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JP5613670B2 - 改善された寸法安定性を備えたアイソパイプ - Google Patents
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JP5613670B2 - 改善された寸法安定性を備えたアイソパイプ - Google Patents

改善された寸法安定性を備えたアイソパイプ Download PDF

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Description

関連出願の説明
本願は、「改善された寸法安定性を備えたアイソパイプ」と題して、2008年8月29日付けで提出された米国仮特許出願第61/092,931号に優先権を主張した出願である。
本発明は、フュージョン法によってシートガラスを製造するのに用いられるアイソパイプに関し、特に、使用中にアイソパイプが示す寸法変化を抑えるための装置および方法に関するものである。
定義付け
容易に参照できるように、本明細書では「アイソパイプ」という用語を用いているが、これはフュージョン法において採用される成形装置に対し歴史的に用いられて来た用語である。この専門用語を用いることは、静水圧プレス成形によって生産された成形装置に本発明を限定することを意図するものではなく、かつそのように解釈してはならないことを理解すべきである。
それどころか、請求項に説明されているように(概略説明も参照されたい)、本発明は、成形装置がそれから作製される材料、および/またはこれらの材料が処理される方法に関わりなく、フュージョン法に用いられる全ての成形装置に適用可能である。
また、説明を簡略化するために、上記アイソパイプ(成形装置)は、1)この装置の第1および第2の堰を含む第1の部分、2)この装置の楔状の部分を含む第2の部分からなるもととして取り扱われる。この第2の部分はまた、上記第1の堰の外表面の延長である第1の外表面および上記第2の堰の外表面の延長である第2の外表面を有する。この専門用語は、説明を簡略化するためにのみ用いられるものであるから、上記第1の部分と上記第2の部分との間の移行部の厳密な位置は重要ではなく、上記堰の底の下方でかつ上記装置の楔状部分の上方の部位であると考えることができる。
液晶ディスプレー(LCD)等のフラット・パネル・ディスプレーの製造業者は、多数のディスプレーを同時に、例えば6枚またはそれ以上を一度に生産するために、ガラス基板を用いる。1枚の基板上に生産され得るディスプレーの数は、ガラス基板の幅によって制限され、したがって、基板の幅が広い程、規模の経済性が高くなる。また、ディスプレーの製造業者は、より大きいサイズのディスプレーに対して高まっている要求を満足させるために、より幅広い基板を必要としている。
これに加えて、このような製造業者は、より高い温度において製造可能な、多結晶シリコン装置に用いることが可能なガラス基板を追い求めている。特に、ディスプレーの製造時に収縮しない高い歪み点を有するガラス組成が必要とされている。このようなガラスは一般に、より高い成形温度を必要とし、したがって、このような、より高い温度に耐え得るガラス成形工程が必要とされている。
フュージョン法は、シートガラスを生産するためのガラス製造分野に用いられる基本的な技法の一つである。例えば、非特許文献1を参照されたい。例えば、フロート法およびスロット・ドロー法等の他の公知の方法に比較して、上記フュージョン法は、その表面が卓越した平坦性および平滑性を有するガラスシートを生産する。その結果、このフュージョン法は、液晶ディスプレー(LCD)の製造に用いられるガラス基板の製造に特に重要になって来ている。
フュージョン法、特にオーバーフロー・ダウンドロー・フュージョン法は、特許文献1および2(発明者:Stuart M.Dockerty)の主題である。これらの特許の方法の概略図が図1に示されている。図示のように、このシステムは、アイソパイプ13内に形成された収集トラフ11に溶融ガラスを提供する供給パイプ9を備えている。
