JP5747054B2 - ロボットを用いる溶接方法および溶接装置 - Google Patents
ロボットを用いる溶接方法および溶接装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5747054B2 JP5747054B2 JP2013099086A JP2013099086A JP5747054B2 JP 5747054 B2 JP5747054 B2 JP 5747054B2 JP 2013099086 A JP2013099086 A JP 2013099086A JP 2013099086 A JP2013099086 A JP 2013099086A JP 5747054 B2 JP5747054 B2 JP 5747054B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sealing member
- hole
- welding
- holding member
- arm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manipulator (AREA)
Description
本発明は、ロボットを用いる溶接方法および溶接装置に関する。
ロボットを用いたMIG溶接やスポット溶接により、車体等のワークの溶接が行われている。このようなワークにおける溶接部位の近傍に、他の部材との連結等のために用いる孔として予めウエルドナット(溶接ナット)のネジ孔が設けられている場合がある。この場合、そのまま溶接作業が行われると、溶接時のスパッタが飛散してネジ孔の口部や内部に入り込んで溶着してしまうおそれがある。このため、後工程において、ボルトをネジ孔に全く螺合できなかったり、ボルトが最後まで螺合されずに座面から浮き上がったりしてしまい、対策としてネジ孔を修復しなければならないといった問題が生じていた。
このような溶接時におけるネジ孔へのスパッタの付着を防止する技術として、特開昭59−107779号公報(特許文献1)や、特開2007−268574号公報(特許文献2)に記載の技術がある。
特許文献1には、溶接部の近傍に設けられる孔部に外側からエアーを吹き付けながら、溶接部の溶接を行ない、孔部に対するスパッタの付着を防止するようにした技術が提案されている(特許請求の範囲参照)。
また、特許文献2には、ワークに穿設されたネジ孔に、外周面に雄ネジ部が螺刻されたマスキング部材を螺合させてマスキングし、ワークの溶接加工を行う技術が提案されている(請求項4参照)。
また、特許文献2には、ワークに穿設されたネジ孔に、外周面に雄ネジ部が螺刻されたマスキング部材を螺合させてマスキングし、ワークの溶接加工を行う技術が提案されている(請求項4参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、孔部へのスパッタの侵入を防止するためにエアーノズルを備えるエアー供給装置が別途必要となる。したがって特許文献1に記載の技術は、設備スペースが増大して設備が大型化するとともに、例えば比較的狭い作業場所ではエアーホースを配することが困難になるおそれがある。
また、特許文献2に記載の技術においては、ワークのネジ孔に対してマスキング部材をねじ入れたり出したりしてマスキング部材を着脱しなければならず、比較的高精度のマスキング部材の着脱装置が別途必要となる。したがって特許文献2に記載の技術は、作業工数および設備スペースが増大することになり、迅速に流動する生産ラインに対しては適用が難しいものである。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるワークに設けられた孔へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接方法および溶接装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ロボットに備えられたアームを移動させることにより、該アームに設けられた保持部材に着脱自在に保持されている封止部材をワークに設けられた孔に挿入して該孔を封止するステップと、前記アームを移動させることにより、前記孔に挿入されている前記封止部材を前記保持部材から離脱させて前記孔に残置するステップと、前記封止部材を前記孔に残置した状態で、前記アームの先端に連結された溶接手段が前記ワークを溶接するステップと、を有し、前記保持部材は、前記封止部材を磁力により吸引して保持する磁石を備え、前記封止部材は、前記孔に挿入する挿入部と、該挿入部の挿入方向と反対側の端部に設けられ前記孔よりも大きい径方向寸法を有する蓋部と、前記蓋部から前記挿入部と反対側に延出し前記保持部材の前記磁石が吸引する軸部とを備え、前記残置するステップにおいて、前記封止部材を前記保持部材から離脱させる場合、前記アームに設けられた前記保持部材が前記孔の中心軸に垂直で且つ前記封止部材と反対側の方向へ移動させられることを特徴とするロボットを用いる溶接方法である。
