しかしながら、水平転送部806aを跨いだシャント配線808を用いる場合、シャント配線808は、水平転送電極813上方に配置されることにより、水平転送電極813との間でカップリング容量を持つ。これにより、シャント配線808を伝達する信号、すなわち駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rに、高速駆動する水平転送電極813の駆動パルスφH1及びφH2がノイズとして乗るという、クロストークが発生する。以下、駆動パルスφH1及びφH2からのクロストークの影響が駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rへ与える影響について説明する。
図16は、図15の水平転送部6aのレイアウトを抜粋した図である。なお、図16には水平転送部6aと重なるシャント配線831〜836も示されている。
このシャント配線831〜836は、図15に示したシャント配線808と同様であり、シャント配線831には駆動パルスφV7L、シャント配線832には駆動パルスφV8L、シャント配線833には駆動パルスφV7C、シャント配線834には駆動パルスφV8C、シャント配線835には駆動パルスφV7R、シャント配線836には駆動パルスφV8Rが印加されている。
水平転送部806aが2相駆動の場合、水平転送電極813は第1相目の水平転送電極H1と第2相目の水平転送電極H2とのいずれかに対応する。第1相目の水平転送電極H1と第2相目の水平転送電極H2とは、交互に並んで配置され、駆動パルスφH1及びφH2により駆動されている。
シャント配線831〜836はそれぞれ、水平転送電極H1及びH2のいずれかと重なって配置されている。例えば、駆動パルスφV7Lが印加されているシャント配線831は第2相目の水平転送電極H2の上を、駆動パルスφV8Lが印加されているシャント配線832は第1相目の水平転送電極H1の上を跨っている。
図17は、駆動パルスφH1、φH2、φV7L及びφV8Lの波形を示すタイミングチャートである。なお、水平転送部806aは2相駆動であるので、駆動パルスφH1と駆動パルスφH2とは逆相となる。
時刻t4において、駆動パルスφH1及びφH2は、直前の立ち上がり及び立ち下がりから十分に時間が経過し、安定状態になっている。よって、駆動パルスφV7L及びφV8Lはクロストークの影響を受けず、所定の電圧値(例えば、φV7Lは0[V]、φV8Lは3.3[V])をとる。
その後、駆動パルスφH1は立ち上がり、駆動パルスφH2は立ち下がる。
この立ち上がり及び立ち下がり直後の時刻t5において、駆動パルスφV7Lが駆動パルスφH2からクロストークによる影響を受け、所定の電圧より低くなる。また、駆動パルスφV8Lが駆動パルスφH1からクロストークによる影響を受け、所定の電圧より高くなる。
その後、駆動パルスφH1及びφH2が安定状態になるに従い、駆動パルスφV7L及びφV8Lへのクロストークによる影響も低減する。次に、駆動パルスφH1は立ち下がり、駆動パルスφH2は立ち上がる。
この立ち上がり及び立ち下がり直後の時刻t6において、駆動パルスφV7L及びφV8Lは、再び駆動パルスφH1及びφH2からクロストークによる影響を受け、所定の電圧と異なった電圧となる。ただし、時刻t4と比較して駆動パルスφH1及びφH2の立ち上がりと立ち下がりと反転しているので、駆動パルスφV7Lは所定の電圧より高くなり、駆動パルスφV8Lは所定の電圧より低くなる。
このように、駆動パルスφH1及びφH2の立ち上がり及び立ち下がり時において、クロストークの影響により、駆動パルスφV7L及びφV8Lが所定の電圧とは異なる電圧となる。
なお、同図においては、駆動パルスφV7L及びφV8Lのみ図示しているが、振り分け転送部805を駆動する他の駆動パルスφV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rも同様に、駆動パルスφH1及びφH2からクロストークによる影響を受け、それぞれの所定の電圧とは異なる電圧となる時刻がある。
このように、クロストークが発生し駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rの電圧が所定の電圧とは異なる電圧となることで、例えば、振り分け転送部5で飽和が減ったり、あるいは、本来振り分け転送部805で信号電荷を保持しておかなければならない部分が保持できずに、信号電荷が前段又は後段へ漏れたりすることが発生し得る。この信号電荷の漏れについて、以下で詳細に述べる。
図18は、図17の各時刻(t4〜t6)における振り分け転送部805のポテンシャルを示す図である。
横方向は、画素部802の最終段の垂直転送電極811である垂直転送電極V6と、駆動パルスφV7Lが印加される振り分け転送電極812と、駆動パルスφV8Lが印加される振り分け転送電極812と、水平転送電極813であるHCCD(水平転送部)との位置を示す。また、縦方向は、電位(下が高い)を示す。なお、信号電荷は図中右から左へ転送される。
時刻t4(水平駆動パルスが印加される直前の電圧安定時)において、振り分け転送電極V7Lに印加されている駆動パルスφV7Lは所定の電圧であり、振り分け転送電極V7L下の垂直転送部4には信号電荷Qが蓄積されている。
次に、時刻t5(水平駆動パルスが印加された直後)において、駆動パルスφV7Lは、駆動パルスφH2からクロストークによる影響を受け、所定の電圧よりも低くなる。また、駆動パルスφV8Lは、駆動パルスφH1からクロストークによる影響を受け、所定の電圧よりも高くなる。したがって、振り分け転送電極V7L下の垂直転送部804に蓄積されていた信号電荷の一部が、振り分け転送電極V8L下の垂直転送部804へ漏れる。つまり、振り分け転送電極V7L下の垂直転送部804の飽和電荷量が、所定の電圧が印加されている場合と比較して減少する。
この後、駆動パルスφH1及びφH2が安定状態になるに従い、駆動パルスφV7L及びφV8Lは所定の電圧まで戻る。
次に、時刻t6(次の水平駆動パルスが印加されたとき)において、駆動パルスφV7Lは所定の電圧より高くなり、駆動パルスφV8Lは所定の電圧より低くなるので、振り分け転送電極V7Lの下の垂直転送部804の飽和電荷量が、所定の電圧が印加されている場合と比較して増加する。
このように、従来の固体撮像装置801は、振り分け転送部805に印加する駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rを伝達するシャント配線808と、水平転送部806aの水平転送電極813との間のカップリング容量により発生したクロストークの影響で、t5において駆動パルスφV7LやφV8Lの電位が変動し、振り分け転送部805下の垂直転送部804の飽和電荷量が減少する。その結果、正しい階調が得られず、画質が劣化するという問題がある。
ところで、例えば特許文献3に記載されている構成のように高速駆動を実現する構成としては、以下のような構成が考えられる。
