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JP6004824B2 - 帯電部材、電子写真装置および帯電部材の製造方法 - Google Patents
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帯電部材、電子写真装置および帯電部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は帯電部材電子写真装置および帯電部材の製造方法に関する。
近年、複写機や光プリンタ等の電子写真装置では、感光体や誘電体等への帯電処理方法として、接触帯電方式が採用されている。接触帯電方式とは、電圧印加により帯電する部材(帯電部材)を、ドラム形状の電子写真感光体の表面に近接又は接触させて、被帯電体面を帯電処理するものである。一般的には、導電性支持体上に導電性弾性層を形成させたゴムローラ型の帯電部材(以下、「帯電ローラ」と呼ぶ)を用いて、感光体に押し当てながら回転させて使用する。
このような帯電ローラにおいては、感光体を均一に帯電させるために、ローラ軸方向での感光体への均一な接触を確保することが要求されている。しかしながら、長期間、帯電ローラを感光ドラムに対して圧接させた結果、帯電ローラの一部に容易に回復しない変形、すなわち、圧縮永久歪み(以降、コンプレッションセットを略して、「Cセット」ともいう)が生じることがある。
Cセットが生じた帯電ローラを接触帯電に用いた場合、帯電ローラの圧縮永久歪みの発生部位が、感光ドラムとのニップ部を通過する際に、帯電ローラ表面と感光ドラム表面との間隙に生じる放電が不安定となる。その結果、感光ドラムに帯電ムラが生じ、電子写真画像にスジ等の欠陥が生じることがある。
特許文献1には、弾性層表面にフッ素系ブロック共重合体又はシリコン系ブロック共重合体からなる添加剤をバインダーに添加することにより、高硬度で低摩擦の表面層を形成する手法が開示されている。
特開2000−267394号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法では、近年の電子写真におけるプロセススピードの向上と画質の高精細化に伴い、帯電部材に僅かなCセットが生じた場合でも当該Cセットに起因して電子写真画像に横スジ状の欠陥が発生することがある。以降、Cセットに起因するスジ状の欠陥が生じた電子写真画像を「Cセット画像」ともいう。
そこで、本発明は、Cセット画像の発生をより確実に抑制することのできる帯電部材を提供することを目的とする。
また、本発明は、高品位な電子写真画像を安定して形成することのできる電子写真装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、Cセット画像の発生をより確実に抑制することのできる帯電部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、導電性の弾性層を有する帯電部材であって、該弾性層は、未加硫のアクリロニトリルブタジエンゴムとN,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドと、電子導電性フィラーと、を含む未加硫のゴム組成物の加硫物からなる帯電部材が提供される。
また、本発明によれば、上記の帯電部材と、電子写真感光体とを具備している電子写真装置が提供される。
さらに、本発明によれば、導電性の弾性層を有する帯電部材の製造方法であって、該弾性層の形成工程が、(1)未加硫のアクリロニトリルブタジエンゴムと、N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドと、を含む未加硫のゴム組成物の層を加硫する工程と、(2)加硫された該ゴム組成物の層の表面に電子線を照射する工程と、を有する帯電部材の製造方法が提供される。
本発明によれば、長期間の使用によっても圧縮永久歪みが小さく、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資する帯電部材を得られる。
また、本発明によれば、長期間の使用によっても、高品位な電子写真画像を安定的に形成可能な電子写真装置を得られる。
本発明に係る帯電ローラの断面図である。 電子線照射装置の説明図である。 本発明の帯電部材を用いた電子写真装置を示す構成図である。
