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JP5881391B2 - 防水用両面粘着テープ - Google Patents
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JP5881391B2 - 防水用両面粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は防水用両面粘着テープに関する。
両面粘着テープは、被着体へ貼り付ける前に打ち抜き加工により容易に任意の形状に加工することが可能であり、各種産業分野における部品の固定に利用されている。例えば、携帯電話端末,デジタルカメラ等の電子機器の銘板や表示部は、電子機器の小型化とともに小型化し、複雑な形状となってきているため、これらの接合には両面粘着テープが用いられている。
ここで、一例として、携帯電話端末において用いられている両面粘着テープについて、図5を参照しながら説明する。携帯電話端末においては、携帯電話端末の筐体の内部に液晶表示素子が装着され、アクリル樹脂,ガラス等の透明素材からなる表面板が、液晶表示素子を覆うように筐体に取り付けられている。このとき、表面板は、枠形に形成された両面粘着テープによって筐体に固定されている。
そして、この両面粘着テープは、表面板と筐体との固定に加えて、防水と耐衝撃性及び衝撃吸収という機能も有している。すなわち、表面板と筐体との間から携帯電話端末の内部に水が浸入することを防止するとともに、表面板に加えられた衝撃力に対して、テープが破損することなくその衝撃力を吸収し、表面板等の損傷を防いでいる。携帯電話端末の筐体と表面板を固定する両面粘着テープには、上記のような機能が求められていることから、従来は、特許文献1〜3に開示されているように、樹脂の発泡体を基材とする両面粘着テープが用いられていた。
特開2010−155969号公報 特開2009−108314号公報 特開2009−084367号公報
携帯電話端末の液晶画面は年々大型化しているため、それに伴って、枠形に形成された両面粘着テープの幅は狭幅化されている(図6を参照)。そして、近年においては、幅を1mm、さらには1mm未満まで狭くすることが求められる場合があった。ところが、両面粘着テープの基材を構成する樹脂の発泡体は、気泡の最大直径が0.5mm未満であることを十分に保証できないため、狭幅化により両面粘着テープの防水性が損なわれるおそれがあった。
すなわち、図6のうち円で囲まれたA部を拡大して示した図7から分かるように、気泡の直径が0.5mm以上であるものが存在した場合には、2つの気泡が連結すると、連結した2つの気泡によって、幅が1mmである両面粘着テープを幅方向に貫通する貫通孔が形成されてしまうおそれがあった。貫通孔が形成されると、そこを通じて携帯電話端末の内部に水が浸入するおそれがあるため、防水性が低下してしまう。
したがって、両面粘着テープによる防水性を保証するためには、両面粘着テープの幅は、発泡体の気泡の直径の2倍よりも大きくする必要性があるが、基材の全幅、全長にわたって、またロット・品質のばらつきにおいて、気泡の最大直径が0.5mm未満で、且つ、形成された気泡が全て独立気泡であることを100%保証された発泡体基材は現在のところ存在しない。そのため、基材として発泡体を使用する限り、幅1mm、さらには1mm未満という狭幅化の要求には十分に応えることができなかった。このような事情から、携帯電話端末の液晶画面の大型化にも、支障が生じていた。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、狭幅化しても防水性が低下することがなく、且つ耐衝撃性及び衝撃吸収性に優れた防水用両面粘着テープを提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため、狭幅化しても防水性と耐衝撃性及び衝撃吸収性とを両立できる発泡体以外の基材を鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明の態様は、防水用両面粘着テープであって、エラストマーの非発泡体からなる基材と、粘着剤からなり且つ前記基剤の表裏両面に配された粘着層とを備え、前記基材は、一対の外側層と前記外側層同士で挟まれた内側層との3層構造を有し、前記基材は、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主成分となし、前記外側層のVA%が1〜10%であり、前記内側層のVA%が1〜40%
であることを特徴とする。
上記態様としては、基材が、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率が5〜500MPaの範囲と、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の押し込み深さが4〜15μmの範囲と、のうち少なくともいずれか一方の条件を満たすことを特徴とする。
