JP5977100B2 - 段ボール用ライナー - Google Patents
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裏面に位置する第一紙層及びこの第一紙層の表面に積層される第二紙層を含む3層以上の紙層を有する段ボール用ライナーであって、
上記第一紙層の坪量が115g/m2以上145g/m2以下であり、
この第一紙層の密度が0.70g/cm3以上0.82g/cm3以下であることを特徴とする。
上記紙力増強剤の第二紙層用パルプスラリー中の含有量が、0.5質量%以上0.8質量%以下であることが好ましい。
上記パルプスラリーには、上記原料パルプの他に紙力増強剤を更に添加するとよい。内紙力増強剤としては、乾燥紙力増強剤や湿潤紙力増強剤があり、乾燥紙力増強剤としては、例えばカチオン澱粉、両性澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられ、湿潤紙力増強剤としては、例えばポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、尿素樹脂、酸コロイド・メラミン樹脂、熱架橋性付与PAM等が挙げられる。これらのうち、歩留りの優れるポリアクリルアミドが好ましい。
上記パルプスラリーには、サイズ剤(内添サイズ剤)を添加することもできる。サイズ剤としては、例えば、ロジンサイズ、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニル無水コハク酸(ASA)等の公知のサイズ剤を用いることができる。ただし、ロジンエマルジョンサイズ剤及びアルキルケテンダイマーサイズ剤の少なくとも一方を用いるのが好ましい。サイズ剤がロジンエマルジョンサイズ剤及びアルキルケテンダイマーサイズ剤の少なくとも一方であると、接着剤水溶液の微妙な吸水性の調節を行うことができ好ましい。
当該段ボール用ライナーには、上記内添紙力増強剤の他に、例えば定着剤、滑剤、填料分散剤、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収材、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、蛍光消去剤等の公知の種々の添加剤を単独で、あるいは2種以上を混合して添加してもよい。
当該段ボール用ライナーにおける第一紙層の坪量としては、115g/m2以上145g/m2以下であり、125g/m2以上135g/m2以下が好ましい。
当該段ボール用ライナーにおける第二紙層の密度としては、0.78g/cm3以上0.93g/cm3以下が好ましく、0.80g/cm3以上0.91g/cm3以下がより好ましい。このように第二紙層の密度を高めることで、当該ダンボール用ライナーの強度を高めることができ、かつ、第一紙層に吸収された接着剤水溶液が表面側へ浸透しすぎることを抑制し、貼合時の接着性を高めることができる。さらに、第二紙層の密度が、0.78g/cm3以上0.93g/cm3以下であることに加え、第二紙層の密度が第一紙層の密度よりも高いことが好ましい。第一紙層の坪量を115g/m2以上145g/m2以下とし、第一紙層の密度を、0.70g/cm3以上0.82g/cm3以下にすることに加え、裏二紙層の密度を、0.78g/cm3以上0.93g/cm3以下とし、なおかつ第二紙層の密度を第一紙層の密度よりも高くすることにより、優れた接着剤水溶液の吸水性が発現されるとともに、過剰な接着剤水溶液の吸水を抑制でき、高速貼合性に優れる段ボール用ライナーとなり好ましい。
上記第二紙層の表面に積層される第三紙層の坪量や密度等は特に限定されないが、特に当該段ボール用ライナーが4層以上の多層構造である場合、第二紙層と同様に比較的高密度に形成することが好ましい。このようにすることで、当該ダンボール用ライナーの強度等を高めることができることに加え、第二紙層と共に二層で、第一紙層からの接着剤水溶液の過剰な浸透を抑えることができる。上記第三紙層の好ましい密度、坪量及びこの第三紙層用パルプスラリーへの添加剤の種類及び量並びにパルプ種等は、第二紙層(裏二層)と同様である。
当該段ボール用ライナーのJIS−P8124(1998)「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した坪量としては、特に限定されないが、200g/m2以上320g/m2以下が好ましく、204g/m2以上300g/m2以下が好ましい。当該段ボール用ライナーの坪量が上記上限を超えると近年の軽量化、省資源化の要請に反することとなる。一方、当該段ボール用ライナーの坪量が上記下限未満の場合、十分な強度等が得られないおそれがある。
