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JP6091345B2 - 車両 - Google Patents
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Description

本発明は、所定のアイドル停止条件が成立したときにエンジンを停止し、所定の再始動条件が成立したときにエンジンの再始動を行う車両に関する。
従来より、信号待ち等、車両の一時停車時にエンジンのアイドル回転を停止させて燃費の向上を図るアイドリングストップシステムが周知である。アイドリングストップシステムでは、車速が所定車速を下回り、ブレーキ操作量が所定操作量を上回り、冷却水温及びバッテリ電圧が十分高い、といった諸条件すなわちアイドルストップ条件が成立したときに、内燃機関を自動的に停止させる。
ここで、従来は、アイドルストップ状態から復帰させるにあたって、電気式のスタータを用いてエンジンを始動させるようにしているが、このスタータの出力は、該スタータの出力によって車両を前進させるのには十分ではない。また、アイドルストップ状態からの復帰時に、燃費の向上を図るべく、燃料噴射量の始動時増量補正を行うことなくエンジンの回転数を完爆状態の回転数まで引き上げることが考えられているが、従来のスタータを用いた場合、スタータの出力のみによりエンジンの回転数を完爆状態の回転数まで引き上げることはできなかった。
そこで、車両の運動エネルギーを圧力に変換してアキュムレータに蓄圧するエネルギー回生システムと、前記アキュムレータに作動液を供給するための液圧ポンプモータを備えたエンジン始動装置を設け、車両の制動時には油圧ポンプモータをポンプとして作動させて車両の運動エネルギーを油圧エネルギーとして前記アキュムレータに蓄えるとともに、エンジンを始動させる際には前記アキュムレータに蓄えた作動油の油圧により前記油圧ポンプモータを油圧モータとして駆動させ、この駆動力を利用してエンジンを回転させ、エンジンの始動を行う構成が考えられている(例えば、特許文献1を参照)。このように構成すれば、油圧ポンプモータは小型のものであっても同じ設置スペースを必要とする電気式のスタータと比較して大きな出力を得ることができるため、限られた空間でエンジンの回転数を完爆状態の回転数まで引き上げる構成を実現できる。また、このような構成であれば、エネルギー回生の際において機械エネルギーを電気エネルギーに、また、発進アシストの際において電気エネルギーを機械エネルギーに変換することがなく、エネルギー回生の際にはエネルギーを機械エネルギーのままアキュムレータに蓄え、発進アシストの際にアキュムレータから機械エネルギーを取り出すようにしているので、エネルギー効率の向上を図ることもできる。
ところで、前記アキュムレータに蓄えた油圧のエネルギーは必ずしも一定ではないが、前記特許文献1記載の構成では前記アキュムレータに蓄えたエネルギーの量に関わらずエンジンの始動に前記油圧のエネルギーを用いるようにしているため、前記アキュムレータに蓄えたエネルギーの量によっては、蓄えたエネルギーが有効に利用されないことがあるという不具合が発生し得る。
特開2006―249990号公報
本発明は以上の点に着目し、アキュムレータに蓄えたエネルギーの量に応じて回生エネルギーを有効に利用できるようにすることを目的とする。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る車両は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る車両は、所定のアイドル停止条件が成立したときにエンジンを停止し、所定の再始動条件が成立したときにエンジンの再始動を行う制御装置を備えているものであって、車両の運動エネルギーを圧力に変換してアキュムレータに蓄圧するエネルギー回生システムと、前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用してエンジンを始動させる始動装置とを備え、再始動条件成立時に、前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーが判定値を上回るときは前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用してエンジン始動と同時に発進アシストを行い、前記エネルギーが判定値を下回るときは前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用してエンジン始動のみを行う制御を前記制御装置が実行する。
このようなものであれば、アキュムレータに蓄圧したエネルギーの量がエンジン始動に加えて発進アシストを行うのに十分である場合には、エンジン始動に加えて発進アシストにもアキュムレータに蓄圧した回生エネルギーを使用するので、回生エネルギーをより有効に利用することができる。
なお、本発明において、「発進アシスト」とは、前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用して車軸を回転させること全般を示す概念であり、内燃機関が完爆状態となる前にエンジンから出力される回転駆動力を車軸に伝達させる制御を行うことや、車軸に接続させた状態で別途設けたモータ等を駆動し車軸を回転させること等を含む。
