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本発明は、エンジン作業機に関し、詳しくは、ケーシングの内部に、発電機やコンプレッサ、油圧ユニット、ポンプなどの作業機と、該作業機を駆動するエンジンとを収納したエンジン作業機における防音構造に関する。
発電機などの作業機と、該作業機を駆動するエンジンとをケーシングの内部に収容したエンジン作業機では、エンジンや作業機の作動音が外部に漏れないようにケーシングや吸排気口に吸音材を貼り付けるなどの防音構造を採用している。また、エアクリーナの吸気口に連通する吸気管の途中に、一端を開口し他端を閉塞した分岐管の開放端を接続することにより、エンジンの吸気音を低減させることも行われている(例えば、特許文献1参照。)。また、点検扉に吸気ダクトを設ける構造も知られているが、この場合、点検扉に設けるダクトは、点検扉用の開口部の高さ以上には高くできないことから、騒音の低減には限界があった。
特開平11−141425号公報
しかし、上述の特許文献1のものでは、分岐管の長さ及び内径を、エンジンの構造や回転数に応じて適切に設定しなければならず、また、吸気管に複数の分岐管を接続する手間が掛かり、さらに、約1mの長さを有する分岐管を接続した吸気管をケーシングの内部に設置する手間も掛かっていた。また、防音構造を採用する際には、一般的な保守作業、例えば、エアクリーナにおけるフィルタの保守作業に悪影響を与えるようなことがあってはならない。
そこで本発明は、簡単な構造で、エンジンの吸気音を低減させることができる防音構造を備えたエンジン作業機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のエンジン作業機は、ケーシングの内部に、作業機と、該作業機を駆動するエンジンとを収納するとともに、前記ケーシングの側壁部に、燃焼用及び冷却用の空気をケーシング内に吸い込む吸気口をそれぞれ備えたエンジン作業機において、前記ケーシングの内部に、前記吸気口から吸い込んだ空気をケーシングの上部に向けてガイドする第1ダクトと、該第1ダクトを通った空気を前記ケーシングの上部で前記吸気口を設けた側壁部に沿う水平方向に向けてガイドする第2ダクトと、前記ケーシングの上部で前記第2ダクトと平行な方向に向けて設けられた第3ダクトとを設けるとともに、該第3ダクトの底面に前記エンジンの燃焼用空気吸入口を設け、前記吸気口から吸い込まれた空気が前記第1ダクトを経て前記第2ダクトを通り、該第2ダクトの端部開口から流出した空気の一部が前記第3ダクトの開口から第3ダクト内に流入して前記燃焼用空気吸入口に吸入されて燃焼用空気となり、前記第2ダクトの端部開口から流出した空気の残部が冷却用空気となることを特徴としている。
また、前記吸気口は、前記ケーシングの側壁に設けられた点検口を開閉する点検扉に設けられ、前記第1ダクトは、前記点検扉の内部側に一体的に設けられ、前記第2ダクトの底面に前記第1ダクトの上部開口と連通する開口を設けるとともに、前記上部開口の外縁部と前記開口の外縁部との間に、点検扉の開閉に伴う第1ダクトの移動を許容し、かつ、点検扉を閉じたときに上部開口の外縁部と前記開口の外縁部とを密閉するパッキンを設けると好適である。さらに、前記第2ダクト及び前記第3ダクトは、前記作業機の上方に設けることが好ましい。また、前記第2ダクト及び第3ダクトの底板は、前記点検口の上縁近傍に位置していると良い。さらに、前記燃焼用空気吸入口を備えたエアクリーナは、前記第1ダクトのケーシング内側で、前記第2ダクト及び前記第3ダクトの底板の下部に設けられ、該エアクリーナの内部に装着されるフィルタを出し入れする開口を覆う蓋を、点検口から着脱できるように形成することが好ましい。
本発明のエンジン作業機によれば、エンジンの燃焼用空気吸入口に吸い込まれる空気が、吸気口から第1ダクト、第2ダクト及び第3ダクトを通るので、燃焼用空気吸入口の吸気音が吸気口から外部に漏れにくくなる。また、点検扉の内部側に設けた第1ダクトの上部開口外縁部と第2ダクトの底面に設けた開口の外縁部との間にパッキンを設けることにより、点検扉の開閉操作に悪影響を与えずに、点検扉を閉じたときの遮音性を高めることができる。また、エンジンに比べて高さが低い作業機の上方に第2ダクト及び第3ダクトを設けることにより、ケーシングを大型化することなく、各ダクトを配置することができる。さらに、エアクリーナを第2ダクト及び前記第3ダクトの底板の下部に設け、点検口から蓋を着脱できるように形成することにより、エアクリーナからのフィルタの取り出しを容易に行うことができる。
