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JP7699022B2 - 測量装置、測量方法および測量用プログラム - Google Patents
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JP7699022B2 - 測量装置、測量方法および測量用プログラム - Google Patents

測量装置、測量方法および測量用プログラム Download PDF

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Description

本発明は、反射ターゲットを用いた測量の技術に関する。
工事現場では、図面上で特定されている点を現場で特定する作業が行われる。この作業では、TS(トータルステーション)等の測量装置を用い、データ上で特定されている点を実際の現場上で特定し、そこに印を付けたり、杭を打つ作業が行われる。また、現場で印が付けられ、また杭が打たれた位置の測位を行う作業もある。
これらの作業では、反射プリズム装置等の光反射ターゲットを用いる。例えば、反射プリズム装置は、ポールに反射プリズムが固定された構造を有する。作業では、上記のポールの先端を、地面や床の測位の対象となる点(この点を測設点という)に接触させ、その状態で反射プリズムのレーザー光を用いた測位を測量装置により行う。
最終的に欲しい測位値は、ポールの先端が接触した地面や床面上の測設点の座標である。このため、ポール上における反射プリズムの位置を前もって正確に取得しておく必要がある。この作業は煩雑であり、作業の効率化が損なわれていた。また、誤った数値を取得してしまう問題もあった。
上記の作業を不要とする技術が特許文献1に記載されている。この技術では、レーザースキャンより、反射プリズム直下の地面の位置が求められる。
特開2019-128196号公報
特許文献1の方法は、レーザースキャンが鉛直面に沿って行われることを前提としている。しかしながら、実際のレーザースキャンは、鉛直回転する光学系を更に水平面で回転させつつ行うので、やや斜めの線に沿って行われる。このため、反射プリズムの鉛直直下の点の座標を取得する場合、誤差が生じる。
このような背景において、本発明は、光反射ターゲットを用いた測量作業の効率化を可能とする技術の提供を目的とする。
本発明は、設置面上に特定の距離を隔てて設置された光学反射ターゲットの測量を行う測量装置であって、レーザー光による前記光学反射ターゲットの測位データを受け付ける測位データ受付部と、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位を行う制御部と、水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれているか否かを判定する判定部と、水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれている場合に、前記3点以上の点の測位データに基づき、前記設置面の面を算出する面算出部と、前記光学反射ターゲットの位置から前記面に向かう直線と前記面との交点を、前記設置面における前記光学反射ターゲットの設置位置として算出する位置算出部とを備える測量装置である。
本発明において、前記光学反射ターゲットは、直線状の部材により支持され、前記直線状の部材に対するレーザースキャンの結果に基づき、前記直線が求められる態様が挙げられる。本発明において、水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれていない場合に、前記3点以上の点の高さ方向の位置と前記光学反射ターゲットの高さ方向の位置の差に基づき、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた再度の測位が行われる態様が挙げられる。
本発明において、水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれていない場合に、前記3点以上の点の水平方向における位置と前記光学反射ターゲットの水平方向における位置の関係に基づき、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた再度の測位が行われる態様が挙げられる。
本発明において、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位の結果得られた複数の点Pi(i=3以上の自然数)において、高さ方向における位置の分布を求め、該分布から外れた高さ位置にある点が除去される態様は好ましい。
