JP6015683B2 - ワークの加工装置およびワークの加工方法 - Google Patents
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Description
研磨速度を制御するには、上下定盤、サンギア、インターナルギアの回転速度を変えることにより、ワークと上下定盤との摺動速度を変える方法と、研磨荷重を制御する方法がある。
結果としてワーク破損による歩留まりの低下、加工装置復旧作業による生産性の低下、さらには破損した装置部品や研磨布の交換によるコストアップを招いてしまう。
下定盤に置かれたキャリアの保持孔に溜まっている水やスラリーにより、ワークが浮力を得てはみ出しやすくなる。より具体的には、一般的な両面研磨装置や両面ラップ装置では、1つのキャリアでワークを1枚、もしくは複数枚保持でき、複数のキャリア、例え5枚のキャリアが等間隔、すなわち72°間隔で装置に設けられている場合が多い。ワークをキャリアに保持する際には、複数のキャリアのうち、対象のキャリアを特定のワークの仕込み位置にインターナルギアとサンギアを回転させることで移動させる。この特定の仕込み位置に配置されたキャリアに対し、作業者が手作業でワークを保持させたり、あるいは自動ハンドリング装置がワークを保持させたりする。この特定仕込み位置にあるキャリアのウェーハ保持が終了した後、インターナルギアとサンギアを72°同じ方向に回転させることで、今度はすぐ隣のキャリアをワークの仕込み位置に移動させる(この動作をキャリアのインデックスと呼ぶことがある)。これらワークの保持とインデックスを5回繰り返すことで、5枚全てのキャリアにワークを保持させる。上記したような、ワークが浮力を得てはみ出しやすい条件下では、インデックスのようにキャリアを移動させたり、回転させるときに、ワークがキャリアからはみ出してしまう可能性がある。
また、レーザー変位計で検出した上定盤の高さ位置と基準位置との差が閾値を超えた場合にワークの保持異常と判定する方法が知られている(特許文献2参照)。しかし、この方法では、レーザー変位計を導入するためのコストが増加してしまう。
この場合、前記制御装置は、前記記憶媒体に予め記録した研磨荷重を前記両面研磨装置の研磨布または両面ラップ装置のラップ定盤の経時変化に応じて更新することが可能なものであることが好ましい。
この場合、前記予め記録した研磨荷重を前記両面研磨加工で用いる研磨布または前記両面ラップ加工で用いるラップ定盤の経時変化に応じて更新する工程を有することが好ましい。
上記したような、ワークの保持異常を低コストで効率的に検出するという課題を解決するため、本発明者等は検討を行った。その結果、ワークの保持異常がある時のワークに加わる研磨荷重は、正常時に比べ大きくなり、これら研磨荷重の差分を評価することにより、ワークの保持異常を短時間で検出できることを見出し、本発明を完成させた。
作業者の手作業によりワークWをキャリア5に保持させることもできるが、ワークWをキャリア5の保持孔8まで搬送して保持孔8に挿入するロボットアームを設けても良い。
図3に示すように、ワークWの保持異常がある場合、すなわちワークWが保持孔8から部分的に、あるいは全てはみ出している場合、上側の研磨布4がワークWと接触するときの上定盤2の高さ位置は、正常時に比べて高くなる。このとき、上定盤2を固定位置まで下降させるようにしても、実際には上定盤2の高さ位置は固定位置よりもワークWが保持孔からはみ出している分高くなる。そのため、上下定盤間の隙間d2(図3参照)は、正常時の上下定盤間の隙間d1(図2参照)より大きくなる。
更新する正常時の研磨荷重は、予め研磨布4の経時変化に応じて正常時の研磨荷重がどのように変化するかを記憶媒体13に記録しておき、この記録した研磨荷重の変化を基に更新することができる。あるいは、直前数回のワークの加工における研磨荷重の平均値に更新するようにしても良い。この制御装置12による正常時の研磨荷重の更新機能は自動化することができる。
正常時の研磨荷重を、上記研磨布4の経時変化に加え、キャリア5の経時変化に応じて更新しても良い。
図4に本発明の両面ラップ装置を示す。図4に示すように、両面ラップ装置21は上下方向に相対向して設けられた上下定盤22、23(ラップ定盤)を有している。下定盤23はその中心部上面にサンギア25を有し、その周縁部には環状のインターナルギア26が設けられている。また、ワークWを保持するキャリア24の外周面には上記サンギア25及びインターナルギア26と噛合するギア部が形成され、全体として歯車構造をなしている。
上記両面研磨装置で説明したのと同様に、ワークWがキャリア5の保持孔8に正常に保持された状態で上定盤2を固定位置まで下降させた時の研磨荷重(正常時の研磨荷重)を予め記録しておく。
その後、研磨するワークWを、作業者の手作業またはロボットアームによって、キャリア5の保持孔8に挿入して保持し、上定盤2を固定位置まで下降させてワークWを保持したキャリア5を上定盤2と下定盤3で挟み込む。