図19は、互いに並列な2つの水平転送部を配置した2ch出力方式の固体撮像装置の構成例を示す構成図である。図19に示す固体撮像装置901は、光電変換部903及び垂直転送部904を有する画素部902と、第1の水平転送部906aと、第2の水平転送部906bと、水平間振り分け転送部905と、第1の出力部907aと、第2の出力部907bとを備える。
この固体撮像装置901の動作について簡単に説明する。
2ライン分の信号を2つの水平転送部を用いて同時に転送する構造を有する場合、光電変換部903で発生した信号電荷は、読み出し部を介して垂直転送部904に読み出され、垂直転送部904内を順次転送されて、第1の水平転送部906aに転送される。その後、第1の水平転送部906aと第2の水平転送部906bとの間の水平間振り分け転送部905に電圧を印加し、第1の水平転送部906aから第2の水平転送部906bへ信号電荷を転送する。次に、次ラインの信号電荷を垂直転送部904から第1の水平転送部906aに転送した後、第1の水平転送部906aと、第2の水平転送部906bの電荷を同時に水平方向に転送し、各出力部(第1の出力部907a及び第2の出力部907b)で信号電荷を検出して電圧に変換し、2ライン分の信号が出力される。以上のように、並列に配置された水平転送部の構成により、信号電荷を2ライン分ずつ同時に出力して高速駆動を実現している。
ここで、水平転送部を並列に設ける場合でも、水平転送電極を単層で形成しようとする場合、図19に示すように、水平間振り分け転送部905が第1の水平転送部906aと第2の水平転送部906bとの間に存在する。よって、第1の水平転送部と第2の水平転送部のそれぞれの水平転送電極に直接、駆動パルスを印加する必要がある。そのために、例えば、図20のように、第2の水平転送部906bを跨いで、第1の水平転送部906aへシャント配線908を配置することで、第1の水平転送部906aにも駆動パルスを印加することが可能となる。
しかし、例えば、第1の水平転送部906aと第2の水平転送部906bの電極構成が図21Aのように同じ並びで繰り返し形成されているのではなく、図21Bのように、第1の水平転送部906aと第2の水平転送部906bとで、その電極構成がいくつかずれているような場合、シャント配線908を斜めに配置する必要が出てくるが、他の転送電極の上を跨ぐことになってしまうため、シャント配線と転送電極との間のカップリング容量によるクロストーク発生の懸念がある。
そこで本発明は、クロストークによる影響を低減し、入射光量に応じた正しい階調が得られる固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、行列状に配置された複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と、複数の水平転送電極を有し、前記複数の水平転送電極それぞれに印加される水平駆動信号により複数の信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、各垂直転送部から転送された複数の信号電荷をホールドする、または前記水平転送部へ転送するホールド部とを備え、前記ホールド部は、各垂直転送部に対応して設けられた制御電極を有し、対応する前記制御電極に印加される電圧に応じて前記複数の信号電荷をホールドする、または前記水平転送部へ転送し、前記固体撮像装置は、さらに、前記制御電極に対応して設けられ、対応する制御電極に電気的に接続された配線を備え、前記複数の水平転送電極は、少なくとも第1の水平転送電極と第2の水平転送電極とを含み、前記配線は、前記第1の水平転送電極及び前記第2の水平転送電極に重なって配置され、前記第1の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相と、前記第2の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相とは異なる。
これにより、配線は、第1の水平転送電極及び第2の水平転送電極のいずれともカップリング容量を持つ。ここで、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相とは異なる。よって、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号及び第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号からの配線を伝達する信号へのクロストークによる影響は、互いに打ち消し合い、低減される。
その結果、制御電極に印加される電圧は所定の電圧に保たれるので、本発明に係る固体撮像装置は、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
また、前記配線と前記第1の水平転送電極とが重なる面積と、前記配線と前記第2の水平転送電極とが重なる面積とは、実質的に等しくてもよい。
これにより、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号からのクロストークによる影響と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号からのクロストークによる影響とをほぼ同じにできるので、クロストークによる影響をより一層打ち消し合うことができる。
また、前記水平転送部は、N(Nは3以上の整数)相駆動であり、前記複数の水平転送電極は、N枚の水平転送電極を含み、前記配線は、前記N枚の水平転送電極に重なって配置され、前記N枚の水平転送電極それぞれに印加される前記水平駆動信号の位相は互いに異なり、前記配線と前記N枚の水平転送電極それぞれとが重なる面積は、実質的に等しくてもよい。
これにより、N(Nは3以上の整数)相駆動の場合においても、各水平転送電極に印加される水平駆動信号からの影響を相殺することで、クロストークによる影響を低減できる。例えば、水平転送部が3相駆動の場合において、配線が水平駆動信号の第1相目が印加されている水平転送電極のみと重なっている場合と比較して、配線が水平駆動信号の全ての異なる位相が印加されている複数の水平転送電極と重なる場合は、以下のようにクロストークによる影響が低減できる。
まず、第1相目の水平駆動信号のクロストークにより、配線を伝達する信号が所定の電圧とは異なる電圧に変化している。しかし、この配線を伝達する信号に生じる電圧変化は、最大差分電圧に到達する前に、第3相目の水平駆動信号により発生するクロストークにより、逆方向へ変化する。なお、最大差分電圧とは、電極が第1相目の水平駆動信号が印加されている水平転送電極のみと重なって配置されている場合の、所定の電圧値と、クロストークによる影響を受けた電圧値との差分の最大値である。
このように、配線を伝達する信号に生じる第K(Kは1〜3のいずれか)相目の水平駆動信号のクロストークによる影響は、第L(Lは1〜3のうちK以外のいずれか)相目の水平駆動信号のクロストークにより、逆方向へと引っ張られる。したがって、配線が1つの水平転送電極のみと重なっている場合と比較して、クロストークによる影響が低減できる。
また、前記配線は、前記ホールド部から前記水平転送部への電荷転送方向に対して斜めに配置されていてもよい。
これにより、配線レイアウトが容易に設計できる。
