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JP6021361B2 - 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 - Google Patents
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JP6021361B2 - 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 - Google Patents

被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、弾性波を受信して、被検体の被検体情報を取得する被検体情報取得装置および被検体情報取得方法に関する。本明細書において、弾性波は、音波、超音波、音響波、光音響波、光超音波を含む概念である。
がんに起因して発生する血管新生を特異的に画像化する方法として、光音響イメージング(PAI;Photoacoustic Imaging)が注目されている。光音響イメージングは、照明光(近赤外線など)を生体等に照明し、生体等の内部から発せられる光音響波を探触子で受信して画像化する方式である。
非特許文献1には、光音響イメージングの原理を用いて生体内の画像を取得する方法として、被検体を乳房とする光音響マンモグラフィ(PAM;Photoacoustic mammography)が開示されている。図4(a)は、非特許文献1の測定方式を模式的に側面から図示したものである。
図4(a)において、Nd:YAGレーザ107aは、被検体(乳房)を照明するための光源である。照明光学系107は、Nd:YAGレーザ107aから発せられたレーザ光を被検体に導いて照明するためのものである。
照明系走査機構108は、照明系107を搭載し、上下(図4(a)の矢印方向)、左右(図4(a)の紙面垂直方向)に照明光学系107を走査させる。探触子102は、被検体から発せられた光音響波を受信するためのものである。
不図示の信号処理装置は、照明系走査機構108で設定される照明位置から、画像化のために用いる信号を得る探触子102の受信素子を選択し、その信号の増幅・ディジタル変換を行い、画像を再構成する。
ガラス製の保持プレート105は、照明光学系107からの照明光を透過し、かつ探触子102との間で被検体を圧迫保持する。被検者は、不図示のベッドに伏臥位になり、被検体である乳房をベッドの挿入穴に入れる。そして、探触子102と保持プレート105とで、被検体は圧迫保持される。
非特許文献1の装置では、図4(a)に示す測定方式で光音響信号から生体内の画像データを取得している。
そして、特許文献1には、図4(b)に示すようなX線マンモグラフィと超音波装置との複合機が開示されている。
図4(b)に記載の装置は、第1の保持プレート101を移動させることによって、第1の保持プレート101と第2の保持プレート105との間に不図示の被検体を圧迫保持する。また、第1の保持プレート101の被検体の反対側には、第1の保持プレート101の面内方向に移動可能な小型の探触子102が設けられている。探触子102は、ガイドとなるガントリ103に保持されている。そして、探触子102は、第1の保持プレート101越しに被検体に向かって超音波を送信する。
そして、図4(b)に記載の装置は、被検体からの反射波を探触子102が受信することにより取得した信号を用いて、被検体内の超音波画像を取得している。
米国特許第6,607,489号明細書
Srirang Manohar, et al.,The Twente photoacoustic mammoscope: system overview and performance, Physics in Medicine and Biology 50(2005)2543−2557
しかしながら、特許文献1および非特許文献1に開示されたように、プレートで被検体を保持した状態で、弾性波を受信し、受信信号から被検体情報を取得する弾性波イメージングにおいては、さらなる画質の向上が望まれていた。
そこで、本発明は、被検体をプレートで保持して、被検体情報を取得する弾性波イメージングにおいて、より画質のよい被検体情報取得装置および被検体情報取得方法を提供することを目的とする。