上記態様としては、基材の外側層と内側層の厚さ寸法の比、外側層の厚さ寸法:内側層の厚さ寸法が、1:4〜4:1であることを特徴とする。
上記態様としては、この防水用両面粘着テープが、ポータブルデバイスに用いられることを特徴とする。
上記態様としては、この防水用両面粘着テープが、屋外設置型ディスプレイ装置に用いられることを特徴とする。
上記態様としては、防水用両面粘着テープの使用幅寸法が0.8〜5.0mmであることを特徴とする。
本発明によれば、狭幅化しても防水性が低下することがなく、耐衝撃性及び衝撃吸収性も優れた防水用両面粘着テープを実現できる。
図1は、本発明に係る防水用両面粘着テープの一実施形態の構造を説明する断面図である。 図2は、図1の防水用両面粘着テープの変形例の構造を説明する断面図である。 図3は、基材が3層構造の場合の断面図である。 図4は、弾性・塑性変形物質の荷重−変位曲線を示し、接触深さを含めて算出に用いる諸元を示す荷重と圧子の変位の概念を示す図である。 図5は、携帯電話端末の要部の分解斜視図である。 図6は、枠形に形成された両面粘着テープの狭幅化を説明する模式図である。 図7は、図6のA部の拡大図である。 衝撃吸収性試験の測定データの模式図である。
本発明に係る防水用両面粘着テープの実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る防水用両面粘着テープの一実施形態の構造を説明する断面図(防水用両面粘着テープの長手方向に直交する平面で切断した断面図)である。
本実施形態の防水用両面粘着テープは、基材3がエラストマーの非発泡体で構成されている。この基材3は、コロナ処理、プラズマ処理のような表面処理加工を施したものでもよいし、アンカーコート剤を塗布したものでもよい。そして、この基材3の表裏両面には、粘着剤からなる粘着層2,4が設けられている。また、粘着層2,4の上には、剥離ライナー1,5がそれぞれ積層されている。なお、本実施形態の防水用両面粘着テープは、図1のように、剥離処理が片面に施された剥離ライナー1,5が表裏表面に積層されているが、図2に示す変形例のように、剥離処理が両面に施された剥離ライナー6が片面のみに積層されていてもよい。
本実施形態の防水用両面粘着テープの基材3は、エラストマーの非発泡体で構成されているので、気泡を備えていない。よって、防水用両面粘着テープを例えば1mm以下に狭幅化したとしても、防水用両面粘着テープを幅方向に貫通する貫通孔が気泡により形成されるおそれがないので、防水用両面粘着テープの防水性が低下することがない。また、基材3はエラストマーで構成されているので、耐衝撃性及び衝撃吸収性が優れている。
このような優れた性能を有していることから、本実施形態の防水用両面粘着テープは、各種産業分野における部品の固定に利用可能であり、特に電子機器等のように防水性を要求される機器における部品の固定に適している。例えば、ポータブルデバイスや屋外設置型ディスプレイ装置は、雨水等の水と接触する可能性が高いため防水性が要求されるが、本実施形態の防水用両面粘着テープを用いて部品の固定を行えば、このような機器に優れた防水性を付与することができる。
ポータブルデバイスの種類は、通常は携帯し持ち運んで使用するタイプの電子機器であれば特に限定されるものではないが、その例としては、携帯電話端末等の携帯型通信端末、デジタルカメラ,ビデオカメラ等の携帯型録画装置、携帯型音楽再生装置、ポータブルテレビジョン、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、電子辞書等があげられる。
ここで、本実施形態の防水用両面粘着テープを携帯電話端末における部品の固定に用いた例を、図5を参照しながら説明する。
まず、防水用両面粘着テープを型で打ち抜いて、図5に示すような枠形に形成する。このとき、防水用両面粘着テープの幅は、1mmに設定されている。この枠形に形成された防水用両面粘着テープを用いて、図5に示すように、携帯電話端末の筐体に表面板を固定する。
この防水用両面粘着テープは、基材3がエラストマーの非発泡体で構成されており、気泡を備えていないので、防水性が優れている。よって、表面板と筐体との間から携帯電話端末の内部に水が浸入することが防止される。このように、本実施形態の防水用両面粘着テープを用いれば、固定に用いる防水用両面粘着テープの幅を狭幅化しても防水性が低下することがないので、防水用両面粘着テープの狭幅化により携帯電話端末の液晶画面の大型化に寄与する。また、本実施形態の防水用両面粘着テープは、基材3がエラストマーで構成されているので、耐衝撃及び衝撃吸収という機能も有している。すなわち、表面板に加えられた衝撃力に耐え、且つその衝撃力を吸収して表面板等の損傷を防ぐ効果が奏される。
ここで、本実施形態の防水用両面粘着テープについて、さらに詳細に説明する。まず、基材3について説明する。