また、前記水平転送部は2相駆動であり、前記配線は、前記水平転送部の電荷転送方向と垂直方向に配置され、隣り合う前記第1の水平転送電極の一部及び前記第2の水平転送電極の一部に重なっていてもよい。
また、前記第1の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相と、前記第2の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相とは、逆相であってもよい。
このように逆相の水平駆動信号が印加されている水平転送電極と重なって配置されることで、互いに逆相の水平駆動信号から配線へのクロストークによる影響を相殺できる。
また、本発明に係る固体撮像装置は、基板と、固体撮像素子と、基板上の第1の配線層に形成され、前記固体撮像素子を制御する信号が印加された第1の信号線と、前記第1の配線層に形成され、前記固体撮像素子を制御する信号が印加された第2の信号線と、前記第1の配線層上方の第2の配線層に形成され、前記第1の信号線及び前記第2の信号線に重なって配置され、前記固体撮像素子を制御する信号が印加される第3の信号線とを備え、前記第1の信号線に印加される信号と、前記第2の信号線に印加される信号とは逆相であり、前記第3の信号線が前記第1の信号線と重なる面積と、前記第3の信号線が前記第2の信号線と重なる面積とは、実質的に等しい。
これにより、第1の信号線及び第2の信号線から第3の信号線へのクロストークによる影響が相殺し合うので、第3の信号線に印加されている信号は、クロストークによる影響を受けず所定の電圧となるので、固体撮像素子の制御が適切に行える。
また、本発明に係る固体撮像装置は、固体撮像装置であって、行列状に配置された複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と、複数の第1電極を有し、前記複数の第1電極それぞれに印加される水平駆動信号により各垂直転送部から転送された複数の信号電荷の一部を水平方向に転送する第1の水平転送部と、前記第1の水平転送部と並列に配置され、各垂直転送部から転送された複数の信号電荷の他部を水平方向に転送する第2の水平転送部と、前記第1の水平転送部と前記第2の水平転送部との間に配置され、前記複数の信号電荷の他部を前記第1の水平転送部から前記第2の水平転送部に選択的に転送する水平間転送部と、前記第1電極に対応して設けられ、対応する第1電極に電気的に接続された配線とを備え、前記第2の水平転送部は、少なくとも第1の水平転送電極と第2の水平転送電極とを含む複数の第2電極を有し、前記複数の第2電極それぞれに印加される水平駆動信号により前記複数の信号電荷の他部を転送し、前記配線は、前記第1の水平転送電極及び前記第2の水平転送電極に重なって配置され、前記第1の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相と、前記第2の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相とは異なる。
これにより、配線は、第1の水平転送電極及び第2の水平転送電極のいずれともカップリング容量を持つ。ここで、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相とは異なる。よって、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号及び第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号からの配線を伝達する信号へのクロストークによる影響は、互いに打ち消し合い、低減される。
その結果、第1電極に印加される電圧は所定の電圧に保たれるので、本発明に係る固体撮像装置は、入射光量に応じた正しい階調が得られる高速駆動を実現できる。
また、前記配線と前記第1の水平転送電極とが重なる面積と、前記配線と前記第2の水平転送電極とが重なる面積とは、実質的に等しくてもよい。
これにより、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号からのクロストークによる影響と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号からのクロストークによる影響とをほぼ同じにできるので、クロストークによる影響をより一層打ち消し合うことができる。
また、前記第1及び第2の水平転送部は、N(Nは3以上の整数)相駆動であり、前記第1及び第2電極のそれぞれは、N枚の水平転送電極を含み、前記配線は、前記N枚の水平転送電極に重なって配置され、前記N枚の水平転送電極それぞれに印加される前記水平駆動信号の位相は互いに異なり、前記配線と前記N枚の水平転送電極それぞれとが重なる面積は、実質的に等しくてもよい。
これにより、N(Nは3以上の整数)相駆動の場合においても、各水平転送電極に印加される水平駆動信号からの影響を相殺することで、クロストークによる影響を低減できる。
また、前記配線は、前記第1の水平転送部から前記水平間転送部を介して前記第2の水平転送部への電荷転送方向に対して斜めに配置されてもよい。
これにより、配線レイアウトが容易に設計できる。
本発明によれば、クロストークによる影響を低減し、正しい階調が得られる固体撮像装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る固体撮像装置は、行列状に配置された複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と、複数の水平転送電極を有し、前記複数の水平転送電極それぞれに印加される水平駆動信号により複数の信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、各垂直転送部から転送された複数の信号電荷をホールドする、または前記水平転送部へ転送するホールド部とを備え、前記ホールド部は、各垂直転送部に対応して設けられた制御電極を有し、対応する前記制御電極に印加される電圧に応じて前記複数の信号電荷をホールドする、または前記水平転送部へ転送し、前記固体撮像装置は、さらに、前記制御電極に対応して設けられ、対応する制御電極に電気的に接続された配線を備え、前記複数の水平転送電極は、少なくとも第1の水平転送電極と第2の水平転送電極とを含み、前記配線は、前記第1の水平転送電極及び前記第2の水平転送電極に重なって配置され、前記第1の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相と、前記第2の水平転送電極に印加される前記水平駆動信号の位相とは異なる。
これにより、配線は、第1の水平転送電極及び第2の水平転送電極のいずれともカップリング容量を持つ。ここで、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相とは異なる。よって、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号及び第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号からの配線を伝達する信号へのクロストークによる影響は、互いに打ち消し合い、低減される。