ワークWの保持をやり直した後、ワークの保持が正常に行われているか確認する。この確認は、上記のようにして算出した研磨荷重の差が閾値を超えていないことを再度判定することで行っても良いし、特に保持し直したワークの数が少ない場合には作業者によって確認しても良い。
このようにすれば、研磨布またはラップ定盤の厚さが経時的に減少していくことによるワークの保持異常の誤判定を防止でき、長時間に亘ってワークや加工装置の破損を防止できる。
図1に示す本発明のワークの加工装置(両面研磨装置)を用い、本発明のワークの加工方法に従って、直径300mmのシリコンウェーハの両面研磨を行った。なお、両面研磨装置は、1つの保持孔を有するキャリアを合計5枚有しているものとした。
次に、閾値を決定するために、意図的にウェーハの保持異常を発生させ、このときの研磨荷重を測定した。具体的には、ウェーハを小さくずらす、大きくずらす、サンギア側へずらす、インターナルギア側へずらす、定盤の回転中心に対し左方向(CW方向)へずらす、定盤の回転中心に対し右方向(CCW方向)へずらす、1枚だけずらす、2枚ずらすなどウェーハの保持異常の状態を変化させ、研磨荷重のばらつきを測定した。
両者研磨荷重の差分(図5のΔP)に基づいて閾値(図5のθ)を決定した。
この保持異常の判定処理は非常に短時間で行うことができたので、作業者の触手による従来の確認方法と比べ、生産性を向上できた。
正常時の研磨荷重を研磨布の経時変化に応じて更新した以外、実施例1と同様にしてシリコンウェーハの両面研磨を行った。
図6に研磨布の使用時間に伴い推移する正常時および異常時における研磨荷重の結果を示す。図6に示すように、研磨荷重は、正常時、異常時ともに研磨布の使用時間に伴いほぼ同じ傾きで減少していることが分かる。これは、上定盤の固定位置が常に同じ位置となるようにしているのに対し、研磨布の厚さが使用時間とともに薄くなるためである。
ウェーハの両面研磨を繰り返す間、正常時の研磨荷重を以下のようにして更新した。ウェーハが正常に保持されている時の研磨荷重を、毎回研磨終了時に正常時の研磨荷重として更新した。すなわち、保持異常の判定時に参照する正常時の研磨荷重は、直前の研磨時に更新した正常時の研磨荷重となるようにした。
2、22…上定盤、 3、23…下定盤、 4…研磨布、
5、24…キャリア、 6、25…サンギア、
7、26…インターナルギア、 8、27…保持孔、 9…サーボモータ、
10…サーボモータシリンダー、 11、28…ロードセル、
12…制御装置、 13…記憶媒体、29…貫通孔。
Claims (6)
- キャリアの保持孔にワークを挿入して保持し、上定盤を固定位置まで下降させて前記ワークを保持した前記キャリアを前記上定盤と下定盤で挟み込み、前記ワークの両面を同時に加工するワークの加工装置であって、
前記ワークが前記キャリアの保持孔に正常に保持された状態で前記上定盤を前記固定位置まで下降させた時の研磨荷重を予め記録しておく記憶媒体を有し、前記ワークが前記キャリアの保持孔に保持された状態で前記上定盤を前記固定位置まで下降させた時の研磨荷重と前記記憶媒体に記録した研磨荷重の差を算出し、該算出した差が閾値を超えた場合に、前記ワークの保持異常と判定する制御装置を有することを特徴とするワークの加工装置。 - 前記ワークの加工装置は、両面研磨装置または両面ラップ装置であることを特徴とする請求項1に記載のワークの加工装置。
- 前記制御装置は、前記記憶媒体に予め記録した研磨荷重を前記両面研磨装置の研磨布または両面ラップ装置のラップ定盤の経時変化に応じて更新することが可能なものであることを特徴とする請求項2に記載のワークの加工装置。
- キャリアの保持孔にワークを挿入して保持し、上定盤を固定位置まで下降させて前記ワークを保持した前記キャリアを前記上定盤と下定盤で挟み込み、前記ワークの両面を同時に加工するワークの加工方法であって、
前記ワークが前記キャリアの保持孔に正常に保持された状態で前記上定盤を前記固定位置まで下降させた時の研磨荷重を予め記録しておく工程と、
前記ワークが前記キャリアの保持孔に保持された状態で前記上定盤を前記固定位置まで下降させた時の研磨荷重と前記記録した研磨荷重の差を算出する工程と、
前記算出した差が閾値を超えた場合には、前記ワークの保持異常と判定して前記ワークの保持をやり直してから前記ワークを加工し、前記算出した差が閾値を超えない場合には、そのまま前記ワークを加工する工程を含むことを特徴とするワークの加工方法。 - 前記ワークの加工は、両面研磨加工または両面ラップ加工であることを特徴とする請求項4に記載のワークの加工方法。
- 前記予め記録した研磨荷重を前記両面研磨加工で用いる研磨布または前記両面ラップ加工で用いるラップ定盤の経時変化に応じて更新する工程を有することを特徴とする請求項5に記載のワークの加工方法。
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