JP6059754B2 - 組成物、硬化性組成物、透明膜、固体撮像素子および表示装置 - Google Patents
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Description
このようななか、例えば、特許文献1には、芳香族環含有共重合体モノマーを単量体として含むアクリル系重合体を主成分として含有する組成物が開示されている(請求項1)。特許文献1によれば、上記組成物を用いることで高屈折率の硬化物が得られる旨が記載されている([0068]段落)。
本発明者らは、特許文献1に記載の組成物について検討したところ、得られる硬化物(透明膜)の屈折率は必ずしも昨今求められているレベルに達しておらず、さらなる向上が必要であることを見出した。
(2) 上記樹脂Pが、後述する一般式(1)で表される繰り返し単位(A)と後述する一般式(2)で表される繰り返し単位(C)とを有する樹脂P1である、上記(1)に記載の組成物。
(3) 一般式(2)中、Xが、(メタ)アクリル基、エポキシ基およびオキセタン基からなる群より選択される基である、上記(2)に記載の組成物。
(4) 一般式(2)中、Xが、エポキシ基またはオキセタン基である、上記(2)または(3)に記載の組成物。
(5) 一般式(1)中、Ar3とAr4とが連結している、上記(2)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
(6) 繰り返し単位(A)が、後述する一般式(3)で表される、上記(2)〜(5)のいずれかに記載の組成物。
(7) 下記(1)〜(3)の少なくとも1つを満たす、上記(6)に記載の組成物。
(1)上記一般式(3)中、Ar1が2価の多環芳香族炭化水素基である。
(2)上記一般式(3)中、Ar2が1価の多環芳香族炭化水素基である。
(3)上記一般式(3)中、Ar31およびAr41の少なくとも一方が多環芳香族炭化水素環である。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載の組成物と硬化性化合物とを含有する、硬化性組成物。
(9) さらに重合開始剤を含有する、上記(8)に記載の硬化性組成物。
(10) 上記(8)または(9)に記載の硬化性組成物を硬化させることで得られる透明膜。
(11) 上記(10)に記載の透明膜を有する固体撮像素子。
(12) 上記(10)に記載の透明膜を有する表示装置。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイルオキシとは、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシを表す。
さらに、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の組成物は、下記一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂P、および、下記一般式(a)で表される部分構造を有する重合性化合物Q、からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、樹脂Pと重合性化合物Qを併用してもよい。
本発明の組成物は、硬化性を示す組成物であることが好ましく、なかでも、一般式(a)で表される部分構造と硬化性基とを有する樹脂P´、および、一般式(a)で表される部分構造を有する重合性化合物Q、からなる群より選択される少なくとも1種を含有する組成物であるのが好ましい。硬化性基の具体例および好適な態様は、後述する一般式(2)中のXと同じである。
Ar1〜Ar4が有する置換基は特に制限されないが、置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよいアリール基またはヘテロアリール基であることが好ましく、下記式(Z)で表される基であることがより好ましい。
上記一般式(Z)中、Z2は、アリール基またはヘテロアリール基を表す。なかでも、ヘテロアリール基であることが好ましい。
上記アリーレン基およびアリール基を構成する環の具体例は上述したAr1〜Ar4と同じである。なかでも、ベンゼン環が好ましい。
上記ヘテロアリーレン基およびヘテロアリール基を構成する環の具体例としては、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、テトラジン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、インドリン環、イソインドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、ナフチリジン環、プリン環、プテリジン環などが挙げられる。なかでも、ベンゾチアゾール環が好ましい。
上記一般式(Z)中、*は結合位置を表す。
一般式(a)で表される部分構造の炭素数は特に制限されないが、30〜100であることが好ましく、40〜70であることがより好ましい。
樹脂Pは、一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂(ポリマー)であれば特に制限されない。ここで、一般式(a)で表される部分構造を有するとは、一般式(a)の任意の位置からn個の水素原子を取り除くことで得られる「n個の結合手を有する基(n価の基)」を有することを意味する(nは1以上の整数)。
樹脂Pの分子量は特に制限されないが、重量平均分子量(Mw)が1,000〜100,000であることが好ましく、1,000〜30,000であることがより好ましく、5,000〜30,000であることがさらに好ましく、7,000〜20,000であることがよりさらに好ましい。
なお、本明細書において重量平均分子量は、以下条件にてGPC(溶媒:THF)により測定されたポリスチレン換算値である。
・本体:HLC−8220GPC(東ソー製)
・カラム:ガードカラム(HZ−L)、TSK gel Super(HZM−M)、TSK gel Super(HZ4000)、TSK gel Super(HZ3000)、TSK gel Super(HZ2000)を連結したもの
・溶離液:テトラヒドロフラン
・送液条件:サンプルポンプ 0.35mL/min、リファレンスポンプ 0.2mL/min
・カラム温調:40℃
・測定サンプル:0.1wt%濃度(0.5μmメンプレンフィルターろ過実施)
・注入量:10μm
・測定時間:26分
〔樹脂P1〕
樹脂Pの好適な態様としては、例えば、下記一般式(1)で表される繰り返し単位(A)と下記一般式(2)で表される繰り返し単位(C)とを有する樹脂P1が挙げられる。一般式(1)に示されるとおり、繰り返し単位(A)は一般式(a)中のAr1の任意の位置から1個の水素原子を取り除くことで得られる「1個の結合手を有する基(1価の基)」を有する。
上記一般式(L)中、L2は、単結合または2価の有機基を表す。2価の有機基は、直鎖状、分岐状若しくは環状の2価の脂肪族炭化水素基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基)、直鎖状、分岐状若しくは環状の2価の芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン基)、または、これらを組み合わせた基であることが好ましい。上記組み合わせた基は、エーテル基(−O−)、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONRL−)、ウレタン基(−NHCOO−)、ウレア基(−NH−CO−NH−)を介して組み合わせた基であってもよい。RLの定義は上述のとおりである。L2の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニレン基、および、これらの基が、メトキシ基、ヒドロキシル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等で置換されたもの、さらには、これらを組み合わせた基などが挙げられる。
上記一般式(L)中、L3は、単結合、−CO2−、−CO−、−O−CO−O−、−SO3−、−CONRL−、−NHCOO−、−O−、−S−、−SO2NRL−、または、−NRL−を表す。RLの定義は上述のとおりである。
なお、上記一般式(L)中、L1、L2およびL3が、同時に単結合である場合はない。
また、上記一般式(L)中、*2は、一般式(1)中のAr1との結合位置、または、一般式(2)中のXとの結合位置を表す。
すなわち、一般式(1)中のLが一般式(L)で表される2価の連結基である場合、一般式(1)は下記一般式(1a)で表され、一般式(2)中のLが一般式(L)で表される2価の連結基である場合、一般式(2)は下記一般式(2a)で表される。
一般式(1)中のAr1〜Ar4が有する置換基の好適な態様は、一般式(a)中のAr1〜Ar4と同じである。
