以下に、本願発明に係る光波距離測定装置の各実施例について図面を参照しつつ説明する。
先ず、本願発明に係る実施例1の光波距離測定装置10の概略的な構成について説明する。図1は、本願発明に係る光波距離測定装置の一例としての光波距離測定装置10を模式的に示す斜視図である。図2は、光波距離測定装置10の機能構成を示すブロック図である。
光波距離測定装置10は、測定する対象とする目標物(図6の符号O参照)へ向けて光(出射光)を出射し、その目標物により反射されて戻ってきた反射光を受光し、出射光と反射光との時間差および/または位相差を計測することで距離測定を行うことが可能とされた光波距離測定装置(EDM(Electronic Distance Meter))としての機能を有する。この光波距離測定装置10は、図1および図2に示すように、実施例1ではトータルステーションであり、整準部1と、基盤部2と、托架部3と、鏡筒部4と、を備える。
整準部1は、図示を略す三脚に取付けられる箇所であり、光波距離測定装置10(鏡筒部4)の傾きを検出することができる。基盤部2は、その整準部1に対する傾斜角を変更可能に整準部1に設けられている。托架部3は、基盤部2に対する鉛直軸心を中心に回転可能に設けられている。この托架部3には、表示部6(表示手段)と操作入力部7とが設けられている。この操作入力部7は、光波距離測定装置10における各種機能を利用するための操作部であり、入力操作された情報を後述する制御演算部19(図2参照)へと出力する。
鏡筒部4は、托架部3に水平軸心を中心(以下、耳軸回転中心Ch(図3等参照)とも言う)に回転可能に設けられている。その鏡筒部4には、光波距離測定装置10の概略の視準方向を設定するための照星照門5が設けられている。鏡筒部4は、測定対象物を視準する第1望遠鏡部8と、その第1望遠鏡部8の光学系を通して視準方向の画像(望遠画像)を取得する第1撮像部9(図2参照)と、を有する。また、鏡筒部4は、第1望遠鏡部8よりも低倍率で広範囲な視野を有する第2望遠鏡部11と、その第2望遠鏡部11の光学系を介して視準方向あるいは略視準方向の画像(広角画像)を取得する第2撮像部12(図2参照)と、を有する。この鏡筒部4には、第1望遠鏡部8の光学系を共有する測距部13(図2参照)が内蔵されている。この測距部13は、測距光を射出するとともに測定対象物からの反射光を受光して、その測定対象物までの光波距離測定を行う。
その鏡筒部4を水平軸心回りに回転可能とする托架部3には、水平駆動部14と水平測角部15とが設けられている(図2参照)。その水平駆動部14は、基盤部2に対して托架部3を鉛直軸心回りにすなわち水平方向に回転させることができる。水平測角部15は、その托架部3の基盤部2に対する水平回転角を検出することにより、視準方向の水平角を検出(測角)することができる。
また、托架部3には、鉛直駆動部16と鉛直測角部17とが設けられている(図2参照)。その鉛直駆動部16は、托架部3に対して鏡筒部4を水平軸心(耳軸回転中心Ch(図3等参照))回りにすなわち鉛直方向に回転させることができる。鉛直測角部17は、その鏡筒部4の托架部3に対する鉛直角を検出することにより、視準方向の鉛直角を検出(測角)することができる。
さらに、托架部3には、制御ユニット18(図2参照)が内蔵されている。その制御ユニット18は、水平駆動部14および鉛直駆動部16(図2参照)の駆動を制御して托架部3および鏡筒部4を適宜回転させることにより、当該鏡筒部4を所定の方向に向けることができるとともに所定の範囲を走査することができる。また、制御ユニット27は、第1望遠鏡部8および第2望遠鏡部11の切替えを制御することにより、所要の倍率の画像を取得することができる。さらに、制御ユニット18は、測距部13(図2参照)を制御して所定の測定点の測距を行うことができる。このため、整準部1、基盤部2、托架部3、鏡筒部4、照星照門5、第1望遠鏡部8(第1撮像部9)、第2望遠鏡部11(第2撮像部12)、測距部13、水平駆動部14、水平測角部15、鉛直駆動部16、鉛直測角部17が、制御ユニット18により駆動制御される測量ユニットとして機能する。
その制御ユニット18は、図2に示すように、表示部6、操作入力部7、制御演算部19、記憶部20、画像処理部21、撮像部選択部22、および画像記憶部23を有する。
制御演算部19は、記憶部20に格納されたプログラムにより、制御ユニット18の動作を統括的に制御する。記憶部20には、測定に必要な計算プログラムや、各部の動作のための駆動制御処理プログラムや、画像処理を行う為の画像処理プログラムや、画像の解析を行う為の画像解析処理プログラムや、後述する偏向反射部34を用いた測定位置の指定(偏向位置の調整)の為の駆動処理プログラム等のプログラムが格納されている。
制御演算部19には、測距部13、水平測角部15および鉛直測角部17からの測定のための出力値が入力される。制御演算部19は、それらの出力値に基づき、距離測定、高低角、水平角の測定(算出)を行い、測定結果を記憶部20に格納するとともに表示部6に表示させる。
撮像部選択部22は、第1撮像部9と第2撮像部12との選択のために設けられている。この選択された第1撮像部9または第2撮像部12により取得(撮像)された画像は、画像記憶部23に格納されかつ表示部6に表示される。画像処理部21は、画像記憶部23に格納された画像(例えば前記第1撮像部9で取得した画像)に適宜画像処理を施し、その画像を画像記憶部23に格納するとともに表示部6に表示する。
次に、本願発明に係る実施例1の光波距離測定装置10の鏡筒部4(第1望遠鏡部8(第1撮像部9)および測距部13)の光学的な構成について図3を用いて説明する。図3は、光波距離測定装置10の鏡筒部4(第2望遠鏡部11および第2撮像部12を除く)の光学的構成を示す説明図である。
鏡筒部4には、図3に示すように、出射光学系30と、受光光学系60と、観察光学系80と、が設けられている。出射光学系30は、測定する対象とする目標物(例えば、図6の符号O参照)へ向けて光(出射光)を出射すべく、照射光軸Liに沿う測距出射光Esを目標物へ向けて対物レンズ群41から出射する出射光路を形成するものである。この出射光学系30は、測距用光源31と、レンズ32と、ハーフミラー33と、偏向反射部34と、その間に設けられたレンズ群35と、レンズ群36と、偏光ビームスプリットミラー37と、レンズ群38と、反射鏡39と、両面ミラー40と、対物レンズ群41と、を備える。
測距用光源31は、制御演算部19(図2参照)の制御下で位相および強度が適宜調整された光(測距出射光Es)を出射するものであり、実施例1では、パルスレーザダイオード(PLD)が用いられている。この測距用光源31の出射光軸(出射光軸Le)上に、レンズ32とハーフミラー33と偏向反射部34とが配置されている。レンズ32は、測距用光源31から出射された測距出射光Esを出射光軸Leに平行な光束とする。ハーフミラー33は、この平行光束の一部を透過させるとともに、残部を後述する反射鏡46が配置された分岐出射光軸Lb上へと反射する。
偏向反射部34は、ハーフミラー33を経た一部の平行光束(測距出射光Es)すなわちその進行方向の出射光軸Leに対する傾斜を変更する偏向反射機構であり、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esによる照射光軸Li上とは異なる位置への照射を可能とするものである。この偏向反射部34は、制御演算部19の制御下で、出射光軸Leに対する傾斜の方向およびその度合い(測距出射光Esの偏向位置)の調整が可能とされている。ここで傾斜の方向とは、出射光軸Leを基準とする放射方向を言い、出射光軸Leを中心とする円周上の全周に渡る位置へと向かう方向を言う。偏向反射部34は、出射光軸Leに直交する平面に沿う2つの直交する軸線回りの回動が自在とされた反射面を形成して構成されている。
この偏向反射部34は、実施例1では、図4に示すように、出射光軸Le上において、レンズ群35を挟むように対を為して設けられた偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bで構成され、一方が出射光軸Leに直交する平面に沿う軸線回りの傾斜度合いを変更可能な反射面を形成し、他方が出射光軸Leに直交する平面に沿いかつ一方側の軸線とは直交する軸線回りの傾斜度合いを変更可能な反射面を形成している。その偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bでは、基準状態(回動の基準となる状態であり回動角度が0の状態)において、自らへと入射する側の出射光軸Leと、それを反射した側の出射光軸Leと、を含む平面に直交するように回動軸線34c、34dが設定されており、両回動軸線34c、34dは、出射光路において互いに直交する位置関係とされている。この両回動軸線34c、34dは、実施例1では、空間座標で見て互いに直交する位置関係とされている。このため、偏向反射部34では、偏向反射素子34aを回動軸線34c回りに適宜回動させることにより、測距出射光Esの進行方向を出射光軸Leに直交する平面上の一方向(x軸方向とも言う)に変位させることができ、かつ偏向反射素子34bを回動軸線34d回りに適宜回動させることにより、測距出射光Esの進行方向を出射光軸Leに直交する平面上の他方向(y軸方向とも言う)に変位させることができる。すなわち、回動軸線34cは、y軸方向に沿って設けられ、回動軸線34dは、x軸方向に沿って設けられている。
この偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bは、実施例1では、図5に示すように、Si基板をフォトリソグラフィ手法でエッチング作成したMEMS(micro electro mechanical system)ミラーにより形成されている。なお、偏向反射素子34aと偏向反射素子34bとは、設定された軸線方向が異なることおよび設置位置が異なることを除くと、同じ構成であることから、図5および以下の説明では、偏向反射素子34aについて述べることとする。
偏向反射素子34aは、図5に示すように、円盤状のミラー板34eと、その周面に直径方向に延びる一対の軸部34fと、その各延出端に設けられたバネ部34gと、そこに連結された固定部34hと、各軸部34fに設けられた可動櫛歯34iと、その各可動櫛歯34iが臨まされた固定櫛歯34jと、を有する。この偏向反射素子34aでは、制御演算部19の制御下において、各固定櫛歯34jに適宜電圧が印加されることにより、ミラー板34eが軸部34f、34fを中心にして矢印A1方向に適宜回動される。
レンズ群35は、図3に示すように、偏向反射部34における偏向反射素子34aと偏向反射素子34bとの間で出射光軸Le上に設けられており、偏向反射素子34aの反射面における出射光軸Le上の中心位置34pと、偏向反射素子34bの反射面における出射光軸Le上の中心位置34qと、を光学的に共役の関係とする。このレンズ群35は、実施例1では、偏向反射素子34a(その反射面)で反射された平行光束(測距出射光Esおよび後述する制御指示光Ec)を、互いの焦点を経た後に再び平行光束として偏向反射素子34b(その反射面)へと向かわせるテレセントリック光学系を構成している。その偏向反射素子34bは、平行光束をレンズ群36へ向けて反射する。
レンズ群36は、偏向反射素子34b(その反射面)で反射された平行光束を、互いの焦点を経た後に再び平行光束として偏光ビームスプリットミラー37へと向かわせるテレセントリック光学系を構成している。その偏光ビームスプリットミラー37は、後述する制御指示用光源42から出射されてハーフミラー33、偏向反射部34、レンズ群35およびレンズ群36を経た平行光束(制御指示光Ec)の一部を透過させるとともに、残部を後述する光位置センサ45へと反射する。また、偏光ビームスプリットミラー37は、後述する追尾用光源51から出射されてレンズ52を経た拡大光束(追尾光Et)をレンズ群38へ向けて出射光軸Le上へと反射する。
レンズ群38は、偏光ビームスプリットミラー37を経た一部の平行光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)およびそこで反射された拡大光束(追尾光Et)を、両面ミラー40の第1反射面40aに適合する大きさの径寸法とすべくビーム径が拡大していく拡大光束とする。このレンズ群38は、レンズ群36との協働により、偏向反射素子34bの反射面における出射光軸Le上の中心位置34qと、出射光軸Le上の出射位置Eと、を光学的に共役の関係とする。換言すると、この出射光路では、出射光軸Le上の任意の位置に出射位置Eを形成するように、中心位置34qに対してレンズ群36およびレンズ群38が設けられている。