本発明に係る装置は、被検体を挟持する第1の保持手段及び第2の保持手段と、第1の保持手段と第2の保持手段との間の部材間距離情報を取得する部材間距離取得手段と、被検体に光を照射する光照射手段と、被検体に光が照射されることにより被検体で発生する弾性波を第1の保持手段越しに受信する第1の探触子と、第1の保持手段の変形量の分布情報を取得する第1の変形量取得手段と、第2の保持手段の変形量の分布情報を取得する第2の変形量取得手段と、第1の探触子が第2の保持手段と被検体との界面で発生した弾性波を受信することにより出力した信号と、部材間距離情報と、第1の保持手段の変形量の分布情報と、第2の保持手段の変形量の分布情報とに基づいて、被検体の音速情報を取得する処理手段と、を有する。
本発明によれば、被検体をプレートで保持して、被検体情報を取得する弾性波イメージングにおいて、より画質のよい被検体情報取得装置および被検体情報取得方法を提供することができる。
本発明の実施例1における装置構成と処理方法を説明する図。 本発明に係る変形量測定部の例を示す図。 本発明者らが検討している音速の測定方法を説明する図。 背景技術を説明する図。
被検体(乳房)内での音速は被験者ごとによって異なるだけでなく、圧迫保持状態によっても変化することがある。また、被検体内での正確な音速がわからなければ、生成した超音波画像や光音響画像の解像度を低下させてしまう。そのため、測定毎に被検体内での正確な音速を測定することが望ましい。
そこで、本発明者らが検討している被検体内での音速を測定する方法を、図3(a)に示す被検体情報取得装置を用いて説明する。
図3(a)に示す被検体情報取得装置は、2枚のプレート(第1の保持プレート1および第2の保持プレート5)により被検体を挟持した状態で、第1の探触子2が弾性波を送受信している。ここで、第1の探触子2は、第1の保持プレート1越しに弾性波を受信可能に設けられている。また、第1の保持プレート1と第1の探触子2との間には、マッチング剤14が充填されている。また、圧迫機構6が第2の保持プレート5を駆動させることにより、被検体を挟持している。
そして、処理部9は、圧迫機構6に備えられた部材間距離測定部が測定した2枚のプレート間の距離lと、被検体内での弾性波の伝搬時間tとを用いて、被検体内での音速を求めている。ここで、探触子2が第2の保持プレート5に向かって弾性波を送受信し、処理部9は探触子2が出力した信号から送信から受信までの時間tを取得している。そして、保持プレート1の厚さをT、保持プレート1内での音速をcとすると、処理部9は式(1)により被検体内での音速cを求めることができる。
Figure 0006021361
以上のように、本発明者らが検討している被検体情報取得装置は、プレート間の距離lと弾性波の伝搬時間tとを用いて、被検体内での音速cを取得してきた。
ところが、2枚のプレートにより被検体を挟持したときには、図3(b)に示すように、プレートが面外方向に変形してしまう場合がある。
例えば、被検体を圧迫保持したときに部材間距離測定部が測定したプレート間の距離lが40mmであったとしても、第1の保持プレート1と第2の保持プレート5がそれぞれ5mmずつ変形していれば、実際の圧迫距離dは50mmとなってしまう。
そのため、部材間距離測定部により正確な圧迫距離を測定できない場合、測定される被検体内での音速も不正確な値となってしまう。
例えば、上述のように部材間距離測定部が測定したプレート間の距離lが40mmで、圧迫により各保持プレートが5mmずつ変形して、実際の圧迫距離dが50mmになった場合を考える。すなわち、測定されるプレート間距離lが実際の圧迫距離dより20%短い場合を考える。
このとき、被検体内での音速は式(1)で求められるため、算出される音速は実際の音速よりも20%小さくなる。例えば、実際の被検体内での音速が1500m/sの場合には,1200m/sとして測定されてしまう。
そして、この音速誤差により、超音波画像や光音響画像の解像度は低下してしまう。
そこで、上記課題に鑑み、本発明者は、プレートの変形量を考慮して、被検体内での音速を取得することを見出した。
本発明の被検体情報取得装置は、被検体に超音波を送信し、被検体内部で反射した超音波を受信して、被検体情報を取得する超音波エコー技術を利用した装置を含む。また、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した光音響波(典型的には超音波)を受信して、被検体情報を取得する光音響効果を利用した装置を含む。
前者の超音波エコー技術を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、被検体内部の組織等の音響インピーダンスの違いを反映した情報などである。
