介して前記受光素子(21,21)に入射した際の出力信号S1をSV1、出力信号S2をSV2とすると、前記補正部(60)は、第1補正数ΔG1=(SV2−SV1)/(SV1+SV2)を記憶しており、(1+ΔG1)を出力信号S1に乗算し、(1−ΔG1)を出力信号S2に乗算することで、各出力信号S1,S2を補正することを特徴とする光センサ。
  2. 前記形成面(10a)に沿い、前記仮想直線(VL)に直交する方向に前記投影面の一部が前記受光面から突出して、前記投影面と前記受光面とが前記形成面(10a)上に成す平面形状が略凸形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. 前記遮光膜(40)は、前記透光膜(30)に多層に形成され、各層の遮光膜(40)に形成された前記開口部(50)によって、光の仰角が規定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光センサ。
  4. 請求項1に記載の光センサの製造方法であって、
    前記高さ方向に沿う光が前記開口部(51,52)を介して前記受光素子(21,22)に入射した際に、一対の前記受光素子(21,22)の内の一方の前記受光素子(21)の出力信号をSV1,他方の出力信号をSV2とすると、第1補正数ΔG1=(SV2−SV1)/(SV1+SV2)を算出して、記憶しておく記憶工程を有することを特徴とする光センサの製造方法
  5. 一対の前記開口部(51,52)が前記仮想直線(VL)を介して線対称となり、前記高さ方向に沿って前記形成面(10a)へ投影された一対の前記開口部(51,52)それぞれの投影面の一部が対応する前記受光素子の受光面に重なるように、前記遮光膜(40)及び前記透光膜(30)を前記形成面(10a)に形成する膜形成工程を有し、
    該膜形成工程において、前記形成面(10a)に沿い、前記仮想直線(VL)に直交する方向に前記投影面の一部が前記受光面から突出して、前記投影面と前記受光面とが前記形成面(10a)上に成す平面形状が略凸形状を成すように、前記遮光膜(40)及び前記透光膜(30)を形成することを特徴とする請求項に記載の光センサの製造方法
  6. 前記膜形成工程において、前記遮光膜(40)を前記透光膜(30)に多層に形成し、各層の遮光膜(40)に形成された前記開口部(50)によって、光の仰角を規定することを特徴とする請求項5に記載の光センサの製造方法。
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