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JP5867966B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description

この発明は、半導体装置に関する。
従来の半導体装置には、例えば特許文献1のように、ヒートシンクや基板等の配置板の主面に半導体チップを固定し、半導体チップと接続端子とをワイヤにより電気接続した上で、これら配置板の主面、半導体チップ及びワイヤを封止樹脂(硬質樹脂)により封止したものがある。さらに、特許文献1記載の半導体装置では、封止樹脂上に、シリコーンゲル等の軟質樹脂及び充填樹脂(硬質樹脂)を順次積層している。この半導体装置では、半導体チップの不具合等に基づいてワイヤに過大な電流が流れてワイヤが断線しようとする際に、樹脂の発火を防いで安全性の確保を図っている。また、ワイヤ断線時に生じる衝撃によって軟質樹脂層が外方に飛び散ってしまうことも防止している。
また、従来では、上述した樹脂の積層構造を有する半導体装置を容易に製造できるように、半導体チップ、接続端子及びワイヤの周囲(側部)を枠体で囲んだ上で、枠体内に封止樹脂、軟質樹脂及び充填樹脂を順次流し込んで成形することも考えられている。
特開2012−9759号公報
しかしながら、上記従来の半導体装置では、ワイヤ断線時に生じる衝撃によって軟質樹脂層が膨張するため、充填樹脂が封止樹脂や軟質樹脂に対して樹脂の積層方向に浮き上がってしまい剥離する虞があり、その結果として、充填樹脂と軟質樹脂や枠体との間に隙間が生じることがある。この場合、隙間から軟質樹脂内に空気や水分が侵入してワイヤの断線部分での放電を引き起こす虞がある。すなわち、この種の半導体装置では、さらなる安全性の確保が望まれている。
なお、特許文献1には、封止樹脂及び軟質樹脂の周囲(側部)を充填樹脂で覆う構成も記載されているが、封止樹脂の側部と充填樹脂との界面は樹脂の積層方向に延びている。このため、前述した衝撃によって封止樹脂と充填樹脂との界面にせん断応力がかかって、充填樹脂は封止樹脂から剥離してしまい、依然として、充填樹脂と軟質樹脂や枠体との間に隙間が生じる可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、ワイヤ断線時における充填樹脂の剥離を抑制して、安全性向上を図ることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の半導体装置は、配置板の主面に半導体チップを固定した上で、当該半導体チップと接続端子とをワイヤにより電気接続した構成の半導体装置であって、前記配置板の主面から突出するように配されて、前記半導体チップ及び前記ワイヤを囲む枠体と、該枠体内において前記配置板の主面から順次積層された封止樹脂層、軟質樹脂層及び充填樹脂層と、を備え、前記封止樹脂層が、前記配置板の主面、前記半導体チップ、前記接続端子及び前記ワイヤを封止し、前記軟質樹脂層が、流動性を有すると共に前記封止樹脂層及び前記充填樹脂層よりも柔らかい軟質樹脂材料からなり、さらに、積層方向に直交する前記封止樹脂層の上面のうち少なくとも前記ワイヤの上方を含む一部領域に形成され、前記充填樹脂層が、前記封止樹脂層の上面のうち前記一部領域を囲む周囲領域に密着していることを特徴とする。
本願発明の半導体装置によれば、互いに密着する封止樹脂層と充填樹脂層との界面が樹脂層の積層方向に直交しているため、半導体チップの不具合等に基づくワイヤ断線時に生じる衝撃によって軟質樹脂層が膨張しようとしても、充填樹脂層が封止樹脂層から剥離することを抑制できる。すなわち、充填樹脂層が浮き上がってしまうことを抑制して、充填樹脂層と軟質樹脂層や枠体との間に隙間が生じることを抑えることができる。