図3のI−I断面図である。 本発明の第1形態例を示すエンジン作業機の要部断面図である。 同じくエンジン作業機の正面図である。 同じくエンジン作業機の平面図である。 エアフィルタ交換時のエンジン作業機の要部説明図である。 図7のVI−VI断面図である。 本発明の第2形態例を示すエンジン作業機の正面図である。
図1乃至図5は、本発明の第1形態例を示すもので、エンジン作業機11は、平面視長方形状の架台12の4辺から上方に向かってそれぞれ立設した前側壁13a,後側壁13b,制御盤側側壁13c及び排風室側側壁13dと、各側壁13a,13b,13c,13dからなる側壁部に囲まれた上部開口を覆う天井部材13eとで直方体状に形成されたケーシング13の内部に、作業機の一つである発電機14と、該発電機14を駆動するエンジン15と、燃料タンク16,エアクリーナ17,ラジエータ18,マフラ19などの機器とを収容したものであって、エンジン15とマフラ19との間には、ラジエータ18を装着した仕切り壁20が設けられ、この仕切り壁20によってケーシング13内が,エンジン15や発電機14を収容した機器室21と、マフラ19を含む排気管を収容した排風室22とに区画されている。また、架台12の内部には、燃料タンク16を囲むようにしてオイルガード12aが設けられている。
ケーシング13の側壁部の内、前側壁13aと後側壁13bとには、エンジン15などの保守作業を行うための点検口13f,13gを開閉する点検扉23,24がそれぞれ設けられており,各点検扉23,24には、ケーシング13の内部に冷却用及び燃焼用の空気を取り入れるための吸気口23a,24aがそれぞれ設けられている。点検扉23,24の内側には、吸気口23a,24aから吸い込んだ空気を、ケーシング13の内部上方に導くとともに、空気に同伴された雨水を分離するための第1ダクト23b,24bがそれぞれ設けられている。また、後側壁13bの一側方下部には、後側壁13bから凹んだ状態で端子台25が設けられ、端子台25の前面開口には、開閉可能な端子台カバー25aが取り付けられている。さらに、天井部材13eの上面中央部には、エンジン作業機11を吊り上げるための吊り金具26が設けられている。
点検口13f,13gの上端より上方で、発電機14の上方部分に位置する天井部材13eの下部には、前側壁13a及び後側壁13bに平行な方向に2枚の仕切壁27a,27bが垂下され、前側壁13a側の仕切壁27aと前側壁13aとの間には、前側壁13a側の第1ダクト23bの上方に位置する第2ダクト28が設けられ、後側壁13b側の仕切壁27bと後側壁13bとの間には、後側壁13bの第1ダクト24bの上方に位置する第2ダクト29が設けられ、両仕切壁27a,27bの間には、第2ダクト28,29と平行な方向の第3ダクト30が設けられている。
前側壁13a側の第2ダクト28は、天井部材13eと、仕切壁27aと、前側壁13a側に設けられた仕切壁28aと、底板28bと、両端開口に設けられた補強部材28c,28cとによって前側壁13aに沿う水平方向に向けて空気をガイドするように形成されており、底板28bには、前側壁13a側の第1ダクト23bの上部開口23cに連通する開口28dが形成されている。また、後側壁13b側の第2ダクト29は、天井部材13eと、仕切壁27bと、後側壁13b側に設けられた仕切壁29aと、底板29bと、両端開口に設けられた補強部材29c,29cとによって後側壁13bに沿う水平方向に向けて空気をガイドするように形成されており、底板29bには、後側壁13b側の第1ダクト24bの上部開口24cに連通する開口29dが形成されている。
上下に対向する第1ダクト23b,24bの上部開口23c,24cの外縁部と第2ダクト28,29の開口28d,29dの外縁部とには、点検扉23,24の開閉に伴う第1ダクト23b,24bの移動を許容し、かつ、点検扉23,24を閉じたときに上部開口23c,24cの外縁部と開口28d,29dの外縁部との間を密閉するパッキン31が設けられている。