この発明によれば、既存の溶接用のロボットのアームに保持部材を設け、該保持部材に封止部材を着脱自在に保持させ、アームを移動させて封止部材の挿入部を孔に挿入することによって、簡易な構成により、挿入部および蓋部で孔を封止することができる。また、封止部材の挿入部が孔に挿入された状態で、保持部材を孔の中心軸に垂直で且つ封止部材から離反する方向へ移動させるだけで、磁石による軸部の磁着作用を断って、封止部材を保持部材から容易に離脱させて孔に残置することができる。
すなわち、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるワークに設けられた孔へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接方法を提供することができる。
すなわち、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるワークに設けられた孔へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロボットを用いる溶接方法であって、前記アームを移動させることにより、前記保持部材が前記孔に挿入されている前記封止部材を保持して前記孔から引き抜くステップを有し、前記保持部材は、前記封止部材を保持する際に前記封止部材の前記軸部を前記磁石へ案内する案内部材を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、保持部材が封止部材を保持しようとする場合には、封止部材の軸部が案内部材により案内されて磁石へと導かれるため、保持部材は封止部材を確実に保持することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のロボットを用いる溶接方法であって、前記案内部材は、前記磁石と反対側に向かってV字状に拡開するとともに、前記磁石側に開口部が形成されており、前記磁石の一部が、前記軸部と接触可能に、前記案内部材の前記開口部において前記案内部材の内側に形成される空間に露呈していることを特徴とする。
このような構成によれば、保持部材が封止部材を保持しようとする場合には、封止部材の軸部がV字状に拡開した案内部材により該案内部材の内側へ容易に案内されて磁石へと導かれるとともに、封止部材の軸部が磁石に直接接触して磁着されるため確実に保持される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のロボットを用いる溶接方法であって、前記封止部材は、前記軸部の前記蓋部と反対側の端部に設けられ前記軸部よりも大きい径方向寸法を有する頭部をさらに備えることを特徴とする。
このような構成では、保持部材が封止部材を保持した後に孔から引き抜こうとして孔の中心軸方向に沿って孔から離れる方向へ例えば上昇する場合、封止部材も保持部材に保持された状態でともに上昇する。このとき、飛散したスパッタによって封止部材がワークに僅かに付着されてしまう可能性がある。かかる場合でも封止部材を孔から確実に引き抜くために磁石の吸引力を大きくしてもよいが、軸部に頭部を設けることで、上昇する保持部材に備えられた案内部材の端部が頭部に当接して封止部材を持ち上げることができるため、保持部材は封止部材を孔から確実に引き抜くことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボットを用いる溶接方法であって、前記封止部材の前記軸部は、円柱形状に形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、溶接時のスパッタが飛散して軸部に接触する場合でも点または線接触となり、スパッタの軸部への付着を効果的に抑制することができる。これにより、保持部材の磁石は、スパッタにより邪魔されることなく、封止部材の軸部をより確実に保持することができる。
請求項6に記載の発明は、アームを備えるロボットと、前記アームの先端に連結され、ワークを溶接する溶接手段と、前記ワークに設けられた孔に挿入して該孔を封止する封止部材と、前記アームに設けられ、前記封止部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記溶接手段による溶接前に、前記アームを移動させることにより前記保持部材に保持されている前記封止部材を前記孔に挿入して該孔を封止し、前記アームを移動させることにより前記封止部材を前記保持部材から離脱させて前記孔に残置する制御を行う制御部と、を有し、前記保持部材は、前記封止部材を磁力により吸引して保持する磁石を備え、前記封止部材は、前記孔に挿入する挿入部と、該挿入部の挿入方向と反対側の端部に設けられ前記孔よりも大きい径方向寸法を有する蓋部と、前記蓋部から前記挿入部と反対側に延出し前記保持部材の前記磁石が吸引する軸部とを備え、前記制御部は、前記封止部材を前記保持部材から離脱させる場合、前記アームに設けられた前記保持部材を前記孔の中心軸に垂直で且つ前記封止部材と反対側の方向へ移動させることを特徴とするロボットを用いる溶接装置である。