一旦定常状態の動作が得られると、上記供給パイプから溶融ガラスが上記トラフへ流れ、次いで上記トラフの両側壁の頂面をオーバーフローし、かくして2条の帯状ガラスを形成する流れが下方へ流れ、次いで上記アイソパイプの外表面に沿って内方へ流れる。これら2条の帯状ガラスは、アイソパイプの底縁15において合流し、そこで融合して1条の帯状ガラスとなる。この1条の帯状ガラスは、次いで帯状ガラスの厚さを制御する牽引装置(矢印17で概略的に表わされている)に供給され、この牽引装置は、上記底縁から引き出されるときの帯状ガラスの速度によって帯状ガラスの厚さを、したがって最終的なシートガラスの厚さを制御する。この牽引装置は、1条の帯状ガラスが牽引装置に接触する以前に冷えて剛体になるような、上記底縁の下流側の丁度良い位置に配置されている。
図1から明らかなように、最終的な帯状ガラスの両外表面は、この工程中の何れの時点においても、上記アイソパイプの何れの部分にも接触しない。それどころか、これらの表面は周囲の大気に触れているのみである。最終的な帯状ガラスを形成する2条の帯状ガラス半体の内表面はアイソパイプに接触するが、これらの内表面は、アイソパイプの底縁において融合し、したがって、最終的な帯状ガラスの体内に埋め込まれる。このようにして、上記帯状ガラスから裁断される最終的なガラスシートの両外表面の卓越した特性が得られるのである。
上述の説明から明らかなように、アイソパイプ13はフュージョン法の成功の要である。特に、アイソパイプの幾何学的形状の変化がこの方法全体の成功に悪影響を与えるために、アイソパイプの寸法的安定性は極めて重要である。注目すべきことは、アイソパイプが使用される条件は、寸法変化を生じ易いことである。一般にアイソパイプは、1000℃台以上の高温で稼働する。さらに、アイソパイプは、それ自体の重量のみでなく、その両側壁をオーバーフローしかつトラフ11内にある溶融ガラスの重量と、溶融ガラスが牽引されるときに溶融ガラスを通じてアイソパイプに移して戻される少なくとも或る程度の張力とを支えながら高温において動作する。生産されるガラスシートの幅にもよるが、アイソパイプの支えられていない長さは2メートル以上になる。
これらの厳しい条件に耐えるために、アイソパイプ13は、耐火材料が平衡的に(アイソスタティカリー、「アイソパイプ」の名称の由来)圧縮されたブロックから製造されて来た。特に、フュージョン法のためのアイソパイプを形成するために、静水圧プレス成形されたジルコン耐火物が用いられて来た。
米国特許第3,338,696号明細書 米国特許第3,682,609号明細書
Varshneya,Arun K. 著「flat glass」、Fundamentals of Inorganic Glasses、1994年、ボストン、アカデミックプレス社、第20章、4.2節、534-540 頁
このような高性能材料を用いるにも拘わらず、実際には、アイソパイプはその耐用年数を制限する寸法変化を示す。例えばアイソパイプは、このアイソパイプの支持されていない長さの中央部が、その支持されている両端部よりも下降する垂れ下がりを示す。このような寸法変化は、アイソパイプの底縁に沿ってと、アイソパイプの頂部の両堰に沿ってとの双方において生じる。
上述に鑑みて、より幅の広い、および/または、より高い歪み点を有するガラスからなるガラスシートの生産に効果的かつ経済的にフュージョン法が用いられることを可能にする装置および方法が必要であることが分かる。特に、アイソパイプの寸法安定性を改善し、これにより、アイソパイプの耐用年数を延長し、したがって工程の停止時間を短縮し、かつアイソパイプの交換コストを低減する必要性が存在する。
第1の態様によれば、本発明は、フュージョン法によって帯状ガラス(19)を形成するための装置(例えばアイソパイプ13)を提供するものであり、この装置は、
1個のトラフ(11)と、内表面(25)、頂面(27)および外表面(29)をそれぞれ備えた第1および第2の堰(1,2)とを備えた第1の部分(21)と、
