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JP6156694B2 - 光デバイス及び画像形成装置 - Google Patents
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Description

本発明は、光デバイス及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、パッケージ部材を有する光デバイス、及び該光デバイスを備える画像形成装置に関する。
一般に、電子部品や半導体素子等を保持するためのパッケージ部材として、放熱性に優れたセラミックパッケージが使用されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
セラミックパッケージには、金属製のキャップ(リッド)を取り付けるために、シールリングが配設されている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。
また、特許文献5には、発光素子と受光素子とを備えた光モジュール用のシールド部品が開示されている。
しかしながら、パッケージ部材及びリッドを有する従来の光デバイスは、信頼性が不十分であった。
本発明は、発光素子と、前記発光素子をキャビティ領域に保持するパッケージ部材と、前記発光素子からの光を透過させる透明部材を備えたリッドと、前記パッケージ部材と前記リッドとの間に設けられ、前記リッドと溶接されるシールリングとを備え、前記リッドは、前記シールリングに一部が重なるフランジ部を有し、前記フランジ部における前記シールリングに重なっていない部分は、前記シールリングよりも内側にはみ出している部分であり、前記フランジ部は、第1の方向に延びる2つの辺と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延びる2つの辺とを有し、前記透明部材は、前記第1の方向に高低差が生じるように傾斜し、前記フランジ部は、最初に前記第1の方向に延びる2つの辺が溶接され、次に前記第2の方向に延びる2つの辺が溶接されている光デバイスである。
本発明の光デバイスによれば、信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を説明するための図である。 図1における光走査装置を説明するための図(その1)である。 図1における光走査装置を説明するための図(その2)である。 図1における光走査装置を説明するための図(その3)である。 図1における光走査装置を説明するための図(その4)である。 従来の光源ユニットを説明するための図である。 図7(A)及び図7(B)は、それぞれ光デバイスを説明するための図である。 図7(A)のA−A断面図である。 面発光レーザアレイチップを説明するための図である。 フラットパッケージの平面図である。 図10のA−A断面図である。 チップマウント部に実装された面発光レーザアレイチップを説明するための図である。 シールリングを説明するための図である。 リッドを説明するための図(その1)である。 図15(A)及び図15(B)は、それぞれリッドを説明するための図(その2)である。 ガラス板に設けられている反射膜及び反射防止膜を説明するための図である。 ガラス板で反射される光を説明するための図である。 シーム溶接に用いられるローラー電極を説明するための図である。 タリサーフCCI6000によるひずみの測定結果の一例を説明するための図である。 Dyを求める際の直線を説明するための図である。 Dyを説明するための図である。 リッドとシールリングの関係を説明するための図である。 B/AとDy/Dx(平均値)及び3σの関係を説明するための図である。 D/CとDy/Dx(平均値)及び3σの関係を説明するための図である。 図25(A)はD/Cの値がほぼ1の場合を説明するための図であり、図25(B)はシールリングの幅が狭い場合を説明するための図である。 図26(A)はケース1を説明するための図であり、図26(B)はケース2を説明するための図であり、図26(C)はケース3を説明するための図であり、図26(D)はケース4を説明するための図である。 図27(A)はケース1の測定結果を説明するための図であり、図27(B)はケース2の測定結果を説明するための図であり、図27(C)はケース3の測定結果を説明するための図であり、図27(D)はケース4の測定結果を説明するための図である。 ケース1〜ケース4について、Dy/Dx(最大値)、Dy/Dx(平均値)、Dy/Dx(最小値)、3σを説明するための図である。 相関係数と相関の判定との関係を説明するための図である。 サンプルをDy/Dxの値で限定したときの相関係数を説明するための図(その1)である。 サンプルをDy/Dxの値で限定したときの相関係数を説明するための図(その2)である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図31に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、通信制御装置2080を介して受信した上位装置からの多色の画像情報を光走査装置2010に通知する。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて色毎に変調された光で、対応する帯電された感光体ドラムの表面を走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。すなわち、ここでは、各感光体ドラムが像担持体であり、各感光体ドラムの表面が被走査面である。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像装置の方向に移動する。なお、光走査装置の構成については後述する。