この発明によれば、既存の溶接用のロボットのアームに保持部材を設け、該保持部材に封止部材を着脱自在に保持させ、アームを移動させて封止部材の挿入部を孔に挿入することによって、簡易な構成により、挿入部および蓋部で孔を封止することができる。また、封止部材の挿入部が孔に挿入された状態で、保持部材を孔の中心軸に垂直で且つ封止部材から離反する方向へ移動させるだけで、磁石による軸部の磁着作用を断って、封止部材を保持部材から容易に離脱させて孔に残置することができる。
すなわち、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるワークに設けられた孔へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接装置を提供することができる。
すなわち、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるワークに設けられた孔へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接装置を提供することができる。
本発明によれば、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるワークに設けられた孔へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接方法および溶接装置を提供することができる。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係るロボットを用いる溶接装置(以下、単に「溶接装置」ともいう。)を模式的に示す側面図である。図2は、溶接対象のワークを溶接トーチとともに模式的に示す拡大断面図である。
図1に示すように、溶接装置1は、アーム11を備えるロボット10と、アーム11の先端に連結され、ワークW(図2参照)を溶接する溶接トーチ(溶接手段)20と、ワークWに設けられたネジ孔(孔)2(図2参照)に挿入して該ネジ孔2を封止する封止部材30と、アーム11に設けられ、封止部材30を着脱自在に保持する保持部材40と、溶接装置1の動作を統括して制御する制御部50と、を有している。
ロボット10は、ここではMIG溶接(metal inert gas welding)を行う多関節型の溶接用のロボットである。ロボット10は、アーム11の先端に連結された溶接トーチ20を、動作範囲内における任意の位置および姿勢に配置可能である。ロボット10は、プログラム動作および教示動作が可能であり、溶接トーチ20を予め教示された複数の教示点を経由して移動するように動作させることができる。
保持部材40は、アーム11の先端側寄りに、支持部12を介して固定されている。保持部材40の支持部12への固定は、ここではネジ締結により行なわれるが、これに限定されるものではなく、例えば溶接により行われてもよい。
そして、ロボット10は、保持部材40を、動作範囲内における所定の位置および姿勢に配置可能である。なお、保持部材40のアーム11への設置位置および姿勢は、保持部材40の移動の自由度が必要十分に得られる限り、適宜変更可能である。
図2に示すように、MIG溶接は、ここでは、重ね合わせた2枚の金属板部材W1,W2であるワークWの一方の金属板部材W1に形成した溶接孔3に溶接トーチ20を接近させて溶接を行うものである。このため、MIG溶接は、車体の開口部近傍の溶接に限らず、任意の位置の溶接に使用可能である。なお、図2では、溶接部位である溶接孔3は、1個のみ図示されているが、一般に、ワークWには複数個設けられる。
溶接トーチ20は、空気を遮断するイナートガスを供給するノズル21と、ノズル21の内部に配置されるコンタクトチップ(図示せず)の中心を通って供給される溶接用ワイヤ22とを有する。溶接時には、ワークWとコンタクトチップとの間に所定の高電圧を付加した状態で、イナートガスと溶接用ワイヤ22とを供給しながら溶接トーチ20をワークWの溶接孔3に接近させる。これにより、高温のアークが発生し、その熱で溶融した溶接用ワイヤ22が溶接孔3の内部に溶着することで、ワークWの溶接が行われる。
図3は、図1に示される封止部材を着脱自在に保持する保持部材を示す拡大斜視図である。図4(a)は、保持部材の拡大正面図、図4(b)は、保持部材の拡大側面図である。図5は、封止部材の拡大側面図である。