第1の堰(1)の外表面(29)の延長である第1の外表面(31)および第2の堰(2)の外表面(29)の延長である第2の外表面(32)を有する第2の部分(23)であって、第1および第2の外表面(31,32)は、第2の部分(23)の少なくとも一部分(33)が楔状の断面形状を有するように、互いに相手側の方向に向かわされている第2の部分(23)と、
を備え、
各堰(1,2)が開口部(35)を備え、この開口部(35)は、
(イ)堰の長さの少なくとも一部分に沿って延び、かつ
(ロ)開口部(35)の少なくとも一部分が、堰の内表面と外表面(25,29)との間に配置されている。
第2の態様によれば、本発明は、フュージョン法を用いて帯状ガラス(19)を形成するための方法を提供するものであり、この方法は、
(A)第1および第2の堰(1,2)を備えた成形装置(例えばアイソパイプ13)に溶融ガラスを提供し、その場合、各堰は、
(イ)内表面(25)、
(ロ)頂面(27)、
(ハ)外表面(31)、および
(ニ)開口部(35)を備え、この開口部(35)は、
(a)堰の長さの少なくとも一部分に沿って延び、かつ
(b)少なくとも一部分が、堰の内表面と外表面(25,29)との間に配置されて おり、かつ
(B)開口部(35)に流体(例えばガスまたはガス混合物または液体または液体混合物)を通過させることを含む。
いくつかの実施の形態において、堰(1,2)内の開口部(35)は、この開口部を完全にまたは部分的に塞ぐ構造部材(41,42)を備えることができる。これらの構造部材は、中実であっても中空であってもよい。別の実施の形態においては、上記成形装置の本体が、構造部材(45)を備えることができる1個または複数個の開口部(43)を備えることもできる。
上述の本発明の態様の概要説明において用いられている参照番号は、読者の便宜のためのみのものであって、本発明の範囲の限定を意図したものではなく、あるいはそのように解釈されるべきものでもない。さらに一般的には、上述の概要説明および後述の詳細説明は、本発明の例示に過ぎず、本発明の性質および性格を理解するための概観または骨子の提供を意図したものである。
本発明のさらなる特徴および効果の双方は、後述の詳細な説明に記載されており、その一部は、その説明から、またはそこに記載された本発明の実施によって、当業者には直ちに明らかであろう。添付図面は本発明のさらなる理解を提供するために備えられたものであって、本明細書に組み入れられかつ本明細書の一部を構成するものである。本明細書中および図面中に記載された本発明の種々の特徴は、その何れかをおよび全ての組合せを用いることができることを理解すべきである。
平らなガラスシートを作製するためのオーバーフロー・ダウンドロー法に用いられる装置のための代表的な構造を示す概略的斜視図である。 構造部材を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。 構造部材を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。 冷却液を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。 冷却液を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。 冷却液および構造部材を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。 冷却液および構造部材を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。 冷却液および構造部材を収容するための開口部が内部に形成された堰を有する本発明のアイソパイプの代表的な実施の形態を示す概略的断面図である。
前述のように、LCD基板を生産するための好ましい方法は、アイソパイプとして知られている大型のセラミック構造体を溶融ガラスが通り過ぎることによって、帯状ガラスに成形されるフュージョン法を用いることである。永い時間をかけて、LCD基板は、約2850mm×3050mmの現在のサイズ(第10世代)に拡大されてきた。各世代におけるサイズ(幅)の拡大は、アイソパイプの長さにおける対応する拡大を意味するものであった。
