以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係る面発光レーザパッケージを例示する断面模式図である。図2は、第1の実施の形態に係る面発光レーザパッケージの封止前の状態を例示する平面模式図である。図1及び図2を参照するに、第1の実施の形態に係る面発光レーザパッケージ10は、大略すると、基体11と、面発光レーザアレイ12と、受光素子13と、シールリング14と、キャップ15と、カバーガラス16とを有する。
基体11は、面発光レーザアレイ12や受光素子13を実装するパッケージであり、中央部近傍に凹部11xが設けられている。基体11は、例えば、セラミックスにより形成されたCLCC(Ceramic Leaded Chip Carrier)と称されるフラットパッケージである。但し、基体11は、セラミックス以外の材料、例えば樹脂材料により形成されたものであってもよい。基体11及び凹部11xの平面形状は、例えば、各々矩形状とすることができるが、これには限定されない。
面発光レーザアレイ12は、複数の面発光レーザを2次元的に配列した構造を有し、基体11の凹部11xの底部に、導電性部材17a(例えば、銀ペースト等)を介して、ダイボンド実装されている。基体11の凹部11xの底部において、面発光レーザアレイ12の周囲には、面発光レーザアレイ12を囲むように配線電極18aが例えば放射状に形成されている。
配線電極18aの一端は、ボンディングワイヤ19a(例えば、金ワイヤ等)を介して面発光レーザアレイ12の電極端子(図示せず)と接続されている。配線電極18aの他端は、基体11の内部に形成された金属配線を介して、面発光レーザパッケージ10の外部電極端子(図示せず)と接続されている。
受光素子13は、基体11の凹部11xの底部に形成された配線電極18b上に、導電性部材17b(例えば、銀ペースト等)を介して、ダイボンド実装されている。受光素子13は、面発光レーザアレイ12に隣接して配置されている。受光素子13の一例としては、モニタ用のフォトダイオード等を挙げることができる。
基体11の凹部11xの底部において、受光素子13の近傍には配線電極18cが形成されている。配線電極18cの一端は、ボンディングワイヤ19b(例えば、金ワイヤ等)を介して受光素子13の電極端子と接続されている。配線電極18cの他端は、基体11の内部に形成された金属配線を介して、面発光レーザパッケージ10の外部電極端子(図示せず)と接続されている。
基体11の上面の凹部11xの周囲には、シールリング14が設けられている。そして、カバーガラス16が設置されたキャップ15が、カバーガラス16が面発光レーザアレイ12からの出射光に垂直な面に対し所定の傾斜角度θ1となるように、シールリング14上にシーム溶接等により実装されている。カバーガラス16は、面発光レーザアレイ12より出射されたレーザ光を透過する透明部材である。キャップ15は、例えば、金属製であり、基体11の凹部11x内を気密封止している。
カバーガラス16の傾斜角度θ1は、カバーガラス16が面発光レーザアレイ12の上方よりも受光素子13の上方で高い位置に来るように設定されている。これは、面発光レーザアレイ12からの出射光のうち、カバーガラス16で反射した反射光(戻り光)を受光素子13に入射させるためである。
カバーガラス16の傾斜角度θ1は、例えば、20度とすることができるが、これには限定されない。カバーガラス16で反射する反射光は、例えば、面発光レーザアレイ12からの出射光の10%とすることができるが、これには限定されない。
図3は、面発光レーザアレイのビーム強度の制御について説明する図である。図3を参照するに、面発光レーザアレイ12の各面発光レーザが順次点灯され、それに対応して面発光レーザパッケージ10の外部電極端子より取り出された受光素子13からのモニタ信号Mが書き込み制御部100に入力される。
書き込み制御部100は、モニタ信号Mに基づいて面発光レーザアレイ12の各面発光レーザのビーム強度を順次検出し、基準値と比較して、各面発光レーザの出力が所定値となるように書き込み信号Wをセットする。
セットされた書き込み信号W(注入電流)は、次の検出時まで保持され、面発光レーザアレイ12の各面発光レーザのビーム強度を一定に保つ。このように、面発光レーザアレイ12からの出射光の一部をカバーガラス16で反射して受光素子13でモニタすることにより、カバーガラス16を介して面発光レーザアレイ12から出射されるビームの強度を所定値に制御できる。
図4は、面発光レーザアレイ及び受光素子並びに導電性部材を例示する模式図である。図4(a)及び図4(b)は比較例に係る実装方法を示しており、図4(c)及び図4(d)は本実施の形態に係る実装方法を示している。
図4(a)の比較例では、受光素子13の四方から導電性部材17bがはみ出した状態で、受光素子13を実装している。この状態では、受光素子13の下側(面発光レーザアレイ12側)で、配線電極18aやボンディングワイヤ19aに導電性部材17bが干渉して実装不良(短絡)が生じる。
