JP6314042B2 - 段ボール用中芯の製造方法及び段ボール用中芯 - Google Patents
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原料パルプを抄紙して得られる中芯用基紙の少なくとも片面に紙力増強剤を主成分とする塗工液を塗工する塗工工程を有する段ボール用中芯の製造方法であって、
上記紙力増強剤が直鎖型ポリアクリルアミドを主成分としており、
上記塗工工程における塗工液の温度が50℃以上80℃以下、かつ粘度が4mPa・s以上25mPa・s以下であることを特徴とする。
当該段ボール用中芯の製造方法により製造され、坪量が130g/m2以下、圧縮強さ(横)が185N以上、透気抵抗度が55秒/100ml以下である段ボール用中芯である。
本発明の段ボール用中芯は、原料パルプを抄紙して得られる中芯用基紙を備え、この基紙の少なくとも片面に塗工液を塗工してなるものである。まず、本発明の特徴である塗工液について説明し、続いて他の構成要素について説明する。
上記塗工液は、紙力増強剤を主成分として含有している。
上記紙力増強剤は、直鎖型ポリアクリルアミドを主成分とする。直鎖型ポリアクリルアミドは、(メタ)アクリルアミドのモノマーを共重合することにより得ることができる。また、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メタ)アクリルアミド等のN置換(メタ)アクリルアミドのいずれか一種以上を(メタ)アクリルアミドと併用してもよい。
上記塗工液は、本発明の効果に影響のない範囲内で、上記直鎖型ポリアクリルアミドの他に、例えば上記直鎖型ポリアクリルアミド以外のポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(PVA)、澱粉、サイズ剤、pH調整剤、消泡剤、抑泡剤、浸透剤、着色染料、防腐剤、耐水化剤、蛍光消去剤等の公知の種々の添加剤を、単独で、あるいは2種以上を含有していてもよく、また別に塗工してもよい。
中芯用基紙は、通常、原料パルプ等を含むパルプスラリーを抄紙して得られる。中芯用基紙は一層構造でも良いし、多層構造でも良い。
上記原料パルプとしては、公知のものを用いることができ、古紙パルプ、バージンパルプ又はこれらの組み合わせたものを適宜用いることができる。なお、バージンパルプよりも古紙パルプを多く用いることが省資源化の観点から好ましい。
上記パルプスラリーには、上記原料パルプの他に内添紙力増強剤を更に添加するとよい。内添紙力増強剤としては、乾燥紙力増強剤や湿潤紙力増強剤があり、乾燥紙力増強剤としては、例えばカチオン澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられ、湿潤紙力増強剤としては、例えばポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、尿素樹脂、酸コロイド・メラミン樹脂、熱架橋性付与PAM等が挙げられる。これらの中で、歩留りが優れ、また中芯用基紙の表面に塗工するポリアクリルアミドとの相溶性が良好である点から、ポリアクリルアミドが好ましい。
上記中芯用基紙には、上記内添紙力増強剤の他に、例えば滑剤、サイズ剤、公知の填料、填料分散剤、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、蛍光消去剤等の公知の種々の添加剤を、単独で、あるいは2種以上を混合して添加してもよい。
当該段ボール用中芯のJIS−P8124(2011)「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した坪量としては130g/m2以下であり、115g/m2以上125g/m2以下が好ましく、116.4g/m2以上123.6g/m2以下がより好ましい。当該段ボール用中芯の坪量が上記上限を超えると近年の軽量化、省資源化の要請に反することとなる。一方、当該段ボール用中芯の坪量が上記下限未満の場合、十分な圧縮強さが得られないおそれがある。
当該段ボール用中芯の製造方法は、原料パルプを抄紙して得られる中芯用基紙の少なくとも片面に紙力増強剤を塗工する塗工工程を有する。当該段ボール用中芯は、一般に製紙に用いられるシステムで製造することができ、具体的には、例えばワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、コーターパート、カレンダーパート、リールパートを含む製紙システム等を用いることができる。また、これ以外にも抄紙機とコーターパートとを分離したオフマシンコーターからなる製紙システムを用いても良く、抄紙機とソフトカレンダーを分離したオフマシンカレンダーからなる製紙システムを用いても良い。
当該段ボール用中芯を用いて段ボールを製造する方法は特に限定されず、例えばシングルフェーサーで当該段ボール用中芯を波状に形成(段繰り加工)し、この中芯の一方段頂部に貼合用の接着剤を塗布した後、ライナーと貼り合せて片面段ボールを作成し、次に、この片面段ボールシートの中芯の他方段頂部にグルーマシンで貼合用の接着剤を塗布してダブルフェーサーに送り、ヒーティングパートで中芯の他方段頂部側にライナーを貼りあわせ、熱板等で加熱した後、クーリングパートで冷却することにより段ボールを得ることができる。
各実施例および比較例の塗工温度において、紙力増強剤を含む塗工液の粘度をデジタル式B型粘度計(東機産業社製、型番:TVB−10M)を用い、ローター回転数60rpmにて測定した。