ところで、各感光体ドラムにおいて、光によって走査される領域は「走査領域」と呼ばれている。また、各感光体ドラムにおける回転軸に平行な方向は「主走査方向」と呼ばれ、各感光体ドラムの回転方向は「副走査方向」と呼ばれている。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ(図示省略)からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。カラー画像が転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。トナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
光走査装置2010は、一例として図2〜図5に示されるように、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つのカップリングレンズ(2201a、2201b、2201c、2201d)、4つの開口板(2202a、2202b、2202c、2202d)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、光偏向器2104、4つの走査レンズ(2105a、2105b、2105c、2105d)、6枚の折り返しミラー(2106a、2106b、2106c、2106d、2108b、2108c)、及び不図示の走査制御装置などを備えている。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向(回転軸方向)に沿った方向をX軸方向、光偏向器2104の回転軸に平行な方向をZ軸方向として説明する。
また、以下では、各光学部材において、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源2200aとカップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aと走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aは、感光体ドラム2030aに潜像を形成するための光学部材である。
光源2200bとカップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bと走査レンズ2105bと折り返しミラー2106bと折り返しミラー2108bは、感光体ドラム2030bに潜像を形成するための光学部材である。
光源2200cとカップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cと走査レンズ2105cと折り返しミラー2106cと折り返しミラー2108cは、感光体ドラム2030cに潜像を形成するための光学部材である。
光源2200dとカップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dと走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dは、感光体ドラム2030dに潜像を形成するための光学部材である。
各カップリングレンズは、対応する光源から射出された光の光路上に配置され、該光を略平行光とする。
各開口板は、開口部を有し、対応するカップリングレンズを介した光を整形する。
各シリンドリカルレンズは、対応する開口板の開口部を通過した光を、光偏向器2104の偏向反射面近傍にY軸方向に関して結像する。
各光源と光偏向器2104との間の光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。
光偏向器2104は、2段構造のポリゴンミラーを有している。各ポリゴンミラーは、4面の偏向反射面を有している。そして、1段目(下段)のポリゴンミラーではシリンドリカルレンズ2204aからの光及びシリンドリカルレンズ2204dからの光がそれぞれ偏向され、2段目(上段)のポリゴンミラーではシリンドリカルレンズ2204bからの光及びシリンドリカルレンズ2204cからの光がそれぞれ偏向されるように配置されている。なお、1段目のポリゴンミラー及び2段目のポリゴンミラーは、互いに略45°ずれて回転し、書き込み走査は1段目と2段目とで交互に行われる。
光偏向器2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204aからの光は、走査レンズ2105a、及び折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに導光される。
また、光偏向器2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204bからの光は、走査レンズ2105b、及び2枚の折り返しミラー(2106b、2108b)を介して、感光体ドラム2030bに導光される。
また、光偏向器2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204cからの光は、走査レンズ2105c、及び2枚の折り返しミラー(2106c、2108c)を介して、感光体ドラム2030cに導光される。
また、光偏向器2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204dからの光は、走査レンズ2105d、及び折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに導光される。
各感光体ドラム表面の光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラムの長手方向に沿って移動する。