反射鏡39は、レンズ群38を経た拡大光束(測距出射光Es、制御指示光Ecおよび追尾光Et)を両面ミラー40の第1反射面40aへ向けて反射する。その両面ミラー40の第1反射面40aは、反射鏡39により反射された拡大光束を、照射光軸Li上で対物レンズ群41へ向けて反射する。その対物レンズ群41は、拡大光束とされた測距出射光Esおよび制御指示光Ecを照射光軸Liに略平行な光束として、その測距出射光Esを照射光軸Li上で出射させる。ここで、対物レンズ群41は、径寸法が出射する測距出射光Esの径寸法よりも大きくされている。ここでいう略平行とは、平行な状態を含んで出来る限り広がり角度を抑えることを言い、望ましくは10″〜20″程度の広がり角度とすることを言う。
また、出射光学系30では、偏向反射部34による測距出射光Esの偏向位置の制御のための制御用光学系および測距位置を指し示す指示位置標示光学系として機能する、制御指示用光源42と、レンズ43と、レンズ44と、光位置センサ45と、が設けられている。制御指示用光源42は、制御演算部19の制御下で位相および強度が適宜調整された光を出射するものであり、実施例1では、可視光(可視帯域の波長の光)を出射可能なレーザダイオード(LD)が用いられている。これは、制御指示用光源42からの出射光(制御指示光Ec)が、指示位置標示光学系としての機能も併せ持つものとされていることによる。
この制御指示用光源42の出射光軸(制御指示光軸Lc)上に、レンズ43が配置されるとともに、上述したハーフミラー33が配置されている。レンズ43は、制御指示用光源42から出射された制御指示光Ecを制御指示光軸Lcに平行な光束とする。このレンズ43により平行光束とされた制御指示光Ecは、ハーフミラー33で反射されることにより、出射光軸Le上を進行することとなる。この出射光軸Le上の制御指示光Ecは、測距出射光Esと同様に偏向反射部34で偏向されて、レンズ群35およびレンズ群36を経て、偏光ビームスプリットミラー37へと向かう。この偏光ビームスプリットミラー37は、上述したように、レンズ群36を経た制御指示光Ecの一部を透過させるとともに、残部をレンズ44へ向けて制御指示光軸Lc上に反射する。
そのレンズ44は、偏光ビームスプリットミラー37により反射された残部の制御指示光Ecを光位置センサ45(その受光面)上に集光する。その光位置センサ45は、制御指示光軸Lcに直交する受光面を形成し、その受光面上における制御指示光Ecの入射位置を検出するものであり、その検出信号を制御演算部19に出力する。光位置センサ45は、実施例1では、PSD(Position Sensitive Detector(光位置センサ))で構成されている。なお、偏光ビームスプリットミラー37を透過した一部の制御指示光Ecは、測距出射光Esと同様に、レンズ群38、反射鏡39、両面ミラー40の第1反射面40aおよび対物レンズ群41を経て、照射光軸Li上で出射される。
さらに、出射光学系30では、測距のための基準出射光学系として機能する、反射鏡46と、レンズ47と、第1光ファイバ48と、測距光路切換部49と、が設けられている。反射鏡46は、ハーフミラー33により反射された残部の測距出射光Esをレンズ47へ向けて反射すべく分岐出射光軸Lb上に設けられており、そのレンズ47は、反射鏡46で反射された測距出射光Esを第1光ファイバ48の一端に設けられた入射端面48aに集光する。この測距出射光Esは、後述するように、第1光ファイバ48の他端に設けられた出射端面48bから出射されることとなる。測距光路切換部49は、測距用光源31から出射されレンズ32を経て平行光束とされた測距出射光Esが、出射光軸Leに沿って進行して対物レンズ群41から照射光軸Li上で出射されることと、分岐出射光軸Lbに沿って進行して第1光ファイバ48の出射端面48bから出射されることと、の切り換えを行うものである。この測距光路切換部49は、実施例1では、モータ49aの先端に遮光板49bが取り付けられて構成されており、遮光板49bが出射光軸Le上または分岐出射光軸Lb上のいずれかに位置するように、モータ49aが制御演算部19により適宜駆動制御される。
ついで、出射光学系30では、視準方向を目標物の移動に追尾させる追尾光学系として機能する、追尾用光源51と、レンズ52と、が設けられている。追尾用光源51は、制御演算部19の制御下で光の出射およびその停止が適宜調整されるものであり、実施例1では、レーザダイオード(LD)が用いられている。この追尾用光源51の出射光軸(追尾光軸Lt)上に、レンズ52が配置されるとともに、上述した偏光ビームスプリットミラー37が配置されている。レンズ52は、追尾用光源51から出射された追尾光Etを追尾光軸Ltに沿いつつビーム径が拡大していく拡大光束とする。このレンズ52により拡大光束とされた追尾光Etは、偏光ビームスプリットミラー37で反射されることにより、出射光軸Le上を進行することとなる。この出射光軸Le上の追尾光Etは、測距出射光Esと同様に、レンズ群38、反射鏡39、両面ミラー40の第1反射面40aおよび対物レンズ群41を経て、照射光軸Li上で出射される。この対物レンズ群41から出射される追尾光Etは、観察光学系80による視野(図6の画像P参照)と略同程度の拡がり角となるように、追尾用光源51およびレンズ52が設定されている。なお、この追尾光Etは、後述するように、目標物で反射された後に追尾エリアCCD85で受光されることにより、当該目標物の位置の検出およびその追尾を可能とする。
受光光学系60は、出射光学系30(対物レンズ群41)から照射光軸Liに沿って出射された測距出射光Esが、その目標物から対物レンズ群41を経る照射光軸Liに沿う測距反射光Rsを取得するための反射光路を形成するものである。この受光光学系60は、両面ミラー40および対物レンズ群41に加えて、ミラー61と、反射鏡62と、レンズ63と、ハーフミラー64と、レンズ65と、第2光ファイバ66と、レンズ67と、レンズ68と、受光素子69と、NDフィルタ装置70と、レンズ71と、を有する。
ミラー61は、照射光軸Li上であって、対物レンズ群41の後方(両面ミラー40が位置する側)に設けられている。このミラー61は、平坦な反射面61aが照射光軸Liに対して直交するように設けられており、対物レンズ群41を経ることによりビーム径が縮小していく縮小光束とされた測距反射光Rsを、両面ミラー40の第2反射面40bへ向けて反射する。このため、ミラー61は、対物レンズ群41よりも小さな径寸法とされるとともに、両面ミラー40よりも大きな径寸法とされている。なお、本実施例では、ミラー61は、観察光学系80(後述する視準光学系)の形成のためにハーフミラーが用いられている。この第2反射面40bにより反射された測距反射光Rsは、反射鏡62に至る。実施例1では、第2反射面40bと反射鏡62との間に、対物レンズ群41の(後側)焦点が位置されており、レンズ63が凸レンズとされている。
反射鏡62は、両面ミラー40の第2反射面40bにより反射された測距反射光Rsを、レンズ63へ向けて反射する。この測距反射光Rsが、第2反射面40bにより反射された後に進行する方向およびレンズ63が設けられた軸線を反射光軸Lrとする。この反射光軸Lr上に、ハーフミラー64とレンズ65とが設けられ、その延長位置に第2光ファイバ66の入射端面66aが位置されている。
このレンズ63は、入射された測距反射光Rsを反射光軸Lrに平行な光束とする。この平行光束とされた測距反射光Rsは、ハーフミラー64を経てレンズ65に入射する。そのハーフミラー64は、測距用光源31から出射されハーフミラー33により反射されて第1光ファイバ48(その入射端面48a)に入射されることにより、その出射端面48bから出射された測距出射光Esを、反射光軸Lr上でレンズ65へ向けて反射する。その出射端面48bから出射された測距出射光Esは、後述するようにレンズ71により平行光束とされている。
そのレンズ65は、(後側)焦点位置が第2光ファイバ66の入射端面66a上となるように設けられており、ハーフミラー64を経た平行光束である測距反射光Rsおよびハーフミラー64により反射された平行光束である測距出射光Esを集光して、第2光ファイバ66の入射端面66aに入射させる。その第2光ファイバ66の入射端面66aに入射した測距反射光Rsおよび測距出射光Esは、第2光ファイバ66を介してレンズ67へ向けて受光光軸Lg上に導かれる。
レンズ67は、第2光ファイバ66の出射端面66bから出射された測距反射光Rsおよび測距出射光Esを受光光軸Lgに平行な光束とする。この平行光束とされた測距反射光Rsおよび測距出射光Esを集光するために、レンズ68が設けられている。このレンズ68は、受光素子69の受光面に入射するように、測距反射光Rsおよび測距出射光Esを集光する。その受光素子69は、受光面に光が入射すると、その光量に応じた電気信号を出力するものであり、本実施例では、APD(Avalanche Photodiode)が用いられている。
また、レンズ63とハーフミラー64との間には、NDフィルタ装置70が設けられている。このNDフィルタ装置70は、円板状を呈するNDフィルタ部70aと、それを回転させるモータ70bとを有する。NDフィルタ部70aは、基準点からの角度位置に従って透過量が漸次的に変化するフィルタ部材である。NDフィルタ装置70は、NDフィルタ部70aの一部が反射光軸Lr上に位置するように設けられており、制御演算部19の制御下でモータ70bが駆動されることにより、レンズ63を経た測距反射光Rsとしてレンズ65すなわち受光素子69(その受光面69a)に入射する光量を調節する。
さらに、第1光ファイバ48の出射端面48bからの分岐出射光軸Lb上にレンズ71が設けられ、その延長位置にハーフミラー64が位置されている。レンズ71は、出射端面48bから出射された測距出射光Esを分岐出射光軸Lbに平行な光束とする。
観察光学系80は、出射光学系30(対物レンズ群41)から照射光軸Liに沿って出射された測距出射光Esおよび制御指示光Ecが照射される目標物を観察するものであり、その視野(図6の画像P参照)が測距出射光Esおよび制御指示光Ecの拡がり角よりも大きく設定されている。この観察光学系80は、結像レンズ81と、撮像素子82と、レンズ駆動部83と、ビームスプリッタ84と、追尾エリアCCD85と、を有する。ビームスプリッタ84、結像レンズ81および撮像素子82は、照射光軸Li上であって、ミラー61の後方(対物レンズ群41が位置する側とは反対側)に設けられている。結像レンズ81は、ハーフミラーであるミラー61およびビームスプリッタ84を透過した光(目標物からの測距反射光Rsを含む)を撮像素子82上に結像させる。レンズ駆動部83は、結像レンズ81の結像位置を撮像素子82上とすべく当該結像レンズ81を照射光軸Li上で移動させる。
その撮像素子82は、その受光面に光が入射すると、その光量に応じた電気信号を、制御演算部19を介して画像処理部21(図2参照)へ出力する。画像処理部21は、撮像素子82から出力された電気信号を適宜画像処理して画像信号を生成し、この画像信号を表示部6(図2参照)へと出力する。すなわち、撮像素子82は、第1撮像部9として機能する。表示部6は、図6に示すように、画像処理部21からの画像信号に応じて、所定の視野すなわち画角に設定された画像Pを表示する。観察光学系80における視野は、実施例1では、対物レンズ群41と結像レンズ81とにより±1°に設定されており、撮像素子82として1/4inchのカラーCMOSで、解像度がSXGA(1280×1024)のものを採用すると、3″程度の分解能を有するものとすることができる。
これにより、光波距離測定装置10の使用者は、表示部6の表示画面を目視することで、照射光軸Liを目標物(例えば、符号O参照)に向けることを容易なものとすることができるとともに、照射光軸Li上にある目標物を観察することができる。このため、対物レンズ群41および結像レンズ81が第1望遠鏡部8(第1撮像部9)としての視準光学系として機能するとともに、その視準光学系と撮像素子82と画像処理部21と表示部6とが視準装置として機能することとなる。
