JP5867147B2 - 腸内細菌科菌群検出方法 - Google Patents
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Description
(2)前記リバースプライマーが配列番号3で示される塩基配列を含むヌクレオチドで構成される、(1)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(3)前記リバースプライマーが50塩基以下のヌクレオチドで構成される、(1)又は(2)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(4)前記リバースプライマーが配列番号2で示される塩基配列、又は配列番号2で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、からなるヌクレオチドで構成される、(1)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(5)前記リバースプライマーが配列番号3で示される塩基配列からなるヌクレオチドで構成される、(4)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(6)前記フォワードプライマーが配列番号4で示される塩基配列、又は配列番号4で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、を含むヌクレオチドで構成される、(1)〜(5)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(7)前記フォワードプライマーが配列番号5で示される塩基配列を含むヌクレオチドで構成される、(6)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(8)前記フォワードプライマーが50塩基以下のヌクレオチドで構成される、(6)又は7)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(9)前記フォワードプライマーが配列番号1で示される塩基配列、又は配列番号1で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、における連続する17塩基以上の塩基配列からなるヌクレオチドで構成される、(1)〜(5)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(10)前記フォワードプライマーが配列番号4で示される塩基配列、又は配列番号4で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、からなるヌクレオチドで構成される、(9)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(11)前記フォワードプライマーが配列番号5で示される塩基配列からなるヌクレオチドで構成される、(10)に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(12)腸内細菌科菌群がCitrobacter属、Edwardsiella属、Erwinia属、Escherichia属、Proteus属、Salmonella属又はYersinia属である、(1)〜(11)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
(13)(1)〜(12)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを備えた腸内細菌科菌群検出キット。
(14)腸内細菌科菌群検出方法であって、試料から核酸を抽出する抽出工程、前記核酸抽出工程で抽出した核酸を鋳型として(1)〜(12)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて核酸増幅反応を行う増幅工程、前記増幅工程後の増幅産物量に基づいて前記試料における腸内細菌科菌群の陽性又は陰性を判定する判定工程を含む前記方法。
(15)前記増幅工程において定量的核酸増幅法用いる、(14)に記載の腸内細菌科菌群検出方法。
(16)前記判定工程は、前記増幅工程後の増幅産物量が腸内細菌科菌群を含まない対照試料の増幅産物量に対して統計学的に有意に多い場合に前記試料が腸内細菌科菌群陽性であると判定する、(14)又は(15)に記載の腸内細菌科菌群検出方法。
(17)前記試料が食品である、(14)〜(16)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出方法。