光偏向器2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。
ところで、発光素子が保持されるパッケージ部材は、発光素子が搭載される搭載部、及び該搭載部あるいは該搭載部の周辺から下方に導出された一対のメタライズ配線部材を有する基体と、この基体の上面に積層され、キャビティ領域を形成するための開口が設けられた枠体とを有している。また、キャビティ領域の底面には発光素子に電力を供給するための配線パターンがめっき金属層によって形成されている。このパッケージ部材は、以下の工程を経て作製される。
最初に、セラミックからなる基体用グリーンシートを準備し、該基体用グリーンシートに上記メタライズ配線部材を通すための貫通孔をあける。
次に、セラミックからなる枠体用グリーンシートを準備し、該枠体用グリーンシートにキャビティ領域となる貫通孔をあける。
続いて、基体用グリーンシートの上面から下面にかけて、メタライズ配線部材用の金属ペーストをスクリーン印刷法等により塗布する。なお、該金属ペーストは、タングステンやモリブデンなどの金属粉末と有機バインダ及び溶剤等とを混練したものである。
また、枠体用グリーンシートの貫通孔の内面に、上記メタライズ金属層用の金属ペーストをスクリーン印刷法等により塗布する。なお、貫通孔への印刷では、一般に、貫通孔の一端に金属ペーストを塗布しておき、他端から吸引しながら貫通孔の内部を印刷する方式が採用されている。
そして、基体用グリーンシートに枠体用グリーンシートをのせ、加圧と加熱によってセラミック基板を作製し、さらに高温で焼成する。
そして、搭載部、メタライズ配線導体及びメタライズ金属層の露出表面に、ニッケルや銀等をめっきする。
このようにして作製されたパッケージ部材に保持される発光素子の一例として面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)がある。面発光レーザは、基板表面に直交する方向に光を射出する半導体レーザであり、従来の端面発光レーザに比べて低コストで高性能であること、さらにはアレイ化が容易であるという特徴を有している。このため、光インターコネクション等の光通信の光源、光ピックアップの光源、レーザプリンタ等の画像形成装置の光源としての検討が行われており、一部において実用化されている。
図6には、レーザモジュール500と光学モジュール600とを有する従来の光源ユニット14が示されている。
レーザモジュール500は、面発光レーザアレイチップがパッケージ部材に保持されている光デバイス510、該面発光レーザアレイチップを駆動制御するレーザ制御装置(図示省略)、前記光デバイス510及びレーザ制御装置が実装されているPCB(Printed Circuit Board)基板580を有している。
光学モジュール600は、第1の部分610と第2の部分630から構成されている。第1の部分610は、ハーフミラー611、集光レンズ612、及び受光素子613を有している。また、第2の部分630は、カップリングレンズ631、及び開口板632を有している。
第1の部分610は、光デバイス510の+c側であって、光デバイス510から射出された光の光路上にハーフミラー611が位置するように配置されている。ハーフミラー611に入射した光の一部は−b方向に反射され、集光レンズ612を介して受光素子613で受光される。受光素子613は、受光光量に応じた信号(光電変換信号)をレーザモジュール500のレーザ制御装置に出力する。
第2の部分630は、第1の部分610の+c側であって、ハーフミラー611を透過した光の光路上にカップリングレンズ631が位置するように配置されている。カップリングレンズ631は、ハーフミラー611を透過した光を略平行光とする。開口板632は、開口部を有し、カップリングレンズ631を介した光を整形する。開口板632の開口部を通過した光が、光源ユニット14から射出される光となる。
しかしながら、この光源ユニット14は、製造コストが高いという不都合があった。
そこで、面発光レーザアレイチップから射出された光束の一部を、リッドに固定されている傾斜した透明部材の表面で反射させ、モニタ用光束として利用することが考案された。この場合、モニタ用光束を受光するフォトダイオードは、面発光レーザアレイチップとともにパッケージ部材のキャビティ領域内に収容される。
本実施形態では、各光源は、一例として図7(A)〜図8に示されるような光デバイス10を有している。なお、図8は、図7(A)のA−A断面図である。
この光デバイス10は、フラットパッケージ20、シールリング30、リッド40、面発光レーザアレイチップ60、及びフォトダイオード素子61などを有している。
ここでは、フラットパッケージ20の底面に直交する方向をc軸方向とし、c軸方向に直交する面内における互いに直交する2つの方向をa軸方向及びb軸方向とする。そして、a軸方向が主走査対応方向となり、b軸方向が副走査対応方向となるように設定されている。
面発光レーザアレイチップ60は、一例として図9に示されるように、2次元的に配列されている40個の発光部を有している。なお、発光部の数は40個に限定されるものではない。
40個の発光部は、全ての発光部を副走査対応方向(ここでは、b軸方向と同じ)に延びる仮想線上に正射影したときに、発光部間隔が等しく(図9では「d1」)なるように配置されている。なお、本明細書では、「発光部間隔」とは2つの発光部の中心間距離をいう。
各発光部は、発振波長が780nm帯の面発光レーザである。すなわち、面発光レーザアレイチップ60は、40個の面発光レーザが集積されたものである。