また、封止樹脂層、軟質樹脂層及び充填樹脂層を成形する際には、封止樹脂層、軟質樹脂層及び充填樹脂層となる各樹脂材料を順番に枠体内に流し込めばよいため、半導体装置を容易に製造することが可能である。
そして、前記半導体装置においては、前記枠体の内側に間隔をあけた位置に、前記封止樹脂層の上面から突出すると共に少なくとも前記ワイヤを囲む筒状の副枠体が配され、前記軟質樹脂層が、前記副枠体の内側のみに充填されているとよい。
この構成では、軟質樹脂層を成形する際に、軟質樹脂層となる樹脂材料(軟質樹脂材料)を副枠体の内側に流し込むだけで、封止樹脂層の上面に過度に濡れ広がることを簡単に防止できる。したがって、封止樹脂層の上面に対する充填樹脂層の密着面積を十分に確保できると共に、半導体装置をさらに容易に製造することができる。なお、この効果は、軟質樹脂材料の粘性が低く、封止樹脂層の上面に対する軟質樹脂材料の濡れ性が低い場合に特に有効である。
さらに、前記半導体装置においては、前記積層方向に沿う前記副枠体の下端部が前記封止樹脂層内に埋設されると共に、前記副枠体の上端部が前記充填樹脂層内に埋設されているとよい。
この構成では、副枠体の両端部がそれぞれ封止樹脂層及び充填樹脂層に埋設されていることで、封止樹脂層と充填樹脂層とを強固に固定することが可能となる。したがって、ワイヤ断線時の衝撃によって軟質樹脂層が膨張しようとしても、充填樹脂層が封止樹脂層から剥離することをより効果的に抑制できる。
また、前記半導体装置においては、前記副枠体の上端部に、該副枠体の径方向外側に突出し、前記封止樹脂層の上面との間に間隔をあけて配される突起部が形成されているとよい。
この構成では、封止樹脂層の上面と副枠体の突起部との間に充填樹脂層が入り込むことで、充填樹脂層が突起部に係合するため、封止樹脂層と充填樹脂層とをさらに強固に固定できる。したがって、充填樹脂層が封止樹脂層から剥離することを確実に防止できる。
さらに、前記半導体装置においては、前記配置板の主面と前記副枠体の下端部との間に、前記副枠体の内側空間と外側空間を連通する通路が形成されているとよい。
この構成では、封止樹脂層となる樹脂材料(封止樹脂材料)を副枠体の内側空間のみあるいは外側空間のみに流し込むだけで、内側空間及び外側空間の両方に封止樹脂材料が流れるため、短時間で封止樹脂層を成形することが可能となる。
また、前記半導体装置においては、前記軟質樹脂材料が、前記封止樹脂層の上面に流し込まれた際に前記一部領域に留まる粘性あるいは濡れ性を有するゲル状の樹脂材料であってもよい。
この構成では、軟質樹脂材料を封止樹脂層の上面に流し込んでも、軟質樹脂材料は封止樹脂層の上面において過度に濡れ広がらない。このため、上記軟質樹脂材料を封止樹脂層の上面に流し込んで形成される軟質樹脂層は、封止樹脂層の上面の一部領域において山状に盛られた形状を呈する。したがって、特に副枠体を設けなくても、充填樹脂層に密着させる封止樹脂層の上面の周囲領域を簡単に確保することができる。
本発明によれば、充填樹脂層が封止樹脂層から剥離することを抑えて、充填樹脂層と軟質樹脂層や枠体との間に隙間が生じることを抑制できる。すなわち、半導体装置の安全性向上を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る半導体装置を示す概略断面図である。 図1の半導体装置において、枠体内に樹脂を流し込む前の状態を示す上面図である。 (a)は図2のA−A矢視断面図であり、(b)は図2のB−B矢視断面図である。 本発明の第二実施形態に係る半導体装置を示す概略断面図である。 図4の半導体装置において、枠体内に樹脂を流し込む前の状態を示す上面図である。
〔第一実施形態〕
以下、図1〜3を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、半導体装置1は、配置板2の主面に半導体チップ3を固定した上で、半導体チップ3と接続端子4とをワイヤ5により電気接続して構成されている。本実施形態では、配置板2が、基板11と、基板11の上面11aに固定された板状のヒートシンク12とによって構成されている。また、基板11の上面11aやヒートシンクの上面12aが配置板2の主面をなしている。