本発明において、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位の結果得られた複数の点Pi(i=3以上の自然数)において、特定の水平面において予想される前記複数の点Piの位置の分布と前記測位の結果得られた複数の点Piの位置の分布の比較、あるいは特定の水平面において予想される前記複数の点Piの測距値と前記測位の結果得られた複数の点Piの測距値を比較することで、前記複数の点Piの中から前記判定に用いるのに適切でない点を異常点として除去する態様は好ましい。
本発明において、前記光学反射ターゲットの下方に対するレーザースキャンが行われ、該レーザースキャンにより前記設置面に打ち込まれた杭の頭の部分が検出される態様が挙げられる。
本発明は、設置面上に特定の距離を隔てて設置された光学反射ターゲットの測量を行う測量方法であって、レーザー光による前記光学反射ターゲットの測位データを受け付け、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位を行い、水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれているか否かを判定し、水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれている場合に、前記3点以上の点の測位データに基づき、前記設置面の面を算出し、前記光学反射ターゲットの位置から前記面に向かう直線と前記面との交点を、前記設置面における前記光学反射ターゲットの設置位置として算出する測量方法として把握することもできる。
本発明は、設置面上に特定の距離を隔てて設置された光学反射ターゲットの測量に係る処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、コンピュータにレーザー光による前記光学反射ターゲットの測位データを受け付け、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位、水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれているか否かの判定、水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれている場合に、前記3点以上の点の測位データに基づく、前記設置面の面の算出、前記光学反射ターゲットの位置から前記面に向かう直線と前記面との交点を、前記設置面における前記光学反射ターゲットの設置位置として算出させる測量用プログラムである。
本発明によれば、光反射ターゲットを用いた測量作業の効率化が可能となる。
実施形態の概要を示す図である。 測量装置の概観図である。 測量装置のブロック図である。 データ処理装置のブロック図である。 処理の手順の一例を示すフローチャートである。 杭の頭の部分の外観図である。
1.第1の実施形態
(概要)
図1には、レーザー光を用いた位置の測定(測位)を行う測量装置200、測量装置200による測位の対象となる光反射ターゲットである反射プリズム装置100、反射プリズム装置100を設置および保持する作業員110が示されている。
反射プリズム装置100は、長手形状を有する棒状の構造のポール102、ポール102の上方に固定された反射プリズム101を有する。ポールの下端は尖がっている。この尖がっているポール102の先端を地面や床面の測設点に接触させ、ポール102を鉛直にすることで、反射プリズム装置100の測設点への設置が行われる。
測量装置200は、レーザー光を用いて、反射プリズム装置100の反射プリズム101の位置の測定(測位)、および反射プリズム100が設置されている地面に対する測位を行う。この地面を対象とした測位は、地面からの反射光を検出するもので、反射プリズムを用いないノンプリズム計測となる。そして、後述する演算を行い、ポール102の先端が地面に接触している点(測設点)の座標を算出する。
具体的には、まず、反射プリズム101の測位が測量装置200により行われる。次いで、反射プリズム装置100が設置された場所における地面の3点以上の点Pi(i=3,4,5,6・・)の測位が測量装置200により行われる。この際、Piによって測設点が囲まれるようにする。
次に、Piを用いて、反射プリズム装置100が設置された地面の面を算出する。具体的には、当該地面の表面を数学的に記述する面の方程式を算出する。そして、この面とポール102の延長線が交差する位置、あるいは上記面と反射プリズム109を通る鉛直線が交差する位置が測設点として算出される。
(測量装置)
測量装置200は、トータルステーションであり、レーザー光を用いた測距および測位、測量の対象を捕捉および追尾する機能を有する。図2は、測量装置200の斜視図(A)および(B)である。(A)は正面の側から見た斜視図であり、(B)は背面の側から見た斜視図である。