図4(b)の比較例では、導電性部材17bの量を減らし、受光素子13の四方の何れからも導電性部材17bがはみ出さない状態で、受光素子13を実装している。この状態では、導電性部材17bが受光素子13からはみ出して見えないので、十分なダイシェア強度が保たれていることが確認できないという問題がある。
一方、図4(c)では、受光素子13の下側(面発光レーザアレイ12側)を除く三方から導電性部材17bがはみ出した状態で、受光素子13を実装している。この状態では、ダイシェア強度も保たれ、かつ、配線電極18aやボンディングワイヤ19aに導電性部材17bが干渉しない。そのため、この状態が最も望ましい状態である。
図4(d)では、受光素子13の面発光レーザアレイ12とは反対側の一方のみから導電性部材17bがはみ出した状態で、受光素子13を実装している。この状態では、ある程度のダイシェア強度が得られ、かつ、配線電極18aやボンディングワイヤ19aに導電性部材17bが干渉しない。そのため、この状態で実装しても問題はない。
このように、第1の実施の形態に係る面発光レーザパッケージ10では、導電性部材17bが受光素子13の面発光レーザアレイ12側にははみ出さず、かつ、受光素子13の面発光レーザアレイ12と反対側にははみ出すように、受光素子13を実装している。これにより、導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aと干渉(短絡)する実装不良を防止できる。
なお、上記のような実装不良を防止するために、面発光レーザアレイ12と受光素子13との間隔を離して実装することは、面発光レーザパッケージ10の大型化を招くため、好ましくない。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、受光素子13を実装する際の各部の寸法例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
図5は、第2の実施の形態に係る面発光レーザアレイ及び受光素子並びに導電性部材を例示する模式図である。図5(a)は受光素子13を実装する前、図5(b)は受光素子13を実装した後を示している。
本実施の形態では、一例として、一辺Lの長さが1500μmである正方形の受光素子13を考える。図5(a)及び図5(b)に示すように、受光素子13の実装中心位置13oに対して導電性部材17bの塗布中心位置17oを400μm上側(面発光レーザアレイ12の実装位置から離れる方向)にずらしている。つまり、ΔY=400μmである。換言すれば、面発光レーザアレイ12の実装中心位置と導電性部材17bの塗布中心位置17oとの距離は、面発光レーザアレイ12の実装中心位置と受光素子13の実装中心位置13oとの距離よりもΔY=400μmだけ長く設定されている。
そのため、図5(b)に示すように、受光素子13の下辺(面発光レーザアレイ12側)を除く三辺から導電性部材17bがはみ出るが、面発光レーザアレイ12側には導電性部材17bがはみ出ない状態となる。その結果、導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aと干渉(短絡)することを防止できる。
図6は、受光素子を実装した後に受光素子を剥がした写真である。受光素子13の実装面である配線電極18bの表面及び受光素子13の裏面13bを見ると、導電性部材17bは受光素子の中心部Oに対して、面発光レーザアレイ12の実装位置から離れる方向に、塗布した場所を中心に楕円形に広がっていることが分かる。
又、図5(b)の実装例では、面発光レーザアレイ12と受光素子13の中心間距離を設計通り(本実施の形態では、1800μm)とすることができる。そのため、面発光レーザアレイ12から出射された光の一部をカバーガラス16で反射させて受光素子13で検出する際に、カバーガラス16で反射させた光の発光点中心12oを受光素子13の中心部と一致させることができる。
その結果、図7に示すように、モニタ電流の面発光レーザアレイ12内でのチャネル間ばらつきを最小限にできるため、精度の良いAPC制御が可能となる。なお、図7(a)では、面発光レーザアレイ12内の各面発光レーザの発光点座標を模式的に示しており、図7(b)では、面発光レーザのY方向の発光点座標に対するモニタ電流値のばらつきΔM1を示している。
又、導電性部材17bを受光素子13の中心位置に対してずらして塗布することで、結果的に受光素子13が面発光レーザアレイ12側に向かって傾きを持って(面発光レーザアレイ12側が低くなるように)実装される(図1参照)。これにより、受光素子13において、面発光レーザアレイ12の実装方向での光路長のばらつきが小さくなり、モニタ電流のチャネル間ばらつきがより小さくなる効果を奏する。
図8は、比較例1に係る面発光レーザアレイ及び受光素子並びに導電性部材を例示する模式図である。図8(a)は受光素子13を実装する前、図8(b)は受光素子13を実装した後を示している。
図8(a)及び図8(b)に示すように、比較例1では、受光素子13の実装中心位置13oと導電性部材17bの塗布中心位置17oとを一致させている。そのため、図8(b)に示すように、受光素子13の四辺から均等に導電性部材17bがはみ出た状態になる。その結果、受光素子13の下辺(面発光レーザアレイ12側)からはみ出た導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aと干渉(短絡)することになり、実装不良が発生する。