硬化性基としては特に制限されないが、その具体例としては、(メタ)アクリル基、エポキシ基、オキセタン基、イソシアネート基、水酸基、アミノ基、ビニル基などが挙げられ、なかでも、(メタ)アクリル基、エポキシ基およびオキセタン基からなる群より選択される基が好ましく、エポキシ基およびオキセタン基からなる群より選択される基がより好ましい。
上記一般式(3)中、Ar31およびAr41はそれぞれ独立に置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよいアリール環を表す。アリール環の具体例は上述した一般式(a)中のAr1〜Ar4を構成する環と同じである。
(1)一般式(3)中、Ar1が2価の多環芳香族炭化水素基である。
(2)一般式(3)中、Ar2が1価の多環芳香族炭化水素基である。
(3)一般式(3)中、Ar31およびAr41の少なくとも一方が多環芳香族炭化水素環である。
多環芳香族炭化水素環の具体例としては、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、アセナフチレン環、クリセン環、フルオランテン環、ピレン環、トリフェニレン環、テトラセン環、ベンゾピレン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、ヘプタセン環、コロネン環などが挙げられる。なかでも、ナフタレン環が好ましい。
また、1価の多環芳香族炭化水素基とは、多環芳香族炭化水素環の1価の基(多環芳香族炭化水素環から1つの水素原子を取り除くことで得られる1価の基)であり、2価の多環芳香族炭化水素基とは、多環芳香族炭化水素環の2価の基(多環芳香族炭化水素環から2つの水素原子を取り除くことで得られる1価の基)である。
樹脂P1は、さらに酸基を有する繰り返し単位(B)を有するのが好ましい。酸基としては特に制限されないが、具体例としては、カルボキシ基(−COOH)、スルホン酸基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO(OH)2)などが挙げられ、なかでも、カルボキシ基が好ましい。
繰り返し単位(B)の好適な態様としては、例えば、下記式(B1)で表される繰り返し単位が挙げられる。
上記一般式(B1)中、Yは酸基を表す。酸基の具体例および好適な態様は上述のとおりである。
樹脂P1中の繰り返し単位(B)の割合は特に制限されないが、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。
樹脂P1中の繰り返し単位(C)の割合は特に制限されないが、5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。
樹脂Pの他の好適な態様としては、例えば、下記一般式(4)で表される樹脂P2が挙げられる。
(m+n)価の連結基は、具体的な例として、下記の構造単位、または、これら構造単位が組み合わさって構成される基(環構造を形成していてもよい)を挙げることができる。
L3は3価の基を表す。T3は単結合または2価の連結基を表し、3個存在するT3は互いに同一であっても異なっていてもよい。
L4は4価の基を表す。T4は単結合または2価の連結基を表し、4個存在するT4は互いに同一であっても異なっていてもよい。
L5は5価の基を表す。T5は単結合または2価の連結基を表し、5個存在するT5は互いに同一であっても異なっていてもよい。
L6は6価の基を表す。T6は単結合または2価の連結基を表し、6個存在するT6は互いに同一であっても異なっていてもよい。
なお、T3〜T6で表される2価の連結基の具体例および好適な態様は、後述するL21およびL22で表される2価の連結基と同じである。
Aで表される(m+n)価の連結基の具体的な例〔具体例(1)〜(17)、(35)〕を以下に示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
また、Aの最好適態様としては、下記の一般式(5)で表される部分構造を有する基、または、一般式(6)で表される部分構造を有する基が挙げられる。
2価の連結基としては、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、および0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基をさらに有していてもよい。
より具体的には、2価の連結基としては、例えば、2価の鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐状であってもよく、炭素数1〜20であることが好ましい)、2価の環状飽和炭化水素基(炭素数3〜20であることが好ましい)、2価の芳香族基(炭素数5〜20であることが好ましく、例えば、フェニレン基)、−O−、−S−、−SO2−、−NRL−、−CO−、−NH−、−COO−、−CONRL−、−O−CO−O−、−SO3−、−NHCOO−、−SO2NRL−、−NH−CO−NH−、または、これらを2種以上組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。ここで、RLは、水素原子またはアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を表す。
なかでも、L21およびL22で表される2価の連結基としては、−S−、−O−、−CO−、アルキレン基、および、これらを組み合わせた基が好ましい。
一般式(4)において、Yは、上述した一般式(1)で表される繰り返し単位(A)を含む有機基であることが好ましく、上述した一般式(1)で表される繰り返し単位(A)と上述した一般式(2)で表される繰り返し単位(C)を含む有機基であることがより好ましい。
また、1価の有機基としては、ポリマー鎖(高分子骨格)であってもよい。
なお、1価の有機基中には、上述した官能基Wが2つ以上含まれていてもよい。上述した官能基Wが2つ以上含まれる態様としては、鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐状であってもよく、炭素数1〜10であることが好ましい)、環状飽和炭化水素基(炭素数3〜10であることが好ましい)、芳香族基(炭素数5〜10であることが好ましく、例えば、フェニレン基)等を介して2個以上の官能基Wが結合し1価の有機基を形成する態様等が挙げられ、鎖状飽和炭化水素基を介して2個以上の官能基Wが結合し1価の有機基を形成する態様が好ましい。
ラジカル重合性基としては、一般に知られているラジカル重合性基を用いることができ、好適なものとしてラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性基を挙げることができ、具体的にはビニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基などを挙げることができる。中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。
カチオン重合性基としては、一般に知られているカチオン重合性を用いることができ、具体的には、脂環式エーテル基、環状アセタール基、環状ラクトン基、環状チオエーテル基、スピロオルソエステル基、ビニルオキシ基などを挙げることができる。中でも、脂環式エーテル基、ビニルオキシ基が好適であり、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルオキシ基が特に好ましい。
「塩基性窒素原子を有する基」として、例えば、アミノ基(−NH2)、置換イミノ基(−NHR8、−NR9R10、ここで、R8、R9、およびR10は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、または、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)、下記式(a1)で表されるグアニジル基、下記式(a2)で表されるアミジニル基などが好ましい例として挙げられる。
式(a2)中、R13およびR14は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、または、炭素数7以上のアラルキル基を表す。
特に、アミノ基(−NH2)、置換イミノ基(−NHR8、−NR9R10、ここで、R8、R9、およびR10は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、または、ベンジル基を表す。)、式(a1)で表されるグアニジル基〔式(a1)中、R11およびR12は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、または、ベンジル基を表す。〕、式(a2)で表されるアミジニル基〔式(a2)中、R13およびR14は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、または、ベンジル基を表す。〕などが好ましく用いられる。