その結果、制御電極に印加される電圧は所定の電圧に保たれるので、本実施形態に係る固体撮像装置は、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
図1は、本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す構成図である。
本実施形態に係る固体撮像装置1aは、画素部2と、振り分け転送部5と、水平転送部6aと、出力部7と、シャント配線8aとを備え、具体的には、単層で形成された垂直転送電極V1〜V6と、同じく単層の水平転送電極H1及びH2と、単層の振り分け転送電極V7L、V8L、V7C、V8C、V7R及びV8Rとを有するCCDを備え、駆動パルスφV1〜φV6、φH1、φH2、φV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rにより駆動される。
画素部2は、2次元的に配列された光電変換部3と、光電変換部3で生成された信号電荷を垂直方向(図中、下方向)に転送する垂直転送部4の一部とを備え、光電変換部3で生成された信号電荷を振り分け転送部5へ転送する。
光電変換部3は、入射された光に応じた信号電荷を生成する、例えばフォトダイオードである。光電変換部3の各々には、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色のカラーフィルタが配列されている。本実施形態では、垂直・水平方向に2画素おきにRGBのそれぞれのフィルタが周期的に配置されている。
垂直転送部4は、光電変換部3の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部3から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する。垂直転送部4は、例えば6相駆動であり、駆動パルスφV1〜φV6、φV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rに応じて、光電変換部3で生成された複数の信号電荷を垂直方向に転送する。この垂直転送部4のうち、垂直転送電極V1〜V6を備える部分が画素部2に含まれ、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rを備える部分が振り分け転送部5に含まれる。
振り分け転送部5は、画素部2から転送された複数の信号電荷をホールドする、または水平転送部6aへ転送する、水平方向に分離した独立の転送電極が形成されたダミー画素部である。具体的には、振り分け転送部5は、垂直転送部4の一部を備え、シャント配線8aを介して印加された駆動パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8CおよびφV8Rに応じて、複数の信号電荷をホールドする、または水平転送部6aへ転送する。なお、この振り分け転送部5は本発明のホールド部である。
水平転送部6aは、2相駆動であり、振り分け転送部5から転送された複数の信号電荷を、駆動パルスφH1及びφH2に応じて水平方向に転送する。
出力部7は、水平転送部6aから転送された複数の信号電荷を電圧に変換して出力する。
シャント配線8aは、振り分け転送部5に接続され、駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rを伝達する。このシャント配線8aは、図14に示した従来の固体撮像装置801のシャント配線808と異なり、水平転送部6a上に斜めに配置されている。
図2は、固体撮像装置1aの配線レイアウトを示す図である。同図には、画素部2と、振り分け転送部5と、水平転送部6aと、シャント配線8aと、バスライン配線14との配線レイアウトが示されている。
画素部2の各垂直転送電極11は、光電変換部3の行ごとに設けられ、コンタクト15を介して電気的に接続された垂直転送電極用のシャント配線21に印加される駆動パルスφV1〜φV6が印加される。すなわち、各垂直転送電極11は、垂直転送電極V1〜V6のいずれか1つに対応する。
振り分け転送部5は振り分け転送電極12を有し、振り分け転送電極12は、水平転送部6aを跨いで設置されたシャント配線8a及びコンタクト15を介して、水平転送部6aを跨いだ領域(図中、下方)にあるバスライン配線14と電気的に接続されている。なお、振り分け転送電極12は例えば単層のポリシリコン、バスライン配線14は例えばアルミニウム、シャント配線8aは例えばタングステンから成る。この振り分け転送電極12は、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8CおよびV8Rのいずれかに対応し、駆動パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8CおよびφV8Rの印加に応じて、信号電荷を垂直方向に転送し、信号電荷の転送を列ごとに独立に制御する。なお、振り分け転送電極V7L及びV8Lが同一、振り分け転送電極V7C及びV8Cが同一、振り分け転送電極V7R及びV8Rが同一の垂直転送部4に対応し、振り分け転送電極V8L、V8C及びV8Rが垂直転送部4の最終段に相当する。なお、この振り分け転送電極12は、本発明の制御電極である。
水平転送部6aは、2相駆動であり、行方向に複数の水平転送電極13を備える。この各水平転送電極13は、駆動パルスφH1が印加される水平転送電極H1、又は駆動パルスφH2が印加される水平転送電極H2に対応し、水平転送電極H1及び水平転送電極H2は交互に配置されている。なお、水平転送電極H1は本発明の第1の水平転送電極であり、水平転送電極H2は本発明の第2の水平転送電極である。
ここで、シャント配線8aは、水平転送電極13を跨ぐときに、異なる駆動パルスφH1及びφH2が印加されている水平転送電極13、すなわち水平転送電極H1及びH2のいずれとも重なるように、水平転送電極13に対して斜めに配置されている。
図3は、図2に示した水平転送部6aのレイアウトを抜粋した図である。
水平転送電極H1及びH2は、図2に示した各水平転送電極13と同一であり、水平転送電極H1は駆動パルスφH1が印加され、水平転送電極H2は駆動パルスφH2が印加される。シャント配線31a〜36aは、図2に示したシャント配線8aと同一であり、シャント配線31a〜36aにはそれぞれ、駆動パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8CおよびφV8Rのいずれかが印加される。例えば、シャント配線31aには駆動パルスφV7l、シャント配線32aには駆動パルスφV8L、シャント配線33aには駆動パルスφ7C、シャント配線34aには駆動パルスφV8C、シャント配線35aには駆動パルスφV7R、シャント配線36aには駆動パルスφ8Rが印加される。
ここで、シャント配線31a〜36aはそれぞれ、水平転送電極H1及びH2のいずれとも重なるように配置されている。