基材3は、エラストマーからなるシートである。エラストマーの種類は特に限定されるものではないが、加硫ゴム、熱硬化性樹脂系エラストマーといった熱硬化性エラストマーや熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。具体的には、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレンとブタジエンのブロックコポリマー(SBR)、フッ素ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)エラストマー、ポリオレフィン系アイオノマー、メタロセン触媒重合系ポリオレフィン、ポリオレフィンにエチレンプロピレンゴム(EPDM)を微分散させたもの等が好ましく、これらの中ではEPDMやEVAエラストマーがより好ましい。これらのエラストマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合したエラストマーを用いてもよいし、1種類あるいは2種類以上のエラストマーの積層物を用いてもよい。なお、弾性材料であれば、エラストマー以外の材料の非発泡体からなるシートを基材3として用いることも可能である。
基材3が積層物の場合、3層構造が好ましく、内層には柔らかい材質を用い、両外層には基材単独でロール状にしてもブロッキングを起こさない材質を用いることが好ましい。例を挙げると、VA%は特に限定されるものではないが、内層にVA%が20%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用い、その両外側にVA%が5%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を積層したもの、内層にメタロセン触媒重合系ポリオレフィンを用い、その両外側にポリエチレン(PE)積層したもの、内層にポリオレフィン系アイオノマーを用い、その両外側にポリエチレン(PE)積層したものが好ましく、これらの中では、内層にVA%が20%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用い、その両外側にVA%が5%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を積層したものがより好ましい。
基材3の厚さは特に限定されるものではないが、携帯電話端末の筐体に表面板を固定する場合には、50μm以上1000μm以下が好ましい。また、図3に示すように、基材3を、内側層3Aとこの内側層3Aを挟む外側層3B,3Cとからなるようにしてもよい。
また、エラストマーは、ナノインデーテーション法により圧子をエラストマーに押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率で規定した場合、ヤング率が5〜500MPaであることが有効である。また、エラストマーは、ナノインデーテーション法により圧子をエラストマーに押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められる押し込み深さで規定した場合、押し込み深さが4〜15μmであることが有効である。なお、本実施形態のエラストマーは、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率が5〜500MPaの範囲と、押し込み深さが4〜15μmの範囲と、のうち少なくともいずれか一方の条件を満たすエラストマーであればよく、両方の条件を満たすエラストマーであってもよい。
本発明におけるヤング率及び押し込み深さの測定方法を下記に示す。
(1)測定機器:エリオニクス社製 超微小押し込み硬さ試験機ENT−1100aを用い、圧子には三角錐型圧子(バーコビッチ圧子)稜線角115°を用いた。
(2)測定条件:5mm角にカットした基材を空気が入らないようにスライドガラスに水で貼り付けて測定サンプルを作製した。このサンプルに100msec間隔で20mgfずつ圧子で荷重を掛けて1000mgfになるまで荷重を掛けた。この状態で1000msec保持し、その後同様にして負荷を取り除いた。
(3)ヤング率及び押し込み深さの算出:
押し込み深さについては、最大荷重に達した時の押し込み量を測定した。
ヤング率Esについては、以下の式により算出した。
図4に示すように、最大荷重Pmax時の最大変位点をhmaxとし、hmaxから除荷曲線を50%まで2次近似曲線とし、hmaxとの接線を延ばし横軸と交差したX座標をh1、hmax−h1をh2とする。
S=dP/dh=C 1/2
S:接触剛性 dP/dh=Pmax/h2
:接触定数 C=2/π1/2≒1.13
:接触投影面積 A=33/2tanαh1(α=65°)
:複合弾性率
∴E=181.029×10−3×Pmax/(h1×h2)〔mgf/μm
1/E=(1−ν )/E+(1−ν )/E