当該段ボール用ライナーは、上述のように各紙層に対応する原料パルプスラリーを抄紙することによって得ることができる。当該段ボール用ライナーは、一般に製紙に用いられるシステムで製造することができ、具体的には、例えばワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、コーターパート、カレンダーパート、リールパートを含む製紙システム等を用いることができる。また、これ以外にも抄紙機とコーターパートとを分離したオフマシンコーターからなる製紙システムを用いても良く、抄紙機とソフトカレンダーを分離したオフマシンカレンダーからなる製紙システムを用いても良い。
当該段ボール用ライナーを用いて段ボールを製造する方法は特に限定されず、例えばシングルフェーサで段ボール用中芯を波状に形成(段繰り加工)し、この中芯の一方段頂部に貼合用の接着剤(接着剤水溶液)を塗布した後、当該段ボール用ライナーと貼り合せて片面段ボールを作成し、次に、この片面段ボールシートの中芯の他方段頂部にグルーマシンで貼合用の接着剤(接着剤水溶液)を塗布してダブルフェーサに送り、ヒーティングパートで中芯の他方段頂部側に当該段ボール用ライナーを貼りあわせ、熱板等で加熱した後、クーリングパートで冷却することにより段ボールを得ることができる。なお、一方のライナーだけに、当該段ボール用ライナーを用いることもできる。
JIS−P8124(1998)に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。
JIS−P8118(1998)に記載の「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。
デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VHX−100F)を用いて段ボール用ライナーの断面を撮影し、第一紙層及び第二紙層の厚さを10ヶ所測定し、この10ヶ所の測定結果を平均して、第一紙層及び第二紙層の厚さとした。次いで段ボール用ライナーを30cm×30cmの大きさに断裁し、蒸留水に24時間浸漬した。蒸留水に浸漬した段ボール用ライナーを取り出し、第一紙層及び第二紙層を剥がし、熱風乾燥器を用いて、102〜108℃の温度で2時間乾燥した。次いでJIS P 8111:1998に定める試験用紙の前処理に基づき前処理を行い、標準状態(温度23℃、湿度50%)で質量を測定し第一紙層及び第二紙層の坪量を算出した。また、上記厚さ及び質量より第一紙層及び第二紙層の密度を算出した。
JIS−P8126(2005)に記載の「紙及び板紙−圧縮強さ試験方法−リングクラッシュ法」に準拠して測定した。
JIS−P8117(2009)の「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」に準拠して、ガーレー試験機を用いて測定した。
動的液体浸透性測定装置として、Emtec社製の「SURFACE AND SIZING TESTER(EST−12)」を使用し、信号強度が最大値を示すピーク出現時間を測定した。具体的には、紙を抄紙流れ方向に50mm、幅方向75mmに裁断した測定用試験片の表層表面を両面粘着テープでサンプルホルダーに固定し、このサンプルホルダーを試験液である温度23℃の蒸留水に浸漬させて、超音波周波数2MHzにて段ボール用ライナーの裏面の信号強度が最大値を示すピーク出現時間を測定した。なお、ピーク出現時間が遅い程、液体浸透性(吸水性)が低いことを意味する。
動的液体浸透性測定装置として、Emtec社製の「SURFACE AND SIZING TESTER(EST−12)」を使用して得られる浸透特性曲線における1秒後の信号強度を、ピーク時の信号強度を100%として相対的にあらわした。測定条件は上記ピーク出現時間の測定条件と同様である。
段ボール用中芯(大王製紙社製の強化芯180g/m2)の両面に得られた段ボール用ライナーを貼りあわせてA段シングルフルートを作製した。この際の貼合速度を表2に示した。なお、コルゲータは、ダイオーエンジニアリング社製「アグナティGO−14QRC(設計貼合速度250m/分)」を使用した。
貼合後の完成段ボールのコルゲータ幅方向両端を手で折り曲げ、以下の基準による3段階の官能評価を行った。
○:幅方向両端まで完全に接着されており、剥がれが見られなかった場合。
△:折り曲げた時に「パリパリ」との剥がれ音が生じ、微少な剥がれが見られた場合。
×:折り曲げ前から明らかな剥がれが見られた場合。
得られた段ボールシートのライナーと中芯との接着力をJIS Z 0402:1995「段ボールの接着力試験方法」に準拠し、以下の基準に従い、評価した。なお、試験はシングルフェーサ側及びダブルフェーサ側について、それぞれ10個の試験片について行い、平均値を求めた。
◎:接着力が270N以上である。
〇:接着力が250N以上270N未満である。
△:接着力が230N以上250N未満である。