以下、本発明に係る帯電ローラについて図1を用いて説明する。帯電ローラ1は芯金11と、その外周に設けられた弾性層12とから構成されており、必要によって弾性層12の外側に表面層13を設けることもできる。
<弾性層>
弾性層12は加硫ゴムを含んでいる。該加硫ゴムは未加硫のアクリロニトリルブタジエンゴムと、下記構造式(1)で示されるN,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドとを含む組成物を加硫させて形成される。
感光体からの圧力は、一般には、帯電ローラの表面に最も大きくかかる。そのため、圧縮永久歪みを抑制するためには、表面層の架橋密度を高めることが有効と考えられる。
ところが、表面層の形成過程においては、バインダーポリマーの架橋と、架橋時の熱等によるバインダーポリマーの分子切断とが競争的に生じていると考えられており、表面層の架橋密度を十分に高めることができない場合がある。
一方、本発明においては、表面近傍における分子切断により生じるポリマーラジカルを、上記構造式(1)で示される化合物中の二重結合と反応させることにより、発生したポリマーラジカルを再架橋させることで、加熱によるバインダーポリマーの分子切断による分子量低下を抑制できているものと考えられる。すなわち、本発明に係る表面層は、通常の硫黄加硫による架橋構造に加えて、上記マレイミド化合物によるバインダーポリマー分子鎖間の架橋構造を有する、架橋構造が高度に発達したものとなる。その結果として。本発明に係る帯電部材は、圧縮永久歪み、およびそれに起因する画像欠陥の発生を、より低減することができるものとなる。
本発明において、組成物には必要に応じて、アクリロニトリルブタジエンゴム以外に、他のポリマーを含んでいてもよい。配合量の目安としては、アクリロニトリルブタジエンゴムと他のポリマーの質量比を、ポリマー合計質量を100質量部とした場合に、100/0質量部から40/60質量部であることが好ましい。他のポリマーの具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)等が挙げられる。
本発明において、組成物には必要に応じて導電粒子としての電子導電性フィラーを配合する。つまり、弾性層は必要に応じて電子導電性フィラーを含有する。電子導電性フィラーの具体例としては、カーボンブラックが挙げられる。カーボンブラックの配合量は、弾性層の電気抵抗を所望の値になる様、調整して配合することができる。カーボンブラックの配合量の目安は、ポリマー合計質量100質量部に対して30質量部から70質量部である。配合されるカーボンブラックの種類については特に限定されない。具体例としては、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。
さらに、組成物には、必要に応じてゴムの配合剤として一般に用いられている充填剤、加工助剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、軟化剤、可塑剤、又は分散剤等を添加することができる。これらの原料の混合方法としては、バンバリーミキサーや加圧式ニーダーといった密閉型混合機を使用した混合方法や、オープンロールのような開放型の混合機を使用した混合方法などを例示することができる。
弾性層は、例えば以下のように形成することができる。
導電性の支持体(芯金)上に、前述したゴム組成物を積層した未加硫ゴムローラを成形する。ゴムローラの成形方法としては、弾性体層ゴム組成物を押出機によりチューブ状に押出成形し、これに芯金を挿入する方法がある。また、未加硫ゴム組成物を、クロスヘッドを装着した押出機により、芯金を中心に円筒形に共押出し、所望の外径の成形体を得る方法がある。あるいは、未加硫ゴム組成物を射出成形機により所望の外径の金型内部に注入して成形体を得る方法を挙げることができる。中でも、クロスヘッド押出機を使用した押出成形法は連続生産が容易で、工程数が少なく、低コストでの製造に適している為、最も好ましい。
次に、成形された未加硫ゴムローラを加硫し、加硫ゴムローラを作成する。加硫は加熱処理によって行われ、加熱処理の方法としてはギアオーブンによる熱風炉加熱、遠赤外線による過熱加硫、加硫缶による水蒸気加熱などを挙げることができる。中でも熱風炉加熱や遠赤外線過熱は連続生産が可能な為好ましい。
