JP5598085B2 - 変速伝動ユニット - Google Patents
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Description
このインホイールモータユニットは、減速機を用いることで高回転の小型伝動モータを利用することを可能としている。この場合、減速機としては遊星歯車組式の減速機を用い、このため同軸に突き合わせて対向配置した入力軸および出力軸を有する。かかる減速機の軸線方向一方側(車体内側)において上記入力軸に電動モータを結合し、軸線方向他方側(車体外側)において上記出力軸に車輪を結合したものである(特許文献1参照)。
かかる車輪横力による出力軸の傾き(倒れ)は、上記の入出力軸間軸受嵌合部を経て入力軸におよび、入力軸をそのユニットケース側軸受部の周りので対応する方向へ傾倒させ、上記の入出力軸間軸受嵌合部において入力軸および出力軸間に軸交角を生じさせる。
先ず、本発明の前提となる変速伝動ユニットを説明するに、これは、入力軸および出力軸の同軸突き合わせ端部を相互に相対回転可能に貫入させ合って入出力軸間軸受嵌合部を設定すると共に、この入出力軸間軸受嵌合部から軸線方向に離間した入力軸および出力軸の箇所をそれぞれユニットケースに軸受し、入力軸および出力軸間を変速機構により駆動結合したものである。
<第1実施例の構成>
図1,2は、インホイールモータユニットとして構成した本発明の第1実施例になる変速伝動ユニットを示し、図1は、その縦断側面図、図2は、その要部拡大詳細断面図である。
これらの図に示すように、本実施例のインホイールモータユニットは、電気自動車などの車両の前後左右輪ごとに設けられ、それぞれユニットケース3、電動モータ4、遊星歯車組式減速機5(以下、単に「減速機」と言う)を有する。
一方、出力軸9は、そのフロント側部分を減速機5から入力軸8とは反対方向(フロント側)に延在させて、ケース本体1のフロント側端、すなわちシールド部材30の開口より突出させ、この突出箇所において後述のごとく車輪15を結合する。
ホイールハブ21と、これに同心で取り付けるブレーキディスク22のロータの内周側部分には、周方向に沿って所定距離離した孔を設け、これらのボルト孔を貫通して軸線方向に突出するよう複数個のホイールボルト23をホイールハブ21に植設する。
メタルブッシュ23の当て面は、同図から分かるように、オイルシール31より車輪15側に位置することになる。
<第1実施例の作用>
電動モータ4のステータ6に通電すると、これからの電磁力で電動モータ4のロータ7が回転駆動され、この回転駆動力は入力軸8を介して減速機5のサンギヤ11に伝達される。
これによりサンギヤ11は、大径ギヤ部13aを介して段付きプラネタリピニオン13を回転させるが、このとき固定のリングギヤ12が反力受けとして機能するため、段付きプラネタリピニオン13は、小径ギヤ部13bがリングギヤ12に沿って転動するような遊星運動を行う。
かかる段付きプラネタリピニオン13の遊星運動はキャリア14を介して出力軸9に伝達され、出力軸9を入力軸8と同方向に減速回転させる。
出力軸9への回転は、これに結合したホイールハブ21およびホイールボルト23を介して車輪15に伝達され、車両を走行させることができる。
なお車両の制動に際しては、ブレーキディスク22を軸線方向両側からブレーキパッド25で挟圧することにより車輪15を摩擦制動させて所期の目的を達成し得る。
以上、説明したように、第1実施例の変速伝動ユニットは、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)出力軸9に当接することでこの一方の軸の傾きを規制する当て面をユニットケース3のシールド部材30の内周面に固着したメタルブッシュ32の内周面で形成し、この規制する傾きより小さい傾きの範囲では、出力軸9と当て面との間に入力軸8および出力軸9の傾きを許容する隙間33を形成するように構成したので、出力軸9に過大な外部入力が作用して傾斜した場合でも、入出力軸8,9が傾斜角ゼロのときから限界傾斜角になるまでの当て面の半径方向移動距離K1は、隙間33の大きさまでで抑えられ、減速機のギヤでの噛み合いが許容範囲以上に悪化したり、他の周辺部品が干渉したりしてインホイールモータユニットの作用に支障が及んだりその耐久性を悪化させることを防止できる。よって、これらの懸念を心配する必要がなくなり、その分だけ設計の自由度が増すという付加的な効果も得られる。一方、出力軸9と当て面との間に入力軸8および出力軸9の傾きを許容する隙間33を形成するように構成したので、通常の走行状態(過大な外部入力が作用していない状態)においては軸が当面にあたらず、したがって発生する振動等による軸の倒れは許容される。よって、通常の走行状態において軸の回転が干渉されることや異音が発生することを防止できる。
次に、本発明に係る第2実施例につき、説明する。
図3,4は、第1実施例と同じくインホイールモータユニットとして構成した本発明の第2実施例になる変速伝動ユニットを示し、図3は、その縦断側面図、図4は、その要部拡大詳細断面図である。
これらの図において、図1,2におけると同様に機能する部分は同一符号を付して示し、ここでは、図1,2に示した第1実施例と異なる部分のみを説明することとし、同様な構成部分の重複説明を避ける。