また、図3に示すように、出射光学系30(対物レンズ群41)から照射光軸Liに沿って出射されて目標物で反射された追尾光Etは、対物レンズ群41を経ることによりビーム径が縮小していく縮小光束とされ、ミラー61を経てビームスプリッタ84に到達し、そのビームスプリッタ84により、追尾エリアCCD85へ向けて追尾光軸Lt上に反射される。その追尾エリアCCD85は、追尾光軸Ltに直交する受光面を形成し、その受光面上における追尾光Etの入射位置を検出するものであり、その検出信号を制御演算部19(図2参照)に出力する。制御演算部19は、この追尾光学系において、追尾用光源51を点滅させて、その追尾光Etが入射されたときと入射されなかったときとの追尾エリアCCD85での検出値の差分に基づいて、目標物の位置を判断する。また、制御演算部19は、追尾光学系を用いた目標物の位置に応じて、水平駆動部14および鉛直駆動部16(図2参照)の駆動を制御して托架部3および鏡筒部4を適宜回転させることにより、移動する目標物に視準方向を合致させる所謂自動追尾を行う。さらに、制御演算部19は、追尾光学系を用いた目標物の位置に応じて自動追尾を行う際、托架部3および鏡筒部4を回転させることに替えてあるいは協働させて、偏向反射部34を適宜調整することにより、移動する目標物に視準方向を合致させる所謂自動追尾を行うこともできる。
このため、光波距離測定装置10では、出射光学系30の測距用光源31から出射させた測距出射光Esを、レンズ32、ハーフミラー33、偏向反射部34、レンズ群35、レンズ群36、偏光ビームスプリットミラー37、レンズ群38、反射鏡39、両面ミラー40の第1反射面40aおよび対物レンズ群41を経て、照射光軸Li上の平行な光束として出射することにより、この照射光軸Li上に位置する測定対象とする目標物(例えば、図6の符号O参照)を照射することができる。
ここで、目標物からの測距反射光Rsは、照射光軸Liに対して略平行な光束として対物レンズ群41に入射する。光波距離測定装置10は、対物レンズ群41に入射した測距反射光Rsを、ミラー61、両面ミラー40の第2反射面40b、反射鏡62、レンズ63、ハーフミラー64およびレンズ65を経て、第2光ファイバ66の入射端面66aに入射させ、その出射端面66bからレンズ67およびレンズ68を経て、受光素子69(その受光面69a)に入射する。
また、光波距離測定装置10では、測距光路切換部49による光路の切り換えにより、出射光学系30の測距用光源31から出射させた測距出射光Esを、レンズ32を経てハーフミラー33で反射させ、反射鏡46、レンズ47を経て、第1光ファイバ48の入射端面48aに入射させ、その出射端面48bからレンズ71を経てハーフミラー64で反射させ、レンズ65を経て、第2光ファイバ66の入射端面66aに入射させ、その出射端面66bからレンズ67およびレンズ68を経て、受光素子69(その受光面69a)に入射させる。
これにより、制御演算部19は、受光素子69からの出力信号に基づいて、測距出射光Esと測距反射光Rsとの時間差および/または位相差を計測することで、目標物までの距離測定を行う。この一連の流れが測距動作となる。このため、出射光学系30および受光光学系60が測距部13としての測距光学系として機能することとなる。なお、実施例1では、この測距部13(測距光学系)による距離測定の基準位置が、耳軸回転中心Chに設定されている。
光波距離測定装置10では、照射光軸Li上で対物レンズ群41から出射される測距出射光Esおよび制御指示光Ecが、対物レンズ群41よりも小さな径寸法であって略平行な光束として出射されることに対し、観察光学系80の視野が測距出射光Esおよび制御指示光Ecの拡がり角よりも大きく設定されていることから、図6に示すように、観察光学系80の視野内における極めて小さな領域(符号Im参照)に測距出射光Esおよび制御指示光Ecを照射することができる。換言すると、光波距離測定装置10では、観察光学系80の視野内すなわち表示部6に表示された画像P内における極めて小さな領域に測距出射光Esおよび制御指示光Ecによる測距照射点Imを形成することができる。また、出射光学系30では、出射光軸Le上において、測距出射光Esの進行方向を出射光軸Leに対して傾斜させる偏向反射部34が設けられていることから、この偏向反射部34を適宜調節することにより、観察光学系80の視野(表示部6に表示された画像P)内での測距出射光Esおよび制御指示光Ecによる照射位置(測距照射点Im)を調節することができる。以下では、これについて説明する。
光波距離測定装置10では、出射光学系30に、偏向反射部34による偏向位置の制御のための制御用光学系が設けられており、その制御指示用光源42から出射されレンズ43を経た制御指示光Ecが、ハーフミラー33で反射されることにより、測距出射光Esと同一の光路を通り、偏光ビームスプリットミラー37により反射されレンズ44を経て光位置センサ45に至る。このため、光波距離測定装置10では、光位置センサ45(その受光面)における制御指示光軸Lcに対する制御指示光Ecの入射位置を調整することにより、観察光学系80の視野(表示部6に表示された画像P)内での出射光軸Leに対する測距出射光Esの進行方向の位置を設定する。
図7は、本実施例における制御演算部19(制御ユニット18)にて実行される偏向位置制御処理内容を示すフローチャートである。以下、図7のフローチャートの各ステップについて図6を用いて説明する。
ステップS1では、表示部6に画像Pを表示させて、ステップS2へ進む。このステップS1では、観察光学系80の撮像素子82による画像データの取得を開始し、その撮像素子82からの出力信号に基づく画像Pを表示部6に表示させる。
ステップS2では、ステップS1での画像Pの表示に続き、その画像Pにおける測定点を特定して、ステップS3へ進む。このステップS2では、画像Pにおける任意の箇所を測定点(図6の符号Im参照)として特定する。この測定点の特定は、実施例1では、使用者が指定することにより行う。この使用者による指定は、操作入力部7によるものであってもよく表示部6にタッチパネルの機能を搭載して直接画面に触れて行うものであってもよい。
ステップS3では、ステップS2での画像Pにおける測定点の特定に続き、偏向反射部34の調整を実行して、ステップS4へ進む。このステップS3では、制御用光学系において、光位置センサ45の受光面における制御指示光軸Lcに対する制御指示光Ecの入射位置が、画像Pにおいて特定した測定点位置となるように、偏向反射部34を適宜調整(偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bの回動角度を適宜調整)して、出射光軸Leに対する測距出射光Esの進行方向の位置を設定する。
ステップS4では、ステップS3での偏向反射部34の調整の実行に続き、測距動作を実行して、偏向位置制御処理を終了する。このステップS4では、測距出射光Esと測距反射光Rsとを受光素子69に入射させ、その受光素子69からの出力信号に基づいて、測距出射光Esと測距反射光Rsとの時間差および/または位相差を計測することで、特定された測定点(図6の符号Im参照)までの距離測定を行う。この測距動作の際、指示位置標示光学系として制御指示用光源42から出射してレンズ43を経た制御指示光Ecの一部を、偏光ビームスプリットミラー37により反射されレンズ44を経て光位置センサ45で取得することとなるが、この光位置センサ45の受光面における制御指示光軸Lcに対する制御指示光Ecの入射位置を、偏向反射部34における調整位置(偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bの回動角度)の情報、すなわち画像P(視野内)において特定された測定点位置の位置情報として、記憶部20に格納する。
この光波距離測定装置10では、図7のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2へと進むことにより、使用者が操作入力部7(表示部6)を用いて表示部6に表示された画像Pにおける任意の位置を測定点として指定すると、ステップS3→ステップS4へと進むことにより、実際の風景における測定点(測距照射点Im)に測距出射光Esおよび制御指示光Ecを照射することができ、その測距照射点Imの距離測定およびその位置情報の取得を行うことができる。このことから、光波距離測定装置10において、図7のフローチャートが、鏡筒部4、表示部6および動作状況入力部としての操作入力部7(表示部6)との協働により、視野内の所望の位置の距離測定を行うべく偏向位置を調節する偏向位置調節手段となる。
なお、図7のフローチャートでは、ステップS2において、測定点の特定が表示部6に表示された画像P上で使用者が指定することにより行うものとされていたが、画像解析により行うものであってもよく、予め設定されているものであってもよく、実施例1に限定されるものではない。ここで、画像解析により行う場合、例えば、特徴点(建物の角や稜線等)の自動抽出を行って当該特徴点を測定点として特定することや、予め登録された目標物(電柱、橋、特定形状の建物等)の自動抽出を行って当該目標物を測定点として特定すること、等があげられる。また、予め設定する場合、例えば、観察光学系80の視野において予め測定点を設定することや、当該視野においてランダムで測定点を特定することや、当該視野における所定の範囲を走査すること、等があげられる。
また、目標物が、上述したように特徴点を自動抽出することが困難である場合、使用者が要素を入力することにより、その特徴点を計算により測定する構成とすることができる。この自動抽出が困難な特徴点とは、例えば、複雑な形状の角や稜線、立体物の中心位置等を言う。以下では、このことについて説明する。
要素とは、特徴点の性質を表すものであり、例えば、面、稜線、角(頂角)、球面、円柱、円筒、円錐、楕円等をいう。このような各要素は、予め選択可能に設定しておき、記憶部20(図2参照)に格納しておく。また、各要素に対して、その特徴点の抽出に必要な測定点の個数、およびその抽出のための各測定点の設定基準を予め設定し、それらを要素毎に対応させて記憶部20(図2参照)に格納しておく。この測定点の個数および設定基準とは、例えば、要素が3つの面による角(頂角)である場合、特徴点としての頂角を算出するためには3つの面を特定する必要があり、各面を特定するためには当該各面において少なくとも3箇所を特定する必要があることから、測定点の個数が9となり、その設定基準が各面において3つずつとなる。このため、図6に示す目標物Oを例にすると、当該目標物Oに対して、要素として3つの面による角(頂角)が選択された場合、第1面Os1において3つの測定点(符号Im参照)を設定し、第2面Os2において3つの測定点(符号Im参照)を設定し、第3面Os3において3つの測定点(符号Im参照)を設定する。この測定点の設定は、使用者に入力させるものであってもよく、画像解析により行うものであってもよい。すると、光波距離測定装置10では、上述したように、偏向位置を調節しつつ各測定点(符号Im参照)の距離測定を行い、制御演算部19において、各測定点(符号Im参照)の測定結果(測定基準位置に対する空間座標位置)から第1面Os1と第2面Os2と第3面Os3との交点を算出することにより、特徴点しての目標物Oの頂角Oaを測定することができる。
次に、この要素の入力による特徴点の測量の具体例について、図8を用いて説明する。この具体例では、図8に示す電柱Upの中心軸線Uo(図8(c)参照)の位置(空間座標)を測定するものとする。先ず、使用者は、操作入力部7への操作により、表示部6における表示を、第2望遠鏡部11を経て第2撮像部12により取得した画像P1(図8(a)参照)とする。使用者は、画像P1における電柱Upを目標物の中心位置(Uo)を測定するために、要素として特徴点が中心軸線に設定された円柱を選択する。その後、電柱Upを中央に位置させるように、第1望遠鏡部8を経て第1撮像部9により取得した画像P2(図8(b)参照)に切り替える。すなわち、測距部13(図2参照)と光学系を共有する視準光学系により取得した電柱Upの拡大画像を、画像P2として表示部6に表示させる。この画像(遠鏡部(撮像部))の切り換えは、使用者による画像P1における電柱Up(その周辺位置)の指定によるものであってもよく、画像P1を画像解析することによるものであってもよい。すると、選択された要素は、円柱であって特徴点が中心軸線に設定されていることから、測定点の個数が3となり、その設定基準が中心軸線方向に直交する方向で見て互いに異なる位置となる。このため、図8(b)に示すように、電柱Upにおいて、水平方向で見て異なる位置に3つの測定点(符号Im参照)を設定する。この各測定点の設定は、使用者に入力させるものであってもよく、画像解析により行うものであってもよい。すると、光波距離測定装置10では、上述したように、偏向位置を調節しつつ各測定点(測距照射点Im参照)の距離測定を行い、制御演算部19において、各測定点(符号Im参照)の測定結果(空間座標)から電柱Upの表面のおける3つの測定点(符号Im参照)すなわち同一円周上に位置する3点に対する中心位置(中心軸線Uo(図8(c)参照))を算出することにより、特徴点しての電柱Upの中心軸線Uoの位置(空間座標)を測定することができる。