「アリール基」としては、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。
「アルキレンオキシ鎖を有する基」としては、末端がアルキルオキシ基を形成していることが好ましく、炭素数1〜20のアルキルオキシ基を形成していることがより好ましい。また、アルキレンオキシ鎖としては、少なくとも1つのアルキレンオキシ基を有する限り特に制限はないが、炭素数1〜6のアルキレンオキシ基からなることが好ましい。アルキレンオキシ基としては、例えば、−CH2CH2O−、−CH2CH2CH2O−等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル基」におけるアルキル基部分としては、炭素数1から20までのアルキル基であることが好ましい。
「アルキルアミノカルボニル基」におけるアルキル基部分としては、炭素数1から20までのアルキル基であることが好ましい。
「カルボン酸塩基」としては、カルボン酸のアンモニウム塩からなる基などが挙げられる。
「スルホンアミド基」としては、窒素原子に結合する水素原子がアルキル基(メチル基等)、アシル基(アセチル基、トリフルオロアセチル基など)等で置換されていてもよい。
「イミド基」としては、コハクイミド、フタルイミド、ナフタルイミド等が挙げられる。
ポリマー鎖としては、公知のポリマーなどから目的等に応じて選択することができる。
ポリマーの中でも、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、およびこれらの変性物、または共重合体〔例えば、ポリエーテル/ポリウレタン共重合体、ポリエーテル/ビニルモノマーの重合体の共重合体など(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。)を含む。〕からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、およびこれらの変性物または共重合体からなる群より選択される少なくとも一種がより好ましく、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体が特に好ましい。
有機基が上記ポリマー鎖である場合、化合物が長い分子鎖を有することとなり、耐熱性、耐溶剤性がより向上するとともに、クラックの発生がより抑制される。
また、ポリマー鎖は各種官能基(例えば、カルボン酸基などの酸基)が含まれていてもよい。
なお、Zで表される有機基には、酸基が2つ以上含まれていても、重合性基が2つ以上含まれていてもよい。
特に、酸基が含まれる場合、化合物を現像処理に好適に適用することができ、好ましい。
nは0以上の整数を表し、0〜5が好ましく、1〜4がより好ましい。
なお、m+nの合計数は特に制限されないが、3〜10が好ましく、3〜6がより好ましい。
なかでも、nに対するmの比(m/n)が0.5〜5.0であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。
一般式(4)で表される化合物の合成方法は特に制限されないが、特開2007−277514号公報段落0114〜0140および0266〜0348(対応する米国特許出願公開第2010/233595号明細書においては段落0145〜0173、および0289〜0429)に記載の合成方法に準じて合成することができる。
特に、複数のメルカプト基を有する化合物と、(メタ)アクリロイルオキシ基やビニル基などの炭素−炭素二重結合を有する化合物とを反応(チオール−エン反応法)させる方法が好ましい。
Wは、炭素−炭素二重結合を含む基であり、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基などが挙げられる。
これらの溶媒は、二種以上を混合して使用してもよい。
樹脂P2中に上述した一般式(1)で表される繰り返し単位(C)が含まれる場合には、その割合は特に限定されないが、5〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
すなわち、一般式(M1)中のLが一般式(L)で表される2価の連結基である場合、一般式(M1)は下記一般式(M1a)で表される。
上記アリーレン基は特に制限されないが、炭素数6〜30のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜20のアリーレン基がより好ましい。アリーレン基を構成する環の具体例は一般式(a)中のAr1〜Ar4と同じである。
Ar1は、置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい2価の多環芳香族炭化水素基であることが好ましい。ここで、2価の多環芳香族炭化水素基とは多環芳香族炭化水素環の2価の基(多環芳香族炭化水素環から2つの水素原子を取り除くことで形成される2価の基)である。多環芳香族炭化水素環の定義、具体例および好適な態様は後述のとおりである。
上記アリール基は特に制限されないが、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、炭素数6〜20のアリール基がより好ましい。アリール基を構成する環の具体例は一般式(a)中のAr1〜Ar4と同じである。
Ar2は、置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい1価の多環芳香族炭化水素基であることが好ましい。ここで、1価の多環芳香族炭化水素基とは多環芳香族炭化水素環の1価の基(多環芳香族炭化水素環から1つの水素原子を取り除くことで形成される1価の基)である。多環芳香族炭化水素環の定義、具体例および好適な態様は後述のとおりである。
上記アリール環の具体例および好適な態様は、一般式(a)中のAr1〜Ar4と同じである。
ここで、多環芳香族炭化水素環とは、2個以上の環を有する芳香族炭化水素環であり、より具体的には、2個以上の単環芳香族炭化水素環(ベンゼン環)を有する縮合環である。なかでも、2個以上の単環芳香族炭化水素環同士が縮環した環であるのが好ましい。
多環芳香族炭化水素環の具体例としては、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、アセナフチレン環、クリセン環、フルオランテン環、ピレン環、トリフェニレン環、テトラセン環、ベンゾピレン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、ヘプタセン環、コロネン環などが挙げられる。なかでも、ナフタレン環が好ましい。
また、Ar3およびAr4の一方が置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい多環芳香族炭化水素環であり、他方が置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい単環芳香族炭化水素環であるのが好ましい。なかでも、Ar3およびAr4の一方が置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい多環芳香族炭化水素環であり、他方が置換基(例えば、後述する置換基W)を有していてもよい単環芳香族炭化水素環であるのがより好ましい。
上記一般式(M1b)中、Rはそれぞれ独立に水素原子または置換基(例えば、後述する置換基W)を表す。
上記一般式(M1b)中、pおよびqはそれぞれ独立に0以上の整数を表す。ただし、pおよびqの少なくとも一方は1以上の整数である。pおよびqは0〜3の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることがより好ましく、0または1であることがさらに好ましい。
なお、pおよびqは繋がっているベンゼン環の数を表す。例えば、p=0、q=1の場合の場合、一般式(M1b)は下記一般式(M1b−1)を表す。
本明細書における置換基Wについて記載する。
置換基Wとしては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールまたはヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファト基(−OSO3H)、その他の公知の置換基などが挙げられる。
重合性化合物Qは、上述した一般式(a)で表される部分構造を有する重合性化合物(重合性基を有する化合物)であれば特に制限されない。