基板11は、例えば放熱性の高いアルミニウム基板であり、その上面11a等には電気的な配線パターン(不図示)が形成されている。また、接続端子4は、基板11の上面11aに形成され、基板11の配線パターンに電気接続されている。さらに、本実施形態の基板11の上面11aには、配線パターンに電気接続されたピン状の外部端子6も形成されている。
ヒートシンク12は、例えば、銅(Cu)、タングステン、モリブデン等の放熱性の高い材料によって板状に形成されている、あるいは、これに加えて例えばNiメッキを施して形成されている。このヒートシンク12は、接合剤(不図示)を介して基板11の上面11aに固定されている。
半導体チップ3は、熱伝導率の高い半田等の接合剤(不図示)によってヒートシンク12の上面12aに固定されている。したがって、本実施形態の半導体装置1では、半導体チップ3において生じた熱を、ヒートシンク12から基板11に効率よく放熱することができ、半導体チップ3の温度上昇を抑えることができる。
ワイヤ5は、その両端が半導体チップ3及び接続端子4に接合され、半導体チップ3と接続端子4との間でこれらの上方側に膨らむアーチ状に形成されている。
なお、図示例(図2)では、上述したヒートシンク12、半導体チップ3、接続端子4及びワイヤ5からなるユニットが、基板11上に複数組設けられているが、例えば一組だけ設けられていてもよい。
また、半導体装置1は、基板11の上面11aから突出するように配されて、半導体チップ3及びワイヤ5を囲む枠体7を備えている。本実施形態では、枠体7が、基板11の上面11aの周縁から上方に延在するように形成され、基板11に形成された接続端子4及び外部端子6も囲んでいる。すなわち、本実施形態では、基板11及び枠体7によって上方に開口するケースが構成されている。
また、本実施形態の枠体7は、その内部空間を、半導体チップ3、接続端子4及びワイヤ5が配される第一空間S1と、外部端子6が配される第二空間S2とに区画する仕切壁部13を有している。ただし、基板11の上面11aと、これに対向する仕切壁部13の下端部との間には隙間があり、この隙間が枠体7内の二つの空間S1,S2を連通させる連通口13Aとなっている。
さらに、半導体装置1は、枠体7内において基板11の上面11aに順次積層された封止樹脂層21、軟質樹脂層22及び充填樹脂層23を備えている。
封止樹脂層21は、例えばエポキシ系樹脂等の硬質樹脂材料からなり、基板11の上面、ヒートシンク12の側部及び上面12a、半導体チップ3、接続端子4及びワイヤ5を封止している。また、本実施形態では、封止樹脂層21が外部端子6の基端部及び連通口13Aも封止している。なお、この封止樹脂層21の上面21aは、封止樹脂層21、軟質樹脂層22及び充填樹脂層23の積層方向に直交している。
そして、封止樹脂層21内に埋設されたワイヤ5から封止樹脂層21の上面21aまでの距離は、ワイヤ5の断線時に発生するエネルギー(断線エネルギー)に基づいて封止樹脂層21に生じる亀裂が封止樹脂層21の上面21aに到達するように設定されている。
なお、ワイヤ5の断線時に生じる断線エネルギーは、例えばワイヤ5に過電流が流れた際に、電気抵抗が他の部分よりも大きいワイヤ5の局所部分において発生する熱であり、このワイヤ5の局所部分がワイヤ5の断線箇所となる。また、電気抵抗が大きくなるワイヤ5の局所部分としては、例えばワイヤ5の他の部分と比較して径寸法が小さい部分や、ワイヤ5のうちクラック等の欠陥が生じている部分が挙げられる。また、これらワイヤ5の径寸法や欠陥の他に、例えばワイヤ5自体の組成が不均一であることによって、ワイヤ5の局所部分の電気抵抗が他の部分よりも大きくなることもある。