より大型のアイソパイプへのこの移行により、アイソパイプが多数年の耐用年数を持つ能力を備えることに重大な課題が課された。現在のガラス組成に関しては、一般にアイソパイプの底縁は1180℃と1140℃との間で動作するが、両堰は約1220℃以上の温度で動作する。この高い温度条件は、例えばジルコンであるアイソパイプの耐火材料にクリープを生じさせる。世代サイズが大型になる程、したがってアイソパイプが大型になる程、より多いクリープが発生する。
応力解析によれば、最初の概算として、アイソパイプの絶対撓み量(D)は、アイソパイプが形成されている材料固有のクリープ速度(dε/dt)(単位は1/時間)と、アイソパイプが使用されている時間(t)と、アイソパイプの長さ(L)および高さ(H)に依存する。すなわち、
D=k・(dε/dt)・L/H・t
ここで、kは定数である。
この等式から明らかなように、アイソパイプの長さが倍になると、同一のアイソパイプの材料、高さおよび使用時間に対して、撓み量は16倍に増大する。
この撓み量の増大は、アイソパイプの高さの増大によって対処できるかも知れない。しかしながら、アイソパイプの高さは、既に現在の産業界で入手可能なアイソプレス装置の基本的な限界近くに達している。別の改善法として、アイソパイプの両側に圧縮力を加えてクリープに対抗させることがあるが(本出願人による米国特許出願公開第2003/0192349号明細書参照)、この方法は、アイソパイプの構造に大きな制約を課す可能性があり、ガラスの流量が所望の目標値よりも低くなる結果を招く。全体の作動温度を低くすることは別の可能性であるが、より低い温度で処理することができる新たなガラス組成の開発を必要とするであろう。最終的に、アイソパイプの生産に使用されるセラミック材料のクリープ速度を、改良された材料の開発(本出願人による国際公開第2002/044102号パンフレット)を通じて低下させることは可能である。しかしながら、この場合においても、将来の基板サイズおよびアイソパイプの構造が、セラミック材料を、十分に永い使用可能寿命を得ることができない領域に陥れ続ける可能性がある。
上述のように、稼働時におけるアイソパイプの最も温度が高い部分は通常双方の堰である。例えば上述の国際公開第2002/044102号パンフレットに記載されているように、ジルコン耐火物のクリープ速度は(他の高温の耐火物も同様に)温度とともに増大する。したがって、アイソパイプの本体と比較して、両堰は最も高いクリープ速度を示す筈である。
これに加えて、使用時には両堰が重力により下方へ向かう力を受けるのみでなく、アイソパイプのトラフ内に収容された溶融ガラスにより外方へ向かう力(膨らし力)を受ける。さらに、これらの二つの力のみでなく、両堰は、アイソパイプの本体よりもずっと薄い厚さを有し、したがって両堰は永い間に寸法の不安定さを蒙ることになる。
この寸法変化し易さに打ち勝つための可能性のある一つの対策は、より厚い堰を使用することである。しかしながら、この方法は、ガラスの流量が所望の目標値を下回る可能性があるという重大な制約をアイソパイプの構造に課す結果となる。
アイソパイプの本体に支持ロッドおよび孔を使用することを通じたアイソパイプの垂れ下がりを軽減する種々の対策が行なわれて来た。米国特許第3,437,470号明細書、特開平11−246230号公報、特開2006−298736号公報、特開2006−321708号公報、および特開2007−197303号公報を参照されたい。注目に値すべきなのは、これらの引用例は何れも、1)両堰が通常的に曝される、より高い動作温度、2)両堰が垂直および水平双方の変形力を受けること、3)アイソパイプの他の部分に比較して両堰の厚さが薄いという結果としての両堰の寸法変化し易さの改善が認められなかった。同様に、これらの引用例は何れもこの問題の解決策を提供しなかった。
本発明は、各堰内に少なくとも1個の開口部を設けることによって、堰の不安定性の問題に特に対処するものである。当初の効果として、上記開口部は、堰の重量を、したがって付随する堰にかかる垂れ下がりを生じさせる負荷を軽減する。