測量装置200は、三脚221上に固定されたベース部222、ベース部222上で水平回転が可能な水平回転部223、水平回転部223に鉛直回転(仰角制御および俯角制御)が可能な状態で保持された鉛直回転部224を備えている。
水平回転と鉛直回転は、モータにより行われる。水平回転部223の水平角(望遠鏡225の光軸の水平方向における指向方向)と鉛直回転部224の鉛直角(望遠鏡225の光軸の仰角または俯角)は、エンコーダにより精密に計測されている。
鉛直回転部224の前面には、望遠鏡225、捕捉追跡用レーザー光の光学部229、広角カメラ201が配置され、背面には、望遠鏡225の接岸部226とタッチパネルディスプレイ228が配置されている。望遠鏡225は、図3に示す望遠カメラ202の光学系を兼ねている。
望遠鏡225の対物レンズを介して、測距を行うための測距用のレーザー光(測距光)が外部に向けて照射され、またその反射光が受光される。すなわち、望遠鏡225の光軸(望遠カメラ202の光軸)と測距光の光軸は、同一軸線上に設定されている。また、広角カメラ201の光軸および捕捉追跡用レーザー光の光学部229の光軸も望遠鏡225の光軸と同じ方向に設定されている。
タッチパネルディスプレイ228は、測量装置200の操作パネル兼ディスプレイである。タッチパネルディスプレイ228には、測量装置200の操作に係る各種の情報や測量結果に係る情報が表示される。
(測量装置のブロック図)
図3は、測量装置200の機能ブロック図である。測量装置200は、広角カメラ201、望遠カメラ202、駆動制御部303、ターゲット捕捉追跡部204、測位部205、データ記憶部207、通信装置208、タッチパネルディスプレイ228、データ処理装置400を備える。
広角カメラ201は、広角画像の撮影を行う。望遠カメラ202は、望遠画像の撮影を行う。駆動制御部203は、測量装置200の光軸(望遠鏡225の光軸)の方向の制御を行う。具体的には、駆動制御部203により、水平回転部223の水平回転および鉛直回転部224の鉛直回転の制御が行われる。
後述する図5のステップS101、ステップS102、ステップS105における処理における測位光の光軸制御が駆動制御部203によって行われる。
ターゲット捕捉追跡部204は、捕捉追跡用レーザー光を用いたターゲットの捕捉と追跡に係る処理を行う。ターゲットは、反射プリズム等の反射体が利用される。この例では反射プリズム101がターゲットとなる。
捕捉追跡用レーザー光は、扇状に広がったビーム形状を有し、その反射光を検出することで、ターゲットの方向を探索する。この際、駆動制御部203に制御されて測量装置200の光軸の方向が微調整される。具体的には、上下左右に首を振るように光軸の微調整が行われ、ターゲットの探索が行われる。この技術については、例えば特開2009-229192号公報に記載されている。
上記の探索により、測量装置200の光軸(望遠鏡225の光軸)上にターゲットが捕らえられる。これがターゲットを捕捉した状態である。そして、一旦ターゲットが捕捉されると、その状態が維持されるように測量装置200の光軸の制御がリアルタイムで行われる。これがターゲットの追尾となる。これにより、ターゲットが移動しても、その方向に追従して光軸の向きの制御が行われ、ターゲットを捕捉した状態が維持される。
なお、ターゲットを捕捉している状態において、ターゲットを見失った場合、ターゲットの探索が開始される。こうして、極力ターゲットを捕捉している状態となるように制御が行われる。
測位部205は、レーザー光を用いた測位を行う。測位は、測距光(測距用のレーザー光)により測定された対象物(この場合は、ターゲットである反射プリズム)までの距離と、測距光の光軸の方向とか算出される。距離は、光波測距の原理を用いて算出される。距離の算出には、受光した測距光の位相差を用いる方法と伝搬時間を用いる方法がある。この例では、位相差を用いる方法で測距が行われる。
位相差を用いる方法では、測量装置内に基準光路が設けられ、この基準光路を伝搬した測距光の受光タイミングと、対象物から反射した測距光の受光タイミングとの差(位相差)から、対象物までの距離を算出する。伝搬時間を用いる方法では、測距光が対象物に当たり、反射して戻ってくるまでの時間から、対象物までの距離を算出する。
測量装置200から見た測距点の方向(測距光の光軸の方向)は、水平回転部223と鉛直回転部224の回転角を計測することで得られる。水平回転部223と鉛直回転部224の回転角は、エンコーダにより精密に測定されている。
データ記憶部207は、測量装置200の動作に必要なデータやプログラム、測量結果のデータを記憶する。データ処理装置400は、後述する図5の処理に関連したデータの処理を行う。
(データ処理装置のブロック図)
図4にデータ処理装置400のブロック図を示す。データ処理装置400は、CPU、各種の演算装置、メモリ、インターフェースを備えた組み込み式のコンピュータである。データ処理装置を汎用のコンピュータ、例えばPC(パーソナル・コンピュータ)を利用して構成することもできる。