本発明によれば、アキュムレータに蓄えたエネルギーの量に応じて回生エネルギーを有効に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る車両の内燃機関を概略的に示す図。 同実施形態に係る自動変速機の概略構成図。 同実施形態に係る制御装置が実行する処理の手順を概略的に示すフローチャート。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ述べる。
図1に、本実施形態における内燃機関である車両用エンジン(以下、エンジンEと称する)の概要を示す。このエンジンEは、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図2に、車両が備える駆動系の例を示す。この駆動系は、トルクコンバータ7及び遊星歯車機構を利用した自動変速機8を備えてなる。
エンジンEが出力する回転トルクは、エンジンEのクランク軸からトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、自動変速機8の入力軸に伝達された後適宜駆動方向、変速比が調整された後、プライマリーリダクションドライブギヤ814を介してプライマリーリダクションドリブンギヤ815の回転軸である出力軸815aに伝達され、さらに出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103及び駆動輪(図示せず)を回転させる。この自動変速機8は、液圧を利用して作動する周知の構成のものである。この自動変速機は、作動油を供給するための液圧ポンプモータ8aを内蔵している。
しかして本実施形態では、前記液圧ポンプモータ8aから作動液供給路9bを経て作動液の供給を受け作動液の液圧を蓄えることが可能なアキュムレータ9aを備えたエネルギー回生システム9を設けている。このエネルギー回生システム9は、車両の制動時には、車軸103から伝達される回転駆動力により液圧ポンプモータ8aをポンプとして作動させ、車両の運動エネルギーを液圧エネルギーとして前記アキュムレータ9aに蓄えるものである。また、前記作動液供給路9b中にはソレノイド弁9cを設けており、車両の制動時には前記ソレノイド弁9cを開弁するようにしている。さらに、前記作動液供給路9bの前記ソレノイド弁9cよりアキュムレータ9a側からは、エンジンEに備えられた液圧モータEmに連通するモータ始動液圧供給路20aを分岐させて設けている。
加えて本実施形態では、アキュムレータ9aに蓄圧したエネルギーを利用してエンジンEを始動させる始動装置20も設けている。この始動装置20は、エンジンEを始動させる際に、前記アキュムレータ9aに蓄えた作動液を前記モータ始動液圧供給路20aを介して前記液圧モータEmに供給し、この液圧モータEmを駆動することにより、エンジンEのクランクシャフトを回転させ、エンジンEの始動を行うものである。
加えて、エンジンEを始動させる際において、前記ソレノイド弁9cを開弁させた状態では、前記アキュムレータ9aに蓄えられた作動液の一部は自動変速機8に戻される。このとき、自動変速機8内の前後進切換クラッチを接続してエンジンEから出力される駆動力が車軸103に伝達されるとともに、自動変速機8のベルトの挟圧が早められる。エンジンEを始動させる際の前記ソレノイド弁9cの開閉は、再始動条件成立時に、前記アキュムレータ9aに蓄圧したエネルギーの量に基づき後述するECU0が判定する。その際にECU0が行う処理については後述する。
エンジンEの運転制御を司る制御装置であるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号(N信号)b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフト63または排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号(G信号)g、アキュムレータ内の液圧を検出する圧力センサから出力される液圧信号h、加速度センサから出力される加速度信号m等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算してエンジンEの運転を制御する。ECU0は、エンジンEの運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、mを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。しかして、ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、kを出力インタフェースを介して印加する。
さらに本実施形態では、ECU0は、所定のアイドル停止条件が成立したときにエンジンEを停止し、所定の再始動条件が成立したときにエンジンEの再始動を行うアイドルストップ制御として周知の制御を行う。