このように、本願発明に係る光波距離測定装置10では、出射光学系30の出射光軸Le上に設けられた偏向反射部34により測距出射光Esの偏向位置(測距出射光Esの照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合い)の調整が可能とされていることから、視準方向の変更を招くことなく所望の位置へ向けて測距出射光Esを照射することができ、当該所望の位置の距離測定を行うことができる。
また、光波距離測定装置10では、出射光学系30において、偏向反射部34により測距出射光Esの偏向位置が設定される箇所となる偏向反射素子34bの中心位置34qを、その出射光軸Leが一致される照射光軸Li上の出射位置Eと、光学的に共役の関係とするように設定されていることから、照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合いを設定する観点において、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esの実質的な出射位置を出射位置Eとすることができる。このため、偏向反射部34で測距出射光Esの偏向位置を調整することで、実際に対物レンズ群41から出射する測距出射光Esの進行方向を設定することができるので、所望の位置の距離測定を行うことができる。
さらに、光波距離測定装置10では、偏向反射部34が出射光軸Leに直交する平面において直交する2つの軸線回りの傾斜度合いを一対の偏向反射素子34aと偏向反射素子34bとで調整するものであって、その偏向反射素子34aの中心位置34pと偏向反射素子34bの中心位置34qとが光学的に共役の関係とされ、かつ偏向反射素子34bの中心位置34qと照射光軸Li上の出射位置Eが光学的に共役の関係とされていることから、照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合いを設定する観点において、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esの実質的な出射位置を出射位置Eとすることができる。このため、偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bの回動姿勢を調整することで、実際に対物レンズ群41から出射する測距出射光Esの進行方向を設定することができるので、所望の位置の距離測定を行うことができる。
光波距離測定装置10では、照射光軸Li上の出射位置Eを、照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合いを設定する観点における実質的な出射位置とすることができるので、その実質的な出射位置(出射部)を小型化することができる。
光波距離測定装置10では、照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合いを実際に設定する位置と、実質的な出射位置と、を離間させることができるので、光学的な構成の自由度を高めることができ、全体の小型化に貢献することができる。
光波距離測定装置10では、偏向反射部34が、偏向反射素子34aで出射光軸Leに直交する平面に沿う軸線(y軸)回りの傾斜度合いを変更するものとするとともに、偏向反射素子34bで出射光軸Leに直交する平面に沿いかつ一方側の軸線とは直交する軸線(x軸)回りの傾斜度合いを変更するものとされていることから、平面上の一方向(x軸方向とも言う)に変位に対しては偏向反射素子34aのみを調整すればよく、平面上の他方向(y軸方向とも言う)に変位に対しては偏向反射素子34bのみを調整すればよいので、所望の位置としての測距照射点Imの形成のための調整制御を容易なものとすることができる。
光波距離測定装置10では、偏向反射部34としての偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bがMEMSミラーで形成されていることから、極めて小さな構成とすることができるとともに、極めて高い測距出射光Esの偏向位置の調整精度を得ることができ、その調整速度を極めて高いものとすることができる。
光波距離測定装置10では、観察光学系80の視野内で、出射光軸Leに対する測距出射光Esの進行方向の位置を設定することができることから、観察光学系80による視認に基づいて測定点を設定することができるので、容易に所望の位置を特定することができる。
光波距離測定装置10では、表示部6に表示された画像Pにおいて測定点を設定することができ、その画像Pにおける測定点に基づいて出射光軸Leに対する測距出射光Esの進行方向の位置を設定することができるので、容易に所望の位置の距離測定を行うことができる。
光波距離測定装置10では、出射光学系30において、偏向反射部34による偏向位置の制御のための制御用光学系が設けられており、その制御指示用光源42から出射されレンズ43を経た制御指示光Ecが、ハーフミラー33で反射されることにより、測距出射光Esと同一の光路を通り、偏光ビームスプリットミラー37により反射されレンズ44を経て光位置センサ45に至る構成とされていることから、光位置センサ45(その受光面)における制御指示光軸Lcに対する制御指示光Ecの入射位置を調整することにより、観察光学系80の視野内での出射光軸Leに対する測距出射光Esの進行方向の位置を設定することができる。
光波距離測定装置10では、出射光学系30において、測距位置を指し示す指示位置標示光学系が設けられており、その制御指示用光源42から出射されレンズ43を経た制御指示光Ecが、ハーフミラー33で反射されることにより、測距出射光Esと同一の光路を通り、測距出射光Esとともに照射光軸Li上で対物レンズ群41から出射されることから、偏向反射部34により偏向位置が調整された測距出射光Esが照射する位置と同一地点に視認可能な制御指示光Ecを照射して照射スポット(測距照射点Im)を形成することができる。このため、使用者は、特定した測定点に適合する位置の距離測定を実行しているか否かを容易に確認することができる。換言すると、当該照射スポットを用いることにより、実際の光景における測定点を適切に特定することができる。
光波距離測定装置10では、偏向反射部34により測距出射光Esの偏向位置の調整が可能とされていることから、偏向位置の調整を優先的に用いることにより、電力消費量を抑制することができる。これは、以下のことによる。例えば、作業者が持つプリズムや土木機械に設けられたプリズムを目標物として、追尾光学系を用いて目標物の位置に応じて自動追尾を行うものとする。この場合、抑揚の緩やかな現場であると、目標物としてのプリズムは、基本的には、水平方向には大きく移動するが、鉛直方向には移動に伴う小刻みな上下動が生じるのみであって大きく移動することはない。このため、このような状況において自動追尾を行う場合、水平方向へはプリズム(目標物)の移動に応じて視準方向を変更するとともに、鉛直方向へは偏向反射部34による偏向位置の調整のみを行うものとすることで、プリズムの移動に対応することができる。このため、この自動追尾では鉛直駆動部16を動作させる必要がなくなるので、電力消費量を抑制することができる。この場合、加えて、偏向反射部34による偏向位置の調整のみでプリズム(目標物)における鉛直方向への変位に対応させることから、プリズムの上下動が極めて短い間隔で生じている場合であっても適切に追従することができるので、自動追尾の精度を向上させることができる。
したがって、本願発明に係る光波距離測定装置10では、視準方向の変更を招くことなく所望の位置の測定を可能とすることができる。
なお、実施例1では、観察光学系80が結像レンズ81を用いて撮像素子82上に結像させ、そこからの出力信号に基づく画像Pを表示部6に表示させる構成とされていたが、図9に示すように、使用者が直接覗き込む望遠鏡として構成してもよい。この光波距離測定装置10´では、撮像素子82に換えて、照準部86と接眼レンズ87とが設けられている。この照準部86は、図示は略すが視野内に照準線を形成するものであり、接眼レンズ87は、観察光学系80の光学系を経た光景の使用者に視認を可能とするものである。また、図示は略すが、図3の観察光学系80において、結像レンズ81よりも撮像素子82側の光路を分岐して、一方を撮像素子82上に結像させるものとするとともに、他方を図9のように照準部86および接眼レンズ87へと向かうものとしてもよい。
また、実施例1では、偏向位置の調整のために図7のフローチャートに示す制御処理を行うものとされていたが、表示部6に表示された画像P上で指定された位置に基づいて、偏向反射部34による偏向位置の調整を行って、指定された位置の距離測定を行うものであればよく、実施例1に限定されるものではない。
次に、本発明の実施例2に係る光波距離測定装置10Aについて、図10から図13を用いて説明する。この実施例2は、実施例1の光波距離測定装置10において、測距出射光Esおよび制御指示光Ecを対物レンズ群41から拡大光束として出射することと、略平行光束として出射することとの切り換えを可能とする照射領域切換手段が設けられた例である。この実施例2の光波距離測定装置10Aは、基本的な構成は上記した実施例1の光波距離測定装置10と同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例2の光波距離測定装置10Aでは、図10に示すように、遠隔操作機25による遠隔操作が可能とされている。その光波距離測定装置10Aでは、通信部24(図2の二点鎖線参照)が設けられている。その通信部24は、遠隔操作機25における通信部(図示せず)を介して、制御演算部19と遠隔操作機25(その制御演算部)との間での無線によるデータの授受を可能とするものである。
遠隔操作機25は、表示部25aと操作入力部25bとを有する。表示部25aは、遠隔操作機25の制御演算部(図示せず)の制御下で、表示部6と同様の情報を表示することができる。また、操作入力部25bは、操作入力部7と同様に、光波距離測定装置10Aにおける各種機能を利用するための操作部であり、入力操作された情報を遠隔操作機25の制御演算部(図示せず)へと出力する。その制御演算部は、遠隔操作機25における通信部(図示せず)および通信部24を介して、操作入力部25bへの操作情報を制御演算部19(図2参照)へと送信する。これにより、光波距離測定装置10Aでは、表示部6での各種情報の表示と操作入力部7での操作とが可能であるとともに、遠隔操作機25の表示部25aでの各種情報の表示と操作入力部25bでの操作とが可能である。
この光波距離測定装置10Aでは、図11および図12に示すように、出射光学系30Aにおいて、照射領域切換手段として、ハーフミラー33と偏向反射部34との間に、出射光軸Le上にレンズ53、レンズ54および絞り55が設けられるとともに、それに関連して拡散装置56が設けられている。そのレンズ53とレンズ54とは、互いの焦点位置に絞り55が設けられて構成されており、ハーフミラー33を経た平行光束(測距出射光Es)を、互いの焦点を経た後に再び平行光束として偏向反射部34(偏向反射素子34a(その反射面))へと向かわせるテレセントリック光学系を構成している。
拡散装置56は、板状を呈する拡散板部56aと、それを回転させるモータ56bとを有する。拡散板部56aは、入射した光束を拡散しつつ透過させる拡散光学部材である。拡散装置56は、拡散板部56aを、絞り55よりもレンズ53側で出射光軸Le上に出入を可能とする位置に設けられており、制御演算部19の制御下でモータ56bが駆動されることにより、拡散板部56aを適宜出射光軸Le上に位置させる。
この出射光学系30Aでは、拡散板部56aが出射光軸Le上に挿入されていない場合(図12(a)参照)、実施例1の出射光学系30すなわち光波距離測定装置10と同様の作用が得られる。換言すると、観察光学系80の視野内すなわち表示部6または遠隔操作機25の表示部25aに表示された画像P内における極めて小さな領域に測距出射光Esおよび制御指示光Ecによる測距照射点Im(以下では、この小さな測距照射点を縮小測距照射点Imn(図13(a)参照ともいう)を形成することができる。
他方、拡散板部56aが出射光軸Le上に挿入されている場合(図12(b)参照)、レンズ53により集光される測距出射光Esが、レンズ53の焦点位置に到達する前に拡散板部56aにより拡散される。ところが、その拡散板部56aのレンズ54側には、絞り55が設けられていることから、当該絞り55(その内径寸法)と出射光軸Le上で拡散板部56aの位置とにより、レンズ54へと向かう測距出射光Esの拡がり角を設定することができる。すなわち、観察光学系80の視野内すなわち表示部6または遠隔操作機25の表示部25aに表示された画像P内において、縮小測距照射点Imnよりも大きな領域に測距出射光Esおよび制御指示光Ecによる測距照射点Im(以下では、この大きな測距照射点を拡大測距照射点Ime(図13(a)参照ともいう)を形成することができる。