(18)腸内細菌科菌群定量方法であって、試料から核酸を抽出する抽出工程、前記核酸抽出工程で抽出した核酸を鋳型として(1)〜(12)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて定量的核酸増幅反応を行う定量増幅工程、前記定量増幅工程で得られるCt値を検量式に代入して試料中の腸内細菌科菌群を定量的に測定する測定工程を含み、前記検量式は、既知菌数の段階希釈試料から抽出した核酸を鋳型として(1)〜(12)のいずれかに記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて定量的核酸増幅反応を行うことにより各段階希釈試料の増幅産物量に基づいて導き出される式である前記方法。
(19)前記検量式はCt値=-3(logCFU/g)+37)である、(18)に記載の腸内細菌科菌群定量方法。
(20)前記試料が食品である、(18)又は(19)に記載の腸内細菌科菌群定量方法。
1−1.構成
本発明の第一態様は、腸内細菌科菌群検出用プライマーセットである。本態様の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットは、リボソームタンパク質L16遺伝子における特定の領域の塩基配列を有するヌクレオチドで構成されるフォワードプライマー、及び当該遺伝子の特定の領域の塩基配列に相補的な塩基配列を有するヌクレオチドで構成されるリバースプライマーからなることを特徴とする。
なお、本明細書では、前記腸内細菌科菌群以外の菌群を「非腸内細菌科菌群」と称する。
本態様の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットにおけるフォワードプライマーは、rplp遺伝子の開始コドンを含むセンス鎖側の塩基配列の一部を含むヌクレオチドからなる。具体的には、配列番号1で示される塩基配列(5’-ATGTTACAACCWAAGCGTACAAAATTCCGTAA-3’において連続する17塩基以上の塩基配列を含むヌクレオチドである。配列番号1で示す塩基配列において、WはA(アデニン)又はT(チミン)を示す。あるいは、配列番号1で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列の中で連続する17塩基以上の塩基配列を含むヌクレオチドであってもよい。所定の塩基配列を含む17塩基以上のヌクレオチドにおいて、1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した場合であっても、標的核酸へのアニーリングは可能であり、プライマーとしての機能を果たし得るからである。ただし、塩基の付加、欠失又は置換はプライマーの伸長方向である3’末端部ではない位置にあることが望ましい。以下、1〜3個の塩基の付加、欠失又は置換については、同様の理由とする。好ましいヌクレオチドは、配列番号4で示される塩基配列(5’-ATGTTACAACCWAAGCGTACA-3’)、又は配列番号4で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列を含むヌクレオチドである。より好ましくは、配列番号5で示される塩基配列(5’-ATGTTACAACCAAAGCGTACA-3’)を含むヌクレオチドである。さらに好ましくは配列番号4で示される塩基配列、又は配列番号4で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列からなるヌクレオチドである。特に好ましくは配列番号5で示される塩基配列からなるヌクレオチドである。
本態様の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットにおけるリバースプライマーは、rplp遺伝子における3’末端付近のアンチセンス鎖側の塩基配列の一部を含むヌクレオチドからなる。具体的には、配列番号2で示される塩基配列(5’-TTACCYTGACGCTTAAYYGC-3’)、又は配列番号2で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、を含むヌクレオチドである。配列番号2で示す塩基配列において、Yは、ピリミジン、すなわちC(シトシン)、T(チミン)又はU(ウラシル)を示す。好ましくは配列番号3で示される塩基配列(5’-TTACCYTGACGCTTAACTGC-3’)を含むヌクレオチドである。より好ましくは配列番号2で示される塩基配列、又は配列番号2で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列で示される塩基配列からなるヌクレオチドである。さらに好ましくは配列番号3で示される塩基配列からなるヌクレオチドである。