なお、各シャント配線31a〜36aにおいて、当該シャント配線と水平転送電極H1とが重なる面積と、当該シャント配線と水平転送電極H2とが重なる面積とは、実質的に等しいことが望ましい。言い換えると、シャント配線8aと水平転送電極H1とが重なる面積と、シャント配線8aと水平転送電極H2とが重なる面積とは、実質的に等しいことが望ましい。ここで、実質的に等しいとは、例えばシャント配線8aと水平転送電極H1との重なり面積と、シャント配線8aと水平転送電極H2との重なり面積との差が、10%以下であり、より厳密には5%以下であり、さらに特定的には1%以下である。
次に、このように構成された固体撮像装置1aの奏する効果について説明する。
図4は、駆動パルスφH1及びφH2と、駆動パルスφV7Lとの波形を示すタイミングチャートである。
同図に示すように水平転送部6aが2相駆動の場合、駆動パルスφH1と駆動パルスφH2とは逆相となるので、駆動パルスφH1が立ち上がり始める時刻と、駆動パルスφH2が立ち下がり始める時刻とが同一(t1)であり、駆動パルスφH1からのクロストークによる影響ct1(時刻t1を起点に電圧がプラス側のクロストーク)と、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響ct2(同時刻を起点に電圧がマイナス側のクロストーク)とが同時に発生することになる。なお、クロストークによる影響とは、当該クロストークにより発生する電圧のことである。
この駆動パルスφH1からのクロストークによる影響ct1と、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響ct2とは同振幅かつ逆相であるので、駆動パルスφV7Lにおいては駆動パルスφH1からのクロストークによる影響ct1と、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響ct2とが打ち消し合う。
このように、駆動パルスφV7Lには駆動パルスφH1及びφH2からのクロストークによる影響がない。なお、図4においては駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rのうち駆動パルスφV7Lのみ図示したが、駆動パルスφV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rについても同様に、駆動パルスφH1及びφH2からのクロストークによる影響がない。
このように、本実施形態の固体撮像装置1aは、行列状に配置された複数の光電変換部3と、複数の光電変換部3の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部3から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部4と、複数の水平転送電極13を有し、複数の水平転送電極13それぞれに印加される駆動パルスφH1及びφH2により複数の信号電荷を水平方向に転送する水平転送部6aと、各垂直転送部4から転送された複数の信号電荷をホールドする、または水平転送部6aへ転送する振り分け転送部5とを備え、振り分け転送部5は、各垂直転送部4に対応して設けられた振り分け転送電極12を有し、対応する振り分け転送電極12に印加される電圧に応じて複数の信号電荷をホールドする、または水平転送部6aへ転送し、固体撮像装置1aは、さらに、制振り分け転送電極12に対応して設けられ、対応する振り分け転送電極12に電気的に接続されたシャント配線8aを備え、複数の水平転送電極13は、少なくとも水平転送電極H1と水平転送電極H2とを含み、シャント配線8aは、水平転送電極H1及び水平転送電極H2に重なって配置され、水平転送電極H1に印加される駆動パルスφH1の位相と、水平転送電極H2に印加される駆動パルスφH2の位相とは異なる。
これにより、シャント配線8aは、水平転送電極H1及び水平転送電極H2のいずれともカップリング容量を持つ。ここで、水平転送電極H1に印加される駆動パルスφH1の位相と、水平転送電極H2に印加される駆動パルスφH2の位相とは異なる。よって、駆動パルスφH1及びH2からシャント配線8aを伝達する信号へのクロストークによる影響は互いに打ち消し合い、低減される。その結果、振り分け転送電極12に印加される電圧は所定の電圧に保たれるので、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
また、シャント配線8aを水平転送部6a上に斜めに配置することで、配線レイアウトが容易に設計できる。
また、シャント配線8aと、水平転送電極H1及びH2との重なり面積を実質的に等しくすることで、駆動パルスφH1からのクロストークによる影響と、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響とをほぼ同じにできるので、これらのクロストークによる駆動パルスφV7L、φV8L、φV7C、φV8C、φV7R及びφV8Rへの影響を打ち消し合うことができる。
なお、本実施形態において、シャント配線8aは斜めに配置したが、図5に示すように、駆動パルスφH1の水平転送電極H1と、駆動パルスφH2の水平転送電極H2とのギャップの中心から左右対称に広がるように配置することも有効である。つまり、水平転送部6aが2相駆動の場合、シャント配線31a’〜36a’は、水平転送部6aの電荷転送方向と垂直方向に配置され、隣り合う水平転送電極H1の一部及び水平転送電極H2の一部に重なって配置され、シャント配線31a’〜36a’それぞれが水平転送電極H1と重なる面積と、当該シャント配線31a’〜36a’が水平転送電極H2と重なる面積とが実質的に等しくてもよい。
(第2の実施形態)
本実施形態の固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1aと比較して、水平転送部が4相駆動である点が異なるが、第1の実施形態に係る固体撮像装置1aと同様に、水平転送電極に印加される駆動パルスからのクロストークの影響を低減し、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
図6は、本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す構成図である。
同図に示す固体撮像装置1bは、第1の実施形態の固体撮像装置1aとほぼ同じであるが、水平転送部6bが4相駆動であり、シャント配線8bが隣接する互いに位相の異なる4つの水平転送電極と重なって配置されている点が異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
水平転送部6bは、4相駆動であり、駆動パルスφH1〜φH4に応じて、信号電荷を水平方向に転送する。以下では、複数の水平転送電極13のうち、駆動パルスφH1が印加される水平転送電極13を水平転送電極H1、駆動パルスφH2が印加される水平転送電極13を水平転送電極H2、駆動パルスφH3が印加される水平転送電極13を水平転送電極H3、駆動パルスφH4が印加される水平転送電極13を水平転送電極H4と記載する場合がる。なお、第1の実施形態と同様、水平転送電極13は単層で形成されている。