次に、この光波距離測定装置10Aにおいて、拡散板部56aを出射光軸Le上に挿入した状態における距離測定の具体例について、図13を用いて説明する。この説明では、観察光学系80の視野内すなわち表示部6または遠隔操作機25の表示部25aの表示において、切り換えられる縮小測距照射点Imnと拡大測距照射点Imeとが図13(a)に示すような関係とされているものとする。
この具体例では、測量用具26を用いてプリズム測距を行うものとする。その測量用具26は、図13(b)、(c)に示すように、ポール26aにプリズム26bが設けられて構成されている。このプリズム測距のために、作業者は、縮小測距照射点Imnから拡大測距照射点Ime(図13(a)参照)へと切り替える。その後、視準方向を測量用具26へと向かうように変更する(図13(b)参照)。このとき、後述するように、厳密に視準方向を測量用具26へと向ける必要はない。この変更した視準方向において、図13(b)に示すように、拡大光束となる測距出射光Esを出射して、観察光学系80の視野内(表示部6(表示部25a)の表示)に拡大測距照射点Imeを形成する。ここで、その拡大測距照射点Imeには、プリズム26bの一部のみが位置しているものとする。そのプリズム26bからの測距反射光Rsの一部は、ミラー61およびビームスプリッタ84を経て追尾エリアCCD85で取得することができる。このため、制御演算部19(図2参照)は、追尾エリアCCD85からの出力信号に基づいて、その受光面上における測距反射光Rsの入射位置、すなわち観察光学系80の視野内(表示部6の表示)におけるプリズム26bの位置を特定することができる。すると、制御演算部19(図2参照)は、特定した位置に基づいて、偏向反射部34を適宜調整(偏向反射素子34aおよび偏向反射素子34bの回動角度を適宜調整)して、出射光軸Leに対する測距出射光Esの進行方向の位置を設定する。この偏向位置において、拡大光束となる測距出射光Esを出射することにより、図13(c)に示すように、プリズム26bが中心に位置するように、拡大測距照射点Imeを形成することができる。このため、プリズム26bからの測距反射光Rsをより適切に取得することができるので、そのプリズム26bまでの距離測定をより適切に行うことができる。このとき、視準方向の情報と偏向反射部34の偏向位置の情報とを勘案することにより、当該プリズム26bの位置(測定基準位置に対する空間座標位置)を正確に取得することができる。
実施例2の光波距離測定装置10Aでは、基本的に実施例1の光波距離測定装置10と同様の構成であることから、基本的に実施例1と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例2の光波距離測定装置10Aでは、拡散装置56の拡散板部56aを出射光軸Le上に挿入することにより、照射光軸Li上で対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecを拡大光束とすることができる。すると、目標物において測距出射光Esおよび制御指示光Ecにより照射される領域、すなわち目標物上に形成する照射スポット(拡大測距照射点Ime)の大きさ寸法が、拡散板部56aが挿入されることなく平行光束として出射された測距出射光Esおよび制御指示光Ecにより形成される照射スポット(縮小測距照射点Imn)の大きさ寸法よりも大きくなる。このため、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの径寸法を適宜切り換えることができ、目標物上に形成する照射スポット(測距照射点Im)の大きさ寸法を適宜切り換えることができる。これにより、上述したように視準方向の変更を招くことなく所望の位置へ向けて測距出射光Esを照射することができ、当該所望の位置の距離測定を行うことができるとともに、視準方向の変更の有無に拘らず距離測定を行う当該所望の位置(測定点)としての領域を変更することができる。
また、実施例2の光波距離測定装置10Aでは、拡散装置56の拡散板部56aを出射光軸Le上に挿入することにより、照射光軸Li上で対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecを拡散光とすることができ、目標物上に形成する照射スポットの大きさ寸法を変更する(縮小測距照射点Imnおよび拡大測距照射点Ime参照)ことができる。
さらに、実施例2の光波距離測定装置10Aでは、絞り55(その内径寸法)と出射光軸Le上の拡散板部56aの位置とにより、照射光軸Li上で対物レンズ群41から拡大光束として出射する制御指示光Ecの拡がり角(拡大測距照射点Imeの大きさ寸法)を設定することができる。このため、例えば、制御指示光Ecの拡がり角を、観察光学系80による視野(図6の画像P参照)と略同程度の拡がり角に設定することにより、当該制御指示光Ecを用いて追尾を行うことができるので、追尾用光源51およびレンズ52を無くすことができる。このため、より小型化に貢献することができる。
実施例2の光波距離測定装置10Aでは、上述したプリズム測距の具体例のように、視準方向を、測定する対象とする目標物(具体例ではプリズム26b(測量用具26)へと、大略向けるだけで、当該目標物までの距離等を正確に測定することができる。このため、測定作業をより簡易なものとすることができるとともに、測定作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
実施例2の光波距離測定装置10Aでは、遠隔操作機25を用いることにより、離れた場所であっても第1撮像部9または第2撮像部12により取得(撮像)された画像を見ながら測定作業を行うことができる。
したがって、本願発明に係る光波距離測定装置10Aでは、視準方向の変更を招くことなく所望の位置の測定を可能とすることができる。
ここで、上記した実施例2では、照射領域切換手段として、レンズ53、レンズ54、絞り55および拡散装置56を設けられていたが、目標物において測距出射光Esおよび制御指示光Ecにより照射される領域(目標物上に形成する照射スポット(測距照射点Im)の大きさ寸法(縮小測距照射点Imnおよび拡大測距照射点Ime))の切り換えを可能するものであればよく、上記した実施例2に限定されるものではない。以下では、照射領域切換手段の他の形態を各変形例として説明する。なお、以下の各変形例は、本願発明に係る光波距離測定装置に適用する照射領域切換手段の他の形態を説明するものであることから、基本的な構成としては実施例1の光波距離測定装置10もしくは実施例2の光波距離測定装置10Aを用いて説明を行い、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
[変形例1]
変形例1の光波距離測定装置10Bでは、図14および図15に示すように、出射光学系30Bにおいて、照射領域切換手段として、ハーフミラー33と偏向反射部34との間に、光路切換装置72と、レンズ73と、第3光ファイバ74と、レンズ75と、が設けられている。光路切換装置72は、プリズム部72aと、それを回転させるモータ72bとを有する。プリズム部72aは、全体に柱状を呈するプリズムで構成されている。このプリズム部72aは、平坦な入射面72cと、その入射面72cに対して45度の傾斜を為して対向する第1反射面72dと、その入射面72cに平行な第2反射面72eと、その第2反射面72eに対して45度の傾斜を為して対向しかつ入射面72cと平行とされた平坦な出射面72fと、を有する。
出射光学系30Bでは、ハーフミラー33から偏向反射部34に至る出射光路において、出射光軸Leが平行にずれて設定されている。光路切換装置72は、ハーフミラー33を経た出射光軸Le上にプリズム部72aの入射面72cを直交するように位置させるとともに、偏向反射部34に至る出射光軸Le上にプリズム部72aの出射面72fを直交するように位置させることが可能とされている。また、ハーフミラー33を経た出射光軸Le上には、レンズ73が設けられ、そのレンズ73は、出射光軸Le上において、入射される平行光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を第3光ファイバ74の一端に設けられた入射端面74aに集光する。さらに、偏向反射部34に至る出射光軸Le上には、第3光ファイバ74の他端に設けられた出射端面74bが設けられ、その出射端面74bから出射される平行光束は、出射光軸Le上でレンズ75を経て偏向反射部34(その偏向反射素子34a)へと向かう。光路切換装置72は、制御演算部19の制御下でモータ72bが駆動されることにより、プリズム部72aを適宜出射光軸Le上に位置させることができる。
また、出射光学系30Bでは、偏光ビームスプリットミラー37と反射鏡39との間に設けられたレンズ群38Bの一方のレンズ38Baが液体レンズで構成されている。このレンズ38Baは、図示は略すが、制御演算部19の制御下で厚さ寸法すなわち焦点距離の調整が可能とされている。
このため、出射光学系30Bでは、プリズム部72aが出射光軸Le上に位置されると、プリズム部72aが出射光路を形成する。すなわち、ハーフミラー33を経た一部の平行光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)は、図15(a)に示すように、入射面72cからプリズム部72aに入射し、プリズム部72a内において第1反射面72dより反射されて第2反射面72eへと向かい、その第2反射面72eより反射されて出射面72fから出射されて、偏向反射部34(その偏向反射素子34a)へ向けた出射光軸Le上に導かれる。この状態では、実施例1の出射光学系30すなわち光波距離測定装置10と同様の作用が得られる。
また、出射光学系30Bでは、プリズム部72aが出射光軸Le上から離脱されると、レンズ73、第3光ファイバ74およびレンズ75が出射光路を形成する。すなわち、ハーフミラー33を経た一部の平行光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)は、図15(b)に示すように、レンズ73により第3光ファイバ74の入射端面74aに集光され、第3光ファイバ74内を進行する際に拡散されて、その出射端面74bから出射される。出射端面74bから出射された光束は、レンズ75を経て偏向反射部34(その偏向反射素子34a)へ向けた出射光軸Le上に導かれる。ここで、第3光ファイバ74を経た測距出射光Esおよび制御指示光Ecにおける照射光軸Li上で対物レンズ群41から出射される際のビーム径および拡がり角は、第3光ファイバ74の径寸法およびレンズ75の設定により、適宜設定することができる。この変形例1では、レンズ75が、出射端面74bから出射された光束を、プリズム部72aを経た測距出射光Esおよび制御指示光Ecの径寸法(レンズ32により設定された径寸法)よりも大きな径寸法であって出射光軸Leに平行な光束とする。この状態では、実施例2の出射光学系30Aすなわち光波距離測定装置10Aにおいて、拡散板部56aを出射光軸Le上に挿入した状態と同様の作用が得られる。このため、第3光ファイバ74は、入射した光束を拡散しつつ透過させる拡散光学部材として機能する。
さらに、出射光学系30Bでは、レンズ群38Bのレンズ38Baの焦点距離を適宜変更することにより、照射領域切換手段による切換状態に拘らず、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecにおける拡がり角を適宜調整することができる。
[変形例2]