×:接着力が230N未満である。
(第一紙層(裏層)用パルプスラリーの調製)
第一紙層用パルプスラリーとしては、段ボール古紙パルプ40%と雑誌古紙パルプ60%とを配合したものに、以下に記載の内添サイズ剤及び内添紙力増強剤を配合し、硫酸バンドでpHが6.5となるように調製したものを用いた。なお、このパルプスラリーのJIS−P8121(1995)「パルプのろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネスは400mlCSFだった。
[内添サイズ剤]
「ハーサイズNES−680(ロジンエマルジョンサイズ剤)」ハリマ化成社製、0.8kg/パルプt
[内添紙力増強剤]
「ハーマイドRB−236(両性PAM)」ハリマ化成社製、2.9kg/パルプt
第二紙層用パルプスラリーとしては、段ボール古紙パルプ40%と雑誌古紙パルプ60%とを配合したものに、以下に記載の内添紙力増強剤を配合し、硫酸バンドでpHが6.5となるように調製したものを用いた。なお、このパルプスラリーのJIS−P8121(1995)「パルプのろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネスは400mlCSFだった。
[内添紙力増強剤]
「ハーマイドRB−236(両性PAM)」ハリマ化成社製、6.5kg/パルプt
第三紙層用パルプスラリーとしては、段ボール古紙パルプ100%を配合したものに、以下に記載の内添サイズ剤及び内添紙力増強剤を配合し、硫酸バンドでpHが6.5となるように調製したものを用いた。なお、このパルプスラリーのJIS−P8121(1995)「パルプのろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネスは400mlCSFだった。
[内添サイズ剤]
「ハーサイズNES−680(ロジンエマルジョンサイズ剤)」ハリマ化成社製、2.5kg/パルプt
[内添紙力増強剤]
「ハーマイドRB−236(両性PAM)」ハリマ化成社製、6kg/パルプt
第四紙層用パルプスラリーとしては、針葉樹未晒クラフトパルプ100%を配合したものに、以下に記載の内添サイズ剤及び内添紙力剤を配合し、硫酸バンドでpHが6.5となるように調製したものを用いた。なお、このパルプスラリーのJIS−P8121(1995)「パルプのろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネスは530mlCSFだった。
[内添サイズ剤]
「ハーサイズNES−680(ロジンエマルジョンサイズ剤)」ハリマ化成社製、2.5kg/パルプt
[内添紙力剤]
「ハーマイドRB−236(両性PAM)」ハリマ化成社製、0.08kg/パルプt
第一及び第二紙層用パルプスラリーにおけるフリーネス、内添サイズ剤及び紙力増強剤の量及び坪量(付け量)を表1に示すように替えたこと以外は、実施例1と同様にして各段ボール用ライナーを得た。なお、パルプスラリーにおけるフリーネスの調整は、パルプスラリーを分級及びまたは叩解処理することにより行った。
得られた各段ボール用ライナーの第一及び第二紙層の坪量及び密度、全体の坪量及び密度、比圧縮強さ(横)、透気抵抗度、動的浸透性(最大値の位置及び一秒後の強度比)、貼合速度、剥がれ評価及び接着強度の評価を上述した方法にて行った。評価結果を表1及び表2に示す。
Claims (5)
- 裏面に位置する第一紙層及びこの第一紙層の表面に積層される第二紙層を含む3層以上の紙層を有する段ボール用ライナーであって、
上記第一紙層の坪量が115g/m2以上145g/m2以下であり、
この第一紙層の密度が0.70g/cm3以上0.82g/cm3以下であることを特徴とする段ボール用ライナー。 - 上記第一紙層が、内添サイズ剤及び紙力増強剤を含む第一紙層用パルプスラリーの抄紙により得られ、
上記内添サイズ剤の第一紙層用パルプスラリー中の含有量が、0.10質量%以下であり、
上記紙力増強剤の第一紙層用パルプスラリー中の含有量が、0.08質量%以上0.40質量%以下である請求項1に記載の段ボール用ライナー。 - 上記第二紙層の密度が0.78g/cm3以上0.93g/cm3以下である請求項1又は請求項2に記載の段ボール用ライナー。
- 上記第二紙層が、紙力増強剤を含む第二紙層用パルプスラリーの抄紙により得られ、
上記紙力増強剤の第二紙層用パルプスラリー中の含有量が、0.5質量%以上0.8質量%以下である請求項3に記載の段ボール用ライナー。 - 上記第一紙層の紙力増強剤含有量が、第二紙層の紙力剤含有量の0.7倍以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の段ボール用ライナー。
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