図7は、固体撮像装置1bの配線レイアウトを示す図である。同図には、画素部2と、振り分け転送部5と、水平転送部6bと、シャント配線8bと、バスライン配線14とが示されている。
また、図7に示されるように、振り分け転送電極12は、シャント配線8b及びコンタクト15を介して、水平転送部6bの下方にあるバスライン配線14と電気的に接続されている。
水平転送部6bは、4相駆動であり、複数の水平転送電極13を備える。各水平転送電極13は、水平転送電極H1〜H4のいずれかに対応し、水平転送電極H1、H2、H3及びH4は、この並びで繰り返し配置されている。
シャント配線8bは、振り分け転送部5から水平転送部6bへの電荷転送方向に対して斜めに配置され、異なる駆動パルスφH1〜φH4が印加されている水平転送電極13、すなわち水平転送電極H1〜H4それぞれに重なっている。ここで、シャント配線8bと、水平転送電極H1〜H4それぞれとが重なる面積は、実質的に等しい。
図8は、駆動パルスφH1〜φH4と、駆動パルスφV7Lとの波形を示すタイミングチャートである。
同図に示すように4相駆動の場合、駆動パルスφH1〜φH4は、互いに位相が90度ずれた波形となる。したがって、駆動パルスφH1と駆動パルスφH3、また、駆動パルスφH2と駆動パルスφH4は、互いに逆相となる。つまり、シャント配線8bは、互いに逆相となる駆動パルスが印加されている水平転送電極13を2組跨ぐ。
よって、駆動パルスφH1が立ち上がり始める時刻と、駆動パルスφH3が立ち下がり始める時刻とは同一(時刻t2)であるので、駆動パルスφH1からのクロストークによる影響と、駆動パルスφH3からのクロストークによる影響とが同時に発生する。
ここで、駆動パルスφH1からのクロストークによる影響と、駆動パルスφH3からのクロストークによる影響とは、同振幅かつ逆相であるので、駆動パルスφV7Lにおいては、駆動パルスφH1からのクロストークによる影響と駆動パルスφH3からのクロストークによる影響とが打ち消し合う。
同様に、駆動パルスφH2が立ち上がり始める時刻と、駆動パルスφH4が立ち下がり始める時刻とは同一(時刻t3)であり、駆動パルスφH2と駆動パルスφH2とは同振幅かつ逆相であるので、駆動パルスφV7Lにおいては、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響と駆動パルスφH4からのクロストークによる影響とが打ち消し合う。
このように、本実施形態に係る固体撮像装置1bは、水平転送部6bが4相駆動であり、複数の水平転送電極13が、水平転送電極H1、水平転送電極H2、水平転送電極H3及び水平転送電極H4を含み、シャント配線8bが互いに位相が反転する駆動パルスφH1及びφH3と、駆動パルスφH2及びφH4が印加されている水平転送電極H1〜H4と重なるように配置されている。これにより、水平転送部6bが4相駆動の場合においても、駆動パルスφH1〜φH4から駆動パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8CおよびφV8Rへのクロストークによる影響を低減でき、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
(第3の実施形態)
本実施形態の固体撮像装置は、基板と、固体撮像素子と、基板上の第1の配線層に形成され、固体撮像素子を制御する信号が印加された第1の信号線と、第1の配線層に形成され、固体撮像素子を制御する信号が印加された第2の信号線と、第1の配線層上方の第2の配線層に形成され、第1の信号線及び第2の信号線に重なって配置され、固体撮像素子を制御する信号が印加される第3の信号線とを備え、第1の信号線に印加される信号と、第2の信号線に印加される信号とは逆相であり、第3の信号線が第1の信号線と重なる面積と、第3の信号線が第2の信号線と重なる面積とは、実質的に等しい。
図9は、本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す構成図である。
本実施形態に係る固体撮像装置100は、固体撮像素子101の駆動を制御する配線が多数用意されており、例えば、配線102は、垂直転送を制御する配線として、配線103は、水平転送を制御する配線として用いられている。配線には、例えばアルミニウムが用いられる。また、同じく固体撮像素子101を制御する配線104は、一部で配線103を跨ぐように設置されている。
図10は、図9のX部を拡大し、配線レイアウトを示す図である。なお、図10において、配線111は図9に示した配線103の一例であり、配線112は図9に示した配線103の他の一例であり、配線113及びジャンパー配線114は図9に示した配線104の一例である。
配線111は基板上の第1の配線層に形成され、配線112は第1の配線層に形成されている。配線113は、ジャンパー配線114及びコンタクト115を介して、配線111及び配線112との2つの配線を跨いでいる。ジャンパー配線114は第1の配線層上方の第2の配線層に形成され、配線111及び配線112に重なって配置され、ジャンパー配線114が配線111と重なる面積と、ジャンパー配線114が配線112と重なる面積とは、実質的に等しい。
ここで、配線111及び配線112には、例えば、図4の2相駆動の駆動パルスφH1及びφH2が印加されており、配線111に駆動パルスφH1、配線112に駆動パルスφH2が印加されている。駆動パルスφH1及び駆動パルスφH2は、固体撮像素子101を制御する信号である。
ジャンパー配線114には、例えばタングステンが用いられており、配線111及び配線112と、ジャンパー配線114との間でカップリング容量を持ち、クロストークが発生する。
しかしながら、配線111と配線112には、互いに逆相の駆動パルスφH1及びφH2が印加されているため、配線111の駆動パルスφH1の立ち上がり始める時刻と、配線112の駆動パルスφH2の立ち下がり始める時刻が同時刻となる。ジャンパー配線114を伝達する信号には、配線111の駆動パルスφH1からのクロストークによる影響と、配線112の駆動パルスφH2からのクロストークによる影響とが入るが、それぞれ相殺し合うことによって、ジャンパー配線114を伝達する信号へのクロストークによる影響を低減することができる。なお、配線111は本発明の第1の信号線であり、配線112は本発明の第2の信号線であり、ジャンパー配線114は本発明の第3の信号線である。
このように、本実施形態に係る固体撮像装置100は、基板と、固体撮像素子101と、基板上の第1の配線層に形成され、固体撮像素子101を制御する駆動パルスφH1が印加された配線111と、第1の配線層に形成され、固体撮像素子101を制御する駆動パルスφH2が印加された配線112と、第1の配線層上方の第2の配線層に形成され、配線111及び配線112に重なって配置され、固体撮像素子101を制御する信号が印加される配線113とを備え、配線111に印加される駆動パルスφH1と、配線112に印加される駆動パルスφH2とは逆相であり、ジャンパー配線114が配線111と重なる面積と、ジャンパー配線114が配線112と重なる面積とは、実質的に等しい。