本態様の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットは、核酸増幅反応のプライマーペアとして用いることで、rplP遺伝子の特定の領域を腸内細菌科菌群のみで特異的に増幅することができる。それによって、腸内細菌科菌群を高い精度で検出することができる。
2−1.構成
本発明の第二態様は、腸内細菌科菌群検出キットである。本態様の腸内細菌科菌群検出キットは、必須の構成物として第一態様の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを含む。2組以上のプライマーペアを含んでいてもよい。例えば、ネスティッドPCRのように、2段階で核酸増幅反応を行い、腸内細菌科菌群を検出する場合には、第1段階のフォワードプライマーを配列番号5で示される塩基配列のヌクレオチドとし、第2段階のフォワードプライマーを配列番号1で示される塩基配列のうち配列番号5で示される塩基配列よりもさらに3’側に位置する塩基配列のヌクレオチドとすることで、2種類のフォワードプライマーを含む場合が該当する。
本態様の腸内細菌科菌群検出キットによれば、腸内細菌科菌群を迅速に検出する上で必要な腸内細菌科菌群検出用プライマーセット等を提供することができる。
3−1.構成
本発明の第三態様は、腸内細菌科菌群検出方法である。本態様の腸内細菌科菌群検出方法は、抽出工程、増幅工程、及び判定工程を含む。以下、各工程について、具体的に説明をする。
「抽出工程」とは、試料から核酸を抽出する工程である。
本態様において、「試料」とは、本態様の腸内細菌科菌群検出方法に供する被検物質をいう。好ましくは食品、食器(皿、椀、箸、スプーン、フォーク、ナイフ等)、又は調理用器具(包丁、まな板、布巾、ボール、鍋等)である。より好ましくは非加熱処理食品、例えば、生肉(ミンチ、レバー、心臓、腸等の内臓を含む)、加熱前の加工肉(ハンバーグ、ソーセージ、ベーコン、ハム等)、生鮮魚介類(魚介切り身若しくは剥き身、及び刺身を含む)、野菜(根菜類及びイモ類を含む)、又は果物である。特に生食用野菜、果物、生食用食肉、及び生食用魚介類は、本態様の腸内細菌科菌群検出方法における試料として好適である。なお、試料は、凍結後に解凍したものであってもよい。
「増幅工程」とは、前記核酸抽出工程で抽出した核酸を鋳型として第一態様に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて核酸増幅反応を行う工程である。
「判定工程」とは、前記増幅工程後の増幅産物量に基づいて前記試料における腸内細菌科菌群の陽性又は陰性を判定する工程である。陽性の場合には、試料が腸内細菌科菌群で汚染されていることを意味し、陰性の場合には、試料が腸内細菌科菌群で汚染されていないことを意味する。
本態様の腸内細菌科菌群検出方法によれば、試料から、培養工程を経ることなく迅速に、かつ腸内細菌科菌群のみを特異的に検出することが可能となる。したがって、短時間で検出可能な食品微生物検査法を提供することができる。
4−1.構成
本発明の第四態様は、腸内細菌科菌群定量方法である。本態様の腸内細菌科菌群定量方法は、抽出工程、定量増幅工程、及び測定工程を含む。以下、各工程について、具体的に説明をする。このうち抽出工程については、前記第三態様と同じであることから、その説明を省略し、ここでは本態様に特徴的な定量増幅工程、測定工程について説明する。
「定量増幅工程」とは、前記核酸抽出工程で抽出した核酸を鋳型として第1態様に記載のいずれかの腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて定量的核酸増幅反応を行う工程である。本工程は、実質的に前記第3態様の腸内細菌科菌群検出方法における増幅工程に記載した定量的核酸増幅法と同じである。したがって、当該増幅工程に記載した定量的核酸増幅法に準じて行なえばよい。
「測定工程」とは、前記定量増幅工程で得られるCt値を検量式に代入して試料中の腸内細菌科菌群を定量的に測定する工程である。ここでいう「Ct値(Threshold Cycle value」とは、増幅産物がある一定量に達したときのサイクル数をいう。また、ここでいう「検量式」とは、既知菌数の段階希釈試料から抽出した核酸を鋳型として第1態様に記載のいずれかの腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて定量的核酸増幅反応を行うことにより各段階希釈試料の増幅産物量に基づいて導き出される式である。すなわち、検量式は、予め菌数を測定した菌液を段階希釈した段階希釈試料に対して、本態様の腸内細菌科菌群定量方法における抽出工程及び定量増幅工程を行い、定量的核算増幅反応の結果得られる各希釈段階の増幅産物量を示す増幅曲線等に基づいて検量線を作成した後、当該検量線から導き出せばよい。定量増幅工程で得られたCt値を検量式に代入することで、試料1g中における菌数を算出することができる。検量式の一例として、Ct値=-3 (logCFU/g)+37)が挙げられる。もちろん、検量式は、これに限られることはなく、他の既知菌数の段階希釈試料から検量式を新たに導き出してもよい。