後者の光音響効果を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、光照射で生じた光音響波の発生源分布や、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や、吸収係数分布、組織等を構成する物質の濃度分布等である。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布やオキシヘモグロビン・デオキシヘモグロビン濃度分布などである。
本発明において、後述の実施例で説明する各構成要素は、以下に示すようなものを用いることができる。
(第1の探触子および第2の探触子)
第1および第2の探触子は、被検体内で発生または反射した弾性波を受信するものである。探触子の受信器は、弾性波を受信して電気信号に変換する1つ以上の変換素子を有し、圧電現象を用いた変換素子、光の共振を用いた変換素子、容量の変化を用いた変換素子などで構成される。
探触子の受信器は、弾性波を受信して電気信号に変換できるものであればどのような受信器を用いてもよい。弾性波を受信する変換素子は、1次元または2次元に複数配列することにより、同時に複数の場所で弾性波を受信することができるため、受信時間を短縮できると共に、被検体の振動などの影響を低減できる。
なお、第1および第2の探触子は、第1および第2の探触子走査機構に備えられていても良い。探触子走査機構が、1つの変換素子を走査させることで、変換素子を2次元あるいは1次元に配置したものと同様な信号を得ることも可能である。あるいは、被検体の全面に変換素子を設けても良い。
なお、第1の探触子は、後述する第1の保持部材越しに弾性波を送受信可能に設けられた探触子である。
(光源)
光音響効果を利用する装置における光源は、被検体(生体など)を構成する成分のうち特定の成分(例えばヘモグロビン)に吸収される特定の波長の光を照射する手段などである。
光源は、例えば、5ナノから50ナノ秒のパルス光を発生可能なパルス光源を少なくとも一つは備える。光源としては、大きな出力が得られるレーザが好ましいが、レーザのかわりに発光ダイオードなどを用いることも可能である。レーザは、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なレーザを使用することができる。
また、光は探触子側から照射されてもよいし、探触子と反対側から照射されてもよい。さらに、光は被検体の両側から照射されてもよい。
ここで、光とは、可視光線や赤外線を含む電磁波を示し、具体的には、例えば、波長が500nm以上1300nm以下の範囲の光のことを指す。この範囲内の光のうち、測定対象とする成分により特定の波長を選択すると良い。
(照明系)
照明系の光学部材としては、例えば、光を反射するミラーや、光を集光したり拡大したり形状を変化させたりするレンズ、光を分散・屈折・反射するプリズム、光を伝搬させる光ファイバ、拡散板等が挙げられる。
光源から照射された光は、レンズやミラーなどの光学部材を用いて被検体に導かれたり、光ファイバなどの光学部材を用いて伝搬させられたりすることが可能である。
このような光学部材は、光源から発せられた光が被検体に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いても構わない。一般的に、光はレンズで集光させるより、或る程度の面積に広げる方が、生体への安全性並びに診断領域を広げられるという観点で好ましい。
また、光が被検体に照射される領域(照射領域)は移動可能であることが好ましい。照射領域が移動可能であることにより、より広範囲に光を照射することができる。また、照射領域は、探触子と同期して移動するとさらに好ましい。照射領域を移動させる方法としては、可動式ミラー等を用いる方法や、光源や光学部材自体を機械的に移動させる方法などがある。
(第1の保持部材および第2の保持部材)
第1および第2の保持部材は、被検体の少なくとも一部の形状を保持するための部材である。第1および第2の保持部材で被検体を狭持すると、測定中の被検体の位置が固定され、体動等による位置誤差を低減することができるため好ましい。また、圧迫することにより、被検体の深部まで光や超音波を効率良く到達させることができる。第1および第2の保持部材としては、光や超音波の透過率が高く、かつ、被検体や探触子との音響整合性が高い部材を用いることが好ましい。第1および第2の保持プレートの材質は、被検体と音響インピーダンスが近いポリメチルペンテンが好適である。