面発光レーザアレイチップ60は、40個の発光部を有しており、端子の数が多いため、面発光レーザアレイチップ60をいわゆるキャンパッケージに収容するのは、極めて困難である。そこで、面発光レーザアレイチップ60は、平面実装が可能で、リードとなる端子の取り出しが容易なフラットパッケージ20に収容されている。
フラットパッケージ20は、CLCC(Ceramic leaded chip carrier)と呼ばれるフラットパッケージであり、一例として、図10及び図11に示されるように、チップマウント部21、PDマウント部22、不図示の複数の接続端子が配置されているパッケージ側二次電極領域23、金めっき部24などを有するセラミックパッケージである。なお、図11は、図10のA−A断面図である。このフラットパッケージ20は、複数のセラミック層が積層されている。そして、フラットパッケージ20は、+c側の面にキャビティ領域と呼ばれる凹部を有している。
チップマウント部21は、面発光レーザアレイチップ60が実装される部分であり、上記キャビティ領域の底面である。このチップマウント部21には、金属膜が設けられている。この金属膜は、ダイアタッチエリアとも呼ばれており、共通電極になっている。
面発光レーザアレイチップ60は、チップマウント部21のほぼ中央であって、上記金属膜上にAuSn等の半田材を用いてダイボンドされている(図12参照)。すなわち、面発光レーザアレイチップ60は、周囲が壁で囲まれているキャビティ領域の底面上に保持されている。
また、チップマウント部21からは、不図示の複数のリード端子が、フラットパッケージ20の外周に向かって放射状に伸びている。該複数のリード端子は、ボンディングワイヤによって、面発光レーザアレイチップ60の複数の端子と電気的に接続されている。
フォトダイオード素子61は、PDマウント部22にダイボンドされている。フォトダイオード素子61のアノード電極は、ボンディングワイヤによって上記リード端子と電気的に接続されている。フォトダイオード素子61の裏面のカソードは、導電性接着剤を介してグラウンド(GND)と電気的に接続されている。すなわち、面発光レーザアレイチップ60とフォトダイオード素子61は、異なるセラミック層上に保持されている。
パッケージ側二次電極領域23に配置されている複数の接続端子は、面発光レーザアレイチップ60をプリント基板等と電気的に接続するための端子であり、キャステレーションとも呼ばれている。該複数の接続端子は、上記複数のリード端子と個別に電気的に接続されている。
金めっき部24は、キャビティ領域を取り囲むように設けられている。この金めっき部24は、無電解めっきよりも緻密で密着性に優れた電気めっきにより形成されている。これにより、リッド40内部の気密性をより高めることができる。ここでは、金めっき部24のめっき厚は約1μmである。
フラットパッケージ20の外形は、例えば、一辺の長さが約13mmの正方形である。また、フラットパッケージ20の厚さ(c軸方向の大きさ)は、約2mmである。
シールリング30は、一例として、図13に示されるように、金めっき部24の+c側に取り付けられている。このシールリング30は、キャビティ領域を取り囲むように開口部が形成された略正方形状の金属部材である。
シールリング30は、フラットパッケージ20の材料であるセラミックと熱膨張率の近いコバール(登録商標)でできている。シールリング30の表面には金めっきが施されている。シールリング30は、銀ロウを用いて金めっき部24に固着されている。
リッド40は、一例として図14に示されるように、金属で形成されているリッド本体41、及びガラス板(リッドガラス)42を有している。リッド本体41は、図15(A)及び図15(B)に示されるように、c軸方向に延びる立ち上がり部41aと、立ち上がり部41aの−c側の端部に設けられたフランジ部41bと、立ち上がり部41aの+c側の端部に設けられた傾斜部41cとを有している。なお、図15(B)は、図15(A)のA−A断面図である。
ここでは、一例として、リッド本体41を構成する金属部材の厚さ(板厚)を0.15mm、+a側の立ち上がり部41aの高さh1を2.5mm、−a側の立ち上がり部41aの高さh2を0.6mmとしている。フランジ部41bは、シーム溶接を容易で確実にするため、先端部41dの板厚が0.1mmと薄くなるように加工されている。
フランジ部41bは、シールリング30と接続される平坦状の部分である。傾斜部41cは、ガラス板42が取り付けられる部分である。面発光レーザアレイチップ60から射出されガラス板42で反射された光束がフォトダイオード素子61に入射するように、ガラス板42は、c軸方向に直交する面に対して、所定の角度だけ傾斜して傾斜部41cに取り付けられている。ガラス板42は、リッド本体41の内側から、低融点ガラス43で傾斜部41cに固定されている。
図16に示されるように、ガラス板42の−c側の面には、反射膜45が形成されている。これにより、面発光レーザアレイチップ60から射出された光を高い反射率で反射させて、フォトダイオード素子61に入射させることができる。すなわち、フォトダイオード素子61にモニタ光として十分な光量の光を入射させることができる。
また、ガラス板42の+c側の面には、反射防止膜46が形成されている。これにより、+c側の面における界面反射が減少し、エタロン効果の影響を低減させることができる。
反射膜45は、所定の透過率で光を透過させる薄い金(Au)等からなる金属膜、あるいは、誘電体多層膜からなるミラーにより構成されている。該誘電体多層膜は、ミラーとしての機能を有するように、所定の厚さの高屈折率材料と低屈折率材料とが交互に積層されている。高屈折率材料としては、ZnS−SiO、TiO等が挙げられ、低屈折率材料としては、SiO等が挙げられる。
反射膜45は、反射率が3%〜15%であることが好ましく、更には、5%〜12%が望ましい。あまり反射率が低いと、フォトダイオード素子61から出力される信号のS/Nが低下し、面発光レーザアレイチップ60の光量制御(APC:Auto Power Control)を正確に行なうことができなくなる。また、あまりに反射率が高いと、面発光レーザアレイチップ60から射出されたレーザ光のロス量が多くなり、書き込みに必要なパワーの光を得ることができなくなる。
本実施形態では、ガラス板42は、図17における領域Aに含まれる光の一部を反射させてフォトダイオード素子61に入射させることができる。
反射防止膜46は、ガラス板42の屈折率よりも低い屈折率を有する誘電体膜、または、所定の膜厚の高屈折率材料と低屈折率材料とが交互に積層された誘電体多層膜により構成されている。反射防止膜46は、反射率が1%以下であることが好ましく、更には、0.5%以下であることが好ましい。
次に、リッド本体41とシールリング30との接合について説明する。
リッド本体41は、シールリング30上に載置され、それらの外形が合うように位置決めされる。次に、シーム溶接などによりリッド本体41とシールリング30とが接合される。ところで、通常、リッド本体41の外形はシールリング30の外形よりもわずかに小さくなるように設定されている。そして、一例として図18に示されるように、テーパの付いたローラー電極47によって、平行な2辺が同時にシーム溶接される。リッド本体41における溶接箇所は基本的にフランジ部41bの先端部だけである。
しかしながら、従来は、溶接時の熱によりリッド本体41やガラス板42がゆがみ、それが原因でガラス板42におけるひずみのばらつきやひび割れが生じることがあった。すなわち、信頼性が低かった。
この不具合について、本願発明者らは、シールリング30の幅とリッド本体41におけるフランジ部41bの幅との関係が、ガラス板42におけるひずみのばらつきに大きく関係していることを初めて見出したので、その実験結果について以下に説明する。
ここでは、ガラス板42のひずみを測定する装置として、テーラーホブソン社製のタリサーフCCI6000を用いた。この装置では、光源からの白色光がビームスプリッタを介してガラス板42の表面に照射され、該表面で反射された光により干渉縞が発生する。そして、対物レンズをガラス板42の表面に直交する方向に駆動させながらCCDで受光し、1ピクセル毎に干渉縞における最も光強度の高い位置(ピーク位置)をピーク検出アルゴリズムにより高精度に計算する。すなわち、ガラス板42上の位置毎にピーク位置が算出される。
図19には、リッド本体41がシールリング30に接合される前のガラス板42の測定結果が3次元パターン画像で示されている。ここでは、ガラス板42の表面におけるb軸に平行な軸方向をx軸方向とし、該x軸方向に直交する軸方向をy軸方向とする(図18参照)。そして、ガラス板42の+x側の端部をx軸方向に関する位置座標の原点とし、−y側の端部をy軸方向に関する位置座標の原点とする。また、測定結果は、最も低いピーク位置を基準(0μm)としている。
図19では、リッド本体41にゆがみがないため、ほぼ真円形のパターンが確認できる。なお、このときに観察されるひずみは、ガラス板42を製造する際の冷却工程で生じた内部ひずみである。ところで、リッド本体41のゆがみによって大きくひずんだガラス板42を測定するとパターンは横方向につぶれた楕円形状になる。
そして、図20に示されるように、測定結果を示す3次元パターン画像において、最も低いピーク位置(ここでは、中央部)を通りy軸方向に平行な直線を引き、図21に示されるように、該直線上でのy軸方向に関する位置とピーク位置との関係、すなわち、上記3次元パターン画像の断面図を求める。ここで、この断面図におけるピーク位置の最低値と最高値との差を、y軸方向の深さDyとする。また、x軸方向にも同様にDxを求め、Dy/Dxの値が大きいとパターンの楕円状態が顕著であり、ガラス板42のひずみが大きいと判定した。なお、以下の説明では、Dy/Dxの値は、リッド本体41がシールリング30に接合されているときのガラス板42の測定結果から得られたものである。また、以下では、ガラス板42のひずみとは、溶接によって生じるひずみをいう。
さらに、図22に示されるように、フランジ部41bの幅をD、そのうちシールリング30に重なっている部分の幅をA、シールリング30の内側にはみ出ている部分の幅をBとする。すなわち、D=A+Bである。本実施形態では、D=1.1mmである。
また、リッド本体41を構成する金属部材の厚みは0.15mm、シールリング30の厚みTは0.5mmである。そして、ガラス板42の傾斜角θを19°、+a側の立ち上がり部41aの高さh1を2.5mm、−a側の立ち上がり部41aの高さh2を0.64mmとした。さらに、リッド本体41の外形を1辺の長さFが7.8mmの正方形とし、シールリング30の外形を1辺の長さGが8mmの正方形とした。また、シールリング30の幅をCとする。
リッド本体41の外形の大きさをシールリング30の外形の大きさよりもやや小さくしている理由は、シールリング30上にリッド40を載置し、テーパの付いた位置合わせ用治具を用いて4辺を揃える際に、外形の大きさの製造誤差を吸収するためである。ここでは、リッド本体41とシールリング30について、外形の大きさに0.2mmの違いがあるので、片側では0.1mmだけリッド本体41がシールリング30よりも内側に位置する設計になっている。もちろんリッド本体41とシールリング30との関係について、これに限るものではなく、例えば、それらの外形がほぼ同じ大きさであっても良いし、リッド本体41の外形が更に小さくても良い。但し、リッド本体41の外形の大きさとシールリング30の外形の大きさとの差があまりに大きい場合は、位置合わせ及びシーム溶接が困難になる。
図23には、Dy/Dxの平均値とB/Aとの関係、及びDy/Dxのばらつきを示す3σとB/Aとの関係が示されている。ここでは、各B/Aについて10個の測定データを求めた。これによると、B/Aの値が0.3以上になると急激にDy/Dxの平均値及び3σの値が小さくなっている。
これは、B/Aの値が0.3よりも小さいと、シールリング30の厚さのばらつきや表面の凹凸の影響をリッド本体41の立ち上がり部41aが直接受けることとなり、ガラス板42がひずみやすくなったものと推測される。また、B/Aの値が2.7以上になると、フランジ部41bにおけるシールリング30から内側にはみ出す部分が大きくなり、3σの値が大きくなったものと推測される。
Dy/Dxの値の合否判定の根拠については後述するが、ここではDy/Dxの値が3以上、3σの値が2以上の場合を不合格と判定する。そこで、Dy/Dxの値が3未満で、3σの値が2未満となるB/Aの範囲(規定範囲)は、0.3〜2.6である。
図24には、Dy/Dxの平均値とD/Cとの関係、及びDy/Dxのばらつきを示す3σとD/Cとの関係が示されている。ここでは、各D/Cについて10個の測定データを求めた。これによると、D/Cの値が1.2以上になると急激にDy/Dxの平均値及び3σの値が小さくなっている。
これは、一例として図25(A)に示されるように、D/Cの値がほぼ1の場合、シールリングの厚さのばらつきや表面の凹凸の影響をリッドの立ち上がり部が直接受けることとなり、ガラス板がひずみやすくなったものと推測される。そして、D/Cの値が1.2まで上記影響があるものと考えられる。
また、一例として図25(B)に示されるように、シールリングの幅が狭い場合には、フランジ部の内側がフリーになっている。この場合、仮にシールリングにゆがみや厚みのばらつきがあったとしても、リッドの立ち上がり部がシールリングに直接影響を受けない構造となっている。すなわち、フリーな構造となっているフランジ部内側がゆがみを吸収し、溶接条件以外のゆがみの影響(シールリングの厚みのばらつきや表面の凹凸)がガラス板に影響しにくくなっているものと考えられる。
また、D/Cの値が2.7以上になると、フランジ部41bにおけるシールリング30から内側にはみ出す部分が大き過ぎるため、3σの値が大きくなったものと推測される。Dy/Dxの値が3未満で、3σの値が2未満となるD/Cの範囲(規定範囲)は、1.2〜2.7である。
ところで、ガラス板42の傾斜角θが0°の場合についても同様な測定を行った。この場合、B/A及びD/Cの値を規定する効果は、ガラス板42の傾斜角θが0°でない場合ほど顕著ではなかったが、ガラス板42の傾斜角θが0°でない場合の効果の8割程度の効果を得ることができた。すなわち、B/A及びD/Cの値を規定することは、リッドがシールリングに接合される光デバイスに有効であることが分かった。
次に、溶接方向の順番がガラス板42のひずみに及ぼす影響について説明する。
(1)ケース1
B/A及びD/Cが規定範囲内(B/A=0.69、D/C=1.47)で、最初に、b軸方向に関して離れている2辺をa軸方向に沿ってシーム溶接し、その後、a軸方向に関して離れている2辺をb軸方向に沿ってシーム溶接する場合を「ケース1」とする(図26(A)参照)。
(2)ケース2
B/A及びD/Cが規定範囲内(B/A=0.69、D/C=1.47)で、最初に、a軸方向に関して離れている2辺をb軸方向に沿ってシーム溶接し、その後、b軸方向に関して離れている2辺をa軸方向に沿ってシーム溶接する場合を「ケース2」とする(図26(B)参照)。
(3)ケース3
B/A及びD/Cが規定範囲外(B/A=0.1、D/C=1.0)で、最初に、b軸方向に関して離れている2辺をa軸方向に沿ってシーム溶接し、その後、a軸方向に関して離れている2辺をb軸方向に沿ってシーム溶接する場合を「ケース3」とする(図26(C)参照)。
(4)ケース4
B/A及びD/Cが規定範囲外(B/A=0.1、D/C=1.0)で、最初に、a軸方向に関して離れている2辺をb軸方向に沿ってシーム溶接し、その後、b軸方向に関して離れている2辺をa軸方向に沿ってシーム溶接する場合を「ケース4」とする(図26(D)参照)。
各ケース毎に10個の試料を作成し、上記タリサーフCCI6000を用いてガラス板42のひずみを測定した。各ケース毎に測定結果であるDy/Dxを平均化し、該平均値にもっと近い測定結果が図27(A)〜図27(D)に示されている。図27(A)はケース1の測定結果であり、図27(B)はケース2の測定結果であり、図27(C)はケース3の測定結果であり、図27(D)はケース4の測定結果である。なお、Dy/Dxの平均値は、ケース1で1.59、ケース2で3.18、ケース3で5.21、ケース4で5.62であった。
ケース1のように、B/A及びD/Cが規定範囲内で、a軸方向を先行してシーム溶接を行うと、ガラス板42のひずみは小さい。b軸方向に関して離れている2辺をa軸方向に沿って同時にシーム溶接すると、その際に発生する熱は金属製であるリッド本体41を経由して低融点ガラス43及びガラス板42に伝わるが、ここでは、−b側の溶接部近傍の立ち上がり部41aの高さと、+b側の溶接部近傍の立ち上がり部41aの高さとが等しいため、低融点ガラス43及びガラス板42では、温度差は生じない。そして、その後、b軸方向に沿ってシーム溶接を行っても、低融点ガラス43及びガラス板42の温度差は小さく、ガラス板42のひずみは小さいものと考えられる。
ケース2のように、B/A及びD/Cが規定範囲内で、b軸方向を先行してシーム溶接を行うと、ケース1よりもガラス板42のひずみは大きかった。a軸方向に関して離れている2辺をb軸方向に沿って同時にシーム溶接すると、その際に発生する熱は金属製であるリッド本体41を経由して低融点ガラス43及びガラス板42に伝わるが、ここでは、−a側の溶接部近傍の立ち上がり部41aの高さが、+a側の溶接部近傍の立ち上がり部41aの高さよりも低いため、低融点ガラス43及びガラス板42では、y軸方向に関して温度差が生じ、ガラス板42にひずみが生じたものと考えられる。