図3および図4に示すように、保持部材40は、封止部材30を磁力により吸引して保持する磁石41を備えている。磁石41は、ここでは円柱形状に形成されており、側面視して略U字(コの字)状の載置台42の内部に配置されている。載置台42は、磁石41が載置される底壁42aと、底壁42aの対向する2つの端縁から垂直に立設される一対の側壁42bとを有している。
載置台42は、側面視して略L字状のブラケット43の先端側に配置されている。そして、ボルト部材4(図4参照)が、ブラケット43側からブラケット43および載置台42にそれぞれ形成された貫通孔(図示せず)を挿通して、磁石41に設けられた雌ネジ(図示せず)に締結されることにより、磁石41および載置台42がブラケット43に固定されている。ブラケット43の基端側には、ブラケット43を支持部12(図1参照)に固定するためのボルト部材(図示せず)が挿通する貫通孔43aが形成されている。
また、保持部材40は、封止部材30を保持する際に封止部材30の軸部33を磁石41へ案内する案内部材44を備えている。案内部材44は、磁石41と反対側に向かってV字状に拡開する形状を呈している。載置台42の一対の側壁42bの端面(上面)は、案内部材44の形状に対応するV字状に切り欠かれており、案内部材44は、載置台42の一対の側壁42b上に、例えば溶接により固定されている。
案内部材44は、磁石41側に開口部44a(図4(a)参照)が形成されている。そして、磁石41の一部、具体的には設置面と反対側の端面41a(図4(a)参照)が、軸部33と接触可能に、案内部材44の開口部44aにおいて案内部材44の内側に形成される空間S(図4(a)参照)に露呈している。
図2に示すように、ワークWの金属板部材W1における溶接孔3の近傍に、ネジ孔2を有するウエルドナット(溶接ナット)5が、金属板部材W2に形成された貫通孔6と同軸位置に予め点溶接により固定されている。つまり、ウエルドナット5がワークWに設けられることで、ワークWにネジ孔2が設けられている。ウエルドナット5は、他の部材との連結等のために使用されるものであり、形状は特に限定されず、六角ナットであっても四角ナットであってもよい。なお、ウエルドナット5は、図2では金属板部材W2の上面側に設置されているが下面側に設置されていてもよい。また、ウエルドナット5は、例えば、金属板部材W1,W2が重なった部分を貫通して形成された貫通孔(図示せず)と同軸位置となるようにワークWに設置されていてもよい。また、ネジ孔2は、ワークWに形成されたバーリング孔に雌ネジ加工されたものであってもよい。
図3および図5に示すように、封止部材30は、ネジ孔2(図2参照)に挿入する挿入部31と、挿入部31の挿入方向と反対側の端部に設けられネジ孔2よりも大きい径方向寸法を有する蓋部32と、蓋部32から挿入部31と反対側に延出し保持部材40の磁石41が吸引する軸部33とを備えている。
挿入部31は、略円柱形状を呈しており、先端側が先端に向かって先細りとなる円錐テーパ形状に形成されている。蓋部32は、ここでは略円盤形状に形成されており、挿入部31側に形成され軸方向に垂直な端面32a(図5参照)と、挿入部31と反対側に形成され径方向外方に向かって挿入部31側へ傾斜する円錐テーパ面32b(図5参照)とを有している。蓋部32は、封止部材30の挿入部31がネジ孔2(図2参照)に挿入された場合に、封止部材30をワークW(図2参照)上に支持するストッパとしての機能と、ネジ孔2の口部を覆う機能とを併せ持っている。
軸部33は、ここでは円柱形状に形成されており、その側面が磁石41により磁着されるようになっている。ただし、軸部33は角柱形状とすることも可能である。また、封止部材30は、軸部33の蓋部32と反対側の端部に設けられ軸部33よりも大きい径を有する頭部34をさらに備えている。頭部34は、ここでは六角柱形状に形成されていて、封止部材30は、ボルト部材を加工して製造可能となっている。ただし、頭部34は、六角柱形状に限定されるものではなく、例えば略円柱形状に形成されていてもよい。
封止部材30は、全体が一体として形成されていてもよいし、複数の部品が溶接等によって結合されて形成されていてもよい。例えば蓋部32以外を一体で形成して、これを蓋部32に形成された中央孔に挿入し、両者を溶接等で結合して封止部材30が形成されてもよい。また、封止部材30は、溶接時にスパッタが付着しないように、予め離型剤、油等のスパッタ付着防止剤が全面に塗布されることが好ましい。