=(1−ν )/{1/E−(1−ν )/E}
:試料の弾性率(ヤング率)
:圧子の弾性率(E=1050GPa)
ν:試料のポアソン比(JIS
K 7161/ISO5271に基づいて測定した。)
ν:圧子のポアソン比(ν=0.1)
さらに、エラストマーとしてゴムを使用する場合は、加硫ゴム、未加硫ゴムのいずれも問題なく使用することができ、目的,用途等により適宜選択すればよい。ただし、耐環境性(耐光性など)やクリープ性能を考慮すると、加硫ゴムの方が好ましい。
エラストマーは、無色でもよいし黒色や白色などの有色でもよい。また、透明(光透過性)でもよいし、不透明(光不透過性)でもよい。エラストマーに着色する方法は特に限定されるものではないが、エラストマーからなるシートの表面に印刷法等により塗膜を設けてもよいし、エラストマー自体に着色料,顔料,染料等を混合してもよい。
また、エラストマーには、所望により添加剤を混合してもよい。例えば老化防止剤を混合してもよい。
エラストマーからなるシートの表面は、平滑であることが好ましいが、目的,用途等によっては微細な凹凸を多数設けてもよい。
次に、粘着層2,4を構成する粘着剤について説明する。粘着層2,4を構成する粘着剤の種類は特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系粘着剤,シリコーン系粘着剤,ウレタン系粘着剤,エーテル系粘着剤,ゴム系粘着剤があげられる。ホットメルトタイプの粘着剤を用いても差し支えない。ただし、耐熱性、耐環境性、コスト面を考慮すると、アクリル系粘着剤がより好ましく、エチルアクリレート(EA)、ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)等を主成分としたアクリル系粘着剤がより好ましい。なお、粘着層2を構成する粘着剤と粘着層4を構成する粘着剤とは、同種であってもよいし、別種であってもよい。
また、粘着層2,4の厚さは特に限定されるものではないが、それぞれ2μm以上200μm以下が好ましい。なお、粘着層2の厚さと粘着層4の厚さとは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
さらに、粘着剤は、架橋タイプのもの,未架橋タイプのものいずれも問題なく使用することができ、目的,用途等により適宜選択すればよい。ただし、耐環境性(耐光性など)やクリープ性能を考慮すると、架橋タイプのものの方が好ましい。
さらに、粘着剤は、無色でもよいし有色でもよい。また、透明(光透過性)でもよいし、不透明(光不透過性)でもよい。粘着剤に着色する方法は特に限定されるものではないが、粘着剤に着色料,顔料,染料等を混合してもよい。さらに、粘着剤には、所望により添加剤を混合してもよい。例えば老化防止剤を混合してもよい。
次に、剥離ライナー1,5,6について説明する。剥離ライナー1,5,6の材質は特に限定されるものではないが、紙や樹脂フィルムを用いることができる。剥離ライナー1,5,6には、片面又は両面に剥離処理が施されている。図2の防水用両面粘着テープの場合は、剥離ライナー6の両面に剥離処理が施されている。
なお、防水用両面粘着テープの長さは特に限定されるものではなく、帯状の長尺物でもよいし、用途に応じた長さ,形状の短尺物(シート状物)でもよい。
次に、防水用両面粘着テープの製造方法について、図1の防水用両面粘着テープの場合を例に説明する。まず、剥離ライナー1の剥離処理面に例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層2を形成する。塗工方法は特に限定されるものではなく、ディップコート法,ロールコート法,カーテンコート法,ダイコート法,スリットコート法等の公知の方法を問題なく採用可能である。そして、粘着層2の上に例えばEPDMゴムシートやEVAシートからなる基材3を積層して、3層構造物とする。一方、剥離ライナー5の剥離処理面に例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層4を形成する。そして、粘着層4の上に上記の3層構造物を、基材3と粘着層4とが接するように積層して、5層構造の防水用両面粘着テープとする。
また、図1の防水用両面粘着テープは、以下のようにして製造することができる。まず、剥離ライナー1の剥離処理面に例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層2を形成する。そして、粘着層2の上に例えばEPDMゴムシートやEVAシートからなる基材3を積層して、3層構造物とする。この3層構造物の基材3の粘着層2が設けられた面とは反対の面に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層4を形成する。そして、粘着層4の上に剥離ライナー5を積層して、5層構造の防水用両面粘着テープとする。