さらに、いくつかの実施の形態において、上記開口部は、堰を形成するセラミック材料の内部温度を低減するのに用いられる。例えば、堰の公称温度よりも低い管理された温度の流体が、管理された流量で上記開口部を通過せしめられる。下記に示されているように、堰を形成する材料の温度における比較的僅かな変化であっても、材料のクリープ速度に対し著しい効果を奏することができる。
上記流体は、窒素等の不活性ガス、もしモリブデンが用いられている場合にそれを非不活性ガスに露出させないという条件での空気等の非不活性ガス、または水等の液体とすることができる。必要に応じてガスまたは液体の混合物を用いることができる。用途によっては、ガスよりも液体の方が、熱容量が高いことから有効になる可能性がある。
上記流体は、開口部を何れの方向にも通過させても差し支えない、溶融ガラスがアイソパイプに流入する入口端は反対側の端部よりも一般に高温であるから、場合によっては、アイソパイプの入口端を始端として流体を流すのが望ましいかも知れない。もし流体がより多くの熱を入口端から吸収するとすれば、堰に沿った温度勾配を小さくすることができ、したがってガラスの流れの制御に役立つ。また、上記流体を開口部の入口端側から流入させることは、入口における溶融ガラスの温度を下げるのに役立ち、これは用途によっては望ましいかも知れない。上記流体は、熱交換器構造を利用して上記開口部を通過する多岐路を形成していてもよい。例えば、上記流体が周囲の環状体に連結された中心孔を有するチューブ内に導入されてもよい。例えば上記流体が上記中心孔を通過し、環状体を通じて戻るようにしてもよい。この方法で、熱がより効率的に流体に移されることができる。あるいは、流体が最初に上記環状体を通過し、次に上記中心孔を通過することもできる。勿論、必要に応じて、さらに複雑な熱交換器構造を用いることができる。
別の複数の実施の形態においては、上記堰を構成している材料よりも低いクリープ速度を有する材料から構成された構造部材を収容するために上記開口部が用いられる。この構造部材は中実であり、かつ上記開口部の断面を完全に塞ぐものであっても、あるいは部分的に塞ぐものであってもよい。後者の場合には、例えば上記開口部の塞がれていない部分に、したがって、上記構造部材およびアイソパイプの内壁の露出された表面に流体を流すことによって、上記開口部の塞がれていない部分が、上記構造部材および上記堰の内部の双方を冷却するために使用される。
さらなる複数の実施の形態においては、上記構造部材が中空であり、その外筒が上記開口部を完全に、または部分的に塞いで差し支えない。何れの場合においても、上記構造部材の中空部分は、例えばこの構造部材の内側を通って流体を通過させることによって、上記構造部材の中空部分を冷却に用いることができる。もし上記中空の構造部材の外筒が上記開口部断面の一部分のみを塞ぐものであれば、上記開口部の断面の塞がれていない部分も冷却のために用いることもできる。
例えば、冷却用流体が熱交換器構造を通過せしめられる場合には、一端または両端が閉塞された開口部を本発明の実施に用いて差し支えないが、上記開口部は、通常は上記堰の長さ全体を貫通して延びている。上記構造部材は、上記堰の内部に収容されていることも、あるいは上記堰からはみ出して延出して、その一端、好ましくはその両端において支持構造と係合していることも可能である。
各堰内の開口部(構造部材を備え、または備えていない)に加えて、上記アイソパイプは、このアイソパイプの本体、すなわち上記両堰のレベル下方において、1個または複数の開口部を備えることができる。上記両堰内に形成された開口部と同様に、本体内に形成された開口部は、開口部を完全に、または部分的に塞ぐ構造部材を収容することができる。また、両堰内の開口部と同様に、上記本体内の開口部も、アイソパイプの内部冷却に用いて、このアイソパイプを構成している材料のクリープ速度を低減させることができる。
アイソパイプの両堰および本体内の開口部(用いられる場合)は、芯抜きドリルを用いて、アイソパイプに、または、好ましくはアイソパイプがそれから形成される素材に孔を開けるか、あるいは、上記素材の製造時に当初から形成してもよい。
アイソパイプのためのセラミック素材を製造するための通常の工程は、多段階工程である。例えば、バインダを加えたジルコンまたはその他のセラミック材料からなるバッチ材料は、例えば噴霧乾燥によって調製することができる。次にこれらのバッチ材料を可撓性バッグ内に容れ、かつ振動させて粒子硬化を可能にし、かつ最初の締固めを達成する。次に上記バッグを気密封止し、かつ冷たい平衡プレス機内に配置し、この構造体をより完全に締め固める。次にこの締め固められた構造体を高温で焼成して、緻密なセラミックにする。
この形式の工程は、グラファイトまたは例えば中実なまたは発泡せしめられた天然または合成ポリマーその他の燃焼可能な材料からなるロッドを平衡プレス・バッグ内に配置して、マンドレルとして動作させることによって、素材内に開口部を生成させるように変更することができる。次にバッチをロッドの周囲に注ぎ込み、振動させて、バッチの粒子がより緻密に押し固められた構造になるのを可能にする。次にバッグを気密封止しかつ平衡プレスする。次に、押し固められたバッチおよびロッドを炉内に入れて最初にロッドを焼き切り、次いで高温で焼結させる。別の工程においては、バッチのバインダを先ず燃焼させ、次いで組織の予備焼結を行なう。室温まで冷却した後、上記ロッドを上記素材から取り外し、次いで高温で焼結させる。
上記開口部は、第10世代のアイソパイプに関しては、例えば数ミリメートルから数インチまでの範囲の種々のサイズを有することができる。上記開口部の目的が、この開口部を通じて流体を通過させることによってアイソパイプの内部を冷却することにある場合には、一般に、より小さい開口部が用いられる。上述のように、この流体流はアイソパイプの内部から熱を抽出する手段を提供し、これにより、内部の温度を低下させ、材料のクリープを軽減させる。温度における僅かな変化でも、アイソパイプにおけるクリープレベルを著しく軽減される。例えば表2に示されているように、ジルコンに関しては、温度が1250℃から1180℃まで低下すると、クリープ速度は約50%低下する。必要とされる流体流の量は、その流体の熱容量、その流体の温度、所望の内部温度低下、およびアイソパイプの仕様寸法に左右される。具体的用途に関する流量は、当業者であれば本明細書に基づいて直ちに決定することが可能であろう。
上述のように、いくつかの実施の形態において、上記開口部は構造部材を備えることができる。これらの構造部材は、アイソパイプに用いられている材料よりもクリープが少ない材料から構成されていることが好ましい。例えば、ジルコンからなるアイソパイプに関しては、Al,SiN,SiC,モリブデン、または繊維強化構造体材料から構成することができる。モリブデン・ロッドの場合には、酸化を軽減するために、このロッドが例えばN等の不活性雰囲気中において白金でクラッディングされまたは覆われていることが好ましい。これらの材料は、1250℃においてさえ極めて低いクリープを示すことができ、したがって、動作中のジルコンまたはその他の耐火物からなるアイソパイプに対して付加的な支持を提供することができる。
本発明によって提供される多くの効果の中に、ジルコン等の実証されている材料をLCD基板の製造に使い続ける能力がある。このような材料は、ディスプレー製造業者によって高品質化されたガラス組成と相性が良いことが知られている。本発明により、アイソパイプに関する設計の領域をも広がる。例えば、垂れ下がりに影響を与えることなしに高さを低くしたアイソパイプを生産することができる。高さを低くすると、本出願人による許国際公開第03/055813号パンフレットに記載されているような二次的結晶が生成する機会を減らすことに役立つ。
如何なる態様にも限定する意図はないが、図2から図8までの典型的な実施の形態によって本発明をさらに説明する。
図2は、堰1および2内に開口部35を採用し、かつアイソパイプの本体内に開口部43を採用した実施の形態を示す。堰1および2内の開口部35は、それぞれ構造部材41および42によって完全に塞がれ、開口部43は構造部材45によって完全に塞がれている。
図3は、図2の変形を示し。堰1および2内の開口部35が、両開口部35と同様に構造部材で塞がれたさらなる開口部37によって互いに連結されている。この実施の形態は、図2のような長方形形状ではなく、円形形状を有する開口部43を有する。
図4は、アイソパイプの内部の冷却に利用するのに適した実施の形態を示す。この実施の形態は、5個の比較的小さい開口部を採用し、そのうちの2個、すなわち開口部35は堰内に配置され、3個、すなわち開口部43はアイソパイプの本体内に配置されている。
図5は、図4の変形を示し、冷却に適した開口部を再び採用している。この実施の形態は、比較的大きい開口部43をアイソパイプの本体内に採用し、楕円形の開口部35を堰1および2内に採用している。
図6は、図5の変形を示し、構造部材41および42が開口部35内に導入され、かつ構造部材45が開口部43内に導入されている。冷却流体は、開口部の塞がれていない部分を通過せしめられることができ、あるいは構造部材のみがアイソパイプの垂れ下がりの軽減に用いられることができる。
図7および図8は、図示のように、楕円形状にされた中空の構造部材を用いることを示している。中空の構造部材を用いることは、構造部材の重量を軽減する効果を有する。また、必要に応じて、冷却流体が構造部材の中心部を通過せしめられることができる。構造部材の外筒が開口部を塞いでいるにも拘わらず、構造部材の中空部分が開口部の塞がれていない部分を構成していることに注目すべきである。
以上の説明から、本発明の範囲および精神から離れることのない種々の変更が等業者には明らかであろう。例えば、本発明は、垂直の両側面を有する堰を備えたアイソパイプに関して説明されて来たが、本発明は、例えば、アイソパイプの楔状部分の上端におけるアイソパイプ外表面が角部を備えていないV字状またはY字状の断面形状を有するアイソパイプにも適用可能である。同様に、図2から図8には一体型のアイソパイプが示されているが、二つまたはそれ以上の別個の要素(同一材料でも異なる材料でもよい)から構成されたアイソパイプも本発明の実施に使用することが可能である。下記の請求項は、ここに説明されている典型的な実施の形態のみでなく、変形、変更ならびにこれらおよびその他の形式の均等物をも包含することを意図するものである。
Figure 0005613670
Figure 0005613670

Claims (6)

  1. 1個のトラフと、内表面、頂面および外表面をそれぞれ備えた第1および第2のセラミック材料により形成された堰とを備えた第1の部分と、
    前記第1の堰の外表面の延長である第1の外表面および前記第2の堰の外表面の延長である第2の外表面を有する第2の部分であって、前記第1および第2の外表面は、前記第2の部分の少なくとも一部分が楔状の断面形状を有するように、互いに相手側の方向に向かわされている第2の部分と、
    を備えた、フュージョン法によって帯状ガラスを形成するための装置であって、
    前記堰のそれぞれが開口部を備え、該開口部は、
    (イ)前記堰の長さの少なくとも一部分に沿って延び、かつ
    (ロ)該開口部の少なくとも一部分が、前記堰のセラミック材料を通して前記堰の内表面と外表面との間に配置されていることを特徴とする装置。
  2. 前記第1および第2の堰の前記開口部が、前記トラフの下方に横たわるさらなる開口部によって連結されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記装置が第1および第2の構造部材をさらに備え、前記第1の構造部材が前記第1の堰の開口部の内部に配置され、かつ前記第2の構造部材が前記第2の堰の開口部の内部に配置されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  4. 前記第1および第2の構造部材は、前記装置の動作温度において、前記堰が構成されている材料によって示されるクリープよりも少ないクリープを示す材料から構成されていることを特徴とする請求項記載の装置。
  5. 前記構造部材が中空であることを特徴とする請求項記載の装置。
  6. 前記第1および第2の部分は、材料の統一体の部分であることを特徴とする請求項1記載の装置。
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