制御部50(図1参照)は、ロボット10および溶接トーチ20の動作を制御する。例えば、制御部50は、溶接トーチ20による溶接前に、アーム11を移動させることにより保持部材40に保持されている封止部材30をネジ孔2(図2参照)に挿入して該ネジ孔2を封止し、アーム11を移動させることにより封止部材30を保持部材40から離脱させてネジ孔2に残置する制御を行う。そして、制御部50は、封止部材30を保持部材40から離脱させる場合、アーム11に設けられた保持部材40をネジ孔2の中心軸に垂直で且つ封止部材30と反対側の方向へ移動させるように制御する。
次に、前記のように構成された溶接装置1を使用した溶接方法について、図1〜図5に加えて、図6および図7を参照して説明する。
図6は、溶接方法の手順を示すフローチャートである。図7(a)〜(f)は、保持部材の動きを順次示す図である。なお、図6に示すフローチャートの内容は、制御部50が予め決められたプログラムを実行することにより実施される。
図6は、溶接方法の手順を示すフローチャートである。図7(a)〜(f)は、保持部材の動きを順次示す図である。なお、図6に示すフローチャートの内容は、制御部50が予め決められたプログラムを実行することにより実施される。
まず、制御部50がロボット10に備えられたアーム11を移動させることにより、アーム11に設けられた保持部材40に磁石41により吸引されて着脱自在に保持されている封止部材30をワークWに設けられたウエルドナット5のネジ孔2に挿入して該ネジ孔2を封止する(S1、図7(a))。これにより、ネジ孔2の口部は封止部材30の蓋部32によって覆われ、ネジ孔2の内部は封止部材30の挿入部31が挿入されて、挿入部31および蓋部32でネジ孔2を封止することができる。
ここで、封止部材30は、例えば、挿入部31とネジ孔2の中心軸が略合致するようにネジ孔2の上方に位置された後、下方に移動させられてネジ孔2に挿入される。挿入部31の先端側が先端に向かって先細りとなっているため、挿入部31とネジ孔2の中心軸が挿入時に多少ずれていたとしても自動調心されて、挿入部31をネジ孔2にスムーズに挿入することができる。
続いて、制御部50がアーム11を移動させることにより、ネジ孔2に挿入されている封止部材30を保持部材40から離脱させてネジ孔2に残置する(S2、図7(b))。ここで、封止部材30を保持部材40から離脱させる場合、アーム11に設けられた保持部材40がネジ孔2の中心軸に垂直で且つ封止部材30と反対側の方向(図7(b)の矢印方向)へ移動させられる。これにより、挿入部31がネジ孔2に挿入されたままで、磁石41による軸部33の磁着作用を断って、封止部材30を保持部材40から容易に離脱させることができる。
続いて、保持部材40は、封止部材30から離反するように、例えば図7(c)の矢印方向に移動させられる(S3、図7(c))。
そして、封止部材30をネジ孔2に残置した状態で、アーム11の先端に連結された溶接トーチ20(図2参照)がワークWを溶接する(S4)。この溶接時においてスパッタが溶接部位である溶接孔3周辺やネジ孔2付近に飛散するものの、図7(c)に示すように挿入部31および蓋部32でネジ孔2が封止されているため、スパッタがネジ孔2の口部や内部に付着することが防止される。
また、封止部材30の軸部33は、ワークWに垂直に置かれるため、溶接時に飛散するスパッタは軸部33に当たって落下し、軸部33への付着が抑制される。さらに、封止部材30の軸部33が円柱形状に形成されているため、溶接時のスパッタが飛散して軸部33に接触する場合でも点または線接触となり、スパッタの軸部33への付着を効果的に抑制することができる。これにより、保持部材40の磁石41は、スパッタにより磁着作用が邪魔されることなく、封止部材30の軸部33をより確実に保持することができる。
また、蓋部32に傾斜した円錐テーパ面32bを形成し、さらに、封止部材30の全面にスパッタ付着防止剤を塗布することにより、溶接時に飛散するスパッタが封止部材30に接触して付着することを効果的に抑制することができる。このように封止部材30は、スパッタが付着して形状が変化したり劣化したりすることによって機能が損なわれることが防止される。
所定の溶接作業が終了すると、制御部50がアーム11を移動させることにより、保持部材40がネジ孔2に挿入されている封止部材30に近接するように、例えば図7(d)の矢印方向に移動させられる(S5、図7(d))。
続いて、制御部50がアーム11を移動させることにより、保持部材40がネジ孔2の中心軸に垂直で且つ封止部材30側の方向(図7(e)の矢印方向)へ移動させられ、保持部材40がネジ孔2に挿入されている封止部材30を磁石41により吸引して保持する(S6、図7(e))。
このとき、例えばウエルドナット5が僅かに傾いて設置されている場合等には、封止部材30は、軸部33がワークWの表面に対して傾斜して置かれる可能性がある。かかる場合でも、封止部材30の軸部33がV字状に拡開した案内部材44により該案内部材44の内側へ容易に案内されて磁石41へと導かれる。また、磁石41の端面41aが案内部材44の開口部44aにおいて空間Sに露呈しており、封止部材30の軸部33が磁石41に直接接触して磁着されるため確実に保持される。