これにより、配線111及び配線112からジャンパー配線114へのクロストークによる影響が相殺し合うので、ジャンパー配線114を伝達している信号はクロストークによる影響を受けず所定の電圧となるので、固体撮像素子101の制御が適切に行える。
(第4の実施形態)
本実施形態の固体撮像装置は、実施形態1に係る固体撮像装置1aと比較して、振り分け転送部5及び水平転送部6aに代わり、4相駆動の第1の水平転送部及び第2の水平転送部と、第1の水平転送部と第2の水平転送部との間に配置された水平間転送部とを備える。具体的には、本実施形態に係る固体撮像装置は、行列状に配置された複数の光電変換部と、複数の光電変換部の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と、複数の第1電極を有し、複数の第1電極それぞれに印加される水平駆動信号により各垂直転送部から転送された複数の信号電荷の一部を水平方向に転送する第1の水平転送部と、第1の水平転送部と並列に配置され、各垂直転送部から転送された複数の信号電荷の他部を水平方向に転送する第2の水平転送部と、第1の水平転送部と第2の水平転送部との間に配置され、複数の信号電荷の他部を第1の水平転送部から第2の水平転送部に選択的に転送する水平間転送部と、第1電極に対応して設けられ、対応する第1電極に電気的に接続された配線とを備え、第2の水平転送部は、少なくとも第1の水平転送電極と第2の水平転送電極とを含む複数の第2電極を有し、複数の第2電極それぞれに印加される水平駆動信号により複数の信号電荷の他部を転送し、配線は、第1の水平転送電極及び第2の水平転送電極に重なって配置され、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相とは異なる。
これにより、配線は、第1の水平転送電極及び第2の水平転送電極のいずれともカップリング容量を持つ。ここで、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相と、第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号の位相とは異なる。よって、第1の水平転送電極に印加される水平駆動信号及び第2の水平転送電極に印加される水平駆動信号からの配線を伝達する信号へのクロストークによる影響は互いに打ち消し合い、低減される。その結果、第1電極に印加される電圧は所定の電圧に保たれるので、本実施形態に係る固体撮像装置は、入射光量に応じた正しい階調が得られる高速駆動を実現できる。
図11は、本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す構成図である。
本実施形態に係る固体撮像装置301は、実施形態1に係る固体撮像装置1aと比較して、水平転送部6a、振り分け転送部5、出力部7及びシャント配線8aに代わり、第1の水平転送部306aと、第2の水平転送部306bと、水平間振り分け転送部305と、第1の出力部307aと、第2の出力部307bと、シャント配線308とを備える。
第1の水平転送部306a及び第2の水平転送電極は、単層の水平転送電極H1、H2、H3及びH4を有するCCDを備え、駆動パルスφH1〜φH4により駆動される。
水平間振り分け転送部305は、本発明の水平間転送部であって、水平間振り分け転送電極を有するCCDを備え、駆動パルスφHHTにより駆動される。
また、第1の実施形態のように、画素部2と第1の水平転送部306aとの間に、振り分け転送部を設けることも可能だが、ここでは省略する。さらに、第1の出力部307a及び第2の出力部307bの役割は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1aの出力部7と同一のため、ここでは説明を省略する。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置301の動作について、簡単に説明する。
2ライン分の信号を2つの水平転送部を用いて同時に転送する構造を有する場合、まず、垂直転送部4を垂直方向に転送された信号電荷は、第1の水平転送部306aに転送される。さらに、水平間振り分け転送部305を通じて、第2の水平転送部306bに転送される。
続いて、垂直転送部4を垂直方向に転送された信号電荷は、第1の水平転送部306aに転送される。このとき、水平間振り分け転送部305は、信号が転送されない状態にある。
この状態で、第1の水平転送部306a及び第2の水平転送部306bは、垂直転送部4から転送された信号電荷を、駆動パルスφH1〜H4に応じて水平方向に2ライン同時に転送する。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置301は、高速駆動を実現できる。
図12は、固体撮像装置の配線レイアウトを示す図である。同図には、画素部2と、第1の水平転送部306aと、水平間振り分け転送部305と、第2の水平転送部306bと、シャント配線308と、バスライン配線314との配線レイアウトが示されている。
第1の水平転送部306aは、複数の水平転送電極313aを有し、複数の水平転送電極313aそれぞれに印加される駆動パルスφH1〜φH4により各垂直転送部4から転送された複数の信号電荷の一部を水平方向に転送する。なお、水平転送電極313aは、本発明の第1電極である。
水平間振り分け転送部305は、水平間振り分け転送電極312を有し、第1の水平転送部306aに転送された複数の信号電荷の他部を第2の水平転送部306bに選択的に転送する。
第2の水平転送部306bは、第1の水平転送部306aと並列に配置され、各垂直転送部4から転送された複数の信号電荷の他部を水平方向に転送する。この第2の水平転送部306bは、複数の水平転送電極313bを有し、複数の水平転送電極313bそれぞれに印加される駆動パルスφH1〜φH4により複数の信号電荷の他部を転送する。なお、水平転送電極313bは、本発明の第2電極である。
第1の水平転送部306aの水平転送電極313aは、第2の水平転送部306bを跨いで設置されたシャント配線308及びコンタクト315を介して、第2の水平転送部306bを跨いだ領域(図中、下方)にあるバスライン配線314と電気的に接続されている。なお、水平転送電極313a、水平転送電極313b及び水平間振り分け転送電極312は例えば単層のポリシリコン、バスライン配線314は例えばアルミニウム、シャント配線308は例えばタングステンから成る。
第1の水平転送部306a及び第2の水平転送部306bは、4相駆動である。ここで、第1の水平転送部306aが有する複数の水平転送電極313a及び第2の水平転送部306bが有する複数の水平転送電極313bのうち、駆動パルスφH1が印加される水平転送電極313aを水平転送電極H1、駆動パルスφH2が印加される水平転送電極313aを水平転送電極H2、駆動パルスφH3が印加される水平転送電極313aを水平転送電極H3、駆動パルスφH4が印加される水平転送電極313aを水平転送電極H4とする。このとき、第1の水平転送部306a及び第2の水平転送部306bのいずれでも、水平転送電極H1、水平転送電極H2、水平転送電極H3、及び水平転送電極H4は順に配置されている。しかし、第1の水平転送部306aと第2の水平転送部306bとでは、その並びが2電極ずれて配置されている。つまり、第1の水平転送部306aの水平転送電極H1と同じ列にある第2の水平転送部306bの水平転送電極は水平転送電極H3である。