両第2ダクト28,29の間に位置する前記第3ダクト30は、天井部材13eと、一対の仕切壁27a,27bと、底板30aとによって、第2ダクト28,29と平行な方向に向けて空気をガイドするように形成されている。これらの各ダクト23b,24b,28,29,30の空気流れ方向の断面積は、吸気口23a,24aの開口面積に応じて設定されている。
エンジン15のエアクリーナ17は、高さが高いエンジン15の上方を避けて発電機14の上方で、両第1ダクト23b,24bの間に納まるようにして前記底板28b,29b,30aの下部に設けられている。エアクリーナ17の燃焼用空気吸入口17aは、第3ダクト30の底板30aに形成された開口30bを貫通して第3ダクト30の下部に開口するように設けられており、エアクリーナ17の内部に装着されるフィルタ17bを出し入れする開口を覆う蓋17cは、前面の点検口13fから着脱できるように形成されている。
このように形成したエンジン発電機11では、吸気口23a,24aに吸い込まれた空気は、図1の矢印Aで示すように、第1ダクト23b,24bから上部開口23c,24c及び開口28d,29dを通って第2ダクト28,29に流入し、前側壁13a及び後側壁13bに平行な水平方向にガイドされて第2ダクト28,29の端部開口28e,29eからケーシング13の内部に流れ込む。第2ダクト28,29の端部からケーシング13の内部に流出した空気の一部は、図2及び図4の矢印Bで示すように、第3ダクト30の端部開口30cから第3ダクト30の内部に流入し、底板30aの中央部に形成された開口30bに開口した燃焼用空気吸入口17aに吸入されて燃焼用空気となる。また、第3ダクト30に流入しなかった残部の空気は冷却用空気となり、図3及び図4の矢印Cで示すように、ラジエータファン18aに吸い込まれてラジエータ18でエンジン冷却水を冷却し、排風室22を通ってケーシング11の上部から外部に排出される。
燃焼用空気吸入口17aで発生する吸気音は、第3ダクト30、第2ダクト28,29及び第1ダクト23b,24bの長い経路を通る間に減衰し、さらに、各ダクトに設けた吸音材(図示せず)に吸収されるので、吸気口23a,24aから外部に漏れる吸気音を大幅に低減することができる。また、第1ダクト23b,24bの上部開口23c,24cと第2ダクト28,29の開口28d,29dとをパッキン31を介して接続するようにしているので、上部開口23c,24cと開口28d,29dとの間から騒音が外部に漏れることを防止できるとともに、点検扉23,24の開閉に支障を来すこともない。
さらに、エンジン15に比べて高さが低い発電機14の上部空間を利用して第2ダクト28,29や第3ダクト30、エアクリーナ17を配置することにより、ケーシング13の大型化を招くことはなく、重量の増加も抑えることができる。しかも、簡単な加工を施した仕切壁や底板を組み付けるだけで各ダクトを形成することができるので、作業性も良好で、材料コストの増加も抑えることができる。
また、エアクリーナ17を、点検扉23,24にそれぞれ設けられている両第1ダクト23b,24bの間で、第2ダクト28,29及び第3ダクト30の下方に配置し、蓋17cを点検口13fから着脱できるようにしているので、図5に示すように。エアクリーナ17の保守作業では、点検扉23を開き、点検口13fを介して蓋17cを取り外すことにより、フィルタ17bを容易に取り出すことができる。
同様に、第2ダクト28,29及び第3ダクト30を、ケーシング13の点検口13f,13gの上縁から大きく下方に突出せず、点検口13f,13gの上部側に納まる大きさに形成し、第2ダクト28,29及び第3ダクト30の各底板28b,29b,30aを点検口13f,13gの上縁近傍に位置させることにより、点検口13f,13gを従来と同じ大きさに形成することができ、点検口13f,13gからのエンジン15や発電機14の保守作業を今までと同じようにして行うことができる。
図6及び図7は、本発明の第2形態例を示すもので、第1形態例と同様の構成要素を示すものには、同一の符号をそれぞれ付して、その詳細な説明は省略する。