さらに、図1の防水用両面粘着テープは、以下のようにして製造することができる。例えば、EPDMゴムシートやEVAシートからなる基材3に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層2を形成する。そして、粘着層2の上に例えば剥離ライナー1を積層して、3層構造物とする。この3層構造物の基材3の粘着層2形成面とは反対面に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層4を形成する。そして、粘着層4の上に剥離ライナー5を積層して、5層構造の防水用両面粘着テープとする。
また、図2の防水用両面粘着テープは、以下のようにして製造することができる。まず、両面に剥離処理が施された剥離ライナー6の一方の面に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層2を形成する。そして、粘着層2の上に例えばEPDMゴムシートやEVAシートからなる基材3を積層して、3層構造物とする。次に、基材3の粘着層2が設けられた面とは反対側の面に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層4を形成して、4層構造の防水用両面粘着テープとする。
さらに、図2の防水用両面粘着テープは、以下のような手順で製造することもできる。まず、例えばEPDMゴムシートやEVAシートからなる基材3の一方の面に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層2を形成する。そして、粘着層2の上に両面に剥離処理が施された剥離ライナー6を積層して、3層構造物とする。次に、基材3の粘着層2が設けられた面とは反対側の面に、例えばアクリル系粘着剤を塗布・乾燥して、粘着層4を形成して、4層構造の防水用両面粘着テープとする。
[実施例]
本発明の防水用両面粘着テープの構成について、実施例によって具体的に説明する。ただし、本発明の防水用両面粘着テープはこれに限定されるものではない。
〔実施例1〕
アクリル系粘着剤溶液(日本カーバイド工業株式会社製、ニッセツKP−2514)100質量部に対してイソシアネート系架橋剤(日本カーバイド工業株式会社製CK−117)0.25質量部を添加した粘着剤溶液を、ドクターコーターにて剥離ライナーに塗布し、約110℃で乾燥させて厚さ50μmの粘着剤層を形成した。
この剥離ライナーに形成した粘着剤層の上に、表面をコロナ処理したEPDMゴムシート(厚さ100μm、引張強度10MPa、伸び率440%、ヤング率70MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ15μm)を貼り合せて片面粘着テープを作製した。次に、前記と同様にして、剥離ライナー上に厚さ50μmの粘着剤層を形成し、片面粘着テープのEPDMゴムシート側にこの粘着剤層を貼り合せて両面粘着テープを作製した。
〔実施例2〕
EPDMゴムシートの代わりにウレタンゴムシート(厚さ100μm、引張強度40MPa、伸び率750%、ヤング率100MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ13μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔実施例3〕
5%EVAエラストマーシート(厚さ100μm、引張強度24MPa、伸び率540%、ヤング率300MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ5μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔実施例4〕
10%EVAエラストマーシート(厚さ100μm、引張強度22MPa、伸び率600%、ヤング率250MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ8μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔実施例5〕
外層のVA%が5%、内層のVA%が10%、外層と内層の構成比が1:3の3層からなるEVAエラストマーシート(厚さ100μm、引張強度23MPa、伸び率580%、ヤング率270MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ7μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔実施例6〕
外層のVA%が5%、内層のVA%が20%、外層と内層の構成比が1:3の3層からなるEVAエラストマーシート(厚さ100μm、引張強度20MPa、伸び率630%、ヤング率200MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ12μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔比較例1〕