データ処理装置400の図4に示す各機能部は、該当する機能を実現するためのアプリケーションソフトウェアをコンピュータにより読み取り実行させることで実現されている。専用のハードウェアで図4の機能部の一部または全部を実現することもできる。また、インターネット回線に接続されたサーバにおいて、データ処理装置400の一部または全部の機能を実現することもできる。
データ処理装置400は、測位データ取得部401、スキャンデータ処理部402、仮想点設定部403、異常点除去部404、判定部405、地面算出部406、測設点算出部407、データ記憶部408を備える。
測位データ取得部401は、後述するステップS101の処理を行う。この処理では、測量装置200が得た測位データが取得される。
スキャンデータ処理部402は、測量装置200が行うレーザースキャンによって得たスキャンデータを処理する。スキャンデータ処理部402は、図5のステップS103の処理を行う。
仮想点設定部403は、図5のステップS104の処理を行う。異常点除去部404は、図5のステップS106の処理を行う。判定部405は、図5のステップS107の処理を行う。地面算出部406は、図5のステップS108の処理を行う。測設点算出部407は、図5のステップS109の処理を行う。データ記憶部408は、データ処理装置400の動作に必要なデータや動作プログラム、データ処理装置400で処理されたデータ等が記憶される。
(処理の手順の一例)
図5は、データ処理装置400で行われる処理の手順を示すフローチャートである。図5の処理を実行するプログラムは、適当な記憶媒体に記憶され、データ処理装置500を構成するコンピュータのCPUにより実行される。図5の処理を実行するプログラムをサーバに記憶しておき、それをダウンロードして利用する形態も可能である。
ここでは、反射プリズム装置100を作業員110が手に持ち、ポール102の先端を測位が行われる地面上の点(測設点)に接触させた状態で、測量装置200により、反射プリズム101の測位を行う場合を想定する(図1参照)。
作業に先立ち、ポール102の先端から反射プリズム101中心までの距離H、すなわちポール102を地面の上で鉛直に立てた場合における反射プリズムの地上高Hは未知であるとする。もちろん、この地上高Hの大凡の値が既知であってもよい。ここでは、ユーザがHの値を意識せずに作業を行う場合を想定する。
上記の状態において、処理が開始される。処理が開始されると、まず測量装置200により反射プリズム101の測位を行う(ステップS101)。測位は、測量装置200のレーザー測位機能を用いて行う。この処理は、通常の反射プリズムの測位と同じである。
次に、反射プリズム装置100のポール102を対象にレーザースキャンを行う(ステップS102)。ポール102のレーザースキャンは、測量装置200が有するレーザースキャン機能を用いて行われる。このレーザースキャンは、測量装置200の光軸を動かし、レーザー測距光(レーザー測位光)を点々と照射することで行われる。
上記のポール102を対象としたレーザースキャンは、反射プリズム101の中心の鉛直下方を中心とした範囲に対して行われる。例えば、反射プリズム101の中心を頂点として、下方に開いた扇形の範囲に対するレーザースキャンが行われる。ここで、扇形の頂点の頂角は例えば15°とする。
この際、望遠鏡125を介して撮影した望遠画像を利用してもよい。レーザー測距光と望遠鏡125の光軸は同一線上にあり、望遠カメラ102の撮影画像の中心が測距点となる。この原理を利用し、望遠画像中からポール102を画像認識により検出し、それを視準することで上記のレーザースキャンを行う。
例えば、望遠カメラ102が撮像した望遠画像から、ポール102の延長方向を検出し、その延長線に沿って望遠画像の中心を視準することで、レーザースキャンを行う。
上記の処理は、画像認識技術を利用して自動で行われ。勿論、測量装置200を操作するユーザが手動で視準を行う形態も可能である。
ステップS102の後、ステップS103に進む。ステップS103では、ステップS102において得たレーザースキャンデータに基づき、ポール102の軸方向を算出する。
ステップS102において、ポール102を複数の点のデータとして計測したレーザースキャン点群が得られる。このレーザースキャン点群は、ポール102に沿って線状に点々と測位された点が分布する。このポール102のレーザースキャン点群にフィッティングする直線を求め、その延長方向を求める。この処理がステップS103において行われる。
ステップS103の後、ステップS104に進む。ステップS104では、反射プリズム装置100のポール102が地面と接触する点を仮想点として想定する。