本形態例のエンジン作業機11では、ケーシング13の後側壁13bにのみ、吸気口24aを有する点検扉24が設けられており、天井部材13eには、後側壁13bに第1ダクト24bに連通する第2ダクト29が設けられるとともに、該第2ダクト29に隣接して箱形の第3ダクト30が設けられている。また、第3ダクト30の両端は閉塞され、前側壁13a側の仕切壁27bに燃焼用空気流入用開口27cが設けられており、矢印A,Bに示すように、吸気口24aに吸い込まれて第2ダクト29の端部開口29eから流出した空気の一部は、第3ダクト30の外周を回り込むようにして燃焼用空気流入用開口27cから第3ダクト30内に流入し、第3ダクト30の底部からエアクリーナ17に吸引される。
このように、第2ダクトは、点検扉を含むケーシング13の側壁部に設けられる吸気口の位置や設置数に応じて設ければよく、第3ダクト30の燃焼用空気流入用開口27cも適宜な位置に設けることができる。また、第2ダクトや第3ダクトの長さ及び断面積は、空気の流れの状態に応じて適宜設定することができる。さらに、点検扉以外の側壁部に吸気口を設けた場合は、第1ダクトの上部開口と第2ダクトの開口とを直接接続するようにしてもよい。
11…エンジン作業機、12…架台、12a…オイルガード、13…ケーシング、13a…前側壁、13b…後側壁、13c…制御盤側側壁、13d…排風室側側壁、13e…天井部材、13f,13g…点検口、14…発電機、15…エンジン、16…燃料タンク、17…エアクリーナ、17a…燃焼用空気吸入口、17b…フィルタ、18…ラジエータ、18a…ラジエータファン、19…マフラ、20…仕切り壁、21…機器室、22…排風室、23,24…点検扉、23a,24a…吸気口、23b,24b…第1ダクト、23c,24c…上部開口、25…端子台、25a…端子台カバー、26…吊り金具、27a,27b…仕切壁、27c…燃焼用空気流入用開口、28,29…第2ダクト、28a,29a…仕切壁、28b,29b…底板、28c,29c…補強部材、28d,29d…開口、28e,29e…端部開口、30…第3ダクト、30a…底板、30b…開口、31…パッキン

Claims (5)

  1. ケーシングの内部に、作業機と、該作業機を駆動するエンジンとを収納するとともに、前記ケーシングの側壁部に、燃焼用及び冷却用の空気をケーシング内に吸い込む吸気口をそれぞれ備えたエンジン作業機において、前記ケーシングの内部に、前記吸気口から吸い込んだ空気をケーシングの上部に向けてガイドする第1ダクトと、該第1ダクトを通った空気を前記ケーシングの上部で前記吸気口を設けた側壁部に沿う水平方向に向けてガイドする第2ダクトと、前記ケーシングの上部で前記第2ダクトと平行な方向に向けて設けられた第3ダクトとを設けるとともに、該第3ダクトの底面に前記エンジンの燃焼用空気吸入口を設け、前記吸気口から吸い込まれた空気が前記第1ダクトを経て前記第2ダクトを通り、該第2ダクトの端部開口から流出した空気の一部が前記第3ダクトの開口から第3ダクト内に流入して前記燃焼用空気吸入口に吸入されて燃焼用空気となり、前記第2ダクトの端部開口から流出した空気の残部が冷却用空気となることを特徴とするエンジン作業機。
  2. 前記吸気口は、前記ケーシングの側壁に設けられた点検口を開閉する点検扉に設けられ、前記第1ダクトは、前記点検扉の内部側に一体的に設けられ、前記第2ダクトの底面に前記第1ダクトの上部開口と連通する開口を設けるとともに、前記上部開口の外縁部と前記開口の外縁部との間に、点検扉の開閉に伴う第1ダクトの移動を許容し、かつ、点検扉を閉じたときに上部開口の外縁部と前記開口の外縁部とを密閉するパッキンを設けたことを特徴とする請求項1記載のエンジン作業機。
  3. 前記第2ダクト及び第3ダクトの底板は、前記点検口の上縁近傍に位置していることを特徴とする請求項2記載のエンジン作業機。
  4. 前記燃焼用空気吸入口を備えたエアクリーナは、前記第1ダクトのケーシング内側で、前記第2ダクト及び前記第3ダクトの底板の下部に設けられ、該エアクリーナの内部に装着されるフィルタを出し入れする開口を覆う蓋を、点検口から着脱できるように形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載のエンジン作業機。
  5. 前記第2ダクト及び前記第3ダクトは、前記作業機の上方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のエンジン作業機。
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