変形例2の光波距離測定装置10Cは、実施例2の光波距離測定装置10Aにおける照射領域切換手段の拡散装置56の構成が異なる例である。光波距離測定装置10Cでは、図16に示すように、出射光学系30Cにおいて、照射領域切換手段としての拡散装置56Cが、板状を呈する平行板ガラス部56Caと、それを回転させるモータ56bとを有する構成とされている。その平行板ガラス部56Caは、入射した光束の透過を許すガラス材料からなり板部材である。拡散装置56Cは、平行板ガラス部56Caを、出射光路において平行光束とされていない箇所の出射光軸Le上に出入を可能とする位置に設けられており、変形例2では、レンズ53とレンズ54との間に出入を可能とする位置に設けられている。この拡散装置56Cは、光波距離測定装置10Aと同様に、制御演算部19の制御下でモータ56bが駆動されることにより、平行板ガラス部56Caを適宜出射光軸Le上に位置させる。この出射光学系30Cでは、平行板ガラス部56Caが出射光軸Le上に位置されると、平行板ガラス部56Caでの屈折作用により、偏向反射部34(その偏向反射素子34a)に至る光束の拡がり角を変更することができる。このため、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの拡がり角を適宜切り換えることができる。このため、実施例2の光波距離測定装置10Aと同様に、制御指示光Ecの拡がり角を、観察光学系80による視野(図6の画像P参照)と略同程度の拡がり角に設定することにより、当該制御指示光Ecを用いて追尾を行うことができるので、追尾用光源51およびレンズ52を無くすことができる。このことから、平行板ガラス部56Caは、入射した光束の拡がり角を変更して透過させる屈折光学部材として機能する。
[変形例3]
変形例3の光波距離測定装置10Dは、実施例2の光波距離測定装置10Aにおける照射領域切換手段の構成が異なる例である。光波距離測定装置10Dでは、図17に示すように、出射光学系30Dにおいて、照射領域切換手段として、レンズ53と液体レンズ57とが設けられている。すなわち、光波距離測定装置10A(図11参照)からの比較では、レンズ54に替えて液体レンズ57が設けられるとともに、拡散装置56がないものとされている。その液体レンズ57は、出射光軸Le上のレンズ53と偏向反射部34(その偏向反射素子34a)との間に設けられており、図示は略すが、制御演算部19の制御下で厚さ寸法すなわち焦点距離の調整が可能とされている。出射光学系30Dでは、液体レンズ57の焦点距離を、実施例1の光波距離測定装置10におけるレンズ54(図3参照)と同様のものとすることで、当該光波距離測定装置10と同様の作用を得ることができる。また、出射光学系30Dでは、液体レンズ57の焦点距離を適宜変更することで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの拡がり角を適宜変更することができる。このことから、液体レンズ57は、入射した光束の拡がり角を変更して透過させる屈折光学部材として機能する。
このため、実施例2の光波距離測定装置10Aと同様に、制御指示光Ecの拡がり角を、観察光学系80による視野(図6の画像P参照)と略同程度の拡がり角に設定することにより、当該制御指示光Ecを用いて追尾を行うことができるので、追尾用光源51およびレンズ52を無くすことができる。
また、変形例3の光波距離測定装置10Dでは、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの拡がり角を適宜変更することができることから、目標物の大きさおよびそこまでの距離に応じて、当該目標物に適合する大きさ寸法のスポット光とすることができる。このため、目標物までの距離測定および目標物を自動追尾することを、より適切に行うことができる。
[変形例4]
変形例4の光波距離測定装置10Eは、実施例2の光波距離測定装置10Aにおける照射領域切換手段の構成が異なる例である。光波距離測定装置10Eでは、図18に示すように、出射光学系30Eにおいて、照射領域切換手段として、レンズ53とレンズ駆動機構58とが設けられている。すなわち、光波距離測定装置10A(図11参照)からの比較では、レンズ54に替えてレンズ駆動機構58が設けられるとともに、拡散装置56がないものとされている。そのレンズ駆動機構58は、レンズ53と偏向反射部34(その偏向反射素子34a)との間で出射光軸Le上に設けられたレンズ部58aと、それを出射光軸Le方向に移動させる駆動部58bと、を有する。レンズ部58aは、光波距離測定装置10Aのレンズ54と同様のレンズであり、基準位置とされると、レンズ53との協働によりテレセントリック光学系を構成する設定とされている。駆動部58bは、モータの出力軸にピニオンが設けられて構成されており、そのピニオンがレンズ部58aに設けられたラックと噛み合わされている。このレンズ駆動機構58では、制御演算部19の制御下で駆動部58bが駆動されることにより、レンズ部58aを適宜出射光軸Le上で移動させることができる。出射光学系30Eでは、レンズ部58aを基準位置とすることで、実施例1の光波距離測定装置10と同様の作用を得ることができる。また、出射光学系30Eでは、レンズ部58aの出射光軸Le上での位置を適宜変更することで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの拡がり角を適宜変更することができる。このため、実施例2の光波距離測定装置10Aと同様に、制御指示光Ecの拡がり角を、観察光学系80による視野(図6の画像P参照)と略同程度の拡がり角に設定することにより、当該制御指示光Ecを用いて追尾を行うことができるので、追尾用光源51およびレンズ52を無くすことができる。このことから、レンズ駆動機構58は、入射した光束の拡がり角を変更して透過させる屈折光学部材として機能する。
次に、本発明の実施例3に係る光波距離測定装置10Fについて、図19を用いて説明する。この実施例3は、実施例2の光波距離測定装置10Aにおいて、出射光学系の構成が異なるものとされた例である。この実施例3の光波距離測定装置10Fは、基本的な構成は上記した実施例2の光波距離測定装置10Aと同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例3の光波距離測定装置10Fでは、図19に示すように、出射光学系30Fにおいて、照射光軸Li上で対物レンズ群41よりも外方(物体側であり照射光軸Li上でミラー61とは反対側)に反射部76が設けられ、受光光学系60Fにおいて、照射光軸Li上で対物レンズ群41よりもミラー61側に反射部77が設けられている。すなわち、光波距離測定装置10A(図11参照)からの比較では、両面ミラー40に替えて反射部76および反射部77が設けられている。この反射部76および反射部77は、それぞれ反射面76a、反射面77aを形成するものであり、実施例3では、三角プリズムにより構成されている。また、受光光学系60Fでは、光波距離測定装置10A(図11参照)と比較して、反射光路においてレンズ63Fの後に反射鏡62Fが設けられており、NDフィルタ装置70FがNDフィルタ部70Faの一部を分岐出射光軸Lb上のレンズ71とハーフミラー64との間に位置させることを可能とするように設けられている。
この出射光学系30Fでは、反射鏡39が、レンズ群38Fを経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を反射部76の反射面76aへ向けて反射するように設けられ、その反射部76(その反射面76a)は、反射鏡39により反射された光束を、照射光軸Li上で外方(物体側)へ向けて反射する。このように、出射光学系30Fでは、レンズ群38Fを経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)が対物レンズ群41を経ることなく出射されることから、レンズ群38Fは、偏光ビームスプリットミラー37を透過した平行光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を、径寸法を変更した略平行な光束として出射するように設定されている。このレンズ群38Fにより設定される径寸法は、対物レンズ群41の径寸法よりも小さいものとされている。このため、反射部76の反射面76aは、光波距離測定装置10Aにおける両面ミラー40の第1反射面40aと同様の機能を有する。出射光学系30Fでは、反射部76の反射面76aにおける照射光軸Li(出射光軸Le)上の中心位置76bが、偏向反射素子34bの反射面における出射光軸Le上の中心位置34qと、光学的に共役の関係とされている。このため、出射光学系30Fでは、反射部76の反射面76aの中心位置76bを、対物レンズ群41から出射する測距出射光Es(正確には、対物レンズ群41を経ることなくその手前位置から出射する)の実質的な出射位置とすることができる。
また、受光光学系60Fでは、ミラー61が、対物レンズ群41を経ることによりビーム径が縮小していく縮小光束(測距反射光Rs)を反射部77の反射面77aへ向けて反射するように設けられ、その反射部77(その反射面77a)は、反射鏡39により反射された光束(測距反射光Rs)を、レンズ63Fへ向けて反射光軸Lr上に反射する。そのレンズ63Fは、反射部77(その反射面77a)で反射された光束を反射光軸Lrに平行な光束とし、その平行光束とされた測距反射光Rsは、反射鏡62Fによりハーフミラー64へ向けて反射光軸Lr上に反射される。
さらに、受光光学系60Fでは、基準点からの角度位置に従って透過量が漸次的に変化するフィルタ部材であるNDフィルタ部70Faが、分岐出射光軸Lb上のレンズ71とハーフミラー64との間に位置させることを可能とするように設けられていることから、制御演算部19の制御下でモータ70bが駆動されることにより、第1光ファイバ48の出射端面48bから分岐出射光軸Lb上に出射されてレンズ71を経た測距出射光Esとしてレンズ65すなわち受光素子69(その受光面69a)に入射する光量を調節する。
なお、実施例3の光波距離測定装置10Fでは、出射光学系30Fにおいて、拡散装置56の拡散板部56aを出射光軸Le上に挿入すると、照射光軸Li上で対物レンズ群41から拡大光束として出射する制御指示光Ecの拡がり角が、観察光学系80による視野(図6の画像P参照)と略同程度の拡がり角となるように設定されている。これに伴って、光波距離測定装置10Aにおける追尾用光源51およびレンズ52がないものとされており、制御指示光Ecを用いて追尾を行うものとされている。
実施例3の光波距離測定装置10Fでは、基本的に実施例2の光波距離測定装置10Fと同様の構成であることから、基本的に実施例2と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例3の光波距離測定装置10Fでは、出射光学系30Fにおいて、対物レンズ群41を経ることなく測距出射光Esおよび制御指示光Ecを出射することができるとともに、その実質的な出射位置を照射光軸Li上で対物レンズ群41よりも外方に設けられた反射部76の反射面76aの中心位置76bとすることができることから、偏向位置(照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合い)が調整されることにより光路長が変化することを防止することができるので、より適切に測距出射光Esおよび制御指示光Ecの偏向位置を偏向反射部34により調整することができる。
したがって、本願発明に係る光波距離測定装置10Fでは、視準方向の変更を招くことなく所望の位置の測定を可能とすることができる。
次に、本発明の実施例4に係る光波距離測定装置10Gについて、図20を用いて説明する。この実施例4は、実施例2の光波距離測定装置10Aにおいて、偏向反射部の構成が異なるものとされた例である。この実施例4の光波距離測定装置10Gは、基本的な構成は上記した実施例2の光波距離測定装置10Aと同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例4の光波距離測定装置10Gでは、図20に示すように、出射光学系30Gにおいて、出射光軸Le上でレンズ54とレンズ群36との間に、偏向反射部34Gのみが設けられている。すなわち、光波距離測定装置10A(図11参照)からの比較では、偏向反射部34に替えて偏向反射部34Gが設けられるとともに、レンズ群35がないものとされている。
偏向反射部34Gは、出射光軸Le上において、対向された反射鏡34Gaおよび偏向反射素子34Gbで構成されている。その反射鏡34Gaは、出射光路に固定的に設けられており、レンズ54を経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を、偏向反射素子34Gbへ向けて出射光軸Le上に反射する。偏向反射素子34Gbは、出射光軸Leに直交する平面に沿う2つの直交する軸線回りの回動が自在とされた反射面を形成している。すなわち、偏向反射素子34Gbは、光波距離測定装置10Aの偏向反射部34における回動軸線34c(y軸方向)および回動軸線34d(x軸方向)回りに(図4参照)反射面を回動可能な構成とされており、入射された光束の進行方向を出射光軸Leに直交する平面上の一方向(x軸方向)およびそこに直交する他方向(y軸方向)に変位させることが可能とされている。この偏向反射素子34Gbは、実施例4では、図示は略すが、Si基板をフォトリソグラフィ手法でエッチング作成した2軸のMEMSミラーにより形成されている。この偏向反射部34Gでは、偏向反射素子34Gbが、制御演算部19の制御下で、出射光軸Leに対する傾斜の方向およびその度合い(測距出射光Esの偏向位置)の調整が可能とされている。出射光学系30Gでは、実施例2の出射光学系30Aと同様に、偏向反射素子34Gbの反射面における出射光軸Le上の中心位置34qが、出射光軸Le上の出射位置Eと、を光学的に共役の関係とされている。