重合性基としては特に制限されないが、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。なかでも、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基としては、例えば、(メタ)アクリル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基などが挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル基が好ましい。
重合性化合物Qの好適な態様としては、例えば、下記一般式(Q1)で表される縮合環含有化合物が挙げられる。
一般式(Q1)
Ar1〜Ar4のうち少なくとも1つは置換基を有していてもよい多環芳香族炭化水素基であり、1〜3つが置換基を有していてもよい多環芳香族炭化水素基であることが好ましく、1または2つが置換基を有していてもよい多環芳香族炭化水素基であることがより好ましい。
Ar1〜Ar4が含む置換基が有する上記重合性基としては、ラジカル重合またはカチオン重合可能な重合性基(以下、それぞれラジカル重合性基およびカチオン重合性基とも言う)が好ましい。
ラジカル重合性基としては、一般に知られているラジカル重合性基を用いることができ、好適なものとしてラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性基を挙げることができ、具体的にはビニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基などを挙げることができる。中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。
カチオン重合性基としては、一般に知られているカチオン重合性を用いることができ、具体的には、脂環式エーテル基、環状アセタール基、環状ラクトン基、環状チオエーテル基、スピロオルソエステル基、ビニルオキシ基などを挙げることができる。中でも、脂環式エーテル基、ビニルオキシ基が好適であり、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルオキシ基が特に好ましい。
Ar1〜Ar4が含む置換基が有する上記重合性基は、ラジカル重合性基であることが好ましい。
Ar1〜Ar4のうち2つ以上は重合性基を有する置換基を含み、Ar1〜Ar4のうち2〜4個が重合性基を有する置換基を含むことが好ましく、Ar1〜Ar4のうち2または3個が重合性基を有する置換基を含むことがより好ましく、Ar1〜Ar4のうち2個が重合性基を有する置換基を含むことが特に好ましい。
Ar1〜Ar4が連結している場合、Ar1〜Ar4のうち互いに隣り合う2つが連結していることが好ましく、Ar3およびAr4が連結していることがより好ましく、Ar1〜Ar4のうちAr3およびAr4のみが連結していることが特に好ましい。
上記一般式(Q3)中、Ar13およびAr14がそれぞれ独立に(破線で囲まれたベンゼン環を含む)炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表すことがアッベ数を低減する観点から好ましく、Ar13およびAr14のうち少なくとも一方が(破線で囲まれたベンゼン環を含む)炭素数10の芳香族炭化水素基を表すことがより好ましい。
X1〜X4が表す重合性基を有する脂肪族基としては、特に制限はないが、重合性基以外における炭素数が1〜12のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜10のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2〜5のアルキレン基であることが特に好ましい。
また、X1〜X4が表す重合性基を有する脂肪族基において、上記脂肪族基がヘテロ原子によって置換される場合は、−NR−(Rは置換基)、酸素原子、硫黄原子によって置換されていることが好ましく、上記脂肪族基中の隣り合わない−CH2−が酸素原子または硫黄原子で置換されていることがより好ましく、上記脂肪族基中の隣り合わない−CH2−が酸素原子で置換されていることが特に好ましい。X1〜X4が表す重合性基を有する脂肪族基は、ヘテロ原子によって1〜2箇所置換されていることが好ましく、ヘテロ原子によって1箇所置換されていることがより好ましく、Ar11〜Ar14が表す破線で囲まれたベンゼン環を含むアリール基に隣接する1箇所がヘテロ原子によって置換されていることが特に好ましい。
X1〜X4が表す重合性基を有する脂肪族基に含まれる重合性基の好ましい範囲は、上記一般式(Q1)におけるAr1〜Ar4が含む置換基が有する重合性基の好ましい範囲と同様である。
Ar11〜Ar14がそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環を縮合環のひとつとして含む多環芳香族炭化水素基である場合は、X1〜X4はそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環に置換していても、破線で囲まれたベンゼン環以外の環に置換していてもよい。
上記一般式(Q3)中、cおよびdはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、0または1であることが好ましく、cおよびdがいずれも0であることがより好ましい。
上記一般式(Q3)中、Ar11〜Ar14がそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環を縮合環のひとつとして含む多環芳香族炭化水素基である場合は、R1〜R4はそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環に置換していても、破線で囲まれたベンゼン環以外の環に置換していてもよい。
e、f、gおよびhはそれぞれ独立に0〜8であることが好ましく、0〜2であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
Ar11〜Ar14がそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環を縮合環のひとつとして含む多環芳香族炭化水素基である場合、e、f、gおよびhは0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
一般式(Q4)
上記一般式(Q4)におけるR1〜R4の好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるR1〜R4の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q4)におけるaおよびbの好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるaおよびbの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q4)におけるcおよびdの好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるcおよびdの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q4)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲と同様である。
R5〜R8が置換基を有していてもよいアルキレン基を表す場合、上記置換基としては特に制限はない。
L5〜L8がエステル結合を表す場合、上記エステル結合としてはR9〜R12が置換している炭素原子側から−C(=O)−O−または−O−C(=O)−のいずれでもよいが、−C(=O)−O−であることが好ましい。
上記一般式(Q5)におけるAr13およびAr14の好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるAr13およびAr14の好ましい範囲と同様である。ただし、Ar11およびAr12がともに炭素数10の芳香族炭化水素基を表す場合は、上記一般式(Q5)におけるAr13およびAr14の両方が(破線で囲まれたベンゼン環を含む)炭素数10の芳香族炭化水素基を表すことがさらに好ましい。
上記一般式(Q5)におけるR1〜R12の好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるR1〜R12の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q5)におけるL1〜L8の好ましい範囲は、上記一般式(Q4)におけるL1〜L4の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q5)におけるaおよびbの好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるaおよびbの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q5)におけるcおよびdの好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるcおよびdの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q5)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲は、上記一般式(Q3)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲と同様である。