すなわち、B/A及びD/Cが規定範囲内の場合、a軸方向を先行してシーム溶接を行うことが、ガラス板42に生じるひずみの更なる軽減に大きな効果を及ぼすことがわかる。
また、ケース3のように、B/A及びD/Cが規定範囲外で、a軸方向を先行してシーム溶接を行うと、ケース1及びケース2に比べてガラス板42は大きくひずんでいる。
また、ケース4のように、B/A及びD/Cが規定範囲外で、b軸方向を先行してシーム溶接を行うと、ガラス板42は更に大きくひずんでいる。
B/A及びD/Cが規定範囲外の場合は、a軸方向を先行してシーム溶接を行っても、ひずみ軽減の効果はわずかであった。
図28には、ケース1〜ケース4について、Dy/Dxの平均値、Dy/Dxの最大値、Dy/Dxの最小値、及びDy/Dxの3σの値が示されている。ケース2はケース1よりもばらつきが大きい。この図28からも、B/A及びD/Cが規定範囲内の場合、シーム溶接の順序がばらつきを低減させる非常に高い効果を有していることが分かる。また、B/A及びD/Cが規定範囲外の場合は、実質的に、シールリング30上に立ち上がり部41aが載っているため、シールリング30の表面状態や高さのばらつきが大きく影響し、溶接順序の違いによるばらつき低減効果は小さかったものと考えられる。
ところで、従来の光デバイスでは、シールリングを取り付けたセラミックパッケージを密封するために金属製のリッドをシールリングにシーム溶接など行うとその溶接の熱よりリッドのひずみが大きくなり、そのストレスからリッドに取り付けられている透明部材(例えばガラス)にひび割れが生じ、内部の密封性が失われる(リークする)おそれがあった。光デバイスでは、内部の密封性が失われると、内部に実装されている発光素子等が酸素や水分にさらされて腐食される場合があった。またリッドにひずみがあると、そのストレスで透明部材に内部応力が原因となった複屈折が大きくなる現象が生じ、所望の光束が得られない場合があった。
そこで、Dy/Dxの値と光デバイスのリークとの関係を調査した。本発明者らが試作した複数の光デバイスに、リーク品とリークしなかったOK品とが存在した。これらの中から無作為に抽出したリーク品30サンプル、及びOK品30サンプルについてDy/Dxの値を測定し、Dy/Dxとリークの有無との相関関係を求めた。相関関係Rは、次の(1)式で示される相関係数式を用いて算出した。
ここでは、2組の数値からなるデータ列{(x,y)}(i=1,2,・・・・,n)が与えられ、データxの相加平均をxav、データyの相加平均をyavとしている。そして、データxをリークの有無データとし、リーク有りを0、リーク無しを1とした。また、データyをDy/Dxの値とした。なお、相関関係の判断が図29に示されている。
先ず、全てのサンプルについて、Dy/Dxの値とリークの有無との相関係数を求めると、その値は0.32(ある程度の相関がある)であった。しかしながら、相関係数を算出するのに用いるサンプルを、上記全てではなくDy/Dxの値で限定すると、図30及び図31に示されるように、相関係数の値が変化した。例えば、Dy/Dxの値が3を超えるサンプルに限定すると、相関係数の値は0.47であり、Dy/Dxの値が4を超えるサンプルに限定すると、相関係数の値は0.69であった。また、Dy/Dxの値が5を超えるサンプルに限定すると、相関係数の値は0.75であり、Dy/Dxの値が6を超えるサンプルに限定すると、相関係数の値は0.80であった。
ここでは、Dy/Dxの値が3よりも大きくなると、Dy/Dxの値とリークとの間には「高い相関がある」という判定になる。そこで、本実施形態では、Dy/Dxの値が3未満を合格とした。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置2010は、4つの光源(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つの偏向器前光学系、光偏向器2104、4つの走査光学系、及び走査制御装置などを備えている。
各光源は、面発光レーザアレイチップ60と、該面発光レーザアレイチップ60の発光光量をモニタするためのフォトダイオード素子61と、面発光レーザアレイチップ60及びフォトダイオード素子61がキャビティ領域に保持されているフラットパッケージ20と、面発光レーザアレイチップ60から射出された光束の一部をフォトダイオード素子61に向けて反射するガラス板42を有するリッド40と、フラットパッケージ20とリッド40との間に設けられ、リッド40と溶接されるシールリング30とを備えた光デバイス10を有している。
そして、リッド40は、B/Aの値が0.3〜2.6の範囲内であり、D/Cの値が1.2〜2.7の範囲内となるように設定されている。
また、ガラス板42は、a軸方向に高低差が生じるように傾斜し、リッド40をシールリング30にシーム溶接する際、b軸方向に関して離れている2辺が、先ずa軸方向に沿ってシーム溶接され、その後、a軸方向に関して離れている2辺が、b軸方向に沿ってシーム溶接されている。
この場合は、溶接の熱によりリッド40が大きくひずむのを抑制することができる。その結果、ガラス板42にひび割れが生じたり、内部の密封性が失われるのを防ぐことができる。すなわち、内部に実装されている発光素子等が酸素や水分にさらされて腐食されるのを防止することができる。また、ガラス板42のひずみ及びひずみのばらつきが小さくなり、フォトダイオード素子61は、所望の光量の光を受光することができる。その結果、フォトダイオード素子61から出力される信号のS/Nが向上し、走査制御装置は面発光レーザアレイチップ60の光量制御(APC:Auto Power Control)を正確に行なうことができる。