続いて、制御部50がアーム11を移動させることにより、保持部材40がネジ孔2の中心軸方向(図7(f)の矢印方向)に沿ってネジ孔2から離れる方向へ例えば上昇すると、封止部材30も保持部材40に保持された状態でともに上昇して、封止部材30がネジ孔2から引き抜かれる(S7、図7(f))。そして、磁石41に磁着された封止部材30は、図3に示すような保持部材40上に載置されるような安定した姿勢で待機する。
このとき、例えば封止部材30が傾斜して封止部材30の蓋部32の下の隙間からネジ孔2付近にスパッタが万一侵入した場合や、蓋部32がワークWである車体の壁部(図示せず)に近接しており、蓋部32と壁部との間の狭い隙間にスパッタが万一入り込んだ場合等、飛散したスパッタによって、封止部材30がワークWに僅かに付着されてしまう可能性がある。かかる場合でも封止部材30をネジ孔2から確実に引き抜くために磁石41の吸引力を大きくしてもよいが、軸部33に頭部34を設けることで、上昇する保持部材40に備えられた案内部材44の端部が頭部34に当接して封止部材30を持ち上げることができるため、保持部材40は封止部材30をネジ孔2から確実に引き抜くことができる。
前記したように本実施形態によれば、既存の溶接用のロボット10のアーム11に保持部材40を設け、該保持部材40に封止部材30を着脱自在に保持させ、アーム11を移動させて封止部材30の挿入部31をネジ孔2に挿入することによって、簡易な構成により、挿入部31および蓋部32でネジ孔2を封止することができる。また、封止部材30の挿入部31がネジ孔2に挿入された状態で、保持部材40をネジ孔2の中心軸に垂直で且つ封止部材30から離反する方向へ移動させるだけで、磁石41による軸部33の磁着作用を断って、封止部材30を保持部材40から容易に離脱させてネジ孔2に残置することができる。
すなわち、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるネジ孔2へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接方法および溶接装置1を提供することができる。
すなわち、作業工数の増大を抑えるとともに設備スペースの増大を防止しつつ、溶接時におけるネジ孔2へのスパッタの付着を効果的に防止することが可能な、ロボットを用いる溶接方法および溶接装置1を提供することができる。
以上、本発明について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、前記実施形態に記載した構成を適宜組み合わせ或いは選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。また、前記した実施形態の構成の一部について、追加、削除、置換をすることができる。
例えば、前記した実施形態では、ワークWの溶接は、溶接部位(溶接孔3)が点状となるMIG溶接の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、例えばワークWの側端縁における溶接等の溶接部位が線状となるMIG溶接にも適用可能であり、さらには、重ね合わせた金属板部材を一対の電極で表裏から挟圧して溶接するスポット溶接にも適用可能である。
また、前記した実施形態では、アーム11に設けられた1個の保持部材40に1個の封止部材30が保持されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、アーム11に設けられた1個の保持部材40に複数個の封止部材30が保持されて、複数個のネジ孔2に対応可能に構成されてもよい。さらには、アーム11に複数個の保持部材40が設けられてもよい。
また、前記した実施形態では、封止部材30による封止対象の孔がネジ孔2である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、封止部材30による封止対象の孔が例えば他の部材との連結等のためにボルト部材が挿通されるボルト孔である場合にも適用可能である。
1 溶接装置
2 ネジ孔(孔)
5 ウエルドナット
10 ロボット
11 アーム
20 溶接トーチ(溶接手段)
30 封止部材
31 挿入部
32 蓋部
33 軸部
34 頭部
40 保持部材
41 磁石
44 案内部材
44a 開口部
50 制御部
S 空間
W ワーク
W1,W2 金属板部材
2 ネジ孔(孔)
5 ウエルドナット
10 ロボット
11 アーム
20 溶接トーチ(溶接手段)
30 封止部材
31 挿入部
32 蓋部
33 軸部
34 頭部
40 保持部材
41 磁石
44 案内部材