本態様の腸内細菌科菌群定量方法によれば、試料から、培養工程を経ることなく腸内細菌科菌群のみを迅速に定量することができる。
(目的)
rplP遺伝子に対して設計された本発明の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットが、腸内細菌科菌群を特異的に検出可能であることを検証する。
1.菌体培養
腸内細菌科菌群及び非腸内細菌科菌群には、表1に記載の菌種を用いた。これらは、菌株分譲機関由来標準菌株で、ATCC、JCM、又はIAMより入手した。
培養後、1mLの各培養液を15,000Gにて5分間4℃で遠心して集菌した。菌体からのDNA抽出は、NucleoSpin Tissue(MACHEREY- NAGEL社)を用いて、添付のプロトコルに従い調製した。調製後のDNAは、50μLのElution Buffer(5 mM Tris/HCl, pH 8.5組成を記載)に溶解した(約50〜300ng/μL)。抽出したDNAは5ng/μLに調製し、鋳型DNAとして使用した。
続いて、前記調製したDNAを鋳型として、PCR法により核酸増幅反応を行った。フォワードプライマーには、配列番号5で示される塩基配列のヌクレオチドを、リバースプライマーには、配列番号3で示される塩基配列のヌクレオチドを使用した。これらのプライマーセットを使用した場合、腸内細菌科菌群からは185塩基長のDNA断片が増幅される。
図1に結果を示す。矢印は、当該PCRによって増幅したrplP遺伝子の増幅断片を示す。この図で示すように、本発明のプライマーセットを用いてPCRを行った場合、rplP遺伝子の増幅断片は、腸内細菌科菌群のみで検出され、非腸内細菌科菌群では検出されなかった。この結果から、本発明のプライマーセットは、腸内細菌科菌群のみを特異的に検出可能なプライマーセットであることが立証された。
(目的)
本発明の腸内細菌科菌群プライマーがTaKaRa Taq以外の様々なDNAポリメラーゼに対しても腸内細菌科菌群を特異的に検出し得るかを確認する。
DNAポリメラーゼには、TaKaRa Taq(Takara Bio)、TaKaRa ExTaq (Takara Bio)、Taq DNA polymerase,Native (Invitrogen)、Platium PCR Super Mix(Invitrogen)及びMightyAmp DNA Polymerase Ver.2(Takara Bio)を用いた。使用したプライマーセットは、実施例1と同じである。反応バッファ等のPCR試薬は、TaKaRa Taqと同様に各DNAポリメラーゼに添付の試薬を用い、また反応液の組成も添付のプロトコルで推奨されている組成に準じた。具体的には、TaKaRa Taq(Takara Bio)では鋳型DNAを5μL(250ngに相当)、15mM MgCl2含有10×Taqバッファを5μL、2.5mM dNTPを4μL、10pmol/μLのフォワードプライマー及びリバースプライマーを各4.5μL、及びTaq ポリメラーゼを0.25μL、滅菌水に混合し、総計50μLとした。TaKaRa ExTaq (Takara Bio)では鋳型DNAを5μL(250ngに相当)、20mM MgCl2含有10×ExTaqバッファを5μL、2.5mM dNTPを4μL、10pmol/μLのフォワードプライマー及びリバースプライマーを各4.5μL、及びEx Taq ポリメラーゼを0.25μL、滅菌水に混合し、総計50μLとした。 Taq DNA polymerase,Native (Invitrogen)では10×PCR バッファを5μL、2.5mM dNTP Mixを4μL、50 mM MgCl2を1.5μL、10pmol/μLのフォワードプライマー及びリバースプライマーを各4.5μL、Taq DNAポリメラーゼを0.25μL、滅菌水に混合し、総計50μLとした。Platium PCR Super Mix(Invitrogen)では、鋳型DNAを5μL(250ngに相当)、1.65mM MgCl2、220μM dNTP、22 U/mL Taq DNA ポリメラーゼ含有Platium PCR Super Mixを45μL、10pmol/μLのフォワードプライマー及びリバースプライマーを各1μL滅菌水に混合し、総計50μLとした。MightyAmp DNA Polymerase Ver.2(Takara Bio)では4mM MgCl2、800μM dNTP含有2×MightyAmp Taq PCR Bufferを25μL、10pmol/μLのフォワードプライマー及びリバースプライマーを各4.5μL、及びMightyAmp Taq DNA ポリメラーゼを1μL、滅菌水に混合し、総計50μLとした。PCRの反応条件及び増幅産物の確認は、前記実施例1に記載の方法に準じた。