この処理では、まず、ステップS101で測定した反射プリズム101の位置P=(X1,Y1,Z1)を取得する。次に、反射プリズム101の地面からの高さHを取りあえず1mと仮定し、(X1,Y1,Z1-1m)の位置を仮想点とする(ステップS104)。この仮想点は、ポール102が地面に接触していると仮定した点の位置である。よって、そこに地面がある保障はない。なお、仮に設定したHの値は、常識的な値であれば、1.5mといった他の値であってもよい。
つぎに、ステップS104の仮想点を中心に、そこを水平面上で囲む3点以上の複数の点を設定する。そして、この設定された複数の点を視準してのレーザー測位を行う。この測位により複数の測位点Pi(iは3以上の自然数)を得る(ステップS105)。
上記の仮想点を囲む水平面上の3点以上の複数の点は、当該仮想点を中心とした半径1mの円の範囲内から選択される。この仮想点を囲む3点以上の複数の点は、そこに反射点が存在すると仮定した点であり、そこからの反射がある保障はない。よって、視準した点とPiが一致する補償はない。
複数の点Piは、測量装置200の光学原点と視準した点(仮想点を囲む3点以上の点)を結ぶ線上のどこかにあるが、上述したように、当初仮定した位置に実際にある保証はない。
次に、異常点の除去を行う(ステップS106)。異常点は、得られた複数の点Piのなかで、高さ方向(Z方向)の値が閾値以上異なる点として選択される。具体的には、複数の点Piの高さ方向における分布を算出し、上方に閾値以上離れた点を異常値として除去する。
ポール102を支える作業員から測位光が反射した場合、その反射点のZ方向の位置が地面の反射点(測位点)から乖離する。このことを利用して、当該作業員から反射した測位光を排除する。
例えば、PiとしてP1~P5の5点があり、P1~P4が±1cm以下の範囲に分布し、P5のZ値がP1~P4のZ値の平均値より6cm大きかったとする。この場合、P5は作業員110の脚等からの反射点である可能性があるので、異常点と判定する。
例えば、Z値の分布を見て、多数派となる群のバラツキの幅の3倍を閾値とし、それ以上Z値が離れた点を異常点と判定する。
また、以下のようにして異常点を検出することもできる。この場合、当初の視準したPiの水平位置の分布(仮想点を含む水平面における各点の(X,Y)座標値の分布)と、実際に得られたPiの水平位置の分布を比較する。地面からの反射であれば、前者と後者は、縮尺の変化や多少の歪みによる違いは見られるが、分布に類似性が見られる。
しかしながら、地面以外からの反射(例えば、作業員110の脚からの反射)があると、その反射点の水平位置が、当初の視準したPiの水平位置の分布からずれる。すなわち、他の点との相対位置関係にズレが生じる。このずれの程度を調べ、閾値以上のずれがある点を異常点とする。
例えば作業員110の脚に反射点がある場合、その点の測距値は、脚がない場合に比較して短くなる。例えば、P1~P5の5点があるとして、P1~P4は、地面に反射点があり、仮想点に基づき当初に予想される測距値より、約Amm延びたとする。ここで、P5は作業員110からの反射に由来するとする。この場合、P5の測距値は、当該脚がない場合に比較して短くなる(手前に脚があるので)。つまり、P5の測距値だけ(A-B)mmとなる。このBの程度を判定することで、P5を異常点として検出する。
次に、水平方向における位置((X、Y)の座標)で考えて、異常点が排除された複数の点Piに囲まれた位置にPがあるか否か、を判定する(ステップS107)。例えば、PiとしてP1,P2,P3の3点があるとする。この場合、Z値は無視し、(X,Y)座標で考えて、PがP1,P2,P3により囲まれているか否か、が判定される。すなわち、Pと、P1,P2,P3を水平面に投影した点で考え、この投影面において、PがP1,P2,P3により囲まれているか否か、が判定される。
水平方向で考えて、複数の点Piに囲まれた位置にPがあれば、ステップS108に進み、そうでなければステップS104以下の処理を再度行う。2回目のステップ104以下の処理では、反射プリズム101の地面からの高さHを以下のように設定する。
この場合、異常点が排除されたPiのZ値の平均値Zaを地面の位置と仮定し、H=Z1-ZaとHを再設定し、ステップS104以下を繰り返す。
また、以下のようにしてもよい。まず、異常点が排除されたPiの水平面における重心の位置を算出する。そして、測量装置200から見て、この重心の位置がステップ104で設定した仮想点よりも遠ければ、前回よりもHの値を大きく設定する。他方において、当該重心の位置がステップ104で設定した仮想点よりも近ければ、前回よりもHの値を小さく設定する。
例えば、1回目にH=1mである場合において、測量装置200から見て、上記の重心の位置が仮想点よりも遠ければ、H=1.5mと設定し、2回目のステップ104以下の処理を再度行う。