44a 開口部
50 制御部
S 空間
W ワーク
W1,W2 金属板部材
Claims (6)
- ロボットに備えられたアームを移動させることにより、該アームに設けられた保持部材に着脱自在に保持されている封止部材をワークに設けられた孔に挿入して該孔を封止するステップと、
前記アームを移動させることにより、前記孔に挿入されている前記封止部材を前記保持部材から離脱させて前記孔に残置するステップと、
前記封止部材を前記孔に残置した状態で、前記アームの先端に連結された溶接手段が前記ワークを溶接するステップと、を有し、
前記保持部材は、前記封止部材を磁力により吸引して保持する磁石を備え、
前記封止部材は、前記孔に挿入する挿入部と、該挿入部の挿入方向と反対側の端部に設けられ前記孔よりも大きい径方向寸法を有する蓋部と、前記蓋部から前記挿入部と反対側に延出し前記保持部材の前記磁石が吸引する軸部とを備え、
前記残置するステップにおいて、前記封止部材を前記保持部材から離脱させる場合、前記アームに設けられた前記保持部材が前記孔の中心軸に垂直で且つ前記封止部材と反対側の方向へ移動させられる
ことを特徴とするロボットを用いる溶接方法。 - 前記アームを移動させることにより、前記保持部材が前記孔に挿入されている前記封止部材を保持して前記孔から引き抜くステップを有し、
前記保持部材は、前記封止部材を保持する際に前記封止部材の前記軸部を前記磁石へ案内する案内部材を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のロボットを用いる溶接方法。 - 前記案内部材は、前記磁石と反対側に向かってV字状に拡開するとともに、前記磁石側に開口部が形成されており、
前記磁石の一部が、前記軸部と接触可能に、前記案内部材の前記開口部において前記案内部材の内側に形成される空間に露呈している
ことを特徴とする請求項2に記載のロボットを用いる溶接方法。 - 前記封止部材は、前記軸部の前記蓋部と反対側の端部に設けられ前記軸部よりも大きい径方向寸法を有する頭部をさらに備える
ことを特徴とする請求項3に記載のロボットを用いる溶接方法。 - 前記封止部材の前記軸部は、円柱形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボットを用いる溶接方法。 - アームを備えるロボットと、
前記アームの先端に連結され、ワークを溶接する溶接手段と、
前記ワークに設けられた孔に挿入して該孔を封止する封止部材と、
前記アームに設けられ、前記封止部材を着脱自在に保持する保持部材と、
前記溶接手段による溶接前に、前記アームを移動させることにより前記保持部材に保持されている前記封止部材を前記孔に挿入して該孔を封止し、前記アームを移動させることにより前記封止部材を前記保持部材から離脱させて前記孔に残置する制御を行う制御部と、を有し、
前記保持部材は、前記封止部材を磁力により吸引して保持する磁石を備え、
前記封止部材は、前記孔に挿入する挿入部と、該挿入部の挿入方向と反対側の端部に設けられ前記孔よりも大きい径方向寸法を有する蓋部と、前記蓋部から前記挿入部と反対側に延出し前記保持部材の前記磁石が吸引する軸部とを備え、
前記制御部は、前記封止部材を前記保持部材から離脱させる場合、前記アームに設けられた前記保持部材を前記孔の中心軸に垂直で且つ前記封止部材と反対側の方向へ移動させる
ことを特徴とするロボットを用いる溶接装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013099086A JP5747054B2 (ja) | 2013-05-09 | 2013-05-09 | ロボットを用いる溶接方法および溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013099086A JP5747054B2 (ja) | 2013-05-09 | 2013-05-09 | ロボットを用いる溶接方法および溶接装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2014217859A JP2014217859A (ja) | 2014-11-20 |
| JP5747054B2 true JP5747054B2 (ja) | 2015-07-08 |
Family
ID=51936846