軟質樹脂層22は、流動性を有すると共に封止樹脂層21をなす硬質樹脂材料よりも柔らかい軟質樹脂材料からなる。本実施形態の軟質樹脂層22は、シリコーン系樹脂(例えば信越化学社製のKE−1065(商品名))等のゲル状の樹脂材料によって構成されている。
なお、軟質樹脂層22が流動性を有することは、常に流動性を有することを意味するものではなく、少なくともワイヤ5の断線時に流動性を有していればよい。例えば、シリコーン系樹脂をはじめとするゲル状の樹脂材料自体は、所定値以上の外力を受けない限り流動性を有さないが、ワイヤ5の断線時に生じる断線エネルギーに基づいて細かな破片に細分化される等して、流動性を有することになる。
そして、この軟質樹脂層22は、封止樹脂層21の上面21aのうちワイヤ5の上方を含む一部領域に形成されている。本実施形態では、半導体チップ3や接続端子4の上方も上記一部領域に含まれている。
充填樹脂層23は、封止樹脂層21と同様に、軟質樹脂層22をなす軟質樹脂材料よりも硬いエポキシ系樹脂等の硬質樹脂材料からなる。この充填樹脂層23は、軟質樹脂層22上にも積層されているが、封止樹脂層21の上面21aのうち、軟質樹脂層22が積層された一部領域を囲む周囲領域にも密着している。
本実施形態では、筒状の副枠体8によって封止樹脂層21の上面21aが一部領域と周囲領域とに区画されている。言い換えれば、本実施形態では、封止樹脂層21の上面21aにおける軟質樹脂層22の形成領域が副枠体8によって制限されている。
この副枠体8は、枠体7の内側に間隔をあけた位置において、封止樹脂層21の上面21aから突出して、封止樹脂層21の上面21aのうちワイヤ5や半導体チップ3、接続端子4の上方に位置する一部領域を囲むように配されている。なお、本実施形態では、副枠体8がヒートシンク12、半導体チップ3、接続端子4及びワイヤ5からなる複数組のユニットを一括して囲んでいるが、例えば一組のユニット単位で囲んでもよい。すなわち、封止樹脂層21の上面21aには、複数の一部領域が形成されていてもよい。
また、封止樹脂層21、軟質樹脂層22及び充填樹脂層23の積層方向に沿う副枠体8の下端部は、封止樹脂層21に埋設されている。さらに、副枠体8の下端部は、基板11の上面11aとの間に間隔をあけて位置している。これにより、基板11の上面11aと副枠体8の下端部との間には、副枠体8の内側空間と外側空間とを連通する通路8Aが形成されている。前述した軟質樹脂層22は、このように配された副枠体8の内側にのみ充填されている。
また、本実施形態では、副枠体8の内側に充填された軟質樹脂層22の上面22aが、副枠体8の上端よりも低く位置していることに伴い、充填樹脂層23も副枠体8の内側に入り込んでいる。これにより、副枠体8の上端部が充填樹脂層23に埋設されている。
また、副枠体8の上端部には、副枠体8の径方向外側に突出する突起部14が形成されている。この突起部14は、封止樹脂層21の上面21aとの間に間隔をあけて配されている。そして、この突起部14と封止樹脂層21の上面21aとの間には充填樹脂層23が入り込んでいる。また、突起部14が充填樹脂層23に埋設されている。これにより、充填樹脂層23が突起部14に係合している。なお、図示例では、突起部14が、副枠体8の周方向全体に形成されている、すなわち、環状に形成されているが、例えば周方向に間隔をあけて複数配列されていてもよいし、例えば周方向の一部に一つだけ形成されていてもよい。
以上のように構成・配置される副枠体8は、例えば枠体7と一体に形成されてもよいが、本実施形態では枠体7と別個に形成されている。このため、副枠体8は、図2,3に示すように、封止樹脂層21、軟質樹脂層22及び充填樹脂層23となる各樹脂材料を枠体7内に流し込む前の状態において、副枠体8の内側空間と外側空間とが通路8Aによって連通されるように、基板11の上面11aから間隔をあけた位置に配される必要がある。