JIS−P8124(2011)に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。
JIS−P8126(2005)に記載の「紙及び板紙−圧縮強さ試験方法−リングクラッシュ法」に準拠して段ボール用中芯の横方向について測定した。なお、試験片としては、幅12.7mm、長さ152.4mmのものを用いた。
JIS−P8113(2006)に記載の「紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速試験法」に準拠してテンシロン万能試験機を用いて測定した。
JIS−P8117(2009)の「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」に準拠してガーレー試験機を用いて測定した。
JIS−P8140(1998)の「紙及び板紙−吸水度試験方法−コッブ法」に準拠して測定し、表面及び裏面の測定値を平均した。なお、吸水時間は10秒とした。
段ボール用中芯の両面に、ライナーとして大王製紙株式会社製「JEK」(坪量:210g/m2)を、貼合速度170m/分、及び250m/分の条件で貼りあわせてA段シングルフルートを作製し評価に供した。具体的には、得られた段ボールシートのライナーと中芯との接着力をJIS−Z0402「段ボール接着力試験方法」により測定し、以下の基準に従い評価した。なお、コルゲーターは、ダイオーエンジニアリング株式会社製「アグナティGO−14QRC(設計貼合速度250m/分)」を使用し、試験はシングルフェーサー及びダブルフェーサー側について、それぞれ10個の試験片について行い、平均値を求めた。
(評価基準)
A:接着力が0.24N以上である。
B:接着力が0.20N以上0.24N未満である。
C:接着力が0.18N以上0.20N未満である。
D:接着力が0.18未満である。
段ボール中芯用基紙に紙力増強剤を塗工する際の塗工機による操業性について、以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:塗工時にミストが発生せず、断紙も発生しなかった。
○:塗工時のミストが少なく、断紙の発生も少なかった。
×:塗工時のミストが多い、または断紙が多く発生した。
[実施例1]
段ボール古紙パルプ60重量%と、雑誌古紙パルプ40重量%を混合した後、ダブルディスクリファイナーでJIS−P8121(1995)「パルプのろ水度試験方法」に準拠して測定したフリーネスが360mlCSFになるまで叩解し、原料パルプスラリーを調製した。この原料パルプスラリーに、内添紙力増強剤2種(両性PAM、星光PMC株式会社製「T−DS232」絶乾質量35kg/トン、固形分濃度30質量%、及び星光PMC株式会社製「T−DS482」絶乾質量5kg/トン、固形分濃度30質量%)及び歩留り剤(カチオン性ポリアクリルアミド、エカケミカルス株式会社の「エカPL2615H」200ppm)を添加し、オントップフォーマーにて単層の湿紙を形成し、その後、湿紙を搾水し、プレドライヤーで乾燥させた。次いで、表1に記載のとおり紙力増強剤(直鎖型PAM、ハリマ化成株式会社製「ハリコートG−38」、表1では「直鎖型PAM−A」と表記)を15質量%の濃度の塗工液とし、この塗工液を蒸気で90℃まで加熱し、片面あたり固形分換算で1.2g/m2となるように段ボール用中芯基紙の両面にゲートロールコーターにて塗工し、乾燥させ、実施例1の段ボール用中芯を得た。なお、塗工液ファイナルタンクでの塗工液温度は約57℃、粘度は14.4mPa・sであった。またこの実施例1の段ボール用中芯の坪量は121.4g/m2であった。
紙力増強剤の種類濃度、塗工温度、塗工粘度、及び塗工量を表1に示すように変更したこと以外は上記実施例1と同様の操作を行い、実施例2〜7及び比較例1〜6の段ボール用中芯を得た。なお、比較例5及び6の紙力増強剤としては以下の薬品を用いた。
(比較例5)
分岐型ポリアクリルアミド、星光PMC株式会社の「T−DS132」(表1では「分岐型PAM」と表記)
分子鎖が分岐しており、固形分濃度12.5%、温度30℃での粘度は15mPa・sである。
(比較例6)
直鎖型ポリアクリルアミド、ハリマ化成株式会社の「ハリコートG−35」(表1では「直鎖型PAM−B」と表記)
固形分濃度12.5%、温度30℃での粘度は100mPa・sである。
得られた各段ボール用中芯について、上記方法にて坪量、圧縮強さ(横)、引張強度(縦)、透気抵抗度(ガーレー法)、吸水度(表及び裏の平均)、段ボールの貼合性及び塗工機での操業性についてそれぞれ評価した。結果を表2に示す。
Claims (4)
- 原料パルプを抄紙して得られる中芯用基紙の少なくとも片面に紙力増強剤を主成分とする塗工液を塗工する塗工工程を有する段ボール用中芯の製造方法であって、
上記紙力増強剤が直鎖型ポリアクリルアミドを主成分としており、
上記塗工工程における塗工液の温度が50℃以上80℃以下、かつ粘度が4mPa・s以上25mPa・s以下であることを特徴とする段ボール用中芯の製造方法。 - 上記塗工液の固形分濃度が5質量%以上25質量%以下である請求項1に記載の段ボール用中芯の製造方法。
- 上記紙力増強剤がアニオン性である請求項1又は請求項2に記載の段ボール用中芯の製造方法。
- 請求項1、請求項2又は請求項3に記載の段ボール用中芯の製造方法により製造され、坪量が130g/m2以下、圧縮強さ(横)が185N以上、透気抵抗度が55秒/100ml以下である段ボール用中芯。
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