EPDMゴムシートの代わりにポリエチレンテレフタレートシート(PET)(厚さ100μm、引張強度147MPa、伸び率100%、ヤング率3000MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ1μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔比較例2〕
EPDMゴムシートの代わりにポリエチレン(PE)発泡体基材(厚さ100μm、引張強度8MPa、伸び率600%、ヤング率4MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ20μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
〔比較例3〕
EPDMゴムシートの代わりにポリプロピレンシート(PP)(厚さ100μm、引張強度550MPa、伸び率600%、ヤング率600MPa、ナノインデンテーション押し込み深さ3μm)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。
得られた各々の両面粘着テープについて、以下に記載した試験方法にて評価し、表1のような結果が得られた。
Figure 0005881391
(衝撃吸収性試験)
両面粘着テープを外形25mm×25mm、幅0.8mm、1mm、又は2mmの枠型に打抜き、外形50mm×50mmの2枚のアクリル板に挟み、質量1kgの荷重を載せ23℃に24時間放置したものを試験片とした。この試験片の中央に高さ150mmの位置から質量16gの鉄球を落下させ、試験片にかかる衝撃力を測定した。衝撃力の測定には加速度計(昭和測器株式会社製2304A)を用い、加速度計は、鉄球を落下させる面の反対面に設置した。評価方法としては、図8のように測定された加速度の減衰曲線の第1波のピーク高さに着目し、そのピーク高さが低いほど、より衝撃を吸収しているものとした。
(耐衝撃性試験)
両面粘着テープを外形50mm×100mm、幅0.8mm、1mm、又は2mmの枠型に打抜き、外形60mm×120mmの2枚のアクリル板に挟み、質量1kgの荷重を載せ23℃に24時間放置したものを試験片とした。この試験片を高さ1mの位置からコンクリート製の床面に落下させ、試験片が分離するまでの落下回数を測定した。
(鉄球落下試験)
両面粘着テープを外形45mm×60mm、幅0.8mm、1mm、又は2mmの枠型に打抜き、厚さ2mm、外形60mm×75mm、幅10mmの枠型のポリカーボネート板と厚さ1mm、外形50mm×65mmのポリカーボネート板に挟み込み、質量1kgの荷重を載せ23℃に24時間放置したものを試験片とした。この試験片の中央に、300gの鉄球を高さ20cmの位置から落下させ、テープが剥がれるか否かを評価した(○:剥がれなし、×:剥がれあり)。
(防水性試験)
IPX7規格(JIS C 0920/IEC60529)に基づいて試験を行った。両面粘着テープを外形50mm×100mm、幅0.8mm、1mm、又は2mmの枠型に打抜き、外形60mm×120mmの2枚のアクリル板に挟み、質量1kgの荷重を載せ23℃に24時間放置したものを試験片とした。この試験片を深さ1mの水中に30分間放置した後、試験片を取り出して、枠型の両面粘着テープの内側への浸水の有無を評価した(○:浸水なし、×:浸水あり)。
(エアリーク試験)
両面粘着テープを外形45mm×60mm、幅0.8mm、1mm、又は2mmの枠型に打抜き、中央にエア流入できるように穴を開け、ジョイントを設置した外形60mm×120mmのアクリル板と外形60mm×120mmのアクリル板に挟み込み、質量1kgの荷重を載せ23℃に24時間放置したものを試験片とした。この試験片の内部に30kPaのエアを5分間流入し、エアが外部に漏れるかどうかを評価した(○:エア漏れなし、×:エア漏れあり)。
また、3層構造のEVA基材の外層のVA%については、特に限定されるものではないが、好ましい範囲を明確にするために、表2の例1〜4に示す範囲にて実験・評価を行った。内層のVA%は10%、内層と外層の厚さの構成比は1:1、基材の厚さは100μmとし、粘着剤を実施例1と同様に設け、幅0.8mmの枠型に打抜いて試験に供した。評価結果を表2に示す。
Figure 0005881391
外層VA%が0.5%未満になると、衝撃吸収性が損なわれた。また、外層VA%が15%を超えると、表面がべたつくために、基材単独でロール状にするとブロッキングを起こしてしまう。この結果、上記表2から、外層VA%としては、1〜10%の範囲が好ましいことが判る。
なお、例2、3の基材のナノインデーテーション法により求められるヤング率および圧子の押し込み深さは、上述した範囲であった。すなわち、基材が、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率が5〜500MPaの範囲であり、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の押し込み深さが4〜15μmの範囲である。