そこで、本実施形態の枠体7には、副枠体8を基板11の上面11aから上方に間隔をあけた位置において支持するための支持用突起15が形成されている。この支持用突起15は、仕切壁部13を含む枠体7の内周面から第一空間S1側に突出するように形成されている。また、この支持用突起15は、基板11の上面11aに配され、枠体7の周方向に間隔をあけて複数配列されている。
また、本実施形態の副枠体8には、その周方向の一部に副枠体8の外周面から径方向外側に突出する被支持用突起16が形成されている。被支持用突起16は、前述した突起部14よりも径方向外側に突出している。この被支持用突起16は、副枠体8を前述した支持用突起15上に配した状態において、枠体7に形成された環状突起17上に配される。なお、環状突起17は、枠体7の内側に突出するものであり、基板11の上面11aに当接することで、基板11に対して枠体7を位置決めする役割を果たすものである。
以上のように形成された支持用突起15上に副枠体8を配し、また、副枠体8の被支持用突起16を枠体7の環状突起17上に配することで、副枠体8は、その周方向の複数個所において下端部側から支持されることになる。したがって、副枠体8は、基板11の上面11aから上方に間隔をあけた位置に配することができ、さらに、副枠体8の内側空間と外側空間とを連通する通路8Aを形成することができる。
以上のように構成される半導体装置1において、例えばワイヤ5が断線した場合には、従来(特許文献1)の場合と同様に、ワイヤ5の断線エネルギーに基づいて発生する封止樹脂層21の亀裂に、軟質樹脂層22をなすゲル状の樹脂材料が流動性を有して入り込み、ワイヤ5の断線部分の隙間に到達する。これにより、ワイヤ5の断線部分に放電が生じることを防ぎ、放電等に伴う封止樹脂層21の発火を確実に防止することができる。すなわち、半導体装置1の安全性を確保することができる。
さらに、軟質樹脂層22が充填樹脂層23によって覆われているため、ワイヤ5の断線時にゲル状の樹脂材料が外方に飛び散ることも防止できる。
そして、本実施形態の半導体装置1によれば、互いに密着する封止樹脂層21と充填樹脂層23との界面が樹脂層21〜23の積層方向に直交しているため、半導体チップ3の不具合等に基づくワイヤ5断線時に生じる衝撃によって軟質樹脂層22が膨張しようとしても、充填樹脂層23が封止樹脂層21から剥離することを抑制できる。
特に、本実施形態の半導体装置1では、副枠体8の下端部及び上端部がそれぞれ封止樹脂層21及び充填樹脂層23に埋設されていることで、封止樹脂層21と充填樹脂層23とを強固に固定することが可能となる。したがって、ワイヤ5断線時の衝撃によって軟質樹脂層22が膨張しようとしても、充填樹脂層23が封止樹脂層21から剥離することをより効果的に抑制できる。
さらに、本実施形態の半導体装置1では、封止樹脂層21の上面と副枠体8の突起部14との間に充填樹脂層23が入り込むことで、充填樹脂層23が突起部14に係合するため、封止樹脂層21と充填樹脂層23とをさらに強固に固定できる。したがって、充填樹脂層23が封止樹脂層21から剥離することを確実に防止できる。
以上のことから、本実施形態の半導体装置1によれば、ワイヤ5の断線時に充填樹脂層23が封止樹脂層21から浮き上がってしまうことを防止して、充填樹脂層23と軟質樹脂層22や枠体7との間に隙間が生じることを防ぐことができる。したがって、半導体装置1の安全性向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態の半導体装置1によれば、封止樹脂層21、軟質樹脂層22及び充填樹脂層23を成形する際には、封止樹脂層21、軟質樹脂層22及び充填樹脂層23となる各樹脂材料を順番に枠体7内に流し込めばよいため、半導体装置1を容易に製造することが可能である。