このように、本実施形態に係る光デバイス10によると、信頼性を向上させることができる。
光走査装置2010は、光デバイス10から射出された光によって各感光体ドラム表面を走査し、潜像を形成しているため、高品質の潜像を安定して形成することができる。
そして、カラープリンタ2000は、光走査装置2010を備えているため、その結果として、高品質の画像を安定して形成することができる。
なお、上記実施形態では、リッド40がシールリング30にシーム溶接される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、シーム溶接以外の方法でリッド40がシールリング30に接合されても良い。
また、上記実施形態では、B/Aの値が0.3〜2.6の範囲内であり、D/Cの値が1.2〜2.7の範囲内の場合について説明したが、フランジ部におけるシールリングに重なっていない部分が、シールリングよりも内側にはみ出している部分であれば、従来よりも信頼性を向上させることができる。
また、上記実施形態では、発光部の発振波長が780nm帯の場合について説明したが、これに限定されるものではない。感光体の特性に応じて、発光部の発振波長を変更しても良い。
また、上記光デバイスは、画像形成装置以外の用途にも用いることができる。その場合には、発振波長は、その用途に応じて、650nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm帯、1.5μm帯等の波長帯であっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、単色のプリンタであっても良い。
また、上記実施形態では、トナー画像を記録紙に転写する画像形成装置について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
10…光デバイス、20…フラットパッケージ(パッケージ部材)、30…シールリング、40…リッド、41…リッド本体、41a…立ち上がり部、41b…フランジ部、41c…傾斜部、42…ガラス板(透明部材)、45…反射膜、46…反射防止膜、60…面発光レーザアレイチップ(発光素子)、61…フォトダイオード素子(受光素子)、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、2030a〜2030d…感光体ドラム(像担持体)、2104…光偏向器、2105a〜2105d…走査レンズ(走査光学系の一部)、2200a〜2200d…光源。
特開平11−260949号公報 特開2007−027592号公報 特開昭63−104355号公報 特開2011−222663号公報 特開2007−300031号公報

Claims (9)

  1. 発光素子と、
    前記発光素子をキャビティ領域に保持するパッケージ部材と、
    前記発光素子からの光を透過させる透明部材を備えたリッドと、
    前記パッケージ部材と前記リッドとの間に設けられ、前記リッドと溶接されるシールリングとを備え、
    前記リッドは、前記シールリングに一部が重なるフランジ部を有し、
    前記フランジ部における前記シールリングに重なっていない部分は、前記シールリングよりも内側にはみ出している部分であり、
    前記フランジ部は、第1の方向に延びる2つの辺と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延びる2つの辺とを有し、
    前記透明部材は、前記第1の方向に高低差が生じるように傾斜し、
    前記フランジ部は、最初に前記第1の方向に延びる2つの辺が溶接され、次に前記第2の方向に延びる2つの辺が溶接されている光デバイス。
  2. 前記フランジ部の幅は、前記シールリングの幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。
  3. 前記フランジ部における前記シールリングに重なっている部分の幅A、前記フランジ部における前記シールリングよりも内側にはみ出している部分の幅Bを用いて、B/Aが、0.3〜2.6の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の光デバイス。
  4. 前記フランジ部の幅D、前記シールリング幅Cを用いて、D/Cが、1.2〜2.7の範囲内であることを特徴とする請求項2又は3に記載の光デバイス。
  5. 前記発光素子は、面発光レーザアレイチップであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の光デバイス。
  6. 前記パッケージ部材のキャビティ領域に保持され、前記発光素子から射出され、前記透明部材で反射された光を受光する受光素子を更に備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の光デバイス。
  7. 前記透明部材は、前記発光素子から射出された光が入射する面に反射膜が設けられていることを特徴とする請求項に記載の光デバイス。
  8. 前記透明部材は、前記発光素子から射出された光が入射する面と反対側の面に、反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の光デバイス。
  9. 像担持体と、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の光デバイスを有する光源と、
    前記光源からの光を前記像担持体に集光する走査光学系とを備える画像形成装置。
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