ここで、シャント配線308は、第2の水平転送部306bの水平転送電極313bを跨ぐときに、駆動パルスφH1、φH2、φH3及びφH4が印加されている水平転送電極313a、すなわち水平転送電極H1、H2、H3及びH4のいずれとも重なるように、水平転送電極313bに対して斜めに配置されている。言い換えると、シャント配線308は、第1の水平転送部306aから水平間振り分け転送部305を介して第2の水平転送部306bへの信号電荷の転送方向に対して斜めに配置されている。
なお、シャント配線308と、第2の水平転送部306bが有する水平転送電極H1、H2、H3及びH4のそれぞれとの重なり面積は、実質的に等しいことが望ましい。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置301は、行列状に配置された複数の光電変換部3と、複数の光電変換部3の列ごとに対応して設けられ、対応する光電変換部3から読み出した複数の信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部4と、複数の水平転送電極313aを有し、複数の水平転送電極313aそれぞれに印加される駆動パルスφH1、φH2、φH3及びφH4により各垂直転送部4から転送された複数の信号電荷の一部を水平方向に転送する第1の水平転送部306aと、第1の水平転送部306aと並列に配置され、各垂直転送部4から転送された複数の信号電荷の他部を水平方向に転送する第2の水平転送部306bと、第1の水平転送部306aと第2の水平転送部306bとの間に配置され、複数の信号電荷の他部を第1の水平転送部306aから第2の水平転送部306bに選択的に転送する水平間振り分け転送部305と、水平転送電極313aに対応して設けられ、対応する水平転送電極313aに電気的に接続されたシャント配線308とを備え、第2の水平転送部306bは、少なくとも水平転送電極H1及びH2を含む複数の水平転送電極313bを有し、複数の水平転送電極313bそれぞれに印加される駆動パルスφH1、φH2、φH3及びφH4により複数の信号電荷の他部を転送し、シャント配線308は、水平転送電極H1及びH2に重なって配置され、水平転送電極H1に印加される駆動パルスφH1の位相と、第2の水平転送電極に印加される駆動パルスφH2の位相とは異なる。
これにより、シャント配線308は、水平転送電極H1及び水平転送電極H2のいずれともカップリング容量を持つ。ここで、水平転送電極H1に印加される駆動パルスφH1の位相と、第2の水平転送電極に印加される駆動パルスφH2の位相とは異なる。よって、水平転送電極H1に印加される駆動パルスφH1及び第2の水平転送電極に印加される駆動パルスφH2からのシャント配線308を伝達する信号へのクロストークによる影響は互いに打ち消し合い、低減される。その結果、水平転送電極313aに印加される電圧は所定の電圧に保たれるので、本実施形態に係る固体撮像装置301は、入射光量に応じた正しい階調が得られる高速駆動を実現できる。
また、本実施形態に係る固体撮像装置301において、第1の水平転送部306a及び第2の水平転送部306bは4相駆動であり、水平転送電極313bは4枚の水平転送電極H1、H2、H3及びH4を含み、シャント配線308は、4枚の水平転送電極H1、H2、H3及びH4それぞれに印加される駆動パルスφH1、φH2、φH3及びφH4の位相は互いに異なり、シャント配線308と4枚の水平転送電極H1、H2、H3及びH4それぞれとが重なる面積は、実質的に等しい。
すると、本実施形態に係る固体撮像装置301においても、第2の実施形態と同様、駆動パルスφH1〜φH4は、互いに位相が90度ずれた波形であり、つまり、シャント配線308は、互いに逆相となる駆動パルスが印加されている水平転送電極313bを2組跨ぐことから、第2の水平転送部306bの駆動パルスから第1の水平転送部306bの駆動パルスへのクロストークによる影響を低減でき、入射光量に応じた正しい階調が得られる。
以上、本発明の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、水平転送部が奇数相の場合などでは、逆相のクロストークが同時刻に発生しないこともある。しかしながら、ある時刻で発生したクロストークが消滅する前に、そのクロストークを打ち消す方向のクロストークが発生すれば、本発明の効果はあるため、必ずしも、同時刻に2つ以上のクロストークが発生する必要はない。
図13は、水平転送部が3相駆動の場合の駆動パルスφH1〜φH3と、駆動パルスφV7Lの波形を示すタイミングチャートである。
なお、駆動パルスφH1〜φH3は、互いに位相が120°異なり、駆動パルスφV7Lが印加されているシャント配線は異なる位相が印加されている水平転送電極全てと重なって配置されている。また、駆動パルスφH1が印加されている水平転送電極のみとシャント配線とが重なっている場合の駆動パルスφV7Lの波形は、波形121となり、全ての駆動パルスφH1〜φH3が印加されている複数の水平転送電極とシャント配線とが重なっている場合の駆動パルスφV7Lの波形は、波形122となる。
まず、駆動パルスφH1とのクロストークにより、波形121及び122のいずれも所定の電圧より除々に高い電圧へと変化する。
しかし、駆動パルスφH3が立ち下がると、波形122は、駆動パルスφH3からのクロストークによる影響を受けて、低電圧側へと引っ張られる。一方、波形121は、駆動パルスφH3からのクロストークによる影響を受けないので、駆動パルスφH1からのクロストークにより、引き続き高電圧側へと引っ張られる。
次に、駆動パルスφH2が立ち上がると、波形122は、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響を受けて、高電圧側へと引っ張られる。一方、波形121は、駆動パルスφH2からのクロストークによる影響を受けないので、駆動パルスφH1が安定状態となるにしたがって、所定の電圧へと戻る。
ここで、波形121の所定の電圧と、駆動パルスφH1からのクロストークによる影響を受けて変化した最大電圧との差分を最大差分電圧とすると、波形122に生じる差分電圧が最大差分電圧に到達する前に、波形122は、異なる位相の駆動パルスφH1〜φH3からのクロストークによる影響を受けて逆方向へ変化する。
したがって、逆相のクロストークが同時刻に発生しない場合であっても、シャント配線が1つの水平転送電極のみと重なっている場合と比較して、クロストークにより振り分け転送電極12下の垂直転送部4での飽和の減少を低減し、画質の劣化を防止できる。
また、本実施形態では、シャント配線8a及び8bは直線形状であったが、曲線でもよいし、ジグザグ形状でもよい。