さらに、本実施形態の半導体装置1によれば、封止樹脂層21を成形する際には、封止樹脂層21となる樹脂材料(封止樹脂材料)を副枠体8の内側空間及び外側空間の一方のみに流し込むだけで、基板11と副枠体8との間に形成された通路8Aから他方の空間に流れ込ませることができる。すなわち、封止樹脂材料を一回流し込むだけで、内側空間及び外側空間の両方に封止樹脂材料が流れ込ませることができる。
さらに、本実施形態の半導体装置1によれば、封止樹脂層21を成形する際に、封止樹脂材料を第一空間S1及び第二空間S2の一方に流し込むだけで、連通口13Aから他方の空間にも流れ込ませることができる。すなわち、封止樹脂材料を一回流し込むだけで、第一空間S1に配されたヒートシンク12、半導体チップ3、接続端子4及びワイヤ5、並びに、第二空間S2に配された外部端子6の基端部を封止樹脂層21により封止することができる。
以上のことから、短時間で封止樹脂層21を成形することが可能となる。
また、本実施形態の半導体装置1によれば、封止樹脂層21の上面21aのうち軟質樹脂層22の成形領域が副枠体8によって規制されている。このため、軟質樹脂層22を成形する際には、軟質樹脂層22となる樹脂材料(軟質樹脂材料)を副枠体8の内側に流し込むだけで、軟質樹脂材料が封止樹脂層21の上面21aに過度に濡れ広がることを簡単に防止できる。したがって、封止樹脂層21の上面21aに対する充填樹脂層23の密着面積を十分かつ容易に確保でき、半導体装置1をさらに容易に製造することができる。なお、この効果は、軟質樹脂材料の粘性が低く、封止樹脂層21の上面21aに対する軟質樹脂材料の濡れ性が高い場合に特に有効である。
〔第二実施形態〕
次に、図4,5を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
図4に示すように、この実施形態に係る半導体装置31は、第一実施形態の半導体装置1と比較して、副枠体8を備えていない点を除き、第一実施形態の構成と同様である。本実施形態では、第一実施形態との相違点のみについて説明し、第一実施形態と同一の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
そして、本実施形態の軟質樹脂層32は、第一実施形態と同様に、流動性を有すると共に封止樹脂層21をなす硬質樹脂材料よりも柔らかい軟質樹脂材料からなる。
ただし、本実施形態の軟質樹脂層32をなす軟質樹脂材料は、封止樹脂層21の上面21aに流し込まれた際に封止樹脂層21の上面21aのうちワイヤ5の上方を含む一部領域に留まる粘性あるいは濡れ性を有するゲル状の樹脂材料によって構成されている。このような軟質樹脂材料としては、チキソ性を有する樹脂材料(例えば信越化学社製のKE−1151(商品名))が挙げられる。
したがって、本実施形態の半導体装置1によれば、第一実施形態と同様の効果の他、以下の効果も奏する。
すなわち、軟質樹脂層22を成形する際に上記軟質樹脂材料を封止樹脂層21の上面21aに流し込んでも、軟質樹脂材料は封止樹脂層21の上面21aにおいて過度に濡れ広がらない。このため、封止樹脂層21の上面21aに形成される軟質樹脂層22は、封止樹脂層の上面の一部領域において山状に盛られた形状を呈する。したがって、第一実施形態のように副枠体8を設けなくても、封止樹脂層21の上面21aのうち充填樹脂層23が密着する周囲領域を簡単に確保できる。
また、例えば図5に示すように、ヒートシンク12、半導体チップ3、接続端子4及びワイヤ5からなるユニットが、基板11上に複数組設けられている場合には、各組のユニット上(あるいは各ワイヤ5上)にそれぞれ別個の軟質樹脂層22を容易に成形することが可能となる。
さらに、複数組のユニット上に軟質樹脂層22をまとめて成形する場合と比較して、使用する軟質樹脂材料の使用量を減らすことが可能となる。また、軟質樹脂層22の形成領域を小さくすることで、封止樹脂層21と充填樹脂層23との密着面積が拡大されるため、ワイヤ5断線時の衝撃によって充填樹脂層23が封止樹脂層21から剥離することを効果的に抑制できる。