なお、第1の保持部材は、被検体と第1の探触子との間に設けられ、探触子が第1の保持部材越しに弾性波を受信可能とする。
また、音響整合性を高めることを目的として、ジェル等の音響整合剤(マッチング剤)が、保持部材と被検体との間や、保持部材と探触子との間に設けられていてもよい。
(被検体および光吸収体)
光音響効果を利用する装置が特に対象とする被検体について説明する。光音響効果を利用する被検体情報取得装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患、血糖値などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって、被検体としては生体、具体的には人体や動物の乳房や指、手足などの診断の対象部位が想定される。
被検体内部の光吸収体は、被検体内で相対的に吸収係数が高いものである。例えば、人体が測定対象であれば、オキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンやそれらを含む血管、あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍が該当する。また、被検体表面の光吸収体としては皮膚表面付近にあるメラニンなどが該当する。
以下、具体的な実施例を説明する。
実施例1について、図1を用いて説明する。図1(a)は、被検体(乳房など)を第1の保持プレート1および第2の保持プレート5で挟み込み、弾性波を用いて被検体情報を取得する光音響装置を模式的に図示する。
第1の保持部材である第1の保持プレート1は、被検体を保持するためのものである。
第1の探触子2は、少なくとも被検体から発せられた弾性波を、第1の保持プレート1越しに受信できるものであり、トランスデューサ素子のアレイで構成されている。そして、第1の探触子2が受信した受信信号は、ADC12でディジタル変換され、ディジタル変換された受信信号がメモリ13に格納される。
第1の探触子走査機構3は、第1の探触子2を備えており、第1の探触子2を第1の保持プレート1の面内方向に走査する。また、音響マッチングのためのマッチング剤14が、第1の保持プレート1と第1の探触子2の受信面との間には充填されている。
さらに、第1の探触子走査機構3は、第1の保持部材変形量測定部である変位計4aを備えている。変位計4aは、第1の保持プレート1の面外方向の変形量(変位情報)を得る。そして、処理部9は、第1の探触子走査機構3の走査情報に基づき、変位計4aおよび第1の探触子2の位置情報を取得する。
その測定方法は、電気マイクロメータのようなものを用いる接触式でもよいし、光学式センサのようなものを用いる非接触式でもよい。
なお、第1の保持部材変形量測定部としては、例えば、第1の探触子2から第1の保持プレート1に向けて弾性波を送受信し、送信から受信までの時間に音響マッチング剤内での音速を掛けて、第1の保持プレート1の変形量を測定する方法を用いる手段でも有効である。
第2の保持部材である第2の保持プレート5は、第1の保持プレート1との間で被検体を挟持して10Nから300N程度で圧迫保持する。第2の保持プレート5の圧迫保持および圧迫解除の動作は、第2の保持プレート5を駆動する圧迫機構6によって実行する。
照明系7は、波長600から1100nm程度の近赤外線を第2の保持プレート5越しに被検体へ照射するための光学系であり、照明系走査機構8に搭載されている。図1(a)では、光源および光源から照明系7までの光学系は不図示とした。
さらに、照明系走査機構8は、第2の保持部材変形量測定部である変位計4bを備えている。変位計4bは、第2の保持プレート5の面外方向の変形量を得る。そして、処理部9は、照明走査機構8の走査情報に基づき、変位計4bおよび照明系7の位置情報を取得する。
次に、図1(b)は、処理部9が行う処理を示す図である。
処理部9は、第1の探触子走査機構3の走査情報から取得した変位計4aの位置情報と、変位計4aが測定した第1の保持プレート1の変形量とから、第1の保持プレート1の変形量の分布情報を取得する。
ここで、変形量の分布情報とは、元の形状からの変形度合いであって、1次元または2次元的な変形に関する情報を指す。例えば、第1の保持プレート1の元の形状が平板形状であれば、平面度情報である。
同様に、処理部9は、照明系走査機構8の走査情報から取得した変位計4bの位置情報と、変位計4bが取得した第2の保持プレート5の変形量とから、第2の保持プレート5の変形量の分布情報を取得する。