その後さらにその表面を研削処理することもできる。ローラの表面を研削する方法としては、例えば、砥石またはローラをローラのスラスト方向に移動して研削するトラバースの研削方式が挙げられる。また、芯金軸を中心にローラを回転させながらローラ長さより幅広の研削砥石を往復させずに切り込むプランジカットの研削方式が挙げられる。プランジカットの円筒研削方式は弾性体ローラの全幅を一度に研削できる利点があり、トラバースの円筒研削方式より加工時間が短くすることができるため、より好ましい。
なお、前記クロスヘッド押出機を使用した押出成形法において、芯金供給装置から供給される芯金の送り速度を連続的に変化させることにより、クラウン形状のローラを成形することが出来る。すなわち、芯金先端部がダイス出口を通過し、芯金中央部かダイス出口を通過するまでの間は送り速度を遅く、また、芯金中央部がダイス出口を通過し、芯金後端部か通過するまでの間に送り速度を早く変化させる。この芯金送り速度の調速により、ローラ中央直径が、ローラ両端直径より円弧状に大きいクラウン形状を有する弾性層が形成される。
帯電部材の表面へのトナーや紙粉等の汚れの付着抑制するために、弾性層の表面に紫外線照射や電子線照射等を行って表面改質してもよく、また、弾性層の周面を被覆するように表面層を形成してもよい。
<電子線照射装置>
図2には電子線照射装置の概略図を示す。
本発明に用いた電子線照射装置はローラを回転させながらローラ表面に電子線を照射するものであり、図2に示すように、電子線発生部21と照射室22と照射口23とを備えるものである。
電子線発生部21は、電子線を発生するターミナル24と、ターミナル24で発生した電子線を真空空間(加速空間)で加速する加速管25とを有するものである。また電子線発生部の内部は、電子が気体分子と衝突してエネルギーを失うことを防ぐため、不図示の真空ポンプ等により10−3以上10−6Pa以下の真空に保たれている。不図示の電源によりフィラメント26に電流を通じて加熱するとフィラメント26は熱電子を放出し、この熱電子のうち、ターミナル24を通過したものだけが電子線として有効に取り出される。そして、電子線の加速電圧により加速管25内の加速空間で加速された後、照射口箔27を突き抜け、照射口23の下方の照射室22内を搬送されるゴムローラ28に照射される。
ゴムローラ28に電子線を照射する場合には、照射室22の内部は窒素雰囲気としている。また、ゴムローラ28はローラ回転用部材29で回転させて照射室内を搬送手段により、図2において左側から右側に移動する。なお、電子線発生部21及び照射室22の周囲は電子線照射時に二次的に発生するX線が外部へ漏出しないように、不図示の鉛遮蔽が施されている。
照射口箔27は金属箔からなり、電子線発生部内の真空雰囲気と照射室内の空気雰囲気とを仕切るものであり、また照射口箔27を介して照射室内に電子線を取り出すものである。よって、電子線発生部21と照射室22との境界に設ける照射口箔27は、ピンホールがなく、電子線発生部内の真空雰囲気を十分維持できる機械的強度があり、電子線が透過しやすいことが望ましい。そのため、照射口箔27は比重が小さく、肉厚の薄い金属が望ましく、通常、アルミニウムやチタン箔が使用される。
電子線による効果処理条件は電子線の加速電圧と線量によって決定される。加速電圧は硬化処理深さに影響し、本発明における加速電圧の目安としては、低エネルギー領域である40kV以上300kV以下、特には、80kV以上150kV以下の範囲が好ましい。加速電圧を上記の範囲とすることで、電子線照射装置が大型化することなく装置コストが抑えられ、かつ、本発明の効果を得るための充分な硬化処理の厚みを得ることができる。電子線照射における電子線の線量は、下記式(1)で定義される。
D=(K・I)/V ・・・・・・ (1)
ここで、Dは線量(kGy)、Kは装置定数、Iは電子電流(mA)、Vは処理スピード(m/min)である。装置定数Kは、装置個々の効率を表す定数であって、装置の性能の指標である。装置定数Kは一定の加速電圧の条件で、電子電流と処理スピードを変えて線量を測定することによって求めることができる。電子線の線量測定は、線量測定用フィルムをローラ表面に貼り付け、これを実際に電子線照射装置で処理し、ローラ表面の測定用フィルムをフィルム線量計により測定することができる。なお、本発明において使用した線量測定用フィルムは「FWT−60U」(商品名、FarWestTechnology社製)、フィルム線量計は「FWT−92D型」(商品名、FarWestTechnology社製)である。
本発明の導電性ゴム弾性体層は、帯電ローラの弾性層以外に、現像部材、転写部材、除電部材や、給紙ローラなどの搬送部材としても使用可能である。