図9は、比較例2に係る面発光レーザアレイ及び受光素子並びに導電性部材を例示する模式図である。図9(a)は受光素子13を実装する前、図9(b)は受光素子13を実装した後を示している。
図9(a)に示すように、比較例2では、受光素子13の実装中心位置13oと導電性部材17bの塗布中心位置17を、共に比較例1よりも面発光レーザアレイ12とは反対側に移動させた場合を示している。なお、受光素子13の実装中心位置13oと導電性部材17bの塗布中心位置17oとは一致している。
この場合、導電性部材17bが受光素子13の四辺からはみ出しても、受光素子13の下辺(面発光レーザアレイ12側)からはみ出た導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aと干渉(短絡)することはない。
しかしながら、図9(b)に示すように、面発光レーザアレイ12と受光素子13の中心間距離が設計値よりも広がってしまう。そのため、面発光レーザアレイ12から出射された光の一部をカバーガラス16で反射させて受光素子13で検出する際に、面発光レーザアレイ12から出射した光のカバーガラス16での反射光の発光点中心12oが受光素子13の中心部から外れてしまう。
その結果、図10に示すように、モニタ電流の面発光レーザアレイ12内でのチャネル間ばらつきが大きくなり、APC制御の精度が悪化する。なお、図10(a)では、面発光レーザアレイ12内の各面発光レーザの発光点座標を模式的に示しており、図10(b)では、面発光レーザのY方向の発光点座標に対するモニタ電流値のばらつきΔM2を示している。図10(b)のΔM2と図7(b)のΔM1とを比較するとΔM2の方が大きく、図9に示す実装方法では、図5に示す実装方法に比べてモニタ電流の面発光レーザアレイ12内でのチャネル間ばらつきが大きくなることがわかる。
図11は、比較例3に係る面発光レーザアレイ及び受光素子並びに導電性部材を例示する模式図である。図11(a)は受光素子13を実装する前、図11(b)は受光素子13を実装した後を示している。
図11(a)に示すように、比較例3では、受光素子13の実装中心位置13oと導電性部材17bの塗布中心位置17を比較例1と同様にしているが、導電性部材17bの塗布量を比較例1の半分に減らしている。なお、受光素子13の実装中心位置13oと導電性部材17bの塗布中心位置17oとは一致している。
この場合、導電性部材17bが受光素子13の四辺からはみ出さないため、導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aと干渉(短絡)することはない。又、面発光レーザアレイ12と受光素子13の中心間距離が設計通りとなるため、モニタ電流の面発光レーザアレイ12内でのチャネル間ばらつきも大きくはならない。
しかしながら、導電性部材17bの塗布量を減らしたことにより、受光素子13のダイシェア強度が低下し、デバイス(面発光レーザパッケージ)としての規格を満たすことが困難となる。又、導電性部材17bが受光素子13からはみ出して見えないと、十分なダイシェア強度が保たれているか否かの確認が難しいため、比較例3の方法で実装を行うには問題がある。
このように、面発光レーザパッケージにおいて、受光素子13を固定するための導電性部材17bの塗布中心位置を、受光素子13の実装中心位置に対して面発光レーザアレイの実装位置から離れる方向にずらす。これにより、導電性部材17bが受光素子13の面発光レーザアレイ12側にははみ出さず、かつ、受光素子13の面発光レーザアレイ12と反対側にははみ出すように、受光素子13を実装できる。そのため、導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aと干渉(短絡)する実装不良を防止できる。この際、受光素子13のダイシェア強度を十分に保つことができる。
又、面発光レーザアレイ12と受光素子13の中心間距離を設計通りにできるため、面発光レーザアレイ12から出射した光の一部をカバーガラス16で反射して受光素子13で検出する際に、面発光レーザアレイ12の発光点中心が受光素子13の中心部と一致する。その結果、図7に示すように、モニタ電流の面発光レーザアレイ12内でのチャネル間ばらつきを最小限にできるため、精度の良いAPC制御が可能となる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、面発光レーザパッケージ内に実装基準となる基準パターンを設ける例を示す。なお、第3の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
図12は、第3の実施の形態に係る面発光レーザパッケージを例示する模式図であり、図12(a)は平面模式図、図12(b)は部分断面模式図である。なお、図12(b)において、図示が省略されている部分は、図1と同様な構造である。