そして本実施形態では、ECU0は、再始動条件成立時に、前記アキュムレータ9aに蓄圧したエネルギーが判定値を上回るときはエンジンEの始動と同時に発進アシストを行い、前記エネルギーが判定値を下回るときはエンジンEの始動のみを行うようにするためのエンジン始動制御プログラムを実行する。ここで、アキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーの量は、該アキュムレータ内の液圧に基づき決定する。また、前記判定値は、再始動条件成立時における前記冷却水温信号fが示すエンジンEの温度、及び前記加速度信号mが示す路面勾配をパラメータとして決定するようにしており、エンジンEの始動だけでなく車軸103にエンジンEから出力される駆動力を伝達するための発進アシスト制御をも行うのに十分な前記エネルギーの量に対応するアキュムレータ9a内の液圧として示される。すなわち、前記アキュムレータ9a内の液圧が前記判定値を上回る場合に、アキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーが判定値を上回るものと見なすようにしている。そして本実施形態では、発進アシストとして、自動変速機8内の前後進切換クラッチを接続しエンジンEから出力される駆動力が車軸103に伝達されるようにするとともに、自動変速機8のベルトの挟圧を早めるべく、前記作動液供給路9bの前記ソレノイド弁9cを開弁する制御を行う。
以下、このエンジン始動制御プログラムによる制御の手順についてフローチャートである図3を参照しつつ以下に述べる。
まず、エンジンEの温度及び路面勾配をパラメータとして判定値を決定する(ステップS1)。次いで、アキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーが前記判定値を上回るか否かを判定する(ステップS2)。アキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーが判定値を上回るときは、アキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーを利用してエンジンEの始動を行うだけでなく前記ソレノイド弁9bを開弁してエンジンEから出力される駆動力を車軸103に伝達される発進アシスト制御をも行う(ステップS3)。一方、前記エネルギーが判定値を下回るときは、前記ソレノイド弁9cを閉弁した状態としてアキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーをエンジンEの始動のみに用い、回転数が完爆時の回転数に達してから前記自動変速機8の前後進切換クラッチを接続する制御を行う(ステップS4)。
本実施形態によれば、電気式のスタータに替えて液圧モータEmを備えた始動装置20を利用することによる、小さな設置スペースで燃料噴射量の増量補正を行うことなくエンジンEの始動を行い、低燃費化を図ることができるという効果に加えて、以下の効果を得ることができる。すなわち本実施形態では、アキュムレータ9aに蓄圧したエネルギーの量が判定値を上回る場合、換言すればアキュムレータ9aに蓄圧したエネルギーの量がエンジンEの始動に加えて発進アシストを行うのに十分である場合には、アキュムレータ9aに蓄えられたエネルギーを利用して、エンジンEの始動だけでなく発進アシスト制御をも行うので、回生エネルギーをより有効に利用することができるとともに、さらなる低燃費化を図ることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、上述した実施形態では、自動変速機に作動油を供給するための液圧ポンプモータを利用し、この液圧ポンプモータを利用してアキュムレータに作動液を送り込んで液圧を蓄えるようにしているが、別の箇所に設けた液圧ポンプモータを利用してもよく、さらに、車両の制動時に空気ポンプモータをポンプとして作動させて車両の運動エネルギーを空気圧のエネルギーとして前記アキュムレータに蓄える構成を採用してももちろんよい。
また、上述した実施形態では、内燃機関が完爆状態となる前に自動変速機内の前後進切換クラッチを接続することによりエンジンから出力される回転駆動力を車軸に伝達させることにより発進アシストを行うようにしているが、車軸に接続させた状態でモータを別途設け、アキュムレータ9から吐出させる作動液によりモータを駆動させることにより車軸を回転させる等、他の方法により発進アシストを行うようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
0…制御装置(ECU)
9…エネルギー回生システム
9a…アキュムレータ
20…始動装置
E…エンジン

Claims (1)

  1. 所定のアイドル停止条件が成立したときにエンジンを停止し、所定の再始動条件が成立したときにエンジンの再始動を行う制御装置を備えている車両において、
    車両の運動エネルギーを圧力に変換してアキュムレータに蓄圧するエネルギー回生システムと、
    前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用してエンジンを始動させる始動装置とを備え、
    再始動条件成立時に、前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーが判定値を上回るときは前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用してエンジン始動と同時に発進アシストを行い、前記エネルギーが判定値を下回るときは前記アキュムレータに蓄圧したエネルギーを利用してエンジン始動のみを行う制御を前記制御装置が実行することを特徴とする車両。
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