<電子写真装置>
図3に本発明に係る帯電部材を備えた電子写真装置の断面図を示す。電子写真感光体31は、アルミニウムなどの導電性を有する導電性支持体31bと、導電性支持体31b上に形成した感光層31aを基本構成層とするドラム形状の電子写真感光体である。軸31cを中心に図上時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
本発明に係る帯電ローラ1は、芯金11の両端部に設けられた不図示の押圧手段によって電子写真感光体31に対して押し付けられている。そして、電子写真感光体31が不図示の駆動手段により回転させられると、それに伴って従動回転する。電源33で摺擦電源33aにより、芯金11の所定の直流(DC)バイアスが印加されることで電子写真感光体31が所定の極性および所定の電位に帯電される。
帯電ローラ1で周面が帯電された電子写真感光体31は、次いで露光手段34により目的画像情報の露光(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリット露光など)を受け、その周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
静電潜像は、現像部材35によりトナー画像として順次に可視像化されていく。このトナー画像は、次いで、転写ローラ36により不図示の給紙手段部から電子写真感光体31の回転と同期取りされて適正なタイミングをもって電子写真感光体31と転写ローラ36との間の転写部へ搬送された転写材37に順次転写されていく。
表面にトナー画像の転写を受けた転写材37は、電子写真感光体31から分離されて不図示の定着手段へ搬送されて像定着を受け、画像形成物として出力される。あるいは、裏面にも像形成するものでは、転写部への再搬送手段へ搬送される。像転写後の電子写真感光体31の周面は、前露光手段38による前露光を受けて電子写真感光体ドラム上の残留電荷が除去(除電)される。この前露光手段38には公知の手段を利用することができ、たとえばLEDチップアレイ、ヒューズランプ、ハロゲンランプおよび蛍光ランプなどを好適に例示することができる。
除電された電子写真感光体31の周面は、クリーニング部材39で転写残りトナーなどの付着汚染物の除去を受けて洗浄面化されて、繰り返して画像形成に供される。
帯電ローラ1は面移動駆動される電子写真感光体31に従動駆動させてもよいし、非回転にしてもよいし、電子写真感光体31の面移動方向に順方向または逆方向に所定の周速度をもって積極的に回転駆動させるようにしてもよい。
また、露光は、電子写真装置を複写機として使用する場合には、原稿からの反射光や透過光により原稿を読み取り、信号化し、この信号に基づいてレーザービームを走査したり、LEDアレイを駆動したりすることなどにより行われる。本発明の導電性ゴム弾性体を使用しうる電子写真装置としては、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ、あるいは電子写真製版システムなどの電子写真応用装置などが挙げられる。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明する。以下、特に明記しない限り、「部」は「質量部」を意味しており、試薬等は特に指定のないものは市販の高純度品を用いた。
<実施例1>
(弾性層用ゴム材料の調製)
表1に記載の材料を、6リットル加圧ニーダー(製品名:TD6−15MDX、トーシン社製)を用いて、充填率70vol%、ブレード回転数30rpmで12分間混合してA練りゴム組成物を得た。
このA練りゴム組成物159質量部に対して、表2に記載の材料をロール径12インチのオープンロールにて、前ロール回転数8rpm、後ロール回転数10rpm、ロール間隙2mmで20分混合することで、弾性層用の未加硫ゴム組成物を得た。
(帯電ローラの作製)
直径6mm、長さ252mmの円柱形の導電性支持体(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部228mmに導電性加硫接着剤(メタロックU−20;東洋化学研究所製)を塗布し、温度80℃で30分間乾燥した。次に、上記で得られた未加硫ゴム組成物を、クロスヘッドを用いた押出成形によって、導電性支持体を中心として同軸状に円筒形に押出し、導電性支持体の外周に未加硫ゴム組成物がコーティングされた未加硫ゴムローラを作製した。押出機は、シリンダー径(直径)45mm、L/D=20の押出機を使用し、押出時の温調はヘッド温度90℃、シリンダー温度90℃、スクリュー温度90℃とした。成形した未加硫ゴムローラの両端を切断し、弾性層部分の軸方向幅を228mmとした後、電気炉にて温度160℃で40分の加熱処理を行い、加硫ゴムローラを得た。