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013099086A Expired - Fee Related JP5747054B2 (ja) | 2013-05-09 | 2013-05-09 | ロボットを用いる溶接方法および溶接装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5747054B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7002747B2 (ja) * | 2017-06-01 | 2022-01-20 | 株式会社ワイテック | スパッタ付着防止具 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5866090U (ja) * | 1981-10-27 | 1983-05-04 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接装置用スパツタ飛散防止装置 |
| JPS6389972U (ja) * | 1986-11-28 | 1988-06-10 | ||
| JP3043230U (ja) * | 1997-05-09 | 1997-11-18 | タキゲン製造株式会社 | 塗装用螺子穴遮蔽具 |
| JP4670706B2 (ja) * | 2006-03-31 | 2011-04-13 | トヨタ自動車株式会社 | ワーク加工具及びワーク加工方法 |
-
2013
- 2013-05-09 JP JP2013099086A patent/JP5747054B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2014217859A (ja) | 2014-11-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5789497B2 (ja) | 片側スポット溶接装置 | |
| CN103460363B (zh) | 焊接装置以及焊接工具的清洗方法 | |
| US9393640B2 (en) | Welded material manufacturing method and welding jig | |
| US20150129560A1 (en) | Plasma-mig welding method and welding torch | |
| JP2014226698A (ja) | リベット接合構造体及びその製造方法 | |
| JP5747054B2 (ja) | ロボットを用いる溶接方法および溶接装置 | |
| KR20210099146A (ko) | 이종 금속 용접 방법 | |
| US20190099828A1 (en) | Joining-member welding unit | |
| JP2018024019A (ja) | 熱に敏感な材料を含むワークピースを溶接する方法および装置 | |
| KR101554431B1 (ko) | 로봇용접용 너트고정지그 | |
| JP2009056579A (ja) | 軸状部品の供給補助装置 | |
| CN107030363A (zh) | 一种吹气式螺母凸焊下电极 | |
| JP2017209708A (ja) | ナットの溶接装置 | |
| JP2005319496A (ja) | アークスタッド溶接装置 | |
| CN109404550B (zh) | 用于流体控制本体的焊接螺柱 | |
| JP6082276B2 (ja) | 溶接方法 | |
| JP2013052427A (ja) | 片側スポット溶接方法および片側スポット溶接装置 | |
| JP5326167B2 (ja) | アーク溶接方法及びアーク溶接装置 | |
| EP3762174B1 (en) | Joining device for joining a stud to a workpiece comprising a protective gas mouthpiece | |
| JP4891572B2 (ja) | 電磁弁又は電子膨張弁用の弁体 | |
| JP3207424U (ja) | 溶接部材保持具 | |
| CN207155153U (zh) | 一种焊接工装夹具 | |
| JP4030211B2 (ja) | 溶接スパッタ付着防止装置 | |
| KR102791582B1 (ko) | 마찰교반용접 툴 | |
| US20110278275A1 (en) | Arc welding method and arc welding apparatus |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150421 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150511 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5747054 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |