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JP6035310B2 - 湯張制御装置 - Google Patents
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JP6035310B2 - 湯張制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯装置から湯張制御装置を介して浴槽に湯張りするシステムに関し、詳しくは、給湯装置の水抜き時に湯張制御装置から水抜きする技術に関する。
給湯装置で生成した湯を用いて浴槽に湯張りするシステムでは、給湯装置と浴槽との間に湯張制御装置が設けられており、湯張制御装置を介して浴槽に湯張りするようになっている。この湯張制御装置は、電磁弁や、流量センサーや、フィルターや、逆止弁などの様々な部品によって構成されており、それぞれの部品は次のような機能を有している。
先ず、電磁弁は、給湯装置から湯水を浴槽に供給するための給湯通路に設けられており、給湯通路を開閉する。流量センサーは、電磁弁の上流側(給湯装置側)に設けられており、給湯通路を通過する湯水の流量を検出する。また、流量センサーの上流側には目の細かいフィルターが設けられており、給湯装置からの湯水に混入する小さな異物を除去している。このため、流量センサーや電磁弁が異物によって正常に動作しなくなる事態を防止できる。一方、電磁弁の下流側(浴槽側)には逆止弁が設けられている。このため、断水などの理由で給湯装置への上水の供給圧力が低下し、給湯装置から供給される湯水の圧力が低下した場合でも、浴槽内の汚水が給湯通路を通って給湯装置側に逆流することを防止できる。
また、このような湯張制御装置では、上水の供給圧力が低下すると開弁する大気開放弁を逆止弁の下流側に設けることが提案されている(特許文献1)。開弁した大気開放弁からは、逆止弁の下流側の湯水が排出され、代わりに空気が吸い込まれるので、何らかの理由で逆止弁の閉弁が不完全であった場合でも、浴槽側から給湯装置側に汚水が逆流することを防止することが可能となっている。
特開2003−254604号公報
しかし、上述のような構造を有する湯張制御装置では、冬期の凍結防止のために行う水抜きの際に逆止弁とフィルターとの間に水が残り易く、水抜きが困難であるという問題があった。これは次のような理由による。先ず、水抜きの際には、電磁弁を開弁させても、逆止弁が閉弁しており、逆止弁側から水に大気圧が作用することはない。また、フィルターよりも上流側(給湯装置側)の水が抜けると、フィルターの上流側から水に大気圧が作用すると共に、フィルターの細かい目で水の表面張力が生じることで空気が通り抜け難くなる。このため、逆止弁とフィルターとの間では、水がフィルター側から流れ出ようとしても、置換される空気がないことから負圧が発生し、この負圧と、フィルターで生じる水の表面張力と、フィルターの上流側から作用する大気圧とで水の重量が支えられてしまう。その結果、フィルターの上流側が水抜きされても、逆止弁とフィルターとの間には水が閉じ込められたまま残ってしまうためである。
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、湯張制御装置から容易に水抜きすることが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の湯張制御装置は次の構成を採用した。すなわち、
給湯装置から湯水を浴槽に供給するための給湯通路に設けられて、該給湯装置側の湯水の圧力が所定圧力以上になると開弁して湯水を通過させると共に、該給湯装置側の湯水の圧力が該所定圧力未満になると閉弁して湯水の逆流を阻止する逆止弁と、該逆止弁よりも前記給湯装置側の前記給湯通路に設けられて、該給湯装置から供給される湯水中の異物を除去するフィルターと、前記給湯装置に供給される上水の圧力が低下すると開弁し、前記逆止弁よりも前記浴槽側の湯水を排出する大気開放弁とを備える湯張制御装置において、
前記逆止弁と前記フィルターとの間には、前記湯張制御装置の水抜き時に所定時間作動して、該逆止弁と該フィルターとの間の湯水を昇温させるヒーターが設けられている
ことを特徴とする。