この出射光学系30Gでは、測距用光源31から出射され、レンズ32、ハーフミラー33、レンズ53、絞り55およびレンズ54(切換状態によっては拡散板部56aも)を経た光束が、偏向反射部34Gにおいて、反射鏡34Gaにより偏向反射素子34Gbへ向けて出射光軸Le上に反射される。偏向反射素子34Gbでは、反射鏡34Gaにより反射された光束を、レンズ群36へ向けて出射光軸Leに対して調整された方向で反射する。すなわち、出射光学系30Gでは、偏向反射部34Gの偏向反射素子34Gb(その反射面)のみの傾斜を調整することで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの進行方向を設定することができる。なお、実施例4の偏向反射部34Gの構成では、偏向反射素子34Gbにおいて、回動自在とする一方の軸線方向を、自らへと入射する側の出射光軸Leとそれを反射した側の出射光軸Leとを含む平面に直交するように設定すると、回動自在とする他方の軸線方向を、同様の設定とすることができないことから、一方の軸線方向へと偏向位置を調整する場合、他方の軸線回りの回動角度の調整に加えて一方の軸線回りの回動角度を複合的に調整する必要がある。
実施例4の光波距離測定装置10Gでは、基本的に実施例2の光波距離測定装置10Aと同様の構成であることから、基本的に実施例2と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例4の光波距離測定装置10Gでは、偏向反射部34Gの偏向反射素子34Gbのみを駆動するだけで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの進行方向を設定することができる。このように、偏向位置(照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合い)を調整する際、単一の偏向反射素子34Gbのみを駆動制御すればよいので、偏向位置の調整のための制御を容易なものとすることができる。
したがって、本願発明に係る光波距離測定装置10Gでは、視準方向の変更を招くことなく所望の位置の測定を可能とすることができる。
次に、本発明の実施例5に係る光波距離測定装置10Hについて、図21を用いて説明する。この実施例5は、実施例2の光波距離測定装置10Aにおいて、偏向反射部の構成が異なるものとされた例である。この実施例5の光波距離測定装置10Hは、基本的な構成は上記した実施例2の光波距離測定装置10Aと同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例5の光波距離測定装置10Hでは、図21に示すように、出射光学系30Hにおいて、出射光軸Le上でレンズ54とレンズ群36との間に、偏向反射部34Hおよびハーフビームスプリッタ91が設けられている。すなわち、光波距離測定装置10A(図11参照)からの比較では、偏向反射部34に替えて偏向反射部34Hおよびハーフビームスプリッタ91が設けられるとともに、レンズ群35がないものとされている。
出射光学系30Hでは、レンズ54を経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を、ハーフビームスプリッタ91へ向けて出射光軸Le上に反射するように、反射鏡34Haが出射光路に固定的に設けられている。ハーフビームスプリッタ91は、全体に方形状を呈し、反射鏡34Haからの出射光軸Leに入射面91aが直交するように設けられており、そこに直交する入出射面91bが偏向反射素子34Hbに対向されている。このハーフビームスプリッタ91では、入射面91aから入射された光束を入出射面91bから出射させる反射面91cが設けられており、反射面91cを介した入出射面91bの反対側の面が出射面91dとされている。この反射面91cは、ハーフミラーを形成している。
その入出射面91bに対向された偏向反射素子34Hbは、出射光軸Leに直交する平面に沿う2つの直交する軸線回りの回動が自在とされた反射面を形成している。すなわち、偏向反射素子34Hbは、光波距離測定装置10Aの偏向反射部34における回動軸線34c(y軸方向)および回動軸線34d(x軸方向)回りに(図4参照)反射面を回動可能な構成とされており、入射された光束の進行方向を出射光軸Leに直交する平面上の一方向(x軸方向)およびそこに直交する他方向(y軸方向)に変位させることが可能とされている。この偏向反射素子34Hbは、実施例5では、図示は略すが、Si基板をフォトリソグラフィ手法でエッチング作成した2軸のMEMSミラーにより形成されている。この偏向反射部34Hでは、偏向反射素子34Hbが、制御演算部19の制御下で、出射光軸Leに対する傾斜の方向およびその度合い(測距出射光Esの偏向位置)の調整が可能とされている。出射光学系30Hでは、実施例2の出射光学系30Aと同様に、偏向反射素子34Hbの反射面における出射光軸Le上の中心位置34qが、出射光軸Le上の出射位置Eと、を光学的に共役の関係とされている。
この出射光学系30Hでは、レンズ54を経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)が反射鏡34Haによりハーフビームスプリッタ91(その入射面91a)へ向けて出射光軸Le上に反射される。そのハーフビームスプリッタ91では、入射面91aから入射した光束の一部が、反射面91cによりその入射方向とは直交する方向へと反射される。反射面91cにより反射された光束は、入出射面91bから出射光軸Le上で偏向反射素子34Hbへ向けて出射される。ここで、その偏向反射素子34Hbは、基準状態(回動の基準となる状態であり回転角度が0の状態)において、反射面が入出射面91bからの出射光軸Leに直交するように設定されている。このため、偏向反射素子34Hbは、基準状態では、入出射面91bから出射された光束を、その入出射面91b(ハーフビームスプリッタ91)へ向けて出射光軸Le上に反射する。そのハーフビームスプリッタ91では、入出射面91bから入射した光束の一部が反射面91cを透過して出射光軸Le上で出射面91dへと向かう。反射面91cを透過した光束は、出射面91dから出射光軸Le上でレンズ群36へ向けて出射される。その後は、実施例2の光波距離測定装置10Aの出射光学系30Aと同様である。
このため、出射光学系30Hでは、偏向反射素子34Hbの反射面の2つの直交する軸線回りの回動姿勢を調整することで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの進行方向を設定することができる。このことから、出射光学系30Hでは、反射鏡34Haおよび偏向反射素子34Hbが、偏向反射部34Hを構成していることとなる。この偏向反射素子34Hbは、基準状態(回動の基準となる状態であり回転角度が0の状態)において、反射面が入出射面91bからの出射光軸Leに直交するように設定されていることから、回動自在とする一方の軸線方向が、自らへと入射する側の出射光軸Leとそれを反射した側の出射光軸Leとを含む平面に直交するように設定されているとともに、回動自在とする他方の軸線方向が同様の設定とされている。
実施例5の光波距離測定装置10Hでは、基本的に実施例2の光波距離測定装置10Aと同様の構成であることから、基本的に実施例2と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例5の光波距離測定装置10Hでは、偏向反射部34Hの偏向反射素子34Hbのみを駆動するだけで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの進行方向を設定することができる。このように、偏向位置(照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合い)を調整する際、単一の偏向反射素子34Hbのみを駆動制御すればよいので、偏向位置の調整(所望の位置として設定された測定点での測距照射点Imの形成)のための制御を容易なものとすることができる。
また、実施例5の光波距離測定装置10Hでは、偏向反射素子34Hbが、回動自在とする互いに直交する2つの軸線方向に対して、自らへと入射する側の出射光軸Leとそれを反射した側の出射光軸Leとを含む平面に直交するように設定されていることから、出射光軸Leに直交する平面上の一方向(x軸方向とも言う)への変位に対する調整と、当該平面上の他方向(y軸方向とも言う)への変位に対する調整と、を個別に行うことができる(一方の変位が他方の変位に影響することを防止することができる)ので、偏向位置の調整(所望の位置として設定された測定点での測距照射点Imの形成)のための調整制御を容易なものとすることができる。
したがって、本願発明に係る光波距離測定装置10Hでは、視準方向の変更を招くことなく所望の位置の測定を可能とすることができる。
次に、本発明の実施例6に係る光波距離測定装置10Iについて、図22を用いて説明する。この実施例6は、実施例2の光波距離測定装置10Aにおいて、偏向反射部の構成が異なるものとされた例である。この実施例6の光波距離測定装置10Iは、基本的な構成は上記した実施例2の光波距離測定装置10Aと同様であることから、等しい構成の個所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例6の光波距離測定装置10Iでは、図22に示すように、出射光学系30Iにおいて、出射光軸Le上でレンズ54とレンズ群36との間に、偏向反射部34I、偏光ビームスプリッタ92およびλ/4波長板93が設けられている。すなわち、光波距離測定装置10A(図11参照)からの比較では、偏向反射部34に替えて偏向反射部34I、偏光ビームスプリッタ92およびλ/4波長板93が設けられるとともに、レンズ群35がないものとされている。
出射光学系30Iでは、レンズ54を経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を、偏光ビームスプリッタ92へ向けて出射光軸Le上に反射するように、反射鏡34Iaが出射光路に固定的に設けられている。偏光ビームスプリッタ92は、全体に方形状を呈し、反射鏡34Iaからの出射光軸Leに入射面92aが直交するように設けられており、そこに直交する入出射面92bがλ/4波長板93に対向されている。この偏光ビームスプリッタ92では、入射面92aから入射された光束を入出射面92bから出射させる反射面92cが設けられており、反射面92cを介した入出射面92bの反対側の面が出射面92dとされている。この反射面92cは、偏光反射面を形成し、レンズ54を経て反射鏡34Iaにより反射されて偏光ビームスプリッタ92に入射された光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)を反射するように設定されている。
その入出射面92bに対向されたλ/4波長板93は、光路差を4分の1波長ずらすものであり、λ/4位相差板とも言う。このλ/4波長板93は、出射光軸Leに直交して設けられている。そのλ/4波長板93を経た光束は、出射光軸Le上で偏向反射素子34Ibへと向かう。その偏向反射素子34Ibは、出射光軸Leに直交する平面に沿う2つの直交する軸線回りの回動が自在とされた反射面を形成している。すなわち、偏向反射素子34Ibは、光波距離測定装置10Aの偏向反射部34における回動軸線34c(y軸方向)および回動軸線34d(x軸方向)回りに(図4参照)反射面を回動可能な構成とされており、入射された光束の進行方向を出射光軸Leに直交する平面上の一方向(x軸方向)およびそこに直交する他方向(y軸方向)に変位させることが可能とされている。この偏向反射素子34Ibは、実施例6では、図示は略すが、Si基板をフォトリソグラフィ手法でエッチング作成した2軸のMEMSミラーにより形成されている。この偏向反射部34Iでは、偏向反射素子34Ibが、制御演算部19の制御下で、出射光軸Leに対する傾斜の方向およびその度合い(測距出射光Esの偏向位置)の調整が可能とされている。出射光学系30Iでは、実施例2の出射光学系30Aと同様に、偏向反射素子34Ibの反射面における出射光軸Le上の中心位置34qが、出射光軸Le上の出射位置Eと、を光学的に共役の関係とされている。