図12を参照するに、面発光レーザパッケージ10Aは、底面側から、面発光レーザアレイ12を実装する面12s、受光素子13を実装する面13s、上面10sの順に積層された構造となっている。面13sには、配線電極18a、配線電極18b、配線電極18c、及び基準パターン20が形成されている。面発光レーザパッケージ10Aの上面10sには、シーム溶接するためのシールリング14が設けられている。
基準パターン20は面発光レーザアレイ12及び受光素子13をダイボンドする際の実装基準となるパターンである。基準パターン20は、例えば、X方向に設けられた第1の直線部と、Y方向に設けられた第2の直線部(第1の直線部と直交する直線部)が一端で連結したパターンとすることができる。但し、第1の直線部と、それに直交する第2の直線部とを互いに連結しないように配置してもよい。
基準パターン20の第1の直線部は、平面視において、面発光レーザアレイ12の一辺又は受光素子13の一辺のうち何れか一辺と対向するように配置されている。又、基準パターン20の第2の直線部は、平面視において、面発光レーザアレイ12の一辺又は13受光素子の一辺のうち前記何れか一辺とは異なる一辺と対向するように配置されている。
基準パターン20の第1の直線部及び第2の直線部の各々の長手方向の長さは、面発光レーザアレイ12又は受光素子13の対向する一辺の長さ以上に設定することが好ましい。第1の直線部及び第2の直線部の各々の長手方向の長さを対向する一辺の長さ以上に設定することにより、パターン認識に用いるカメラの視野が広く解像度が悪い状態でも、認識するドット数を稼ぐことができる。
つまり、解像度が悪くても、認識したドットは、位置が平均化された状態で基準位置情報になるので、長手方向に垂直な方向の基準パターン認識の精度を上げることができる。その結果、長手方向に垂直な方向の実装精度を向上可能となる。この際、基準パターン20の第1の直線部と第2の直線部とが互いに直交しているため、図12(a)の縦方向(Y方向)及び横方向(X方向)の実装精度を同時に向上可能となる。
又、本実施の形態では、基準パターン20と、受光素子13を実装する配線電極18bとを同一の層としている。つまり、受光素子13を実装する配線電極18bが設けられた面13sと同一面上に、受光素子13を実装するための基準となる基準パターン20が設けられている。
配線電極18bに、導電性部材17bを塗布する位置を示した塗布位置表示パターンを設けてもよい。塗布位置表示パターンは、例えば、配線電極18bの一部をくりぬいた略十字状のパターンとすることができる。略十字状のパターンのクロスする点が導電性部材17bを塗布する目標位置となる。このように、塗布位置表示パターンを、受光素子13を実装する配線電極18bをくりぬいて設けると、受光素子13の外側に特別にパターンを設ける必要がない点で好適である。
受光素子13がフォトダイオードである場合、配線電極18bは基準電位(接地)であり、フォトダイオードの裏面に形成されたカソードが導電性部材17bにより配線電極18b上に実装され接地される。又、フォトダイオードのアノード電極は、ボンディングワイヤ19bを介して配線電極18cの一端と接続される。
一般に、面発光レーザパッケージにおいて、製造過程におけるロットばらつきが大きく、ロットの違いによって層ずれの起こり方が大きく異なるという問題がある。そのため、基準パターン20と受光素子13を実装する配線電極18bを別々の層にすると、層ずれの影響によって、受光素子13の実装エリアに対して導電性部材17bの塗布場所と受光素子13の実装場所が大きくずれる問題が生じる。この場合、ずれの大きさや方向によっては、面発光レーザアレイ12の配線電極18a側に導電性部材17bがはみ出してしまう不具合が発生するおそれがある。
本実施の形態のように、基準パターン20と配線電極18bとを同一の層とすることで、少なくとも受光素子13の実装エリアに対する導電性部材17bの塗布及び受光素子13の実装について、ダイボンダーの実装精度内の一定の品質で実装を行うことができる。
その結果、層ずれの影響によって、面発光レーザアレイ12の配線電極18a側に導電性部材17bがはみ出してしまう不具合を回避できる。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、導電性部材17bの塗布中心位置17oと受光素子13の実装中心位置13oとのY方向のずれ量ΔYを変えた場合について検討する。なお、第4の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
本実施の形態では、前述の図5において、導電性部材17bの塗布中心位置17oと受光素子13の実装中心位置13oとのY方向のずれ量ΔYを変えた場合について、ダイシェア強度と導電性部材17bが配線電極18a等に干渉するかどうかの確認を行った。L=1500μmである時、ずれ量ΔYの大きさを変えてダイシェア強度と導電性部材17bが配線電極18a等に干渉するかどうかの確認を行った結果を表1に示す。なお、ずれ量比とは、L=1500μmとずれ量ΔYとの比である。
表1に示すように、ずれ量ΔYが0μmである場合(塗布中心位置17oと実装中心位置13oとが一致している場合)、ダイシェア強度は最大となり問題はなかった。しかし、受光素子13の下側(面発光レーザアレイ12側)からはみ出た導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aに干渉する問題が発生した。
ずれ量ΔYが150μmである場合もダイシェア強度は問題なかったが、受光素子13の下側(面発光レーザアレイ12側)からはみ出た導電性部材17bが面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aに干渉する問題が発生した。
一方、ずれ量ΔYが600μm以上の場合(塗布中心位置17oが実装中心位置13oから面発光レーザアレイ12と反対側に離れるにつれて)、受光素子13の接着面積が小さくなり、十分なダイシェア強度が得られないという結果となった。
上記結果から、ずれ量比が0.15L以上0.35L以下の場合が、十分なダイシェア強度を保ちつつ、かつ、導電性部材17bのはみ出しによる面発光レーザアレイ12の配線電極18a等への干渉が発生しない適切な条件であることを見いだした。
なお、図5では、一例として、受光素子13を正方形とし、その一辺の長さをLとした。しかしながら、図13に示すように、受光素子13の平面形状は正方形以外の長方形や円形等の形状でもよい。又、受光素子13の平面形状が四角形の場合に、受光素子13の各辺が受光素子13と面発光レーザアレイ12の配列方向(Y方向)に対して斜めに配置されてもよい。
図13の場合には、平面視において、面発光レーザアレイ12の中心と受光素子13の中心とを結んだ線に平行な方向(図13ではY方向)の受光素子13の寸法をLとして、以下のようにすればよい。すなわち、導電性部材17bの塗布中心位置と受光素子13の実装中心位置の、前記平行な方向(図13ではY方向)におけるずれ量が0.15L以上0.35L以下であればよい。
このようにすることで、十分なダイシェア強度を保ちつつ、かつ、導電性部材17bのはみ出しによる面発光レーザアレイ12の配線電極18aやボンディングワイヤ19aへの干渉を回避することができる。
〈第5の実施の形態〉
第5の実施の形態では、第1の実施の形態における面発光レーザパッケージ10を画像形成装置であるレーザプリンタ1000に搭載する例を示す。なお、第5の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
図14は、第5の実施の形態に係るレーザプリンタを例示する図である。図14を参照するに、第5の実施の形態に係るレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035を備えている。又、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、図示しない通信制御装置、及び図示しないプリンタ制御装置等を備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
図示しない通信制御装置は、ネットワーク等を介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。図示しないプリンタ制御装置は、上記各部を統括的に制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面に感光層が形成されている像担持体である。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、矢印Xで示す方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像(静電像)を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、この給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。このレジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、この記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が転写対象物である記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度、帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、図15を参照しながら、光走査装置1010について説明する。図15は、第5の実施の形態に係る光走査装置を例示する図である。光走査装置1010は、光源ユニット1100、カップリングレンズ1111、アパーチャ1112、及びシリンドリカルレンズ1113、ポリゴンミラー1114、及びfθレンズ1115を備えている。又、トロイダルレンズ1116、2つのミラー(1117、1118)、及び上記各部を統括的に制御する図示しない制御装置を備えている。なお、光源ユニット1100は、第1の実施の形態に係る面発光レーザパッケージ10を有している。
カップリングレンズ1111は、光源ユニット1100から出射された光を略平行光に整形する。アパーチャ1112は、カップリングレンズ1111を介した光のビーム径を規定する。シリンドリカルレンズ1113は、アパーチャ1112を通過した光ビームをミラー1117を介して光偏向部であるポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光する。
ポリゴンミラー1114は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向反射面が形成されている。 そして、図示しない回転機構により、矢印Yに示す方向に一定の角速度で回転されている。
従って、光源ユニット1100から出射され、シリンドリカルレンズ1113によってポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光された光は、ポリゴンミラー1114の回転により一定の角速度で偏向される。
fθレンズ1115は、ポリゴンミラー1114からの光の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1114により一定の角速度で偏向される光の像面を、主走査方向に関して等速移動させる。 トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115からの光をミラー1118を介して、感光体ドラム1030の表面に結像する。
トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115を介した光束の光路上に配置されている。そして、このトロイダルレンズ1116を介した光束が、感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー1114の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。又、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
ポリゴンミラー1114での走査開始後、画像領域に至るまでの時間を利用して、面発光レーザアレイ12を順次点灯して各々のビーム強度を検出し、基準値と比較して各発光源の出力が所定値となるように書き込み制御部で注入電流をセットする。セットされた注入電流は次の検出時まで保持され、ビーム強度を一定に保つ。
図5に示したように、面発光レーザアレイ12と受光素子13の実装位置が設計値通りに実装されることで、図7に示したように、面発光レーザ間のモニタ電流値のチャネル間ばらつきを最小にすることができる。その結果、上記ビーム強度のチャネル間ばらつきを抑えることができる。
なお、ポリゴンミラー1114と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施の形態では、走査光学系は、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116とから構成されている。なお、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116の間の光路上、及びトロイダルレンズ1116と感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されてもよい。
このように、第5の実施形態に係る光走査装置1010によれば、光源ユニット1100が面発光レーザパッケージ10を有しているため、面発光レーザアレイ12の面発光レーザ間のモニタ電流値のチャネル間ばらつきを最小にすることができる。その結果、走査するビームの光量を精度良く制御できる。
又、第5の実施形態に係るレーザプリンタ1000によれば、面発光レーザパッケージ10を有する光走査装置1010を備えているため、走査するビームの光量を精度良く制御でき、形成される画像の品質を向上可能となる。
又、第5の実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000を例に説明したが、これに限定されるものではない。要するに、面発光レーザパッケージ10を有する画像形成装置であれば、高精細な画像を高速で形成する画像形成装置を低価格で実現できる。
又、画像形成装置において、画像情報は、多色のカラー情報であってもよい。カラー画像を形成する画像形成装置であっても、カラー画像に対応した光走査装置を用いることにより、高精細な画像を高速で形成することが可能となる。
又、画像形成装置として、カラー画像に対応し、例えばブラック(K)用の感光体ドラム、シアン(C)用の感光体ドラム、マゼンダ(M)用の感光体ドラム、イエロー(Y)用の感光体ドラムのように複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。
又、面発光レーザパッケージ10を面発光レーザパッケージ10Aに置換してもよい。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。