図2−1及び図2−2に結果を示す。実施例1と同様に、矢印は、当該PCRによって増幅したrplP遺伝子の増幅断片を示す。これらの図で示すように、それぞれのDNAポリメラーゼに添付の試薬を用いて、共通したPCR条件で核酸増幅反応を行った場合、いずれのDNAポリメラーゼでも腸内細菌科菌群を特異的に検出できることが明らかとなった。すなわち、本発明の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いれば、DNAポリメラーゼの種類に関係なく、また、種々のdNTP濃度や、プライマー濃度、MgCl2濃度においても腸内細菌科菌群のみを特異的に検出できることが立証された。
(目的)
本発明の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットが増幅産物の定量に使用できることを確認する。
1.菌体培養
腸内細菌科菌群には、当該菌群の代表的菌種である5種(Citrobacter freundii、Enterobacter aerogenes、Escherichia coli、Klebsiella pneumoniae、Proteus mirabilis)を用いた。各菌種は、菌株分譲機関由来標準菌株(JCM,IAM)より入手した。各菌種をそれぞれ10mLのTSB((Bacto-trypticase soy broth;1.7% Pancreatic Digest of Casein, 0.3% Papaic Digest Soybean, 0.5% NaCl, 0.25% K2HPO4, 0.25% Dextrose))で37℃にて16時間培養後、9mLの生理的食塩水で10倍、102倍、103倍で段階希釈した。各希釈溶液から1mLを取り、15,000gで4℃にて5分間遠心を行い集菌した後、NucleoSpin Tissue(MACHEREY-NAGEL社)を用いて、添付のプロトコルに従って菌体からDNAを抽出した。調製後のDNAは、50μLのElution Buffer(5 mM Tris/HCl, pH 8.5)に溶解した。
本発明の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットが定量的な使用が可能か否かは、リアルタイムPCRに供して確認した。各菌種より調製したDNAをSYBR Premix Ex Taq(Takara Bio)を用いてリアルタイムPCRに供した。使用したプライマーセットは、実施例1と同じである。反応液組成は、鋳型DNAを5μL、2×SYBR Premix Extaq (Takara Bio)を25μL、10pmol/μLのフォワードプライマー及びリバースプライマーを各4.5μL、及び滅菌水11μLに混合し、総計50μLとした。リアルタイムPCRの反応条件は、実施例1に記載のPCR反応条件(95℃で初期変性を5分行った後、95℃15秒、60℃31秒の2ステップを40サイクル)に従った。リアルタイムPCRの測定には、ABI 7900HTリアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)を用い、具体的な操作については、添付の取扱説明書に従った。
図3−1及び図3−2に各菌種の各希釈段階におけるリアルタイムPCRの結果を示す。図3−1のAはCitrobacter freundiiの、BはEnterobacter aerogenesの、CはEscherichia coliの、また、図3−2のDはKlebsiella pneumoniaeの、そしてEはProteus mirabilisの、各希釈段階における増殖曲線を示す。この結果から、本発明の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットは定量的核酸増幅反応においても使用可能であることが明らかとなった。
(目的)
実施例3で得られた検量式(Ct値=-3(logCFU/g)+37)から算出される腸内細菌科菌群の菌数(コロニー数)が培養法による菌数と一致することを市販の食品を用いて確認する。
1.材料
食品サンプルは、実験当日、東京都内の小売店にて購入した。サラダ類16検体、野菜類11検体、肉類16検体、生食用魚介類10検体の計53検体を用いた(表2参照)。
腸内細菌科菌群の培養法による検出、定量は、腸内細菌科菌群検出法の公定法であるISO21528-2に基づいて行った。
(a)DNA抽出