この出射光学系30Iでは、レンズ54を経た光束(測距出射光Esおよび制御指示光Ec)が反射鏡34Iaにより偏光ビームスプリッタ92(その入射面92a)へ向けて出射光軸Le上に反射される。その偏光ビームスプリッタ92では、入射面92aから入射した光束が、その入射方向とは直交する方向へと反射面92cにより反射される。反射面92cにより反射された光束は、入出射面92bから出射光軸Le上でλ/4波長板93へ向けて出射され、そのλ/4波長板93を経て偏向反射素子34Ibへ向かう。ここで、その偏向反射素子34Ibは、基準状態(回動の基準となる状態であり回転角度が0の状態)において、反射面が入出射面92bからの出射光軸Leに直交するように設定されている。このため、偏向反射素子34Ibは、基準状態では、入出射面92bから出射された光束を、λ/4波長板93へ向けて出射光軸Le上に反射し、そのλ/4波長板93を経て出射光軸Le上で入出射面92b(偏光ビームスプリッタ92)に入射する。その偏光ビームスプリッタ92では、入出射面92bから入射した光束が反射面92cを透過して出射光軸Le上で出射面92dへと向かう。反射面92cを透過した光束は、出射面92dから出射光軸Le上でレンズ群36へ向けて出射される。その後は、実施例2の光波距離測定装置10Aの出射光学系30Aと同様である。
このため、出射光学系30Iでは、偏向反射素子34Ibの反射面の2つの直交する軸線回りの回動姿勢を調整することで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの進行方向を設定することができる。このことから、出射光学系30Iでは、反射鏡34Iaおよび偏向反射素子34Ibが偏向反射部34Iを構成していることとなる。この偏向反射素子34Ibは、基準状態(回動の基準となる状態であり回転角度が0の状態)において、反射面が入出射面92bからの出射光軸Leに直交するように設定されていることから、回動自在とする一方の軸線方向が、自らへと入射する側の出射光軸Leとそれを反射した側の出射光軸Leとを含む平面に直交するように設定されているとともに、回動自在とする他方の軸線方向が同様の設定とされている。
また、実施例6の光波距離測定装置10Iでは、第1望遠鏡部8よりも低倍率で広範囲な視野を有する第2望遠鏡部を構成するレンズ94(第2望遠鏡部11に相当する)および撮像素子95(第2撮像部12に相当する)が設けられている。このレンズ94は、第1望遠鏡部8を形成する観察光学系80の対物レンズ群41および結像レンズ81の視野(図6の画像P参照)よりも広範囲な視野を有する設定とされており、その結像位置に撮像素子95が設けられている。この撮像素子95は、その受光面に光が入射すると、その光量に応じた電気信号を、制御演算部19を介して画像処理部21へ出力する。その制御演算部19(制御ユニット18)では、上述した撮像素子82からの出力信号に基づいて画像を生成することと、撮像素子95からの出力信号に基づいて画像を生成することと、を選択(切換)可能とされている。この選択(切換)は、操作入力部7(遠隔操作機25の操作入力部25b)またはタッチパネルの機能と搭載した表示部6(同様に表示部25a(図10参照))により使用者が行うものであってもよく、制御演算部19の判断によるものであってもよい。画像処理部21は、撮像素子82および撮像素子95のうち選択された側から出力された電気信号を適宜画像処理して画像信号を生成し、この画像信号を表示部6(表示部25a)へと出力する。その表示部6(表示部25a)は、画像処理部21からの画像信号に応じて、第1望遠鏡部8もしくは第2望遠鏡部(第2望遠鏡部11)において所定の視野すなわち画角に設定された画像を表示する。このため、光波距離測定装置10Iでは、当該第2望遠鏡部および第1望遠鏡部8の切換を制御することにより、所要の倍率の画像を取得することができる。
この実施例6の光波距離測定装置10Iでは、第1望遠鏡部8を経て取得した撮像素子82からの画像Pにおける任意の位置を測定点として指定することに加えて、第2望遠鏡部を経て取得した撮像素子95(第2撮像部12)からの画像(例えば、図8(a)P1参照)における任意の位置を測定点として指定することができる。この撮像素子95(第2撮像部12)からの画像(図8(a)P1参照)は、撮像素子82からの画像P(例えば、図8(b)P2参照)よりも広範囲に渡る光景の取得が可能とされていることから、光波距離測定装置10Iでは、撮像素子95からの(図示せず)における任意の位置を測定点として指定する場合、偏向位置の調整(所望の位置として設定された測定点での測距照射点Imの形成)のために、当該第2望遠鏡部(第2望遠鏡部11)として設定された視野に応じて、偏向反射部34Iすなわち偏向反射素子34Ibを駆動制御して調整することに加えて、適宜水平駆動部14および鉛直駆動部16(図2参照)の駆動を制御して托架部3および鏡筒部4の回転姿勢を複合的に調整する。
実施例6の光波距離測定装置10Iでは、基本的に実施例2の光波距離測定装置10Aと同様の構成であることから、基本的に実施例2と同様の効果を得ることができる。
それに加えて、実施例6の光波距離測定装置10Iでは、偏向反射部34Iの偏向反射素子34Ibのみを駆動するだけで、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esおよび制御指示光Ecの進行方向を設定することができる。このように、偏向位置(照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合い)を調整する際、単一の偏向反射素子34Ibのみを駆動制御すればよいので、偏向位置の調整のための制御を容易なものとすることができる。
また、実施例6の光波距離測定装置10Iでは、偏向反射素子34Ibが、回動自在とする互いに直交する2つの軸線方向に対して、自らへと入射する側の出射光軸Leとそれを反射した側の出射光軸Leとを含む平面に直交するように設定されていることから、出射光軸Leに直交する平面上の一方向(x軸方向とも言う)への変位に対する調整と、当該平面上の他方向(y軸方向とも言う)への変位に対する調整と、を個別に行うことができる(一方の変位が他方の変位に影響することを防止することができる)ので、所望の位置として設定された測定点での測距照射点Imの形成のための調整制御を容易なものとすることができる。
さらに、実施例6の光波距離測定装置10Iでは、出射光学系30Iにおいて、偏光ビームスプリッタ92の反射面92cが偏光反射面を形成しているとともに、その反射面92cで反射された光束がλ/4波長板93を往復した後に再び反射面92cへと至る構成とされていることから、測距出射光Esおよび制御指示光Ecの光量の減少を抑制することができる。このため、測距出射光Esおよび制御指示光Ecを、進行方向を設定して対物レンズ群41からより効率良く出射することができる。
実施例6の光波距離測定装置10Iでは、第1望遠鏡部8を経て取得した撮像素子82からの画像P(図8(b)P2参照)における任意の位置を測定点として指定することに加えて、第2望遠鏡部(第2望遠鏡部11)を経て取得した撮像素子95(第2撮像部12)からの画像P(図8(a)P1参照)における任意の位置を測定点として指定することができることから、より広い範囲に渡って所望の位置の距離測定を行うことができる。
したがって、本願発明に係る光波距離測定装置10Iでは、視準方向の変更を招くことなく所望の位置の測定を可能とすることができる。
なお、上記した各実施例(各変形例も含む)では、本願発明に係る光波距離測定装置について説明したが、光源からの出射光を目標物へ向けて出射するとともに該目標物からの反射光を受光部で受光し、前記出射光と前記反射光とに基づいて距離測定を行う光波距離測定装置であって、前記光源から前記目標物への照射光軸に至る光路には、前記光源の出射光軸に対して前記出射光の方向を傾斜させるべく反射させる偏向反射機構が設けられ、該偏向反射機構は、前記光源から見て前記偏向反射機構よりも前記目標物側の前記出射光軸上もしくは前記照射光軸上の所定位置と光学的に共役の関係とされている光波距離測定装置であればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
また、上記した各実施例(各変形例も含む)では、偏向反射部による偏向位置の調整のための反射面における出射光軸Le上の位置と光学的に共役な関係とされた位置が、照射光軸Liの出射位置Eに設定されていたが、偏向反射部よりも物体側(目標物側)であって出射光軸Leまたは照射光軸Li上であればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。このような構成とすれば、設定された出射位置(E)を、照射光軸Liに対する傾斜の方向およびその度合いを設定する観点において、対物レンズ群41から出射する測距出射光Esの実質的な出射位置となる箇所とすることができる。
さらに、上記した各実施例(各変形例も含む)では、表示手段としての表示部6および測定点特定手段としての操作入力部7が托架部3に設けられていたが、表示手段は制御演算部19の制御下で観察光学系(画像取得手段)により取得された画像を表示することができるものであって、かつ測定点特定手段は制御演算部19の制御下で表示手段に表示された画像における測定点を特定することができるものであればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例(各変形例も含む)では、偏向反射部における偏向位置を設定した後に、その設定された出射光学系を用いて対物レンズ群41から測距出射光Esを出射する構成とされていたが、偏向反射部における偏向位置の変更を行いながら、対物レンズ群41から測距出射光Esを出射させても(距離測定を行う)よい。この場合、制御指示光Ecによる偏向反射部(34等)における偏向位置の認識と、測距出射光Esが照射する位置(測距照射点Imが形成される位置)との間で誤差が生じない程度の時間差で測距出射光Esおよび制御指示光Ecを出射させることが望ましく、測距出射光Esと制御指示光Ecとを同時に出射させることがより望ましい。
実施例2から実施例6(各変形例も含む)では、観察光学系80が結像レンズ81を用いて撮像素子82上に結像させ、そこからの出力信号に基づく画像Pを表示部6に表示させる構成とされていたが、図9に示すように、使用者が直接覗き込む望遠鏡として構成してもよく、その望遠鏡と表示部6とを併せ持つ構成とするものでもよく、上記した実施例2から実施例6に限定されるものではない。このとき、実施例6のように、第2望遠鏡部を併せ持つ構成としてもよい。
実施例2から実施例6では、遠隔操作機25を用いた遠隔操作が可能とされていたが、実施例1に遠隔操作機25を用いることを可能とする構成を適用してもよく、実施例2から実施例6に遠隔操作機25を用いることのない構成を適用してもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例(各変形例も含む)では、偏向反射部(34等)における偏向位置の制御のために、光位置センサ45を用いていたが、追尾エリアCCD85を用いてもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例(各変形例も含む)では、1軸もしくは2軸のMEMSミラーを用いて偏向反射部(34等)を構成していたが、自らへと向かう光束の進行方向の出射光軸Leに対する傾斜を制御演算部19の制御下で変更することができるものであれば、例えばガルバノミラーを用いて構成してもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例(各変形例も含む)では、測距出射光Esを用いた距離測定(測距動作)において特に明記はしなかったが、追尾エリアCCD85からの出力信号(そこでの受光光量)に基づいて、EDM光量推定(光波距離測定における光量推定)を行うものであってもよい。この場合、EDM調光時間(光波距離測定のための光量調整に要する時間)を短縮することができる。
以上、本発明の光波距離測定装置を各実施例(各変形例も含む)に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この各実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。