実際の反射プリズム102の地上高が想定していた値Hよりも高い場合、仮想点は地上から高さのある位置に設定される。その故、Piの水平位置が測量装置200から見て遠くなる。すなわち、測量装置200から見て、Piの重心の位置は、反射プリズム101の水平位置よりも遠くなる。この場合、ステップS104でのHの値の設定を前回よりも大きくすることで、Piの重心の値を反射プリズム101の水平位置に近づけることができる。
実際の反射プリズム102の地上高が想定していた値Hよりも低い場合は逆の傾向となる。
ステップS107の判定がYESである場合、反射プリズム装置100が設置された地面の算出を行う(ステップS108)。この処理では、ステップS105で取得され、ステップS106で異常点が除去された複数の点Piにフィッティングする面の方程式を求める。この面の方程式により示される面を反射プリズム装置100が設置された地面として取得する。
次に、ポール102と地面との接触点の座標を算出する(ステップS109)。この処理では、ステップS103で求めた直線とステップS108で求めた面の交点の座標を算出する。この点が測設点の座標となる。
(優位性)
この技術によれば、反射体を用いたレーザー測量において、測量に先立ち、ターゲット装置におけるターゲットの位置に関する事前の正確な数値の設定は必要とされない。また、ターゲット装置が傾いていても、測設点の座標を正確に得ることができる。そのため、ターゲットの扱いに係る負担が軽減される。
2.第2の実施形態
ステップS102のレーザースキャンを下方に向けて更に行うと、やがてポール102の先端にスキャンが至り、その後、地面に対するレーザースキャンに移行する。この際、スキャンの位置がある点から水平方向に変化する。この変化する点をステップS104における仮想点として設定する。ステップS105以下の処理は、第1の実施形態の場合と同じである。
3.第3の実施形態
測設点に杭が打たれ、図6に示すようにその頭(杭頭)601が見えている場合がある。測設作業では、この杭頭の中央に反射プリズム装置100のポール102の先端を接触させた状態で、反射プリズム装置100を立て、測量装置200による反射プリズム101の測位が行われる。
ステップS102のレーザースキャンにおいて、杭頭601を検出し、その位置をステップS104における仮想点として設定してもよい。
4.第4の実施形態
反射プリズム装置100が鉛直に設置されている場合、すなわちポール102が鉛直に設置されている場合、ステップS102とステップS103の処理を省くことができる。例えば、ジンバル機構によりポール102の鉛直が維持される構造や、電子水準器を備え鉛直状態の維持を促す構造を有する反射プリズム装置の場合、ステップS102とステップS103の処理を省くことができる。
また、反射プリズムの鉛直直下をレーザーマーキングし、測設点を通る鉛直線上に反射プリズムが位置するようにした反射プリズム装置がある。この場合も反射プリズムと測設点が鉛直線上に位置するので、ステップS102とステップS103の処理を省くことができる。
5.第5の実施形態
ステップS107において、Z値は無視したプリズム位置P0(X0,Y0)に十分近い位置(予め定めた閾値以下の位置)にPi(Xi,Yi)が存在する場合、Piの位置を測設点としてもよい。例えば、求められる精度が3cmである場合、上記の閾値を3cmとする。そして、PiとしてP1,P2,P3の位置を計測したところ、XY座標で考えて、P1がP0に最も近く、その離間距離が2cmであったとする。この場合、P1の座標を測設点の座標として取得する。
6.その他
測量装置として、図2に示すトータルステーションに限定されず、レーザー測位装置として利用できるレーザースキャナやレーザースキャナ付トータルステーションを利用することもできる。ターゲットとしては、反射プリズム以外に再帰反射特性を有する反射体を用いることもできる。測量が行われるフィールドは、地面に限定されず、建物や施設の床面であってもよい。
100…反射プリズム装置、101…反射プリズム、102…ポール、110…作業員、200…測量装置、201…広角カメラ、202…望遠カメラ、221…三脚、222…ベース部、223…水平回転部、224…鉛直回転部、225…望遠鏡、226…望遠鏡の接岸部、228…タッチパネルディスプレイ。

Claims (10)

  1. 設置面上に特定の距離を隔てて設置された光学反射ターゲットの測量を行う測量装置であって、
    レーザー光による前記光学反射ターゲットの測位データを受け付ける測位データ受付部と、
    前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位を行う制御部と、
    水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれているか否かを判定する判定部と、