前記ホモジナイズ後のサンプル希釈懸濁液1mLを15,000Gで4℃にて5分間遠心し、菌体を集菌した。菌体からのDNA抽出は、NucleoSpin Tissue(MACHEREY- NAGEL)を用いて、添付のプロトコルに従い行った。調製後のDNAは、50μLのElution Bufferに溶解した。
リアルタイムPCRの反応液組成、反応条件は、実施例3に記載の方法に準じて行った。ベースラインは蛍光増加が確認されなかった3サイクルから12サイクルの間に設定した。閾値と増幅曲線の交わる点をThreshold cycle (Ct値)とし、実施例3で求めた検量式(Ct値=-3(logCFU/g)+37)を用いて、食品中の腸内細菌科菌群数を推計した。
表2及び図5に結果を示す。図5は、表2をグラフ化したもので、培養法による結果を縦軸に、また本発明の腸内細菌科菌群定量方法によるリアルタイムPCR法による結果を横軸にとったものである。
Claims (13)
- 配列番号1で示される塩基配列、又は配列番号1で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、における連続する17塩基以上の塩基配列を含むヌクレオチドで構成されるフォワードプライマー、及び
配列番号2で示される塩基配列、又は配列番号2で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、を含むヌクレオチドで構成されるリバースプライマー
からなる、腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。 - 前記リバースプライマーが配列番号3で示される塩基配列を含むヌクレオチドで構成される、請求項1に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
- 前記フォワードプライマーが配列番号4で示される塩基配列、又は配列番号4で示される塩基配列において1〜3個の塩基が付加、欠失又は置換した塩基配列、を含むヌクレオチドで構成される、請求項1又は2に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
- 前記フォワードプライマーが配列番号5で示される塩基配列を含むヌクレオチドで構成される、請求項3に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
- 前記フォワードプライマー及びリバースプライマーが50塩基以下のヌクレオチドで構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセット。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを備えた腸内細菌科菌群検出キット。
- 腸内細菌科菌群検出方法であって、
試料から核酸を抽出する抽出工程、
前記核酸抽出工程で抽出した核酸を鋳型として請求項1〜5のいずれか一項に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて核酸増幅反応を行う増幅工程、
前記増幅工程後の増幅産物量に基づいて前記試料における腸内細菌科菌群の陽性又は陰性を判定する判定工程
を含む前記方法。 - 前記増幅工程において定量的核酸増幅法を用いる、請求項7に記載の腸内細菌科菌群検出方法。
- 前記判定工程は、前記増幅工程後の増幅産物量が腸内細菌科菌群を含まない対照試料の増幅産物量に対して統計学的に有意に多い場合に前記試料が腸内細菌科菌群陽性であると判定する、請求項7又は8に記載の腸内細菌科菌群検出方法。
- 前記試料が食品である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の腸内細菌科菌群検出方法。
- 腸内細菌科菌群定量方法であって、
試料から核酸を抽出する抽出工程、
前記核酸抽出工程で抽出した核酸を鋳型として請求項1〜5のいずれか一項に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて定量的核酸増幅反応を行う定量増幅工程、
前記定量増幅工程で得られるCt値を検量式に代入して試料中の腸内細菌科菌群を定量的に測定する測定工程
を含み、
前記検量式は、既知菌数の段階希釈試料から抽出した核酸を鋳型として請求項1〜5のいずれか一項に記載の腸内細菌科菌群検出用プライマーセットを用いて定量的核酸増幅反応を行うことにより各段階希釈試料の増幅産物量に基づいて導き出される式である
前記方法。 - 前記検量式がCt値=-3(logCFU/g)+37)である、請求項11に記載の腸内細菌科菌群定量方法。
- 前記試料が食品である、請求項11又は12に記載の腸内細菌科菌群定量方法。
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