一般式(Q6)
一般式(Q7)
一般式(Q8)
一般式(Q9)
上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるR1〜R12の好ましい範囲は、上記一般式(Q5)におけるR1〜R12の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるL1〜L8の好ましい範囲は、上記一般式(Q5)におけるL1〜L4の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるaおよびbの好ましい範囲は、上記一般式(Q5)におけるaおよびbの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるcおよびdの好ましい範囲は、上記一般式(Q5)におけるcおよびdの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲は、上記一般式(Q5)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲と同様である。
一般式(Q6A)
一般式(Q7A)
一般式(Q8A)
一般式(Q9A)
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるL1〜L8の好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるL1〜L4の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるaおよびbの好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるaおよびbの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるcおよびdの好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるcおよびdの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲と同様である。
一般式(Q7B)
一般式(Q8B)
一般式(Q9B)
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるL1〜L8の好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるL1〜L4の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるaおよびbの好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるaおよびbの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるcおよびdの好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるcおよびdの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)および(Q9A)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲は、上記一般式(Q6)〜(Q9)におけるe、f、gおよびhの好ましい範囲と同様である。
上記一般式(Q7)で表される縮合環含有化合物は下記一般式(7A)または(7B)で表されることが好ましく、(Q7B)で表されることがより好ましい。
上記一般式(Q8)で表される縮合環含有化合物は下記一般式(Q8A)または(Q8B)で表されることが好ましく、(Q8A)で表されることがより好ましい。
上記一般式(Q9)で表される縮合環含有化合物は下記一般式(Q9A)または(Q9B)で表されることが好ましく、(Q9A)で表されることがより好ましい。
上記一般式(Q6)〜(Q9)で表される縮合環含有化合物は、上記一般式(Q6A)、(Q7A)、(Q8A)、(Q9A)、(Q6B)、(Q7B)、(Q8B)および(Q9B)で表されることがレンズ成形性向上の観点から好ましく、上記一般式(Q6A)、(Q6B)、(Q7B)、(Q8B)または(Q9B)で表されることが屈折率をより大きくしてアッベ数をより小さくする観点からより好ましく、上記一般式(Q6B)、(Q7B)、(Q8B)または(Q9B)で表されることが屈折率を特に大きくしてアッベ数を特に小さくする観点から特に好ましい。
本発明に好ましく用いられる上記一般式(Q1)で表される縮合環含有化合物の分子量は400〜1000であることが好ましく、400〜700であることがより好ましく、500〜650であることが特に好ましい。
これらの上記一般式(Q1)で表される縮合環含有化合物の入手方法については特に制限は無く、商業的に入手してもよく、合成により製造してもよい。
合成により製造する場合は、上記一般式(1)で表される縮合環含有化合物の製造方法としては特に制限はなく、公知の方法で合成することができる。例えば、特開2011−68624号公報に記載の方法により合成することができる。
また、熱で重合を開始させる場合には、150〜250℃で分解する重合開始剤が好ましい。
重合開始剤としては、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、例えば、アシルホスフィン化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、オキシム化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、トリハロメチル化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、ジアゾニウム化合物、ヨードニウム化合物、スルホニウム化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物等のオニウム塩化合物、有機硼素塩化合物、ジスルホン化合物、チオール化合物などが挙げられる。
上記重合開始剤としては、特開2013−253224号公報の段落0217〜0228の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)を用いることができる。アセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。またアシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。
また、特開2012−251125号公報(対応する国際公開第2012/153826号)の段落[0119]〜[0215]や特開2012−255148号公報(対応する国際公開第2012−157784号)の段落[0129]〜[0226]等に記載の重合開始剤が援用でき、これらの内容は本願明細書に取り込まれる。
本発明は、光重合開始剤として、フッ素原子を有するオキシム化合物を用いることもできる。フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報記載の化合物、特表2014−500852号公報記載の化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報記載の化合物(C−3)などが挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
エチレン性不飽和結合を含む化合物としては、エチレンオキシ変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはNKエステルATM−35E;新中村化学社製)、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA ;日本化薬株式会社製)、およびこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。またこれらのオリゴマータイプも使用できる。また、東亞合成(株)製アロニックスM−402も使用することができる。