そして、処理部9は、第1の保持プレート1の変形量の分布情報と、第2の保持プレート5の変形量の分布情報と、圧迫機構6に備えられた部材間距離測定部(例えばリニアスケール)が取得したプレート間距離情報(部材間距離情報)とから、第1の保持プレート1と第2の保持プレート5との各対向位置での圧迫距離を求める工程を実行する。
次に、図1(c)に示すように、被検体内での音速を測定するために、探触子2は、被検体に向かって弾性波を送信し、第1の保持プレート1と被検体とを通って第2の保持プレート5で反射したその弾性波を、第1の探触子2が受信する。そして、処理部9は、弾性波の送信から受信までの時間tを算出する。このとき、処理部9は、メモリ13に格納された受信信号を参照して弾性波の伝播時間を算出する。
そして、処理部9は、弾性波の送信から受信までの時間tと、第1の保持プレート1と第2の保持プレート5との各対向位置での圧迫距離dとを用いて、式(2)より、被検体内での音速cを取得する。
Figure 0006021361
次に、処理部9は、取得した被検体内での音速と、第1の探触子2が弾性波を受信して出力した信号を用いて、光音響画像データを取得する。
以上のように、本実施例に係る被検体情報取得装置は、プレートの変形を考慮した圧迫距離を用いて被検体内での音速を求めることによって、被検体を保持した状態での被検体内での音速を高精度に測定できる。そのため、本実施例に係る被検体情報取得装置によれば、光音響画像において、音速算出の誤差によって生じる解像度の低下を低減することができる。
なお、本実施例に係る被検体情報取得装置は、第2の保持プレート5で反射された弾性波を第1の探触子2が受信することにより、弾性波の伝搬時間を測定していたが、第2の保持プレート5越しに被検体からの弾性波を受信できるように設けられた第2の探触子を設けて、弾性波の伝搬時間を測定してもよい。この場合、第2の探触子から送信された弾性波を、第1の探触子2が受信してもよいし、第1の探触子2から送信された弾性波を、第2の探触子が受信してもよい。このように、第2の探触子を設けて伝搬時間を測定することにより、弾性波の被検体内での減衰による影響を低減することができる。
また、変位計の方式として、接触式、非接触式の測定方式について説明したが、これに限定されない。図2に示すように、第1の保持プレート1あるいは第1の保持プレート1を固定する第1の固定部材11の複数箇所に歪ゲージ4cを貼り付け、荷重がかかったときの歪ゲージ4cの出力から処理部9が第1の保持プレート1の変形量の分布情報を求めてもよい。この場合、第1の保持部材変形量測定部としての歪ゲージ4cを、探触子走査機構3に搭載することなく、第1の保持プレート1の変形量の分布情報が得られる。また、歪ゲージ以外には圧電素子、特に圧電フィルムのようなセンサを、第1の保持プレート1および/または固定部材11の複数個所に直接貼付してもよい。なお、第2の保持部材変形量測定部として、第2の保持プレート5および/または第2の保持プレート5を固定する第2の固定部材にも、同様の歪ゲージ等を適用できる。
また、第1の保持プレート1および第2の保持プレート5は、被検体を保持していない状態で平面(平板形状)として説明したが、平面に限定されない。例えば、保持プレートは、椀型であっても良い。このような場合、被検体を保持していない状態での平面度や曲率が既知であれば、変位計が測定した変形量と、変位計の位置情報とから、被検体を保持した状態での保持プレートの変形量の分布情報を求めることができる。
また、本実施例では、光音響装置を用いて説明したが、本発明を超音波装置に適用して、超音波画像を取得することもできる。
実施例1では、探触子による弾性波の送受信により、被検体内での音速を求めた。一方、本実施例では、送信された弾性波を探触子が受信して被検体内での音速を測定するのではなく、光を被検体に照射することにより発生した光音響波を探触子が受信することにより、被検体内での音速を測定する。
以下に、図1(a)に示す被検体情報取得装置を用いて、本実施例を説明する。
本実施例においても、実施例1と同様に、処理部9は、圧迫機構6に備えられた部材間距離測定部が取得したプレート間距離情報と、各プレートの変位計4a,4bが取得した変形量の分布情報とを用いて、第1の保持プレート1と第2の保持プレート5の各対向位置での圧迫距離を求めている。
光音響波の初期音圧Pは、P=Γ・μ・φ(Γ:グリューナイゼン係数,μ:吸収係数,φ:光量)で表わされる。すなわち、光音響波の初期音圧Pは、光量φに比例している。