かかる本発明の湯張制御装置においては、水抜き時に給湯装置への上水の供給が停止されることで大気開放弁が開弁するので、逆止弁よりも浴槽側は、湯水が排出され、空気で置換されている。そして、ヒーターの作動で逆止弁とフィルターとの間の湯水が温められて膨張することにより、逆止弁とフィルターとの間の圧力が上昇する。その圧力が逆止弁に加わり、所定圧力を上回ると、逆止弁が開弁状態になる。すると、空気の流入が可能となり、逆止弁側から湯水に大気圧が作用する。この状態では、フィルターで生じる水の表面張力だけでは湯水の重量を支えきれなくなるので、逆止弁とフィルターとの間の湯水がフィルターを通過して排出される。その結果、湯張制御装置から容易に水抜きすることができる。
また、本発明の湯張制御装置では、逆止弁が開弁しなかった場合でも、以下のような作用で水抜きが可能である。まず、ヒーターの作動で逆止弁とフィルターとの間の圧力が上昇していくと、その圧力は逆止弁だけでなくフィルターにも加わり、逆止弁が開弁しなくても、フィルターから湯水が滲み出ることで、圧力が開放される。その後、ヒーターが停止すると、逆止弁とフィルターとの間の湯水が次第に冷えるのに伴って収縮する。すると、逆止弁とフィルターとの間には、フィルターから湯水が滲み出たことで、ヒーターの作動前に比べて大きな負圧が発生するので、フィルターで生じる水の表面張力を破って空気が入り込む。こうしてフィルターで水の表面が一旦崩されると、空気がフィルターを通過し易くなることから、置換される空気がフィルターから入り込むことで、逆止弁とフィルターとの間の湯水を排出することができる。
また、上述した本発明の湯張制御装置においては、水抜きされていない状態で給湯装置から浴槽への湯水の供給が所定期間行われていない場合にもヒーターを作動させて、逆止弁とフィルターとの間の湯水を昇温させるようにしてもよい。
こうすれば、逆止弁とフィルターとの間の湯水を加熱殺菌して細菌の繁殖を抑えることができるので、湯張りが長期間行われない場合でも、細菌の増殖による湯張制御装置内のヌメリの発生を防止することが可能となる。
実施例の湯張システム1の全体構成を示した説明図である。 本実施例の湯張制御装置100の内部の構造を示した説明図である。 本実施例の電磁弁103および第1逆止弁104の内部構造を示した断面図である。 ヒーター107を作動させずに湯張制御装置100から水抜きする様子を示した説明図である。 コントローラ50が実行するヒーター制御処理を示すフローチャートである。 昇温による水の膨張量を示した説明図である。 ヒーター107を作動させて湯張制御装置100から水抜きする様子を示した説明図である。
図1は、本実施例の湯張制御装置100を備える湯張システム1の全体構成を示した説明図である。図示されるように湯張システム1は、湯を生成する給湯装置10と、湯を溜める浴槽2と、給湯装置10から湯を浴槽2に供給するための給湯配管20と、給湯配管20の途中に設けられた湯張制御装置100とを備えている。尚、本実施例では、給湯配管20が本発明における「給湯通路」に対応する。
給湯装置10は、ガス配管5を通じて供給された燃料ガスを燃焼させるバーナー11と、バーナー11に向けて燃焼用空気を供給する燃焼ファン12と、バーナー11での燃焼によって生じた燃焼排ガスとの間で熱交換するための熱交換器13とを備えている。熱交換器13には、給水配管4を通じて上水が供給されており、供給された上水は熱交換器13で燃焼排ガスとの熱交換によって加熱された後、湯となって給湯配管20へと流出する。熱交換器13に接続された給水配管4の途中には、給湯装置10から水抜きするための水抜栓3が設けられている。また、水抜栓3よりも上流側の給水配管4には、給水配管4を開閉する図示しない元栓が設けられている。
熱交換器13の下流側に接続された給湯配管20は湯張制御装置100の手前で2つに分岐しており、一方は湯張制御装置100に接続され、他方は経路途中に水抜栓7を備えたカラン8に接続されている。また、湯張制御装置100には、給水配管4から分岐した上水圧力配管6も接続されている。更に、湯張制御装置100は、湯張システム1を制御するコントローラ50と電気的に接続されている。
図2は、本実施例の湯張制御装置100の内部の構造を示した説明図である。図示されるように本実施例の湯張制御装置100は、電磁弁103と、流量センサー102と、フィルター101と、2つの逆止弁(第1逆止弁104および第2逆止弁105)と、大気開放弁106と、ヒーター107とを備えている。
電磁弁103は、コントローラ50によって開閉動作が制御され、給湯配管20を開閉する。尚、本実施例の電磁弁103にはパイロット式電磁弁が用いられており、その構造については別図を用いて後述する。流量センサー102は、電磁弁103の上流側(給湯装置10側)に設けられており、給湯配管20を通過する湯水の流量を検出する。本実施例の流量センサー102には、給湯配管20内の湯水の流れによって回転する羽根車が内蔵されており、羽根車の回転速度に基づいて湯水の流量を検出してコントローラ50に出力する。また、目の細かいフィルター101は、流量センサー102よりも上流側に設けられており、給湯装置10からの湯水に混入する小さな異物を除去している。このため、流量センサー102や電磁弁103が異物の噛み込みなどで正常に動作しなくなる事態を防止できる。
第1逆止弁104および第2逆止弁105は、電磁弁103の下流側(浴槽2側)に直列に設けられており、浴槽2側から給湯装置10側への湯水の逆流を阻止する。逆止弁104,105の構造については別図を用いて後述する。また、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間に接続された大気開放弁106は、周知の大気開放弁と同様に、ダイヤフラムに支持された弁体106cによって一次室106aと二次室106bとに仕切られた構造になっている。大気開放弁106の一次室106aには、上水圧力配管6を通じて上水が導かれている。一方、大気開放弁106の二次室106bには、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が導かれると共に、弁体106cを一次室106a側に付勢するバネ106dが設けられている。通常は、給湯装置10を介して第1逆止弁104の下流側に供給される湯水に比べて上水の圧力の方が高いので、弁体106cがバネ106dの付勢力に抗して二次室106b側に押し込まれる結果、大気開放弁106は閉弁状態となっている。ところが、断水などの理由で上水の圧力が低下すると、バネ106dの付勢力で弁体106cが一次室106a側に押し戻されて、大気開放弁106が開弁状態となる。その結果、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が排出され、代わりに空気が吸い込まれる。
ヒーター107は、流量センサー102と電磁弁103との間に設けられており、流量センサー102と電磁弁103との間の湯水の温度を上昇させる。尚、ヒーター107を設ける位置は、流量センサー102と電磁弁103との間に限られず、フィルター101から第1逆止弁104までの間であればよい。また、本実施例のヒーター107は、給湯配管20の外側に取り付けられており、外側から間接的に湯水を昇温させているが、ヒーター107を給湯配管20の内部に設置して湯水を直接的に昇温させてもよい。
図3は、本実施例の電磁弁103および第1逆止弁104の内部構造を示した断面図である。尚、第2逆止弁105の構造は、第1逆止弁104と基本的に同様である。図3(a)には、電磁弁103および第1逆止弁104が共に閉弁した状態が示されている。まず、電磁弁103は、流量センサー102を通過した湯水が流入する流入室120と、第1逆止弁104へと湯水を導く流出通路121とが筒状の隔壁122によって仕切られており、流入室120の内側に流出通路121が形成された二重管構造になっている。この隔壁122の端部を覆うようにダイヤフラムで支持されたダイヤフラム弁123が設けられている。
ダイヤフラム弁123の流入室120および流出通路121とは反対側には背圧室124が形成されており、この背圧室124と流出通路121とを連通させる細径の接続通路125が設けられている。また、接続通路125よりも細径のオリフィス通路126がダイヤフラム弁123を貫通して設けられており、このオリフィス通路126によって流入室120と背圧室124とが連通している。
また、電磁弁103には、接続通路125を開閉するためのアクチュエーター127が設けられている。アクチュエーター127は、電線を巻回して円筒形状に形成された電磁コイル128や、電磁コイル128の中心軸内に摺動可能に設けられた可動鉄心129などを備えている。電磁コイル128に通電されていない状態では、図3(a)に示すように可動鉄心129の先端部が接続通路125の途中に挿入されており、接続通路125を遮断している。
このような電磁弁103の流入室120に流入した湯水は、オリフィス通路126を通じて背圧室124にも流入するので、流入室120と背圧室124とで湯水の圧力は等しくなる。ただし、ダイヤフラム弁123には、背圧室124側からはほぼ全面に湯水の圧力が加わるのに対して、流入室120側からは隔壁122の外側の部分にしか湯水の圧力が加わらない。こうした受圧面積の違いから、ダイヤフラム弁123は背圧室124側から隔壁122の端部に押し付けられる方向に力を受けるので、流入室120と流出通路121との間が遮断され、電磁弁103は閉弁状態となる。
電磁弁103の下流側に接続された第1逆止弁104は、電磁弁103の流出通路121と連通する弁孔130が形成された弁座131と、弁座131に当接することで弁孔130を塞ぐ弁体132とを備えている。弁体132は、第1逆止弁104内に設置された支持板134によって摺動可能に支持されており、支持板134には、弁孔130から流入する湯水を通過させる貫通孔が複数形成されている。また、弁体132と支持板134との間には、付勢バネ133が設けられており、弁体132を弁座131に押し付ける方向に付勢している。
電磁弁103が閉弁状態であると、流出通路121には給湯装置10からの湯水の圧力が及ばないので、第1逆止弁104の弁体132が付勢バネ133の付勢力で弁座131に押し付けられて、第1逆止弁104は閉弁状態となっている。
閉弁状態の電磁弁103および第1逆止弁104は、次のように動作することで、図3(b)に示す開弁状態となる。まず、電磁弁103の電磁コイル128に通電すると、可動鉄心129が電磁コイル128に引き込まれて、接続通路125の遮断が解除される。これにより、背圧室124内の湯水が接続通路125を通じて流出通路121に流出するので、背圧室124内の湯水の圧力が次第に低下していき、ダイヤフラム弁123が流入室120側の湯水の圧力によって背圧室124側に押し戻される。その結果、流入室120と流出通路121とが連通し、電磁弁103は開弁状態となる。
尚、背圧室124は、オリフィス通路126によって流入室120と連通しているので、背圧室124の湯水の圧力が低下すると、流入室120の湯水がオリフィス通路126を通じて背圧室124に流入しようとする。ただし、オリフィス通路126は、接続通路125よりも細径であるため、オリフィス通路126から流入する流量よりも接続通路125から流出する流量の方が多くなっている。その結果、背圧室124の湯水の圧力が低下していき、電磁弁103は開弁することになる。
こうして電磁弁103が開弁状態になると、流入室120から流出通路121に流出した湯水の圧力が第1逆止弁104の弁体132に加わり、付勢バネ133の付勢力に抗して弁体132を弁座131から引き離す方向に押し戻すので、第1逆止弁104は開弁状態となる。
その後、開弁状態の電磁弁103は、電磁コイル128への通電を停止すると、可動鉄心129が接続通路125を遮断する方向に摺動する。そして、オリフィス通路126を通じて流入室120から背圧室124に湯水が流入することにより、背圧室124内の湯水の圧力が次第に上昇していき、ダイヤフラム弁123を背圧室124側から隔壁122の端部に押し付けることで、電磁弁103は閉弁状態に戻る。また、電磁弁103が閉弁状態に戻ると、流出通路121には給湯装置10からの湯水の圧力が及ばなくなるので、第1逆止弁104の付勢バネ133の付勢力が弁体132を弁座131に押し付けることで、第1逆止弁104は閉弁状態に戻る。
以上のような本実施例の湯張制御装置100では、冬期の凍結防止のために行う水抜きの際にヒーター107を作動させることで、湯張制御装置100から容易に水抜きすることができる。以下、この点について説明するが、その準備として、ヒーター107を作動させずに湯張制御装置100の水抜きを行った場合について説明する。
図4は、ヒーター107を作動させずに湯張制御装置100から水抜きする様子を示した説明図である。図4(a)には、水抜き前の状態が示されており、図中のハッチングを付した部分は水で満たされていることを表している。尚、水抜き前には浴槽2の水が抜かれているため、第2逆止弁105の下流側の給湯配管20の水も抜かれているものとする。また、水抜きに際して湯張りが行われることはないので、電磁弁103は閉じた状態となっており、それに伴って第1逆止弁104および第2逆止弁105も閉じた状態になっている。
水抜き時には、給水配管4の元栓(図示省略)を閉じた後、水抜栓3(図1参照)および水抜栓7を開ける。すると、図4(b)に示すように、フィルター101よりも上流側の給湯配管20内の水は、水抜栓7(あるいは水抜栓3)から排出される。また、上水圧力配管6内の水が水抜栓3から排出されて、上水圧力配管6内の圧力が低下する。その結果、大気開放弁106が開弁して、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の水が大気開放弁106から排出される。
しかし、フィルター101から第1逆止弁104までの間については、閉弁状態の第1逆止弁104側から水に大気圧が作用することはなく、空気が入り込むこともない。また、フィルター101の上流側の給湯配管20の水が抜けたことで、フィルター101の上流側から水に大気圧が作用すると共に、フィルター101の細かい目で水の表面張力が生じて空気が入り込み難くなる。このため、フィルター101と第1逆止弁104との間の水がフィルター101側から流れ出ようとしても、置換される空気がないことからフィルター101と第1逆止弁104との間に負圧が発生する。そして、この負圧と、フィルター101での水の表面張力と、フィルター101の上流側から作用する大気圧によって水の重量が支えられた状態となる結果、水が排出されずに取り残されてしまう。
そこで、本実施例の湯張制御装置100では、フィルター101と第1逆止弁104との間の水を昇温させるためのヒーター107が設けられており、コントローラ50が以下のようなヒーター制御処理を実行してヒーター107を作動させることで、フィルター101と第1逆止弁104との間から水抜きすることができる。
図5は、コントローラ50が実行するヒーター制御処理を示すフローチャートである。ヒーター制御処理では、まず、コントローラ50と接続された図示しない水抜ボタンが操作されたか否かを判断する(STEP100)。本実施例の湯張システム1では、水抜きに際して水抜栓3および水抜栓7を開けたら、水抜ボタンを操作するようになっており、コントローラ50は水抜ボタンの操作信号に基づいて、水抜きの実行を把握することができる。尚、水抜ボタンを設ける代わりに、水抜栓3や水抜栓7などに設けたセンサーで水抜きの実行を検出して、検出信号をコントローラ50に入力してもよい。
水抜ボタンが操作された場合は(STEP100:yes)、電磁弁103をONにする(STEP102)。この処理では、電磁弁103の電磁コイル128に通電することで、接続通路125の遮断を解除する(図3参照)。尚、水抜きに際して給水配管4の元栓を閉じるので、電磁弁103をONにしても湯張りされることはない。
また、電磁弁103のONに続いて、ヒーター107をONにすると(STEP104)、所定の昇温時間が経過したか否かを判断し(STEP106)、昇温時間が経過していない場合は(STEP106:no)、昇温時間が経過するまで待機する。前述したようにヒーター107は、流量センサー102と電磁弁103との間に設けられており、フィルター101と第1逆止弁104との間に取り残された水を昇温させる。そして、昇温に伴って水は膨張するので、この膨張を水抜きに利用する。
図6は、昇温による水の膨張量を示した説明図である。本実施例では、フィルター101から第1逆止弁104までの容積が20.0mlであるものとし、水抜き前の水温が10℃であったとする。水温10℃における水の密度は0.99970g/mlであるので、フィルター101と第1逆止弁104との間に取り残された20.0mlの水の質量は19.994gである。
ヒーター107の作動で水温が50℃になると、水の密度は0.98804g/mlとなり、質量は変わらず19.994gのままなので、体積は20.236mlになる。このように水温が10℃から50℃に上昇した場合、水の膨張量は0.236mlであり、水温10℃に対して体積が1.18%増加する。また、水温が60℃になると、水の密度は0.98320g/mlとなり、体積が20.336mlになるので、水温10℃に対する水の膨張量は0.336mlであり、1.68%体積が増加する。さらに、水温が70℃になると、水の密度は0.97777g/mlとなり、体積が20.449mlになるので、水温10℃に対する水の膨張量は0.449mlであり、2.24%体積が増加する。
図7は、ヒーター107を作動させて湯張制御装置100から水抜きする様子を示した説明図である。尚、図7においても、ハッチングを付した部分は水で満たされていることを表している。まず、ヒーター107の作動で流量センサー102と電磁弁103との間の水が温められて膨張すると、電磁弁103の流入室120内の圧力が上昇する(図3参照)。このとき、流入室120の水がオリフィス通路126を通じて背圧室124に流入するものの、接続通路125の遮断が解除されているので(図5のSTEP102)、背圧室124内の圧力は上昇せず、ダイヤフラム弁123が背圧室124側に押され、電磁弁103は開弁状態となる。
こうして電磁弁103の流入室120と流出通路121とが連通した状態では、流入室120から流出通路121に水が流れ込むと共に、流出通路121の水が温められて膨張することによって流出通路121内の圧力が上昇し、その圧力が第1逆止弁104の弁体132に加わる。そして、弁体132に加わる圧力が付勢バネ133の付勢力を上回ると、図7(a)に示すように第1逆止弁104が開弁状態になる。尚、本実施例の付勢バネ133の付勢力は、本発明における「所定圧力」に相当する。
前述したように水抜きの際には大気開放弁106が開弁して、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間は、水が大気開放弁106から排出され、空気で置換されている。そのため、第1逆止弁104が開弁すると、空気の流入が可能となり、第1逆止弁104側から水に大気圧が作用する。こうして第1逆止弁104から空気が入り込むと、もはやフィルター101で生じる水の表面張力だけでは水の重量を支えきれなくなるので、フィルター101と第1逆止弁104との間の水がフィルター101側から流れ出て、図7(b)に示すように水抜栓7(あるいは水抜栓3)から排出される。尚、フィルター101側から水が流れ出ることで、フィルター101で形成されていた水の表面が一旦崩されると、空気がフィルター101を通過し易くなることから、その後に第1逆止弁104が閉弁しても、フィルター101と第1逆止弁104との間の水を排出することができる。
このように本実施例の湯張制御装置100では、フィルター101と第1逆止弁104との間に取り残された水をヒーター107で昇温させるだけで、水の膨張によって第1逆止弁104を開弁させ、湯張制御装置100から容易に水抜きすることができる。
図5のヒーター制御処理では、ヒーター107の作動を所定の昇温時間が経過するまで維持するようになっている。この昇温時間としては、第1逆止弁104の付勢バネ133の付勢力や、ヒーター107の能力に応じて、第1逆止弁104を開弁させることが可能な温度(膨張量)までフィルター101と第1逆止弁104との間の水を昇温させるのに十分な時間が設定されている。そして、昇温時間が経過した場合は(STEP106:yes)、ヒーター107をOFFにし(STEP108)、続いて電磁弁103をOFFにすると(STEP110)、ヒーター制御処理の先頭に戻る。
ここで、上述のように本実施例の湯張制御装置100では、ヒーター107で水を昇温(膨張)させると、第1逆止弁104が開弁することによって、フィルター101と第1逆止弁104との間の水抜きが可能となるが、第1逆止弁104が開弁しなかった場合でも、以下のような作用によって水抜きが可能である。まず、ヒーター107の作動でフィルター101と第1逆止弁104との間の水が温められて膨張すると、フィルター101と第1逆止弁104との間で圧力が上昇していき、その圧力が第1逆止弁104やフィルター101に加わる。そして、第1逆止弁104が開弁しなくても、フィルター101から水が滲み出ることで、圧力が開放される。
こうしてフィルター101から水が滲み出た後、昇温時間が経過してヒーター107をOFFにすると、フィルター101と第1逆止弁104との間の水が次第に冷えるのに伴って収縮する。すると、フィルター101と第1逆止弁104との間には、フィルター101から水が滲み出たことで、ヒーター107の作動前に比べて大きな負圧が発生するので、フィルター101で生じる水の表面張力を破って空気が入り込む。そして、フィルター101から空気が入り込むことで水の表面が一旦崩されると、空気がフィルター101を通過し易くなることから、置換される空気がフィルター101から入り込むことで、フィルター101と第1逆止弁104との間の水を排出することができる。
また、本実施例の湯張制御装置100では、水抜き時以外でもヒーター107を作動させるようになっている。図5に示したヒーター制御処理では、水抜ボタンが操作されていない場合は(STEP100:no)、続いて、湯張りが行われずに所定期間(例えば1か月)が経過したか否かを判断する(STEP112)。通常、給水配管4で供給される上水は塩素消毒されているが、湯張りが長期間(例えば2か月以上)行われていないと、湯張制御装置100内に溜まったままの水に混入した細菌が繁殖してヌメリが発生することがある。こうしたヌメリで特に電磁弁103のオリフィス通路126や接続通路125が詰まってしまうと、電磁弁103が閉弁しなくなったり、水抜き時に電磁弁103と第1逆止弁104との間の水が抜けなかったりといった不具合が生じる。
そこで、本実施例の湯張制御装置100では、湯張りが行われずに所定期間が経過した場合は(STEP112:yes)、ヒーター107をONにする(STEP114)。尚、ここでのヒーター107の能力は、STEP104と同じであってもよいし、切り換えてもよい。ヒーター107が流量センサー102と電磁弁103との間で水を昇温させることで、水を加熱殺菌して細菌の繁殖を抑えることができ、その結果、細菌の増殖によるヌメリの発生を防止することが可能となる。
また、本実施例では、ヒーター107の作動を所定の殺菌時間が経過するまで維持するようになっている。この殺菌時間は、殺菌に必要な温度や加熱時間に応じて十分な時間が設定されている。細菌の一例として緑膿菌の場合は、55℃に加熱すると、1時間で死滅することが知られている。そこで、図5のヒーター制御処理では、ヒーター107をONにしたら、殺菌時間が経過したか否かを判断し(STEP116)、殺菌時間が経過していない場合は(STEP116:no)、殺菌時間が経過するまで待機する。その後、殺菌時間が経過した場合は(STEP116:yes)、ヒーター107をOFFにして(STEP118)、ヒーター制御処理の先頭に戻る。
ヒーター制御処理の先頭に戻ると、水抜きボタンが操作されなければ(STEP100:no)、所定期間が経過したか否かを再び判断し(STEP112)、所定期間が経過するまでは(STEP112:no)、STEP114〜STEP118の処理を省略して待機する。そして、所定期間が経過したら(STEP112:yes)、STEP114〜STEP118の処理を再び実行して、湯張制御装置100内の水を加熱殺菌する。このように加熱殺菌を定期的に行うことで、湯張りが長期間行われない場合でもヌメリの発生を防止することができる。
以上、本実施例の湯張制御装置100について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
1…湯張システム、 2…浴槽、 3…水抜栓、
4…給水配管、 5…ガス配管、 6…上水圧力配管、
7…水抜栓、 8…カラン、 10…給湯装置、
11…バーナー、 12…燃焼ファン、 13…熱交換器、
20…給湯配管、 50…コントローラ、 100…湯張制御装置、
101…フィルター、 102…流量センサー、 103…電磁弁、
104…第1逆止弁、 105…第2逆止弁、 106…大気開放弁、
107…ヒーター、 120…流入室、 121…流出通路、
122…隔壁、 123…ダイヤフラム弁、 124…背圧室、
125…接続通路、 126…オリフィス通路、 127…アクチュエーター、
128…電磁コイル、 129…可動鉄心、 130…弁孔、
131…弁座、 132…弁体、 133…付勢バネ、
134…支持板。

Claims (2)

  1. 給湯装置から湯水を浴槽に供給するための給湯通路に設けられて、該給湯装置側の湯水の圧力が所定圧力以上になると開弁して湯水を通過させると共に、該給湯装置側の湯水の圧力が該所定圧力未満になると閉弁して湯水の逆流を阻止する逆止弁と、該逆止弁よりも前記給湯装置側の前記給湯通路に設けられて、該給湯装置から供給される湯水中の異物を除去するフィルターと、前記給湯装置に供給される上水の圧力が低下すると開弁し、前記逆止弁よりも前記浴槽側の湯水を排出する大気開放弁とを備える湯張制御装置において、
    前記逆止弁と前記フィルターとの間には、前記湯張制御装置の水抜き時に所定時間作動して、該逆止弁と該フィルターとの間の湯水を昇温させるヒーターが設けられている
    ことを特徴とする湯張制御装置。
  2. 請求項1に記載の湯張制御装置において、
    前記ヒーターは、前記湯張制御装置が水抜きされていない状態で前記給湯装置から前記浴槽への湯水の供給が所定期間行われていない場合にも作動して、前記逆止弁と前記フィルターとの間の湯水を昇温させる
    ことを特徴とする湯張制御装置。
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