さらに、特開2012−251125号公報(対応する国際公開第2012/153826号)の段落[0107]〜[0118]や特開2012−255148号公報(対応する国際公開第2012−157784号)の段落[0114]〜[0128]等に記載の重合性化合物が援用でき、これらの内容は本願明細書に取り込まれる。
酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラメチレン無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水クロレンド酸、無水ピロメリット酸、ドデセニル無水コハク酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。
脂環式及び複素環式アミン類としては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,8−ジアザビシクロ[4.5.0]ウンデセン−7等が挙げられる。
変性アミン類としては、例えば、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン、ジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、3−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、5−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、3−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、5−エチルイミダゾール、1−n−プロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、1−イソプロピルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−n−ブチルイミダゾール、2−n−ブチルイミダゾール、1−イソブチルイミダゾール、2−イソブチルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,3−ジメチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩等が挙げられる。
チオール系化合物としては、例えば、ポリメルカプタンが挙げられる。
これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
界面活性剤としては、特開2012−251125号公報(対応する国際公開第2012/153826号)の段落[0256]〜[0264]や特開2012−255148号公報(対応する国際公開第2012−157784号)の段落[0295]〜[0303]等に記載の界面活性剤が援用でき、これらの内容は本願明細書に取り込まれる。
本発明の組成物中の重合性化合物Qの含有量は特に制限されないが、固形分全質量に対して1〜90質量%であることが好ましく、5〜50質量%であることがより好ましい。
本発明の組成物中の硬化促進剤の含有量は特に制限されないが、固形分全質量に対して0〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
本発明の組成物の用途は特に制限されないが、例えば、表示装置や固体撮像素子の高屈折部材(マイクロレンズ、カラーフィルタの下地層や隣接層などの透明膜、カラーフィルタのホワイトピクセル)、レンズ(眼鏡レンズ、デジタルカメラ用レンズ、フレネルレンズ、プリズムレンズなど)、光学用オーバーコート剤、ハードコート剤、反射防止膜、光ファイバー、光導波路、LED用封止材料、LED用平坦化材料、太陽光電池用コーティング材として有用である。
本発明の硬化性組成物は、上述した本発明の組成物と硬化性化合物とを含有する。
本発明の組成物については上述のとおりである。
硬化性化合物は特に制限されないが、上述した重合性化合物(重合性化合物Q、重合性化合物Q以外の重合性化合物)が好ましい。
本発明の透明膜は、本発明の組成物または硬化性組成物を硬化させることで得られる膜である。
本発明の透明膜の屈折率は特に制限されないが、1.6〜2.0であることが好ましい。
本発明の組成物または透明膜の光透過率は特に制限されないが、400〜700nmの波長領域全域に渡って90%以上であることが好ましく、95%以上であることが好ましく、100%であることが最も好ましい。
本発明の透明膜の厚みは特に制限されないが、0.1〜20μmであることが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましく、0.5〜4μmであることがさらに好ましい。
本発明の硬化性組成物を硬化させる方法は特に制限されず、加熱や露光などが挙げられる。加熱に使用する装置は特に制限されず、送風乾燥機、オーブン、赤外線乾燥機、加熱ドラムなどを用いることができる。露光に使用装置は特に制限されず、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン(Xe)ランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯などを用いることができる。
本発明の固体撮像素子は、本発明の透明膜を有するものであれば特に制限されない。
例えば、基板上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる受光素子を有するとともに、カラーフィルタの下に本発明の透明膜である下塗り膜を備えた構成やマイクロレンズとして本発明の透明膜を有する構成などが挙げられる。
図3は、マイクロレンズに本発明の透明膜を用いた固体撮像素子の一実施態様の断面図を表す。
固体撮像素子200は、図3に示すように、2次元的に配置された光電変換素子PD上に、複数色のカラーレジストを用いて形成されたカラーフィルタ層11と、その上のマイクロレンズ層12とで構成される。カラーフィルタ層11の下層ないしは上層に平坦化ないしは密着性の観点から酸化ケイ素(SiO2)膜、窒化ケイ素(SiN)膜等の平坦化層ないしは密着層13を有していてもよい。
また、光電変換素子PDは、支持体15上に形成された絶縁層14上に配置されている。
絶縁層14内には、画素部毎に、その画素部の光電変換素子PDで発生した電荷に応じ
た信号を読み出す信号読出し回路16が形成されている。信号読出し回路16は例えばC
MOS回路で構成される。
ここでマイクロレンズ層12は本発明の透明膜を用いたものである。
マイクロレンズ層12の製造方法は特に制限されないが、例えば、カラーフィルタ層上に本発明の組成物または硬化性組成物を塗布し、硬化させ、本発明の透明膜を形成する。その後、透明膜上にレジスト組成物を塗布し、露光および現像を行った後に、エッチングする方法などが挙げられる。
本発明の表示装置は本発明の透明膜を有するものであれば特に制限されない。
本発明の表示装置は、デジタル一眼レフカメラのビューファインダやヘッドマウント形ディスプレイなどに用いられる小型・高精細有機EL表示装置(例えば、マイクロOLED)であることが好ましく、例えば、ガラスなどの基板の上に、各画素がマトリクス状に配置されてなる表示領域が設けられたものであることが好ましい。
以下に図面を参照して、本発明の表示装置の一実施態様について説明する。
図1は、本発明の組成物をカラーフィルタの下地剤として使用した表示装置の一態様の1画素分の断面図である。
図1に示す表示装置(マイクロOLED)100は、有機EL素子20の寸法が極めて小さい、いわゆるマイクロディスプレイと呼ばれるものである。なお、この表示装置上には接眼レンズ(図示せず)が設けられており、使用者は、表示装置に表示された画像を、接眼レンズを通して拡大して見るようになっている。そのため、使用者が見ることができるのは、表示装置に表示された画像のうち、接眼レンズの取り込み角の範囲内の部分のみである。表示装置100において、各画素は、例えば、白色光を発生する複数の有機EL素子20と、カラーフィルタ50(赤色カラーフィルタ:50R、緑色カラーフィルタ:50G、青色カラーフィルタ:50B)との組み合わせにより三原色(赤,緑および青)のいずれかの光を発生する。複数の有機EL素子20のピッチ(中心間距離)pは、例えば30μm以下、具体的には例えば約2μmないし3μmである。
有機EL素子20は、基板10上に行列状に配置されると共に、保護膜30により被覆されている。保護膜30上には、接着層(図示せず)を間にして、ガラスなどよりなる封止用基板(図示せず)が全面にわたって貼り合わせられている。この封止用基板の基板10側の表面にカラーフィルタ50が設けられている。
カラーフィルタ50は、複数の有機EL素子20に対向する透過色領域(図示せず)を有している。透過色領域の一部には、半透過領域(図示せず)が設けられている。これにより、この表示装置では、有機EL素子20の寸法が小さい場合にも、隣接する透過色領域を通過した光の回折による混色を抑えることが可能となっている。