また、3層構造のEVA基材の内層のVA%については、特に限定されるものではないが、好ましい範囲を明確にするために、表3の例5〜9に示す範囲にて実験・評価を行った。外層のVA%は5%、内層と外層の厚さの構成比は1:1、基材の厚さは100μmとし、粘着剤を実施例1と同様に設け、幅0.8mmの枠型に打抜いて試験に供した。評価結果を表3に示す。
Figure 0005881391
内層VA%が0.5%未満になると、衝撃吸収性が損なわれ、内層VA%が40%を超えるとフィルム加工時の成膜性が低下してしまう。したがって、上記表3から、内層VA%としては、1〜40%であることが好ましいことが判る。なお、例6〜8の基材のナノインデーテーション法により求められるヤング率および圧子の押し込み深さは、上記の範囲であった。すなわち、基材が、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率が5〜500MPaの範囲であり、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の押し込み深さが4〜15μmの範囲である。
また、3層構造のEVA基材の内層と外層の厚さの構成比については、特に限定されるものではないが、好ましい範囲を明確にするために、表4の例10〜16に示す範囲にて実験・評価を行った。外層のVA%は5%、内層のVA%は10%、基材の厚さは100μmとし、粘着剤を実施例1と同様に設け、幅0.8mmの枠型に打抜いて試験に供した。評価結果を表4に示す。
Figure 0005881391
内層と外層の構成比を1/5以上にして成膜すると、反りや厚さムラなどの問題から成膜性が低下する。一方、内層と外層の構成比を5/1以上にして成膜すると、反りや厚さムラなどの問題から成膜性が低下する。したがって、上記表4から、基材の外側層と内側層の厚さ寸法の比、外側層の厚さ寸法:内側層の厚さ寸法が、1:4〜4:1であることが好ましいことが判る。なお、例11〜15の基材のナノインデーテーション法により求められるヤング率および圧子の押し込み深さは、上記の範囲であった。すなわち、基材が、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率が5〜500MPaの範囲であり、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の押し込み深さが4〜15μmの範囲であった。
上記の実施例1〜5によれば、テープを狭幅化しても防水性が低下することがなく、且つ耐衝撃性及び衝撃吸収性に優れた防水用両面粘着テープを提供することが可能となる。
1 剥離ライナー
2 粘着層
3 基材
4 粘着層
5 剥離ライナー
6 剥離ライナー

Claims (6)

  1. エラストマーの非発泡体からなる基材と、
    粘着剤からなり且つ前記基剤の表裏両面に配された粘着層とを備え
    前記基材は、一対の外側層と前記外側層同士で挟まれた内側層との3層構造を有し、
    前記基材は、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主成分となし、
    前記外側層のVA%が1〜10%であり、前記内側層のVA%が1〜40%
    であることを特徴とする防水用両面粘着テープ。
  2. 前記基材は、ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の荷重−変位曲線から求められるヤング率が5〜500MPaの範囲と、
    ナノインデーテーション法により圧子を押し込んだ際の押し込み深さが4〜15μmの範囲と、
    のうち少なくとも何れか一方の条件を満たすことを特徴とする請求項に記載の防水用両面粘着テープ。
  3. 前記基材の前記外側層と前記内側層の厚さ寸法の比、外側層の厚さ寸法:内側層の厚さ寸法が、1:4〜4:1であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防水用両面粘着テープ。
  4. ポータブルデバイスに用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防水用両面粘着テープ。
  5. 屋外設置型ディスプレイ装置に用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の防水用両面粘着テープ。
  6. 使用幅寸法が0.8〜5.0mmであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の防水用両面粘着テープ。

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