    水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれている場合に、前記3点以上の点の測位データに基づき、前記設置面の面を算出する面算出部と、
    前記光学反射ターゲットの位置から前記面に向かう直線と前記面との交点を、前記設置面における前記光学反射ターゲットの設置位置として算出する位置算出部と
    を備える測量装置。
  2. 前記光学反射ターゲットは、直線状の部材により支持され、
    前記直線状の部材に対するレーザースキャンの結果に基づき、前記直線が求められる請求項1に記載の測量装置。
  3. 前記直線が鉛直線である請求項1に記載の測量装置。
  4. 水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれていない場合に、前記3点以上の点の高さ方向の位置と前記光学反射ターゲットの高さ方向の位置の差に基づき、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた再度の測位が行われる請求項1~3のいずれか一項に基づく測量装置。
  5. 水平方向の座標で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれていない場合に、前記3点以上の点の水平方向における位置と前記光学反射ターゲットの水平方向における位置の関係に基づき、前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた再度の測位が行われる請求項1~3のいずれか一項に基づく測量装置。
  6. 前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位の結果得られた複数の点Pi(i=3以上の自然数)において、
    高さ方向における位置の分布を求め、該分布から外れた高さ位置にある点が除去される請求項1~5のいずれか一項に記載の測量装置。
  7. 前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位の結果得られた複数の点Pi(i=3以上の自然数)において、
    特定の水平面において予想される前記複数の点Piの位置の分布と前記測位の結果得られた複数の点Piの位置の分布の比較、あるいは特定の水平面において予想される前記複数の点Piの測距値と前記測位の結果得られた複数の点Piの測距値を比較することで、前記複数の点Piの中から前記判定に用いるのに適切でない点を異常点として除去する請求項1~5のいずれか一項に記載の測量装置。
  8. 前記光学反射ターゲットの下方に対するレーザースキャンが行われ、
    該レーザースキャンにより前記設置面に打ち込まれた杭の頭の部分が検出される請求項1~6のいずれか一項に記載の測量装置。
  9. 設置面上に特定の距離を隔てて設置された光学反射ターゲットの測量を行う測量方法であって、
    レーザー光による前記光学反射ターゲットの測位データを受け付け、
    前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位を行い、
    水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれているか否かを判定し、
    水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれている場合に、前記3点以上の点の測位データに基づき、前記設置面の面を算出し、
    前記光学反射ターゲットの位置から前記面に向かう直線と前記面との交点を、前記設置面における前記光学反射ターゲットの設置位置として算出する測量方法。
  10. 設置面上に特定の距離を隔てて設置された光学反射ターゲットの測量に係る処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    コンピュータに
    レーザー光による前記光学反射ターゲットの測位データを受け付け、
    前記光学反射ターゲットが設置された設置面の3点以上の点に対するレーザー光を用いた測位、
    水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれているか否かの判定、
    水平方向で考えて、前記光学反射ターゲットの位置が前記3点以上の点に囲まれている場合に、前記3点以上の点の測位データに基づく、前記設置面の面の算出、
    前記光学反射ターゲットの位置から前記面に向かう直線と前記面との交点を、前記設置面における前記光学反射ターゲットの設置位置として算出させる測量用プログラム。

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