そして、図1(a)に示す被検体情報取得装置においては、第2の保持プレート5の外側から照射された照射光の被検体内の光量のうち、被検体と第2の保持プレート5との界面での照明光の光量が最も強くなる。そのため、被検体と第2の保持プレート5との界面において、特有の強い光音響波が発生する。
また、被検体内での音速に比べて光速は著しく速いため、発光とほぼ同時に被検体全体で光音響波が発生していると考えることができる。
以上より、被検体と第2の保持プレート5との界面で発生した特有の強い光音響波と、第1の探触子2に到達するその他の光音響波とを区別することができる。
そこで、処理部9は、照明光の発光時から第1の探触子2が特有の強い光音響波を受信するまでの伝搬時間tと、先に求めたプレートの変形を考慮した圧迫距離dとを用いて、式(3)より、被検体内での音速cを算出することができる。
Figure 0006021361
このとき、処理部9は、処理部9内のメモリに格納された発光情報と受信信号から伝搬時間tを取得する。発光情報は、照明系7の一部に不図示のフォトダイオードを設け、その出力より取得してもよい。
なお、照明系7を第1の保持プレート1側に設けて、第1の保持プレート1越しに被検体へ照明光を照射することを行ってもよい。そして、第2の保持プレート5越しに弾性波を受信可能なように第2の探触子を設けてもよい。この場合、第1の保持プレート1の外側から照明された照明光によって、被検体と第1の保持プレート1との界面で特有の強い光音響波が発せられる。そして、発光とほぼ同時に発せられた光音響波が第2の探触子で受信されるまでの伝搬時間tと、先に求めたプレートの変形を考慮した圧迫距離dと、第2の保持プレート5の厚さTP5,第2の保持プレート5内での音速cP5とより、被検体内での音速cを求めることができる。
また、第2の保持プレート5で反射された、被検体と保持プレート1との界面で発した光音響波を、第1の探触子2が受信することによって、処理部9が被検体内での音速を求めても良い。
以上のように、本発明に係る被検体情報取得装置は、被検体と、第1の保持プレート1または第2の保持プレート5との界面で発せられた光音響波の伝播時間と、変位計4a,4bが求めた各プレートの変形量を用いて求めた圧迫距離とを用いて被検体内での正確な音速を求めることができる。
このように被検体内での音速を求めることにより、被検体内での音速を測定するために弾性波を送信する必要がない。そのため、被検体情報処理装置が光音響装置であった場合、光音響波の受信と兼ねて被検体内での音速を測定することができるため、光音響装置の画像取得までの工程を少なくすることができる。
1 第1の保持プレート
2 第1の探触子
3 第1の探触子走査機構
4a、4b 変位計(第1の保持部材変形量測定部、第2の保持部材変形量測定部)
5 第2の保持プレート
9 処理部

Claims (13)

  1. 検体を挟持する第1の保持手段及び第2の保持手段と、
    前記第1の保持手段と前記第2の保持手段との間の部材間距離情報を取得する部材間距離取得手段と
    前記被検体に光を照射する光照射手段と、
    前記被検体に光が照射されることにより前記被検体で発生する弾性波を前記第1の保持手段越しに受信する第1の探触子と、
    前記第1の保持手段の変形量の分布情報を取得する第1の変形量取得手段と
    前記第2の保持手段の変形量の分布情報を取得する第2の変形量取得手段と
    前記第1の探触子が前記第2の保持手段と前記被検体との界面で発生した弾性波を受信することにより出力した信号と、記部材間距離情報と、記第1の保持手段の変形量の分布情報と、前記第2の保持手段の変形量の分布情報と基づいて、前記被検体音速情報を取得する処理手段と
    を有することを特徴とする置。
  2. 被検体を挟持する第1の保持手段及び第2の保持手段と、
    前記第1の保持手段と前記第2の保持手段との間の部材間距離情報を取得する部材間距離取得手段と、
    前記被検体に光を照射する光照射手段と、
    前記被検体に光が照射されることにより前記被検体で発生する弾性波を前記第1の保持手段越しに受信する第1の探触子と、
    前記第1の保持手段の変形量の分布情報を取得する第1の変形量取得手段と、
    前記第2の保持手段の変形量の分布情報を取得する第2の変形量取得手段と、
    前記第1の探触子が前記第1の保持手段と前記被検体との界面で発生し、前記第2の保持手段で反射した弾性波を前記第1の保持手段越しに受信することにより出力した信号と、前記部材間距離情報と、前記第1の保持手段の変形量の分布情報と、前記第2の保持手段の変形量の分布情報とに基づいて、前記被検体の音速情報を取得する処理手段と、