得られた加硫ゴムローラの表面をプランジカットの研削方式の研磨機で研磨し、端部直径8.35mm、中央部直径8.5mmのクラウン形状の弾性層を有するゴムローラを得た。
得られたゴムローラの表面に紫外線照射による表面改質処理を実施した。表面処理は254nmの波長の紫外線を積算光量が8500mJ/cm2になるように照射することによって行い、紫外線の照射には、ハリソン東芝ライティング(株)製の低圧水銀ランプを用いた。上記のようにして帯電ローラ1を作製した。
(MD−1硬度の測定)
帯電ローラ1の表面硬度の測定は、マイクロ硬度計(商品名:MD−1高分子計器株式会社製)を用い、温度23℃、相対湿度55%RHの環境下でピークホールドモードにより測定した。
より詳しくは帯電部材を金属製の板の上に置き、金属製のブロックを置いて帯電部材が転がらないように簡単に固定し、金属板に対して垂直方向から帯電部材の中心に正確に測定端子を押し当て5秒後の値を読み取った。これを帯電部材のゴム端部から30〜40mmの位置の両端部及び中央部のそれぞれ周方向に3箇所ずつ、計9箇所を測定し、得られた測定値の平均値を弾性層の硬度とした。
(ユニバーサル硬度の測定)
帯電ローラ1の表面硬度を、ユニバーサル硬度計(商品名:超微小硬度計H−100VFischer社製)を用いて測定した。測定用の圧子としては、四角錘型ダイヤモンドを用いた。押し込み速度は下記式(2)の条件である。
dF/dt=1000mN/240s ・・・・(2)
(Fは力、tは時間を表す。)
圧子の押し込み深さが0から10μmまでの最大硬さを帯電ローラ1の表面硬度とした。
また、弾性層内部の硬度を、押し込み深さ100μmにおける硬さとした。
(導電性弾性層の膨潤度)
導電性弾性層の膨潤度を以下に述べる方法で測定した。結果を表6に示す。測定方法としては、JIS
K6258に基づき、室温23℃の環境下でトルエンに24時間浸漬静置し、静置前の体積(前)と静置後の体積(後)の値から、式3により膨潤度を算出した。
サンプルは、導電性弾性層からゴム部分をスライスし、長さ20mm、厚さ2mmの円弧形状に加工した。
膨潤度(%)=((後)/(前)−1)×100・・・・(3)
結果を表6に示す。
(画像評価)
帯電ローラ1をプロセスカートリッジ(ローラ両端5N荷重で直径(φ)30mmの感光体に圧接)に装着し、当該プロセスカートリッジを、温度40℃、相対湿度95%の環境下に30日間静置した。その後、当該プロセスカートリッジを、電子写真装置(商品名:LBP5050、キヤノン製)に装填し、ハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)を出力した。そして、得られたハーフトーン画像を目視で観察し、表3の基準にて評価した。
(歪み量測定)
上記画像評価に用いたプロセスカートリッジから帯電ローラ1を取り出し、当該帯電ローラの電子写真感光体との圧接部位に生じたCセットの量を測定した。ここで、Cセットの量とは、圧接部位と非圧接部位の外形差を歪み量と定義した。なお、測定には、レーザー形状測定機(商品名:LS−5500、キーエンス(株)製)を用いた。
<実施例2>
アクリロニトリルブタジエンゴムをN250SL( アクリロニトリル含有量20% JSR製)に変更した以外は、実施例1と同様にして弾性層用ゴム材料を調製し、得られた未加硫ゴムから実施例1と同様の方法で帯電ローラ2を成形した。
<実施例3>
アクリロニトリルブタジエンゴムを表4に記載の配合にした以外は、実施例1と同様にして弾性層用ゴム材料を調製し、得られた未加硫ゴムから実施例1と同様の方法で帯電ローラ3を成形した。
<実施例4>
アクリロニトリルブタジエンゴムを表5に記載の配合にした以外は、実施例1と同様にして弾性層用ゴム材料を調製し、得られた未加硫ゴムから実施例1と同様の方法で帯電ローラ4を成形した。
<実施例5>
N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドの配合量をアクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して5質量部配合した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層用ゴム材料を調製し、得られた未加硫ゴムから実施例1と同様の方法で帯電ローラ5を成形した。