カラーフィルタ50の下には、本発明の透明膜である下地層40が設けられている。
<樹脂の合成>
公知の方法により、下記A−8a、A−8b、A−5a、A−5b、A−20、X−1およびX−2を合成した。ここで、各繰り返し単位の割合(wt比)は下記表1に記載のとおりである。なお、A−8a、A−8b、A−5a、A−5bおよびA−20は「一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂P」に該当し、X−1およびX−2は「一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂P」に該当しない。
図2にA−8bのNMRチャート(シクロヘキサノン溶液中)を示す。
実施例2および6以外については、下記表1に示される樹脂(シクロヘキサノン30wt%溶液) 5.0質量部と、重合性化合物 1.7質量部と、IRGACURE OXE01(BASF社製) 0.16質量部と、添加剤Megafac F−781F(DIC社製、含フッ素系界面活性剤) 0.17質量部と、KBM−602(信越化学工業社製) 0.02質量部と、PGMEA 13質量部とを混合することで組成物(実施例2および6以外の各組成物)を調製した。
また、実施例2および6については、下記表1に示される樹脂(シクロヘキサノン30wt%溶液) 5.0質量部と、IRGACURE OXE01(BASF社製) 0.16質量部と、添加剤Megafac F−781F(DIC社製、含フッ素系界面活性剤) 0.17質量部と、KBM−602(信越化学工業製) 0.02質量部と、PGMEA 13質量部とを混合することでそれぞれ組成物を調製した。
各組成物をシリコンウエハ上にスピンコート法で塗布し、その後、ホットプレート上にて100℃で2分間加熱して膜厚1μmの感光性膜を得た。次いでExecure3000(HOYA(株)社製)を用いて15mW/cm2の紫外線を照射することで半硬化物を得た。さらに、得られた半硬化物をホットプレートにより200℃5分間加熱し、熱硬化物(膜)を調製した。
得られた膜を溶剤(PGMEA)に浸漬し、5分後の質量維持率を調べた。そして、以下の基準から耐溶剤性を評価した。結果を表1に示す。
・A:質量維持率が95質量%以上
・B:質量維持率が85質量%超95質量%未満
・C:質量維持率が85質量%以下
耐溶剤性の評価と同様に膜を調製した。その後、得られた膜について多波長アッべ屈折計「DR−M2/1550」(株式会社アタゴ製)を用い、測定温度20℃で屈折率(波長:500nm)を測定した。そして、以下の基準から屈折率を評価した。結果を表1に示す。A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:屈折率が1.65以上
・B:屈折率が1.60以上1.65未満
・C:屈折率が1.55超1.60未満
・D:屈折率が1.55以下
各組成物をシリコンウエハ上にスピンコート法で塗布し、その後、ホットプレート上にて100℃で2分間加熱して膜厚1μmの感光性膜を得た。その膜に対して、一辺1.1μmの正方ピクセルがそれぞれ基板上の4mm×3mmの領域に配列されたマスクパターンを介して、i線ステッパーFPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長で、露光量200mJ/cm2にて露光を行った。
上記露光後の膜に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの0.3質量%水溶液を用い、23℃で60秒間パドル現像を行った。その後、スピンシャワーにて水を用いてリンスを行い、更に純水にて水洗いを行った。その後、水滴を高圧のエアーで飛ばし、シリコンウエハを自然乾燥させ、200℃で300秒間、ホットプレートでポストベークを行い、シリコンウエハ上の膜厚1μmの透明パターン(硬化膜)を得た。得られた透明パターンを測長SEM(S−7800H、(株)日立製作所製)を用いてシリコンウエハ上から30000倍で観察した。そして以下の基準に基づき現像性を評価した。結果を表1に示す。Aであることが好ましい。
A:画素上に残渣が全く認められなかった。
B:画素上に残渣がわずかに認められるが、許容できる範囲内であった。
C:画素上に残渣が多く観察された。
実施例1と5との対比、実施例2と6との対比、実施例3と7との対比、および、実施例4と8との対比から、繰り返し単位(A)が一般式(3)で表され、下記(1)〜(3)の少なくとも1つを満たす実施例1〜4はより高い屈折率を示した。
(1)上記一般式(3)中、Ar1が2価の多環芳香族炭化水素基である。
(2)上記一般式(3)中、Ar2が1価の多環芳香族炭化水素基である。
(3)上記一般式(3)中、Ar31およびAr41の少なくとも一方が多環芳香族炭化水素環である。
実施例2〜4の対比、および、実施例6〜8の対比から、重合性化合物を含有する実施例3、4、7および8は優れた耐溶剤性を示した。なかでも、重合性化合物Qを含有する実施例3および7はより高い屈折率を示した。
実施例1と3との対比、および、実施例5と7との対比から、樹脂P1中の繰り返し単位(A)の割合が60質量%以上である実施例3および7はより高い屈折率を示した。
得られた表示装置(マイクロOLED)は、高屈折率な下地層が配置されたことによって、下地と基盤との界面での反射が抑制され集光性が良好だった。
<樹脂(A−21、A−22、X−3およびX−4)の合成>
公知の方法により、A−21、A−22、X−3およびX−4を合成した。ここで、各繰り返し単位の割合(wt比)は下記表2に記載のとおりである。なお、A−21、A−22は「一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂P」に該当し、X−3およびX−4は「一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂P」に該当しない。
また後述で説明するA−23は「一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂P」に該当する。
重合後に下記(4A)で表される繰り返し単位になるモノマーと、重合後に下記(4C)で表される繰り返し単位になるモノマーと、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)(DPMP)(SC有機化学製)とを反応させて、上記した一般式(4)で表される樹脂P2に相当するA−23を得た。
得られた樹脂において、Yは下記(4A)で表される繰り返し単位と下記(4C)で表される繰り返し単位とからなり、L21は−S−であり、連結基Aは下記構造からなり、m=6、n=0である。
尚、下記に示す(4A)、(4C)および連結基Aにおいて、*は結合位置を表す。
樹脂A−21(シクロヘキサノン30wt%溶液) 5.0質量部と、重合性化合物M−2 0.38質量部と、IRGACURE OXE01(BASF社製) 0.16質量部と、添加剤Megafac F−781F(DIC社製、含フッ素系界面活性剤) 0.17質量部と、KBM−602(信越化学工業社製) 0.02質量部と、p−メトキシフェノール(和光純薬製) 0.01質量部と、シクロヘキサノン 13質量部とを混合することで組成物14を調製した。
下記表2に示すとおり、樹脂、重合性化合物および硬化促進剤の種類並びに配合比率を変えた以外は組成物14の調製と同様の方法により、組成物15〜24をそれぞれ調製した。
なお、組成物18と21については、重合性化合物を配合せず、表2に示す硬化促進剤 0.38質量部とした以外は組成物14と同様の方法により調製した。
富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)社製のCT−4000をガラス基板上にスピンコート法で塗布した。ホットプレート上にて220℃で1時間加熱し、下地付きガラス基板を作成した。膜厚は0.1μmであった。
表2に示す組成物14〜24を上記下地付きガラス基板上にスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上にて100℃2分間プリベークし、続いて265℃で10分間ポストベークすることで、マイクロレンズ用厚膜基盤サンプルをそれぞれ作成した。各サンプルの膜厚はいずれも3μmであった。
得られたマイクロレンズ用厚膜基盤サンプルについて、大日本スクリーン製造(株)製エリプソ式膜厚測定装置(REシリーズ、RE−3320)を用い、測定温度20℃で波長500nmでの屈折率を測定した。そして、以下の基準から屈折率を評価した。結果を表2に示す。A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:屈折率が1.65以上
・B:屈折率が1.60以上1.65未満
・C:屈折率が1.55超1.60未満