    を有することを特徴とする装置。
  3. 前記第1の保持手段、または、前記第2の保持手段を駆動させる圧迫機構を更に有し、
    前記圧迫機構は、前記部材間距離取得手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の置。
  4. 前記光照射手段は、前記第2の保持手段越しに前記被検体へ光を照射する
    ことを特徴とする請求項に記載の置。
  5. 前記光照射手段は、前記第2の保持手段越しに前記被検体へ光を照射する
    ことを特徴とする請求項1に記載の置。
  6. 前記処理手段は
    前記第1の探触子が弾性波を受信することにより出力した信号と、前記被検体音速情報に基づいて、被検体情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の置。
  7. 前記第1の変形量取得手段または前記第2の変形量取得手段は、歪ゲージまたは圧電材料からなるセンサを含む
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 被検体を保持する保持手段と、
    前記被検体に光を照射する光照射手段と、
    前記被検体に光が照射されることにより前記被検体で発生する弾性波を前記保持手段越しに受信する探触子と、
    前記保持手段の変形量の分布情報を取得する変形量取得手段と、
    前記探触子が前記保持手段と前記被検体との界面で発生し、前記被検体を伝搬した弾性波を受信することにより出力した信号と、前記保持手段の変形量の分布情報とに基づいて、前記被検体の音速情報を取得する処理手段と、
    を有することを特徴とする装置。
  9. 前記保持手段は椀型である
    ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 第1の保持手段と第2の保持手段により被検体を挟持した状態で、前記被検体に光が照射されることにより前記被検体で発生する弾性波に基づいて、前記被検体の音速情報を取得する方法であって
    前記第1の保持手段と前記第2の保持手段との間の部材間距離情報を取得する工程と、
    前記第1の保持手段の変形量の分布情報を取得する工程と、
    前記第2の保持手段の変形量の分布情報を取得する工程と、
    前記第2の保持手段と前記被検体との界面で発生した弾性波を受信することにより得られた信号と、前記部材間距離情報と、前記第1の保持手段の変形量の分布情報と、前記第2の保持手段の変形量の分布情報とに基づいて、前記被検体音速情報を取得する工程と、
    を有することを特徴とする法。
  11. 第1の保持手段と第2の保持手段とにより被検体を挟持した状態で、前記被検体に光が照射されることにより前記被検体で発生する弾性波に基づいて、前記被検体の音速情報を取得する方法であって、
    前記第1の保持手段と前記第2の保持手段との間の部材間距離情報を取得する工程と、
    前記第1の保持手段の変形量の分布情報を取得する工程と、
    前記第2の保持手段の変形量の分布情報を取得する工程と、
    前記第1の保持手段と前記被検体との界面で発生し、前記第2の保持手段で反射した弾性波を受信することにより得られた信号と、前記部材間距離情報と、前記第1の保持手段の変形量の分布情報と、前記第2の保持手段の変形量の分布情報とに基づいて、前記被検体の音速情報を取得する工程と、
    を有することを特徴とする方法。
  12. 保持手段により被検体が保持された状態で、前記被検体に光が照射されることにより前記被検体で発生する弾性波に基づいて、前記被検体の音速情報を取得する方法であって、
    前記保持手段の変形量の分布情報を取得する工程と、
    前記保持手段と前記被検体との界面で発生し、前記被検体を伝搬した弾性波を受信することにより得られた信号と、前記保持手段の変形量の分布情報とに基づいて、前記被検体の音速情報を取得する工程と、
    を有することを特徴とする方法。
  13. 弾性波を受信することにより出力した信号と、前記被検体の音速情報とに基づいて、被検体情報を取得する工程を有する
    ことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の方法。
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