上記した図3,4に示す第2実施例においても、電動モータ4(ロータ7)の回転駆動力が入力軸8、減速機5のサンギヤ11および段付きプラネタリピニオン13、出力軸9を順次介して車輪15に伝達され、車両を走行させることができる。
以上から分かるように、第2実施例のインホイールモータユニットは、第1実施例の上記効果(1)に加え、下記の効果を有する。
(5)メタルブッシュ34の当て面を、出力軸9の同軸突き合わせ端部9aに形成した孔9bに挿入した入力軸8の同軸突き合わせ端部8aとの間で、軸受16よりフロント側に設けたので、当て面で発生したコンタミネーションが駆動ユニット内部へ侵入するのを抑制することができる。
次に、本発明に係る第3実施例につき、以下に説明する。
図5は、第1実施例と同じくインホイールモータユニットとして構成した本発明の第3実施例になる変速伝動ユニットを示す縦断側面図、図6は、第3実施例になる変速伝動ユニットで用いる当て面付きメタルブッシュの拡大正面図である。
これらの図において、図1,2におけると同様に機能する部分は同一符号を付して示し、ここでは、図1,2に示した第1実施例と異なる部分のみを説明することとし、同様な構成部分の重複説明を避ける。
第3実施例のインホイールモータユニットにあっても、第1、第2次子異例同様に、出力軸9の傾斜が小さいときは入力軸8とリヤ側キャリアプレート14bのメタルブッシュ35との間に隙間33が確保され、順調に作動可能である。
一方、出力軸9の傾きが大きくなると、同軸突き合わせ端部8a、9aの軸受16を介して連結した入力軸8が傾き、限界傾斜角のところで、入力軸8の外周がリヤ側キャリアプレート14bのメタルブッシュ35の内周面、すなわち当て面に当たる。これにより、入力軸8のそれ以上の傾斜が抑制され、入力軸に軸受16を介して連結された出力軸9もそれ以上の傾斜が抑制される。この結果、減速機での噛み合い不良や他部品の干渉といった問題が防止できる。
以上から分かるように、第3実施例のインホイールモータユニットにあっては、第1実施例の上記効果(1)、(4)に加え、下記の効果を得ることができる。
(7)当て面をリヤ側キャリアプレート14bの内周面に設けたメタルブッシュ35の内周面にて構成し、当て面に出力軸9と軸受16を介して連結された入力軸8の外周面を当てるようにしたので、出力軸9の傾きに対する感度が高くなる。したがって、設計がしやすいといったメリットがある。
ユニットケース3は、上記各実施例では、ケース本体1、リヤカバー2、シールド部材30とから構成しているが、これに限る必要はなく、たとえば、シールド部材30をケース本体1と一体形成しても良いことは言うまでもない。
また、メタルブッシュ32、34、35は軸8,9の外周面から離れた位置で、軸8,9の相手側(ケース本体1やピニオンキャリア14など)に設けたが、これとは逆に軸8,9側に設けてこの外周面を相手側に当てるようにしても良い。
さらに、記各実施例にあっては、当て面をメタルブッシュ32、34、35に形成したが、他の形式の軸受を用いその内輪側の内周面や外輪の外周面を当て面とすることも可能であるし、軸受以外でも良い。
上記した各実施例においてはいずれも、変速伝動ユニットを電気自動車のインホイールモータユニットとして構成したが、これに限られるものではなく、産業上のあらゆる伝動ユニットに適用可能であるのは言うまでもない。
2 リヤカバー
3 ユニットケース
4 電動モータ
5 遊星歯車組式減速機(変速機構)
6 ステータ
7 ロータ
8 入力軸
8a 同軸突き合わせ端部
9 出力軸
9a 同軸突き合わせ端部
9b 孔
11 サンギヤ
12 リングギヤ
13 段付きプラネタリピニオン(段付きピニオン)
13a 大径ギヤ部
13b 小径ギヤ部
14 ピニオンキャリア
14a、14b キャリアプレート
14c キャリアピン
15 車輪
16 ローラ軸受(入出力軸間軸受嵌合部)
17 ボール軸受
18 複列アンギュラ軸受
19 端蓋
21 ホイールハブ
22 ブレーキディスク
23 ホイールボルト
24 ホイールナット
30 シールド部材
31 オイルシール
32 メタルブッシュ
33 隙間
34 メタルブッシュ
35 メタルブッシュ
Claims (1)
- 入力軸および出力軸の同軸突き合わせ端部を相互に相対回転可能に貫入させ合って入出力軸間軸受嵌合部を設定すると共に、該入出力軸間軸受嵌合部から軸線方向に離間した入力軸および出力軸の箇所をそれぞれユニットケースに軸受し、
前記入力軸および前記出力軸間を変速機構により駆動結合した変速伝動ユニットにおいて、
前記変速機構と該変速機構を駆動する電動モータとを備えた駆動ユニットを収納するユニットケースを備え、
前記入力軸および前記出力軸のうちの少なくとも一方の軸に当接することで前記入力軸および前記出力軸の傾きを規制する当て面を設け、
前記規制する傾きより小さい傾きの範囲では、前記一方の軸と前記当て面との間に前記入力軸および前記出力軸の傾きを許容する隙間を形成するようにし、
前記当て面は、前記ユニットケースの、車輪のホイールハブを回転自在に支持するハブ軸受と前記駆動ユニットとの間に配置されたシールド部に設け、
前記シールド部は、前記駆動ユニットと前記ハブ軸受とを分離するオイルシールを有し、
該オイルシールは、前記当て面に対し前記駆動ユニット側に設けたことを特徴とする変速伝動ユニット。
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