・D:屈折率が1.55以下
得られたマイクロレンズ用厚膜基盤サンプルについて、分光光度計「U−3210」((株)日立製作所製)を用いて、400nmでの透過率を測定した。そして、以下の基準から透過率を評価した。結果を表2に示す。耐熱性(ベークしても着色し難い)の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:95%以上
・B:90%以上95%未満
・C:80%以上90%未満
・D:80%未満
得られたマイクロレンズ用厚膜基盤サンプルについて、耐溶剤性の評価を行った。
得られたサンプルを溶剤(PGMEA)に浸漬し、5分後の質量維持率を調べた。そして、以下の基準から耐溶剤性を評価した。結果を表2に示す。
・A:質量維持率が95質量%以上
・B:質量維持率が85質量%超95質量%未満
・C:質量維持率が85質量%以下
得られたマイクロレンズ用厚膜基盤サンプルについて、クラックの評価を行った。クラックの評価は、以下の基準に基づき、光学顕微鏡にて観察することによって行った。
・A:ヒビなし
・B:小さなヒビあり
・C:大きなひびあり
・D:膜形成できず
(1)現像性評価用組成物14’〜24’の調製
下記の通り、上記で調製した組成物14〜24にそれぞれ対応する、現像性評価用組成物14’〜24’を調製し、得られた各組成物を用いて現像性の評価を行った。
現像評価用組成物14’および23’は、上記組成物14および23と同じである。
現像評価用組成物15’〜22’および24’は、上記で調製した組成物15〜22および24に添加されるIRGACURE OXE01(BASF社製) 0.16質量部を、SP−082(ADEKA社製) 0.16質量部に変更した以外は同じ組成、配合比となるよう調製したものである。
(2)現像性の評価
富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)社製 CT−4000をガラス基板上にスピンコート法で塗布した。ホットプレート上にて220℃で1時間加熱し、下地付きガラス基板を作成した。膜厚は0.1μmであった。
現像性評価用組成物14’〜24’を、上記下地付きガラス基板上に乾燥後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークした。その後、塗布膜に対し、線幅2μmのマスクを通して、露光装置UX3100−SR(ウシオ電機(株)製)を使用して、365nmの波長で、露光量200mJ/cm2にて露光を行った。
露光後、上記露光後の膜に対し、現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)社製)を使用して、25℃40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、水滴を高圧のエアーで飛ばしてガラス基板を乾燥し、パターンを得た。その後、200℃で300秒間、ホットプレートでポストベークを行い、着色パターンを硬化させた。
得られた着色パターンを測長SEM(S−7800H、(株)日立製作所製)を用いてガラス基板上から30000倍で観察した。そして以下の基準に基づき現像性を評価した。結果を表2に示す。Aであることが好ましい。
・A:画素上に残渣が全く認められなかった。
・B:画素上に残渣がわずかに認められるが、許容できる範囲内であった。
・C:画素上に残渣が多く観察された。
また、実施例12と実施例13〜20との比較から、樹脂Pにおいて、一般式(2)で表される繰り返し単位(C)が重合性基としてエポキシ基を有する場合には、膜厚が3μmと比較的厚膜であるにもかかわらず、よりクラック発生を抑制できた。
実施例13と15と16との対比、実施例17〜19の対比から、樹脂Pとともに重合性化合物を併用した場合には、より優れた耐溶剤性を示した。
実施例13と14との対比から、硬化剤として脂環式酸無水物を使用した実施例13は、より優れた耐熱性を示した。
20 有機EL素子
30 保護膜
40 下地層
50R 赤色カラーフィルタ
50G 緑色カラーフィルタ
50B 青色カラーフィルタ
100 表示装置(マイクロOLED)
11 カラーフィルタ層
12 マイクロレンズ層
13 密着層
14 絶縁層
15 支持体
16 信号読出し回路
200 固体撮像素子
Claims (11)
- 下記一般式(a)で表される部分構造を有する樹脂Pを含有し、
前記樹脂Pが、下記一般式(1)で表される繰り返し単位(A)と下記一般式(2)で表される繰り返し単位(C)とを有する樹脂P1である、組成物。
ここで、一般式(a)中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアリール基を表す。
一般式(1)および(2)中、Rは水素原子またはアルキル基、Lは単結合または2価の連結基、Ar 1 は置換基を有していてもよいアリーレン基、Ar 2 〜Ar 4 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアリール基、Xは硬化性基を表す。複数あるRおよびLはそれぞれ同一であっても異なってもよい。ただし、Xで表される硬化性基は(メタ)アクリル基またはオキセタン基である。
- 前記一般式(2)中、Xが、(メタ)アクリル基である、請求項1に記載の組成物。
- 前記一般式(1)中、Ar3とAr4とが連結している、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記繰り返し単位(A)が、下記一般式(3)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。ここで、Rは水素原子またはアルキル基、Lは単結合または2価の連結基、Ar1は置換基を有していてもよいアリーレン基、Ar2は置換基を有していてもよいアリール基、Ar31およびAr41はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアリール環を表す。
- 下記(1)〜(3)の少なくとも1つを満たす、請求項4に記載の組成物。
(1)前記一般式(3)中、Ar1が2価の多環芳香族炭化水素基である。
(2)前記一般式(3)中、Ar2が1価の多環芳香族炭化水素基である。
(3)前記一般式(3)中、Ar31およびAr41の少なくとも一方が多環芳香族炭化水素環である。 - 下記一般式(a)で表される部分構造を有する重合性化合物Qを含有し、
前記重合性化合物Qが、下記一般式(Q6B)、(Q7B)、(Q8B)および(Q9B)のいずれかで表される、組成物。
ここで、一般式(a)中、Ar 1 〜Ar 4 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアリール基を表す。
一般式(Q6B)、(Q7B)、(Q8B)および(Q9B)中、Ar 11 およびAr 12 はそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環を含むアリール基を表し、Ar 11 およびAr 12 のうち少なくとも1つは破線で囲まれたベンゼン環を縮合環のひとつとして含む多環芳香族炭化水素基である。L 1 〜L 4 はそれぞれ独立に単結合、酸素原子または硫黄原子を表し、R 5 〜R 8 はそれぞれ独立に単結合または置換基を有していてもよいアルキレン基を表し、L 5 〜L 8 はそれぞれ独立に単結合、エステル結合、チオエステル結合またはアミド結合を表し、R 9 〜R 12 はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。aおよびbはそれぞれ独立に1〜5の整数を表し、cおよびdはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。R 1 〜R 4 はそれぞれ独立に置換基を表し、e、f、gおよびhはそれぞれ独立に0以上の整数を表す。但し、Ar 11 およびAr 12 がそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環を縮合環のひとつとして含む多環芳香族炭化水素基である場合は、aおよびb個の括弧で囲まれた構造ならびにR 1 およびR 2 はそれぞれ独立に破線で囲まれたベンゼン環に置換していても、破線で囲まれたベンゼン環以外の環に置換していてもよい。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物と硬化性化合物とを含有する、硬化性組成物。
- さらに重合開始剤を含有する、請求項7に記載の硬化性組成物。
- 請求項7または8に記載の硬化性組成物を硬化させることで得られる透明膜。
- 請求項9に記載の透明膜を有する固体撮像素子。
- 請求項9に記載の透明膜を有する表示装置。
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