上記第二実施形態に記載した特性を有する軟質樹脂材料や、軟質樹脂層22の形成領域は、前述した第一実施形態の半導体装置1に適用されてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第一実施形態の半導体装置1では、副枠体8が枠体7の支持用突起15上や環状突起17上に配されているが、例えば基板11の上面11aに配されてもよい。この場合、封止樹脂層21に埋設される副枠体8の下端部に、副枠体8の径方向に貫通する孔を形成する等して、第一実施形態と同様の通路8Aを形成することが好ましい。
また、第一実施形態において、副枠体8の下端部は、封止樹脂層21に埋設されているが、例えば埋設されずに封止樹脂層21の上面21aに配されていてもよい。
さらに、第一実施形態では、副枠体8の内側に充填された軟質樹脂層22の上面が副枠体8の上端よりも低く位置しているが、例えば、副枠体8の上端と同じ高さに位置していてもよい。
また、全ての実施形態では、配置板2がヒートシンク12を含んで構成されているが、例えば基板11のみによって構成されてもよい。すなわち、半導体チップ3は基板11の上面11aに直接固定されてもよい。
1,31 半導体装置
2 配置板
3 半導体チップ
4 接続端子
5 ワイヤ
7 枠体
8 副枠体
8A 通路
11 基板
11a 上面(主面)
12 ヒートシンク
12a 上面(主面)
14 突起部
21 封止樹脂層
21a 上面
22,32 軟質樹脂層
23 充填樹脂層

Claims (6)

  1. 配置板の主面に半導体チップを固定した上で、当該半導体チップと接続端子とをワイヤにより電気接続した構成の半導体装置であって、
    前記配置板の主面から突出するように配されて、前記半導体チップ及び前記ワイヤを囲む枠体と、該枠体内において前記配置板の主面から順次積層された封止樹脂層、軟質樹脂層及び充填樹脂層と、を備え、
    前記封止樹脂層が、前記配置板の主面、前記半導体チップ、前記接続端子及び前記ワイヤを封止し、
    前記軟質樹脂層が、流動性を有すると共に前記封止樹脂層及び前記充填樹脂層よりも柔らかい軟質樹脂材料からなり、さらに、積層方向に直交する前記封止樹脂層の上面のうち少なくとも前記ワイヤの上方を含む一部領域に形成され、
    前記充填樹脂層が、前記封止樹脂層の上面のうち前記一部領域を囲む周囲領域に密着していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記枠体の内側に間隔をあけた位置に、前記封止樹脂層の上面から突出すると共に少なくとも前記ワイヤを囲む筒状の副枠体が配され、
    前記軟質樹脂層が、前記副枠体の内側のみに充填されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記積層方向に沿う前記副枠体の下端部が前記封止樹脂層内に埋設されると共に、前記副枠体の上端部が前記充填樹脂層内に埋設されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記副枠体の上端部に、該副枠体の径方向外側に突出し、前記封止樹脂層の上面との間に間隔をあけて配される突起部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記配置板の主面と前記副枠体の下端部との間に、前記副枠体の内側空間と外側空間を連通する通路が形成されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記軟質樹脂材料が、前記封止樹脂層の上面に流し込まれた際に前記一部領域に留まる粘性あるいは濡れ性を有するゲル状の樹脂材料であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体装置。
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