<実施例6>
研磨後の帯電ローラを紫外線照射から電子線照射に変更した以外は、実施例1と同様にして弾性層用ゴム材料を調製し、得られた未加硫ゴムから実施例1と同様の方法で帯電ローラ6を成形した。電子線の照射には、最大加速電圧150kV、最大電子電流40mAの電子線照射装置(岩崎電気製)を用い、照射時に窒素ガスパージを行った。処理条件は、加速電圧150kV、電子電流2.5mA、処理速度1m/min、酸素濃度100ppm、装置定数Kは40とした。このようにして帯電ローラ6を得た。
<実施例7>
研磨後の帯電ローラを実施例6の条件と同様に電子線照射した以外は、実施例3と同様の方法で帯電ローラ7を得た。
<実施例8>
研磨後の帯電ローラを実施例6の条件と同様に電子線照射した以外は、実施例4と同様の方法で帯電ローラ8を得た。
<実施例9>
研磨後の帯電ローラを紫外線照射から熱風炉加熱に変更した以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラ9を得た。熱風炉加熱は温度210℃雰囲気下で15分間乾燥とした。
<実施例10>
未加硫ゴム組成物を、クロスヘッドを用いた押出成形時に、芯金送り速度の調速を実施し、端部直径8.4mm、中央部直径8.5mmのクラウン形状の弾性体層を有する未加硫ゴムローラを成形し、未研磨とした以外は、実施例1と同様に帯電ローラ10を得た。
<実施例11>
紫外線照射しなかった以外は、実施例10と同様に帯電ローラ11を得た。
<比較例1>
N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドを非添加とした以外は、実施例1と同様に帯電ローラ12を得た。
<比較例2>
N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドを非添加とした以外は、実施例6と同様に帯電ローラ13を得た。
<比較例3>
N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドを非添加とした以外は、実施例9と同様に帯電ローラ14を得た。
実施例1〜11および比較例1〜3に係る帯電ローラの評価結果を表6−1〜表6−2に示す。
表6−1および表6−2から明らかなように、比較例1〜3はトルエン膨潤度が大きく、圧縮永久ひずみ量が大きく、帯電ローラ表面の硬度が低く、Cセット画像が劣ることが判る。
実施例1〜11は本発明の範囲であり、トルエン膨潤度が小さく、圧縮永久ひずみ量が小さく、Cセット画像評価ランクは全ての実施例でC以上であり、実用上問題無い良好な画像が得られている。
1 帯電ローラ
11 芯金
12 弾性層
13 表面層


Claims (6)

  1. 導電性の弾性層を有する帯電部材であって、
    該弾性層は、
    未加硫のアクリロニトリルブタジエンゴムと
    N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドと
    電子導電性フィラーと、を含む未加硫のゴム組成物の加硫物からなることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記弾性層が、さらに、前記ゴム組成物の層の表面に電子線を照射することにより形成されたものである請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記未加硫のゴム組成物が硫黄を含む請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電部材と、電子写真感光体とを具備していることを特徴とする電子写真装置。
  5. 導電性の弾性層を有する帯電部材の製造方法であって、
    該弾性層の形成工程が、
    (1)未加硫のアクリロニトリルブタジエンゴムと、N,N´−メチレンビス(1,4−フェニレン)ジマレイミドと、を含む未加硫のゴム組成物の層を加硫する工程と、 (2)加硫された該ゴム組成物の層の表面に電子線を照射する工程と、を有することを特徴とする帯電部材の製造方法。
  6. 前記未加硫のゴム組成物が硫黄を含む請求項5に記載の帯電部材の製造方法。
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